JPH08335366A - 動圧軸受モータ - Google Patents

動圧軸受モータ

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JPH08335366A
JPH08335366A JP14024295A JP14024295A JPH08335366A JP H08335366 A JPH08335366 A JP H08335366A JP 14024295 A JP14024295 A JP 14024295A JP 14024295 A JP14024295 A JP 14024295A JP H08335366 A JPH08335366 A JP H08335366A
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JP
Japan
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bearing
shaft
dynamic pressure
housing
length
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Application number
JP14024295A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyoshi Toyoshima
弘祥 豊島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ディスクの振れやLBPの多面鏡の振れ
の小さい動圧軸受モータを提供するものである。 【構成】 この目的を達成するために本発明の動圧軸受
モータのうちで、軸回転型の場合は、ラジアル動圧軸受
の2個のグルーブが、ロータ部側グルーブの軸受長さよ
りスラスト板側グルーブの軸受長さの方が短い関係に構
成する。軸固定型の場合は、ラジアル動圧軸受の2個の
グルーブが、ロータ部側グルーブの軸受長さよりハウジ
ング側グルーブの軸受長さの方が短い関係に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク駆動装置
(HDD),光磁気ディスク,レーザビームプリンタ
(LBP)などの回転装置に使用され、主に1.8イン
チや2.5インチ以下の小径のディスク駆動装置や小型
LBP装置に使用する動圧軸受モータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光,磁気ディスクは小型軽量化,
高容量化への進む傾向にある。ノートサイズのパソコン
の普及にともなって、スピンドルモータも小型化,薄型
化への対応が避けられず、なおかつ耐衝撃性の向上,高
精度化が要望され始めた。従来スピンドルモータに用い
る軸受としてはボール軸受が多く採用されてきた。スピ
ンドルモータの小外径化にともない、小型ボール軸受を
使用すると充分な回転精度が得られず高容量化の実現が
難しく、かつ耐衝撃性能が極端に低下しボール軸受を劣
化させて騒音問題を発生させている。
【0003】最近、ボール軸受の回転精度では高容量化
が図れないということで、潤滑油を充満した動圧軸受の
流体軸受スピンドルモータが使用されている。
【0004】従来のこの種の回転駆動装置用モータとし
ては、たとえば図6に示すようなものがある。
【0005】以下に従来の磁気ディスク駆動用スピンド
ルモータについて説明する。図6は従来のHDD用動圧
スピンドルモータの断面図を示すものである。図6にお
いて、101はスリーブ部、102はハブ部、103は
シャフト、104はハウジング、105はスラスト板、
106はマグネット、107はステータコア、108は
コイル、109は上側グルーブ、110は下側グルーブ
である。
【0006】図6に示すように、ハウジング104の内
部円筒部の外周面にはコイル108が巻配されたステー
タコア107が固着されて、ハウジング104の内部円
筒部内側にはシャフト103が固定されている。
【0007】ハブ部102は、前記シャフト103に回
転自在に支持されている。具体的にはハブ部102に固
定されたスリーブ部101が動圧軸受機構を介して支持
され、スリーブ部101とシャフト103には微少の隙
間が存在し、シャフト103の間隔を置いた2箇所に同
じ軸受長さのへリングボーン型の上側グルーブ109,
下側グルーブ110が設けられている。一方、スリーブ
部101の円筒内側には潤滑油が充満し、スリーブ部1
01が回転することによって前記グルーブで動圧を発生
させる。
【0008】ハブ部102は磁気ディスク受け面111
