JP2006300026A - Egr装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンの使用環境条件の影響を受けることなく、EGRクーラの冷却能力の低下を正確に検出することができるEGR装置を提供する。
【解決手段】 エンジンの排気通路2と吸気通路3とを連通するEGR通路11の途中に設けられ、EGRガスが流れるガス通路19とそのガス通路19に接して設けられ冷却水が流れる冷却水通路21とを有するEGRクーラ12を備えたEGR装置において、ガス通路19両端のガス温度差を測定する測定手段4、24と、測定手段4、24により測定したガス温度差に基づいてEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出する検出手段4を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路の途中に設けられ、そのEGR通路を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラを備えたEGR装置に関する。
エンジンの排気ガスの一部を排気通路から吸気通路へと還流させるEGR(排気再循環)は、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)の排出量を低減するための手段として極めて有効であり、排気ガス規制に対応する技術としては必要不可欠なものになっている。近年排気ガス規制はさらに強化され、そのために大量のEGRを行う必要があり、EGRガスをEGRクーラにより冷却した後で還流させる方法が行われている(クールドEGR)。
また近年、NOxの排出量を低減すべく、燃料の噴射時期を圧縮上死点よりも早期にし、燃料の噴射終了後に混合気が着火する予混合圧縮着火(Premixed Compression Ignition)燃焼(以下PCI燃焼という)が提案されている。このPCI燃焼では、早期に噴射された燃料が圧縮行程途中で過早着火するのを防ぎ、十分な予混合期間を確保するために大量のクールドEGRを行う必要がある。
このように、NOxの排出量低減のためのクールドEGRでも、PCI燃焼制御のためのクールドEGRでも、EGRガスのガス温度を下げることが重要である。
一般に、クールドEGRを行うEGR装置は、エンジンの排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路と、このEGR通路の途中に設けられたEGRクーラとを備えている。このようなEGR装置では、エンジンの排気ガスの一部をEGRクーラに導入し、EGRクーラに導入されたEGRガスを、冷却媒体としてのエンジンの冷却水等により冷却するようになっている。
ところでEGRクーラを長時間使用していくと、EGRクーラ内のガス通路がEGRガス中の煤等によって汚損されたり、特に冷却水に不凍液を用いた場合には、EGRクーラ内の冷却水通路が不凍液中のエチレングリコールにより詰まることがある。こうなると、EGRガスを冷却する効率(EGRクーラの冷却能力)が低下し、初期に対してエンジンの吸気通路に還流されるEGRガスの温度が上がり、燃焼温度の悪化や新気量の低下によりエンジン性能が低下するおそれがある。また、特にPCI燃焼では、早期に噴射された燃料が圧縮行程途中で過早着火し、燃焼が制御できなくなる等の深刻な問題が生じるおそれがある。
またEGRクーラを長時間使用していくと、EGRクーラ内のガス通路がEGRガス中の煤等により詰まることがある。こうなると、予定量のEGRガスが吸気通路に還流されなくなるため、ガス通路の汚損や冷却水通路の詰まりと同様の問題が発生するおそれがある。
EGRクーラ内のガス通路及び冷却水通路の汚損・詰まりによるEGRクーラの冷却能力の低下は、エンジンの燃焼やエミッションの悪化によって初めてわかるため、特にPCI燃焼制御のためにクールドEGRを行う場合には、車両の走行不能等の重要な問題を引き起こして初めてわかる場合がある。
そこで近年、EGRクーラ内のガス通路及び冷却水通路の汚損・詰まりによるEGRクーラの冷却能力の低下を検出する方法が提案されている。
例えば特許文献1では、EGRクーラのガス出口部のガス温度を測定し、測定したガス温度がエンジン運転状態等から推定される正常時のガス温度よりも高いときに、EGRクーラの冷却能力が低下したことを検出する方法が提案されている。
また特許文献1には、EGRクーラの冷却能力の低下が検出されたときに、一時的にEGRクーラ内を高温とすることにより、EGRクーラ内のガス通路に堆積した煤等を酸化除去して冷却能力を回復させることが開示されている。
特開2003−336549号公報
しかしながら、排気ガスの温度はエンジンの使用環境条件(気圧、気温、燃料性状(セタン価等)等)によって大きく変わるため、EGRクーラのガス出口部のガス温度に基づいて冷却能力の検出を行う特許文献1では、一定の使用環境条件下でのみしか冷却能力の低下を正確に検出することができない可能性がある。
