JP2006304565A - ブラシレスモータとその製造方法 - Google Patents

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敏之 和田
Koji Kuyama
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Abstract

【課題】光ディスク用ハイブリッド軸受構造のモータは、頻繁に起動停止を繰り返して回転速度が広範囲にわたり変化する用途において軸受損失を抑制し、高信頼性のブラシレスモータとその製造方法を提供すること。
【解決手段】流体軸受機構において、別部材で構成された負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bが軸2を2箇所で支持し、前記各々の別部材で構成された部材の内周には前記軸を支持する複数の支持部21a、21b、および各々の支持部の内径より大きい内径を有する非支持部(中抜き部)25が前記支持部の軸方向内側に形成され、支持部および前記支持部の両側にも非支持部22、23を持ち、前記非支持部22、23が前記支持部の開口率に比べて開口率が大きく粗部に形成されていることを特徴とするブラシレスモータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転速度を広範囲に変化させる必要のある円盤状記録媒体の駆動用などに使用するブラシレスモータに関する。
ブラシレスモータの内部軸受には、従来では、
・軸をボールベアリングで支持した玉軸受、
・軸を焼結メタルのスリーブを介して支持したすべり軸受、
・流体軸受として知られているオイル動圧型の軸受
などが使用されている。円盤状記録媒体を高速回転させる最近のドライブ装置では、オイル動圧型の軸受を持ったブラシレスモータが使用されている。
(特許文献1)には、スリーブに潤滑油を含有する多孔質材料(含油軸受)を用い、軸に動圧用溝部を形成したハードディスク駆動用スピンドルモータが記載されている。
また、(特許文献2)には、スリーブに含油軸受を用い、軸には前記スリーブの出力側にヘリングボーン溝を形成した動圧流体軸受を構成したモータが記載されている。
(特許文献3)には、軸受を焼結多孔質材からなる含油軸受から構成することによって、動圧軸受の利点と含油軸受の利点とを兼ね備えるようにした、いわゆるハイブリッド型軸受が記載されている。これは、軸受を構成する焼結多孔質材に動圧発生用の溝が形成されており、動圧を支持するために動圧発生用溝の底面及び側面に目つぶし加工が施されている。動圧発生用溝以外の部位には目つぶし加工は施されていない。
(特許文献4)には、(特許文献3)の有する問題を課題として、含油軸受機能及び動圧軸受機能の両機能を、長期にわたって良好に両立しようとする動圧軸受装置が記載されている。(特許文献3)の構成では、動圧発生用溝以外の部位には目つぶし加工が施されていないために、数〜十気圧程度にもなる動圧力によって軸受部内の潤滑油が焼結孔を通して外部に逃げてしまい、軸受部の動圧力が次第に低下していく傾向がある。また、温度上昇や減圧などで軸受部内に気泡が発生あるいは気泡が膨張した場合には、動圧力で圧縮された気泡が容易に焼結孔内に入り込んでいき、含油軸受から潤滑油の漏出を促進させる。そこで(特許文献4)では、軸受部における毛細管力が焼結含油軸受の焼結孔よりも大きく設定されている。
また、(特許文献5)などには、含油軸受(前記スリーブ)の内側に開口率が異なる密部と粗部を形成する技術が記載されている。
さらに(特許文献6)には中抜きの焼結軸受の製造法が記載されている。これは前述のストレージ等に用いる場合、その軸受損失を少しでも低下させるため、必要最小限の支持部のみを構成して不要な部分では流体損失を発生させないようにしたものである。
特開2003−239949号公報 特開2001−124057号公報 実開昭59−164822号公報 特開平10−196646号公報 特許第3441695号公報 特許第2095405号公報
動圧用溝部を形成した軸と、含油軸受とを組み合わせた内部軸受を使用した、いわゆる、ハイブリット軸受構造のモータは(特許文献1)から(特許文献4)に記載されており、高速でかつ定速運転に適しているが、高速定速運転して頻繁に起動停止を繰り返して回転速度が広範囲にわたり変化する用途には適しておらず、動圧流体軸受の設計が非常に困難である。