と磁気ディスクの内径規制円筒部112からなるカップ
形状をしている。前記ハブ部102の円筒部内周には周
方向にN極,S極を交互に着磁した円筒状のマグネット
106が固定されたリングフレーム113が固着され、
前記スラスト板105を含めてロータ部を構成してい
る。
【0009】磁気ディスク枚数が多い場合などは軸受部
が長く軸受スパンも長く構成できた。そのため、2個の
グルーブ軸受の長さは同じにしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ボール軸受に比べて動
圧軸受の軸受剛性が小さいので、ラジアル動圧軸受の場
合は軸受長さと軸受スパンを十分に長く構成することが
好ましい。
【0011】しかしながら、モータが薄型になって十分
な軸受長さや軸受スパンが構成できなくなると、従来例
のような構成では動圧軸受の軸受剛性の影響が出てきて
振動時の磁気ディスク振れが大きくなるという問題点が
あった。
【0012】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、磁気ディスクの振れやLBPの多面鏡の振れの小さ
い動圧軸受モータを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の動圧軸受モータのうちで、軸回転型の場合
は、ラジアル動圧軸受の2個のグルーブがロータ部側グ
ルーブの軸受長さよりスラスト板側グルーブの軸受長さ
の方が短い関係に構成する。
【0014】軸固定型の場合は、ラジアル動圧軸受の2
個のグルーブがロータ部側グルーブの軸受長さよりハウ
ジング側グルーブの軸受長さの方が短い関係に構成す
る。
【0015】
【作用】この構成によって、ラジアル動圧軸受の2個の
軸受長さを個々に設定するので軸受長さの長い方の軸受
剛性がもう一方よりも大きくなり、磁気ディスクの振れ
やLBPの多面鏡の振れを小さくする。
【0016】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例について、図面
を参照しながら説明する。
【0017】図1(a)は本発明の第1の実施例におけ
る磁気ディスクをクランプした状態のHDD用動圧軸受
スピンドルモータの断面図、図1(b)はスラスト板を
取付たスリーブ部の断面図である。図2は本発明の第1
の実施例におけるシャフト振れを説明するためのモデル
図である。図3は本発明の第1の実施例における剛性の
比とシャフトの傾きの関係図である。
【0018】図1において、1はモータシャフト、2は
スリーブ部、3はハウジング、4はハブ部、5はマグネ
ット、6はスラスト板、7はステータコア、8はコイ
ル、9は上側軸受、10は下側軸受である。軸受の上側
は図1のハブ部4側を、下側は図1のスラスト板6側を
表す。B1は上側軸受9の軸受長さ、B2は下側軸受10
の軸受長さである。前記シャフト1と前記ハブ部4およ
び前記マグネット5とによりロータ部を形成している。
【0019】モータのハウジング3にはハウジングフラ
ンジ部15とハウジング円筒部16の構成があり、ハウ
ジングフランジ部15の外周はHDD装置のシャーシ1
2に取り付けられる。そのハウジング円筒部16の内側
にはスリーブ部2が取り付けられている。ハウジング円
筒部16の外周面にはコイル8が巻配されたステータコ
ア7が固着されている。ハブ部4は磁気ディスク受け面
17と磁気ディスクの内径規制円筒部18からなるカッ
プ形状をしている。モータのハブ部4は、カップ状のハ
ブ部4の中央に締結されたシャフト1を中心にして回転
する。前記ハブ部4の円筒部内周には周方向にN極,S
極を交互に着磁した円筒状のマグネット5が固着されて
いる。
【0020】ハブ部4の磁気ディスク受け面17には磁
気ディスク19が搭載され、磁気ディスク同士はスペー
サ20で一定間隔離され、一番上の磁気ディスク19は
クランパ21によりクランプされる。前記ハブ部4と前
記ハウジング3を具備したモータはラジアルタイプのブ
ラシレスモータであり、コイル8に電流が通電されステ
ータコア7の突極に磁界が発生し、ステータコア7に対
向した界磁用マグネット5との間でトルクを発生させロ
ータを回転させる。よって、ハブ部4にクランプした磁
気ディスク19もロータの回転にともなって回転する。
【0021】また、モータのハウジング3の内周部のハ
ウジング円筒部16に固定されたスリーブ部2内は潤滑
油があり、スラスト方向はスラスト板6とシャフト1の
端面で動圧を発生させる軸受となっていてスラスト板6
にはスパイラル状の溝がある。スリーブ部2側に間隔を
おいた2箇所に、上側軸受9の軸受長さが下側軸受10
