JP2006307191A - ビシナル置換型官能基含有重合体及びその用途 - Google Patents

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V.プラッサド アイシャ
Haruyuki Makio
晴之 槇尾
Soro Isogawa
素朗 礒川
Kaori Matoishi
かおり 的石
Terunori Fujita
照典 藤田
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Abstract

【課題】新規なビシナル置換型官能基含有重合体およびその用途を提供する。
【解決手段】一般式(I)で示されるビシナル置換型官能基含有重合体。
Figure 2006307191

(式中、Aはエチレン等の重合により形成される基であり、GPCによる重量平均分子量が400〜500,000のものを表しZは水素原子、アルキル基等を表し、X、Yは、一方が水酸基、ポリアルキレングリコール基等を表し、他方は特定官能基を表わす。)前記のビシナル置換型官能基含有重合体を含むトナー用離型剤、顔料分散剤、塩化ビニル樹脂用滑剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なビシナル置換型官能基含有重合体とその用途に関する。具体的には、
エチレン単独、エチレンとオレフィンとの共重合、またはオレフインの重合体であって、
該オレフィンの重合により形成される基のGPCによる重量平均分子量が400〜500,000であり、かつ末端に特定の官能基を有する新規な重合体、ならびにその用途に関する。
エチレン系重合体あるいはα-オレフィン重合体は、分子構造が非極性であり、他物質
との親和性に乏しいため各種の官能基を導入することが試みられており、例えば、末端に
官能基を導入した以下の重合体が報告されている。
(1)片末端に二重結合を含有する液状エチレン系重合体または液状α-オレフィン重合
体の末端にマレイン酸等の炭素数3ないし10の不飽和カルボン酸類を結合した重合体(
例えば特許文献1)、末端をエポキシ化変性した重合体(例えば特許文献2)、末端をヒ
ドロキシル化変性した重合体(例えば特許文献3)、
(2)片末端に二重結合を含有するシンジオタクティックなα-オレフィン重合体の末端
をエポキシ化、ヒドロキシル化あるいはスルホン化変性した重合体(例えば特許文献4)

(3)片末端に二重結合を含有するエチレン系重合体の末端をヒドロキシル化、エポキシ
化、マレイン化、スルホン化、シリル化、ハロゲン化変性した重合体(例えば特許文献5
および6)、
(4)低分子量ポリエチレンの酸化により得られる片末端ヒドロキシル重合体から誘導さ
れる末端ハロゲン重合体、末端カルボキシル重合体、末端アミノ重合体等(例えば特許文
献7)。
これらの報告例の内、(1)から(3)の重合体群は、片末端に二重結合を含有する重
合体の変性により得られる重合体であり、種々の用途に用いられているが、変性方法が限
られていること、変性方法によっては官能基含有率が低いことなどから使用できる用途の
範囲が限られていた。
前記(4)の重合体群は、低分子量ポリエチレンの片末端ヒドロキシル化体の変性によ
って得られる重合体群であり、例えば、平均炭素数50までのポリエチレン末端を80〜
85%変性した第一級アルコールであるユニリン(Unilin、登録商標)等の化学変
性により製造されるものが知られている。しかし、原料であるユニリンの分子量が比較的
低分子量に限られていること、重合体がポリエチレンに限られていること等から使用範囲
が限定されていた。
また、両末端に二重結合を含有する重合体は知られている(特許文献8)が、両末端に二
重結合を含有する重合体の変性により得られる重合体についても片末端に二重結合を有す
る重合体と同様に変性方法が限られていること、変性方法によっては官能基含有率が低い
ことなどから使用できる用途の範囲が限られていた。
特公平7-78098号公報 特公平7-91338号公報 特公平7-103181号公報 US5252677 特開2001-2731号公報 特開2003-73412号公報 特開平1-217007号公報 WO2002042340
本発明の課題は、重合体末端の隣接する二つの位置に特定の官能基を有する新規なビシ
ナル置換型官能基含有重合体を提供することである。更に、本発明の課題は、該ビシナル
置換型官能基含有重合体を含む新規な材料を提供することである。
本発明は、
(1)一般式(I)で示されるビシナル置換型官能基含有重合体、
Figure 2006307191
(式中、Aは、エチレン単独重合、エチレンと炭素数3〜20のオレフィンとの共重合、
または炭素数が3〜20のオレフィン単独の重合により形成される基であり、GPCによ
る重量平均分子量が400〜500,000のものを表し、Zは水素原子、アルキル基、アラルキル基を表す。X、Yは、一方が水酸基、ポリアルキレングリコール基またはアシルオキシ基を表し、他方は下記一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)のいずれかで示される基、シアノ基、カルボキシル基、エステル基またはアミド基を表し、XとYは互いに結合して5員環を形成していてもよい。)
Figure 2006307191
(式中、Eは酸素原子または硫黄原子を表し、Rは水素原子、炭化水素基、アシル基、
ポリアルキレングリコール基を表す)
Figure 2006307191
(式中、R,Rは同一または相異なり、水素原子、炭化水素基、アシル基、ポリアル
キレングリコール基を表す)
Figure 2006307191
(式中、R〜Rは同一または相異なり、水素原子、炭化水素基、アシル基、シアノ基
、カルボキシル基、エステル基、アミド基を表す)
(2)前記(1)において、一般式(I)中の平均官能基数nが1.5〜2.0である(1)記載のビシナル置換型官能基含有重合体、
(3)前記(1)記載のビシナル置換型官能基含有重合体を含むトナー用離型剤、顔料分
散剤、塩化ビニル樹脂用滑剤、に関するものである。
本発明により重合体末端の隣接する二つの位置に特定の官能基を有する新規なビシナル
置換型官能基含有重合体を提供することができる。該ビシナル置換型官能基含有重合体は
高価なモノマー原料を使用しないため経済性の面においても有利である。
また、本発明の新規なビシナル置換型官能基含有重合体により、トナー用離型剤、顔料
分散剤、塩化ビニル樹脂用滑剤等に適した材料を提供できる。
本発明のビシナル置換型官能基含有重合体は、前記一般式(I)で示される重合体であ
る。
一般式(I)中、Aで表される基を形成する炭素数3〜20のオレフィンとしては、例
えば、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、3,3-ジメチル-1-ブテン、1-
ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ヘキセン、4-メチル-1-ヘキセン、アリルシクロペン
タン、アリルシクロヘキサン、アリルベンゼン、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘ
キサン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、
1-オクタデセン、1-エイコセン、ノルボルネン、テトラシクロドデセンなどを例示する
ことができる。これらの中の1種又は2種以上が用いられる。この中でも特にプロピレン
、1-ブテンが好ましい。
一般式(I)において、Aで表される基のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(
以下、GPCと略す)により測定した重量平均分子量(Mw)は400〜500,000であり、好ましくは800〜200,000,更に好ましくは1000〜100,000である。
また一般式(I)において、平均官能基数nは1.01〜2.00、好ましくは1.20〜2.00、より好ましくは1.20〜1.98である。ここでnが1.00の場合は、平均値として全ての重合体の全片末端がビシナル置換型官能基を含有していることを意味する。尚nが1.00の場合、実際にはi)片末端がビシナル置換型官能基を含有している重合体、ii)重合体の全両末端がビシナル置換型官能基を含有している重合体、iii) 全両末端が飽和炭化水素である重合体の3種の重合体の集合体と推定される。またnが2.00の場合は全ての重合体の全両末端がビシナル置換型官能基を含有していることを意味する。nの値は後述するように13C-NMRで求めることができる。
本発明のビシナル置換型官能基含有重合体は、対応する一般式(S)
Figure 2006307191
(式中、A、Zは一般式(I)と同様の原子または基を示す)で示される末端エポキシ基
含有重合体から製造することができ、Aで表される基の重量平均分子量は該末端エポキシ
基含有重合体の重量平均分子量から、エポキシ基の分子量42とZで表される基の分子量
を差し引いた値として求めることができる。
一般式(I)においてAで表される基のGPCにより測定した重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比、すなわち分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜4.0が
好ましく、より好ましくは1.1〜3.0、更に好ましくは1.2〜2.5の範囲である
重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、ミリポア社製GPC-150
を用い以下のようにして測定した。すなわち、分離カラムは、TSK GNH HTであ
