JP2006294972A - 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2006294972A
JP2006294972A JP2005115596A JP2005115596A JP2006294972A JP 2006294972 A JP2006294972 A JP 2006294972A JP 2005115596 A JP2005115596 A JP 2005115596A JP 2005115596 A JP2005115596 A JP 2005115596A JP 2006294972 A JP2006294972 A JP 2006294972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interference
luminance distribution
interference fringe
distribution data
fringe analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005115596A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikusou Shiyu
郁葱 朱
Katsura Otaki
桂 大滝
Katsumi Sugizaki
克己 杉崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2005115596A priority Critical patent/JP2006294972A/ja
Publication of JP2006294972A publication Critical patent/JP2006294972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、従来と同じ演算式を用いながらも干渉縞の位相分布を高精度に求めることのできる干渉縞解析方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の干渉縞解析方法は、干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用される干渉縞解析方法であって、前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手順(S12,S11)と、前記輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手順(S13)とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、EUVL(EUVL:Extreme Ultra Violet Lithography)用の投影露光装置などの投影露光装置に関する。
また、本発明は、投影露光装置に搭載される投影光学系を製造する投影光学系の製造方法に関する。
また、本発明は、投影光学系の製造時、その投影光学系の面精度や波面収差の測定に適用される干渉測定装置に関する。
また、本発明は、その干渉測定装置に適用される干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
近年、半導体回路素子のパターンの微細化が進み、その製造装置である投影露光装置の露光波長には従来以上に短いものが要求されるようになった。
そこで開発されたのが、13.5nm以下のEUV光(EUV:Extreme Ultra Violet)を用いるEUVL(EUVL:Extreme Ultra Violet Lithography)である。
EUVL用の投影光学系には高性能が要求されるので、その波面収差の許容範囲は0.5nmRMS程度である。それに伴い、その波面収差の測定に要求される精度も、0.1nmRMS以下と厳しい。また、EUVL用の投影光学系をEUV光で測定するに当たっては、短波長光を吸収し易い屈折レンズを用いることができないので、波面収差を測定する測定系においては、使用可能な光学部材も制限される。
よって、その測定系には、反射面や回折面を組み合わせたものが適用される。この測定系の1つに、シアリング干渉測定系がある(特許文献1など)。
シアリング干渉測定系は、被検光学系を通過した光束の波面を回折格子で横ずらし(シア)し、それらの波面同士が成す干渉縞を検出するものである。このシアリング干渉測定系において回折格子の位置をシア方向にシフトさせると、干渉稿の位相がシフトする。よって、回折格子の位置をシフトさせながら干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得すると共に、取得された輝度分布データ群を所定の演算式に当てはめれば、干渉縞の位相分布を高精度に算出することができる。この位相分布は、被検光学系を通過した光束の波面に生じた歪み(すなわち被検光学系の波面収差)を高精度に表す。