(特許文献3)または(特許文献4)のようにラジアル軸受部の潤滑液の動圧を高めるための動圧用溝部を多孔質材料製のスリーブ部の内周面に動圧用溝部を設ける場合には、動圧用溝部の加工面等からスリーブ部の寸法や形状等の設計に制約が発生するので好ましくない。特に(特許文献4)の構成を有するハイブリッド型軸受では、軸受部における毛細管力が焼結含油軸受の焼結孔よりも大きく設定した加工の必要がありさらに制約を多く受ける。また、スリーブ部の内周面に設けた動圧用溝部自体はそれが多孔質材料からなるため、耐久性の確保が難しく、更に、スリーブ部の内周面に設けられているため、動圧用溝部の検査や試験の作業性にも配慮が必要である。
(特許文献1)または(特許文献2)のように軸部の外周面部に動圧用溝部を設けることにより多孔質材料製のスリーブに動圧用溝部を設ける上記(特許文献3)もしくは(特許文献4)の構成の課題は解決されるが、回転速度を広範囲に変化させる必要のあるブラシレスモータが直面する新たな課題が残されている。具体的には、図6(a)に示すように動圧流体軸受では、焼結含油スリーブ1と軸2との間に隙間3を形成し、軸2にヘリングボーン溝4a、4bを形成し、前記隙間3に潤滑油5を充填し、軸2が高速回転することによってヘリングボーン溝4a、4bによって流動した潤滑油5がヘリングボーン溝4a、4bと焼結含油スリーブ1の内周面との間に集まって流体軸受機構6a、6bを構成し、軸2は焼結含油1の内周面に接触せずに支持されて回転し、高速回転時の軸受性能は良好である。しかし、起動時、停止の際の低速回転時には、図6(b)に示すように焼結含油スリーブ1に対して軸2の揺動が発生し、この揺動によって軸2が焼結含油スリーブ1の端部7a、7bで接触して低速性能が悪化するだけでなく、スリーブが摩耗して焼き付きを生じるおそれがある。
特に(特許文献2)の場合には、軸の出力側の端部にヘリングボーン溝を形成するので、このヘリングボーン溝の対向するスリーブ内周表面は潤滑油がスリーブの内部に押し戻されないように焼結孔をつぶす必要があるため、含油軸受としての機能は失われる。これにより、起動停止を繰り返すとヘリングボーン溝の対向する部分のスリーブの摩耗が生じ易く長時間の稼働に耐えられないという問題がある。また図6の軸受では、スリーブ全面にわたり、軸と同じ隙間で設計されており、動圧発生溝以外の支持不要な部分からもいわゆる軸受損失が発生する。そのため、軸損が不必要に大きくなる。
本発明は、頻繁に起動停止を繰り返して回転速度が広範囲にわたり変化する用途において、高速回転時に必要な軸受剛性を確保しながら軸受ロスの増大を抑制でき長時間の稼働に耐えられ、しかも不要な軸ロスを発生させない高信頼性のブラシレスモータとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のブラシレスモータは、軸のスラスト支持端の近傍から前記軸の駆動対象が取り付けられた負荷装着端の付近まで焼結含油スリーブを介してラジアル方向に支持し、ステータと前記軸に連結されたロータのマグネットとの電磁的な吸引反発で回転駆動するとともに、前記軸と前記焼結含油スリーブとの間に流体軸受機構を形成したブラシレスモータであって、前記焼結含油スリーブの内周には前記軸を支持する複数の支持部および各々の
支持部の内径より大きい内径を有する非支持部(中抜き部)が前記支持部の軸方向内側に形成され、前記流体軸受機構は前記支持部の軸方向の端面より内側の部分と前記軸の間に形成され、この動圧機構が形成された部分の焼結含油スリーブの内周表面の開口率に比べて、端面側の内周表面の開口率が大きく形成されたものである。
具体的には、ディスクを搭載し保持するターンテーブルと、このターンテーブルの中心に固定された軸と、この軸の中央に固定したフレームと、このフレームの内周に固定され円周方向に多極着磁を施された円筒状のロータマグネットと、円筒状の軸受ハウジングを保持する保持部とモータ取り付けの取り付けベース部とを備えるブラケットと、前記軸受ハウジングの内部に固定され前記軸をラジアル方向に支持する焼結含油スリーブと、前記ロータマグネットと対向して配置され、絶縁体を介して導線が巻装されたステータとを備えるブラシレスモータにおいて、前記焼結含油スリーブの内周には前記軸を支持する複数の支持部および各々の支持部の内径より大きい内径を有する非支持部(中抜き部)が前記支持部の軸方向内側に形成され、前記流体軸受機構は前記支持部の軸方向の端面より内側の部分と前記軸の間に形成され、この動圧機構が形成された部分の焼結含油スリーブの内周表面の開口率に比べて、端面側の内周表面の開口率が大きく形成されていて、焼結含油スリーブの支持部の開口率の小さい密部と対向している軸の表面に動圧発生溝を形成したものである。