また、EGRクーラは組立てコスト削減のために各部品同士が溶接(一般的にはロー付け)にて取付けられていることが多く、EGRクーラ内を高温とするとそのEGRクーラのロー付け部が溶けるおそれがあり、冷却能力を回復すべくEGRクーラ内を高温とする特許文献1では、EGRクーラの信頼性が低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、エンジンの使用環境条件の影響を受けることなく、EGRクーラの冷却能力の低下を正確に検出することができるEGR装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、EGRクーラの信頼性を低下させることなく、EGRクーラの冷却能力を回復させることができるEGR装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、エンジンの排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路の途中に設けられ、EGRガスが流れるガス通路とそのガス通路に接して設けられ冷却水が流れる冷却水通路とを有するEGRクーラを備えたEGR装置において、上記ガス通路両端のガス温度差、或いは、上記冷却水通路両端の冷却水温度差を測定する測定手段と、該測定手段により測定したガス温度差或いは冷却水温度差に基づいて上記EGRクーラの冷却能力の低下を検出する検出手段を備えたことを特徴とするEGR装置である。
請求項2の発明は、上記検出手段は、上記測定手段により測定したガス温度差或いは冷却水温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上であるときに、上記EGRクーラの冷却能力が低下したことを検出する請求項1記載のEGR装置である。
請求項3の発明は、上記検出手段は、上記測定手段によりガス温度差或いは冷却水温度差を測定した総測定回数を積算し、一方、上記測定手段により測定したガス温度差或いは冷却水温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上となった特定回数を積算し、上記総測定回数に対する上記特定回数の割合を算出し、その割合が所定の基準割合以上であるときに、上記EGRクーラの冷却能力が低下したことを検出する請求項1記載のEGR装置である。
請求項4の発明は、上記EGR通路が、上記ガス通路の一端側から他端側へとEGRガスを流すための第一EGR通路と、上記ガス通路の他端側から一端側へとEGRガスを流すための第二EGR通路とを有し、上記検出手段により上記EGRクーラの冷却能力の低下が検出されたときに、上記第一EGR通路と上記第二EGR通路とを切替えるためのEGR切替手段を設けた請求項1〜3いずれかに記載のEGR装置である。
請求項5の発明は、上記EGRクーラに冷却水を導入・導出するための冷却水導入・導出通路が、上記冷却水通路の一端側から他端側へと冷却水を流すための第一冷却水導入・導出通路と、上記冷却水通路の他端側から一端側へと冷却水を流すための第二冷却水導入・導出通路とを有し、上記EGR切替手段により上記第一EGR通路と上記第二EGR通路とを切替えたときに、上記第一冷却水導入・導出通路と上記第二冷却水導入・導出通路とを切替えるための冷却水切替手段を設けた請求項4記載のEGR装置である。
本発明によれば、以下に示す如く優れた効果を発揮するものである。
(1)エンジンの使用環境条件の影響を受けることなく、EGRクーラの冷却能力の低下を正確に検出することができる。
(2)EGRクーラの信頼性を低下させることなく、EGRクーラの冷却能力を回復させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
まず、第一実施形態について説明する。
図1は、第一実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第一EGR通路に切替えた状態を示す。図2は、第一実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第二EGR通路に切替えた状態を示す。
本実施形態のエンジンは、車両に搭載されるディーゼルエンジンである。
図1及び図2に示すように、エンジンはエンジン本体1を備えており、エンジン本体1には排気通路2及び吸気通路3が接続されている。
エンジンを電子制御するための電子制御ユニット(以下ECUという)4が設けられる。ECU4には、エンジン回転速度を検出するエンジン回転センサ5、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ(図示せず)等の各種センサが接続されている。ECU4は、それら各種センサからエンジン運転状態を読取り、そのエンジン運転状態に基づいて目標燃料噴射時期や目標燃料噴射量等を決定してインジェクタ(図示せず)等を制御するようになっている。
本実施形態のEGR装置10は、排気通路2を流れる排気ガスの一部を吸気通路3に還流すべく、排気通路2と吸気通路3とを連通するEGR通路11と、EGR通路11の途中に設けられ、EGR通路11を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ12とを備えている。
EGRクーラ12としては、公知の構成のものを用いることができる。一般にEGRクーラは、EGRガスが流れるガス通路と、そのガス通路に接して設けられ、冷却媒体としての冷却水が流れる冷却水通路とを有している。このようなEGRクーラでは、ガス通路内を流れるEGRガスと冷却水通路内を流れる冷却水とで熱交換を行うことで、EGRガスを冷却するようになっている。
本実施形態では、EGRクーラ12は円筒状のケーシング13を有している。ケーシング13内には、長手方向(図1及び図2中の左右方向)に離間させて一対のエンドプレート14が設けられている。各エンドプレート14は円板状に形成されており、ケーシング13の内周面にロー付けにて取り付けられている。これらエンドプレート14により、ケーシング13内が両端のガス室15、16と中央の水室17とに区画されている。
一対のエンドプレート14間には、両端部がガス室15、16に開口する複数のガス管18が架け渡されている。各ガス管18は円筒状に形成されており、エンドプレート14に挿通された状態でそのエンドプレート14にロー付けにて取付けられている。ガス管18がガス通路19をなし、水室17内にはガス管18により冷却水通路21が区画形成される。
