JP2012218318A - 導電性インク受容層形成用樹脂組成物、導電性インク受容基材及び回路形成用基板ならびに印刷物、導電性パターン及び回路基板 - Google Patents

導電性インク受容層形成用樹脂組成物、導電性インク受容基材及び回路形成用基板ならびに印刷物、導電性パターン及び回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との密着性に優れたインク受容層を形成でき、導電性インクのにじみを引き起こすことなく、細線性を備えたインク受容層を形成可能な導電性インク受容層形成用樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】本発明は、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)を含有する導電性インク受容層形成用樹脂組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、もっぱら導電性インクを用いて電子回路をはじめとする様々な導電性パターンを形成する際に、前記導電性インクの受容層を形成可能な導電性インク受容層形成用樹脂組成物、及び、該受容層を有する導電性インク受容基材及び回路形成用基板に関する。
近年、電子機器の高性能化や小型化、薄型化の要求に伴って、それに使用される電子回路や集積回路にも高密度化や薄型化が強く求められている。
前記電子回路等に使用される導電性パターンは、従来、フォトリソグラフ法によって作製されていた。しかし、前記方法は多数の工程を経る必要があり、導電性パターンの生産効率を低下させる場合があるため、その簡略化等が検討されていた。
一方、インクジェット印刷技術の飛躍的向上もあって、インクジェットプリンターやインクの改良が進み、銀等の導電性物質を含む導電性インクをインクジェット印刷方式によって基板上に印刷し電子回路等の導電性パターンを形成する技術が開発されている。
しかし、前記導電性インクを、電子回路等に一般に使用されるポリイミドやポリエチレンテレフタレート等からなる支持体の表面に、直接、印刷しても、前記導電性インクが前記支持体表面に密着しにくいため容易に剥離し、最終的に得られる電子回路等の断線を引き起こし、通電を妨げる場合があった。
前記問題を解決する方法としては、例えばラテックス層を設けたインク受容基材に、導電性インクを用いて、所定の方法によりパターンを描画することによって導電性パターンを作製する方法が知られ、前記ラテックス層としてアクリル樹脂を使用できることが知られている(特許文献1参照。)。
しかし、前記導電性パターンを構成する前記ラテックス層からなるインク受容層は、導電性インクのにじみ等を引き起こす場合があるため、電子回路等の高密度化等を実現するうえで一般に求められる、概ね0.01μm〜200μm程度の幅の細線からなる導線を形成することが困難な場合があった。
一方、概ね200μmを超え1cm以下である、比較的幅の広い導線を形成する必要がある場合であっても、前記インク受容層では、導電性インクに含まれる溶媒を十分に吸収することができず、導線のにじみを引き起こし、その断線や通電不良等の不具合を引き起こす場合があった。
また、前記導電性パターンを形成する際には、通常、導電性インク中に含まれる導電性物質同士を接触させ導電性を付与するために、導電性インクを用いて印刷した印刷物を、概ね80℃以上の温度で加熱し焼成する場合が多い。
しかし、前記文献1に記載されたラテックス層のようなインク受容層は、前記焼成工程で受けた熱の影響によって劣化等しやすいため、導電性インク中に含まれる銀等の導電性物質とインク受容層との界面、または、前記インク受容層と前記支持体との界面の密着性の低下を引き起こし、ごく僅かな力が加わった場合であっても容易に剥離する場合があった。また、前記焼成工程を経ることによって、インク受容層である前記ラテックス層の過剰な膨潤及び変形等を引き起こし、断線や通電不良を引き起こす場合があった。
ところで、前記導電性パターンは、例えば折り曲げや湾曲可能なディスプレイや集積回路、有機トランジスタ等のように、薄型で柔軟性を有することが求められる場合がある。このような導電性パターンの形成に使用されるインク受容層には、前記したような静止時の密着性とともに、前記折り曲げ等の変形が繰り返しなされても、前記支持体との間で剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能な特性(追従性)が求められる。
しかし、前記文献1に記載されたようなインク受容層は、前記したとおり、静止時においても十分な密着性を有するものでないため、導電性パターンを折り曲げたり、湾曲させた場合に、前記インク受容層が前記支持体の変形等に追従できず、その結果、それらの剥離を引き起こす場合があった。
特開2009−49124号公報
本発明が解決しようとする課題は、導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との密着性に優れたインク受容層を形成でき、かつ、導電性インクのにじみを引き起こすことなく、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線を描くことを可能なレベルの細線性を備えたインク受容層を形成可能な導電性インク受容層形成用樹脂組成物を提供することである。
また、本発明が解決しようとする第二の課題は、例えば導電性パターンを折り曲げたり、湾曲した場合であっても、前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能なレベルの追従性を備え、かつ、導電性インクとインク受容層との優れた密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との優れた密着性を維持可能なインク受容層を形成しうる導電性インク受容層形成用樹脂組成物を提供することである。
本発明者等は、前記課題を検討すべく検討を進めるなかで、インクジェット印刷関連業界で一般に使用されるインク受容層を適用することが有効ではないかと考え、様々な種類のインク受容層形成用組成物の適用を試みた。
しかし、一般のインクジェット印刷場面においては好適な印刷適性を示すインク受容層形成用組成物であっても、前記導電性インクによる印刷に適用すると、インクのにじみ等を引き起こす場合があるため、導電性インクに対応したインク受容層の形成を検討することが必要であった。
このような状況下、従来のインク受容層形成用樹脂組成物で使用されるアクリル樹脂の組成を検討し、前記樹脂組成物が、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)を含有する導電性インク受容層形成用樹脂組成物であれば、本発明の課題を解決しうる導電性インク受容層を形成できることを見出した。
また、本発明者等は、更に検討をすすめたところ、前記ビニル重合体(A)として、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%、及び、さらにカルボキシル基を有するビニル単量体(a3)、好ましくは前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)として1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を1質量%〜20質量%含むビニル単量体混合物を重合して得られたビニル重合体を含む導電性インク受容層形成用樹脂組成物であれば、例えば導電性パターンを折り曲げたり、湾曲した場合であっても、前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能なレベルの追従性を備えたインク受容層を形成でき、かつ、導電性インクのにじみを引き起こすことなく、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線を描くことを可能なレベルの細線性を備えたインク受容層を形成可能できることを見出した。
即ち、本発明は、導電性インクの受容層を形成する樹脂組成物であって、前記樹脂組成物が、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)を含有するものであることを特徴とする導電性インク受容層形成用樹脂組成物、及びそれを用いて得られた導電性インク受容基材及び回路形成用基板ならびに印刷物、導電性パターン及び回路基板に関するものである。
また、本発明は、導電性インクの受容層を形成する樹脂組成物であって、前記樹脂組成物が、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%と、カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)1質量%〜20質量%とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)を含有するものであることを特徴とする導電性インク受容層形成用樹脂組成物、好ましくは、前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)として1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を用いて得られる導電性インク受容層形成用樹脂組成物、及びそれを用いて得られた導電性インク受容基材及び回路形成用基板ならびに印刷物、導電性パターン及び回路基板に関するものである。
本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物によれば、導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との密着性に優れたインク受容層を形成でき、導電性インクのにじみを引き起こすことなく、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線を描くことを可能なレベルの細線性を備えたインク受容層を形成できることから、例えば銀等の導電性物質を含む導電性インク等を用いた電子回路の形成、有機太陽電池や電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ、フレキシブルプリント基板、非接触ICカード等のRFID等を構成する各層や周辺配線の形成、プラズマディスプレイの電磁波シールドの配線、集積回路、有機トランジスタの製造等の、一般にプリンテッド・エレクトロニクス分野等の新規分野で使用することができる。
特に、前記ビニル重合体(A)として、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%と、さらにカルボキシル基を有するビニル単量体(a3)1質量%〜20質量%とを含むビニル単量体混合物を重合して得られるもの、とりわけ前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)として1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を用いて得られるビニル重合体を使用することによって、前記した効果に加えて、例えば導電性パターンを折り曲げたり、湾曲した場合であっても、前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能なレベルの追従性を備えたインク受容層を形成できるという効果を奏することができる。
