JP2000130266A - エンジンの排気ガス還流装置 - Google Patents

エンジンの排気ガス還流装置

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JP2000130266A
JP2000130266A JP10307132A JP30713298A JP2000130266A JP 2000130266 A JP2000130266 A JP 2000130266A JP 10307132 A JP10307132 A JP 10307132A JP 30713298 A JP30713298 A JP 30713298A JP 2000130266 A JP2000130266 A JP 2000130266A
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egr
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deterioration
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、安価なコストで、冷却手段の劣化を
補償するよう、最適なEGR効果を維持させ続けること
ができる排気ガス還流装置を提供する。 【解決手段】本発明の排気ガス還流装置は、EGRクー
ラー12の劣化が検出されると、エンジンの吸気側へ流
入する排気ガスの還流量を増量するようEGR弁14を
制御する構造を採用して、EGRクーラー12が劣化に
より、最適なEGR効果を保つのに必要な排気ガス還流
量が保たれなくなると、ECU18の制御で、不足する
排気ガスの還流量を補償するようEGR弁14を制御し
て、排気ガスの還流量を増量させ、劣化しても劣化前と
同等の最適なEGR効果が継続されるようにしたことに
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気ガ
スを吸気側へ還流させるエンジンの排気ガス還流装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関(エンジン)を動力源とした自
動車には、排気ガスに含まれるNOxの低減を図るため
に排気ガス還流装置が取付けられている。
【0003】排気ガス還流装置は、エンジンから排気さ
れた燃焼ずみの排気ガスの一部をエンジンの吸気側へ還
流させ、エンジンでの燃焼を緩慢にすることおよび燃焼
ガスの熱容量の増大によって、燃焼温度を低下させて、
NOxの生成を抑える装置である。
【0004】こうした排気ガス還流装置には、エンジン
の排気側と吸気側との間に、両者間をバイパスするよう
排気ガス還流通路を形成し、この排気ガス還流通路にE
GR弁を取付け、このEGR弁の開度をエンジンの運転
状態に応じて調整する構造が用いられ、EGR弁の動作
によりエンジンの吸気側へ流入する排気ガスの還流量を
制御することが行われている。
【0005】また近時では、より多くの排気ガスを燃焼
室へ充填させるために、特開平7−317608号公
報、特開平10−141146号公報にも開示されてい
るように、排気ガス還流通路に水冷式のEGRクーラー
(冷却手段に相当)を取付け、同EGRクーラーで排気
ガス還流通路を流れる排気ガスを冷却して、エンジンの
吸気側から流入する排気ガスの充填効率を高めることが
行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、EGRクー
ラーは、長期間の使用により、冷却能力が劣化すること
が知られている。
【0007】この劣化には、排気ガス還流装置の長期の
使用により、排気ガス中に含まれるすす等のスケールが
次第にEGRクーラーの排気ガスが流れる通路部分の壁
面に堆積して、同通路部分を詰まらせるといった兆候が
代表的なものとして挙げられる。
【0008】こうした詰まりが生じると、EGRクーラ
ーが作用していない、すなわちEGRクーラーが無いと
きと同様の状態となり、最適な排気ガスの還流が行えな
くなるので、燃焼温度が高くなり、NOxの生成をきた