り、カラムサイズは直径7.5mm、長さ300mmのものを使用した。カラム温度は1
40℃とし、移動相にはオルトジクロルベンゼン(和光純薬)及び酸化防止剤としてBHT
(武田薬品)0.025質量%を用い、1.0ml/分で移動させた。試料濃度は0.1質
量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとした。検出器として示差屈折計を用い
た。標準ポリスチレンは東ソー社製を用いた。
本発明の一般式(I)中、Zのアルキル基としては、直鎖、分岐または環状の炭素数1
〜18のアルキル基が好ましい。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プ
ロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基
、n-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-
デシル基、n-テトラデシル基、n-オクタデシル基、シクロプロパン、シクロペンチル基
、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロプロピルメチル基、
シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。
本発明の一般式(I)中、Zのアラルキル基としては、炭素数7〜15のアラルキル基
が好ましい。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ベンズヒドリ
ル基、フェニルプロピル基等が挙げられる。
一般式(I)のX、Yのポリアルキレングリコール基としては下記一般式(V)
Figure 2006307191
(式中、Rはアルキレン基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表し、nは1〜
10000の整数を表す)で表される基である。ここで、ポリアルキレングリコール基に
は一般式(V)中、nが1の場合も包含される。
一般式(II)、(III)のR〜Rのポリアルキレングリコール基としては下記
一般式(T)
Figure 2006307191
(式中、Rはアルキレン基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表し、nは1〜
10000の整数を表す)
で表される基である。ここで、ポリアルキレングリコール基には一般式(T)中、nが1
の場合も包含される。
のアルキレン基としては、炭素数1〜20のアルキレン基が好ましい。アルキレン
基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、エチルエチレン基、1,2-ジメチルエチ
レン基、フェニルエチレン基、クロロメチルエチレン基、ブロモメチルエチレン基、メト
キシメチルエチレン基、アリールオキシメチルエチレン基、プロピレン基、トリメチレン
基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、1,2-シクロヘキシレン基等が挙げられる。
R7は単独のアルキレン基でもよく2種以上のアルキレン基が混在していてもよい。
のアルキル基としては、直鎖、分岐または環状の炭素数1〜18のアルキル基が好
ましい。アルキル基の具体例としては、一般式(1)のZと同様のものが挙げられる。一
般式(I)のX、Yのアシルオキシ基としては、炭素数2〜15のアシルオキシ基が好ま
しく、ヘテロ原子を含む官能基が結合していてもよい。アシルオキシ基としては、例えば
、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、3-カルボキシプロピオニルオキシ基、3-カル
ボキシ-2-プロペノイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ヘ
キサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、4-トリフルオロメ
チルベンゾイルオキシ基、3-ニトロベンゾイルオキシ基、2-カルボキシベンゾイルオキ
シ基、ナフトイルオキシ基、パーフルオロヘプタノイルオキシ基、パーフルオロオクタノ
イルオキシ基等を挙げることができる。
一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)中、R〜Rの炭化水素基とし
てはアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基が好ましく、ヘテロ原子を含
む官能基が結合していてもよい。
この場合のアルキル基としては、直鎖、分岐または環状の炭素数1〜18のアルキル基
が好ましい。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロ
ピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、ネ
オペンチル基、n-へキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、
2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-3-ヒドロキシプロパン、n-デシル基、n-テトラデシ
ル基、n-オクタデシル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロ
ヘキシルメチル基、10-ブロモデシル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,1,3,3,3-
ヘキサフルオロ-2-プロピル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖または分岐の炭素数2〜6のアルケニル基が好ましい。ア
ルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3-フルオロアリル基、イソプロペ
ニル基、4-ペンテニル基、5-ヘキセニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、炭素数7〜15のアラルキル基が好ましい。アラルキル基とし
ては、例えば、ベンジル基、2,4-ジフルオロベンジル基、ペンタフルオロフェニルメチ
ル基、ビス(4-メトキシフェニル)メチル基、フェネチル基、ベンズヒドリル基、フェ
ニルプロピル基等が挙げられる。
また、アリール基としては、炭素数6〜15のアリール基が好ましい。アリール基とし
ては、例えば、フェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、4-メトキシフェニル基、4-メ
トキシカルボニルフェニル基、4-ニトロフェニル基、ヘキサフルオロフェニル基、トリ
ル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)中、R〜Rのアシル基として
は、炭素数2〜15のアシル基が好ましい。アシル基としては、例えば、アセチル基、プ
ロピオニル基、3-カルボキシプロピオニル基、3-カルボキシ-2-プロペノイル基、アク
リロイル基、メタクリロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、4-
トリフルオロメチルベンゾイル基、3-ニトロベンゾイル基、2-カルボキシベンゾイル基
、ナフトイル基、パーフルオロヘプタノイル基、パーフルオロオクタノイル基等を挙げる
ことができる。
一般式(I)のX、Y、一般式(IV)のR〜Rのエステル基としては、炭素数2
〜20のアルコキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニル基が好ましい。アルコ
キシカルボニル基またはアリールオキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル
基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、4-tert-ブチルシクロヘキシルオキシカルボニ
ル基、2-シクロペンチルエトキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、アリルオ
キシカルボニル基、2-ペンテノキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボ
ニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、4-
メトキシベンジルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、4-フルオロフェノキ
シカルボニル基、4-(4-メトキシカルボニルフェニル)フェノキシカルボニル基、1-
ナフトキシカルボニル基等を挙げることができる。
一般式(I)のX、Y、一般式(IV)のR〜Rのアミド基としては、カルバモイ
ル基、N-メチルカルバモイル基、N,N-ジメチルカルバモイル基、N-(2-ヒドロキシ
エチル)カルバモイル基、N,N-ジブチルカルバモイル基、1-ピロリジニルカルボニル
基、1-ピペリジニルカルボニル基等を挙げることができる。
XとYが結合して5員環を形成する場合の-X-Y-で表される2価の基は、下記の何れ
かの基が好ましい。
-O-CO-O-
-O-CR10-O-
-O-CO-CHL-
(Lは水素原子、シアノ基、エステル基、カルボキシル基を表し、R〜R10は水素原
子、アルキル基を表す)
この場合のLのエステル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基または