エンドプレート14近傍の水室17には、冷却水通路21に冷却水を導入・導出するための冷却水導入・導出通路22が接続されている。冷却水導入・導出通路22の途中には、水ポンプ23が設けられる。
ところで、EGRクーラ12を長時間使用していくと、EGRクーラ12内のガス通路19がEGRガス中の煤等によって汚損されたり、詰まることがある。また、特に冷却水に不凍液を用いた場合には、EGRクーラ12内の冷却水通路21が不凍液中のエチレングリコールにより詰まることがある。このようなEGRクーラ12内のガス通路19或いは冷却水通路21の汚損・詰まりは、EGRクーラ12の冷却能力を低下させる原因となる。
そこで、本実施形態のEGR装置10は、EGRクーラ12内のガス通路19両端のガス温度差を測定する測定手段と、この測定手段により測定したガス温度差に基づいて、ガス通路19或いは冷却水通路21の汚損・詰まりによるEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するための検出手段を備えている。
本実施形態では、上記の測定手段は、EGRクーラ12のガス室15、16近傍のEGR通路11に設けられた一対のガス温度センサ24と、ECU4とから構成されている。各ガス温度センサ24はECU4に接続されており、各ガス温度センサ24からの検出信号がECU4に入力される。ガス温度センサ24としては熱電対等を用いることができる。
本実施形態では、ECU4が上記の検出手段をなし、その検出手段は、上記測定手段によりガス温度差を測定した総測定回数を積算し、一方、上記測定手段により測定したガス温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上となった特定回数を積算し、上記総測定回数に対する上記特定回数の割合を算出し、その割合が所定の基準割合以上であるときに、EGRクーラ12の冷却能力が低下したことを検出するようになっている。つまり本実施形態では、測定したガス温度差と基準温度差との比較を所定時間毎に複数回行い、それら複数回の比較結果に基づいてEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしている。
上記の基準温度差は、クールドEGRを行う領域で基準とするエンジン回転速度及び目標燃料噴射量を決定し、そのエンジン回転速度及び目標燃料噴射量であるときのEGRクーラ12内のガス通路19両端の温度差を実験や解析等により求めたものである。この基準温度差は、エンジン回転速度及び目標燃料噴射量毎に求めたものであっても良く、数式やマップにより基準温度差とエンジン回転速度及び目標燃料噴射量との関係を表したものであっても良い。また、基準温度差は、上記の総測定回数、特定回数、及び、基準割合と共に、記憶手段としてのECUに記憶される。
なお、検出手段は、上記測定手段により測定したガス温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上であるときに、EGRクーラ12の冷却能力が低下したことを検出するものであっても良い。つまり、測定したガス温度差と基準温度差との比較を行い、その比較結果毎にEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしても良い。
ところで一般に、EGRクーラ内のガス通路の詰まりの原因となる堆積物は、EGRガスのガス温度が最も低くなるEGRガス下流側のガス通路に堆積しやすい。その原因としては、EGRガス中の水分がEGRガス下流側のガス通路で露点以下に冷却され、結露した水分にEGRガス中の煤等が捕捉されてそれらがガス通路内に堆積することが考えられる。
そこで本実施形態では、検出手段によりEGRクーラ12の冷却能力の低下が検出されたときに、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させるようにしている。このようにすることで、ガス通路19におけるガス上下流側を変更し、高温のEGRガスにより堆積物及び堆積物堆積の原因となる水分を除去して、特定の箇所に堆積物が堆積するのを防止することができる。
そこで本実施形態では、EGR通路11は、EGRガスをEGRクーラ12内のガス通路19一端側(図1及び図2中の右側)から他端側(図1及び図2中の左側)へと流すための第一EGR通路25(図1のハッチング部分参照)と、EGRガスをEGRクーラ12内のガス通路19他端側から一端側へと流す、つまりEGRガスをガス通路19に対して第一EGR通路25とは逆方向に流すための第二EGR通路26(図2のハッチング部分参照)とから構成されている。また、検出手段によりEGRクーラ12の冷却能力の低下が検出されたときに、第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えて、ガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させるためのEGR切替手段が設けられる。
本実施形態では、一端が排気通路2に開口し、他端がEGRクーラ12一端側(図1及び図2中の右側)のガス室15に開口し、それら排気通路2とガス室15とを連通する第一EGR管27が設けられる。また、一端がEGRクーラ12他端側(図1及び図2中の左側)のガス室16に開口し、他端が吸気通路3に開口し、それらガス室16と吸気通路3とを連通する第二EGR管28が設けられる。ここで本実施形態では、一対のガス温度センサ24は、EGRクーラ12近傍の第一EGR管27及び第二EGR管28にそれぞれ設けられる。