すようになる。
【0009】そこで、この詰まりの対策として実開平1
−139066号に示されるような技術が提案されてい
る。
【0010】これは、EGRクーラーを挟む排気ガス還
流通路の入側と出側とに圧力センサを設け、これら圧力
センサで検知した入側の圧力値と出側の圧力値との圧力
偏差から、EGRクーラーの劣化、すなわち排気ガスが
流れる通路で詰まりを生じたことを検出し、タンク内に
蓄圧された圧縮空気をノズルからEGRクーラーの上流
側へ噴射させて、詰まりの原因となる壁面のすす等のス
ケールを除去しようとする技術である。
【0011】ところが、このすす等のスケールを除去す
る技術は、排気ガス圧力が加わる通路内の排気ガス中に
圧縮空気を噴射させるために、高圧な空気を供給するた
めの特別な装置が求められる。
【0012】このため、最適なEGR効果を回復させる
のには、かなりコスト的な負担が強いられる。しかも、
噴射した圧縮空気は、すすと一緒に吸気側へ流入されて
しまうので、最適に制御していたEGR効果が損なわれ
るおそれがあり、コストの点、最適なEGR効果の維持
を重点においた改善が望まれている。
【0013】一方、EGRクーラーの劣化には、上記し
た詰まりの他に、冷却水が流れる通路の壁面に次第にス
ケールが堆積して、排気ガスの冷却に必要な熱伝達が著
しく損なわれる場合も考えられる。
【0014】しかしながら、上記したEGRクーラーの
上下流側の圧力を検出する手法だと、熱伝達の変化が検
出できないので、スケールが壁面に堆積することを原因
とした冷却能力の低下については対応できない。しか
も、同手法で用いられる圧力センサは、知られているよ
うに細孔から導入された通路内の排気ガス圧を歪ゲージ
で検出する構造なので、歪ゲージに至る通路が排気ガス
のすすで詰まり検知不良を生じて、最適なEGR制御が
行えないおそれがあり、詰まりとは別に、スケールの付
着、さらには圧力センサの特有の問題について考慮した
技術も望まれている。
【0015】本発明は、上記事情に着目してなされたも
ので、その第1の目的とするところは、安価なコスト
で、冷却手段の劣化を補償するよう、最適なEGR効果
を維持させ続けることができるエンジンの排気ガス還流
装置を提供することにある。
【0016】また本発明の第2の目的とするところは、
さらに上記目的に加え、トラブルの発生なく、熱伝達の
低下を原因とする劣化にも対応できるエンジンの排気ガ
ス還流装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1に記載したエンジンの排気ガス還流装
置は、冷却手段の劣化が検出されると、エンジンの吸気
側へ流入する排気ガスの還流量を増量するよう還流量調
整手段を制御する還流量補正手段を採用して、冷却手段
の劣化により、最適なEGR効果を保つのに必要な排気
ガス還流量が保たれなくなると、不足する排気ガスの還
流量を補償するように排気ガスの還流量を増量させて、
最適なEGR効果が保たれるようにした。
【0018】上記第2の目的を達成するために請求項2
に記載したエンジンの排気ガス還流装置は、冷却手段の
劣化を検出する検出手段を、排気ガス還流通路の入側と
出側の排気ガス温度を検出する温度検出手段と、入側の
排気ガス温度と出側の排気ガス温度との偏差が所定値内
になるとき冷却手段が劣化したと判定する判定手段とを
有した構成とし、冷却手段において、たとえすす等のス
ケールの詰まりを原因とした劣化、スケールの付着によ
り熱伝達が低下することを原因とした劣化のいずれが生
じても、排気ガス還流通路の入側と出側との排気ガス温
度の偏差から劣化の判定が行えるようにして、いずれを
原因とした場合でも、還流量不足の補償が行えるように
した。しかも、温度偏差から劣化を判定する手法なの
で、排気ガスの影響によるトラブル、例えば圧力センサ
特有とされるすすによる検知不良といったトラブルが生
じることなく、高い信頼性で排気ガス還流量の補償制御
が行える。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1および図2に
