JP2006304705A - 油脂固形食品の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類やおでん、うどんなどの各種スープ類などやチョコレートなどの油脂固形食品を製造する方法の提供。
【解決手段】 常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物16を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、前記溶融物を0℃以下に冷却されたシート11上に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン14中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として前記シート上での流動性を失わしめた状態とし、次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン15中に所定時間保持して全体を固化させることにより課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は油脂固形食品の製法に関するものであり、さらに詳しくは、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類やおでん、うどんなどの各種スープ類などを作るために用いられる固形ルウなどやチョコレートなどの油脂固形食品を製造する方法に関するものである。
従来、カレー、ハヤシ、シチューなどに用いる固形ルウは、家庭用にも業務用にも簡単に利用でき便利であるので大量に消費されている。このような固形ルウは、小麦粉若しくは澱粉と油脂を約100〜140℃位に加熱混合後、加熱しながら乳化剤、砂糖、塩、グルタミン酸ソーダなどの調味料、香辛料、その他を添加して攪拌混合した後、冷却用容器に入れてから台車に載せて冷蔵庫内で数時間から一晩かけて冷却固化した後、冷却用容器から固化したルウを出し、粉砕あるいは裁断などの仕上げを行いフレーク状、顆粒状などにした後、密封包装するなどして製造される。
図4に従来の冷却処理における、ルウの品温(℃)(左縦軸)、ルウの硬度(右縦軸)と冷却時間(時間)(横軸)との関係を示す。
図4に実線で示したように、溶融したルウの品温は当初約65℃であるが、冷蔵庫内で冷却されて低下し、2時間後約32℃、4時間後約13℃、約6時間後約10℃になる。
一方、図4に破線でルウの硬度を示した。ルウの硬度は冷却とともに上昇するが約3時間までは上昇がにぶく、約3時間後固化が進み硬度が上昇し、約4.5時間後に硬度が粉砕あるいは裁断などの公知の手段を用いてフレーク状、顆粒状などにできる硬度になる。
このように従来の冷却処理は緩慢冷却であるので下記の(1)〜(6)のような多くの問題があった。
(1)従来の冷却処理はバッチ式であり、冷却処理時間が長く、エネルギーやスペースの多消費型となり、効率が悪い。
(2)冷却過程でブルーミングが発生し油脂が表面に浸出する。
(3)比重の大きい成分が沈下して上層部分と下層部分とで成分分布が異なり、バラツキがでて不均一になる。
(4)フレークや顆粒状などの形状が不均一になる。
(5)過度の冷却(過冷却)により表面に結露が発生するので、保存性が悪化する。
(6)表面に結露が発生すると、食塩、砂糖などの水溶性成分が結露水に溶解し、結露水が蒸発すると表面にその結晶が出現し、外観が悪化する。
そこで、小麦粉、食用油脂、調味料を含む溶融状態のルウを冷却した複式ドラム間に上方から下方に流下圧偏して冷却固化するルウ状食品のフレーク化方法(特許文献1参照)、小麦粉、食用油脂、調味料を含む原料に所定量のモノグリセリン脂肪酸エステルを加えて所定の冷却固化を行う固形ルウの製造方法(特許文献2参照)、走行するスチールベルトの両サイドに同速度で走行する整型ガイドを設けて、溶融したルウを整型ガイドで囲まれて走行するスチールベルト上で液漏れなく冷却して固化する連続整型冷却固化装置(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。
特開昭56−169561号公報 特開平6−98727号公報 特開平11−155541号公報
しかし従来の方法や装置によれば、前記(1)〜(6)の問題の幾つかは解決されるものの、前記(1)〜(6)の問題の総てを解決できないという問題があった。
本発明の目的は、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類やおでん、うどんなどの各種スープ類などを作るために用いられる固形ルウなどやチョコレートなどの油脂固形食品を製造する方法であって、前記(1)〜(6)の問題の総てを解決した油脂固形食品の製法を提供することである。
前記課題を解決するための本発明の請求項1記載の油脂固形食品の製法は、常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、
