JP2005238694A - 溶剤系インク用インクジェット受容シートおよびそれを用いた表示材の製造方法 - Google Patents

溶剤系インク用インクジェット受容シートおよびそれを用いた表示材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクの吸収性・乾燥性に優れ、且つ印刷物を屋外に長期間暴露する場合にも耐水・防汚処理を必要としない溶剤系インク用インクジェット受容シート、および耐水性に優れ、長期間の屋外暴露にも耐え得る表示材の製造方法の提供。
【解決手段】離型性基材の離型面上に、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A)を含むインク受容層を有することを特徴とする溶剤系インク用インクジェット受容シート、および該インクジェット受容シートのインク受容層上に溶剤系インクを用いてインクジェット記録方式で画像を形成し、該画像を片面または両面に粘・接着剤層を有する基材により被覆した後、溶剤系インク用インクジェット受容シートの離型性基材を剥離する表示材の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶剤系インクを用いたインクジェット記録に用いられるインクジェット受容シート、およびそれを用いた表示材の製造方法に関する。
近年、インクジェットプリンターの高解像度、高濃度、高速化に伴い、さまざまな分野でインクジェット記録方式による印刷が行われるようになってきた。例えば、デジタルカメラで撮影した写真の出力や印刷の校正刷り等の屋内で使用するものから、ポスターや看板等の屋外で使用するものまで用途は様々である。
ところで、現在インクジェット記録に用いられているインクの着色成分は、染料と顔料の2つに大別できる。
染料インクを用いた場合、インクの発色が良いというメリットがあるものの、インクの耐水性が悪い、色が経時で変化する等の問題を有しているため、印刷物の長期保存や屋外での使用には不向きである。
一方、顔料インクを用いた場合、インクの発色という面で染料インクに劣るものの、近年の顔料分散技術の向上により染料インク並の発色が可能となりつつあり、さらに耐候性の良い顔料を使用することにより、長期保存や屋外耐候性に優れた印刷物の作成が可能である。
そのため、インクジェット記録用インク、特に屋外看板・広告に用いられるインクは、染料インクから顔料インクへと変わりつつある。
また、インクジェット記録に用いられている顔料インクの液状媒体は、水系媒体と溶剤系(非水系)媒体の2つに大別できる。
水系顔料インクは、成分の大半が水である為、インクジェットプリンターのヘッドが詰まることが少ない、臭気が無く扱い易いという特徴を有している。しかし、インク自体が水溶性であるため、印刷物を屋外で使用する際には、インクが雨や汚染物質等で濡れてにじまないように、印刷済みのインクジェット受容シート上に耐水・防汚処理を施さなければならない。耐水・防汚処理方法としては、例えば、厚みが数μm〜数10μmの塩化ビニルフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム等の材料を使用した透明粘着フィルムを印刷済みのインクジェット受容シート上に貼る方法(ラミネート加工)、液体状の耐水性の樹脂を印刷済みのインクジェット受容シート上に数μm塗布する方法(トップコート処理)等が挙げられる。
一方、溶剤系(非水系)顔料インクは、プリンターのヘッドに詰まりやすい、臭気がある等の問題は有るが、水系インクに比べてインク自体の耐水性が優れている。
そして、従来の溶剤系(非水系)インク用インクジェット受容シートは、インクの吸収性向上を目的として、インク受容層に炭酸カルシウムやカオリン等の無機フィラーが添加されている。
特開2001-260524号公報 特開2001-260525号公報
しかし、従来の溶剤系(非水系)インク用インクジェット受容シートは、無機フィラーと無機フィラーの隙間、あるいは無機フィラー中に水や汚れが付着しやすく、インクジェット受容シート自体が、充分な耐水性を有していなかった。また、インクジェット受容シートを看板に用いる場合には、看板の基板となる塗装板やアクリル板にインクジェット受容シートを圧着する際にスキージーと呼ばれるプラスチック板で擦ると印刷表面に傷がついてしまうという問題があった。そのため、印刷物を屋外で使用する際、本来、耐水・防汚処理が不要である溶剤系(非水系)顔料インクを使用しているにも関わらず、印刷済みのインクジェット受容シート上に表面保護の目的でラミネート加工やトップコート処理を施さなければならなかった。ラミネート加工やトップコート処理はコスト高になるだけでなく、表示材のトータル厚みが増すことにより、自動車等の曲面へ施工する場合に施行し難く、施工後に剥がれやすい等の問題があった。
そこで、本発明は、インクの吸収性・乾燥性に優れ、且つ印刷物を屋外に長期間暴露する場合にもラミネート加工やトップコート処理等の耐水・防汚処理を必要とせず、曲面への施工性に優れる溶剤系インク用インクジェット受容シート、および耐水性に優れ、長期間の屋外暴露にも耐え得る表示材の製造方法の提供を目的とする。
本発明の溶剤系インク用インクジェット受容シートは、離型性基材の離型面上に、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A)を含むインク受容層を有することを特徴とする。
また、本発明の表示材の製造方法は、上記溶剤系インク用インクジェット受容シートのインク受容層上に、溶剤系インクを用いてインクジェット記録方式で画像を形成し、該画像を片面または両面に粘・接着剤層を有する基材により被覆した後、溶剤系インク用インクジェット受容シートの離型性基材を剥離することを特徴とする。
本発明の溶剤系インク用インクジェット受容シートは、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A)を含むインク受容層を有するため、溶剤系インクに対して、良好なインク吸収性、耐水性、乾燥性を発揮する。
また、本発明の表示材の製造方法によれば、上記溶剤系インク用インクジェット受容シートのインク受容層上に、溶剤系顔料インクを用いたインクジェットプリンターで画像を形成し、該画像を片面または両面に粘・接着剤層を有する基材で被覆することにより、印刷画像がインク受容層と粘着剤層に挟まれ両面から保護されるため、インク受容層が実質的に従来のラミネートの役目を果たし、ラミネート加工やトップコート処理等による表面保護処理を行うことなく、耐候性、擦掻性が優れる表示材の作成が可能となる。また、この方法により、ラミネート加工やトップコート処理を施した場合と比較して、表示材トータルの厚みを低減できるため、曲面看板への施工性が向上させることができる。