アリールオキシカルボニル基が好ましい。エステル基の具体例としては、一般式(I)の
X、Y、一般式(IV)のR〜Rと同様のものが挙げられる。
〜R10で表されるアルキル基としては、直鎖、分岐または環状の炭素数1〜18
のアルキル基が好ましい。アルキル基の具体例としては、一般式(I)のZと同様のもの
が挙げられる。
<ビシナル置換型官能基含有重合体の製造方法>
一般式(I)で示されるビシナル置換型官能基含有重合体は、対応する末端エポキシ基
含有重合体から製造することができる。末端エポキシ基含有重合体は、対応する末端二重
結合含有重合体をエポキシ化することにより得ることができる(特許文献2、4、5,お
よび6)。該末端二重結合含有重合体は一般的には、末端飽和重合体または一部末端不飽
和重合体を熱分解することで得られる。熱分解の条件は原料重合体の分子量、融点等によ
り適宜選択される。熱分解時にはラジカル開始剤を添加しても良い。該末端二重結合含有
重合体の分子量は、重合触媒の種類、エチレンまたはα-オレフィンの圧力等の反応条件
により、調節することができる(特許文献9)。
ここで原料として用いる末端エポキシ基含有重合体のエポキシ基含有率は、全末端の3
0%以上が好ましく、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上である。
末端エポキシ基含有重合体の全末端中のエポキシ含有率は1H-NMRまたは13C-NM
Rによって決定される。例えば、エチレンのみからなる末端二重結合含有重合体をエポキ
シ化して得られた末端エポキシ基含有重合体の場合、飽和末端におけるメチル基の3プロ
トン分のピーク(A)が0.65〜0.9ppm、エポキシ基付け根の3プロトン分のピ
ーク(B)が1プロトンずつ2.3〜2.4ppm、2.6〜2.7ppm、2.8〜2
.9ppmに観測される。エポキシ変性が十分でない場合は、末端二重結合の3プロトン
分のピーク(C)が4.85〜5.0ppmに2プロトン、5.5〜5.8ppmに1プ
ロトン観測される。各ピーク(A)、(B)および(C)のピーク面積を各々S、S
およびSとすれば、エポキシ基含有率(Ep(%))は下記式にて算出される。
Ep(%)=S/(S+S+S)×200
なお、1H-NMRについては、測定サンプル管中で重合体を、ロック溶媒と溶媒を兼ね
た重水素化-1,1,2,2-テトラクロロエタンに完全に溶解させた後、120℃において測定
した。ケミカルシフトは、重水素化-1,1,2,2-テトラクロロエタンのピークを5.92p
pmとして、他のピークのケミカルシフト値を決定した。
本発明では、一般式(S)で表される末端エポキシ基含有重合体を、後述する反応剤と
反応させることによりビシナル置換型官能基含有重合体を製造することができる。
本発明のビシナル置換型官能基含有重合体の官能基含有率は、全末端の50%以上が好ましく、より好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上である。ビシナル置換型官能基含有重合体の官能基含有率は1H-NMRまたは13C-NMRによって決定される。例えば、エチレンのみからなる末端エポキシ基含有重合体を官能基化して得られたビシナル置換型官能基含有重合体の場合、ビシナル置換型官能基付け根の3プロトン分のピーク(D)が1プロトンずつ3.2〜3.4ppm、3.4〜3.5ppm、3.6〜3.8ppmに観測される。官能基化が十分でない場合は、エポキシ基付け根の3プロトン分のプロトンピーク(E)が1プロトンずつ2.3〜2.4ppm、2.6〜2.7ppm、2.8〜2.9ppmに観測される。各ピーク(D)および(E)のピーク面積を各々SおよびSとし、原料の末端エポキシ基含有重合体のエポキシ基含有率をEp(%)とすれば、ビシナル置換型官能基含有重合体の官能基含有率(Fc(%))は下記式にて算出される。
Fc(%)=S/(S+S)×Ep(%)
[(1)一般式(I)においてX、Yの一方が水酸基である重合体の製造方法]
[(1a)X、Yの一方が水酸基で、他方が一般式(II)で示される基である重合体の
製造方法]
原料となる末端エポキシ基含有重合体に、酸または塩基触媒存在下、一般式(VI)
Figure 2006307191
(式中、E、Rは一般式(II)と同様の原子または基を表す)で示される化合物(以
下、反応剤Aと表記する)を反応させることにより、X、Yの一方が水酸基で、他方が一
般式(II)で示される基である重合体を得ることができる。
一般式(VI)としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
tert-ブタノール、n-オクタノール、アリルアルコール、シクロプロパノール、シクロペ
ンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、イソプロペニルアルコール、4
-ペンテノール、5-ヘキセノール、10-ブロモデカノール、2,2,2-トリフルオロエタノ
ール、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール、パーフルオロオクタノール、ベン
ジルアルコール、2,4-ジフルオロベンジルアルコール、ペンタフルオロフェニルメタノ
ール、ビス(4-メトキシフェニル)メタノール、フェネチルアルコール、フェニルプロ
ピルアルコール、フェノール、2,4-ジクロロフェノール、4-メトキシフェノール、4
-メトキシカルボニルフェノール、4-ニトロフェノール、ヘキサフルオロフェノール、4
-メチルフェノール、2,6-ジメチルフェノール、2-ナフチルアルコール等のアルコー
ル類、グリセリン、1,2,4-ブタントリオール、ペンタエリスリトール等の多価アル
コール類、チオメタノール、チオエタノール等のチオアルコール類、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、コハク酸、マロン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、アクリル酸、メタクリル酸、安息香酸、4-トリフルオロメチル安息香酸、3-ニトロ安息香酸、フタル酸、2-ナフチル酸、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロオクタン酸等のカルボン酸類、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、フェニルエチレングリコール、モノプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1-クロロ-2,3-プロパンジオール、1-ブロモ-2,3-プロパンジオール、1-メトキシ-2,3-プロパンジオール、1-アリルオキシ-2,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンメタンジオール等のポリアルキレングリコール類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく2種以上の混合物でもよい。
酸触媒としては例えば、塩化リチウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム等のハロゲン化物塩、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸類、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、アンバーリスト-15(登録商標)等の固体酸類、三フッ化ホウ素エーテル錯体、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、四塩化スズ、二塩化亜鉛等のルイス酸を挙げることができる。
塩基触媒としては例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアルカリ金
属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属の
水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルア
ミン等の有機アミン類、アンバーリスト-21(登録商標)、アンバーリスト-93(登録
商標)等の弱塩基性イオン交換樹脂等が挙げられる。
酸または塩基触媒の使用量は、末端エポキシ基含有重合体に対して、0.01〜10質
量倍が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量倍、最も好ましくは0.5〜2質量倍で
ある。これらの酸または塩基触媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いても
構わない。
反応溶媒としては、原料の末端エポキシ基含有重合体に対して不活性なものが使用でき
、例えばn-ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン等のケ
トン類、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム、ジク
ロルエタン、トリクロルエタン、パークロルエタン等のハロゲン化炭化水素などが挙げら
れる。原料の末端エポキシ基含有重合体がその溶媒に対して不溶でない限り、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。溶媒の使用量は原料の溶解性に作用するが、原
料の末端エポキシ基含有重合体に対し0.8〜100質量倍が好ましく、より好ましくは
1〜50質量倍、更に好ましくは2〜20質量倍である。
反応は、例えば次のようにして行うことができる。反応器に、末端エポキシ基含有重合