以上のように、位相をシフトさせながら複数の輝度分布データを取得し、それを解析する手法は、「位相シフト干渉法」、「フリンジスキャン干渉法」などと呼ばれ、それに適用される演算式も公知である。また、位相シフト干渉法には、輝度分布データの数によって5バケット法、7バケット法、9バケット法、11バケット法などがあり、それぞれに適した演算式は異なる。また、最近は、測定系の特定の誤差要因を排除するために、係数の最適化された演算式も提案されている(特許文献2,非特許文献1など)。
特開2003−86501号公報 特開2001−4335号公報 Zhu and Gemma,"Method for designing error-compensating Phase-calculation algorithms for phase-shifting interferometry",APPLIED OPTICS,1 September 2001,Vol.40,NO.25,P4540-P4546
ところで、上述した複数の輝度分布データは、互いに異なるタイミングで取得されたものなので、ばらつきが生じている。その一方で、上述した演算式は何れも、位相シフト中に干渉縞の位相以外の量が変動しないことを前提としている。したがって、位相分布の算出結果には、誤差が生じている。
そこで本発明の目的は、従来と同じ演算式を用いたとしても従来より高精度に干渉縞の位相分布を算出することのできる干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、及び干渉測定装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、高性能な投影光学系を製造することのできる投影光学系の製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、投影光学系の波面収差を高精度に自己測定することのできる投影露光装置を提供することにある。
本発明の干渉縞解析方法は、干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用される干渉縞解析方法であって、前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手順と、前記補正後の輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手順とを含むことを特徴とする。
前記補正手順では、前記輝度分布データ群内の各輝度分布データ間に生じている輝度積分値のばらつきを前記ドリフト誤差とみなしてもよい。
また、前記補正手順では、前記輝度分布データ群のうち、前記ドリフト誤差が所定範囲から外れている輝度分布データを排除してもよい。。
また、前記所定範囲は、前記補正後の輝度分布データ群Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4と、輝度分布データIkを基準とした輝度分布データIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4の各ドリフト誤差ΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とが、前記干渉縞の位相の算出誤差に許容される値の最大値Δθmaxに対し、少なくとも以下の式を満たすように設定されてもよい。
Δθmax≧tan-1[(cosθ・ΔIs−sinθ・ΔIc)/(1+cosθ・ΔIc+sinθ・ΔIs)]
但し、ΔIs=2ΔIk+3−2ΔIk+1,ΔIc=ΔIk+4−2ΔIk+2,cosθ=Ik+Ik+4−2Ik+2,sinθ=2Ik+3−2Ik+1
また、前記補正手順では、前記ドリフト誤差が無くなるように前記輝度分布データ群を正規化してもよい。
また、前記補正手順では、前記干渉測定系の光量変動の実測データに基づき前記ドリフト誤差を求めてもよい。
本発明の干渉縞解析装置は、干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用される干渉縞解析装置であって、前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手段と、前記補正後の輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする。
前記補正手段は、前記輝度分布データ群内の各輝度分布データ間に生じている輝度積分値のばらつきを前記ドリフト誤差とみなしてもよい。
また、前記補正手段は、前記輝度分布データ群のうち、前記ドリフト誤差が所定範囲から外れている輝度分布データを排除してもよい。
また、前記所定範囲は、前記補正後の輝度分布データ群Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4と、輝度分布データIkを基準とした輝度分布データIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4の各ドリフト誤差ΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とが、前記干渉縞の位相の算出誤差に許容される値の最大値Δθmaxに対し、少なくとも以下の式を満たすように設定されてもよい。