本発明の溶剤系インク用インクジェット受容シートは、離型性基材の離型面上にインク受容層を有し、インク受容層が基材より剥離する性質を有している。
インク受容層は、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A)および必要に応じてポリイソシアネート化合物(B)を含む。ポリイソシアネート化合物(B)は、重合体(A)の主鎖や側鎖にイソシアネート基と反応可能な極性基がある場合に、該極性基と架橋反応することにより、印刷物により高い耐候性や、耐擦過性、耐溶剤性を付与することができる。
まず、重合体(A)について説明する。
重合体(A)は、高い耐候性を有するビニル系重合体骨格からなる主鎖と、溶剤系インクとの相溶性を向上させる働きをするポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造からなる側鎖とを、同一分子内に有しており、インク受容層に高いインク吸収性、インク乾燥性等の様々な印刷適性、および耐候性を付与するために用いられる。
重合体(A)は、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体を重合させて得られるビニル系重合体の主鎖に、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖として導入した、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタングラフトビニル系重合体である。
重合体(A)の側鎖を構成する構造は、ポリイソシアネート化合物(B)と架橋反応させて印刷物により高い耐候性や、耐擦過性、耐溶剤性を付与するため、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等のイソシアネート基と反応可能な極性基を有していてもよい。極性基としては、ポリイソシアネート化合物(B)との反応性および得られる受容シートのインクジェット印刷適性の点で水酸基が好適である。
側鎖の導入方法は、特に限定されることはないが、例えば、不飽和二塩基酸(a1)とエチレン性不飽和二重結合を有する(a1)以外の単量体(a2)との共重合体(a)を合成し、共重合体(a)のカルボン酸または無水カルボン酸部分と、カルボキシル基と反応可能な官能基を有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種(b)のカルボキシル基と反応可能な官能基とを縮合反応させることにより導入することができる。
共重合体(a)の合成に使用可能な不飽和二塩基酸(a1)の例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロトン酸、ジフェニルメタン−ジ−γ−ケトクロトン酸等が挙げられる。
不飽和二塩基酸(a1)は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。また、共重合体(a)の原料となる単量体中の不飽和二塩基酸(a1)の割合は、好ましくは0.01〜30重量%、更に好ましくは0.05〜10重量%である。不飽和二塩基酸(a1)の割合が30重量%を越える場合には、得られる重合体(A)の安定性が低下し、0.01重量%未満の場合にはインク受容層のインク吸収性が不充分となる。
エチレン性不飽和二重結合を有する(a1)以外の単量体(a2)としては、(メタ)アクリル系単量体、芳香族ビニル単量体、オレフィン系炭化水素単量体、ビニルエーテル単量体等を用いることができる。中でも、反応性および得られる受容シートの印刷適性の点で(メタ)アクリル系単量体が好適である。
特に、単量体(a2)の一部を、極性基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体とすると、インク受容層と溶剤系インクとの相溶性がより向上し、インク吸収性の良好なインク受容層を得ることができる。また、インク受容層がポリイソシアネート化合物(B)を含む場合には、化合物(B)との架橋反応により、より架橋密度の高いインク受像層を形成することが可能となり、より高い耐候性を有する受容シートを得ることができる。
極性基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等が挙げられるが、反応性および得られる受容シートの印刷適性の点で水酸基が好適である。
水酸基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
ビニル単量体としては、ヒドロキシスチレン、ビニルアルコール等が挙げられる。
極性基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。また、共重合体(a)の原料となる単量体中の極性基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)の割合は、好ましくは0.1〜39重量%、更に好ましくは1〜20重量%である。極性基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)の割合が39重量%を越える場合には得られる重合体(A)の安定性が低下し、0.1重量%未満の場合にはインク受容層のインク吸収性が不充分となる。
また、単量体(a2)の一部を、炭素数3から12のアルキル基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体とした場合にも、インク受容層と溶剤系顔料インクとの相溶性が向上し、インク吸収性の良好なインク受容層を得ることができる。
炭素数3から12のアルキル基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)としては、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
炭素数3から12のアルキル基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。また、共重合体(a)の原料となる単量体中の炭素数3から12のアルキル基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)の割合は、好ましくは10〜69重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。炭素数3から12のアルキル基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)の割合が69重量%を越える場合には得られる受容シートのインク乾燥性が低下し、10重量%未満の場合にはインク受容層のインク吸収性が低下する。