の軸受長さより長くしたへリングボーン型のグルーブが
設けられている。
【0022】シャフト1の外径とスリーブ部2の内径は
一定値とすると隙間が一定となり、軸受の剛性Gは(数
1)で表される。
【0023】
【数1】
【0024】kは軸受の形状などによる値であり、へリ
ングボーンの設計仕様が同じならば同じである。
【0025】モータの振れを考えるために図2に示すよ
うなモデルで考える。その理由は以下のとおりである。
モータが小さく薄型になるにつれて、さらに高速化にな
ると磁気ディスクのアンバランス量が大きくなる。図1
からわかるように、磁気ディスク19のアンバランス量
や磁気ディスク19を搭載したロータ重心の位置が上側
軸受9よりハブ部4側になるので、軸受間に重心位置が
あるよりは軸受の設計が難しい。光ディスクのようにリ
ムバブルディスクの場合はアンバランス量がばらつきや
すく、動圧軸受剛性には十分な検討が必要である。
【0026】上側軸受9の軸受長さをB1、下側軸受1
0の軸受長さをB2、軸受スパンをL、モータの負荷中
心に作用する力をW、上側軸受9から負荷までの距離を
b、下側軸受10から負荷までの距離をaとすると上側
軸受9に作用する力F1と下側軸受10に作用する力F2
は(数2)である。
【0027】
【数2】
【0028】各軸受の剛性を軸受の変位と軸受に作用す
る力の関係は(数3)のようになる。
【0029】
【数3】
【0030】ただし G1 :上側軸受9の剛性 G2 :下側軸受10の剛性 e1 :上側軸受9の変位 e2 :下側軸受10の変位 シャフト1の傾き角度をθとすると、シャフト1の傾き
tanθは(数4)で与えられる。
【0031】
【数4】
【0032】また、回転中心は下側軸受10からの距離
cとすると(数5)となる。
【0033】
【数5】
【0034】かりに(数6)の関係とするとG1とG2
の比率によるシャフト1の傾きtanθの関係は図3の
ような関係になる。
【0035】
【数6】
【0036】図3からわかるように上側軸受9の剛性が
下側軸受10の剛性よりも大きい方がシャフトの振れが
小さくなる。したがって、(数1)から軸受の剛性を変
えるために軸受長さを変更する。すなわち、ラジアル動
圧軸受の2個のグルーブにおいて、上側軸受9(ハブ部
4側グルーブ)の軸受長さより下側軸受10(スラスト
板6側グルーブ)の軸受長さの方が短い関係にしてシャ
フト振れを小さくした。
【0037】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0038】図4は本発明の第2の実施例における磁気
ディスクをクランプしたHDD用動圧軸受スピンドルモ
ータの断面図である。図5は磁気ディスク振れを説明す
るためのモデル図である。
【0039】図4において、1はシャフト、2はスリー
ブ部、3はハウジング、4はハブ部、5はマグネット、
6はスラスト板、7はステータコア、8はコイル、9は
上側軸受、10は下側軸受である。前記スリーブ部2と
前記ハブ部4と前記マグネット5および前記スラスト板
6とによりロータ部を形成している。
【0040】実施例2のモータの構造は実施例1と類似
のところもあるので、同じところの説明は省略し異なっ
ているところを説明する。
【0041】実施例2はハウジング3にシャフト1を固
定した軸固定型の動圧軸受であり、スラスト方向の軸受
はピボット軸受で構成されているのでスラスト板6には
スパイラル状の溝はない。
【0042】また、モータのハウジング3の内周部のハ
ウジング円筒部16にシャフト1が固定されスリーブ部
2はハブ部4に固定され、前記スリーブ部2内は潤滑油
があり、スラスト方向はハブ部4に取り付けられたスラ
スト板6と固定シャフト1の端面の円弧部22とでピボ
ット軸受となっている。シャフト1側に間隔をおいた2
箇所に、上側軸受9の軸受長さが下側軸受10の軸受長
さより長くしたへリングボーン型のグルーブが設けられ
ている。磁気ディスク19のラジアル方向振れを考える
場合、軸固定の場合はハブ部4のラジアル振れで考える
ことであり、ハブ部4の振れは軸受部では固定シャフト
1に対してスリーブ部2の振れに相当する。したがっ
て、図2のモデルでシャフト1を垂直に固定した図5の
ようなモデルとなる。
【0043】モデルに使用する記号は実施例1のモデル
のものと同じである。磁気ディスク19のラジアル振れ
を小さくするにはシャフト1に対するスリーブ部2の振
れを小さくする。(数4)と同じ関係式となる。
【0044】ラジアル動圧軸受の2個のグルーブが、
上側軸受9(ハブ部4側グルーブ)の軸受長さより下側
軸受10(ハウジング3側グルーブ)の軸受長さの方が