Δθmax≧tan-1[(cosθ・ΔIs−sinθ・ΔIc)/(1+cosθ・ΔIc+sinθ・ΔIs)]
但し、ΔIs=2ΔIk+3−2ΔIk+1,ΔIc=ΔIk+4−2ΔIk+2,cosθ=Ik+Ik+4−2Ik+2,sinθ=2Ik+3−2Ik+1
また、前記補正手段は、前記ドリフト誤差が無くなるように前記輝度分布データ群を正規化してもよい。
また、前記補正手段は、前記干渉測定系の光量変動の実測データに基づき前記ドリフト誤差を求めてもよい。
本発明の干渉縞解析プログラムは、干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用されるコンピュータが実行するための干渉縞解析プログラムであって、前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手順と、前記補正後の輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手順とを備えたことを特徴とする。
また、前記補正手順では、前記輝度分布データ群内の各輝度分布データ間に生じている輝度積分値のばらつきを前記ドリフト誤差とみなしてもよい。
また、前記補正手順では、前記輝度分布データ群のうち、前記ドリフト誤差が所定範囲から外れている輝度分布データを排除してもよい。
また、前記所定範囲は、前記補正後の輝度分布データ群Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4と、輝度分布データIkを基準とした輝度分布データIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4の各ドリフト誤差ΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とが、前記干渉縞の位相の算出誤差に許容される値の最大値Δθmaxに対し、少なくとも以下の式を満たすように設定されてもよい。
Δθmax≧tan-1[(cosθ・ΔIs−sinθ・ΔIc)/(1+cosθ・ΔIc+sinθ・ΔIs)]
但し、ΔIs=2ΔIk+3−2ΔIk+1,ΔIc=ΔIk+4−2ΔIk+2,cosθ=Ik+Ik+4−2Ik+2,sinθ=2Ik+3−2Ik+1
また、前記補正手順では、前記ドリフト誤差が無くなるように前記輝度分布データ群を正規化してもよい。
また、前記補正手順では、前記干渉測定系の光量変動の実測データに基づき前記ドリフト誤差を求めてもよい。
本発明の干渉測定装置は、被検物に光束を投光し、その被検物を経由した光束で複数のフリンジを有した干渉縞を生成すると共に、その干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系と、本発明の干渉縞解析装置とを備えたことを特徴とする。
本発明の別の干渉測定装置は、被検物に光束を投光し、その被検物を経由した光束で干渉縞を生成すると共に、その干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系と、前記干渉測定系の光量変動の実測データを取得する検出器と、本発明の干渉縞解析装置とを備えたことを特徴とする。
本発明の投影光学系の製造方法は、本発明の干渉測定装置を用いて投影光学系の波面収差を測定する手順と、前記測定された前記波面収差に応じて前記投影光学系を調整する手順とを含むことを特徴とする。
本発明の別の投影光学系の製造方法は、本発明の干渉測定装置を用いて投影光学系の少なくとも1つの光学面の面精度誤差を測定する手順と、前記測定された前記面精度誤差に応じて前記光学面を加工する手順とを含むことを特徴とする。
本発明の投影露光装置は、マスクのパターンを被露光物に投影する投影光学系と、前記投影光学系の波面収差を測定する本発明の干渉測定装置とを備えたことを特徴とする。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の干渉縞解析プログラムを記録したことを特徴とする。
本発明によれば、従来と同じ演算式を用いたとしても従来より高精度に干渉縞の位相分布を算出することのできる干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、及び干渉測定装置が実現する。
また、本発明によれば、高性能な投影光学系を製造することのできる投影光学系の製造方法が実現する。
また、本発明によれば、投影光学系の波面収差を高精度に自己測定することのできる投影露光装置が実現する。
また、本発明によれば、前記干渉縞解析プログラムをコンピュータに実行させることのできるコンピュータ読み取り可能な記録媒体が実現する。
[第1実施形態]
図1、図2、図3に基づき本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、干渉測定装置の実施形態である。本測定装置は、被検光学系に測定光束を投光し、被検光学系を通過した測定光束を横ずらしして干渉させる「シアリング干渉測定装置」である。
