JP2006297911A - インクジェット記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】水系インクおよび溶剤系インクの何れのインクに対しても良好に記録できるインクジェット記録材料を提供する。また、インク受容層の厚みが薄くても滲みを防止できるインクジェット記録材料を提供する。
【解決手段】インク受容層を有するインクジェット記録材料において、前記インク受容層が、少なくとも、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン、および水溶性樹脂から形成されてなるものとする。好ましくは、前記水溶性樹脂をポリビニルピロリドンとする。
【選択図】なし

Description

本発明はインクジェットプリンタ用の記録材料に関し、水系インクおよび溶剤系インクの何れのインクに対しても良好な記録特性を有するものに関する。
近年、コンピュータの普及とともに、ハードコピー技術が急速に発達している。ハードコピーの記録方式としては、昇華転写記録方式、電子写真記録方式、インクジェット記録方式等が知られている。
インクジェットプリンタは、ノズルから記録材料に向けてインク液滴を高速で噴射するインクジェット記録方式を用いたプリンタであり、カラー化、小型化がしやすいこと、印字騒音が低いことから、オフィス、ホーム、パーソナルコンピュータ等の端末として、近年急速に普及しつつある。
インクジェット記録方式に使用されるインクとしては、水と低級アルコールを溶媒とするいわゆる水性インクが主流をなしていた。これは水性インクが色調の鮮やかな記録が可能であること、インクの粘度を調節しやすいこと、安全性の面で優れているためである。しかし、水性インクは耐水性に劣るという問題があった。
そこで、近年、パラフィン系インクやシンナー系などの溶剤系インクが開発されている。これら溶剤系インクは、高速記録、高画質記録、高耐水性を必要とする分野で、水性インクの代替として有望視されている。
しかしながら、これら溶剤系インクは耐水性に優れるものの、パラフィン系インクにおいては、記録材料や保護フィルムを侵しやすいという欠点があった。また、シンナー系インクにおいては、臭気がきつく、環境に与える影響が大きく、さらに危険性があるため取扱い時に特定の資格を有する者が必要となってしまうという問題があった。
そこで、グリコールエーテル及びアルキレングリコールを主成分とするグリコール系インクが開発されている。このインクは新しく開発された溶剤系インクであり、耐水性に優れるとともに、上記した従来の溶剤系インクの欠点を解消したものである。
一方、インクジェット記録材料としては、使用するインクに応じて種々のものが提案されている。例えば、水系インク用としては、特許文献1、2のものがあげられ、溶剤系インク用としては、特許文献3〜5のものがあげられる。
しかしながら、水系インクおよび溶剤系インク(溶剤系インクの中でも特にグリコール系インク)の何れのインクに対しても良好に記録できるインクジェット記録材料は未だ提案されていなかった。
また、滲みが発生しやすかったことから、従来のインクジェット記録材料においては、滲みを防止するため、インク受容層に十分な厚みを持たせていた。ところが、インク受容層の厚みが厚い場合、インク受容層を被着体に転写しようとすると、被着体の質感を損なってしまったり、インク受容層が被着体の形状に追従できず、インク受容層に皺が入ったり、インク受容層が割れてしまうという問題があった。
特開平8−132727号公報(請求項1) 特開平10−329405号公報(請求項1) 特開平11−99742号公報(請求項1) 特開平11−165460号公報(請求項1) 特開2003−266922号公報(請求項1)
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、水系インクおよび溶剤系インク(溶剤系インクの中でも特にグリコール系インク)の何れのインクに対しても良好に記録できるインクジェット記録材料を提供することを目的とする。また、インク受容層の厚みが薄くても滲みを防止できるインクジェット記録材料を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層を有するインクジェット記録材料において、前記インク受容層が、少なくとも、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン、および水溶性樹脂から形成されてなることを特徴とするものである。
好ましくは、前記水溶性樹脂がポリビニルピロリドンであることを特徴とするものである。
好ましくは、前記ポリエステル樹脂エマルジョン100重量部に対し、前記水溶性樹脂を20〜150重量部含有することを特徴とするものである。
好ましくは、前記インク受容層が支持体上に形成されてなり、インクジェット記録材料から前記支持体が除去可能であることを特徴とするものである。
本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層が、少なくとも、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン、および水溶性樹脂から形成されてなるものであることから、水系インクおよび溶剤系インク(溶剤系インクの中でも特にグリコール系インク)の何れのインクに対しても良好に記録することができる。また、本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層の厚みが薄くても滲みを防止することができることから、転写用途として用いた場合には、被着体の質感が損なわれるのを防止するとともに、転写作業時にインク受容層に皺が入ったり、インク受容層が割れてしまうことを防止することができる。