また、単量体(a2)の一部を、脂肪族環とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体とすると、インク乾燥性の良好なインク受容層を得ることができる。
脂肪族環とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂肪族環を有するアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
脂肪族環とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。また、共重合体(a)の原料となる単量体中の脂肪族環とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)の割合は、好ましくは0.5〜39重量%、更に好ましくは5〜30重量%である。脂肪族環とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a2)の割合が39重量%を越える場合には得られる受容シートのインク吸収性が低下し、5重量%未満の場合にはインク受容層のインク乾燥性が低下する。
上記以外の単量体(a2)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル系単量体、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等の芳香族ビニル単量、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブチレン、イソプレン、1,4−ペンタジエン等のオレフィン系炭化水素単量体、ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル単量体等が挙げられる。これらの単量体は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(a)は、公知の方法、例えば、溶液重合で得ることができる。溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類などの使用が可能である。溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。
合成時の単量体の仕込み濃度は、0〜80重量%が好ましい。
重合開始剤としては、過酸化物またはアゾ化合物、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチルバレノニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジt−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオクトエート、クメンヒドロキシペルオキシド等を使用することができ、重合温度は、50〜200℃、特に70〜140℃が好ましい。
共重合体(a)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは10万以上150万以下、更に好ましくは30万以上100万以下である。共重合体(a)の重量平均分子量が150万を越える場合には得られる重合体(A)の溶剤に対する溶解性が低下するため、インク受容層の形成が困難となり、10万未満の場合にはインク受容層のインク乾燥性が低下し、また、得られる受容シートの耐薬品性、耐候性も低下する。
共重合体(a)のガラス転移温度は、好ましくは0〜200℃、更に好ましくは50〜150℃、特に好ましくは60〜120℃である。共重合体(a)のガラス転移温度が200℃を越える場合には得られる重合体(A)の溶剤に対する溶解性が低下するため、インク受容層の形成が困難となり、0℃未満の場合には得られる受容シートの耐薬性、表面硬度が低下する。
化合物(b)としては、例えば、直鎖の末端または分岐した末端に、カルボキシル基と反応可能な官能基を有するポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネ−ト、またはポリウレタンを用いることができる。中でも、得られる受容シートのインク吸収性の点からポリエステルが好適である。
化合物(b)のカルボキシル基と反応可能な官能基としては、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基等が挙げられるが、反応性および得られる受容シートのインク吸収性の点で水酸基が好適である。
ポリエステルの例としては、ジカルボン酸の少なくとも1種と、多価アルコール、多価フェノール、またはこれらのアルコキシ変性物等のポリオールの少なくとも1種とをエステル化して得られる末端水酸基含有エステル化合物、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基に変性したエステル化合物などが挙げられる。
ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタル酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシ)安息香酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライ酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等のジカルボン酸等が挙げられる。
多価アルコールの例としては、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,2−ジメチル−1,4−ブタンジオール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,8−オクタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロールプロパンエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等が挙げられる。
多価フェノールの例としては、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ヘキシルレゾルシン、トリヒドロキシベンゼン、ジメチロールフェノール等が挙げられる。