また本実施形態では、一端が排気通路2と第一EGR管27との接続部よりもエンジン本体1側の排気通路2に開口し、他端がガス温度センサ24よりも吸気通路3側の第二EGR管28に開口し、これら排気通路2と第二EGR管28とを連通する第三EGR管29が設けられる。さらに、一端がガス温度センサ24よりも排気通路2側の第一EGR管27に開口し、他端が第二EGR管28と第三EGR管29との接続部よりも吸気通路3側の第二EGR管28に開口し、それら第一EGR管27と第二EGR管28とを連通する第四EGR管31が設けられる。
本実施形態では、上記のEGR切替手段は、第一EGR管27の途中であって第一EGR管27と第四EGR管31との接続部よりも排気通路2側に設けられた第一EGR弁32と、第二EGR管28の途中であって第二EGR管28と第三EGR管29及び第四EGR管31との接続部間に設けられた第二EGR弁33と、第三EGR管29の途中に設けられた第三EGR弁34と、第四EGR管31の途中に設けられた第四EGR弁35と、ECU4とから構成されている。第一〜第四EGR弁32、33、34、35はそれぞれECU4に接続されており、そのECU4により各EGR弁32、33、34、35が作動制御される。
第一EGR通路25に切替える際には、ECU4により、第一及び第二EGR弁32、33を開(ON)とし、第三及び第四EGR弁34、35を閉(OFF)とすることで、図1に示すように、EGRガスが排気通路2から第一EGR管27、EGRクーラ12、第二EGR管28を通って、吸気通路3に還流される。また、第一及び第二EGR弁32、33の開度を調節することにより吸気通路3に還流されるEGRガスの量を調整するようになっている。このとき、高温のEGRガスはガス通路19の一端側からそのガス通路19に対して導入される。これによりEGRガスは、EGRクーラ12内のガス通路19を第二EGR通路26に切替えたときとは逆方向に対して流れる。
一方、EGRクーラ12内の冷却水通路21に導入された冷却水は、その冷却水通路21内をEGRガスの流れ方向に対して反対方向に流れ、ガス通路19内のEGRガスと熱交換した後に、EGRクーラ12外に導出される。即ち本実施形態では、第一EGR通路25に切替えた際には、EGRクーラ12は対向流式のものとして機能する。
これに対して、第二EGR通路26に切替える際には、ECU4により、第一及び第二EGR弁32、33を閉(OFF)とし、第三及び第四EGR弁34、35を開(ON)とすることで、図2に示すように、EGRガスが排気通路2から第三EGR管29、第二EGR管28、EGRクーラ12、第一EGR管27、第四EGR管31、第二EGR管28を通って、吸気通路3に還流される。また、第三及び第四EGR弁34、35の開度を調節することにより吸気通路3に還流されるEGRガスの量を調整するようになっている。このとき、高温のEGRガスはガス通路19の他端側からそのガス通路19に対して導入される。これによりEGRガスは、EGRクーラ12内のガス通路19を第一EGR通路25に切替えたときとは逆方向に流れる。
一方、EGRクーラ12内の冷却水通路21に導入された冷却水は、その冷却水通路21内をEGRガスの流れ方向と同じ方向に流れ、ガス通路19内のEGRガスと熱交換した後に、EGRクーラ12外に導出される。即ち本実施形態では、第二EGR通路26に切替えた際には、EGRクーラ12は順流式のものとして機能する。
なお本実施形態では、第一EGR通路25と第二EGR通路26とで第一及び第二EGR管27、28の一部を共用するようになっているが、第一EGR通路25と第二EGR通路26とで独立させて別々にEGR管を設けても良い。
次に、ECU4による処理フローを図3により説明する。
本実施形態では、本処理はECU4によって、エンジンを始動したときから、或いは、エンジン始動より所定時間が経過したときから、エンジン停止まで実行される。なお、本処理がECU4によって所定時間毎に実行されるようにしても良いのは勿論である。
まず、ECU4は、ステップS101においてタイマーTIMERをリセットし(TIMER=0)、ステップS102においてタイマーTIMERをスタートさせ、ステップS103において特定回数M及び総測定回数M0をリセットする(M=0、M0=0)。
次に、ECU4は、ステップS104において、エンジン回転センサ5から信号を検出することでエンジン回転速度Nを測定し、ステップS105において、ステップS104で測定したエンジン回転速度Nが、所定の基準回転速度N1、N2の範囲内であるか(N1<N<N2)を判定する。ここで、基準回転速度N1、N2の範囲は、基準温度差を求めた際の、クールドEGRを行う領域で基準としたエンジン回転速度の範囲と同一であるとする。
次に、エンジン回転速度Nが所定の範囲内であると、ECU4は、ステップS106において、目標燃料噴射量Qを読取り、ステップS107において、ステップS106で読取った目標燃料噴射量Qが所定の基準目標燃料噴射量Q1、Q2の範囲内であるか(Q1<Q<Q2)を判定する。ここで、基準目標燃料噴射量Q1、Q2の範囲は、基準温度差を求めた際の、クールドEGRを行う領域で基準とした目標燃料噴射量の範囲と同一であるとする。
次に、目標燃料噴射量Qが所定の範囲内であると、ECU4は、ステップS108において、一対のガス温度センサ24から信号を検出することでガス温度差ΔTgを測定し、ステップS109において、ガス温度差ΔTgを測定した総測定回数M0を積算する(M0=M0+1)。次いで、ECU4は、ステップS110において、ステップS108で測定したガス温度差ΔTgと基準温度差ΔTg0との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差Tg1(例えば10℃)よりも大きいか((ΔTg0−ΔTg)>Tg1)を判定する。