本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層を有するインクジェット記録材料において、前記インク受容層が、少なくとも、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン、および水溶性樹脂から形成されてなることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
インク受容層は、インク受容層を構成する樹脂をフィルム化したもののようにインク受容層単独で取り扱うことができるものと、インク受容層単独では取り扱いが困難なものに分けられる。インク受容層単独での取り扱いが困難な場合、インク受容層は支持体上に形成される。支持体は特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂などからなるプラスチックフィルム、その他、紙、繊維布帛などを使用することができる。支持体の厚みは特に限定されるものではないが、搬送の関係上、5μm以上にすることが望ましい。
インク受容層は、少なくとも、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン、および水溶性樹脂から形成されてなる。インク受容層をこのような樹脂組成とすることにより、水系インクおよび溶剤系インクの何れのインクに対しても記録特性を良好なものとすることができ、さらにインク受容層の厚みを厚くすることなく水系インクの滲みを防止することができる。
アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンは、水に分散させたポリエステル樹脂とアクリル系樹脂を水中で重合させることなどにより得ることができる。具体的には、ポリエステル樹脂の水系分散体にラジカル重合開始剤を加え、45〜85℃の条件で、ビニル系モノマーを加え反応を進める。
このようにアクリル変性ポリエステル樹脂は、溶剤系インクに対する記録特性を付与する役割を有する。さらに、アクリル変性ポリエステル樹脂は、インク受容層の表面張力を適度に高めることができ、水系インクの滲みを効果的に防止することができる。
アクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステル樹脂成分は、多塩基酸またはそのエステル形成性誘導体と、ポリオールまたはそのエステル形成性誘導体とから得ることができる。多塩基酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸などがあげられる。また、ポリオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールなどがあげられる。これらモノマーは1種または2種以上を用いることができる。
また、アクリル変性ポリエステル樹脂のアクリル系樹脂成分としては、各種ビニル系モノマーがあげられる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエンなどのモノマーがあげられる。これらモノマーは1種または2種以上を用いることができる。
アクリル変性ポリエステル樹脂中のポリエステル樹脂成分とアクリル系樹脂成分との割合は、ポリエステル樹脂成分100重量部に対し、アクリル系樹脂成分が10〜100重量部であることが好ましい。
水溶性樹脂は水系インクに対する記録特性を付与するものである。水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシセルロース、メラミン樹脂、アクリル酸、アクリル酸エステル、ナイロン、アクリルアミド共重合体などの合成樹脂やゼラチン、カゼイン、でんぷん、キチン、キトサンなどの天然樹脂があげられる。これらの中でも、溶剤系インクを吸収しやすいポリビニルピロリドンが好適に使用される。
インク受容層を形成するアクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンと水溶性樹脂との添加割合は、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン100重量部に対し、前記水溶性樹脂を20〜150重量部とすることが好ましく、30〜80重量部とすることがより好ましい。このような添加割合とすることにより、水系インクおよび溶剤系インクの何れのインクに対しても記録特性を良好なものとすることができ、さらにインク受容層の厚みを厚くすることなく水系インクの滲みを防止することができる。
インク受容層の厚みは特に制限されることはないが、カールの発生を防止するため、上限として70μm以下であることが好ましい。厚みの下限は、インクの滲み、特に水系インクの滲みを防止するため、5μm以上とすることが一般的である。しかし、本発明においては、インク受容層の厚みを5μm未満としても、水系インクの滲みを防止することができる。これは、インク受容層の表面張力が適度に高いため、インク受容層に速やかに吸収されないインクがインク受容層表面で広がって滲むことがなく、インク受容層に徐々に吸収されていくためと考えられる。一方、インク受容層の表面張力が低い場合、インクはインク受容層表面で広がり滲んでしまい、表面張力が高すぎる場合には、球状となったインクがインク受容層表面で動いてしまい、インクが偏りムラになってしまう。
このように、本発明においては、インク受容層の厚みを薄くしても水系インクの記録特性に支障を生じることがない。したがって、インク受容層を薄くすることが求められる転写用途に好適に使用することができる。転写用途として用いる場合、インク受容層の厚みは、0.5〜5μmであることが好ましく、1〜3μmであることがより好ましい。インク受容層の厚みを0.5μm以上とすることにより、滲みを防止することができ、5μm以下とすることにより、転写用途に好適に使用することができる。なお、支持体がなくインク受容層単独で取り扱う場合、搬送の関係上、3μm以上にすることが好ましい。