前記溶融物を0℃以下に冷却されたシート上に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として前記シート上での流動性を失わしめた状態とし、
次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン中に所定時間保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための本発明の請求項2記載の油脂固形食品の製法は、常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、
0℃以下に冷却されたシート上に、容器を置き、前記溶融物を前記容器中に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として流動性を失わしめた状態とし、
次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン中に所定時間保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させることを特徴とするものである。
本発明の請求項3記載の油脂固形食品の製法は、請求項1あるいは請求項2記載の油脂固形食品の製法において、小麦粉および/または澱粉、常温で固体の油脂および調味料を含む原料組成物を用い、固形ルウを製造することを特徴とするものである。
本発明の請求項4記載の油脂固形食品の製法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の油脂固形食品の製法において、加熱溶融混合して得られる溶融物の流動性を失わしめない温度まで一旦予備冷却することを特徴とするものである。
本発明の請求項5記載の油脂固形食品の製法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の油脂固形食品の製法において、加熱溶融混合して得られる溶融物あるいは流動性を失わしめない温度まで一旦予備冷却した溶融物をストレーナ装置に通して使用することを特徴とするものである。
本発明の請求項6記載の油脂固形食品の製法は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の油脂固形食品の製法において、固化させた油脂固形食品を粉砕、裁断を行う仕上げ工程あるいはさらに包装工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の請求項1記載の油脂固形食品の製法は、常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、
前記溶融物を0℃以下に冷却されたシート上に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として前記シート上での流動性を失わしめた状態とするので、
前記シート上で前記溶融物が流れ出さず、冷却過程でブルーミングが発生せず、油脂が表面に浸出することがなく、また比重の大きい成分が沈下せず成分の分布が均一になる上、
次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン中に所定時間保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させるので、
冷却処理時間を非常に短縮でき、過度の冷却による表面の結露発生がなくなり保存性が向上するとともに、食塩や砂糖などの水溶性成分の結晶が表面に出現しないので外観が良好となり、硬度が良好となりフレークや顆粒状などの形状が均一になる効果があり、また連続冷却固化処理も可能となり、省エネルギー、省スペースが達成でき、高効率で溶解性が良く、風味に優れ、ザラツキ感のない食感を有し、だまのない、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類や、おでん、うどんなどの各種スープ類やチョコレートなどに好適に用いられる油脂固形食品を製造できるという顕著な効果を奏する。
前記課題を解決するための本発明の請求項2記載の油脂固形食品の製法は、常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、
0℃以下に冷却されたシート上に、容器を置き、前記溶融物を前記容器中に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として流動性を失わしめた状態とするので、
前記容器に油脂固形食品を収容した状態で製品とすることもでき、仕上げ工程や包装工程を省略ないし簡素化できる効果があるとともに、溶融物が前記容器の外部に漏出せず、シートを汚すことがないので洗浄の手間が省け、冷却過程でブルーミングが発生せず、油脂が表面に浸出することがなく、また比重の大きい成分が沈下せず成分の分布が均一になる上、