短い関係にしてハブ部4の振れを小さくした。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、動圧軸受モータ
のうちで軸回転型の場合は、ラジアル動圧軸受の2個の
グルーブが、ロータ部側グルーブの軸受長さよりスラス
ト板側グルーブの軸受長さの方が短い関係に構成する。
【0046】軸固定型の場合は、ラジアル動圧軸受の2
個のグルーブが、ロータ部側グルーブの軸受長さよりハ
ウジング側グルーブの軸受長さの方が短い関係に構成す
る。
【0047】本発明は上記した構成によって、ラジアル
動圧軸受の2個の軸受長さを個々に設定するので、軸受
長さの長い方の軸受剛性がもう一方よりも大きくなり、
磁気ディスクの振れやLBPの多面鏡の振れを小さくす
る。
【0048】モータが小さく薄型になるにつれて、さら
に高速化になると磁気ディスクのアンバランス負荷量が
大きくなっても、磁気ディスクのアンバランス量や磁気
ディスクを搭載したロータ重心の位置が軸受間に構成で
きなくても、動圧軸受剛性を配分することによって、モ
ータの振れを小さくした動圧軸受モータを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施例における磁気ディ
スクをクランプした状態のHDD用動圧軸受モータの断
面図 (b)同実施例におけるスラスト板を取付たスリーブ部
の断面図
【図2】本発明の第1の実施例におけるシャフトの振れ
を説明するためのモデル図
【図3】本発明の第1の実施例における剛性の比とシャ
フトの傾きθの関係図
【図4】本発明の第2の実施例における磁気ディスクを
クランプした状態のHDD用動圧軸受スピンドルモータ
の断面図
【図5】本発明の第2の実施例における磁気ディスクの
振れを説明するためのモデル図
【図6】従来の動圧軸受モータの断面図
【符号の説明】
1,103 シャフト 2,101 スリーブ部 3,104 ハウジング 4,102 ハブ部 5,106 マグネット 6,105 スラスト板 7,107 ステータコア 8,108 コイル 9,109 上側軸受 10,110 下側軸受 12 シャーシ 15 ハウジングフランジ部 16 ハウジング円筒部 17,111 磁気ディスク受け面 18,112 磁気ディスクの内径規制円筒部 19 磁気ディスク 20 スペーサ 21 クランパ 22 円弧部 B1 上側軸受の軸受長さ B2 下側軸受の軸受長さ 113 リングフレーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング本体と、このハウジングに固定
    されたスリーブ部と、前記ハウジング本体に対して相対
    的に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に締結さ
    れたシャフトと、前記シャフト端面側にスラスト板を備
    え、このスラスト板と前記シャフトで潤滑油を充満させ
    てスラスト軸受を設け、前記シャフトと前記スリーブ部
    にも潤滑油を充満させ、シャフトかスリーブ部のうち片
    方に2個のグルーブを有したラジアル動圧軸受を設けた
    スピンドルモータにおいて、2個のラジアル軸受部のシ
    ャフトとスリーブ部の隙間が略同一で、ラジアル動圧軸
    受の2個のグルーブが、ロータ部側グルーブの軸受長さ
    よりスラスト板側グルーブの軸受長さの方が短い関係に
    あることを特徴とする動圧軸受モータ。
  2. 【請求項2】ハウジング本体と、このハウジングに固定
    されたシャフトと、前記ハウジング本体に対して相対的
    に回転自在であるロータ部と、前記ロータ部に固定され
    たスリーブ部を備え、前記シャフトと前記スリーブ部に
    も潤滑油を充満させ、シャフトかスリーブ部のうち片方
    に2個のグルーブを有したラジアル動圧軸受を設けたス
    ピンドルモータにおいて、2個のラジアル軸受部のシャ
    フトとスリーブ部の隙間が略同一で、ラジアル動圧軸受
    の2個のグルーブが、ロータ部側グルーブの軸受長さよ
    りハウジング側グルーブの軸受長さの方が短い関係にあ
    ることを特徴とする動圧軸受モータ。
JP14024295A 1995-06-07 1995-06-07 動圧軸受モータ Pending JPH08335366A (ja)

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Cited By (8)

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