図1は、本測定装置の構成図である。
図1に示した被検光学系TOは、13.5nmのEUV光によるEUVL用の縮小投影光学系である。被検光学系TOには、そのEUV光を反射する特性を有した複数のミラー(例えば6枚のミラー)が配置される。このような被検光学系TOに適合するよう、本測定装置の照明光学系11の光源には、波長13.5nmのEUV光源、例えば、レーザプラズマ光源、放電プラズマ光源などが用いられる。
本測定装置においては、この照明光学系11から順に、反射型のピンホール部材12、被検光学系TO、透過型の回折格子G、透過型の次数選択マスク15、撮像素子17が配置される。このうち、ピンホール部材12のピンホールP12は被検光学系TOの測定対象物点に位置しており、次数選択マスク15の配置面は被検光学系TOの像面の近傍である。その他に、本測定装置には、回折格子Gを移動させる移動機構(ピエゾ素子やステージなどからなる)16、本測定装置の各部を制御する制御回路20、制御部20に接続されたコンピュータ(請求項の干渉縞解析装置に対応)21なども備えられる。
照明光学系11から射出したEUV光は、ピンホール部材12のピンホールP12にて制限されて球面波状の発散光束(測定光束)となり、被検光学系TOに入射する。その測定光束は、被検光学系TO内の各ミラーを経由することで、被検光学系TOの波面収差の情報を重畳させた状態で、回折格子Gに入射する。その測定光束は、回折格子Gの回折作用により0次,1次,・・・の各次数の回折光束に横ずらし(シア)される。0次回折光束は、回折せずに回折格子Gを透過した光束のことである。それらの回折光束は、次数選択マスク15上の互いにずれた位置に集光する。図1では、回折格子Gの刻線方向が、紙面表裏方向(Y方向)に一致しており、回折格子Gによる横ずらし方向(シア方向)が左右方向(X方向)となったときの様子を示した。
これらの回折光束のうち特定の1対の回折光束(ここでは、±1次回折光束とする。)のみが、次数選択マスク15によって選択的に透過され、他の回折光束は次数選択マスク15によってカットされる。次数選択マスク15を透過した±1次回折光束は、撮像素子17の撮像面に入射し、多数のフリンジを有した干渉縞を生起させる。撮像素子17は、その干渉縞を撮像し、その干渉縞の画像データ(輝度分布データ)を取得する。
以上の本測定装置には、位相シフト干渉法を適用することが可能である。すなわち、移動機構16を駆動し、回折格子Gを刻線と垂直な方向(図1ではX方向)にシフトさせると、干渉縞の位相がシフトする。この位相シフト中に、撮像素子17は、連続したフレームの撮像を行い、互いに位相のずれた輝度分布データ群を取得する。このときの回折格子Gのシフトパターンと撮像素子17による撮像のタイミングとは、隣接フレーム間の干渉縞の位相シフト量がπ/2となるように制御されている。この制御は、制御回路20によって行われる。
この位相シフト中に取得された輝度分布データ群は、制御回路20を介してコンピュータ21に送出され、そのコンピュータ21のメモリ(ハードディスクなど)21aに格納される。コンピュータ21は、その輝度分布データ群を解析して干渉縞の特定タイミングにおける位相分布(初期位相分布)を算出し、その位相分布から被検光学系TOの波面収差を復元する。コンピュータ21には、その解析に必要なプログラムが予めインストールされている。このプログラムは、例えば、可搬の記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)やインターネットなどの通信網を介してインストールされたものである。
ここで、本測定装置には、「5バケット法」が適用されるとする。ここでいう5バケット法は、「位相分布の算出に用いる輝度分布データを、連続する5フレーム分の輝度分布データとした位相シフト干渉法」を指す。但し、本測定装置が取得する輝度分布データの数は、位相分布の算出に用いる輝度分布データの数(5)よりも十分に多く、例えば2倍以上(10以上)である。
図2は、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INのイメージ(=干渉縞の概略イメージ)を示す模式図である。輝度分布データIに付与した添え字j=0,1,2,・・・Nは、フレーム番号を表している。
図2に示すとおり、位相シフト中には、干渉縞の暗部と明部の生起位置が変動する。しかし、干渉縞の明部及び暗部の数(フリンジの数)は、位相シフト中に変動しない。したがって、理想的な測定系においては、位相シフト中に干渉縞の全体的輝度は変動しないはずである。
よって、仮に、干渉縞の全体的輝度が変動したら、それは、本測定装置のドリフト(特に光量変動)のせいである。図2においては、本測定装置のドリフトの影響で、フレーム番号j=3に対応する干渉縞の全体的輝度が他よりも高く、フレーム番号j=Nに対応する干渉縞の全体的輝度が他よりも低くなった様子を示した。