次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン中に所定時間保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させるので、
冷却処理時間を非常に短縮でき、過度の冷却による表面の結露発生がなくなり保存性が向上するとともに、食塩や砂糖などの水溶性成分の結晶が表面に出現しないので外観が良好となり、容器からだしてフレークや顆粒状などとする場合でも硬度が良好であるのでフレークや顆粒状などの形状が均一になる効果があり、また連続冷却固化処理も可能となり、省エネルギー、省スペースが達成でき、高効率で溶解性が良く、風味に優れ、ザラツキ感のない食感を有し、だまのない、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類や、おでん、うどんなどの各種スープ類やチョコレートなどに好適に用いられる油脂固形食品を製造できるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3記載の油脂固形食品の製法は、請求項1あるいは請求項2記載の油脂固形食品の製法において、小麦粉および/または澱粉、常温で固体の油脂および調味料を含む原料組成物を用い、固形ルウを製造するので、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類やおでん、うどんなどの各種スープ類などを作るために用いられる固形ルウを高効率で製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4記載の油脂固形食品の製法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の油脂固形食品の製法において、加熱溶融混合して得られる溶融物の流動性を失わしめない温度まで一旦予備冷却するので、冷却ゾーンにおける冷却時間を含む全体の冷却処理時間を短縮できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項5記載の油脂固形食品の製法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の油脂固形食品の製法において、加熱溶融混合して得られる溶融物あるいは流動性を失わしめない温度まで一旦予備冷却した溶融物をストレーナ装置に通して使用するので、異物を除去できるとともに気泡除去、だま発生防止やだま除去ができるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項6記載の油脂固形食品の製法は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の油脂固形食品の製法において、固化させた油脂固形食品を粉砕、裁断を行う仕上げ工程あるいはさらに包装工程を含むので、各種形態の商品化が可能になり、保存性や外観などが向上するというさらなる顕著な効果を奏する。
次に本発明の内容を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の油脂固形食品の製法を説明するための断面説明図であり、図2は本発明の第1の実施の形態の油脂固形食品の製法を用いた際のルウの品温(℃)(左縦軸)、ルウの硬度(右縦軸)と冷却時間(分)(横軸)との関係を示すグラフである。
図1において、1は、例えば、フレーク状カレールウを製造するのに好適な本発明で用いる油脂固形食品の製造装置を示し、製造装置1は、ミキサ2、冷却器3、ストレーナ装置4、溶融物供給装置5、冷却固化装置6、仕上装置7、包装機8などを備えている。
冷却固化装置6は一対のローラ9、10と、このローラ9、10間に巻き掛けられたステンレス、銅などの約0.5〜2mm程度の薄い厚みと可撓性を備えたエンドレス環状の金属製ベルト11と、金属製ベルト11を矢印方向へ所定の速度で回転駆動するためのローラ9に作動的に連結された回転駆動装置12と、回転駆動される金属製ベルト11がその内部を通過できるようにした断熱性を有する函体13とを備えている。
そして、この函体13は金属製ベルト11上に拡げて配設された前記溶融物を急速に冷却するとともに、前記溶融物を配設する前の金属製ベルト11自体を冷却する冷却ゾーン14と、雰囲気温度を20〜30℃に維持した保持ゾーン15とから構成されている。
金属製ベルト11は、一対のローラ9、10間に巻き掛けられることで、その上側が水平に移動されるようになっている。
金属製ベルト11は、熱伝導性がよく、厚さを薄くして熱容量を小さくしてあるので、その上に配設される前記溶融物を高い冷却効率で短時間で急速に冷却できる。
ミキサ2は、例えば常温で固体の油脂を10〜45質量%、20〜45質量%の小麦粉および/または澱粉、5〜10質量%の食塩、10〜20質量%の他の調味料、5〜10質量%のカレー粉などを含む原料が投入され、ガスあるいは蒸気により約100〜140℃に加熱しながら攪拌することにより炒めつつ、溶融混合されてカレールウ16が調理される。