体、反応剤A、酸または塩基触媒を入れて混合し、均一に溶解するまで昇温する。ここで
反応剤Aをあらかじめアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩として使用してもよい。
反応温度は用いる末端エポキシ基含有重合体が溶解する温度が好ましい。反応温度は、2
5〜300℃が好ましく、より好ましくは50〜250℃、更に好ましくは80〜200
℃である。使用する化合物、溶媒によっては反応温度が沸点を超える場合があるためオー
トクレーブ等適切な反応装置を選択する。反応時間は使用する触媒の量、反応温度、重合
体類の反応性等の反応条件により変わるが、通常数分から50時間である。
反応後は晶析操作、洗浄等の簡単な操作により、過剰の触媒、反応剤A、反応溶媒を除
去して目的とするビシナル置換型官能基含有重合体を得ることができる。上記反応におい
て、原料の末端エポキシ基含有重合体の製造工程から単離精製せずに上記反応を実施する
こともできる。
また、一般式(I)においてX、Yともに水酸基である重合体の製造方法としては、ア
ルコール等の相溶化溶媒の共存下、末端エポキシ基含有重合体と水を反応させる方法が好
ましい。
[(1b)X、Yの一方が水酸基で、他方が一般式(III)で示される基である重合体
の製造方法]
原料となる末端エポキシ基含有重合体に、一般式(VII)
Figure 2006307191
(式中、R,Rは一般式(III)と同様の原子または基を表す)で示される化合物
を反応させることにより、X、Yの一方が水酸基で、他方が一般式(III)で示される
基である重合体を得ることができる。反応は、酸または塩基触媒を共存させてもよい。
一般式(VII)としては、例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、メチ
ルプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、1-エチルプロピルアミン
、1,3-ジメチルブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ヘキシルアミン、n-ヘプチル
アミン、tert-オクチルアミン、デシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミ
ン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミ
ン、エチレンジアミン、1,3-ジアミノプロパン、1,2-ジアミノプロパン、1,4-ジア
ミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、ジエチレントリアミン、N-(2-アミノエチル)-
1,3-プロパンジアミン、3,3'-イミノビスプロピルアミン、スペルミジン、スペルミ
ン、トリエチレンテトラミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、N-メチル
シクロヘキシルアミン、trans-1,4-ジアミノシクロヘキサン、ピペリジン、ピペラジン
、ベンジルアミン、トリス(3-アミノプロピル)アミン、トリス(2-アミノエチル)ア
ミン、4-アミノメチル-1,7-ヘプタンジアミン、アニリン、3-クロロアニリン、p-
トルイジン、4-アミノフェノール、4,4'-メチレンジアニリン、1,3-フェニレンジア
ミン、1-アミノナフタレン、ジェファーミン類(登録商標)等を挙げることができる。
酸、塩基触媒とその使用量、反応溶媒とその使用量については、(1a)と同様である。
反応方法は、(1a)の場合と同様に行うことができるが、酸、塩基触媒の非存在下で
も反応は進行する。
[(1c)X、Yの一方が水酸基で、他方が一般式(IV)で示される基である重合体
の製造方法]
原料となる末端エポキシ基含有重合体に、一般式(VIII)
Figure 2006307191
(式中、R〜Rは一般式(IV)と同様の原子または基を表す。Mはアルカリ金属、
アルカリ土類金属、アルミニウム原子、珪素原子、スズ原子を表し、Qはハロゲン原子を
表し、lは1〜4の整数を、mは0〜3の整数を表す)で示される有機金属化合物を反応
させることにより、X、Yの一方が水酸基で、他方が一般式(IV)で示される基である
重合体を得ることができる。
Qで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が
挙げられる。
Mで示されるアルカリ金属としては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、
ルビジウム原子、セシウム原子が挙げられる。
Mで示されるアルカリ土類金属としては、ベリリウム原子、マグネシウム原子、カルシ
ウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子が挙げられる。
一般式(VIII)で表される有機金属化合物としては、例えば、酢酸エチル-ナトリ
ウムエノレート、マロン酸ジエチル-ナトリウムエノレート、マロノニトリル-カリウムエ
ノレート、コハク酸ジエチル-リチウムエノレート、2-シアノ酢酸エチル-ナトリウムエ
ノレート等のエノレート類、 メチルリチウム、n-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウ
ム、ジエチル亜鉛、トリプロピルアルミニウム等の有機金属化合物等を挙げることができ
る。
これらの有機金属化合物の製造は、一般的な方法を用いる事ができる。
反応方法は、(1a)の場合と同様に行うことができる。この場合、酸、塩基触媒を用
いないで反応を行うことができる。また、反応後は、水またはメタノール、エタノール等
の低級アルコールで処理して金属を取り除くことができる。
反応溶媒とその使用量については(1a)と同様である。
[(1d)X、Yの一方が水酸基で、他方がシアノ基、カルボキシル基、エステル基、ア
ミド基で示される基である重合体の製造方法]
原料となる末端エポキシ基含有重合体にシアノ化剤を反応させることにより、X、Yの
一方が水酸基で、他方がシアノ基の重合体が得られる。
得られたシアノ基を含む重合体を加水分解によりカルボキシル基に誘導できる。更にこ
のカルボキシル基をエステル化することによりエステル基に誘導でき、アミド化すること
によりアミド基に誘導できる。これらの加水分解、エステル化、アミド化は、一般的な方
法を用いる事ができる。
シアノ化剤としてはシアン化ナトリウム、シアン化カリウム、トリメチルシリルシアニ
ド、ジエチルアルミニウムシアニド、アセトンシアノヒドリン等を挙げることができる。
シアノ化剤の使用量は原料の末端エポキシ基含有重合体の0.9〜20質量倍が好ましく
、より好ましくは1〜10質量倍、更に好ましくは1.1〜10質量倍である。
反応方法は、(1a)の場合と同様に行うことができる。この場合、酸、塩基触媒を用
いないで反応を行うことができる。
反応溶媒とその使用量については(1a)と同様である。
[(2)一般式(I)においてX、Yの一方がポリエチレングリコール基である重合体の
製造方法]
一般式(I)においてXまたはYの一方が水酸基のビシナル置換型官能基含有重合体(
以下、重合体Aと表記する)を原料とし、該水酸基にエポキシ化合物を反応させることに
より、一般式(I)においてX、Yの一方がポリエチレングリコール基である重合体を得
ることができる。
上記水酸基に付加重合するエポキシ化合物としては、プロピレンオキシド、エチレンオ
キシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド、スチレンオキシド、シク
ロヘキセンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、メチルグリシジルエー
テル、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。こ
れらの中で、好ましくは、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、1,2-ブチレンオ
キシド、2,3-ブチレンオキシド、スチレンオキシドである。より好ましくはプロピレ
ンオキシド、及びエチレンオキシドである。
本反応に用いる触媒としては、例えばアルカリ金属水酸化物が挙げられる。また、ホス
ファゼニウム化合物、ホスフィンオキシド化合物、及びホスファゼン化合物(以下、P=
N結合を有する化合物と表記する)を用いることもできる。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化
リチウム、水酸化ルビシウム、水酸化セシウム等が挙げられる。
ホスファゼニウム化合物としては、例えば、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホ
スフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(ジメチル
アミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムメトキシド、テトラキス[トリス(
ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムエトキシド、テトラキス[
トリ(ピロリジン-1-イル)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムtert-ブト
キシド等が挙げられる。
ホスフィンオキシド化合物としては、例えば、トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホス
フォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシド、又はトリス[トリス(ジエチルアミノ)ホ
スフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシド等が挙げられる。
ホスファゼン化合物としては、例えば、1-tert-ブチル-2,2,2-トリメチルホ
スファゼン、1-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-2,2,4,4,4-ペンタイ
ソプロピル-2λ5,4λ5-カテナジ(ホスファゼン)、1-tert-ブチル-2,2,2-
トリアリルホスファゼン、1-シクロヘキシル-2,2,4,4,4-ペンタアリル-2λ5
,4λ5-カテナジ(ホスファゼン)、1-エチル-2,4,4,4-トリベンジル-2-トリ
ベンジルホスフォラニリデンアミノ-2λ5,4λ5-カテナジ(ホスファゼン)、1-メチ
ル-2,2,2-トリシクロペンチルホスファゼンまたは1-プロピル-2,2,4,4,4
-シクロヘキシル-2λ5,4λ5-カテナジ(ホスファゼン)等が挙げられる。
触媒であるアルカリ金属水酸化物の使用量は原料の重合体Aの1モルに対して、0.0
5〜0.5モルが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3モルの範囲である。
触媒であるP=N結合を有する化合物の使用量は、重合速度、経済性等の点から、原料
の重合体Aの1モルに対して1×10−4〜5×10−1モルが好ましい。より好ましくは
5×10−4〜1×10−1モル、更に好ましくは1×10−3〜1×10−2モルである。
原料である重合体Aにエポキシ化合物を付加重合する温度は、重合速度、副反応抑制の
点から、15〜130℃が好ましい。より好ましくは40〜120℃、更に好ましくは5
0〜110℃の範囲である。エポキシ化合物の付加重合温度を上記範囲内の低い温度で行
う場合は、原料の重合体Aに対するP=N結合を有する化合物の濃度を先に述べた範囲内
で高めることが好ましい。
エポキシ化合物の付加重合反応の圧力は、副反応抑制の点から、882kPa以下が好
ましい。通常、耐圧反応器内でエポキシ化合物の付加重合が行われる。エポキシ化合物の
反応は減圧状態から開始しても、大気圧の状態から開始してもよい。大気圧の状態から開
始する場合には、窒素、又は、ヘリウム等の不活性気体存在下で行うことが望ましい。反
応圧力は、より好ましくは686kPa以下、更に好ましくは490kPa以下である。
エポキシ化合物としてプロピレンオキシドを用いる場合には、反応圧力は490kPa以
下が好ましい。
反応におけるエポキシ化合物の供給方法は、必要量のエポキシ化合物の一部を一括して
供給し、残部を連続的に供給する方法、又は、全てのエポキシ化合物を連続的に供給する
方法等が用いられる。必要量のエポキシ化合物の一部を一括して供給する方法においては
、エポキシ化合物の重合反応初期の反応温度は、上記温度範囲内でより低温側とし、エポ
キシ化合物の装入後に、次第に反応温度を上昇する方法が好ましい。
エポキシ化合物としてプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを併用する場合の重合
方法には、(a)プロピレンオキシドを重合した後、エチレンオキシドをブロックで共重
合するエチレンオキシドキャップ反応、(b)プロピレンオキシドとエチレンオキシドを
ランダムに共重合するランダム反応、(c)プロピレンオキシドを重合した後、エチレン
オキシドを重合し、次いで、プロピレンオキシドを重合するトリブロック共重合反応が挙
げられる。これらの中で好ましい重合方法は、エチレンオキシドキャップ反応とトリブロ
ック共重合反応である。
付加重合器の最大圧力は、エポキシ化合物の装入速度、重合温度、触媒量等に影響され
る。エポキシ化合物の装入速度は、付加重合機の最大圧力が882kPaを超えないよう
に制御することが好ましい。エポキシ化合物の装入が完了すると、付加重合器の内圧は徐
々に低下する。内圧の変化が認められなくなるまで付加重合反応を継続することが好まし
い。ポリアルキレングリコール基を含有するビシナル置換型官能基含有重合体の水酸基価
(OHV)を基準とすると、OHVが2〜200mgKOH/gとなるまで付加重合を継
続することが好ましい。
エポキシ化合物の付加重合反応に際して、溶媒を使用することもできる。溶媒としては
、例えば、ペンタン、ヘキサン、ペプタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等
が挙げられる。
次に、上記のようにして製造されたポリアルキレングリコール基を含有するビシナル置
換型官能基含有重合体の精製方法について説明する。ポリアルキレングリコール基を含有
する粗製ビシナル置換型官能基含有重合体中に残存するアルカリ金属水酸化物またはP=
N結合を有する化合物は、塩酸、リン酸等の鉱酸類、酢酸等の有機酸、炭酸ガス等による
中和、吸着剤による吸着除去、水あるいは水/有機溶媒を用いた水洗、イオン交換樹脂に
よるイオン交換等の方法により除去することができる。
[(3)一般式(I)においてX、Yの一方がアシルオキシ基である重合体の製造方法]
前記重合体Aを原料とし、該水酸基等をアシル化することにより、一般式(I)におい
てX、Yの一方がアシルオキシ基である重合体を得ることができる。アシル化は、重合体
Aと、対応する酸ハロゲン化物あるいは酸無水物を塩基触媒存在下反応させる一般的な方
法で実施できる。
酸ハロゲン化物としては、例えば塩化アセチル、臭化プロピオニル、塩化アクリロイル
、塩化メタクリロイル、臭化ヘキサノイル、ヨウ化オクタノイル、塩化ベンゾイル、ヨウ
化4-トリフルオロメチルベンゾイル、臭化3-ニトロベンゾイル、塩化ナフトイル、臭化
パーフルオロヘプテノイル、ヨウ化パーフルオロオクテノイル等を挙げることができる。
酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸
、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸等を挙げることができる。
塩基触媒としては(1a)で例示した触媒を挙げることができる。
[(4)一般式(I)においてXとYが互いに結合して5員環を形成する重合体の製造方
法]
[(4a)-X-Y-で表される2価の基が -O-CO-O- である重合体の製造方法]
原料となる末端エポキシ基含有重合体に触媒存在下、二酸化炭素を反応させることによ
り、-X-Y-で表される2価の基が -O-CO-O- である重合体を得ることができる。
触媒としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化ナトリウム、臭化
ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化セ
シウム、臭化セシウム、ヨウ化セシウム等のアルカリ金属ハロゲン化物、水酸化リチウム
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、トリ
エチルアミン過塩素酸塩等の三級アンモニウム塩、テトラブチルアンモニウムブロミド、
テトラブチルアンモニウムヨージド等の四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を活性
基として保有する塩基性アニオン交換樹脂、酸化マグネシウム等を挙げることができる。
本発明における、触媒の使用量は特に限定されないが、原料である末端エポキシ基含有
重合体と二酸化炭素の総重量に対して0.1〜200質量%が好ましく、より好ましくは
1.0〜50質量%である。これらの触媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して
用いてもよい。
本反応は無溶媒で行うことが可能であるが、必要に応じて溶媒を使用することも可能で
ある。使用できる溶媒とその使用量は(1a)と同様である。
反応は、液相、気相、液-気混合相の何れでも行うことができる。更に常圧、加圧、減
圧の何れの状態で実施する事も可能である。反応効率の面から液相反応で行うことが好ま
しい。
液相反応において、原料または生成物の沸点以上の反応温度で反応を行う場合には、原
料および反応生成物に対して不活性な気体(例えばアルゴン、窒素またはヘリウムなど)
により加圧状態として反応を行う事もできる。
反応温度は特に限定はされないが、好ましくは0〜250℃、更に好ましくは50〜2
00℃の範囲である。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは数分から30時間程度であり、更に好まし
くは0.5〜15時間程度である。
原料である末端エポキシ基含有重合体と二酸化炭素の仕込み組成は特に限定はされない
が、例えば末端エポキシ基含有重合体の高い転化率を達成するには末端エポキシ基含有重
合体に対する二酸化炭素のモル比を高くすることが好ましい。本発明においては末端エポ
キシ基含有重合体に対する二酸化炭素のモル比は0.05〜50の範囲で行うことが好ま
しく0.5〜25の範囲が更に好ましい。
本反応後、生成物である末端カーボネートは晶出、洗浄等の精製方法により単離精製さ
れる。
また、-X-Y-で表される2価の基が-O-CO-O-である重合体は、一般式(I)にお
けるXとYが両方とも水酸基のもの(重合体Bと表す)を、カーボネート化剤を用いてカ
ーボネート化することによっても合成できる。カーボネート化剤としては、ホスゲン、ジ
フェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルクロロホーメート、フェニルクロ