また、上記のブラシレスモータを製造するに際し、軸受ハウジングに焼結含油スリーブを圧入固定した後に、焼結含油スリーブに粗部と密部を形成するブラシレスモータの製造方法である。
この構成によると、低速回転時は含油軸受として動作し、高速回転時は動圧軸受として動作するので、高速回転時に必要な軸受剛性を確保しながら、軸受ロスの増大を抑制でき、しかも不要な軸ロスを発生させずに、起動停止を繰り返して回転速度が広範囲に変化する光ディスク駆動用モータとして好適である。
以下、本発明のブラシレスモータを、図1〜図5に示す実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図2は本発明のブラシレスモータを示し、軸2の負荷装着端8aには円盤状記録媒体9を保持するターンテーブル10が取り付けられている。なお、ターンテーブル10に取り付けられたマグネット11に吸着されてターンテーブル10と共動して円盤状記録媒体9を一体に挟持するクランパーは図示されていない。
動圧発生溝としてのヘリングボーン溝4a、4bを形成した軸2と、後述する焼結含油スリーブ1とを組み合わせた内部軸受を使用したこのブラシレスモータは、図3(a)、(b)と図4(a)〜(f)の工程で組み立てられている。
先ず、図3(a)、(b)に示すように、円筒状の軸受ハウジング12の内側に、負荷装着端側スリーブ13aおよびスラスト支持端側スリーブ13bを軸方向にあわせて圧入することにより焼結含油スリーブ1が形成される。圧入後は後述するように後加工をすることで、支持部の内、上記軸2に形成されたヘリングボーン溝4a、4bと対向する部分の開口率を小さくして密にし、かつ2体の支持軸受の軸心をあわすことができる。
次に図4(a)、(b)に示すように、図3で組み立てた軸受ハウジング12を、ブラ
ケット14の保持部15に圧入する。16はモータ取り付けの取り付けベース部である。
図4(c)、(d)では、絶縁体を介して導線が巻装されたステータ17を軸受ハウジング12の外側に圧入する。
図4(e)、(f)では、カップ状のロータフレーム18が取り付けられた軸2を前記負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bにより構成された焼結含油スリーブに挿入する。ロータフレーム18の内周部には前記ステータ17と対向する環状のマグネット19が取り付けられている。このマグネット19の内周面は所定ピッチで着磁されている。
このようにして前記軸2は、軸受ハウジング12の内部に固定された負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bによってラジアル方向に支承されている。
ここで、負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bの内周の開口率の説明に先立ち、動圧軸受が回転速度が広範囲にわたり変化する用途には適していない理由を説明する。
本来、動圧軸受は回転速度と負荷に応じて設計する必要があり、回転速度が広範囲にわたり変化する光ディスク駆動用スピンドルモータの動圧流体軸受の設計は困難である。
軸受剛性に関係する軸受負荷容量P、及び軸受部ロスに関係する軸受摩擦トルクMと軸受部の構成要素寸法、回転速度との関係式を示す。軸受の負荷容量Pと軸受摩擦トルクMは次の要素を含んだ次の式で表される。図5(a)、(b)は流体軸受の原理図である。
軸受負荷容量:P=fr・υ・ω・R2・B2・e/ΔR3
軸受摩擦トルク:M=2・π・υ・ω・R3・B/Cr
Cr=ΔR・(1−α)+(ΔR+ho)・α
溝幅比:α=(bg/bg+br)
である。ここで、fr:溝形状等によって決まる関数、υ:潤滑油の粘度、ω:角速度、R:シャフト半径、B:軸受長さ、e:偏心量、ΔR:シャフトと軸受スリーブとの半径隙間、ho:溝深さ、bg:溝幅、br:リッジ幅である。
また、回転体の軸受負荷P1は、回転体のバランス質量をm、バランス半径をr、角速度をωとすると、
P1=m・r・ω2
で表される。
軸受負荷容量Pは、アンバランスによる軸受負荷P1の最大値以上必要であるから、
P=fr・υ・ω・R2・B2・e/ΔR3 ≧ P1= m・r・ω2
が成り立つ様に設計ディメンジョンを決定する必要がある。
又、上記式より軸受剛性(P/e)はシャフトと軸受スリーブと半径隙間の3乗、かつ軸受長さの2乗で影響する。