この溶融物(カレールウ)16は冷却器3に送られて、予備冷却される。予備冷却温度は、流動性を維持する温度であって、例えば約60〜90℃である。予備冷却することにより冷却効率を向上でき、また省スペース化、装置全体の小型化などを達成できる。
冷却器3で予備冷却された溶融物(カレールウ)16は、ストレーナ装置4に送られ、ゴミなどの異物を自動的に除去するとともに、前工程で発生した溶融物中の塊状物(だま)を自動的に微粒化して均一にして除去する。
ストレーナ装置4を経た約50℃以上の溶融物(カレールウ)16は、溶融物供給装置5に送られ、溶融物供給装置5の複数の供給管5−1から自動的にかつ制御されて供給されて、冷却ゾーン14中で0℃以下に冷却された金属製ベルト11の上部11−1上に拡げて配設される。16−1は拡げて配設された溶融物(カレールウ)を示す。
溶融物を金属製ベルト11上に拡げて配設する際の溶融物(カレールウ)16−1の幅、厚さ、大きさ、形状などは、フレーク状や顆粒状などの形状や大きさなどの異なる各種の製品によって異なるので、それぞれの製品にマッチするように制御して決定される。
金属製ベルト11の上部11−1上に拡げて配設された溶融物(カレールウ)16−1は、金属製ベルト11の移動により直ちに雰囲気温度が0℃以下、例えば図示しない冷凍装置で発生した約−20℃に制御された冷風を内部に吹き出して約−20℃に維持された冷却ゾーン14中で短時間で急速に冷却される。
エンドレス環状の金属製ベルト11は下部11−2が冷却ゾーン14中を通過する際に冷却ゾーン14中で吹き出される約−20℃に制御された冷風により急速に冷却されて0℃以下、例えば約−20℃に冷却される。
冷却ゾーン14中で急速に短時間で冷却されたカレールウ16−2は、その中心部が温度が、例えば、約35〜40℃であり、未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが、その表面および表面近傍は半固体状(例えば、その表面および表面近傍の温度が約17℃)となって、全体として金属製ベルト11の上部11−1上で流動性がなくなった状態となる。
金属製ベルト11上に拡げて配設した溶融物(カレールウ)16−1の幅、厚さ、大きさ、形状などに応じて前記カレールウ16−2が得られるように冷却ゾーン14中での滞留時間、温度、冷風の量や冷風の方向などを制御して冷却を行うことが肝要である。
冷却ゾーン14中で短時間で急速に冷却され金属製ベルト11の上部11−1上で流動性がなくなった状態のカレールウ16−2は、次いで直ちにこの状態のまま金属製ベルト11の移動により雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン15中に送られる。保持ゾーン15は、例えば図示しない空調装置で発生した20〜30℃に制御された温風を内部に吹き出して雰囲気温度を20〜30℃に維持する。
カレールウ16−2が保持ゾーン15中で20〜30℃に所定時間保持されると、溶融状態あるいは半溶融状態にある前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化が進められ、全体として十分にかつ良好に固化し、固化したカレールウ16−3となる。
図中の各18は断熱性を有する仕切を示す。
金属製ベルト11上のカレールウ16−2の幅、厚さ、大きさ、形状などに応じて前記カレールウ16−3が得られるように保持ゾーン15中での滞留時間、温度、温風の量や温風の方向などを制御して保持を行うことが肝要である。
十分にかつ良好に固化したカレールウ16−3は、その硬度が次の仕上げ工程での取り扱い性や仕上げ性がよくなる硬度になっている。
カレールウ16−3は、掻き取り手段7−1により金属製ベルト11−1から機械的に掻き取られて仕上装置7に送られる。そして仕上装置7によって粉砕あるいは裁断などが行われフレーク状や顆粒状などの形状や適宜の大きさなどを有する製品が得られる。
粉砕あるいは裁断後、次の包装工程に送られ、包装機8で製品17に応じて適宜の容器中に充填して密封して包装するなど最適な包装形態で包装し、その後貯蔵、輸送、販売が行われる。
図2に、本発明の第1の実施の形態の油脂固形食品の製法を用いた際のルウの品温(℃)(左縦軸)、ルウの硬度(右縦軸)と冷却時間(分)(横軸)との関係を示す。
図2に実線で示したように、溶融したルウの品温は当初約65℃であるが、約−20℃に冷却された金属製ベルト11の上部11−1上に拡げて配設された溶融物(カレールウ)16−1は、約−20℃に維持された冷却ゾーン14中で急速に冷却されて平均の品温が低下し、約2分後約25℃になる。
平均の品温は約25℃であるが、その中心部の温度は約35〜40℃で未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあり、一方、その表面および表面近傍は半固体状(例えば、その表面および表面近傍の温度が約17℃)となって、全体として金属製ベルト11の上部11−1上で流動性がなくなった状態のカレールウ16−2となっている。