そのため、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物を用いて形成されるインク受容層は、例えば軽量で折り曲げ可能なシート状の電子回路や、ディスプレイ、集積回路、有機トランジスタ、非接触ICカード等のRFID等の、柔軟性の求められる導電性パターンの製造に使用することも可能である。
本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)とを、それぞれ後述する特定量含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)及び、必要に応じて溶媒やその他の添加物を含有することを特徴とするものである。
本発明で使用するビニル重合体(A)としては、前記ビニル単量体混合物の全量に対して(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を10質量%〜70質量%含み、かつ、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)を10質量%〜70質量%含有するビニル単量体混合物を重合して得られるものを使用する。
前記ビニル重合体(A)の製造に使用する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)は、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上によって構成されるものである。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、(メタ)アクリル酸メチルまたは(メタ)アクリル酸エチルのいずれか一種を単独で使用、もしくは、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる2種を組み合わせ使用する態様が挙げられる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)は、電子回路等の導電性パターンを形成する際に求められる、概ね0.01μm〜200μm程度、好ましくは0.01μm〜150μm程度の幅からなる細線を、にじみを引き起こすことなく印刷すること(細線性の向上)を可能にするうえで重要である。
また、例えば導電性パターンを作製する際の焼成工程等における熱等の影響によらず、導電性インクとインク受容層との優れた密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との優れた密着性を付与するうえでも重要である。
ここで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)の代わりに、アクリル酸ブチル等のその他のビニル単量体を使用して得られたインク受容層は、該インク受容層表面に導電性インクを用いて印刷した場合に、にじみ等を引き起こし、前記したような細線を印刷することができない場合がある。また、熱の影響により前記導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記支持体との密着性が低下し、導電性インク中に含まれる銀等をはじめとする導電性物質の欠落に起因した断線等を引き起こす場合がある。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、前記したとおり(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチルをそれぞれ単独または2種以上を組み合わせ使用することができる。なかでも、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、(メタ)アクリル酸メチルを必須として使用することが好ましく、メタクリル酸メチルを必須として使用することがより好ましく、メタクリル酸メチルを単独で使用することが、前記細線等の印刷部のにじみを防止することで細線性を向上でき、前記導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記支持体との密着性を向上するうえで特に好ましい。
また、本発明は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を使用しさえすれば所望の効果が得られるものではなく、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を、前記ビニル単量体混合物の全量に対して10質量%〜70質量%の範囲で使用することが重要である。
ここで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)の使用量が10質量%未満であると、前記細線等の印刷部のにじみや、前記導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記支持体との密着性の低下等を引き起こす場合がある。
一方、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)の使用量が70質量%を超える場合も、前記導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記支持体との密着性の低下等を引き起こす場合がある。
したがって、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、前記ビニル単量体混合物の全量に対して、20質量%〜65質量%の範囲で使用することが好ましく、35質量%〜65質量%の範囲で使用することが、前記細線等の印刷部のにじみの発生を防止可能し、前記導電性インクとインク受容層との優れた密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との優れた密着性を付与するうえで好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)の製造に使用する炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)は、前記した細線性を向上するうえで重要である。
また、例えば導電性パターンを作製する際の焼成工程等における熱等の影響によって前記導電性インクとインク受容層との間や、前記インク受容層と前記支持体との間の剥離を引き起こすことがないレベルの非常に優れた密着性を付与するうえでも重要である。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)としては、例えば(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル等の(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル等の、(メタ)アクリル酸と炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有するモノアルコールとを、例えばエステル化反応して得られるものを使用することができる。なかでも、(メタ)アクリル酸ブチルや(メタ)アクリル酸−2エチルヘキシルや(メタ)アクリル酸シクロヘキシルを使用することが、前記細線等の印刷部のにじみを防止することで細線性を向上でき、導電性インク受容層のひび割れ等の発生を防止し、熱等の影響による前記導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記支持体との密着性を向上するうえで好ましく、(メタ)アクリル酸ブチルを使用することがより好ましい。
また、本発明は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)を使用しさえすれば所望の効果が得られるものではなく、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)を、前記ビニル単量体混合物の全量に対して10質量%〜70質量%の範囲で使用することが重要である。
ここで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)の使用量が10質量%未満であると前記細線等の印刷部のにじみや、前記導電性インクとインク受容層との密着性や、前記インク受容層と前記支持体との密着性の低下等を引き起こす場合がある。
一方、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)の使用量が70質量%を超えると、前記導電性インクとインク受容層との密着性や、前記インク受容層と前記支持体との密着性の低下等を引き起こす場合がある。
したがって、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)としては、前記ビニル単量体混合物の全量に対して、20質量%〜65質量%の範囲で使用することが好ましく、40質量%〜65質量%の範囲で使用することが、前記細線等の印刷部のにじみの発生を防止可能し、熱等の影響による前記インク受容層と導電性インクとの間の密着性を向上するうえで好ましい。
また、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)としては、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)の全量に対して50質量%〜100質量%の範囲で(メタ)アクリル酸ブチルを使用することが好ましい。
また、本発明では、前記ビニル重合体(A)として、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%と、さらにカルボキシル基を有するビニル単量体(a3)1質量%〜20質量%とを含むビニル単量体混合物を重合して得られるものを含有する導電性インク受容層形成用樹脂組成物を使用することが、前記した効果に加えて、得られた導電性パターンを折り曲げたり、湾曲した場合であっても前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能なレベルの密着性や柔軟性等の追従性を備えたインク受容層を形成できるため好ましい。
とりわけ、前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)として、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を用いて得られたビニル重合体(A)を使用することが、もっぱら導電性パターンの形成に使用されるポリイミド樹脂やポリエチレンテレフタレート等の一般に樹脂等の密着性に乏しい支持体に対して非常に優れた密着性を付与するうえで好ましい。また、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を用いて得られたビニル重合体(A)を使用することが、例えば導電性パターンを折り曲げたり、湾曲した場合であっても前記支持体から剥離しないレベルの強固な密着性を備え、前記支持体の変形等に追従可能なインク受容層を形成できるため好ましい。
