JP2006298650A - 加工装置に印刷物を装填するための搬送装置 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷物の高さの変更および鱗状列流の厚みの変更に際して設定を変更する必要がなく、従って稼動条件の変化に自動的に対応することができる抑え付け装置の構成を提供する。
【解決手段】搬送路上において印刷物（５）が直立的に収容されている積重ね体（３４）から第１のコンベヤ（２）によって印刷物（５）を前記第１のコンベヤ（２）よりも高い回転速度を有する第２のコンベヤ（３）に鱗状隊列を形成するために上方にずらして移送する、加工装置（６）に印刷物（５）を装填するための搬送装置（１）において、第１のコンベヤ（２）の搬送末端と第２のコンベヤ（３）の搬送開始端との間の移転領域（３１）に、印刷物（５）に対して可動式に接合する作用伝導ベルト（３２）を有する周回牽引要素（９）からなり印刷物（５）に作用する抑え付け装置（１６）が配置される。
【選択図】図１

Description

この発明は、搬送路上において印刷物が直立的に収容されている積重ね体から第１のコンベヤによって印刷物を前記第１のコンベヤよりも高い回転速度を有する第２のコンベヤに鱗状隊列を形成するために上方にずらして移送し、第１のコンベヤの搬送末端と第２のコンベヤの搬送開始端との間の移行領域に少なくとも１つの周回牽引機構からなり印刷物に作用する抑え付け装置が配置される、加工装置に印刷物を装填するための搬送装置に関する。

冒頭に述べた種類の装置は、印刷加工場において丁合機、中綴じ機、および差込機への給紙マガジンの装填を行うために使用される。ここで印刷物とは、印刷紙、カード、ＣＤ／ＤＶＤ−ＲＯＭ、平板状の商品見本等の製品であると理解され、その寸法は広範な形式範囲で変更することができる。このため搬送装置に加工する印刷物が装填される。印刷物の搬入形式に応じて装填は例えば手作業あるいは持上げ装置によって行われる。その後印刷物は横たわった形態の積重ね体としてその側面をもって略水平に走行する第１のコンベヤの上に載置され、これは印刷物を必要に応じて後置接続された第２のコンベヤに供給する。この第２のコンベヤは第１のコンベヤ上の積重ね体形状の印刷物を鱗状列流形態に転換し、続いてこの好適な形態で印刷物を加工装置のマガジンに供給する機能を有している。この目的のため、第１のコンベヤと第２のコンベヤの間には鈍角が形成され、第２のコンベヤの速度は第１のコンベヤの速度に比べて顕著に高いものとなる。この鱗状化作用は摩擦原理に基づくものである。その目的は、加工装置のフィーダの最適な機能のための最良の要件を満たすために、可能な限り均等な鱗状列流を形成することである。その均等性は、互いに隣接する印刷紙が少なくとも互いに逆法に摺動され、鱗状列流内に間隙が生じない形式である必要がある。加えて、鱗状列流の形成中に印刷物が搬送方向に対して斜めにずれることは許容されない。従って、横たわった積重ね体からの鱗状列流の形成が搬送装置の中心的な機能を成すものである。そのため、両方のコンベヤを補助する前述したその他の要素および機能が必要とされる。第１のコンベヤの末端領域内に積重ね体の両側で駆動するローラ、ベルトあるいはチェーン等の形式の推進機構を設けることができ、これが印刷物を搬送方向に対して横断方向に軽く圧接するかあるいは予め分離する。さらに、従来の技術に従った搬送装置において周回式に駆動された複数の牽引要素からなる抑え付け装置が設けられており、これは第１のコンベヤの末端領域を超えて、場合によっては第２のコンベヤの傾斜した前端部分まで延在しており、印刷物をその上方の側縁部で把持して第１のコンベヤの推進要素ならびに第２のコンベヤの前端部に対して圧接する。第１のコンベヤによって構成された搬送面が固定的に定義されているため、抑え付け装置は絶対的に印刷物の高さならびに形成される鱗状列流の厚みに適合する必要がある。そのため、従来の技術に従った抑え付け装置においては、抑え付け装置の位置調節が二軸方式で行われる。この調節は時間がかかるものであるとともに、それによって鱗状列流の形成に大きな影響がもたらされるために難解なものとなる。加えて、稼動中において例えば第１および第２のコンベヤ間の速度関係の変更によって鱗状構成の厚みが変化した場合に、変化する状況に設定を適合させる必要がある。