一方、図2に破線でルウの硬度を示したように、カレールウ16−1、2の硬度は冷却ゾーン14中での約2分間の冷却とともに上昇するが上昇の程度はあまり大きくない。
冷却ゾーン14中で約2分間急速に冷却されたカレールウ16−2は、次いで雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン15中に送られて約6分間保持されると、溶融状態あるいは半溶融状態にある前記中心部および半固体状の表面および表面近傍の前記油脂の結晶化が進められ、図2に示したように、カレールウ16−2の硬度が徐々に上昇し、そして保持ゾーン15中に送られてから約5分後に急速に前記油脂の結晶化が進行して硬度が上昇する。
そして保持ゾーン15中に送られてから約6分後には、全体として十分にかつ良好に固化し、硬度が粉砕あるいは裁断などで容易にフレーク状、顆粒状などにできる固化したカレールウ16−3が得られる。
得られたカレールウ16−3は、掻き取り手段7−1により掻き取られて仕上装置7に送られれ、自動包装機8で所定の重量あるいは容量に計量されて、容器中に充填して密封して包装されて製品17となる。
以上のように構成された本発明の油脂固形食品の製造装置1により連続的にフレーク状のカレールウを製造する工程を説明する。
先ずミキサ2により常温で固体の油脂を10〜45質量%含む原料組成物を50℃以上で加熱溶融混合してカレールウ16を調理する。この溶融物(カレールウ)16を冷却器3に送って約60〜90℃に予備冷却する。
冷却器3で予備冷却した溶融物(カレールウ)16をストレーナ装置4に送り、ゴミなどの異物を自動的に除去するとともに前工程で発生した溶融物中の塊状物(だま)を自動的に微粒化して均一にして除去する。
ストレーナ装置4を経た約50℃以上の溶融物(カレールウ)16を溶融物供給装置5に送り、複数の供給管5−1から−20℃に冷却された金属製ベルト11の上部11−1上に拡げて配設する。配設されると溶融物(カレールウ)16−1は−20℃に冷却された金属製ベルト11の上部11−1との接触面から急速に冷却される。
金属製ベルト11の上部11−1上に拡げて配設した溶融物(カレールウ)16−1を、金属製ベルト11の移動により直ちに雰囲気温度が約−20℃に維持された冷却ゾーン14中に連続的に移送して、周囲および金属製ベルト11の上部11−1との接触面の両方から短時間で急速に冷却し、その中心部の温度が約35〜40℃であり、未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが、その表面および表面近傍を半固体状(例えば、その表面および表面近傍の温度が約17℃)として、全体として金属製ベルト11の上部11−1上で流動性がなくなった状態のカレールウ16−2とする。
カレールウ16−2を、次いで直ちにこの状態のまま金属製ベルト11の移動により雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン15中に送り、保持ゾーン15中で20〜30℃に所定時間保持して、全体として十分にかつ良好に固化させ、固化したカレールウ16−3とする。
そしてカレールウ16−3を、掻き取り手段7−1により金属製ベルト11−1から機械的に掻き取り、仕上装置7に送り、裁断してフレーク状のカレールウを得る。
得られたカレールウを次の包装工程に送り、自動包装機8で所定の重量あるいは容量に計量して、容器中に充填して密封して製品17を得る。
本発明によれば下記のような効果を得ることができる。
1)連続的に製造できる。
2)冷却処理時間を短縮でき、省エネ、省スペースを達成でき、高い製造効率が得られる。
3)冷却過程でブルーミングが発生しない。
4)冷却過程で比重の大きい成分が沈下せず、成分分布が均一になる。
5)フレークや顆粒状などの形状が均一になる。
6)冷却により表面に結露が発生せず、製品の外観がよく、保存性が高い。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態の油脂固形食品の製法を説明するための平面説明図である。
図3において、本発明で用いる油脂固形食品の製造装置1Aは、例えば、即席カレールウを製造するのに好適なものである。