前記カルボキシル基含有ビニル単量体(a3)としては、例えばフマル酸、マレイン酸イタコン酸等の2個以上のカルボキシル基を有するビニル単量体や、(メタ)アクリル酸等の1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を使用することができる。
しかし、前記折り曲げや湾曲等の強い力が加わった場合であっても前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能なインク受容層を形成する観点から、前記カルボキシル基含有ビニル単量体(a3)としては、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を使用することが特に好ましい。
前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)としては、例えば(メタ)アクリル酸をはじめ、アクリル酸β−カルボキシエチル、2−(メタ)アクリロイルプロピオン酸、クロトン酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート等を使用することができる。
また、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3)としては、アロニックス M−5300(東亞合成(株)製、アクリル酸ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン)等を使用することもできる。
したがって、導電性パターンを作製するにあたり、前記折り曲げや湾曲等の強い力が加わった場合であっても前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能なインク受容層が求められる場合には、前記ビニル重合体(A)を製造する際に前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)を使用することが好ましく、特に優れた密着性が求められる場合には、1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を使用することがより好ましく、(メタ)アクリル酸を使用することが特に好ましい。
前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)は、前記折り曲げや湾曲等の強い力が加わった場合であっても前記支持体から剥離することなく、前記支持体の変形等に追従可能インク受容層を形成する観点から、前記ビニル重合体(A)を製造する際に使用するビニル単量体混合物の全量に対して1質量%〜20質量%の範囲で使用することが好ましく、1質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましい。
とりわけ、前記1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)は、前記支持体に対する優れた密着性を付与する観点から、前記ビニル単量体混合物の全量に対して1質量%〜20質量%の範囲で使用することが好ましく、1質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記ビニル重合体(A)の製造に使用するビニル単量体混合物としては、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)や、前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)の他にも、必要に応じて、その他のビニル単量体を、必要に応じて適宜組み合わせ使用することができる。
前記その他のビニル単量体としては、前記したものの他に(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−ペンタフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸β−(パーフルオロオクチル)エチル等を使用することができる。
また、前記その他のビニル単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチラート、バーサチック酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルアニソール、α−ハロスチレン、ビニルナフタリン、ジビニルスチレン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、エチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、N−ビニルピロリドン等を使用することができる。
また、前記ビニル重合体(A)と後述する架橋剤(C)とを組み合わせ使用することによって、より一層、細線性に優れ、ひび割れを引き起こしにくいインク受容層を形成する場合、前記ビニル重合体(A)としては、架橋剤(C)の有する架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル重合体を使用することが好ましい。
前記官能基としては、例えば、水酸基、グリシジル基、アミノ基、メチロールアミド基、加水分解性シリル基もしくはシラノール基、アジリジニル基、イソシアナート基、ブロックイソシアナート基、オキサゾリン基、アミド基、カルボニル基、アセトアセチル基、アリル基、シクロペンテニル基等が挙げられる。
前記官能基は、例えばビニル重合体(A)を製造する際に使用可能なその他のビニル単量体として、前記官能基を有するビニル単量体を使用することによって、ビニル重合体(A)中に導入することができる。
前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸グリセロール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール等の水酸基含有ビニル単量体や、前記水酸基含有ビニル単量体とε−カプロラクトン等のラクトン類との付加反応生成物を使用することができる。前記付加反応生成物としては、例えば「プラクセルFA−1、プラクセルFA−2、プラクセルFM−1、プラクセルFM−2」〔いずれも、ダイセル化学工業(株)製のカプロラクトン付加モノマー〕等を使用することができる。
前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N−モノアルキルアミノアルキル、(メタ)アクリル酸N,N−ジアルキルアミノアルキル等のアミノ基含有重合性単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のメチロールアミド基またはそのアルコキシ化物含有重合性単量体;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びその塩酸塩等のシリル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸2−アジリジニルエチル等のアジリジニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリロイルイソシアナート、(メタ)アクリロイルイソシアナートエチルのフェノール或いはメチルエチルケトオキシム付加物等のイソシアナート基及び/またはブロック化イソシアナート基含有重合性単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有重合性単量体;(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル等のシクロペンテニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸アリル等のアリル基含有重合性単量体;アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸アセトアセトキシエチル等のアセトアセチル基含有重合性単量体等を使用することができる。
前記架橋性官能基と反応しうる官能基を有するビニル単量体としては、前記水酸基含有ビニル単量体を使用することが、後述する架橋剤(C)との反応性に優れ、細線性に優れ、ひび割れを引き起こしにくいインク受容層を形成するうえで好ましい。より具体的には、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルを使用することがより好ましい。とりわけ、前記水酸基含有ビニル単量体を使用することは、前記架橋剤(C)としてイソシアネート系架橋剤を使用する場合に好ましい。
前記水酸基含有ビニル単量体は、組み合わせ使用する架橋剤(C)の種類や使用量によって異なるが、前記ビニル単量体混合物の全量に対して0.01質量%〜10質量%の範囲で使用することが、細線性に優れたインク受容層を形成するうえで好ましい。
次に、前記ビニル重合体(A)の製造方法について説明する。
前記ビニル単量体(A)は、前記したビニル単量体混合物を従来から知られている溶液重合法によりラジカル重合することによって製造することができる。
具体的には、溶剤の存在下、前記ビニル単量体混合物と重合開始剤とを、好ましくは40℃〜90℃の温度下で混合、攪拌し、ラジカル重合を進行させる方法が挙げられる。
前記重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド、商品名「ナイパーBMT−K40」(日油(株)製;m−トルオイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物)等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、商品名「ABN−E」[(株)日本ファインケム製;2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)]等のアゾ系化合物等を使用することができる。
また、前記ビニル単量体(A)を製造する際に使用可能な溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等を使用することができる。
前記方法で得られたビニル重合体(A)は、導電性インク溶媒の吸収性を適切に調整し、前記細線性を向上する観点から、5万〜100万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、10万〜100万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましく、20万〜65万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましく、20万〜60万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。
また、前記ビニル重合体(A)としては、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物に良好なフレキシブル基材(比較的柔軟で折り曲げ等が可能な基材)への追従性が発現できる柔軟性を付与し、導電性インク受容層に良好な耐ブロッキング性を付与する観点から、FOXの式に基づく理論計算によるガラス転移温度が1℃〜50℃範囲であるものを使用することが好ましい。