示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0020】図1は本発明を適用した例えば自動車(車
両)のエンジン、例えばディーゼルエンジンを示し、図
中1は例えば水冷式のエンジン本体である。エンジン本
体1は、シリンダ2を有するシリンダブロック3と、シ
リンダ毎に吸気弁(図示しない)および排気弁4が組み
付けられたシリンダヘッド5とを組み合わせてある。そ
して、シリンダ2内にはピストン6が往復運動可能に収
容されていて、ピストン6が吸入、圧縮(着火)、膨
張、排気の各行程を繰り返して往復動することにより、
ピストン6につながるクランクシャフト7から、走行に
必要な回転動力が出力されるようにしてある。なお、噴
射ノズルは図示していない。
【0021】シリンダヘッド5の吸気口5aから延びて
いる吸気管路8は、過給機、例えばターボチャージャ9
(同軸にコンプレッサホイールとタービンホイールとを
固定してなる構造)のコンプレッサ側の空気吐出部9a
に接続されている。またシリンダヘッド5の排気口5b
から延びている排気管路10は、ターボチャージャ9の
タービン側の排気入口部9bに接続されていて、エンジ
ンの排熱エネルギーによりターボチャージャ9を駆動し
て、吸気の過給を行えるようにしている。
【0022】また吸気管路8の上流部分と排気管路10
の上流部分との間は、排気ガス還流通路11を介して接
続されている。この排気ガス還流通路11により、吸気
管路8と排気管路10との上流部間をバイパスさせて、
エンジンから排気された排気ガスの一部をエンジンの吸
気側へ還流できるようにしている。
【0023】この排気ガス還流通路11には、例えば同
通路11を囲うようにして、冷却手段、例えば水冷式の
EGRクーラー12が取付けてあり、EGRクーラー1
2を流通する冷却水(冷却媒体)により排気ガス還流通
路11を流れる排気ガスを冷却できるようにしている。
この排気ガス還流通路11の下流側、例えば出口には、
例えばソレノイド等のアクチュエーター13で開度調整
されるEGR弁14(還流量調整手段に相当)が取付け
られていて、エンジンの吸気側へ流入する排気ガスの還
流量を調整可能としている。またこのEGR弁14から
上流側の吸気管路部分には、例えばソレノイド等のアク
チュエーター15で絞り調整される吸気絞り弁16が組
み付けられていて、エンジンの吸気側へ流入する吸入空
気量の絞りが行えるようにもしてある。
【0024】一方、18はECU(例えばマイクロコン
ピュータで構成されるもの)である。このECU18に
は、エンジン回転数を検出するクランク角センサ19、
アクセルペダル20aの開度を検出するアクセルポジシ
ョンセンサ20(APS)、水温センサ21(いずれも
運転状態検出手段に相当)が接続されていて、エンジン
の運転状態(負荷、冷/温態等)を検出できるようにし
てある。またECU18は、アクチュエーター13に接
続されていて、エンジンの運転状態、具体的には図2
(a)に示すEGR有の領域(判定領域を含む)とEG
R無の領域を有するマップ(アクセル開度とエンジン回
転数とをパラメータとしたもの)にしたがい、EGR弁
14の開度を制御して、エンジンの吸気側へ流入する排
気ガスの還流量を最適に調整できるようにしている。
【0025】またECU18には、EGRクーラー12
の入側および出側となる排気ガス還流通路11の各地点
に取り付けられた温度センサ22a,22b(温度検出
手段に相当)が接続されていて、各温度センサ22a,
22bで検出されるEGRクーラー12の入側/出側温
度から、EGRクーラー12の劣化、具体的にはEGR
クーラー12が壁面に堆積した排気ガスのすすで詰まり
を起こしたり、EGRクーラー12が壁面に付着した冷
却水のスケールで熱伝達が著しく損なわれる状態を検出
できるようにしている。例えばECU18には、図2
(a)に示されるように「EGR有の領域」のうち、劣
化を判定しやすい温態の中負荷〜高負荷域のうちで、例
えば所定の温度偏差をもたらす運転状態Pのとき、温度
センサ22a,22bから入側/出側温度を検出し両温
度値の温度偏差を算出する機能と、この温度偏差値を予
