JP2006298973A - 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents

光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006298973A
JP2006298973A JP2005118647A JP2005118647A JP2006298973A JP 2006298973 A JP2006298973 A JP 2006298973A JP 2005118647 A JP2005118647 A JP 2005118647A JP 2005118647 A JP2005118647 A JP 2005118647A JP 2006298973 A JP2006298973 A JP 2006298973A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical semiconductor
resin composition
light
sealing
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005118647A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Nakasuji
郁雄 中筋
Takayuki Yamamoto
剛之 山本
Takashi Toyama
貴志 外山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2005118647A priority Critical patent/JP2006298973A/ja
Publication of JP2006298973A publication Critical patent/JP2006298973A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】単チャンネル型の光半導体装置を製造する場合はもちろん、特に多チャンネル型の光半導体装置を製造する場合には、外乱光の影響を受けにくく、内部受発光素子間の光伝達効率を高めることができると共に、誤動作を防止することができる光半導体封止用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ粉末、二酸化チタンを含有する光半導体封止用樹脂組成物1に関する。近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナのうち少なくとも1つ以上のものをさらに含有する。この樹脂組成物1を成形して得られる樹脂厚み0.3mmtの成形品について波長940nmの光透過率が0.3%以下であり、かつ、光反射率が65%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED、フォトアイソレータ、フォトトランジスター、フォトダイオード、CCD、CMOS、EPROM等の光半導体素子を封止するために用いられる光半導体封止用樹脂組成物及びこれを用いて製造される光半導体装置に関するものである。
従来より、半導体の封止材料として、密着性、耐湿性、電気絶縁性、耐熱性等に優れる点から、エポキシ樹脂組成物による樹脂封止が行われている(例えば、特許文献1参照。)。その中でも、エポキシ樹脂組成物によるトランスファーモールドでの樹脂封止は、作業性並びに量産性の面でも優れている。
また、成形方式としては、大型タブレットを使用し、1回の成形で多数の半導体装置をトランスファーモールドするコンベンショナル方式や、樹脂の利用効率を追求することを目的とした、ミニタブレットを使用したマルチプランジャー方式や、粉状樹脂組成物を使用し、成形機内で予めスティック状に加圧成形した成形体を金型内に挿入し、トランスファーモールドするタイプの生産性に優れた成形方式等が導入されている。
一方、半導体回路基板には、フォトカプラー、フォトアイソレータ等の光半導体装置のように、電気的に絶縁を図った上で、光学的に接続を図る光半導体デバイスが搭載される。これにより、電気的なノイズの影響を受けず、光による応答接続化を図ることが可能となる。
また、光半導体装置のコストダウンのために、従来の対向型と呼ばれるタイプ、すなわち、リードフレームを2枚対向させて貼り合わせると共に、光透過性の高い材料と光を遮断する材料をそれぞれ成形するタイプ(ダブルモールド)から、反射型と呼ばれるタイプ、すなわち、リードフレーム1枚で組み立てることが可能で、かつ、内部での光反射効率が高く、外部からの光(外乱光)の光隠蔽効果の高い光半導体封止用樹脂組成物を用い、1回成形することで組み立て可能なシングルモールドタイプが開発されている。
通常、上記のような光半導体封止用樹脂組成物には、外乱光の影響を受けず、かつ、内部の光半導体素子の光伝達効率を向上させるために、二酸化チタン等の光隠蔽力の高い白色顔料が添加されており、このようにして外乱光の遮断と内部での光反射率の両立化について鋭意検討され、製品化されている。
特許第3512732号公報
しかしながら、近年においては、これまでの単チャンネル/1パッケージタイプから多チャンネル/1パッケージタイプのパッケージ構造が開発されているが、上記のような二酸化チタンの添加や増量だけでは、チャンネル間同士の狭ギャップ(薄肉部)での光隠蔽性を確保することが難しい。そのため、特に多チャンネル型の光半導体装置にあっては、あるチャンネルで伝達されるべき信号が他のチャンネルで受信されるなどして、誤動作を起こしやすいという問題がある。このような問題を解消するには、例えば、チャンネル間同士が相互に干渉しないように、チャンネル間の距離を大きく設計したり、狭ギャップ部の肉厚を厚く設計したりするなどして光信号の伝達を防止することが考えられるが、これでは光半導体装置の小型化や薄型化を図ることが難しくなる。また、二酸化チタンの増量は、硬化物の強度等の物性低下を生じるため、好ましくない。このような事情から、特に多チャンネル型の光半導体装置を製造するにあたっては、誤動作を防止しつつ、軽薄短小化を図るのが困難な状況となっている。