また、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物の溶媒としては、例えば酢酸エチルやメチルエチルケトン等の溶剤等を使用することができる。なかでも、酢酸エチルやメチルエチルケトンやトルエンを使用することが、重量平均分子量を好ましい範囲に調整し易く、かつ、にじみを引き起こすことなく優れた細線性を備えたインク受容層を形成するうえで好ましい。
前記溶剤等の溶媒は、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物の全量に対して30質量%〜90質量%の範囲で使用することが好ましい。一方、前記方法で得られたビニル重合体(A)は、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物の全量に対して10質量%〜70質量%の範囲であることが好ましい。
また、本発明の本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物としては、導電性インクの受容層の架橋密度を調整することによって導電性インク中に含まれる溶媒の吸収性をコントロールし、その結果、にじみを引き起こすことなく、より一層優れた細線性を備えたインク受容層を形成する観点から、架橋剤(C)を組み合わせ使用することが好ましい。
前記架橋剤(C)としては、例えばイソシアネート化合物、グリシジル化合物、金属キレート化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、メラミン化合物、ポリアミン化合物、アジリジン化合物、金属塩化合物等を使用することができる。また、前記架橋剤(C)としては、ポリエチレンイミンやヒドラジン等を使用することもできる。
なかでも、イソシアネート化合物、グリシジル化合物、金属キレート化合物を使用することが好ましく、イソシアネート化合物を使用することが、細線等の印刷部のにじみを引き起こすことなく、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線性を付与するうえで好ましい。
前記架橋剤(C)に使用可能なイソシアネート化合物としては、例えばトリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等のポリイソシアネートや、それらを用いて得られるイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物や、それらとトリメチロールプロパン等とからなるアダクト体、前記ポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパンなどのポリオールとを反応させて得られるポリイソシアネート基含有ウレタン、及び、前記ポリイソシアネート化合物の有するイソシアネート基の一部または全部を、ケトオキシムやフェノール等を用いて封止したブロック化物等を使用することができる。前記ブロック化物を使用する場合には、架橋反応を進行させインク受理層を形成する際に、加熱等を行い、前記ケトオキシム等のブロック化剤を除去することが好ましい。
前記イソシアネート化合物としては、なかでもヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン等とのアダクト体、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン等とのアダクト体、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン等とのアダクト体を使用することが好ましい。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なグリシジル化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等の脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類;1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノエチル)シクロヘキサン等のポリグリシジルアミン類;多価カルボン酸[蓚酸、アジピン酸、ブタントリカルボン酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ベンゼントリカルボン酸等]のポリグリシジルエステル類;;ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物のエチレンオキシド付加物等のビスフェノールA系エポキシ樹脂;フェノールノボラック樹脂、;側鎖にエポキシ基を有する各種ビニル系(共)重合体等を使用することができる。なかでも1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノエチル)シクロヘキサン等のポリグリシジルアミン類、グリセリンジグリシジルエーテル等の脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、を使用することが好ましい。
また、前記グリシジル化合物としては、前記したものの他に例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシランもしくはγ−グリシドキシプロピルトリイソプロぺニルオキシシラン等のグリシジル基含有シラン化合物を使用することもできる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能な金属キレート化合物としては、例えばアルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属のアセチルアセトン配位化合物、アセト酢酸エステル配位化合物等を使用することができ、アルミニウムのアセチルアセトン配位化合物であるアセチルアセトンアルミニウムを使用することが好ましい。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なオキサゾリン化合物としては、例えば2,2’−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−メチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−トリメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、ビス−(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィド、ビス−(2−オキサゾリニルノルボルナン)スルフィド等を使用することができる。
また、前記オキサゾリン化合物としては、例えば下記付加重合性オキサゾリンと、必要に応じてその他の単量体とを組み合わせ重合して得られるオキサゾリン基含有重合体を使用することもできる。
前記付加重合性オキサゾリンとしては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。なかでも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンを使用することが、工業的に入手し易いため好ましい。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なカルボジイミド化合物としては、例えばポリ[フェニレンビス(ジメチルメチレン)カルボジイミド]やポリ(メチル−1,3−フェニレンカルボジイミド)等を使用することができる。市販品では、カルボジライトV−01、V−02、V−03、V−04、V−05、V−06(日清紡(株)製)、UCARLINK XL−29SE、XL−29MP(ユニオンカーバイド(株)製)等を使用することができる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なメラミン化合物としては、例えばヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキレルオキシメチルメラミンあるいはこれらの2種を組み合わせた混合エーテル化メラミン等を使用することができる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なアジリジン化合物としては、例えば2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサメチレンジエチレンウレア、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチレンウレア等を使用することができる。
また、前記架橋剤(C)に使用可能なポリアミン化合物としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン等の3級アミンを使用することもできる。
また、前記架橋剤(C)として使用可能な金属塩化合物としては、例えば硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物等のアルミニウム含有化合物、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン等の水溶性金属塩を使用することができる。
前記架橋剤(C)としては、同一または異なる2種以上の架橋性官能基を2個以上有するものであることが好ましく、2個〜4個有するものであることがより好ましい。
前記架橋剤(C)を使用する場合、前記ビニル重合体(A)として、前記架橋剤(C)の有する架橋性官能基と反応しうる基を有するものを使用することが好ましい。具体的には、前記イソシアネート化合物を使用する場合には、前記ビニル重合体(A)として水酸基含有ビニル重合体を使用することが好ましく、前記グリシジル化合物を使用する場合には、前記ビニル重合体(A)としてカルボキシル基含有ビニル重合体を使用することが好ましく、前記金属キレートを使用する場合には、前記ビニル単量体としてカルボキシル基含有ビニル重合体を使用することが好ましい。
前記架橋剤(C)は、前記ビニル重合体(A)100質量部に対して0.01質量%〜60質量%の範囲で使用することが好ましく、0.1質量%〜50質量%の範囲で使用することが、導電性インクとインク受容層との密着性、及び、前記インク受容層と前記した様々な種類の支持体との密着性に優れ、細線等の印刷部のにじみを引き起こすことなく、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線性を付与するうえで好ましい。
また、前記したような極性溶剤を含む導電性インク、好ましくはグリコールエーテル系溶剤を含む導電性インクを用いて印刷する場合も、好ましくは前記架橋剤(C)を使用することによって、形成される導電性パターン等のにじみや密着性の低下や細線性の低下等をより一層防止することが可能となる。具体的には、前記ビニル重合体(A)として水酸基含有ビニル重合体を使用し、かつ前記架橋剤(C)としてイソシアネート架橋剤を使用し、前記ビニル重合体の有する水酸基と前記架橋剤の有するイソシアネート基との当量割合[イソシアネート基/水酸基]が10/100〜60/100の範囲となる態様で使用することが好ましい。