図3は、本実施形態のコンピュータ21による解析の動作フローチャート、及びそれを補足する概念図である。
図3のステップS11では、コンピュータ21は、図3(a)に示すように、干渉縞の輝度分布データI0,I1,I2,I3,・・・,INの各々から、干渉縞の輝度積分値a0,a1,a2,a3,・・・,aNを個別に抽出する。
なお、輝度分布データIj(j=0,1,2,・・・,N)は、撮像素子17の撮像面上の座標(x,y)を用いて式(1)で表される。
Figure 2006294972
但し、Ia(x,y)は、干渉縞の輝度分布のDC成分、Ib(x,y)は干渉縞のコントラスト、L(x,y)は、被検光学系TOの波面収差に起因する成分である。
したがって、輝度積分値aj(j=0,1,2,・・・,N)は、式(2)で表される。
Figure 2006294972
このように、干渉縞の輝度分布データIjから抽出された輝度積分値ajは、その干渉縞の全体的輝度を示す。したがって、輝度積分値群a0,a1,a2,a3,・・・,aNのばらつきは、本測定装置のドリフトに起因して輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INに生じた誤差(ドリフト誤差)を表す。
次のステップS12では、コンピュータ21は、図3(b)に示すように、輝度積分値群a0,a1,a2,a3,・・・,aNのうち、連続する5フレーム分の輝度積分値セットAi=(ai,ai+1,ai+2,ai+3,ai+4)(i=0,1,2,・・・N−4)をそれぞれ参照する。なお、輝度積分値セットAに付与した添え字i=0,1,2,・・・N−4は、輝度積分値セットの先頭のフレーム番号を示す。
そして、コンピュータ21は、それら輝度積分値セットAi(i=0,1,2,・・・,N−4)の中で、ばらつきが最も小さいものを選出する。ここでは、図3(b)に点線で囲ったように、輝度積分値セットA4=(a4,a5,a6,a7,a8)のばらつきが最も小さかったとする。
このとき、その輝度積分値セットA4=(a4,a5,a6,a7,a8)の抽出元である輝度分布データセット(I4,I5,I6,I7,I8)には、他の輝度分布データセットよりもドリフト誤差が少ししか生じなかったとみなせる。
次のステップS13では、コンピュータ21は、図3(c)に示すように、その輝度分布データセット(I4,I5,I6,I7,I8)をメモリ21aから読み出す。そして、図3(d)に示すように、その輝度分布データセット(I4,I5,I6,I7,I8)を5バケット法の演算式に当てはめて、干渉縞の位相分布(初期位相分布)θ(x,y)を算出する。この演算式は、従来の5バケット法の何れかの演算式と同じでよく、例えば、式(3)のとおり表される。
Figure 2006294972
なお、輝度分布データセット(I4,I5,I6,I7,I8)は、フレーム番号順に、式(3)中の文字Ik,Ik+1,・・・に当てはめられる。
そして、算出された位相分布θ(x,y)と本測定装置の設計データなどに基づき、コンピュータ21は、被検光学系TOの波面収差を復元する。
以上、本測定装置のコンピュータ21は、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INから抽出された輝度積分値群a0,a1,a2,a3,・・・,aNのばらつきをドリフト誤差とみなし、そのドリフト誤差が最小になるような輝度分布データセットを、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INの中から演算対象として選出する。つまり、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INから、ドリフト誤差の大きいものを排除する。
したがって、その演算に従来と同じ演算式が用いられたとしても、位相分布θ(x,y)は高精度に求まる。
なお、本測定装置のコンピュータ21が被検光学系TOの波面収差を完全に復元するためには、本測定装置のシア方向を互いに直交する2方向に設定して得られる2種類のデータ(2種類の位相分布θ(x,y))が必要である。よって、本測定装置には、刻線の互いに直交する2種類の回折格子G、及びそれら2種類の回折格子Gに適合する2種類の次数選択マスク15が用いられる。或いは、2種類の回折格子Gを用いる代わりに、1種類の回折格子Gを90°回転させて用いてもよい。また、2種類の次数選択マスク15を用いる代わりに、1種類の次数選択マスク15を90°回転させて用いてもよい。
また、本測定装置には、フレーム数が5である「5バケット法」が適用されたが、フレーム数が7である「7バケット法」や、フレーム数が9である「9バケット法」や、フレーム数が11である「11バケット法」などを、同様に適用することもできる。因みに、7バケット法の演算式には例えば式(4)を、9バケット法の演算式には例えば式(5)を用いることができる。
Figure 2006294972
Figure 2006294972
また、5バケット法の演算式の他の例として、式(6)がある。また、7バケット法の演算式の例として、式(7)がある。