め設定された運転状態Pの設定温度偏差値(しきい値)
と対比する機能が設定されていて、算出された温度偏差
値が設定偏差値より小さいか否かにより、詰まり、スケ
ールの付着を原因としたEGRクーラー12の冷却能力
の低下、すなわちEGRクーラー12の劣化が検出でき
るようにしてある。
【0026】さらにECU18には、EGRクーラー1
2の劣化が検出されると、劣化による還流量不足を補償
する機能が設定されている。
【0027】この補償機能には、排気ガスの還流量を増
量させる機能(第1還流量補正手段)のと、吸入空気を
減量させる機能(第2還流量補正手段)とを組み合せた
制御が用いられている。
【0028】還流量を増量させる機能には、例えば図2
(b)に示される温度偏差値とEGR弁14の補正量と
をパラメータとした反比例的な線図のマップと、EGR
クーラー12の劣化判定により該マップから補正量を読
み取り、補正量の相当分、EGR弁14の開度を増加さ
せる機能とを採用して、不足する排気ガスの還流量を回
復(増量)させる補正制御が用いてある。
【0029】また吸入空気量を減量させる機能には、例
えば図2(c)に示されるEGR弁14の補正量と吸気
絞り弁16の絞り開度とをパラメータとした反比例的な
線図のマップと、EGR弁14の全開位置でも補正が足
りないとき、該マップから吸気絞り弁の絞り開度を読み
取り、吸気絞り弁16を絞り動作させる機能とを採用し
て、吸入空気量の減量から排気ガスの還流量の割合を高
め、見かけ上、排気ガスの還流量を増量させる制御が用
いてある。
【0030】またECU18には、温度センサ22a,
22bの温度偏差値が設定偏差値より小さいと、点灯動
作するインジケータ23(報知手段)が接続され、運転
者にEGRクーラー12が劣化していることを知らせら
れるようにしてある。
【0031】こうしたインジケータ12、排気ガスの還
流量を補正する制御により、EGRクーラー12が劣化
すると、インジケータ12で運転者にその旨を報知しな
がら、劣化前と同等のEGR効果が発揮され続けるよう
にしている。
【0032】この制御が図2のフローチャートに示され
ている。
【0033】すなわち、今、エンジンの作動により、自
動車が走行しているとする。
【0034】このときには、エンジンのピストン6は、
吸入、圧縮、着火、膨張、排気の各行程を繰り返して往
復動している。そして、排気ガスが大気に放出される間
に、排気ガスの排熱エネルギーによりターボチャージャ
9が駆動され、過給が行われる。
【0035】このとき、ECU18は、ステップS1〜
ステップS3のようにアクセルポジションセンサ20か
らアクセル開度、クランク角センサ19からエンジン回
転数、水温センサ21から水温をそれぞれ検知して、エ
ンジンの運転状態を検出している(例えば温態、中負
荷、高負荷等)。
【0036】ついで、ステップ4に進み、図2(a)に
示すマップにしたがい、エンジン運転状態が「EGR
有」の領域であれば、エンジン回転数およびアクセル開
度に応じた開度量で、EGR弁14を開き、排気ガス還
流通路11を開放させる。すると、排気管路10を流れ
る排気ガスの一部が、EGRクーラー12を通じて、吸
気管路8へ流入され、燃焼ずみの排気ガスがエンジンの
吸気側へ還流される。
【0037】これにより、エンジンの燃焼は、EGRク
ーラー12の冷却によって体積密度が増した多量の排気
ガスと新規の吸入空気とが混じった空気により緩慢とな
り、燃焼温度が低下して、NOxの生成が抑制される。
【0038】こうしたエンジンのEGR運転の際、図2
(a)中の判定領域のある地点PでEGR運転が行われ
ると、ECU18は、EGRクーラー12の劣化判定に
適した運転であると判定して、EGRクーラー12の劣
化判定の処理に移る。
【0039】これは、まず、ステップS5およびステッ
プS6のように温度センサ22a,22bからそれぞれ
EGRクーラー12の入側温度、出側温度を検出する。
ついで、ステップS7のように入側温度と出側温度との
温度偏差を求め、しきい値となる地点Pのときの温度偏
差値αと対比する。
【0040】ここで、温度偏差値αは、EGRクーラー