また、前記架橋剤(C)は、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物を支持体表面に塗工又は含浸する前に、予め添加して使用することが好ましい。
また、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物としては、前記した添加剤の他に、溶剤溶解性または溶剤分散性の熱硬化性樹脂、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂等を混和して使用することもできる。
また、前記添加剤としては、無機粒子等の各種充填材を使用することもできる。しかし、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物としては、前記充填材等の使用量はできるだけ少ないことが好ましく、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物の全量に対して5質量%以下であることがより好ましい。
前記添加剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定しないが、導電性インク受容層形成用樹脂組成物中の固形分の全量に対して0.01質量%〜40質量%の範囲であることが好ましい。
前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物を用いて形成可能な導電性インク受容層は、それを構成するビニル重合体(A)が、導電性インク中に含まれる溶媒によって適度に溶解され、前記溶媒を吸収することで、導電性インク中に含まれる金属等の導電性物質をインク受容層表面に精度よく定着することができるため、にじみのない導電性パターン等の印刷物を得ることが可能なものである。また、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物は、従来知られる多孔質タイプのインク受容層と比較して透明なインク受容層を形成することが可能である。
次に、本発明の導電性インク受容基材及び回路形成用基板について説明する。
本発明の導電性インク受容基材は、各種支持体の表面の一部または全部に、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物を用いて形成された導電性インク受容層を有するものである。前記導電性インク受容層は、支持体上に積層されていてもよいが、前記導電性インク受容層の一部が支持体に含浸していてもよい。また、前記導電性インク受容層は、支持体の片面または両面のいずれに設けられていてもよい。
前記導電性インク受容基材は、例えば銀インク等を用いた電子回路の形成、有機太陽電池や電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ、フレキシブルプリント基板、RFID等を構成する各層や周辺配線の形成、プラズマディスプレイの電磁波シールドの配線等のプリンテッド・エレクトロニクス分野等でも好適にすることができる。
本発明の導電性インク受容基材は、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物を、支持体の片面または両面に塗工、含浸させた後、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物中に含まれる溶剤等の溶媒を除去することによって、製造することができる。
前記支持体としては、例えば、ポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、セルロースナノファイバー、シリコン、セラミックス、ガラス等からなる支持体や、それらからなる多孔質の支持体、鋼板や銅等の金属からなる支持体等を使用することができる。
なかでも、前記支持体としては、一般に、回路基板等の導電性パターンを形成する際の支持体として使用されることの多い、ポリイミド樹脂やポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ガラス、セルロースナノファイバーなどからなる支持体を使用することが好ましい。
また、前記支持体のうち、ポリイミド樹脂やポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、アクリル樹脂やガラス等からなる基材は、一般に難付着性であるため、樹脂等が密着しにくい場合が多い。
しかし、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物のうち、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%、及び、さらにカルボキシル基を有するビニル単量体(a3)、好ましくは前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)として1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)を1質量%〜20質量%含むビニル単量体混合物を重合して得られたビニル重合体を含む導電性インク受容層形成用樹脂組成物は、前記した支持体に対しても優れた密着性を有するため、該支持体表面に、所望の導電性インク受容層を形成することが可能である。
また、前記支持体としては、柔軟性が必要な用途等に使用される場合は、比較的柔軟で折り曲げ等が可能なものを使用することが、導電性パターンに柔軟性を付与し、折り曲げ可能な最終製品を得るうえで好ましい。具体的には、一軸延伸等することによって形成されたフィルムまたはシート状の支持体を使用することが好ましい。
前記延伸フィルム等は、一般に、未延伸のものと比較して、樹脂等が密着しにくい場合がある。しかし、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物であれば、延伸したフィルムまたはシート状の支持体に対して良好な密着性を発現することができる。
前記フィルムまたはシート状の支持体としては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムやポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。
前記支持体表面の一部または全部に、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物を塗工又は含浸する方法としては、公知慣用の方法を用いることができ、例えば、グラビア方式、コーティング方式、スクリーン方式、ローラー方式、ロータリー方式、スプレー方式、インクジェット方式等を適用することができる。
また、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物を支持体表面の一部または全部に塗工または含浸した後、該樹脂組成物中に含まれうる溶剤等の溶媒を除去する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、乾燥機を用いて乾燥させる方法が一般的である。乾燥温度としては、前記溶媒を揮発させることが可能で、かつ支持体に悪影響を与えない範囲の温度に設定すればよい。
前記支持体表面への前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物の付着量は、導電性インク中に含まれる溶媒量や、導電性パターン等の厚み等を勘案し、支持体の面積に対して樹脂固形分として、0.5g/m〜60g/mの範囲であることが好ましく、導電性インクの吸収性と製造コストを勘案すると0.5g/m〜30g/mが特に好ましい。
また、支持体表面への前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物の付着量を増加させることで、導電性インク受容基材の細線性をより一層向上させることができる。ただし、付着量が増加すると、導電性インク受容基材の風合いが若干硬くなる傾向があるため、例えば、折り曲げ可能な有機EL等の良好な柔軟性の求められる場合には、概ね0.5g/m〜30g/m程度の比較的薄めにすることが好ましい。一方、用途等によっては、概ね10g/m〜100g/m程度の比較的厚膜となる態様で使用してもよい。
前記方法で得られた本発明の導電性インク受容基材は、前記したプリンティッドエレクトロニクス分野において、もっぱら導電性パターン等の形成に好適に使用できる。より具体的には、電子回路や集積回路等に使用される回路形成用基板に好適に使用することができる。
前記した導電性インク受容基材や回路形成用基板には、導電性インクを用いて印刷を施すことができる。具体的には、前記導電性インク受容基材を構成する導電性インク受容層上に、導電性インクを用いて印刷を施し、次いで、焼成工程を経ることによって、前記導電性インク受容基材上に、例えば導電性インク中に含まれる銀等の金属からなる導電性物質からなる導電性パターンを形成することができる。
前記導電性インクとしては、例えば導電性物質と溶媒と、必要に応じて分散剤等の添加剤を含有するものを使用することができる。
前記導電性物質としては、遷移金属やその化合物を使用することができる。なかでもイオン性の遷移金属を使用することが好ましく、例えば銅、銀、金、ニッケル、パラジウム、白金、コバルト等の遷移金属を使用することが好ましく、銀、金、銅等を使用することが、電気抵抗が低く、腐食に強い導電性パターンを形成できるのでより好ましい。
前記導電性物質としては、概ね1nm〜50nm程度の平均粒径を有する粒子状のものを使用することが好ましい。なお、前記平均粒径は、中心粒径(D50)を意味するものであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置で測定した場合の値を示す。
前記金属等の導電性物質は、前記導電性インクの全量に対して10質量%〜60質量%の範囲で含まれることが好ましい。
前記導電性インクに使用する溶媒は、各種有機溶剤や水等を使用することができる。
本発明では、前記導電性インクの溶媒として主に有機溶剤を含む溶剤系導電性インクや、前記溶媒として主に水を含む水性導電性インク、更には、前記有機溶剤及び水の両方を含む導電性インクを適宜選択し使用することができる。
なかでも、形成する導電性パターン等の細線性や密着性等を向上する観点から、前記導電性インクの溶媒として前記有機溶剤及び水の両方を含む導電性インクや、前記導電性インクの溶媒として主に有機溶剤を含む溶剤系導電性インクを使用することが好ましく、前記導電性インクの溶媒として主に有機溶剤を含む溶剤系導電性インクを使用することがより好ましい。
特に、本発明の導電性インク受容基材の有するインク受容層は、もっぱら前記有機溶剤として、極性溶剤を含む導電性インクと組み合わせ使用することが、前記極性溶剤によって引き起こされうるにじみや密着性の低下等を十分に防止でき、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線性を実現することができるため好ましい。