インク受容層には、上述した性能を害しない限り、アクリル変性ポリエステル樹脂および水溶性樹脂以外の樹脂を含ませてもよい。このような樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂(アクリル変性されたものを除く)、エポキシ樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−アクリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、ゴム系樹脂などがあげられる。ただし、アクリル変性ポリエステル樹脂および水溶性樹脂の合計を、インク受容層中の全樹脂成分の80重量%以上とすることが好ましく、90重量%以上とすることがより好ましい。
本発明のインクジェット記録材料のインク受容層は、厚みが薄くても良好な記録特性を有しており、被着体に転写するインク受容層の厚みを薄くできることから、被着体の質感を損なうことがなく、転写時にインク受容層に皺が入ったり割れることもなく、転写用途に好適に用いることができる。特に、被着体が被着体の表面が曲面や凹凸である場合や、被着体が可撓性を有し変形するようなものである場合に好適に用いることができる。
このような転写用途として用いる場合、インク受容層が支持体上に形成されてなり、インクジェット記録材料から支持体が除去可能な構成とすることが好ましい。このような構成とするには、例えば、支持体のインク受容層を形成する側の面にシリコーン系離型剤などで離型処理を施し、離型処理面とインク受容層との間を剥離可能としたり、支持体上に剥離調整層、インク受容層を順次設け、剥離調整層と支持体との間を剥離可能とする手段があげられる。剥離調整層は、支持体との接着力が弱く、インク受容層と強固に接着するものであり、例えば支持体がポリエステルフィルムの場合、剥離調整層は、ポリビニルアルコールやナイロンなどから構成することが好ましい。
インク受容層を被着体に転写するには、(1)インク受容層上に接着剤層を形成し、接着剤層を被着体に貼り付けた後、支持体を除去する方法、(2)インク受容層上に両面接着シートの一方の面を貼り付け、両面接着シートの他方の面を被着体に貼り付けた後、支持体を除去する方法があげられる。インク受容層を被着体に転写するのは、インク受容層に記録を行う前であっても、記録を行った後であっても構わない。ただし、剥離調整層を有するタイプの場合、剥離調整層がインクを十分に透過しない場合もあることから、記録後に転写を行うことが好ましい。また、記録後にインク受容層を転写する場合、記録は鏡像で行うようにする。
インク受容層を被着体に転写させる場合、可撓性を付与するため、インク受容層中には可塑剤を添加することが好ましい。可塑剤としては、フタル酸エステル系、アジピン酸エステル系、リン酸エステル系、トリメリット酸エステル系、クエン酸エステル系、エポキシ系、ポリエステル系、多価アルコール系の可塑剤などがあげられる。これらの中でも、記録特性を損なうことなく可撓性を付与することができる多価アルコール系の可塑剤が好適である。可塑剤の添加量は、インク受容層の全樹脂100重量部に対し、40重量部以下とすることが好ましく、5〜25重量部とすることがより好ましい。
インク受容層中には、インク吸収性を向上させたり、ブロッキングを防止するために顔料を含有させてもよい。顔料としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、合成ゼオライト、アルミナ、スメクタイトなどの無機顔料の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などからなる樹脂ビーズ、若しくはこれらを原料とする中空樹脂ビーズなどの有機顔料があげられ、これらを1種又は2種以上混合して使用することができる。顔料の添加量は、インク受容層の全樹脂100重量部に対し、通常3〜200重量部程度である。
また、インク受容層中には、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤などの添加剤を添加してもよい。
インク受容層を形成する方法としては、インク受容層の構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法などの公知の方法により支持体上に塗布・乾燥させる方法があげられる。ただし、乾燥温度は、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンの最低造膜温度以上で行う。
なお、カールの発生を防止するため、支持体のインク受容層とは反対側の面にバックコート層を設けたり、帯電を防止するため、インク受容層上や支持体のインク受容層とは反対側の面に帯電防止層を設けてもよい。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1]
厚み100μmの透明ポリエステルフィルム(メリネックス535:帝人デュポンフィルム社)上に、下記の組成からなるインク受容層塗布液を、乾燥後の厚みが9μmとなるようにバーコーティング法により塗布し、120℃で5分乾燥してインク受容層を形成し、実施例1のインクジェット記録材料を得た。
<インク受容層塗布液>
・アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン 50.0部
(ペスレジンA-613D:高松油脂社、固形分20%)
・ポリビニルピロリドン 2.5部
(K−90:アイエスピー・ジャパン社、固形分100%)
・水 50.8部
・メタノール変性アルコール 21.8部