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、単チャンネル型の光半導体装置を製造する場合はもちろん、特に多チャンネル型の光半導体装置を製造する場合には、外乱光の影響を受けにくく、内部受発光素子間の光伝達効率を高めることができると共に、誤動作を防止することができる光半導体封止用樹脂組成物及びこれを用いて製造される光半導体装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る光半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ粉末、二酸化チタンを含有する光半導体封止用樹脂組成物において、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナのうち少なくとも1つ以上のものをさらに含有すると共に、この樹脂組成物を成形して得られる樹脂厚み0.3mmtの成形品について波長940nmの光透過率が0.3%以下であり、かつ、光反射率が65%以上であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナの含有量の合計が上記樹脂組成物全量の0.001〜0.1質量%であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、近赤外線吸収剤として、有機染料とレアメタル化合物の一方又は両方を用いて成ることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、シリカ粉末の平均粒径が8〜15μmであり、かつ、最大粒径が150μm以下であることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る光半導体装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の光半導体封止用樹脂組成物1を用いて光半導体素子3を封止して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る光半導体封止用樹脂組成物によれば、単チャンネル型の光半導体装置を製造する場合はもちろん、特に多チャンネル型の光半導体装置を製造する場合には、外乱光の影響を受けにくく、内部受発光素子間の光伝達効率を高めることができると共に、誤動作を防止することができるものである。
請求項2の発明によれば、光隠蔽性の確保と受発光素子間の高い光伝達効率の維持とを両立させることができるものである。
請求項3の発明によれば、光隠蔽性を一層高く得ることができるものである。
請求項4の発明によれば、多チャンネル間の狭ギャップ部における光隠蔽性やパッケージ外部との光隠蔽性をさらに向上させることができるものである。
本発明の請求項5に係る光半導体装置によれば、外乱光の影響を受けにくく、内部受発光素子間の光伝達効率を高く得ることができると共に、誤動作を防止することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る光半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ粉末、二酸化チタンを含有するものである。
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を持つものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、脂肪族系エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂等を用いることができる。また、上記のエポキシ樹脂の芳香環に水素が添加されたエポキシ樹脂等を用いることもできる。エポキシ樹脂は、1種のものを単独で使用したり、2種以上のものを併用したりすることができる。
また、硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応するものであれば、特に限定されるものではないが、比較的着色の少ないものが好ましい。例えば、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸等の酸無水物、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾールシン等とホルムアルデヒドとを縮合反応して得られるノボラック型フェノール樹脂等を用いることができる。この他にアミン系硬化剤も用いることができるが、硬化時の変色が大きいため使用する際には添加量等に注意する必要がある。硬化剤は、1種のものを単独で使用したり、2種以上のものを併用したりすることができる。エポキシ樹脂と硬化剤の当量比は、色目や硬化物物性の点から、エポキシ樹脂/硬化剤(当量比)=0.8〜2であることが好ましい。
また、シリカ粉末としては、溶融シリカや結晶シリカ等を用いることができる。その形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、球状や破砕状のもの等を用いることができる。光半導体封止用樹脂組成物全量に対して、シリカ粉末の含有量は50〜80質量%に設定することができる。シリカ粉末の平均粒径は8〜15μmであり、かつ、最大粒径は150μm以下であることが好ましく、より好ましくは最大粒径は100μm以下である。シリカ粉末の平均粒径が8μm未満であると、封止成形する際に樹脂漏れや樹脂バリ等に起因する成形不具合が生じるため、生産性や歩留りの低下を生じ、逆に、シリカ粉末の平均粒径が15μmを超えると、パッケージの薄肉部への樹脂の充填性が悪化し、未充填等の成形不具合の原因となる。シリカ粉末の最大粒径が150μmを超えると、樹脂封入時のゲート詰り、未充填等の成形不具合に加え、薄肉部の光隠蔽性の低下を生じる。
また、光半導体封止用樹脂組成物全量に対して、二酸化チタンの含有量は15〜30質量%であることが好ましい。二酸化チタンの含有量が15質量%未満であると、光隠蔽性と光反射特性を共に高く得ることができないおそれがあり、逆に、二酸化チタンの含有量が30質量%を超えると、成形性や成形品の特性が低下するおそれがある。
本発明に係る光半導体封止用樹脂組成物には、近赤外線吸収剤、カーボンブラック等のカーボン、酸化鉄、アルミナのうち少なくとも1つ以上のものがさらに含有されている。