次に、ステップS110において求めた偏差が基準偏差Tg1よりも大きいと、ECU4は、ステップS111において、特定回数Mを積算し(M=M+1)、ステップS112において、総測定回数M0に対する特定回数Mの割合を算出し、その割合が所定の基準割合R(例えば10%)よりも大きいか(M/M0>R)を判定する。
そして、ステップS112で求めた割合が基準割合Rよりも大きいと、ECU4は、ステップS113において、第一〜第四EGR弁32、33、34、35を作動させて第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えることにより、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させる。その後、ECU4は、ステップS101に戻り、ステップS101からの手順を再度行う。
一方、ステップS112で求めた割合が基準割合Rよりも小さければ、ECU4は、ステップS114に進み、そのときのタイマーTIMERを読取り、読取ったタイマーTIMERが所定の基準タイマーTIMER0(例えば1時間)よりも小さいか(TIMER<TIMER0)を判定する。ステップS114で読取ったタイマーTIMERが基準タイマーTIMER0よりも小さければ、ECU4はステップS104に戻り、ステップS104からの手順を再度行い、他方タイマーTIMERが基準タイマーTIMER0よりも大きければ、ECU4はステップS101に戻り、ステップS101からの手順を再度行う。
また、ステップS105でエンジン回転速度Nが所定の範囲外であったとき、ステップS107で目標燃料噴射量Qが所定の範囲外であったとき、ステップS110で偏差が基準偏差Tg1よりも小さかったときには、ECU4はステップS104に戻り、ステップS104からの手順を再度行う。
次に、本実施形態の作用を説明する
本実施形態では、EGRクーラ12内のガス通路19両端のガス温度差を測定し、その測定したガス温度差に基づいてEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしている。上記のガス温度差は、エンジン回転速度や燃料負荷がある範囲内であれば、EGRクーラ12の放熱量に略比例する。また排気ガスの温度がエンジンの使用環境条件により変化したとしても、その排気ガスの温度をガス通路19両端のガス温度差として測定することで温度変化分を除くことができる。従って本実施形態によれば、エンジンの使用環境条件の影響を受けることなく、EGRクーラ12の冷却能力の低下を正確に検出することができる。
また、本実施形態によれば、測定したガス温度差と基準温度差との比較を複数回行い、それら複数回の比較結果に基づいてEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしたため、誤検出の確率を低くすることができ、EGRクーラ12の冷却能力の低下を正確に検出することができる。
また、本実施形態では、検出手段によりEGRクーラ12の冷却能力の低下が検出されたときに、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させることで、EGRクーラ12の冷却能力を回復させるようにしている。つまり本実施形態によれば、EGRガスの流れ方向を逆転させているのみであるので、EGRクーラ12内が高温となってEGRクーラ12のロー付け部が溶けることはなく、EGRクーラ12の信頼性が低下するおそれはない。
次に、第二実施形態について説明する。
図4は、第二実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第一EGR通路に切替えた状態を示す。図5は、第二実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第二EGR通路に切替えた状態を示す。
本実施形態の基本構成は上述の第一実施形態と同じである。従って、第一実施形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
図4及び図5に示す本実施形態のEGR装置20は、EGRクーラ12内の冷却水通路21両端の冷却水温度差を測定する測定手段と、この測定手段により測定した冷却水温度差に基づいて、ガス通路19或いは冷却水通路21の汚損・詰まりによるEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するための検出手段を備えている。
本実施形態では、上記の測定手段は、EGRクーラ12の水室17近傍の冷却水導入・導出通路22にそれぞれ設けられた一対の冷却水温度センサ36と、ECU4とから構成されている。各冷却水温度センサ36はECU4に接続されており、各冷却水温度センサ36からの検出信号がECU4に入力される。冷却水温度センサ36としては熱電対等を用いることができる。
本実施形態では、ECU4が上記の検出手段をなし、その検出手段は、上記測定手段により冷却水温度差を測定した総測定回数を積算し、一方、上記測定手段により測定した冷却水温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上となった特定回数を積算し、上記総測定回数に対する上記特定回数の割合を算出し、その割合が所定の基準割合以上であるときに、EGRクーラ12の冷却能力が低下したことを検出するようになっている。つまり本実施形態では、測定した冷却水温度差と基準温度差との比較を所定時間毎に複数回行い、それら複数回の比較結果に基づいてEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしている。
上記の基準温度差は、クールドEGRを行う領域で基準とするエンジン回転速度及び目標燃料噴射量を決定し、そのエンジン回転速度及び目標燃料噴射量であるときのEGRクーラ12内の冷却水通路21両端の温度差を実験や解析等により求めたものである。