市販の水酸基を2個以上有するポリエステル(ポリエステルポリオール)としては、例えば、株式会社クラレ製のクラレポリオールP−510、P−1010、P−1510、P−2010、P−3010、P−4010、P−5010、P−6010、P−2011、P−2013、P−520、P−1020、P−2020、P−1012、P−2012、P−530、P−1030、P−2030、PMHC−2050、PMHC−2050R、PMHC−2070、PMHC−2090、PMSA−1000、PMSA−2000、PMSA−3000、PMSA−4000、F−2010、F−3010、N−2010、PNOA−1010、PNOA−2014、O−2010、住友バイエルウレタン株式会社製のデスモフェン650MPA、651MPA/X、670、670BA、680X、680MPA、800、800MPA、850、1100、1140、1145、1150、1155、1200、1300X、1652、1700、1800、RD181、RD181X、C200、東洋紡績株式会社製のバイロン200、560、600、GK130、GK860、GK870、290、GK590、GK780、GK790等が挙げられる。
また、ポリエーテルの例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基に変性したエーテル化合物が挙げられる。市販の水酸基を2個以上有するポリエーテル(ポリエーテルポリオール)としては、例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のデスモフェン250U、550U、1600U、1900U、1915U、1920D等が挙げられる。
また、ポリカーボネートの例としては、下記一般式で表されるポリカーボネートジオール、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基またはN−アルコキシメチル基に変性したカーボネート化合物が挙げられる。
H−(O−R−OCO−)nR−OH
(R:ジエチレングリコール等のアルキレン鎖、n:正の整数)
市販の水酸基を2個以上有するポリカーボネートとしては、例えば、株式会社クラレ製のクラレポリオールPNOC−1000、PNOC−2000、PMHC−2050、PMHC−2050R、PMHC−2070、PMHC−2070R、PMHC−2090R、C−2090等が挙げられる。
また、ポリウレタンの例としては、ジイソシアネートの少なくとも1種と、2個の水酸基を有するジオール化合物の少なくとも1種とを重付加反応して得られる末端水酸基含有ポリウレタン化合物、及び末端の水酸基をアミノ基、またはカルボキシル基に変性したポリウレタン化合物などが挙げられる。
ジイソシアネートの例としては、トルイレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
ジオール化合物としては、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,2−ジメチル−1,4−ブタンジオール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,8−オクタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の低分子量のジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリアクリルジオールなどの比較的高分子量のジオールなど挙げられる。高分子量のジオールとしては、前述の化合物(b)の中のジオールと同様のものを用いることができる。
ポリウレタンは、ジオール化合物の水酸基1モルに対して、ジイソシアネートのイソシアネート基が1モルより小さくなるような比率でジオール化合物とジイソシアネートとを混合し、加熱撹拌して反応させることにより得られる。
化合物(b)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは500〜25,000、更に好ましくは500〜5,000、特に好ましくは500〜2000である。化合物(b)の重量平均分子量が25,000を越える場合には、インク受容層のインク乾燥性が低下し、500未満の場合には、インク受容層のインク吸収性が低下する。
重合体(A)は、共重合体(a)のカルボン酸および/または無水カルボン酸部分と、化合物(b)のカルボキシル基と反応可能な官能基とを、公知の方法、例えば、化合物(b)の極性基が水酸基、エポキシ基の場合はエステル化、アミノ基の場合はアミド化、イソシアネート基の場合はイミド化して得ることができる。溶剤としては、共重合体(a)合成時の溶媒をそのまま用いることができ、更に、合成時の条件、インク受容層形成時の条件などに応じて、他の溶媒を加えたり、脱溶媒したりしても構わない。
反応触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンなどの3級アミンなどが用いられ、反応温度は、50〜300℃が好ましい。
共重合体(a)と化合物(b)との反応比率は、共重合体(a)の無水カルボン酸1モル(共重合体(a)がカルボン酸も有する場合には、無水カルボン酸およびカルボン酸の合計1モル)に対して、化合物(b)のカルボキシル基と反応可能な官能基が、好ましくは0.01〜10モル、更に好ましくは0.1〜5モルである。化合物(b)の反応比率が10モルを越える場合には、インクの乾燥性が低下し、0.01モル未満の場合には、得られる受容シートにカールが発生する。
また、共重合体(a)、化合物(b)は、それぞれ1種類ずつを用いる必要はなく、目的、必要物性に応じて、それぞれ複数種を用いても構わない。
重合体(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは10万以上150万以下、更に好ましくは30万以上100万以下である。重合体(A)の重量平均分子量が150万を越える場合には得られる重合体(A)の溶剤に対する溶解性が低下するため、インク受容層の形成が困難となり、10万未満の場合にはインク受容層のインク乾燥性が低下し、また、得られる受容シートの耐薬品性、耐候性も低下する。
次に、ポリイソシアネート化合物(B)について説明する。
ポリイソシアネート化合物(B)は、重合体(A)がイソシアネート基と反応可能な極性基を有する場合に、重合体(A)と重合体(A)を架橋させ、印刷物により高い耐候性や、耐擦過性、耐溶剤性を付与することのできるインク受容層を形成するために用いられる。
ポリイソシアネート化合物(B)としては、例えば、脂環族ポリイソシアネート化合物、脂肪族ポリイソシアネート化合物、芳香族ポリイソシアネート化合物等を用いることができる。得られる受容シートを外装用途に用いる場合には、受容シートが経時で黄色から褐色に変色することを防ぐために、脂環族または脂肪族の化合物のみを用いることが好ましい。
脂環族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(B)としては、上記化合物とグリコール類またはジアミン類との両末端イソシアネートアダクト体、ビウレット変性体、イソシアヌレート変性体、プレポリマー変性体を用いても構わない。