近赤外線吸収剤としては、各種光半導体素子が受送信する使用波長域の光を吸収するものであれば、特に限定されるものではないが、有機染料とレアメタル化合物の一方又は両方を用いるのが好ましい。その他の近赤外線吸収剤を用いる場合に比べて、光隠蔽性を一層高く得ることができるからである。ここで、有機染料としては、フタロシアニン系化合物やアントラキノン系化合物に代表される近赤外線を吸収する性質を持つ有機化合物等を用いることができる。一方、レアメタル化合物としては、六ホウ化ランタン、六ホウ化セリウム、六ホウ化ユウロピウム等を用いることができる。
また、光隠蔽性を充分に確保するためには、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナの含有量の合計は、光半導体封止用樹脂組成物全量の0.001〜0.1質量%であることが好ましい。しかし、近赤外線吸収剤等の含有量の合計が0.001質量%未満であると、光隠蔽性を充分に確保することができないおそれがあり、逆に、0.1質量%を超えると、近赤外線領域の吸収による光伝達効率の低下により機能低下を生じるおそれがある。
また、本発明に係る光半導体封止用樹脂組成物を調製する際には、硬化促進剤を用いることができる。硬化促進剤としては、エポキシ樹脂と硬化剤の反応を促進させる作用があるものであれば、特に限定されるものではないが、比較的着色の少ないものを用いるのが好ましく、例えば、トリフェニルフォスフィン、ジフェニルフォスフィン等の有機フォスフィン系硬化促進剤、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の3級アミン系硬化促進剤及びその有機酸塩類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・ブロマイド等の有機酸塩類、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類等を用いることができる。硬化促進剤は、1種のものを単独で使用したり、2種以上のものを併用したりすることができる。光半導体封止用樹脂組成物全量に対して、硬化促進剤の含有量は0.05〜5質量%であることが好ましい。硬化促進剤の含有量が0.05質量%未満であると、エポキシ樹脂と硬化剤の反応の充分な促進効果を得ることができず、成形サイクルが悪化するおそれがあり、逆に、硬化促進剤の含有量が5質量%を超えると、ゲル化時間が短くなりすぎるため、ボイドや未充填等の成形性の悪化が引き起こされるおそれがある。
また、本発明に係る光半導体封止用樹脂組成物を調製する際には、必要に応じて、変色防止剤、劣化防止剤、シランカップリング剤等のシラン化合物、変性剤、可塑剤、希釈剤等の添加剤を用いることができる。各含有量は適宜に設定することができる。
そして、本発明に係る光半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ粉末、二酸化チタン、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナ、必要に応じて、硬化促進剤、シラン化合物、その他の添加剤をミキサー、ブレンダー等で均一にドライブレンドした後、ニーダー等の連続混合機で溶融混練し、次にこの混練物を冷却・固化した後、この固化物を粉砕することによって、封止材料として調製することができる。この封止材料は、必要に応じて、タブレット状やスティック状に成形してもよい。
上記のようにして得られる光半導体封止用樹脂組成物は、樹脂厚み0.3mmtの成形品を成形し、この成形品について、波長940nmの光透過率を測定すると、その値が0.3%以下(実質上の下限は0.01%)であるものであって、かつ、波長940nmの光反射率を測定すると、その値が65%以上(実質上の上限は95%)であるものである。上記光透過率が0.3%を超えると、多チャンネル間の狭ギャップ部の光隠蔽性が充分ではなく、光半導体装置が誤動作を起こしやすくなるものである。また、上記光反射率が65%未満であると、光半導体装置内部において発光素子からの光信号が受光素子に充分に伝達されず、光半導体装置が誤動作を起こしやすくなるものである。
図1は本発明に係る光半導体装置の一例を示すものであり、この光半導体装置2は、上記のようにして調製した光半導体封止用樹脂組成物1を用いて光半導体素子3を封止することによって製造することができる。
具体的には、図1に示す光半導体装置2は2チャンネル型の反射型フォトカプラーであり、このフォトカプラーは次のようにして製造することができる。すなわち、発光素子であるLED4と受光素子であるフォトダイオード5を対向させてリードフレーム7に2組実装し、各組のLED4とフォトダイオード5をシリコン6で一体にドーム状にオーバーコートした後、これらを光半導体封止用樹脂組成物1でトランスファー成形して封止することによって、2チャンネル型の反射型フォトカプラーを製造することができる。なお、図1では、LED4及びフォトダイオード5並びにこれらをオーバーコートしているシリコン6が見えているが、実際には、入出力用のピン8以外は、光半導体封止用樹脂組成物1で光半導体装置2の全体が被覆されているので、外部からLED4等を視認することはできない。
また、通常、フォトカプラーのLED4としては近赤外(900〜1000nm)の光を出すGaAs素子が使用されるが、これに限定されるものではなく、発光波長(色)の異なる化合物半導体からなる各種のLED4を用いてもよい。LED4やフォトダイオード5等の受発光素子が応力に弱い場合には、上記のように、弾性率の低いシリコン6でオーバーコートすると、受発光素子を保護することができる。LED4とフォトダイオード5からなる組を増加させることによって、2チャンネルのほか、3チャンネル以上の多チャンネル型の光半導体装置2を製造することもできる。