ここで、モータの消費電流と寿命に影響する軸受負荷容量P及び軸受摩擦トルクMによる軸受損失は、半径隙間ΔR、軸受長さB、潤滑油の粘度υなどで決定され、回転体のイナーシャ、アンバランス量等のモータ負荷と共に回転数が上がると急増し、特にアンバランス量は上記の軸受負荷P1との関係式に示すように回転数の2乗で効くため、その影響が極めて大きい。従って、軸受の負荷容量Pをいかに高めつつ、軸受損失を減らすかがポ
イントとなる。一方、軸受負荷容量Pと軸受摩擦トルクは
M∝P・n
(nは溝形状、潤滑油等によって決まる定数)という関係にある。このように軸受負荷容量の向上と軸受摩擦トルクは比例するため、最大級のアンバランス以内で性能を満たせる軸受剛性と軸受部のロスとのバランスを考慮しながら回転速度に応じた溝形状の設計ならびにオイルの選定もしくは開発をする必要があるので、動圧軸受は回転速度が広範囲にわたり変化する用途には適していない。
光ディスク駆動用スピンドルモータの動圧流体軸受においては、上記の関係式より、高速回転時は光ディスクのアンバランスによる負荷が大きくなるので軸受剛性を高くする必要があり低速回転時は光ディスクのアンバランスによる負荷は小さくなるが、発生する動圧も小さくなるので軸受剛性は低下する。
低速回転時における軸受剛性を高くするためには、軸径を大きくするあるいは軸受長さを長くする、焼結含油スリーブ1と軸2との隙間3を小さくする、潤滑油5の粘度を高くする等で可能であるが、同時に軸受部のロスが増大する。特に高速回転時の軸受部のロスが非常に大きくなる。軸受剛性は回転速度に比例して大きくなるが、ディスクのアンバランスによる負荷は回転速度の2乗に比例して大きくなるためである。
従って、低速回転時はディスクのアンバランスによる負荷が軸受剛性の低下以上に減少するので、軸受剛性はさほど必要としない。
そこで、低速回転時は含油軸受として動作し、高速回転時は動圧軸受として動作する本発明の構成にすることにより、高速回転時に必要な軸受剛性を確保しながら、軸受ロスの増大を抑制できる優れた軸受を備える光ディスク駆動用のブラシレスモータが実現できる。
また、前記焼結含油スリーブ1は、内周の開口率が次のように加工されている。
図1に示すように、別々の部材でできた前記負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bを焼結含油スリーブ1とする。焼結含油スリーブ1の支持部の中央部21の、前記軸2に形成されたヘリングボーン溝4a、4bにそれぞれ対向する支持部21a、21bと前記ヘリングボーン溝4a、4bとにより流体軸受機構6a、6bが形成されている。
ここでへリングボーン溝4a、4bは、焼結含油スリーブ1の軸方向中心より負荷装着端側22の側に長く形成されている。具体的には、負荷装着端側スリーブ13aの軸方向に対するへリングボーン溝4aの長さLuは、スラスト支持端側スリーブ13bの軸方向に対するへリングボーン溝4bの長さLdに比べて長く形成されている。
さらに、負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bの前記各々の支持部21a、21bの内周表面と、焼結含油スリーブ1の前記中央部21よりもスラスト支持端側23及び負荷装着端側22の内周表面とを比べると、支持部21a、21bよりもスラスト支持端側23と負荷装着端側22の内周表面の開口率が大きい粗部に形成されている。即ち、流体軸受機構6a、6bの良好な動作を実現するために、焼結含油スリーブ1の支持部21a、21bの内周表面を目つぶしして空孔(ポーラス)をできるだけ無くした開口率が小さい密部に加工している。 なお、開口率とは、焼結含油スリーブ1の単位面積の中に空孔(ポーラス)が占有する割合である。
さらに詳しくは、スラスト支持端側23と負荷装着端側22とでは、スラスト支持端側
23の開口率に比べて負荷装着端側22の開口率が小さくなるように加工されている。
このような焼結含油スリーブ1の内周面の加工は、例えば(特許文献5)に記載されている従来技術などの公知の加工法等により可能である。
ここで重要なことは、軸受の各々の支持部を別部材で構成しているため、中央部21に形成された軸受間に非支持部である中抜き部25を構成できることである。この中抜き部25を中央部21に構成できるので流体動圧的な軸損の発生を抑制できる。