ロホーメートを挙げることができる。カーボネート化においては、塩基触媒および溶媒を
共存させても良い。塩基触媒とその使用量、反応溶媒とその使用量は(1a)と同様であ
る。
反応は、前記重合体B、カーボネート化剤、塩基触媒を混合し、加熱撹拌することによ
り進行する。反応温度は用いる重合体が溶解する温度が好ましいが、25℃から300℃
が好ましく、より好ましくは50℃〜250℃、更に好ましくは80〜200℃である。
使用する化合物、溶媒によっては反応温度が沸点を超える場合があるためオートクレーブ
等適切な反応装置を選択する。反応時間は使用する触媒の量、反応温度、重合体類の反応
性等の反応条件により変わるが、通常数分から50時間である。本発明の製造方法では、
副生物の生成が少なく、反応後は晶析操作、洗浄等の簡単な操作により、過剰の触媒、反
応溶媒を除いて目的とするビシナル置換型官能基含有重合体を得ることができる。
[(4b)-X-Y-で表される2価の基が-O-CR10-O- である重合体の製造方
法]
原料の末端エポキシ基含有重合体のエポキシ基とカルボニル化合物を、触媒存在下、反
応させることにより、-X-Y-で表される2価の基が-O-CR10-O- である重合
体を得ることができる。ここで用いられるカルボニル化合物としては、該構造に対応する
R9R10C=Oで表されるカルボニル化合物であり、例えばホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン
、イソブチルメチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、γ-ブチロラクトン、δ-
バレロラクトンを挙げることができる。カルボニル化合物の使用量は、原料の末端エポキ
シ基含有重合体1モルに対し、1〜100モルが好ましく、より好ましくは1.1〜50
モル、更に好ましくは1.2〜20モルの範囲である。
本反応で使用できる触媒としては、例えば塩基触媒およびベンジルピリジニウム塩を挙
げることができる。塩基触媒とその使用量は(1a)と同様である。
ベンジルピリジニウム塩としては、例えば、4-メトキシベンジル-4’-シアノピリジ
ニウム塩、4-メチルベンジル-4’-シアノピリジニウム塩、1-フェニルエチル-1-(4
’-シアノピリジニウム)塩、ベンジル-4-シアノピリジニウム塩、4-メトキシベンジル
-2’-シアノピリジニウム塩、4-メチルベンジル-2’-シアノピリジニウム塩、1-フェ
ニルエチル-1-(2’-シアノピリジニウム)塩、ベンジル-2-シアノピリジニウム塩等
を挙げることができる。触媒として使用するベンジルピリジニウム塩の使用量は、原料の
末端エポキシ基含有重合体1モルに対し、0.0001〜1モルの範囲が好ましく、より
好ましくは0.001〜0.1モルの範囲内である。
反応の条件は特に制限されないが、例えば室温〜80℃で5〜120分間撹拌すること
により反応を行うことができる。
本反応は無溶媒で行うことが可能であるが、溶媒を使用することも可能である。使用で
きる溶媒とその使用量は(1a)と同様である。また、-X-Y-で表される2価の基が-O
-CR10-O- である重合体は、前記重合体Bの水酸基をR10C=Oで表さ
れるカルボニル化合物によりアセタール化することによっても合成できる。反応は、アル
コールによるカルボニル化合物のアセタール化反応の一般的な方法により行うことができ
る。
[(4c)-X-Y-で表される2価の基が -O-CO-CHL- である重合体の製造方法

一般式(I)において、X、Yの一方が水酸基であり、他方が一般式(X)
Figure 2006307191
(式中、Lは前記と同様の原子または基を表し、R11は水素原子またはアルキル基を表
す)で示される基であるビシナル置換型官能基含有重合体(重合体Cと表す)を、(1c
)の方法により合成し、該重合体を酸または塩基触媒存在下、加熱することにより、-X-
Y-で表される2価の基が -O-CO-CHL- である重合体を得ることができる。
11のアルキル基は、直鎖、分岐または環状の炭素数1〜18のアルキル基が好まし
い。アルキル基の具体例としては、一般式(I)のZにおいて例示したものと同様のもの
が挙げられる。
反応は、重合体Cと触媒を溶媒存在下、加熱することにより進行する。酸または塩基触
媒とその使用量、反応溶媒とその使用量は(1a)と同様である。
反応は、例えば次のようにして行うことができる。反応器に、重合体C、酸または塩基
触媒を入れて混合し、均一に溶解するまで昇温する。反応温度は用いる重合体が溶解する
温度が好ましい。25℃から300℃が好ましく、より好ましくは50℃〜250℃、更
に好ましくは80〜200℃である。使用する化合物、溶媒によっては反応温度が沸点を
超える場合があるためオートクレーブ等適切な反応装置を選択する。反応時間は使用する
触媒の量、反応温度、重合体類の反応性等の反応条件により変わるが、通常数分から50
時間である。
反応後は晶析操作、洗浄等の簡単な操作により、過剰の触媒、反応溶媒を除いて目的と
する重合体を得ることができる。
<ビシナル置換型官能基含有重合体の用途>
[トナー用離型剤]
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体はトナー用離型剤として好適であり、定
着ロールへの耐オフセット性を付与する。具体的には、画像鮮明性を向上させる。この離
型剤は、結着樹脂(a)および着色剤(b)、ならびに必要に応じて帯電制御剤などとと
もに静電荷像現像用のトナーの成分として用いられる。この離型剤として用いるビシナル
置換型官能基含有重合体のAで表される基の重量平均分子量は、500ないし5000の
範囲が好ましく、より好ましくは800ないし3000の範囲である。
上記の結着樹脂(a)は、静電荷像の現像材に一般的に配合される熱可塑性樹脂からな
るものであれば、いずれでもよく、特に制限されない。例えば、スチレン樹脂、スチレン
-アクリルエステル酸共重合体、アクリル樹脂、スチレン-ブタジエン樹脂、ケトン樹脂、
マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹
脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブタジエン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ロジン樹脂等からなるものが挙げられる。
これらの中では、適当な軟化点(90℃〜120℃)で定着性が良いスチレン-アクリル
酸エステル共重合体、ポリエステル芳香族樹脂、およびエポキシ樹脂が特に好ましい。
上記(b)の着色剤は、静電荷像の現像材に一般的に配合されるものであればいずれで
もよく、特に制限されない。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、アニリ
ンブルー、アルコオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、キノリンイエ
ロー、ランプブラック、ローズベンガル、ジアゾイエロー、ローダミンBレーキ、カーミ
ン6B、キナクリドン誘導体等の顔料または染料が挙げられ、これらは1種単独でも2種
以上を組合せても用いられる。
本発明のトナー用離型剤の配合割合は、通常、結着樹脂/着色剤/帯電制御剤/本発明
の離型剤の比が、重量比で結着樹脂100/着色剤1〜10/帯電制御剤0〜5/本発明
の離型剤0.5〜40程度であり、好ましくは結着樹脂100/着色剤1〜6/帯電制御
剤0.5〜2/本発明の離型剤10〜20である。
[顔料分散剤]
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は顔料分散剤として好適であり、各種顔
料との濡れに優れ、持続性を向上させる。具体的には、高濃度のマスターバッチを可能に
させる。この分散剤は、顔料と混合し、次に被着色樹脂と混合した後、押出機により混練
および造粒し、ドライカラー、カラーコンパウンドまたはマスターバッチとして使用され
る。上記顔料分散剤の配合割合は、顔料100重量部に対して通常25ないし200重量
部、好ましくは50ないし150重量部の範囲である。
顔料分散剤として用いるビシナル置換型官能基含有重合体のAで表される基の重量平均
分子量は、1000ないし10000の範囲が好ましく、より好ましくは2000ないし
6000の範囲である。
使用し得る被着色樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1、ポリ
4-メチルペンテン-1、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体な
どのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ABSなどのスチレン系樹脂、ビスフェノー
ル-Aとホスゲンから得られるポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド樹脂、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂およびフェノール樹脂、エポキシ樹脂
などの熱硬化性樹脂を挙げることができる。
特に、本発明の顔料分散剤は、熱可塑性樹脂に対して好適に用いることができる。使用
し得る顔料は、従来から合成樹脂の着色に知られている全ての顔料に使用することが出来
る。顔料の具体例としては、アルミニウム、銀、金など金属類;炭酸カルシウム、炭酸バ
リウムなどの炭酸塩;ZnO、TiO2などの酸化物;Al2O3・nH2O、Fe2O3・nH2Oなどの水酸化
物;CaSO4、BaSO4などの硫酸塩;Bi(OH)2NO3などの硝酸塩;PbCl2などの塩化物;CaCrO4