金属製ベルト11の上部11−1上の所定の位置に溶融物を所定量入れるための容器19およびその容器19を固定するための容器固定部材20を一定時間毎に間欠的に連続して供給する供給装置21(この供給装置21は容器19および容器固定部材20を0℃以下に冷却する機能をもつこともできる)を備え、また容器19中で冷却固化したカレールウ16−3を容器19および容器固定部材20とともに金属製ベルト11−1から機械的に取り出す取出装置22を備え、容器19および容器固定部材20を洗浄、乾燥、0℃以下に冷却して循環して使用するようにし、そして0℃以下に冷却されたシート11の上部11−1上の所定の位置に、容器19を置き、前記溶融物を容器19中に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン14中で短時間に急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として流動性を失わしめた状態とし、次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン15中に保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させるようにした以外は、図1に示した本発明で用いる油脂固形食品の製造装置1と同様になっている。
図3において図1と同じ符号のものは、図1と同じものを示すので、説明を省略する。
図3中の23は冷凍装置を示し、冷凍装置23で発生した約−20℃に制御された冷風を冷却ゾーン14内部に吹き出して冷却ゾーン14を約−20℃に維持して、金属製ベルト11の上部11−1上の所定の位置に配設した容器19およびその中に入れた溶融物を急速に冷却する。
またエンドレス環状の金属製ベルト11は下部11−2が冷却ゾーン14中を通過する際に冷却ゾーン14中で吹き出される約−20℃に制御された冷風により急速に冷却されて約−20℃に冷却される。
図3中の24は空調装置を示し、空調装置24で発生した約20〜30℃に制御された温風を保持ゾーン15内部に吹き出して保持ゾーン15を約20〜30℃に維持して、容器19中に入れた溶融物の溶融状態あるいは半溶融状態にある前記中心部および半固体状にある表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体として十分にかつ良好に固化し、固化したカレールウ16−3を得る。
そして容器19中で冷却固化したカレールウ16−3を容器19および容器固定部材20とともに取出装置22により金属製ベルト11−1の上から機械的に取り出す。
取り出した容器19を次の包装工程に送り、図示しない自動包装機で密封して製品17Aを得る。
容器固定部材20は図示しない洗浄機や乾燥機で洗浄、乾燥するなどして循環して使用する。
本発明で使用する容器19の材質はプラスチックス、木、金属、ガラス、セラミックス、紙あるいはこれらの2つ以上の組み合わせであってよく、これらの材質、大きさ、形状などは例えば内容1Kgの業務用の油脂固形食品の場合と家庭用の油脂固形食品とでは当然異なり、材質が熱伝導性の高いものが好ましいが、各種の製品によって異なるので、それぞれの製品にマッチするように設計して決定することが好ましい。
本発明の油脂固形食品の製造装置1Aは、前記油脂固形食品の製造装置1と同様の効果を奏するとともに、容器19を用いたので、容器19のまま製品17Aとすることもでき、仕上げ工程や包装工程を省略ないし簡素化できる効果があるとともに、溶融物が容器19の外部に漏出せず、金属製ベルト11などを汚すことがないので洗浄の手間が省ける。
(第3の実施の形態)
上記の第2の実施の形態では、取り出した容器19を直接次の包装工程に送って図示しない自動包装機で密封して製品17Aを得た例を示したが、容器19から冷却固化したカレールウ16−3を取り出して、製品とすることもでき、あるいは取り出したカレールウ16−3を仕上装置7に送り、裁断してフレーク状のカレールウとすることもでき、また得られたフレーク状のカレールウを包装工程に送って自動包装機8で所定の重量あるいは容量に計量して、他の適切な容器中に充填して密封して製品17Aを得ることもできる。
第3の実施の形態によれば、上記の第2の実施の形態の油脂固形食品の製造装置1Aと同様の効果を奏するとともに、各種の製品にマッチする形態の製品や各種の製品にマッチする包装形態とすることができ、外観や保存性などを改善して商品価値を向上させることができる。
本発明においては小麦粉および/または澱澱を使用するが、小麦粉の種類に関しては特に限定されず、例えば、薄力粉、中力粉、強力粉などを使用する例を挙げることができ、澱粉としては、例えば、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉等を挙げることができ、小麦粉と澱粉は単独で用いることも、任意の割合で混合して用いることもできる。
本発明で用いる小麦粉および/または澱粉は通常水分を約10〜15質量%程度含有するため、保存性が悪いので、保存性を向上させ、良好な製品を得るために、焙煎、熱風乾燥などの公知の方法によりあらかじめ水分を調製して、例えば約2〜6質量%程度、好ましくは約3〜5質量%の低水分含有量とすることが好ましい。2質量%未満では、乾燥に時間がかかるばかりでなく、変質の恐れがあり、6質量%を超えると、ケーキングや品質劣化を防止できない恐れがあり好ましくない。あらかじめ水分を調製して低水分含有量とした小麦粉および/または澱粉を用いると、ケーキングや品質劣化を防止できる。