12が正常に機能している冷却能力を示す値であるか
ら、同温度偏差値αより、算出した温度偏差値が小さけ
れば、EGRクーラー12は、すすで詰まり生じてい
る、あるいは冷却水又は排ガスのスケールで熱伝達が損
なわれて冷却能力が低下していると判定される。つま
り、EGRクーラー12は劣化していると判定される。
むろん、算出した温度偏差値が温度偏差値αを越えれ
ば、正常であると判定して、そのまま、EGR運転を継
続させる。
【0041】EGRクーラー12が劣化と判定される
と、まず、ステップS8のようにインジケータ23を点
灯し、EGRクーラー12の修理点検が必要であること
を運転者に報知する。
【0042】ついで、ステップS9へ進み、図2(b)
のマップから、算出した温度偏差値に応じたEGR弁1
4の補正量を読み取り、不足している排気ガスの還流量
を検出する。
【0043】続いて、ステップS10において、現在の
EGR弁12の開度と補正量にもどづく補正開度とを加
算する。そして、得られた補正ずみのEGR弁12の開
度が、同EGR弁12の全開開度より小さいか否かを判
定する。
【0044】補正ずみのEGR弁12の開度が全開開度
より小さければ、EGR弁12の開度制御だけで、不足
している排気ガス還流量の充当が十分あると判定して、
ステップS11へ進み、補正ずみの開度にしたがいEG
R弁12の開度を制御する。
【0045】また補正ずみのEGR弁12の開度が全開
開度より大きいと、EGR弁12だけでは、不足した排
気ガス還流量の充当が十分でないと判定して、吸気絞り
弁16を作動させる。
【0046】すなわち、ステップS12へ進み、図2
(c)のマップから、足りない補正量に対応した吸気絞
り弁16の開度を読み取る。そして、ステップS13の
ようにEGR弁12の開度を全開に保ちつつ、ステップ
14のように検出吸気絞り弁16を絞り、検出した開度
量にしたがい、新規の吸入空気量を減量する。
【0047】これにより、排気ガスの還流量の割合を高
めて、見かけ上、排気ガスの還流量を増量させる。
【0048】こうした還流量の増量制御により、EGR
クーラー12の劣化に伴ない不足する排気ガスの還流量
は補償される。
【0049】したがって、EGRクーラー12は、修理
点検をするまでの間、劣化前と同等のNOxの生成抑制
をもたらす排気ガスの還流量を確保できる。しかも、E
GRクーラー12を修理点検するまでの間は、EGR効
果が損なわれることがない。そのうえ、既存のEGR弁
12の開度を補正制御するだけで大部分の還流量の不足
が改善されるから、安価なコストで、最適なEGR効果
を維持させ続けることができる。特に吸気絞り弁16の
絞り制御を併用すると、より広範囲な補正制御が約束で
きる。
【0050】またEGRクーラー12の劣化判定は、E
GRクーラー12の入側と出側の温度偏差が所定値内に
なるときを劣化とする手法なので、すすの詰まりを原因
とした劣化、スケールの付着により熱伝達が低下するこ
とを原因とした劣化のいずれが生じても、排気ガス温度
の偏差から劣化の判定が行え、いずれを原因とした場合
でも、還流量不足を補償できる。しかも、温度偏差から
劣化を判定する手法は、すすによる検知不良といった排
気ガスの影響によるトラブルが生じることないので、高
い信頼性の下で排気ガス還流量の補償制御を行うことが
できる。
【0051】なお、一実施形態では、判定をできるだけ
簡素に行うために、判定しやすいEGR運転領域の一点
における温度偏差値をしきい値として定め、このしきい
値と、実際にEGR運転しているEGRクーラーの入側
と出側の温度偏差とを対比する劣化判定の手法を採用し
たが、これに限らず、判定しやすいEGR運転領域の複
数個所におけるしきい値を設定して、各地点でEGRク
ーラーの劣化判定を行ってもよい。
【0052】また一実施形態では、ディーゼルエンジン
の排気ガス還流装置に本発明を適用したが、これに限ら
ず、他のエンジンの排気ガス還流装置に適用してもよ
い。
【0053】また一実施形態では、水冷式のEGRクー
ラーを用いたが、これに限らず、他の冷却方式のEGR