なお、検出手段は、上記測定手段により測定した冷却水温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上であるときに、EGRクーラ12の冷却能力が低下したことを検出するものであっても良い。つまり、測定した冷却水温度差と基準温度差との比較を行い、その比較結果毎にEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしても良い。
次に、ECU4による処理フローを図6により説明する。
本処理のステップS201〜S207及びS214は、図3のステップS101〜S107及びS114とそれぞれ同一であるので説明を省略し、相違する箇所について説明する。
ステップS207で目標燃料噴射量Qが所定の範囲内であると、ECU4は、ステップS208において、一対の冷却水温度センサ36から信号を検出することで冷却水温度差ΔTwを測定し、ステップS209において、冷却水温度差ΔTwを測定した総測定回数M0を積算する(M0=M0+1)。次いで、ECU4は、ステップS210において、ステップS208で測定した冷却水温度差ΔTwと基準温度差ΔTw0との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差Tw1(例えば10℃)よりも大きいか((ΔTw0−ΔTw)>Tw1)を判定する。
次に、ステップS210において求めた偏差が基準偏差Tw1よりも大きいと、ECU4は、ステップS211において、特定回数Mを積算し(M=M+1)、ステップS212において、総測定回数M0に対する特定回数Mの割合を算出し、その割合が所定の基準割合R(例えば10%)よりも大きいか(M/M0>R)を判定する。
そして、ステップS212で求めた割合が基準割合Rよりも大きいと、ECU4は、ステップS213において、第一〜第四EGR弁32、33、34、35を作動させて第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えることにより、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させる。その後、ECU4は、ステップS201に戻り、ステップS201からの手順を再度行う。
次に、本実施形態の作用を説明する
本実施形態では、EGRクーラ12内の冷却水通路21両端の冷却水温度差を測定し、その測定した冷却水温度差に基づいてEGRクーラ12の冷却能力の低下を検出するようにしている。上記の冷却水温度差は、エンジン回転速度や燃料負荷がある範囲内であれば、EGRクーラ12の放熱量に略比例する。また排気ガスの温度がエンジンの使用環境条件により変化したとしても、その排気ガスの温度を冷却水通路21両端の冷却水温度差として測定することで温度変化分を除くことができる。従って本実施形態によれば、エンジンの使用環境条件の影響を受けることなく、EGRクーラ12の冷却能力の低下を正確に検出することができる。
また、本実施形態によれば、測定した冷却水温度差と基準温度差との比較を複数回行い、それら複数回の比較結果に基づいてEGRクーラの冷却能力の低下を検出するようにしたため、誤検出の確率を低くすることができ、EGRクーラ12の冷却能力の低下を正確に検出することができる。
次に、第三実施形態について説明する。
図7は、第三実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第一EGR通路及び第一冷却水導入・導出通路に切替えた状態を示す。図8は、第三実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第二EGR通路及び第二冷却水導入・導出通路に切替えた状態を示す。
本実施形態の基本構成は上述の第一実施形態と同じである。従って、第一実施形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
ところで、一般的なEGRクーラにおいて、対向流式のものでは冷却水はEGRガス下流側のガス通路から導入されるのに対して、順流式のものでは冷却水はEGRガス上流側のガス通路から導入されるため、対向流式のものと順流式のものとではEGRガスを冷却する能力(EGRガスの冷却能力)に若干の差がある。そこで本実施形態では、第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えたときのEGRガスの冷却能力を相互に一定に保つべく、EGRガスの流れ方向を逆転させた際に、冷却水の流れ方向も逆転させるようにしている。
そこで本実施形態のEGR装置30では、図7及び図8に示すように、冷却水導入・導出通路22は、冷却水をEGRクーラ12内の冷却水通路21一端側(図7及び図8中の左側)から他端側(図7及び図8中の右側)へと流すための第一冷却水導入・導出通路37(図7のハッチング部分参照)と、冷却水をEGRクーラ12内の冷却水通路21他端側から一端側へと流す、つまり冷却水を冷却水通路21に対して第一冷却水導入・導出通路37とは逆方向に流すための第二冷却水導入・導出通路38(図8のハッチング部分参照)とから構成されている。また、EGR切替手段により第一EGR通路25と第二EGR通路26とが切替えられたときに、第一冷却水導入・導出通路37と第二冷却水導入・導出通路38とを切替えて、冷却水通路21内における冷却水の流れ方向を逆転させるための冷却水切替手段が設けられる。