そして、図1に示す光半導体装置2にあっては、光半導体封止用樹脂組成物1で、チャンネル間に狭ギャップ9(0.1〜0.5mm程度の薄肉部)が形成されるが、上記樹脂組成物1には、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナのうち少なくとも1つ以上のものが含有されているので、狭ギャップ9の光隠蔽性を高く得ることができるものである。そのため、一方のチャンネルのLED4から送信された光信号を他方のチャンネルのフォトダイオード5で受信しないように、光信号を上記狭ギャップ9で確実に遮断して光信号のリークを阻止することができ、光半導体装置2の誤動作を防止することができるものである。なお、従来のように二酸化チタンの増量のみで狭ギャップ9の光隠蔽性を高めるのは困難であり、また、二酸化チタンを増量しても硬化物の物性低下という別の問題が生じる。また、チャンネル間同士に厚肉部を形成するなどしてチャンネル間を大きく隔てる必要がないので、本発明では光半導体装置2の小型化や薄型化を容易に図ることができる。また、上記樹脂組成物1には、二酸化チタンが含有されており、成形品の光透過率を低く設定しているので、光半導体装置2内部のフォトダイオード5等の受光素子に外乱光が悪影響を及ぼすのを防止することができ、また、成形品の光反射率を高く設定しているので、上記樹脂組成物1による成形品の表面(図1では、上記樹脂組成物1による成形品とシリコン6との界面)で光信号を確実に反射させて、内部受発光素子間の光伝達効率を高めることができるものである。また、本発明では、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナのうち少なくとも1つ以上のものを二酸化チタンと併用することで、二酸化チタンの増量を不要としたので、硬化物の物性低下を防止し、リフロー性や耐湿信頼性にも優れた光半導体装置2を得ることもできるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(使用した原材料)
エポキシ樹脂として、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である住友化学(株)製「XL−3」及びブロム化エポキシ樹脂である住友化学(株)製「ESB400T」を用いた。
また、硬化剤として、フェノールノボラックである群栄化学工業(株)製「PSM6200」を用いた。
また、シリカ粉末として、球状シリカ(平均粒径15μm、最大粒径100μm)及び破砕シリカ(平均粒径8μm、最大粒径100μm)を用いた。
また、顔料として、二酸化チタンを用いた。
また、近赤外線吸収剤として、有機染料であるハッコールケミカル(株)製「NIA−957」及びレアメタル化合物である六ホウ化ランタンを用いた。
また、カーボンブラック、酸化鉄、アルミナを用いた。
また、硬化促進剤として、トリフェニルフォスフィンである北興化学工業(株)製「TPP」を用いた。
また、シラン化合物として、シランカップリング剤である信越化学工業(株)製「KBM403」を用いた。
(光半導体封止用樹脂組成物の調製)
エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ粉末、二酸化チタン、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナ、硬化促進剤、シラン化合物を下記[表1]に示す配合量(質量部)で配合し、これをミキサーで均一にドライブレンドした後、ニーダーで溶融混練し、次にこの混練物を冷却・固化した後、この固化物を粉砕することによって、光半導体封止用樹脂組成物を封止材料として調製した。
(テストピースの作製)
50mmφ×0.3mmtの大きさの円板状のテストピースを次のようにして作製した。すなわち、金型温度175℃、キュア時間120秒の成形条件で、光半導体封止用樹脂組成物を金型を用いてトランスファー成形した後、175℃で6時間ポストキュアすることによって、上記テストピースを作製した。
(光透過率及び光反射率の測定)
(株)島津製作所製の積分球付き分光光度計を使用して、各テストピースについて、波長940nmの光透過率及び光反射率を測定した。光透過率については、0.01%未満であるものを[◎]とし、0.01〜0.3%であるものを[○]とし、0.3%を超えるものを[×]として、結果を下記[表1]に示す。一方、光反射率については、65%未満であるものを[×]とし、65〜90%であるものを[○]とし、90%を超えるものを[◎]として、結果を下記[表1]に示す。そして、下記[表1]に示すように、光透過率が0.3%以下であり、かつ、光反射率が65%以上であるものを実施例1〜8とし、それ以外のものを比較例1とした。
(チャンネル間リーク電流の測定)
図1に示すような2チャンネル型の反射型フォトカプラー(パッケージ形状:8ピンDIP)を次のようにしてそれぞれ50個製造した。すなわち、LED4(GaAs素子)とフォトダイオード5を対向させてリードフレーム7に2組実装し、各組のLED4とフォトダイオード5をシリコン6で一体にドーム状にオーバーコートした後、これらを光半導体封止用樹脂組成物1でトランスファー成形して封止することによって、AとBの2チャンネルからなる反射型フォトカプラーを製造した。狭ギャップ9の厚みは実施例1〜8及び比較例1のいずれにおいても0.3mmである。
そして、Aチャンネルの発光側(入力1)へ12Vの入力信号を加えた時のBチャンネルの受光側(出力2)の出力電流を測定した。受光側(出力2)の出力電流が小さければ小さいほど、狭ギャップ9で光信号が阻止されていることとなり、チャンネル間の独立性が高く、2チャンネルが互いに独立駆動することとなる。よって、受光側(出力2)の出力電流が0.1μA未満であるものを[◎]とし、0.1μA〜0.1mAであるものを[○]とし、0.1mAを超えるものを[×]として、反射型フォトカプラーの良否を判定した。なお、結果を下記[表1]に示しているが、これは50個の平均的な評価である。
Figure 2006298973
上記[表1]にみられるように、実施例1〜8についてはいずれもリーク電流が0.1mA以下であり、チャンネル間の独立性が高く、誤動作を生じにくいことが確認される。これに対して、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナのいずれも用いていない比較例1についてはリーク電流が0.1mAを超えており、一方のチャンネルが他方のチャンネルに従属して駆動するおそれがあり、誤動作を生じやすいことが確認される。
本発明の実施の形態の一例を示す概略平面図である。
符号の説明
1 光半導体封止用樹脂組成物
2 光半導体装置
3 光半導体素子