前記溶剤系の導電性インクに使用する溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ステアリルアルコール、セリルアルコール、シクロヘキサノール、テルピネオール、ターピネオール、ジヒドロターピネオール等のアルコール系溶剤、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、グリセリンをはじめとする極性溶剤を使用することができる。
前記極性溶剤のなかでも、グリコールエーテル系溶剤を含む導電性インクは、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物によって形成される受容層との組み合わせで使用することが、前記グリコールエーテル系溶剤によって引き起こされうるにじみや密着性の低下等を防止し、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線性を実現するうえで好適である。
前記グリコールエーテル系溶剤のなかでも、特にジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等を使用することがより好ましい。
また、前記溶剤系導電性インクは、物性調整のため、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤を組み合わせ使用することができる。その他、酢酸エチル、酢酸ブチル、3―メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート等のエステル系溶剤、トルエン等の炭化水素系溶剤、特に炭素数が8以上の炭化水素系溶剤、例えば、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、シクロオクタン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン、テトラリン、トリメチルベンゼンシクロヘキサン等の非極性溶剤を、必要に応じて組み合わせ使用することもできる。更に、混合溶剤であるミネラルスピリット及びソルベントナフサ等の溶媒を併用することもできる。
しかし、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物を用いて形成されるインク受容層は、特に極性溶剤を含む導電性インクと組み合わせ使用することが好ましいから、前記非極性溶剤は、前記導電性インク中に含まれる溶媒の全量に対して0質量%〜40質量%であることがより好ましい。
前記導電性インク中に含まれる溶媒は、導電性インクの全量に対して40質量%〜90質量%の範囲で含まれることが好ましい。また、前記極性溶剤は、前記溶媒の全量に対して40質量%〜100質量%含まれることが好ましい。
また、前記導電性インクには、前記金属及び溶媒の他に、必要に応じて各種添加剤を使用することができる。
前記添加剤としては、例えば前記金属の前記溶媒中における分散性を向上する観点から、分散剤を使用することができる。
前記分散剤としては、例えばポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子分散剤、またポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の分子中にカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子分散剤、ポバール(ポリビニルアルコール)、スチレン−マレイン酸共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体、或いは1分子中にポリエチレンイミン部分とポリエチレンオキサイド部分とを有する共重合体等の極性基を有する高分子分散剤等を使用することができる。
前記した導電性インク受容基材等に、前記導電性インクを用いて印刷する方法としては、例えばインクジェット印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ダイコート法、スリットコート法、ロールコート法、ディップコート法等が挙げられる。
なかでも、電子回路等の高密度化を実現する際に求められる概ね0.01μm〜100μm程度の細線を印刷する場合には、インクジェット印刷法を採用することが好ましい。
前記インクジェット印刷法としては、一般にインクジェットプリンターといわれるものを使用することができる。具体的には、コニカミノルタEB100、XY100(コニカミノルタIJ株式会社製)や、ダイマティックス・マテリアルプリンターDMP−3000、ダイマティックス・マテリアルプリンターDMP-2831(冨士フィルム株式会社製)等が挙げられる。
前記導電性インク受容基材上に、前記した方法で印刷の施された印刷物は、前記導電性インク中に含まれる金属間を密着し接合することで導電性を付与する観点から、焼成することが好ましい。
前記焼成は、概ね80℃〜300℃の範囲で、概ね2分〜200分程度行うことが好ましい。前記焼成は大気中で行っても良いが、前記金属の酸化を防止する観点から、焼成工程の一部または全部を還元雰囲気下で行っても良い。
また、前記焼成工程は、例えばオーブンや熱風式乾燥炉、赤外線乾燥炉等を用いて行うことができる。
前記焼成工程を経ることによって得られた印刷物の表面には、導電性インク中に含まれる金属によって導電性パターンが形成される。かかる導電性パターンは、各種電気製品等の回路基板や集積回路基板等に使用することができる。
以上のように、本発明の導電性インク受容層形成用樹脂組成物を用いて形成された導電性インク受容層を有する導電性インク受容基材等に対して、導電性インクを用いて印刷することによって得られた印刷物は、高温または高湿度環境下で使用された場合であっても、導電性インクの剥離や導電性パターンの断線等を引き起こさないレベルの耐熱性や耐水性を有し、かつ、にじみを引き起こすことなく、電子回路等の高密度化等の実現に供しうるレベルの細線を形成することが可能である。
したがって、前記印刷物は、例えば、銀インク等を用いた電子回路の形成、有機太陽電池や電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ、フレキシブルプリント基板、RFID等を構成する各層や周辺配線の形成、プラズマディスプレイの電磁波シールドの配線等を製造する際の導電性パターン、より具体的には回路基板の形成に好適に使用することが可能である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
[ビニル重合体の重量平均分子量の測定方法]
ビニル重合体の重量平均分子量測定に使用する試料としては、ビニル重合体80mgとテトラヒドロフラン20mlとを混合し、12時間攪拌したものを、1μmのメンブランフィルターを用いてろ過して得られたろ液を使用した。
測定には、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(GPC法)により測定した。測定装置として東ソー(株)製高速液体クロマトグラフHLC−8220型を用い、カラムは東ソー(株)製TSKgelGMH XL×4カラムを使用した。溶離液としてはテトラヒドロフランを用い、RI検出器を用いて測定した。
実施例1<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−1)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量40万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体からなる架橋剤1及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物1(不揮発分20質量%)22.5質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)を得た。
前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)を、乾燥膜厚が3μmになるように、下記(i)〜(viii)で示される8種類の基材の表面に、バーコーターを用いてそれぞれ塗工し、熱風乾燥機を用いて100℃で5分間乾燥することによって、各基材上にインク受理層の形成された8種類の導電性インク受容基材(II−1)を得た。
[支持体]
(i)PET;ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製 コスモシャインA4300,厚み50μm)
(ii)PI;ポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製Kapton200H,厚み50μm)
(iii)GL;ガラス:ガラス板,JIS R3202,厚み2mm
(iv)PEN;ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポン株式会社製テオネックスQ51,厚み50μm)
(v)PC:ポリカーボネート板,厚み1mm
(vi)PMMA:ポリメタクリル酸メチル板,厚み2mm
(vii)ABS:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン板,厚み1mm
(viii)PVC:ポリ塩化ビニル板,厚み2mm
上記支持体は(iii)及び(v)〜(viii)は(株)エンジニアリングテストサービス製の基材である。
実施例2〜3、及び11〜16、18 <導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−2)〜(I−3)及び(I−11)〜(I−16)、(I−18)の調製及びそれらを用いた導電性インク受容基材(II−2)〜(II−3)及び(II−11)〜(II−16)、(II−18)の作製>
ビニル単量体混合物の組成を下記表1〜3に記載の組成にそれぞれ変更すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−2)〜(I−3)及び(I−11)〜(I−16)、(I−18)を調製した。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−2)〜(I−3)及び(I−11)〜(I−16)、(I−18)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、各導電性インク受容層形成用樹脂組成物ついて支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−2)〜(II−3)及び(II−11)〜(II−16)、(II−18)をそれぞれ作製した。
実施例4<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−4)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−4)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量40万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体からなる架橋剤2及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物2(不揮発分20質量%)28質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−4)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(II−4)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−4)を作製した。