本実施形態では、冷却水通路21一端側の水室17に開口する第一冷却水導入・導出管39と、冷却水通路21他端側の水室17に開口する第二冷却水導入・導出管41と、これら第一冷却水導入・導出管39と第二冷却水導入・導出管41とを連通する第三冷却水導入・導出管42と、第一冷却水導入・導出管39の途中であって第一冷却水導入・導出管39と第三冷却水導入・導出管42との接続部よりもEGRクーラ12側のに接続された第四冷却水導入・導出管43とが設けられる。水ポンプ23は、第一冷却水導入・導出管39の途中に設けられる。
本実施形態では、上記の冷却水切替手段は、第一冷却水導入・導出管39の途中であって第一冷却水導入・導出管39と第三冷却水導入・導出管42及び第四冷却水導入・導出管43との接続部間に設けられた第一ウォーター弁44と、第二冷却水導入・導出管41の途中であって第二冷却水導入・導出管41と第三冷却水導入・導出管42との接続部に対してEGRクーラ12とは反対側に設けられた第二ウォーター弁45と、第三冷却水導入・導出管42の途中に設けられた第三ウォーター弁46と、第四冷却水導入・導出管43の途中に設けられた第四ウォーター弁47と、ECU4とから構成されている。第一〜第四ウォーター弁44、45、46、47はそれぞれECU4に接続されており、そのECU4により各ウォーター弁44、45、46、47が作動制御される。
本実施形態では、第一EGR通路25に切替えた際、即ち第一及び第二EGR弁32、33を開(ON)とし、第三及び第四EGR弁34、35を閉(OFF)とした際には、第一及び第二ウォーター弁44、45を開(ON)とし、第三及び第四ウォーター弁46、47を閉(OFF)とすることで、第一冷却水導入・導出通路37に切替えるようになっている。このとき、即ち第一EGR通路25及び第一冷却水導入・導出通路37に切替えた際には、EGRクーラ12は対向流式のものとして機能する。
また本実施形態では、第二EGR通路26に切替えた際、即ち第一及び第二EGR弁32、33を閉(OFF)とし、第三及び第四EGR弁34、35を開(ON)とした際には、第一及び第二ウォーター弁44、45を閉(OFF)とし、第三及び第四ウォーター弁46、47を開(ON)とすることで、第二冷却水導入・導出通路38に切替えるようになっている。このとき、即ち第二EGR通路26及び第二冷却水導入・導出通路38に切替えた際にも、第一EGR通路25及び第一冷却水導入・導出通路37に切替えたときと同様に、EGRクーラ12は対向流式のものとして機能する。
なお本実施形態では、第一冷却水導入・導出通路37と第二冷却水導入・導出通路38とで第一及び第二冷却水導入・導出管39、41の一部を共用するようになっているが、第一冷却水導入・導出通路37と第二冷却水導入・導出通路38とで独立させて別々に冷却水導入・導出管を設けても良い。
次に、ECU4による処理フローを図9により説明する。
本処理のステップS301〜S312及びS314は、図3のステップS101〜S112及びS114とそれぞれ同一であるので説明を省略し、相違する箇所について説明する。
ステップS312で求めた割合が基準割合Rよりも大きいと、ECU4は、ステップS313において、第一〜第四EGR弁32、33、34、35を作動させて第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えることにより、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させると共に、第一〜第四ウォーター弁44、45、46、47を作動させて第一冷却水導入・導出通路37と第二冷却水導入・導出通路38とを切替えることにより、EGRクーラ12内の冷却水通路21における冷却水の流れ方向を逆転させる。その後、ECU4は、ステップS301に戻り、ステップS301からの手順を再度行う。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させたときに、EGRクーラ12内の冷却水通路21における冷却水の流れ方向を逆転させるようにしている。従って、EGRガスの流れ方向を逆転させた際にも、EGRクーラ12内におけるEGRガスの流れ方向と冷却水の流れ方向は常に同一の関係(対向流或いは順流)とすることができ、第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えたときのEGRガスの冷却能力を相互に一定に保つことができる。
ところで、上述の実施形態とは異なり、EGRクーラ12の冷却能力の低下の検出を行わずに、所定時間毎に、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させることが考えられる。
図10及び図11に示すEGR装置40では、所定時間毎に、第一EGR通路25(図10のハッチング部分参照)と第二EGR通路26(図11のハッチング部分参照)とを切替えて、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させるようにしている。なお、EGRガスの流れ方向を逆転させたときに、EGRクーラ12内の冷却水通路21における冷却水の流れ方向も逆転させるようにしても良い(図7及び図8参照)。
ECU4による処理フローを図12により説明する。
まず、ECU4は、ステップS401においてタイマーTIMERをリセットし(TIMER=0)、ステップS402においてタイマーTIMERをスタートさせる。
次に、ECU4は、ステップS403において、そのときのタイマーTIMERを読取り、ステップS404において、ステップS403で読取ったタイマーTIMERが所定の基準タイマーTIMER0(例えば1時間)よりも小さいか(TIMER<TIMER0)を判定する。読取ったタイマーTIMERが基準タイマーTIMER0よりも小さければ、ECU4はステップS403に戻り、ステップS403からの手順を再度行う。