また、上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を、例えば、メタノール、エタノール、n−ペンタノール、エチレンクロルヒドリン、イソプロピルアルコール、フェノール、p−ニトロフェノール、m−クレゾール、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、ε−カプロラクタムなどのブロック剤と反応させてブロック化した、ブロック変性体を用いても構わない。
ポリイソシアネート化合物(B)は、要求性能に応じて、重合体(A)のイソシアネート基と反応可能な極性基の総数に対して、イソシアネート基の総数が、好ましくは0.1倍〜5.0倍、更に好ましくは0.5倍〜3.0倍、特に好ましくは0.8〜2.0倍となるような比率で、1種、または2種以上を混合して用いることができる。
インク受容層が化合物(B)を含む場合、インク受容層には、重合体(A)と化合物(B)との架橋反応を促進させるために、種々の架橋触媒を含有させることができる。代表的な架橋触媒としては、有機金属化合物、酸及びそれらのアンモニウム塩、低級アミン塩、多価金属塩、アミン類、有機過酸化物などが挙げられる。
有機金属化合物として具体的には、酢酸ナトリウム、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレートジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、ジエチル亜鉛、テトラ(n−ブトキシ)チタンなどが挙げられる。
酸として具体的には、トリクロロ酢酸、リン酸、モノアルキルリン酸、ジアルキルリン酸、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのリン酸エステル、モノアルキル亜リン酸、ジアルキル亜リン酸、p−トルエンスルホン酸、無水フタル酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イタコン酸、シュウ酸、マレイン酸などが挙げられる。
アミン類として具体的には、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N,N' ,N'−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルエチルアミンなどが挙げられる。
有機過酸化物としては、ヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレートなどが挙げられる。
これらの架橋触媒の中で、重合体(A)の極性基が水酸基の場合は、酸及びそれらのアンモニウム塩、低級アミン塩、多価金属塩などの使用が好ましい。アミノ基の場合は、有機過酸化物、酸無水物、カルボン酸、酸化亜鉛−マグネシウムなどの使用が好ましい。カルボキシル基の場合は、酸及びそれらのアンモニウム塩、低級アミン塩、多価金属塩などの使用が好ましい。
これらの架橋触媒は2種類以上使用してもよく、その総使用量は重合体(A)、及び化合物(B)の総量100重量%に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範囲である。
また、インクジェット方式に用いられるインクのうち顔料インクは、一般にアニオン性であることから、インク受容層には、インクの定着性向上剤として、カチオン性化合物を含有させることが好ましい。
カチオン性化合物としては、従来公知のものを用いることができ、重合体(A)と相溶性の良いものを選択することが好ましい。
カチオン性化合物は、2種類以上を使用してもよく、その使用量は、重合体(A)、及び化合物(B)の総量100重量%に対して0.05〜45重量%、好ましくは1〜25重量%の範囲である。
カチオン性化合物として具体的には、例えば、アミノ基を有するアクリル樹脂,第4級アンモニウム塩ポリマー等のカチオン樹脂、オレイルアミン、オクチルアミン、オクタデシルアミン等のアルキルアミン類、ジアルキルアミン類、ジメチルドデシルアミン、メチルジオレイルアミン等のトリアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のエチレンオキサイド(EO)付加型アルキルアミン類、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、ステアリン酸ビスアミド等の脂肪酸アミド類、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミンの酢酸塩類、アルキルアミンの塩酸塩類、アルキルアミンのジオレイン酸塩類、アルキルアミンのジアジピン酸塩類、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等のアルキルアンモニウムクロライド類、EO付加型アンモニウムクロライド類等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
また、インク受容層には、受容シートの強度を上げるために、本発明の効果を妨げない範囲で、重合体(A)以外の各種の熱可塑性樹脂を含有させてもよい。
かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリエステル等が挙げられる。
重合体(A)以外の熱可塑性樹脂の添加量は、重合体(A)の重量の50重量%以下が好ましく、30重量%以下が更に好ましい。この上限を越えると、充分なインク吸収性、インク乾燥性が得られない場合がある。
また、インク受容層には、本発明の効果を妨げない範囲で、ブロッキング防止、カーリング防止、表面光沢の調整、耐候性の向上、インキ滴の濡れ性の改善等の目的で、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等の蛍光染料、着色剤、増粘剤、レベリング剤、クレーター防止剤、沈降防止剤、酸化防止剤、難燃剤、ワックス、熱安定剤等の各種の添加剤を添加してもよい。
インク受容層は、重合体(A)、必要に応じて化合物(B)、着色剤、架橋触媒、カチオン性化合物、添加剤、及び溶剤を混合して得られる塗工剤を塗工、乾燥して成膜させることにより、離型性基材の離型面上に形成される。
溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などの内から、インク受容層の組成に応じ適当なものを使用する。溶剤は、2種以上を用いてもよい。
混合方法に特に限定はないが、通常は、重合体(A)の重合時に得られる重合体溶液に、他の成分を混合し、攪拌羽根、振とう攪拌機、回転攪拌機などで攪拌すればよい。また、サンドミル、3本ロール、2本ロールなどを用いて混合してもよい。塗工性などの向上のために、さらに溶剤を追加したり、濃縮してもよい。