、BaCrO4などのクロム酸塩;CoCrO4などの亜クロム酸塩、マンガン酸塩および過マンガン
酸塩;Cu(BO)2などの硼酸塩;Na2U2O7・6H2Oなどのウラン酸塩;K3Co(NO2)6・3H2Oなどの
亜硝酸塩;SiO2などの珪酸塩;CuAsO3・Cu(OH)2などのひ酸塩および亜ひ酸塩;Cu(C2H3O2)2・Cu(OH)2などの酢酸塩;(NH4)2MnO2(P2O7)2などの燐酸塩;アルミ酸塩、モリブデン酸塩、亜鉛酸塩、アンチモン酸塩、タングステン酸塩セレン化物、チタン酸塩、シアン化鉄塩、フタル酸塩、CaS、ZnS、CdSなどの無機顔料、コチニール・レーキ、マダー・レーキなどの天然有機顔料、ナフトール・グリーンY、ナフトール・グリーンBなどのニトロソ顔料;ナフトールイエローS、ピグメント・クロリン2Gなどのニトロ顔料;パーマネント・レッド4R;ハンザイエロー、ブリリアント・カーミン68、スカーレット2Rなどのアゾ顔料;マラカイン・グリーン、ローダミンBなどの塩基性染料レーキ、アシツド、グリーンレーキ、エオシン・レーキなどの酸性染料レーキ、アリザリン・レーキ、プルプリン・レーキ、などの媒染染料レーキ、チオ・インジゴ・レッドB、インタンスレン・オレンジなどの建染染料顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン顔料などの有機顔料が挙げられる。
本発明の顔料分散剤は、ドライカラー法による着色、カラーコンパウンド法による着色
またはマスターバッチ法による着色のいずれかの方法による着色にも利用できるが、なか
でもマスターバッチ法に特に好ましく利用することができる。
(塩化ビニル樹脂用滑剤)
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は塩化ビニル樹脂用滑剤として好適であ
り、滑剤のバランスに優れ、持続性がある。具体的には、生産性を向上させ、消費電力の
節減に繋がる。本発明の滑剤を用いたポリ塩化ビニル組成物において、滑剤の配合割合は
ポリ塩化ビニル100重量部に対し、0.05重量部ないし5重量部の範囲で、好ましく
は0.1重量部ないし3重量部である。また、滑剤として用いられるビシナル置換型官能
基含有重合体のAで表される基の重量平均分子量は、400ないし10000の範囲が好
ましく、より好ましくは500ないし5000の範囲である。
滑剤として用いるビシナル置換型官能基含有重合体は、一般式(I)においてXまたは
Yがカルボキシル基である重合体が好ましい。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂添加剤を含むポリ塩化ビニル樹脂は、ポリ塩化ビニル、ま
たはポリ塩化ビニルにポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、MBS樹脂、エチレ
ン-酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタアクリレートなどを混合したものであっても差
し使えない。
また、これらの組成物には、更に耐熱安定剤を配合してもよい。使用しうる耐熱安定剤
としては、ポリ塩化ビニル樹脂に対し安定化効果を示すものであれば何でもよく、例えば
、鉛化合物、カドミウム化合物、バリウム化合物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、有機
スズ化合物、エポキシ化合物、キレーター等およびこれらの混合物が使用される。本発明
に係る滑剤を含むポリ塩化ビニル組成物は、更に他の滑剤、充填剤、顔料、染料、可塑剤
、帯電防止剤、耐候安定剤を含んでいてもよい。
本発明に係る滑剤を含む組成物は、初期滑性が優れるため、金属に対する粘着性が軽減
され、安定に成形でき、連続運転を長時間にわたって、行うことができる。
[その他の用途]
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は、ワックスなどの公知の低分子量ポリ
エチレンが用いられる用途に広く利用することができる。この際には、必要に応じて種々
の添加剤を添加して用いることもできる。
たとえば本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体を塗料改質剤として用いると、
塗膜表面を改質することができる。たとえば艶消し効果に優れ、塗膜の耐摩耗性を向上さ
せることができ、木工塗料に高級感を付与することができ、耐久性を向上させることがで
きる。
また本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体をカーワックス、フロアーポリッシ
ュなどの艶出し剤として用いると、光沢に優れ、塗膜物性を向上させることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体はクレヨン、ローソクなどの天然ワック
スへの配合剤として好適であり、表面硬度および軟化点を向上させることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は樹脂成形用離型剤として好適であり、
熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂に離型性を付与して成形サイクルを向上させることが
できる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体はゴムとの相溶性に優れており、ゴムに
離型性を付与し、粘度調整をするゴム加工助剤として好適である。ゴム加工助剤として用
いたときにはフィラーおよび顔料の分散性を向上させ、ゴムに離型性、流動性を付与する
のでゴム成形時の成形サイクル、押出特性を向上させることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は紙の滑性、表面改質を改良する紙質向
上剤として好適であり、紙質向上剤として用いたときには、防湿性、光沢、表面硬度、耐
ブロッキング性、耐摩耗性を向上させることができ、紙に高級感を付与し、耐久性を向上
させることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体はインキ用耐摩耗性向上剤として好適で
あり、耐摩耗性向上剤として用いたときには、インキ表面の耐摩耗性、耐熱性を向上させ
ることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は繊維加工助剤として好適であり、繊維
を樹脂加工する際に繊維加工助剤として用いたときには、繊維に柔軟性、滑性を付与する
ことができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体はホットメルト添加剤として好適であり
、ホットメルト接着剤に耐熱性、流動性を付与することができる。自動車、建材などの耐
熱性が要求される分野でのホットメルト接着剤の品質を向上させることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体は電気絶縁剤として好適であり、たとえ
ばフィルムコンデンサーの電気絶縁性、耐熱的を向上させることができる。
本発明に係るビシナル置換型官能基含有重合体はポリオレフィンフィルムの防曇剤とし
て好適であり、樹脂との相溶性に優れ、樹脂表面へのブリードアウトを抑制する。具体的
にはフィルムに防曇効果を付与すると共に耐久性を向上させる。末端にポリアルキレング
リコール基を含有するものが効果の点で有利である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。なお、重量平均分子量MwおよびMw/MnはGPCを用い、本文中
に記載した方法で測定した。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。なお、重量平均分子量MwおよびMw/MnはGPCを用い、本文中
に記載した方法で測定した。
融点(Tm)はDSCを用い測定して得られたピークトップ温度を採用した。
(製造例1)
[末端エポキシ基含有重合体の製造1]
原料の両末端二重結合含有重合体aは2軸押出機を用いて窒素シール下、410℃で行っ
た。分解前のイソタクティックポリプロピレンの重量平均分子量(Mw)は22万であったが、
分解後はMw=10,300となった。13C NMRにおいて飽和アルキル末端とビニリデン末端とのモル比は約1:4.7であった。ランダムな分布を仮定すると両末端に不飽和結合を持つ重合体は68モル%である。DSCにより測定した融点(Tm)は2峰性となりそのピークトップは155℃および162℃であった。
100mlのシュレンク管に上記両末端二重結合含有重合体a 10g(ビニリデン基3.4mmol)をトルエン100gに110℃で溶解させた後、温度を90℃に下げ窒素下で保持した(反応器1)。別のシュレンク管にNa2WO4・2HO 0.749 g(2.27 mmol)、CH3(nC817)3NHSO4 0.525 g(1.13mmol)、pHを2.9に調整したりん酸/りん酸水素ニナトリウム の10wt%緩衝溶液1.609 g、トルエン5.0 g、30%過酸化水素水 8.223 g(72.5 mmol)を加えた後、室温で25分間撹拌した。その後、この懸濁液を90℃に保った反応器1に加え、90℃で27時間反応させた。次に90℃に保ったまま40%チオ硫酸ナトリウム水溶液16 mL(25.8 mmol)を添加し、30分撹拌した。過酸化物試験紙で反応系内の過酸化物が完全に分解されたことを確認した。内温60℃で有機層を1.5Lのアセトンに加え、生成物を晶析させ、固体をろ取しアセトンで洗浄した。得られた固体をアセトン中に再度分散させ、室温で撹拌した後、固体をろ取しアセトンで洗浄した。80℃、〜80hPaの減圧下乾燥させることにより、両末端エポキシ基含有重合体aの白色固体10gを得た(収率100%、オレフィン転化率100%)。物性は以下の通り。