さらに、この実施の形態では負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bの内周面の加工が完了した図3(b)の軸受ハウジング12を図4(b)に示すようにブラケット14の保持部15に圧入する工程において、負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bの内周面の開口率を調整した状態が変化しないように、スラスト支持端側スリーブ13bの先端部には、図2と図3(a)とに示すように、軸受ハウジング12の前記ブラケット14の保持部15に圧入した状態で変形する部分に接触して圧縮力を受けないよう、小径部24が予め形成されている。
このように構成したブラシレスモータでは、焼結含油スリーブ1の支持部21a、21bの密部と軸2に形成されたヘリングボーン溝4a、4bとで良好な流体軸受機構6a、6bを構成でき良好な高速回転を実現できる。また、焼結含油スリーブ1の内周面は上記のように均一ではなく図6(b)に示す端部7a、7b付近に粗部が、焼結含油スリーブ1の前記支持部21a、21bの密部の両端部に形成されているため、起動、停止などの際の低速回転時に軸2が焼結含油スリーブ1の前記端部7a、7b付近で接触しても、この際には負荷装着端側スリーブ13a、スラスト支持端側スリーブ13bから含浸油が滲み出して潤滑され、低速回転時の軸受ロスの増大を抑制して、高速回転性能と低速回転性能の両方に優れたブラシレスモータを実現できる。
しかも焼結含油スリーブ1を別部材で構成することで、中央部21に中抜き部25を形成することができ、軸支持に不要な軸損を発生することがなく、効率のよい軸受を構成することが可能となる。
また、スラスト支持端側23に比べて大きな力が作用する負荷装着端側スリーブ13aの非支持部内周表面22の開口率をスラスト支持端側スリーブ13bの非支持部内周表面23の開口率に比べて小さくしたので、軸2の接触により焼結含油スリーブ1の前記端部7aから滲み出した含浸油が再び焼結含油スリーブ1の開口部の内部に押し込まれて軸2との接触面の油膜切れが生じないよう適切に制限することができ、低速回転時における軸受ロスの増大もしくは金属接触による焼き付きを長期間にわたって抑制することができる。
特に、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R等の各種の光ディスク駆動用モータにおいては、ディスク負荷のアンバランスが大きく、起動停止を頻繁に行うので、本発明の好適な用途である。
上記の実施の形態では軸2に動圧発生用溝としてのヘリングボーン溝4a、4bを形成したが、動圧発生用溝はこれに限定されるものではなく、スパイラル溝や直線溝などを形成して構成することもできる。
本発明のブラシレスモータは、光ディスクなどの円盤状記録媒体を駆動するモータに好適で、各種のドライブ装置の安定動作に寄与することができる。
本発明の実施の形態1のブラシレスモータの内部軸受の要部断面図 同実施の形態1のブラシレスモータの断面図 (a)同実施の形態1の焼結含油スリーブを軸受ハウジングに圧入する製造工程図、(b)同実施の形態1の焼結含油スリーブの内周面加工完了断面図 同実施の形態1の全体の製造工程図 流体軸受の原理説明図 (a)従来のハイブリッド軸受の高速回転時動作状態の説明図、(b)従来のハイブリッド軸受の低速回転時動作状態の説明図
符号の説明
1 焼結含油スリーブ
2 軸
3 隙間
4a、4b ヘリングボーン溝
5 潤滑油
6a、6b 流体軸受機構
7a、7b 端部
8a 軸の負荷装着端
9 円盤状記録媒体
10 ターンテーブル
11、19 マグネット
12 軸受ハウジング
13a 負荷装着端側スリーブ
13b スラスト支持端側スリーブ
14 ブラケット
15 保持部
16 取り付けベース部
17 ステータ
18 ロータフレーム
21 焼結含油軸受の中央部
21a 焼結含油軸受の軸心方向中心より負荷装着端側の支持部
21b 焼結含油軸受の中央部よりもスラスト支持端側の支持部
22 スリーブの軸心方向中心より負荷装着端側の内周表面
23 スリーブの中央部よりもスラスト支持端側の内周表面
24 隙間を形成するための焼結含油スリーブの小径部
25 損失を低減させる中抜き部
B 軸受長さ
bg 溝幅
br リッジ幅
e 偏心量
ho 溝深さ
Lu、Ld ヘリングボーン溝長さ
R シャフト半径
ΔR シャフトと軸受スリーブとの半径隙間
ω 角速度

Claims (11)