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ粉末、二酸化チタンを含有する光半導体封止用樹脂組成物において、近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナのうち少なくとも1つ以上のものをさらに含有すると共に、この樹脂組成物を成形して得られる樹脂厚み0.3mmtの成形品について波長940nmの光透過率が0.3%以下であり、かつ、光反射率が65%以上であることを特徴とする光半導体封止用樹脂組成物。
  2. 近赤外線吸収剤、カーボン、酸化鉄、アルミナの含有量の合計が上記樹脂組成物全量の0.001〜0.1質量%であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体封止用樹脂組成物。
  3. 近赤外線吸収剤として、有機染料とレアメタル化合物の一方又は両方を用いて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の光半導体封止用樹脂組成物。
  4. シリカ粉末の平均粒径が8〜15μmであり、かつ、最大粒径が150μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光半導体封止用樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光半導体封止用樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止して成ることを特徴とする光半導体装置。
JP2005118647A 2005-04-15 2005-04-15 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置 Pending JP2006298973A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005118647A JP2006298973A (ja) 2005-04-15 2005-04-15 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005118647A JP2006298973A (ja) 2005-04-15 2005-04-15 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006298973A true JP2006298973A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37467665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005118647A Pending JP2006298973A (ja) 2005-04-15 2005-04-15 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006298973A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038145A (ja) * 2006-07-10 2008-02-21 Hitachi Chem Co Ltd エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた樹脂封止型半導体装置
JP2008208179A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Matsushita Electric Works Ltd 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP2008255327A (ja) * 2007-03-13 2008-10-23 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性光反射用樹脂組成物、光半導体素子搭載用基板とその製造方法および光半導体装置
WO2009078378A1 (ja) * 2007-12-19 2009-06-25 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体
JP5167424B1 (ja) * 2012-04-18 2013-03-21 積水化学工業株式会社 光半導体装置用白色硬化性組成物及び光半導体装置用成形体
JP2013075949A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Sekisui Chem Co Ltd 光半導体装置用白色硬化性材料、光半導体装置用白色硬化性材料の製造方法、光半導体装置用成形体及び光半導体装置
WO2013146404A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 積水化学工業株式会社 光半導体装置用白色硬化性組成物、光半導体装置用成形体及び光半導体装置
JP2015178636A (ja) * 2015-06-17 2015-10-08 積水化学工業株式会社 光半導体装置用白色硬化性材料、及び光半導体装置用白色硬化性材料の製造方法
JP2017114933A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 京セラ株式会社 オプトデバイス用樹脂組成物およびこれを用いたオプトデバイス

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038145A (ja) * 2006-07-10 2008-02-21 Hitachi Chem Co Ltd エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた樹脂封止型半導体装置
JP2008208179A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Matsushita Electric Works Ltd 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP2008255327A (ja) * 2007-03-13 2008-10-23 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性光反射用樹脂組成物、光半導体素子搭載用基板とその製造方法および光半導体装置