一方、読取ったタイマーTIMERが基準タイマーTIMER0よりも大きければ、ECU4はステップS405に進み、第一〜第四EGR弁32、33、34、35を作動させて第一EGR通路25と第二EGR通路26とを切替えることにより、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させる。その後、ECU4は、ステップS401に戻り、ステップS401からの手順を再度行う。
このように、所定時間毎に、EGRクーラ12内のガス通路19におけるEGRガスの流れ方向を逆転させることで、EGRクーラ12内のガス通路19及び冷却水通路21の汚損・詰まりを未然に防止して、EGRクーラ12の冷却能力の低下を防止することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、上記の検出手段がEGRクーラ12の冷却能力が低下したことを検出したときに作動する警告手段を設け、この警告手段の作動によりEGRクーラ12の整備の必要性をドライバー等のユーザーに知らせるようにしても良い。例えば警告手段は、ECU4と、ECU4に接続されそのECU4により作動が制御される警告灯(図示せず)とから構成することが考えられる。
第一実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第一EGR通路に切替えた状態を示す。 第一実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第二EGR通路に切替えた状態を示す。 ECUによる処理フローチャートである。 第二実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第一EGR通路に切替えた状態を示す。 第二実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第二EGR通路に切替えた状態を示す。 ECUによる処理フローチャートである。 第三実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第一EGR通路及び第一冷却水導入・導出通路に切替えた状態を示す。 第三実施形態に係るEGR装置を適用したエンジンの概略図であり、第二EGR通路及び第二冷却水導入・導出通路に切替えた状態を示す。 ECUによる処理フローチャートである。 EGR装置を備えたエンジンの概略図であり、第一EGR通路に切替えた状態を示す。 EGR装置を備えたエンジンの概略図であり、第二EGR通路に切替えた状態を示す。 ECUによる処理フローチャートである。
符号の説明
1 エンジン本体
2 排気通路
3 吸気通路
4 ECU(測定手段、検出手段、EGR切替手段、冷却水切替手段)
10、20、30、40 EGR装置
11 EGR通路
12 EGRクーラ
19 ガス通路
21 冷却水通路
22 冷却水導入・導出通路
24 ガス温度センサ(測定手段)
25 第一EGR通路
26 第二EGR通路
32、33、34、35 EGR弁(EGR切替手段)
36 冷却水温度センサ(測定手段)
37 第一冷却水導入・導出通路
38 第二冷却水導入・導出通路
44、45、46、47 ウォーター弁(冷却水切替手段)

Claims (5)

  1. エンジンの排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路の途中に設けられ、EGRガスが流れるガス通路とそのガス通路に接して設けられ冷却水が流れる冷却水通路とを有するEGRクーラを備えたEGR装置において、
    上記ガス通路両端のガス温度差、或いは、上記冷却水通路両端の冷却水温度差を測定する測定手段と、該測定手段により測定したガス温度差或いは冷却水温度差に基づいて上記EGRクーラの冷却能力の低下を検出する検出手段を備えたことを特徴とするEGR装置。
  2. 上記検出手段は、上記測定手段により測定したガス温度差或いは冷却水温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上であるときに、上記EGRクーラの冷却能力が低下したことを検出する請求項1記載のEGR装置。
  3. 上記検出手段は、上記測定手段によりガス温度差或いは冷却水温度差を測定した総測定回数を積算し、一方、上記測定手段により測定したガス温度差或いは冷却水温度差と所定の基準温度差との偏差を求め、その偏差が所定の基準偏差以上となった特定回数を積算し、上記総測定回数に対する上記特定回数の割合を算出し、その割合が所定の基準割合以上であるときに、上記EGRクーラの冷却能力が低下したことを検出する請求項1記載のEGR装置。
  4. 上記EGR通路が、上記ガス通路の一端側から他端側へとEGRガスを流すための第一EGR通路と、上記ガス通路の他端側から一端側へとEGRガスを流すための第二EGR通路とを有し、
    上記検出手段により上記EGRクーラの冷却能力の低下が検出されたときに、上記第一EGR通路と上記第二EGR通路とを切替えるためのEGR切替手段を設けた請求項1〜3いずれかに記載のEGR装置。
  5. 上記EGRクーラに冷却水を導入・導出するための冷却水導入・導出通路が、上記冷却水通路の一端側から他端側へと冷却水を流すための第一冷却水導入・導出通路と、上記冷却水通路の他端側から一端側へと冷却水を流すための第二冷却水導入・導出通路とを有し、
    上記EGR切替手段により上記第一EGR通路と上記第二EGR通路とを切替えたときに、上記第一冷却水導入・導出通路と上記第二冷却水導入・導出通路とを切替えるための冷却水切替手段を設けた請求項4記載のEGR装置。
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