本発明で使用する常温で固体の油脂は特に限定されるものではない。具体的には、例えば菜種、大豆、ヒマワリ種子、綿実、落花生、米糠、コーン、サフラワー、オリーブ、胡麻、カカオ、ヤシ、アブラヤシなどから採取した油脂、あるいは必要に応じて分別、エステル交換などを施した加工油などの常温で固体の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油などの内の常温で固体の動物性油脂、これらの油脂類の単独または混合油を挙げることができる。
また、本発明においては前記油脂を硬化処理した常温で固体の油脂を好ましく使用できる。常温で固体の硬化植物性油脂を特に好ましく使用できる。
常温で固体の油脂の融点は特に限定されないが、約35〜55℃が好ましく、より好ましくは約40〜50℃である。35℃未満では、店頭などにおいて油脂固形食品が軟化することが懸念され、そして、室温に放置すると結着する恐れがあり、逆に55℃を超えると使用時に溶けにくく、温水に溶かした際にダマができる恐れがあり、またワキシーな食感となるなど好ましくない。
常温で固体の油脂の配合割合は特に限定されないが、10〜45質量%が好ましく、10質量%未満で油脂の含量が少なくなりすぎると固化しにくくなる恐れがあり、反対に、45質量%を超えて油脂の含量が多くなりすぎると、早く固化する傾向がでて、例えば溶融物供給装置5で固まってしまい、良好に溶融物を供給できない恐れがあるので好ましくない。
また、本発明においては上記の成分以外に公知の乳化剤、砂糖、塩、グルタミン酸ソーダなどの調味料、香辛料、その他を添加することができる。
本発明の油脂固形食品中の各成分の配合割合は目的とする食品の特性に応じて適宜決められるものである。例えば、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類の場合、一般的に小麦粉や澱粉の含量が少なくなりすぎると、スープ様となり好ましくない。反対に、小麦粉や澱粉の含量が多くなりすぎると、一般的に粘性が高くなりすぎる傾向があるので好ましくない。
次に実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した油脂固形食品の製造装置1を用いて、フレーク状のカレールウを製造する例について説明する。
ミキサ2に、常温で固体の油脂を300Kg、小麦粉を350Kg投入して、5分間攪拌した後、約100〜140℃に加熱しながら約60分間攪拌することにより炒めながら溶融混合し、120℃で消火した。
消火後、調味料を220Kg、香辛料を130Kg投入して30分間攪拌混合し、この溶融物(カレールウ)16を冷却器3に送って、約60℃に予備冷却した。
冷却器3で約60℃に予備冷却した溶融物(カレールウ)16を溶融物供給装置5に送り、複数の供給管5−1から−20℃に冷却された金属製ベルト11の上部11−1上に拡げて配設し、直ちに雰囲気温度が約−20℃に維持された冷却ゾーン14中に連続的に移送して、周囲および金属製ベルト11の上部11−1との接触面の両方から急速に冷却し、約2分でその中心部の温度が約35〜40℃であり、未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが、その表面および表面近傍を半固体状(その表面および表面近傍の温度が約17℃)として、全体として金属製ベルト11の上部11−1上で流動性がなくなった状態のカレールウ16−2とした。
その後、直ちにこの状態のまま金属製ベルト11の移動により雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン15中に送り、保持ゾーン15中で20〜30℃に約6分間保持して、全体として十分にかつ良好に固化させ、固化したカレールウ16−3とした。
そしてカレールウ16−3を、掻き取り手段7−1により金属製ベルト11−1から機械的に掻き取り、仕上装置7に送り、裁断してフレーク状のカレールウを得た。得られたカレールウを次の包装工程に送り、自動包装機8で所定の重量に計量して、容器中に充填して密封して製品17を得た。
製品17は比重の大きい成分が沈下せず成分の分布が均一であり、過度の冷却による表面の結露発生がないので保存性が良好であり、また食塩や砂糖などの水溶性成分の結晶が表面に出現しないので外観が良好であり、フレークの形状が均一で良好であり、水への溶解性が良く、だまがなく、風味に優れ、ザラツキ感のない食感を有するカレーが得られた。
前記の冷却過程でブルーミングの発生がなく、油脂が表面に浸出することがなく、そして冷却処理時間を非常に短縮でき、高効率でカレールウを製造でき、省エネルギー、省スペースを達成できた。