  1. 軸のスラスト支持端の近傍から前記軸の駆動対象が取り付けられた負荷装着端の付近まで焼結含油スリーブを介してラジアル方向に支持し、ステータと前記軸に連結されたロータのマグネットとの電磁的な吸引反発で回転駆動するとともに、前記軸と前記焼結含油スリーブとの間に流体軸受機構を形成したブラシレスモータであって、前記焼結含油スリーブの内周には前記軸を支持する複数の支持部および各々の支持部の内径より大きい内径を有する非支持部が前記支持部の軸方向内側に形成され、前記流体軸受機構は前記支持部の軸方向の端面より内側の部分と前記軸の間に形成され、この動圧機構が形成された部分の焼結含油スリーブの内周表面の開口率に比べて、端面側の内周表面の開口率が大きく形成されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  2. ディスクを搭載し保持するターンテーブルと、このターンテーブルの中心に固定された軸と、この軸の中央に固定したフレームと、このフレームの内周に固定され円周方向に多極着磁を施された円筒状のロータマグネットと、円筒状の軸受ハウジングを保持する保持部とモータ取り付けの取り付けベース部とを備えるブラケットと、前記軸受ハウジングの内部に固定され前記軸をラジアル方向に支持する焼結含油スリーブと、前記ロータマグネットと対向して配置され、絶縁体を介して導線が巻装されたステータとを備えるブラシレスモータにおいて、前記焼結含油スリーブの内周には前記軸を支持する複数の支持部および各々の支持部の内径より大きい内径を有する非支持部が前記支持部の軸方向内側に形成され、前記流体軸受機構は前記支持部の軸方向の端面より内側の部分と前記軸の間に形成され、この動圧機構が形成された部分の焼結含油スリーブの内周表面の開口率に比べて、端面側の内周表面の開口率が大きく形成されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 焼結含油スリーブが軸方向に積層された複数の部材で構成され、この各々の部材の内周に支持部および非支持部が形成されたことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載のブラシレスモータ。
  4. 前記焼結含油スリーブの支持部に対向する前記軸の表面に動圧発生溝が形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  5. 前記焼結含油スリーブの動圧発生部が、負荷装着端側の支持部のほうが負荷装着側より遠い側の支持部より長く形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  6. 前記焼結含油スリーブの動圧発生部が、負荷装着端側の支持部のほうが負荷装着側より遠い側の支持部より開口率が小さく形成されたことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  7. 前記焼結含油スリーブの負荷装着端側の非支持部のほうが負荷装着側より遠い側の非支持部より開口率が小さく形成されたことを特徴とする、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  8. 軸受ハウジングのブラケットの保持部に保持される位置に対応する前記焼結含油スリーブの外周と軸受ハウジング内周面の間に隙間を設けたことを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  9. 請求項2〜請求項8のいずれかに記載のブラシレスモータを製造するに際し、軸受ハウジングに焼結含油スリーブを圧入固定した後に、焼結含油スリーブに粗部と密部を形成するブラシレスモータの製造方法。
  10. 軸のスラスト支持端の近傍から前記軸の駆動対象が取り付けられた負荷装着端の付近まで焼結含油スリーブを介してラジアル方向に支持し、ステータと前記軸に連結されたロータのマグネットとの電磁的な吸引反発で回転駆動するとともに、前記軸と前記焼結含油スリーブとの間に流体軸受機構を形成した軸受であって、前記焼結含油スリーブの内周には前記軸を支持する複数の支持部および各々の支持部の内径より大きい内径を有する非支持部が前記支持部の軸方向内側に形成され、前記流体軸受機構は前記支持部の軸方向の端面より内側の部分と前記軸の間に形成され、この動圧機構が形成された部分のスリーブの内周表面の開口率に比べて、端面側の内周表面の開口率が大きく形成されていることを特徴とするオイル動圧軸受。
  11. 焼結含油スリーブが軸方向に積層された複数の部材で構成され、この各々の部材の内周に支持部および非支持部が形成されたことを特徴とする請求項10記載のオイル動圧軸受。
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