[実施例2]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を3.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2のインクジェット記録材料を得た。
[実施例3]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を4.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3のインクジェット記録材料を得た。
[実施例4]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を6.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4のインクジェット記録材料を得た。
[実施例5]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を8.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のインクジェット記録材料を得た。
[実施例6]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を10.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6のインクジェット記録材料を得た。
[実施例7]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンを、水溶性樹脂であるナイロン(AQナイロンA-90:東レ社、固形分100%)に変更し、添加量を4.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7のインクジェット記録材料を得た。
[比較例1]
実施例1のインク受容層塗布液のアクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンを、無変性のポリエステル樹脂エマルジョン(ペスレジンA-610:高松油脂社、固形分25%)に変更し、添加量を40.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1のインクジェット記録材料を得た。
[比較例2]
比較例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を4.0部に変更した以外は、比較例1と同様にして比較例2のインクジェット記録材料を得た。
[比較例3]
比較例1のインク受容層塗布液のポリビニルピロリドンの添加量を10.0部に変更した以外は、比較例1と同様にして比較例3のインクジェット記録材料を得た。
[比較例4]
実施例3のインク受容層塗布液のアクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンを、アクリル樹脂エマルジョン(ジョンクリルJ-780:ジョンソン社、固形分48%)に変更し、添加量を20.8部に変更した以外は、実施例3と同様にして比較例4のインクジェット記録材料を得た。
[比較例5]
実施例1のインク受容層塗布液からポリビニルピロリドンを除いた以外は、実施例1と同様にして比較例5のインクジェット記録材料を得た。
[比較例6]
実施例1のインク受容層塗布液からアクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンを除いた以外は、実施例1と同様にして比較例6のインクジェット記録材料を得た。
[比較例7]
実施例1のインク受容層塗布液を下記の処方に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例7のインクジェット記録材料を得た。
<インク受容層塗布液>
・ポリビニルブチラール樹脂 10部
(エスレックBM-S:積水化学工業社、固形分100%)
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
[比較例8]
実施例1のインク受容層塗布液を下記の処方に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例8のインクジェット記録材料を得た。
<インク受容層塗布液>
・ポリビニルアルコール樹脂 10部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社、固形分100%)
・水 90部
実施例1〜7および比較例1〜8のインク受容層塗布液中の樹脂固形分を表1に示す。
Figure 2006297911
実施例1〜7および比較例1〜8で得られたインクジェット記録材料につき、水系インクおよび溶剤系インク(グリコール系インク)を用いてインクジェットプリンタ(水系インクでは「PM−7000C:EPSON社」を用い、溶剤系インクでは「SC−500:Roland社」を用いた)で記録を行い、水系インク及び溶剤系インクそれぞれについて、以下の印字適性の評価を行った。結果を表2に示す。
(1)滲み防止性
記録後のインクジェット記録材料の印字部の滲みを目視で観察した。その結果、滲みが全くないものを「○」、若干滲んでいるものを「△」、滲んで画像にならないものを「×」とした。
(2)印字部のムラ
記録後のインクジェット記録材料の印字部でインクが偏りムラになっていないものを「○」、インクがわずかに偏り若干ムラになっているものを「△」、インクが著しく偏り激しくムラとなっているものを「×」とした。
Figure 2006297911