また、着色剤、特に顔料を添加する場合は、まず、着色剤、分散樹脂、必要に応じて分散剤、及び溶剤を混合した顔料ペーストを作成した後、他の成分と混合するのが好ましい。分散樹脂としては、特に限定はなく、顔料分散性に優れた極性基、例えば水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミノ基、アミド基、ケトン基等を有する、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリエステル樹脂等を用いることができる。分散剤としては、例えば、顔料誘導体、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、チタンカップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられる。また、金属キレート、樹脂コートなどにより、顔料表面の改質を行うこともできる。
離型性基材としては、基材の少なくとも一方の面に離型剤を塗工することにより離型処理を施したものを用いることができる。
基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリブテン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル等のプラスチックシート等、グラシン紙、上質紙、クラフト紙、コート紙等の紙類、各種の不織布、合成紙、金属箔や、これらを組み合わせた複合フィルムが挙げられる。離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭化水素系樹脂、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸石鹸、ワックス、動植物油脂、マイカ、タルク、シリコーン系界面活性剤、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素系界面活性剤、フッ素樹脂、フッ素含有シリコーン樹脂が用いられる。なかでも、インク受容層の離型性、基材への定着性、塗面の均一性、インク受容層への移行による印字品質の低下を避けるために、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、あるいはフッ素含有シリコーン樹脂を用いることが好ましい。離型性基材の離型面は、マット化処理されていても差し支えない。
重合体(A)を含む塗工剤の塗工は、従来公知の方式、例えば、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレードコート方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、スプレーコート方式、バーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等により行うことができる。塗工剤は、数回に分けて塗工してもよいし、1回で塗工してもよい。また、異なる方式を複数組み合わせて塗工してもよい。
インク受容層の膜厚(乾燥時)は、通常、好ましくは0.5〜100μm、更に好ましくは3〜40μmであるが、この範囲内に限定されるものではなく、用途、要求性能に適した膜厚となるように塗布すればよい。
離型性基材に塗工した塗工剤の乾燥、硬化は、塗工剤の種類、離型性基材の種類、塗工膜厚、及び用途に応じた温度、時間で行えばよく、通常、室温〜350℃で行われるが、乾燥、硬化の効率化および生産性の向上の点から、30〜150℃に加熱して行うことが好ましい。
インク受容層を形成するのに用いる塗工剤が離型面上ではじきを生じる場合、表示材を作成後の耐候性が不十分である場合、あるいは剥離力の調整を要する場合に、離型性基材の離型面にまずプライマーを塗工してプライマー層を設けた後、インク受容層を設けても差し支えない。プライマーとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、飽和ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリイソブチレン、ポリアミド、ニトロセルロース、しょ糖エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体、エチレン/酢酸ビニル系共重合体、α−オレフィン/無水マレイン酸系共重合体、スチレン/無水マレイン酸系共重合体等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の他、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ホスファゼン樹脂等の紫外線または電子線により硬化する樹脂を用いることができる。
特に、離型面への塗工適性、表示材の耐水密着性、耐候性の点からポリウレタン、アクリル樹脂、飽和ポリエステル等が好適に用いられる。プライマー層の厚さは0.1〜100μmの間で、塗工適性、耐水密着性を考慮し、適宜厚さを選択してコーティングすればよい。コーティングは、例えばスプレー、スピンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ディップコーター、コンマコーター等を用いて行われるが、コーティング方式はここに示した限りではなく、従来公知の方法でコーティングすることにより設けることができる。
本発明におけるインクジェット受容シートは、溶剤系インクを用いたインクジェット記録に用いられる。溶剤系インクとは、着色剤と他の成分、例えば顔料の分散性の向上、ヘッドの目詰まり防止、粘度調整等の目的で用いられる樹脂等を有機溶剤に溶解して得られたものをいう。
溶剤系インクに用いられる着色剤としては、例えば、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスアンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料や、ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの金属塩、カーボンブラック、雲母などの無機顔料、アルミニウムなどの金属微粉やマイカ微粉等が挙げられる。
着色剤は、インクの全量を基準として好ましくは0.5〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%の割合でインク中に配合される。
溶剤系インクに用いられる溶剤は、ヘッドの乾燥・目詰まりなどの防止のため、アルコール類、エーテル類、エステル類、およびケトン類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤であって、沸点100〜250℃のものが好ましく、沸点120〜220℃のものがより好ましい。
アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル、フェニル、ベンジル、エチルヘキシル)エーテル、エチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、プロピレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテル、ジプロピレングリコールモノ(メチル、エチル)エーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、例えば、エチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、エチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジエチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、プロピレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ(メチル、エチル)エーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−(メトキシ、エトキシ、ブトキシ)エチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、乳酸ブチル等が挙げられる。
ケトン類としては、シクロヘキサノン等が挙げられる。
本発明のインクジェット受容シートを用いた表示材の製造は、以下の方法で行う。すなわち、本発明のインクジェット受容シートのインク受容層上に、溶剤系インクを用いてインクジェット記録方式で画像を形成し、該画像を片面または両面に粘・接着剤層を有する基材により被覆した後、溶剤系インク用インクジェット受容シートの離型性基材を剥離して表示材を作成する。
粘・接着剤層を有する基材に用いられる基材としては、紙の他、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリブテン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル等のプラスチックフィルムを用いることができる。なかでも、耐候性の面からポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフッ化ビニルフィルム等が好適に用いられる。また、基材は、透明でも白またはそれ以外の色に着色されていてもよく、表示材の用途に応じて色、硬さ、厚み等、自由に選択できる。
粘・接着剤としては、従来公知のアクリル系、ウレタン系、シリコン系、ゴム系の感圧性粘・接着剤またはワックス系のホットメルト接着剤等がある。特に、アクリル系の粘・接着剤がコスト(加工コストを含む)、透明性、耐水密着性、耐久性、耐候性の点から好適に用いられる。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明する。なお、実施例中の部および%は、すべて重量部および重量%を示している。また、得られた重合体等のポリスチレン換算の重量平均分子量は、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー装置を用いて測定した。
(合成例a−1〜a−14)
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、表1に示す不飽和二塩基酸、エチレン性不飽和二重結合を有する他の単量体および溶媒を表1に示す配合比(重量比)に基づいて仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを表1に示す配合比(重量比)に基づいて加えた。その後、2時間ごとに、最初に加えたアゾビスイソブチロニトリルと同量のアゾビスイソブチロニトリルを、計5回加えながら、計12時間重合反応を行い、共重合体(a)の溶液を得た。得られた共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)を表1に示す。
Figure 2005238694
MAH:無水マレイン酸
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
HMA:n−ヘキシルメタクリレート
EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート
513M:ジシクロペンタニルメタクリレート
IBX:イソボルニルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
ST:スチレン
Tol:トルエン
EtAc:酢酸エチル
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
(合成例b1)
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、水酸基を2個以上有するポリエステルジオール(株式会社クラレ製「クラレポリオールP−510」)100部、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン株式会社製「デスモジュールI」)33部、メチルエチルケトン(MEK)122部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温した後、1時間加熱撹拌を行い、重量平均分子量2500の両末端水酸基含有ポリウレタンb1を得た。
(合成例A1〜A15)
共重合体(a)を重合した後、共重合体(a)を重合したフラスコに、表2に示す化合物(b)を表2に示す配合比(固形分重量比)となるよう添加し、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、トリエチルアミン(TEA)表2に示す配合比に基づいて加え、5時間加熱撹拌を行い、重合体(A)溶液を得た。得られた重合体(A)の重量平均分子量(Mw)を表2に示す。
Figure 2005238694
P−2010:ポリエステルポリオール
(株式会社クラレ製「クラレポリオールP-2010」、Mw=2000)
P−1010:ポリエステルポリオール
(株式会社クラレ製「クラレポリオールP-1010」、Mw=1000)
P−510:ポリエステルポリオール
(株式会社クラレ製「クラレポリオールP-510」、Mw=500)
P−5010:ポリエステルポリオール
(株式会社クラレ製「クラレポリオールP-5010」、Mw=5000)
PMHC−2050:ポリカーボネートポリオール
(株式会社クラレ製「クラレポリオール PMHC-2050」、Mw=2000)
1900U:ポリエーテルポリオール