実施例5<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−5)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−5)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量40万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体からなる架橋剤3及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物3(不揮発分20質量%)27質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−5)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(II−5)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−5)を作製した。
実施例6<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−6)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−6)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル45質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量40万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体からなる架橋剤4及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物4(不揮発分20質量%)30.5質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−6)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(II−6)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−6)を作製した。
実施例7<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−7)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−7)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル50質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量23万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンからなる架橋剤5及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物5(不揮発分20質量%)26.5質量部とを混合することによって、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−7)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(II−7)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−7)を作製した。
実施例8<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−8)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−8)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル50質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量23万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、グリセリンジグリシジルエーテルからなる架橋剤6及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物6(不揮発分20質量%)54.5質量部と、ジメチルエタノールアミン0.5質量部を混合することによって、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−8)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(II−8)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−8)を作製した。
実施例9<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−9)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−9)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル50質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量23万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む混合物500質量部(不揮発分20質量%)を得た。
次いで、前記混合物の500質量部と、グリセリンジグリシジルエーテルからなる架橋剤7及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物7(不揮発分20質量%)54.5質量部の代わりに、アセチルアセトンアルミニウムからなる架橋剤及び酢酸エチルを含む架橋剤組成物3(不揮発分20質量%)25質量部を使用すること以外は、実施例4記載の方法と同様の方法で不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−9)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(II−9)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−9)を作製した。
実施例10<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−10)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−10)の作製>
ビニル単量体混合物の組成を下記表2に記載の組成にそれぞれ変更するとともに、ビニル単量体混合物の反応温度を50℃から40℃に変更すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−10)を調製した。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−10)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−10)を作製した。
実施例17<導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−13)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II−13)の作製>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸メチル50質量部、アクリル酸n−ブチル45質量部及びメタクリル酸5質量部を含むビニル単量体混合物と、酢酸エチルとを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら50℃まで昇温し、その後2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2.0質量部仕込み、24時間反応させることによって、重量平均分子量23万のビニル重合体と酢酸エチルとを含む不揮発分20質量%の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−17)を得た。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−17)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II−17)を作製した。
比較例1〜4<比較用導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I’−1)〜(I’−4)の調製及びそれを用いた導電性インク受容基材(II’−1)〜(II’−4)の作製>
ビニル単量体混合物の組成を下記表3に記載の組成にそれぞれ変更すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、不揮発分が20質量%である比較用の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I’−1)〜(I’−4)を調製した。
また、前記導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I−1)の代わりに、前記で得た比較用の導電性インク受容層形成用樹脂組成物(I’−1)〜(I’−4)をそれぞれ使用すること以外は、実施例1記載の方法と同様の方法で、支持体の異なる8種類の導電性インク受容基材(II’−1)〜(II’−4)を作製した。
Figure 2012218318
Figure 2012218318
Figure 2012218318
表1〜3中の「架橋剤1」は、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体からなる架橋剤1を示す。
「架橋剤2」はヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体からなる架橋剤2を示す。
「架橋剤3」は、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体からなる架橋剤3を示す。
「架橋剤4」は、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体からなる架橋剤4を示す。
「架橋剤5」は、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンからなる架橋剤5を示す。
「架橋剤6」は、グリセリンジグリシジルエーテルからなる架橋剤6を示す。
「架橋剤7」は、アセチルアセトンアルミニウムからなる架橋剤7を示す。
[インクの調製方法]
[インクジェット印刷用ナノ銀インク1の調製]