本発明の目的は、印刷物の高さの変更および鱗状列流の厚みの変更に際して設定を変更する必要がなく、従って稼動条件の変化に自動的に対応することができる抑え付け装置の構成を提供することである。

前記の課題は、前述した種類の搬送装置において、牽引要素が少なくとも移転領域において印刷物に対して可動式に接合する作用伝導ベルトを有することによって解決される。

次に、本発明の実施例につき添付図面を参照しながらさらに詳細に説明する。図中には説明中に記述されていない構成要素も示されている。

図１および図２には、第１のコンベヤ２と第２のコンベヤ３とを備えた搬送装置１と加工装置６とが示されており、そのマガジン７には搬送装置１によって印刷物５が装填される。この印刷物５は通常ラッピングされた棒状積重ね体１０（図３参照）の形式で搬入され第１のコンベヤ２に装入される。この棒状積重ね体１０は印刷物５の長い積重ね体であり、これは両端が端板１２によって封止されるとともにラッピング１１を備えている。しかしながら、印刷物５をばらした積重ね体として手で装入するかあるいはハンドリングシステムを使用して装入することも可能である。

装入された後印刷物５はその１つの側縁部１３をもって第１のコンベヤの周回駆動される第１の推進要素８上に縦置きされる。側方のガイド要素２１，２２によって印刷物５を適正な横方向位置に載置することが容易になり、また搬送方向ｖへの搬送中における側方への逸脱が防止される。第１のコンベヤ２の末端領域において印刷物５は駆動式の推進機構１４，１５によって側方から軽く締め付けられ推進要素８の速度と略等しい速度で方向ｖにさらに搬送される。この搬送方式によって印刷物５は弓状に変形され個々の印刷物５間に場合によって存在する付着力が解除される。第１のコンベヤ２の末端において印刷物５はその平坦面の少なくとも中央軸３５の領域をもって第２のコンベヤ３の例えば推進ベルトからなる推進部材２４上に接合する。第１のコンベヤ２の搬送方向ｖと第２のコンベヤ３の搬送方向ｘとの間には鈍角αが形成される。下方領域２６においては、印刷物５を下方の推進部材２４に対して押圧する第１のコンベヤ２の推進要素２５の推進力によって圧力形成が行われる。上方領域２７において印刷物５は抑え付け装置１６を形成する例えばチェーンからなる牽引要素９によって下方の推進部材２４に対して圧接される。未だ推進要素２５上に載置されている最前の印刷物５と下方の推進部材２４ならびに既に方向ｘに向かって移動している印刷物５の間の摩擦力が最前および２番目の印刷物５の間の摩擦よりも大きくなると、前記最前の印刷物５も方向ｘに向かって移動し始める。抑え付け装置１６および下方の推進部材２４の印刷物５への推進作用は摩擦力のみに基づくものとなる。この摩擦力を形成するために必要とされる垂直力は主に抑え付け装置１６によってもたらされる。抑え付け装置１６の牽引要素９は、シャフト２３上に固定された駆動輪３０を介して方向ｙに向かって駆動される。抑え付け装置１６の速度は少なくとも下方の推進部材２４の速度と同じ程度となる。シャフト２３は基礎部材４内に回転可能に支承されていて、図示されていない駆動機構によって駆動される。牽引要素９の補助伝導ベルト３３はその自重によって牽引要素ガイド２８上を第１のコンベヤ２の方向に摺動し、そこで自重によって印刷物５の側縁部１３に接合する。牽引要素ガイド２８上には少なくとも１つのシュー１８が固定されており、これはコンベヤ２内の印刷物５の上方の側縁部１３上に恒常的に着合しそれによって牽引要素ガイド２８の位置を印刷物５の上方側縁部１３に対して常に一定に保持する。シュー１８に代えて、牽引要素ガイド２８上に支承され印刷物５の上方側縁部１３上を回転する自由回転可能なホイールを設けることも可能である。牽引要素ガイド２８は可動式に取り付けられている。好適な支承の構成によれば、牽引要素ガイド２８はシャフト２３上に支承され従ってシャフト２３の軸２９周りで旋回することができる。しかしながら、旋回軸２９をその他の位置に設けることも可能である。印刷物５の加工に際してシュー１８の着合圧力Ｆを変更するための特殊な特性を採用することも有効である。このため重り１９が設けられ、これは方向ｗに向かって牽引要素ガイド２８と固定的に結合されたロッカーアーム１７上を摺動することができるとともに、選択された位置において例えば固定ネジ等の固定具２０によって固定することが可能である。重り１９の重心が軸２９の左あるいは右のいずれに存在しているかに従って、シュー１８の着合力Ｆが増強あるいは低減される。重りに代えて、例えば各種のバネ、気圧シリンダ、または電動機等の使用によって同様な作用を得ることができる。本発明に係る解決方式は、簡便な操作性と、形状に従った印刷物５の上方側縁部の位置ならびに形成される鱗状列流の厚みに対応した抑え付け装置の自動調節を特徴とする。弾力的な牽引要素によって移転領域３１において任意の形状の印刷物５の上方側縁部への密着が可能となり、印刷物５への牽引要素９の着合力の好適な配分が達成される。