WO2009078378A1 (ja) * 2007-12-19 2009-06-25 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体
JP2009149741A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Idemitsu Kosan Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体
JP2013075949A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Sekisui Chem Co Ltd 光半導体装置用白色硬化性材料、光半導体装置用白色硬化性材料の製造方法、光半導体装置用成形体及び光半導体装置
WO2013146404A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 積水化学工業株式会社 光半導体装置用白色硬化性組成物、光半導体装置用成形体及び光半導体装置
CN103890936A (zh) * 2012-03-30 2014-06-25 积水化学工业株式会社 光半导体装置用白色固化性组合物、光半导体装置用成形体及光半导体装置
JP5167424B1 (ja) * 2012-04-18 2013-03-21 積水化学工業株式会社 光半導体装置用白色硬化性組成物及び光半導体装置用成形体
JP2015178636A (ja) * 2015-06-17 2015-10-08 積水化学工業株式会社 光半導体装置用白色硬化性材料、及び光半導体装置用白色硬化性材料の製造方法
JP2017114933A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 京セラ株式会社 オプトデバイス用樹脂組成物およびこれを用いたオプトデバイス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006298973A (ja) 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP5060707B2 (ja) 光反射用熱硬化性樹脂組成物
US7307286B2 (en) Epoxy resin composition for encapsulating optical semiconductor element and optical semiconductor device using the same
EP1914811B2 (en) Light-emitting device, method for manufacturing same, molded body and sealing member
JP2011060819A (ja) 光半導体素子収納用実装パッケージ用樹脂組成物およびそれを用いて得られる光半導体発光装置
JP2012175030A (ja) 光半導体素子収納用実装パッケージ用樹脂組成物およびそれを用いて得られる光半導体発光装置
JP2008106180A (ja) 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP5143964B1 (ja) 光半導体装置用白色硬化性組成物、並びに光半導体装置用成形体
JP4894554B2 (ja) 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP5242530B2 (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物および光半導体装置
JP2001323135A (ja) 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物および光半導体装置
JP2003003043A (ja) 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置
JP2012167225A (ja) 熱硬化性エポキシ樹脂組成物、光半導体装置用反射部材及び光半導体装置
JP4936173B2 (ja) 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP2009246334A (ja) 光反射用熱硬化性樹脂組成物、光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置
JP5105974B2 (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置
JP4735477B2 (ja) 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置
JP2010235753A (ja) 光反射用熱硬化性樹脂組成物、光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置
WO2014199728A1 (ja) 光半導体リフレクタ用エポキシ樹脂組成物、光半導体装置用熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いて得られる光半導体装置用リードフレーム、封止型光半導体素子ならびに光半導体装置
WO2013145607A1 (ja) 光反射用樹脂組成物、光半導体素子搭載用基板および光半導体装置
TW201527408A (zh) 光半導體裝置用環氧樹脂組成物及使用其製得之光半導體裝置用引線框、密封型光半導體元件以及光半導體裝置
JPH11269351A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置
JP2006111823A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置
JP2003213079A (ja) 光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置
JP2005120230A (ja) 光半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090310