1H-NMR δ(C2D2Cl4) 0.85 - 0.98 (m), 1.23 - 1.36 (m), 1.54 - 1.69 (m), 2.49 - 2
.60 (m) 。
(製造例2)
[末端エポキシ基含有重合体の製造2]
120gのポリ(4MP-1)(Mw=250,000)を減圧下、380℃で2時間、攪拌しながら分解させることにより、Mw=4,900の熱分解ポリマーを得た。13C NMRにおいて飽和アルキル末端とビニリデン末端とのモル比は約2:3.4であった。ランダムな分布を仮定すると両末端に不飽和結合を持つ重合体は40モル%である。DSCにより測定した融点(Tm)は2峰性
となりそのピークトップは217℃および222℃であった。
製造例1において、両末端二重結合含有重合体aの代わりに両末端二重結合含有重合体
bを用い、反応時間を6時間にした以外は製造例1と同様の方法によりエポキシ化反応を
行い、末端エポキシ基含有重合体bの白色固体を得た(収率100%、オレフィン転化率
92%)。物性は以下の通り。
1H-NMR δ(C2D2Cl4) 0.92 (d, J = 6.6 Hz), 1.02 - 1.24 (m), 1.39 - 1.56 (m), 1.6
2 - 1.80 (m), 2.48 - 2.61 (m), 4.75 - 4.83 (m)
原料の末端エポキシ基含有重合体は製造例1で合成した末端エポキシ基含有重合体aを
使用した。
30 mLフラスコに末端エポキシ基含有重合体a 0.201g、ヘキサメチレンジアミン2.112g(18.2 mmol)を加え、170℃にて9時間撹拌した。その後、反応容器にトルエンを加え、60℃付近まで冷却した後、内容物をアセトン中に晶析させ、ろ過、洗浄することにより白色固体0.189gを得た。生成物は一般式(I)において X=OH, Y=NH(CH2)6NH2, Z=CH3、Aがイソタクティックポリプロピレンよりなる基であるビシナル置換型官能基含有重合体であった。物性は以下の通り。n=1.66(X=-OH, Y=-NH(CH2)6NH2, Z=-CH3末端基由来
のシグナル:0.83 mol%, n-プロピル0.17 mol%, n-ブチル以上 trace)
1H-NMR δ(C2D2Cl4) 0.85 - 0.98 (m), 1.23 - 1.36 (m), 1.54 - 1.69 (m), 2.97 (br
), 3.10 (br)
13C-NMR δ(C2D2Cl4) 14.23, 19.95, 25.77, 26.73, 26.87, 27.22, 30.59, 34.05, 39
.49, 42.25, 47.71, 48.14, 50.86, 60.22, 60.56, 71.39, 71.45 。
30mlフラスコにLiBr 69.5mg(0.800 mmol)、エタノールアミン 1.99 g(32.6 mmol)を加え、120℃で30分溶解させた。その後、メシチレン3mlに懸濁させた末端エポキシ基含有重合体a 0.398gを加え、165℃にて70時間攪拌した。反応液を80℃まで冷却後、アセトン30mlに晶析させ、減圧ろ過、50%アセトン水、アセトンで数回洗浄後、60℃で減圧乾燥し、淡黄色固体0.372gを得た。
一般式(I)において X=-OH, Y=-NH(CH2)2OH, Z=-CH3、Aがイソタクティックポリプロピレンよりなる基であるビシナル置換型官能基含有重合体を得た。
1H-NMR δ(toluene-d8) 0.55 - 1.20 (m), 1.23 - 1.36 (m), 1.54 - 1.82(m), 2.36 (m), 2.50(t), 3.33 (t)
13C-NMR δ(C2D2Cl4) 18.26, 19.62, 20.60, 20.67, 20.80, 21.33, 21.40, 21.59, 21.81, 22.27, 22.39, 26.02, 26.56, 28.24, 28.35, 28.53, 28.70, 45.78, 45.99, 46.17, 46.33, 46.64, 47.20, 47.30, 48.03, 48.66, 52.18, 57.33, 58.49, 71.33
実施例1において、ヘキサメチレンジアミンの代わりにエタノールアミンのナトリウム塩を用いた以外は実施例1と同様の方法により反応を行い、一般式(I)において X=-OH, Y=-O(CH2)6NH2, Z=-CH3、Aがイソタクティックポリプロピレンよりなる基であるビシナル置換型官能基含有重合体を得た。物性は以下の通り。
1H-NMR δ(C2D2Cl4) 0.85 - 0.98 (m), 1.23 - 1.36 (m), 1.54 - 1.69 (m), 2.61 (s), 2.86(t), 3.67 (t)
実施例2において、エタノールアミンの代わりに、ジエタノールアミンを用いた以外は
同様な方法により反応を行い、一般式(I)において X=-OH, Y=-NH[(CH2)2OH]2, Z=-CH3、Aがイソタクティックポリプロピレンよりなる基であるビシナル置換型
官能基含有重合体を得た。物性は以下の通り。
1H-NMR δ(toluene-d8) 0.55 - 1.20 (m), 1.23 - 1.36 (m), 1.54 - 1.82(m), 2.20-2.35 (m)
, 2.4(t), 3.29 (t)
13C-NMR δ(C2D2Cl4) 19.62, 20.59, 21.08, 21.33, 21.40, 22.33, 22.65, 26.53, 27.31, 28.70, 30.30, 45.47, 45.78, 45.99, 46.64, 47.78, 48.56, 49.29, 51.27, 56.79, 61.86
実施例1において、ヘキサメチレンジアミンの代わりにベンジルアミンを用いた以外は実施例1と同様の方法により反応を行い、一般式(I)において X=-OH, Y=-CH2-Ph, Z=-CH3、Aがイソタクティックポリプロピレンよりなる基であるビシナル置換型官能基含有重合体を得た。物性は以下の通り。
1H-NMR δ(C2D2Cl4) 0.61 - 1.82 (m), 1.96 - 2.09 (m), 2.57 (m), 3.42 (s), 7.28-7.38(m)
実施例1において、末端エポキシ基含有重合体aの代わりに末端エポキシ基含有重合体
bを用い、ヘキサメチレンジアミンの代わりに1,12-ドデカンジアミンを用い、240℃で反
応させた以外は実施例1と同様の方法により反応を行い、一般式(I)において X=-OH, Y=-
NH(CH2)12NH2, Z=-CH3、Aがイソタクティックポリプロピレンよりなる基であるビシナル置換型官能基含有重合体を得た。
物性は以下の通り。n=1.27
1H-NMR δ(C2D2Cl4) 0.93 (d), 1.12 (br), 1.33 (br), 1.48 (br), 1.70 (m), 2.58 (b
r), 2.62 - 2.76 (m)
本発明のビシナル置換型官能基含有重合体は、例えば従来の材料より耐熱性の高いワッ
クス系材料として塗料改質剤、艶出し剤、天然ワックス用配合剤として有用であり、また
、樹脂の成型加工性改良剤として樹脂成型用離型剤、ゴム加工助剤、繊維加工助剤として
有用である。更に、紙質向上剤、インキ用耐摩耗性向上剤、ホットメルト添加剤、電気絶
縁剤、ポリオレフィンフィルム用防曇剤、トナー用離型剤、顔料分散剤、塩化ビニル樹脂
用滑剤としても有用である。

Claims (5)

  1. 一般式(I)で示されるビシナル置換型官能基含有重合体。
    Figure 2006307191
    (式中、Aは、エチレン単独重合、エチレンと炭素数3〜20のオレフィンとの共重合、
    または炭素数が3〜20のオレフイン単独の重合により形成される基であり、GPCによ
    る重量平均分子量が400〜500,000のものを表し、Zは水素原子、アルキル基、
    アラルキル基を表す。X、Yは、一方が水酸基、ポリアルキレングリコール基またはアシ
    ルオキシ基を表し、他方は下記一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)のい
    ずれかで示される基、シアノ基、カルボキシル基、エステル基またはアミド基を表し、X
    とYは互いに結合して5員環を形成していてもよい。nは平均官能基数を表し、1.01〜2.00である。)
    Figure 2006307191
    (式中、Eは酸素原子または硫黄原子を表し、R1は水素原子、炭化水素基、アシル基、
    ポリアルキレングリコール基を表す)
    Figure 2006307191
    (式中、R2,R3は同一または相異なり、水素原子、炭化水素基、アシル基、ポリアルキ
    レングリコール基を表す)
    Figure 2006307191
    (式中、R4〜R6は同一または相異なり、水素原子、炭化水素基、アシル基、シアノ基、
    カルボキシル基、エステル基、アミド基を表す)
  2. 一般式(I)において、平均官能基数nが1.20〜2.00である請求項1記載のビシナル置換型官能含有重合体。
  3. 請求項1記載のビシナル置換型官能基含有重合体を含むトナー用離型剤。
  4. 請求項1記載のビシナル置換型官能基含有重合体を含む顔料分散剤。
  5. 請求項1記載のビシナル置換型官能基含有重合体を含む塩化ビニル樹脂用滑剤。
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