(住友バイエルウレタン株式会社製「デスモフェン1900U」、Mw=2000)
P−3010:ポリエステルポリオール
(株式会社クラレ製「クラレポリオールP-3010」、Mw=3000)
GK870 :ポリエステルポリオール
(東洋紡績株式会社製「バイロン GK870」、Mw=10000〜15000)
b1:両末端水酸基含有ポリウレタンb1(Mw=2500)
(実施例1〜20、比較例1)
表3に示す重合体(A)、化合物(B)、及び添加剤を、固形分換算で表3に示す割合となるように混合し、トルエン/酢酸ブチル=50/50(重量比)の混合溶媒で固形分濃度が20%となるよう希釈して塗工剤を作成した。なお、表中の化合物(B)の当量比とは、重合体(A)のイソシアネート基と反応可能な極性基の総数に対する、化合物(B)のイソシアネート基の総数の比率を意味する。
得られた塗工剤を乾燥膜厚が20μmになるように、剥離性ポリエチレンテレフタレートフィルム(離型性基材)の離型面上に塗工してインクジェット受容シートを得た。この剥離性ポリエチレンテレフタレートフィルムの構成は、厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン樹脂を0.2μmの厚みにコーティングして得られたものである。
Figure 2005238694
D140N:イソホロンジイソシアネート
(三井武田ケミカル株式会社製「タケネートD−140N」)
ST2100:カチオン性樹脂
(三菱化学株式会社製「サフトマーST−2100」)
実施例1〜20及び比較例1で得られたインクジェット受容シートのインク受容層上 に、Yellow,Magenta,Cyan,Blackの溶剤系顔料インクを用いたインクジェットプリンタ ー(Roland社製「SC-500」)を用いて、3cm×3cmサイズの4色の画像を印刷し、印刷 部分の乾燥性、インクの吸収性、耐水性をそれぞれ評価した。さらに、実施例1〜20 および比較例1で得られたインクジェット受容シートの印刷物表面に両面粘着テープ( 東洋インキ製造株式会社製「DF9160」)を貼り合せ、インク受容層から離型性基 材を剥離し、表示材を製造した。
(比較例2)
実施例1と同様の塗工剤を厚みが50μmの軟質塩化ビニルフィルムに塗工してインクジェット受容シートを製造し、インク受容層上に4色の画像を印刷し、インクジェット受容シートの裏面(インク受容層が塗工されていない面)に両面粘着テープ(東洋インキ製造株式会社製「DF9160」)を貼り合せ、表示材を製造した。
(比較例3)
比較例2で得られたインクジェット受容シートのインク受容層上に4色の画像を印刷し、印刷物表面に軟質塩化ビニル基材のラミネートフィルム(東洋インキ製造株式会社製「S125V」)を貼り合せ、裏面に両面粘着テープ(東洋インキ製造株式会社製「DF9160」)を貼り合せ、表示材を製造した。
印刷部分の乾燥性については、印刷5分後に印刷表面を綿棒で擦ることで、インク受容層上のインクが乾燥しているかを評価した。インクの吸収性については、印刷5分後にインクの境界部分のにじみを目視にて評価した。耐水性に関しては、表示材をアクリル板に貼付し、1週間水中に浸漬させたものの画像と、水中に浸漬させる前の画像とを目視にて比較した。擦掻性に関しては、学振式磨耗堅牢度試験機を用いて500g荷重で、表示材の表面を100往復擦り、表面の傷の状態を目視で評価した。曲面施工性については直径100mmの半球状のアクリル板に50mm角の表示材の試験片を貼り合せ、24時間後に剥がれ、浮きの発生程度を目視で評価した。目視の評価としては、◎:非常に良い ○:使用上問題の無いレベル △:やや悪い ×:非常に悪い の4段階で評価を行った。
Figure 2005238694

Claims (10)

  1. 離型性基材の離型面上に、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A)を含むインク受容層を有することを特徴とする溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  2. 重合体(A)が、不飽和二塩基酸(a1)とエチレン性不飽和二重結合を有する(a1)以外の単量体(a2)との共重合体(a)と、カルボキシル基と反応可能な官能基を有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリウレタンから選ばれる少なくとも1種(b)との縮合反応により得られるグラフト重合体である請求項1記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  3. 単量体(a2)の一部が、極性基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体である請求項2記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  4. 単量体(a2)の一部が、炭素数3から12のアルキル基とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体である請求項2または3記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  5. 単量体(a2)の一部が、脂肪族環とエチレン性不飽和二重結合を有する単量体である請求項2ないし4いずれか記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  6. 重合体(A)の重量平均分子量が10万以上150万以下である請求項1ないし5いずれか記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  7. ビニル系重合体(A)の側鎖を構成する構造が、極性基を有することを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  8. インク受容層が、更に、ポリイソシアネート化合物(B)を含むことを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート。
  9. 離型面とインク受容層との間にプライマー層を有する請求項1ないし8いずれか1項に記載の溶剤系インク用インクジェット受容シート
  10. 請求項1ないし9いずれか1項に記載の溶剤系インク用インクジェット受容シートのインク受容層上に、溶剤系インクを用いてインクジェット記録方式で画像を形成し、該画像を片面または両面に粘・接着剤層を有する基材により被覆した後、溶剤系インク用インクジェット受容シートの離型性基材を剥離する表示材の製造方法。
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