ジエチレングリコールジエチルエーテル65質量部と、γ−ブチロラクトン18質量部と、テトラエチレングリコールジメチルエーテル15質量部と、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル2質量部とからなる混合溶媒に、平均粒径30nmの銀粒子を分散させることによってインクジェット印刷用ナノ銀インク1を調製した。
[インクジェット印刷用ナノ銀インク2の調製]
ブチルセロソルブアセテート80質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート16質量部と、アノン4質量部との混合溶媒に、平均粒径30nmの銀粒子を分散させることによってインクジェット印刷用ナノ銀インク2を調製した。
[インクジェット印刷用ナノ銀インク3の調製]
テトラドデカンからなる溶媒に平均粒径30nmの銀粒子を分散させることによってインクジェット印刷用ナノ銀インク3を調製した。
[スクリーン印刷用銀ペーストの調製]
銀 ペースト(ハリマ化成(株)製 NPS)を用いた。
[インクジェット印刷法による印刷]
前記インクジェット印刷用ナノ銀インク1〜3を、それぞれ、前記支持体(i)、(ii)及び(iii)を用いて得られた3種の導電性インク受容基材表面に、インクジェットプリンター(コニカミノルタIJ(株)製インクジェット試験機EB100、評価用プリンタヘッドKM512L、吐出量42pl)を用い、線幅100μm、膜厚0.5μmの直線を約1cm印刷し、次いで120℃の条件下で1時間乾燥することによって、それぞれ印刷物(導電性パターン)を得た。
[スクリーン印刷法による印刷]
前記スクリーン印刷用銀ペーストを、それぞれ、前記支持体(i)、(ii)及び(iii)を用いて得られた3種の導電性インク受容基材表面に、メタルメッシュ250のスクリーン版を用いて、線幅50μm、膜厚1μmの直線を約1cm印刷し、次いで120℃の条件下で1時間乾燥することによって印刷物(導電性パターン)を得た。
[細線性(線のにじみの有無)の評価方法]
前記した方法で得られた印刷物(導電性パターン)表面に形成された印刷部(線部)全体を、光学顕微鏡((株)キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−100)を用いて観察し、該印刷部のにじみの有無を確認した。
具体的には、印刷部(線部)の外縁部ににじみが見られず、印刷部と非印刷部との境界が明確であり、線部の外縁部と中央部とで高さに差が見られず線部全体として平滑であるものを「A」、印刷部(線部)の外縁部のごく一部に、若干のにじみが確認できたものの、全体として印刷部と非印刷部との境界が明確であり、線部全体が平滑であるものを「B」、印刷部(線部)の外縁部の約1/3以内の範囲に、若干のにじみが確認でき、その部分において印刷部と非印刷部との境界が一部で不明確であるものの、線部全体は平滑であり使用可能なレベルであるものを「C」、印刷部(線部)の外縁部の約1/3〜1/2程度の範囲でにじみが確認でき、その部分において印刷部と非印刷部との境界が一部で不明確となり、線部の外縁部と中央部とで平滑でなかったものを「D」、印刷部(線部)の外縁部の約1/2以上の範囲でにじみが確認でき、その部分において印刷部と非印刷部との境界が一部で不明確となり、線部の外縁部と中央部とで平滑でなかったものを「E」と評価した。
[通電性の評価方法]
前記インクジェット印刷用ナノ銀インク1を、それぞれ、前記支持体(i)及び(ii)を用いて得られた2種の導電性インク受容基材表面に、インクジェットプリンター(コニカミノルタIJ(株)製インクジェット試験機EB100、評価用プリンタヘッドKM512L、吐出量42pl)を用い、縦3cm、横1cmの長方形の範囲(面積)を、膜厚0.5μmで印刷し、次いで120℃の条件下で1時間乾燥することによって、それぞれ印刷物(導電性パターン)を得た。
また、前記スクリーン印刷用銀ペーストを、それぞれ、前記支持体(i)及び(ii)を用いて得られた2種の導電性インク受容基材表面に、メタルメッシュ250のスクリーン版を用いて、縦3cm、横1cmの長方形の範囲(面積)を、膜厚1μm印刷し、次いで120℃の条件下で1時間乾燥することによって印刷物(導電性パターン)を得た。
前記した方法で得られた印刷物(導電性パターン)表面に形成された縦3cm、横1cmの長方形の範囲のベタ印刷部の体積抵抗率を、ロレスタ指針計(三菱化学(株)製MCP−T610)を用いて測定した。体積抵抗率が5×10−6Ω・cm未満であったものを「A」、5×10−6以上9×10−6Ω・cm未満であり十分使用可能なレベルであるものを「B」、9×10−6以上5×10−5Ω・cm未満であって使用可能であるレベルのものを「C」、5×10−5以上9×10−5Ω・cm未満であるものを「D」、9×10−5以上であって実用上使用することが困難であるものを「E」と評価した。
[支持体とインク受容層と導電性インクとの密着性の評価方法]
前記した方法で得られた印刷物(導電性パターン)表面の印刷部(線部)にセロハン粘着テープ(ニチバン(株)製,CT405AP−24,24mm)を指で圧着した後、前記セロハン粘着テープを剥離した。剥離したセロハン粘着テープの粘着面を目視で観察し、その付着物の有無に基づいて前記密着性を評価した。
前記剥離したセロハン粘着テープの粘着面に、印刷物(導電性パターン)を構成する導電性インク及びインク受容層が全く付着していなかったものを「A」、インク受容層のごく一部の付着がみられたものの、導電性インクの付着は見られず、印刷部(線部)の断線を生じていないものを「B」、導電性インク及びインク受容層のごく一部の付着がみられたものの、印刷部(線部)の断線を生じていないものを「C」、印刷部(線部)の面積の約30%〜50%の範囲のインクの、前記粘着面への付着がみられ、印刷部(線部)の断線が生じていたものを「D」、印刷部(線部)の面積の約50%以上の範囲のインクの前記粘着面への付着がみられ、印刷部(線部)の断線が生じていたものを「E」と評価した。
[追従性の評価方法]
前記支持体(i)及び(ii)ならびに(iv)〜(viii)をそれぞれ用いて得られた7種の導電性インク受容基材を180°折り曲げた後、受容層表面のうち前記折り曲げられた部位にセロハン粘着テープ(ニチバン(株)製,CT405AP−24,24mm)を貼付し指で圧着した後、前記セロハン粘着テープを剥離した。剥離したセロハン粘着テープの粘着面を目視で観察し、支持体の変形に追従できずに支持体から剥離し、前記粘着面に付着した付着物(インク受容層)の有無に基づいて評価した。
前記剥離したセロハン粘着テープの粘着面に、インク受容層が全く付着していなかったものを「A」、セロハン粘着テープを貼付したインク受容層の面積の約5%未満のインク受容層が剥離し、前記粘着面に付着したものを「B」、約5%以上30%未満のインク受容層が剥離し、前記粘着面に付着したものを「C」、約30%以上50%未満のインク受容層が剥離し、前記粘着面に付着したものを「D」、50%以上のインク受容層が剥離し、前記粘着面に付着したものを「E」と評価した。
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Claims (16)

  1. 導電性インクの受容層を形成する樹脂組成物であって、前記樹脂組成物が、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%とを含有するビニル単量体混合物を重合して得られるビニル重合体(A)を含有するものであることを特徴とする導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  2. 前記ビニル重合体(A)が、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルからなる群より選ばれる1種以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)10質量%〜70質量%と、炭素原子数3個〜8個の脂肪族または脂環族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)10質量%〜70質量%と、さらにカルボキシル基を有するビニル単量体(a3)1質量%〜20質量%とを含むビニル単量体混合物を重合して得られるものである、請求項1に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  3. 前記カルボキシル基を有するビニル単量体(a3)が1個のカルボキシル基を有するビニル単量体(a3−1)である、請求項2に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  4. 前記導電性インクが極性溶剤を含む導電性インクである、請求項1または3に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  5. 前記極性溶剤がグリコールエーテル系溶剤を含むものである、請求項4に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  6. 前記ビニル重合体(A)が、5万〜100万の範囲の重量平均分子量を有するものである、請求項1に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  7. 更に架橋剤(C)を含有するものである、請求項1または2に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  8. 前記ビニル重合体(A)が水酸基含有ビニル重合体であり、かつ、前記架橋剤(C)がイソシアネート基含有架橋剤である、請求項7に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物。
  9. 支持体表面の一部または全部に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性インク受容層形成用樹脂組成物を用いて形成された導電性インク受容層を有することを特徴とする導電性インク受容基材。
  10. 前記支持体が、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレナフタレート及びガラスからなる群より選ばれる1種以上である、請求項9に記載の導電性インク受容基材。
  11. 請求項9または10に記載の導電性インク受容基材からなる回路形成用基板。
  12. 請求項9または10に記載の導電性インク受容基材を構成する導電性インク受容層上に、導電性インクを用いて印刷の施された印刷物。
  13. 前記導電性インクが極性溶剤を含む導電性インクである、請求項12に記載の印刷物。
  14. 前記印刷がインクジェット印刷方式によってなされたものである、請求項12または13に記載の印刷物。
  15. 請求項9または10に記載の導電性インク受容基材を構成する導電性インク受容層上に、導電性インクを用いて印刷の施された導電性パターン。
  16. 請求項11に記載の回路形成用基板を構成する導電性インク受容層上に、導電性インクによって印刷の施された回路基板。
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