本発明の油脂固形食品の製法によれば冷却過程でブルーミングが発生せず、油脂が表面に浸出することがなく、また比重の大きい成分が沈下せず成分の分布が均一になる上、冷却処理時間を非常に短縮でき、過度の冷却による表面の結露発生がなくなり保存性が向上するとともに、食塩や砂糖などの水溶性成分の結晶が表面に出現しないので外観が良好となり、硬度が良好となりフレークや顆粒状などの形状が均一になる効果があり、また連続冷却固化処理も可能となり、省エネルギー、省スペースが達成でき、高効率で溶解性が良く、風味に優れ、ザラツキ感のない食感を有し、だまのない、カレー、ハヤシ、シチューなどのソース類や、おでん、うどんなどの各種スープ類やチョコレートなどに好適に用いられる油脂固形食品を製造できるという顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値は甚だ大きい。
本発明の第1の実施の形態の油脂固形食品の製法を説明するための断面説明図である。 本発明の第1の実施の形態の油脂固形食品の製法を用いた際のルウの品温(℃)(左縦軸)、ルウの硬度(右縦軸)と冷却時間(分)(横軸)との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態の油脂固形食品の製法を説明するための平面説明図である。 従来の油脂固形食品の製法を用いた際のルウの品温(℃)(左縦軸)、ルウの硬度(右縦軸)と冷却時間(時間)(横軸)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1、1A 油脂固形食品の製造装置
2 ミキサ
3 冷却器
4 ストレーナ装置
5 溶融物供給装置
6 冷却固化装置
7 仕上げ装置
8 包装機
9、10 ローラ
11 金属製ベルト
14 冷却ゾーン
15 保持ゾーン
16 カレールウ
17、17A 製品
19 容器
21 容器供給装置
22 取出装置
23 冷凍装置
24 空調装置

Claims (6)

  1. 常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、
    前記溶融物を0℃以下に冷却されたシート上に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として前記シート上での流動性を失わしめた状態とし、
    次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン中に所定時間保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させることを特徴とする油脂固形食品の製法。
  2. 常温で固体の油脂を含む原料組成物を加熱溶融混合して得られる溶融物を冷却固化させる油脂固形食品の製法において、
    0℃以下に冷却されたシート上に、容器を置き、前記溶融物を前記容器中に拡げて配設した後、直ちに雰囲気温度が0℃以下の冷却ゾーン中で短時間で急速に冷却して、中心部は未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが表面および表面近傍を半固体状として全体として流動性を失わしめた状態とし、
    次いで直ちにこの状態のまま雰囲気温度が20〜30℃に維持された保持ゾーン中に所定時間保持して前記中心部および表面および表面近傍の前記油脂の結晶化を進めて全体を固化させることを特徴とする油脂固形食品の製法。
  3. 小麦粉および/または澱粉、常温で固体の油脂および調味料を含む原料組成物を用い、固形ルウを製造することを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の油脂固形食品の製法。
  4. 加熱溶融混合して得られる溶融物の流動性を失わしめない温度まで一旦予備冷却することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の油脂固形食品の製法。
  5. 加熱溶融混合して得られる溶融物あるいは流動性を失わしめない温度まで一旦予備冷却した溶融物をストレーナ装置に通して使用することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の油脂固形食品の製法。
  6. 固化させた油脂固形食品を粉砕、裁断を行う仕上げ工程あるいはさらに包装工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の油脂固形食品の製法。
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JP2016095067A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 ヱスビー食品株式会社 油脂含有物の冷却固化方法とその装置及びその製品
JP2016178873A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 ヱスビー食品株式会社 冷凍ルウ及び冷凍ルウの製造方法

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