表2の結果から明らかなように、インク受容層がアクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンおよび水溶性樹脂から形成されてなる実施例1〜7のインクジェット記録材料は、水系インクおよび溶剤系インクの記録特性に優れるものであった。特に、実施例2〜5のインクジェット記録材料は、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンと水溶性樹脂であるポリビニルピロリドンとが最適な範囲で混合されていることから、水系インクおよび溶剤系インクの記録特性に特に優れるものであった。
一方、比較例1〜8のインクジェット記録材料は、実施例のインクジェット記録材料に比べ、水系インクおよび溶剤系インクの記録特性に劣るものであった。
[実施例8〜14]、[比較例9〜15]
厚み100μmの離型ポリエステルフィルム(TN−200:東洋紡績社)の離型処理面上に、実施例1〜7、比較例1〜7で用いたインク受容層塗布液にソルビトールを1部加え、インク受容層の厚みを2.5μmと変更した以外は、実施例1〜7、比較例1〜7と同様にしてインク受容層を形成し、実施例8〜14、比較例9〜15のインクジェット記録材料を得た。
[比較例16]
比較例8のインク受容層の厚みを3μmと変更した以外は比較例8と同様にして、比較例16のインクジェット記録材料を得た。
実施例8〜14および比較例9〜16で得られたインクジェット記録材料につき、水系インクを用いてインクジェットプリンタ(「PM−7000C:EPSON社」)で記録を行い、先程と同様にして印字適性の評価を行った。結果を表3に示す。
(1)滲み防止性
記録後のインクジェット記録材料の印字部の滲みを目視で観察した。その結果、滲みが全くないものを「○」、若干滲んでいるものを「△」、滲んで画像にならないものを「×」とした。
(2)印字部のムラ
記録後のインクジェット記録材料の印字部でインクが偏りムラになっていないものを「○」、インクがわずかに偏り若干ムラになっているものを「△」、インクが著しく偏り激しくムラとなっているものを「×」とした。
Figure 2006297911
表3の結果から明らかなように、インク受容層がアクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンおよび水溶性樹脂から形成されてなる実施例8〜14のインクジェット記録材料は、インク受容層の厚みが2.5μmと薄いにもかかわらず、水系インクの記録特性に優れるものであった。特に、実施例9〜12のインクジェット記録材料は、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンとポリビニルピロリドンとが最適な範囲で混合されていることから、インク受容層の厚みが薄くても水系インクの記録特性に特に優れるものであった。
一方、比較例9〜16のインクジェット記録材料は、実施例のインクジェット記録材料に比べ、インク受容層の厚みを薄くした場合の水系インクの記録特性に劣るものであった。
なお、無変性のポリエステル樹脂エマルジョン100重量部に対しポリビニルピロリドン40重量部の割合でインク受容層が形成されている比較例10は、比較的良好な結果を示しているが、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン100重量部に対しポリビニルピロリドン40重量部の割合でインク受容層が形成されている実施例10に比べて記録特性が劣っている。したがって、無変性のポリエステル樹脂エマルジョンに比べ、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョンが記録特性に優れることが示されている。
次いで、厚み75μmのセパレータ(ダイヤホイルMRF75:三菱化学ポリエステルフィルム社)上に、下記の組成からなる感圧接着層塗布液を、乾燥後の厚みが20μmとなるようにバーコーティング法により塗布し、120℃で3分乾燥して感圧接着層を形成し、当該接着層上に同様のセパレータを貼り合わせ、両面にセパレータが設けられてなる両面接着シートを得た。
<感圧接着層塗布液>
・アクリル系感圧接着剤 60部
(SKダイン1604S:綜研化学社、固形分42%)
・酢酸エチル 20部
・トルエン 20部
次いで、両面接着シートの一方の面のセパレータを剥離し、記録後の実施例8〜14および比較例9〜16のインクジェット記録シートの記録面に貼り合わせた。次いで、被着体(市販の電話機の受話器)の一部分に両面接着シートの反対側の面を貼り合わせた。次いで、インクジェット記録材料から支持体を除去し、被着体の残りの部分に両面接着シートを貼り合わせ、被着体にインク受容層を転写した。その結果、実施例8〜14のものは、被着体の質感を損なわないものであり、インク受容層に皺も生じることなく、転写の作業性が良好なものであった。また、転写されたインク受容層の画像の記録状態は良好なものであった。
一方、比較例9〜16のものは、転写の作業性は良好なものの、転写されたインク受容層の画像の記録状態は不鮮明なものであった。

Claims (4)

  1. インク受容層を有するインクジェット記録材料において、前記インク受容層が、少なくとも、アクリル変性ポリエステル樹脂エマルジョン、および水溶性樹脂から形成されてなることを特徴とするインクジェット記録材料。
  2. 前記水溶性樹脂がポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材料。
  3. 前記ポリエステル樹脂エマルジョン100重量部に対し、前記水溶性樹脂を20〜150重量部含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材料。
  4. 請求項1から3何れか1項記載のインクジェット記録材料であって、前記インク受容層が支持体上に形成されてなり、前記インクジェット記録材料から前記支持体が除去可能であることを特徴とするインクジェット記録材料。
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