クーラーを用いた構造でもよい。むろん、EGRクーラ
ーと並列にバイパス路を組んで、冷態時と温態とで通路
を使い分けるようにしたバイパス式のEGRクーラーに
本発明を適用しても構わない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、排気ガスの還流量を増量するので、たとえ
冷却手段が劣化しても、劣化前と同等のNOxの生成抑
制をもたらす排気ガスの還流量を確保できる。しかも、
この間は排気ガスの還流量が増量されているだけなの
で、EGR効果が損なわれることがない。そのうえ、排
気ガスの還流量を増量させるだけなので、特別な機器は
必要とせずにすみ、コスト的な負担が軽くてすむ。
【0055】したがって、安価なコストで、還流量不足
を補償でき、最適なEGR効果を継続させ続けることが
できる。
【0056】請求項2に記載の発明によれば、さらに上
記目的に加え、排気ガス還流通路の入側と出側の温度偏
差から劣化を判定するので、すす等のスケールの詰まり
を原因とした劣化、スケールの付着により熱伝達が低下
することを原因とした劣化のいずれが生じた場合でも、
最適なEGR効果を維持させ続けることができる。
【0057】しかも、温度偏差から劣化を判定するの
で、スケールによる検知不良といった排気ガスの影響に
よるトラブルは生じることなく、高い信頼性の元で排気
ガス還流量の補償制御を行うことができるといった効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエンジンの排気ガス
還流装置の構成を説明するための図。
【図2】EGRクーラーの劣化で不足する排気ガス還流
量を補償する制御を説明するフローチャート。
【符号の説明】
11…排気ガス還流通路 12…EGRクーラー(冷却手段) 14…EGR弁(還流量調整手段) 18…ECU(還流量補正手段、判定手段) 19,20,21…クランクセンサ、アクセルポジショ
ンセンサ、水温センサ(運転状態検出手段) 22a,22b…温度センサ(温度検出手段)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 21/08 301 F02D 21/08 301Z 41/02 301 41/02 301E 41/22 351 41/22 351 (72)発明者 中島 隆裕 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3G062 DA01 ED08 FA12 GA04 GA06 GA08 GA10 GA21 3G092 AB01 BA01 BA03 DC01 DC09 EA01 FA36 HA06X HD01X HD07X HE01X HE08X 3G301 JA15 JA24 JA25 JB09 LA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、 前記エンジンから排気された排気ガスを前記エンジンの
    吸気側へ還流させる排気ガス還流通路と、 前記排気ガス還流通路を流れる排気ガスを冷却する冷却
    手段と、 前記運転状態検出手段にしたがい前記エンジンの吸気側
    へ流入する排気ガス還流量を制御する還流量調整手段
    と、 前記冷却手段の劣化を検出する検出手段と、 前記冷却手段の劣化が検出されるにしたがい前記排気ガ
    ス還流量を増量するよう前記還流量調整手段を制御する
    還流量補正手段とを具備したことを特徴とするエンジン
    の排気ガス還流装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段は、前記排気ガス還流通路
    の入側と出側の排気ガス温度を検出する温度検出手段
    と、前記入側の排気ガス温度と前記出側の排気ガス温度
    との偏差が所定値内になるとき前記冷却手段が劣化した
    と判定する判定手段とを有して構成されることを特徴と
    する請求項1に記載のエンジンの排気ガス還流装置。
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