搬送装置を示した側面図である。 図１の搬送装置の上面図である。 ラッピングされた印刷物の棒状積重ね体である。 図１の搬送装置の拡大図である。

符号の説明

１ 搬送装置
２，３ コンベヤ
４ 基礎部材
５ 印刷物
６ 加工装置
７ マガジン
８，９ 推進要素
１０ 棒状積重ね体
１１ ラッピング
１２ 端板
１３ 側縁部
１４，１５ 推進機構
１６ 抑え付け装置
１７ ロッカーアーム
１８ シュー
１９ 重り
２０ 固定具
２３ シャフト
２４ 推進部材
２５ 推進要素
２６，２７ 領域
２８ 牽引要素ガイド
２９ 軸
３０ 駆動輪
３１ 転換領域
３２ 作用伝導ベルト
３３ 補助伝導ベルト
３４ 積重ね体
３５ 中央軸

Claims (11)

1. 搬送路上において印刷物（５）が直立的に収容されている積重ね体（３４）から第１のコンベヤ（２）によって印刷物（５）を前記第１のコンベヤ（２）よりも高い回転速度を有する第２のコンベヤ（３）に鱗状隊列を形成するために上方にずらして移送し、第１のコンベヤ（２）の搬送末端と第２のコンベヤ（３）の搬送開始端との間の移転領域（３１）に少なくとも１つの周回牽引要素（９）からなり印刷物（５）に作用する抑え付け装置（１６）が配置される、加工装置（６）に印刷物（５）を装填するための搬送装置（１）であり、牽引要素（９）が少なくとも移転領域（３１）において印刷物（５）に対して可動式に接合する作用伝導ベルト（３２）を有することを特徴とする搬送装置。
2. 牽引要素（９）はモータ駆動されることを特徴とする請求項１記載の装置。
3. 牽引要素（９）の補助伝導ベルト（３３）が作用伝導ベルト（３２）の上方に配置された牽引要素ガイド（２８）上を誘導されることを特徴とする請求項１または２記載の装置。
4. 牽引要素ガイド（２８）は第１のコンベヤ（２）上を搬送される印刷物（５）の積重ね体（３４）の高さに従って調節可能であることを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の装置。
5. 牽引要素ガイド（２８）はシュー（１８）によって積重ね体（３４）上に着合することを特徴とする請求項４記載の装置。
6. シュー（１８）は応力（Ｆ）によって積重ね体（３４）に着合することを特徴とする請求項５記載の装置。
7. 応力（Ｆ）は調節可能であることを特徴とする請求項６記載の装置。
8. 牽引要素ガイド（２８）は一端に駆動輪（３０）を備えていることを特徴とする請求項４ないし７のいずれかに記載の装置。
9. 牽引要素ガイド（２８）は駆動輪（３０）のシャフト（２３）の軸（２９）周りで回転可能であることを特徴とする請求項８記載の装置。
10. 複数の牽引要素（９）が横方向に互いに間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項１ないし９のいずれかに記載の装置。
11. 牽引要素（９）はチェーンとして形成されることを特徴とする請求項１ないし１０のいずれかに記載の装置。

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