Figure 2006294972
Figure 2006294972
また、本測定装置には、位相分布を算出するための公知の何れの演算式をも適用することが可能である。因みに、位相分布を算出するための公知の演算式を一般化すると、次式(8)のとおり表される。
Figure 2006294972
すなわち、公知の演算式の間で異なるのは、係数A0,A1,A2,・・・,B0,B1,B2,・・・の組み合わせだけである。
なお、これらの係数A0,A1,A2,・・・,B0,B1,B2,・・・は、本測定装置の特定の誤差要因(振動、収差など)が位相分布の算出結果から排除されるように最適化されていると、より好ましい。係数の最適化された各種の演算式については、非特許文献1などに記載されている。
また、本実施形態のコンピュータ21は、輝度分布データI0,I1,I2,I3,・・・,INから抽出する物理量を、輝度積分値a0,a1,a2,a3,・・・,aNとしたが、輝度積分値を示す他の物理量(輝度平均値など)としてもよい。
[第2実施形態]
図4に基づき本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態は、干渉測定装置の実施形態である。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、コンピュータ21による解析内容にある。
また、本測定装置には、第1実施形態と同様に「5バケット法」が適用されるが、本測定装置が取得する輝度分布データの数を、位相分布の算出に用いる輝度分布データの数(5)よりも多くする必要は無い。よって、ここでは、簡単のため、本測定装置が取得した輝度分布データの数を「5」として説明する。
図4は、本実施形態のコンピュータ21による解析の動作フローチャート、及びそれを補足する概念図である。
図4のステップS11では、コンピュータ21は、図3のステップS11と同様、図4(a)に示すとおり、干渉縞の輝度分布データI0,I1,I2,I3,I4から、干渉縞の輝度積分値a0,a1,a2,a3,a4を個別に抽出する。
次のステップS12’では、コンピュータ21は、図4(b)に示すように、輝度積分値a0,a1,a2,a3,a4に基づき、次式(9)により正規化係数C0,C1,C2,C3,C4を生成する。
Figure 2006294972
これらの正規化係数C0,C1,C2,C3,C4は、輝度分布データI0,I1,I2,I3,I4に生じたドリフト誤差を補正するための係数である。
コンピュータ21は、輝度分布データI0,I1,I2,I3,I4をメモリ21aから読み出して、正規化係数C0,C1,C3,C4を次式(10)のとおり個別に乗算することによって、輝度分布データI0,I1,I2,I3,I4を正規化する(図4(c))。ここでは、正規化後の輝度分布データI0,I1,I2,I3,I4を、それぞれI0’,I1’,I2’,I3’,I4’とおいた。
Figure 2006294972
これらの正規化後の輝度分布データI0’,I1’,I2’,I3’,I4’からは、ドリフト誤差が消去されている。
次のステップS13’では、コンピュータ21は、図4(d)に示すように、ドリフト誤差の消去された輝度分布データI0’,I1’,I2’,I3’,I4’を、5バケット法の演算式(上述した式(3),(6)など)に当てはめて、干渉縞の位相分布θ(x,y)を算出する。
なお、輝度分布データI0’,I1’,I2’,I3’,I4’は、フレーム番号順に、式(3)又は式(6)中の文字Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4に対し個別に当てはめられる。
そして、算出された位相分布θ(x,y)と本測定装置の設計データなどに基づき、コンピュータ21は、被検光学系TOの波面収差を復元する。
以上、本測定装置のコンピュータ21は、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,I4から抽出された輝度積分値群a0,a1,a2,a3,a4に基づいて、ドリフト誤差が無くなるように輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,I4を正規化する。そして、正規化後の輝度分布データI0’,I1’,I2’,I3’,I4’を演算に用いる。
したがって、その演算に従来と同じ演算式が用いられたとしても、位相分布θ(x,y)は、高精度に求まる。
[第3実施形態]
図5に基づき本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態は、干渉測定装置の実施形態である。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、コンピュータ21による解析内容にある。
図5は、本実施形態のコンピュータ21による解析の動作フローチャート、及びそれを補足する概念図である。
図5のステップS11では、コンピュータ21は、図3のステップS11と同様、図5(a)に示すとおり、干渉縞の輝度分布データI0,I1,I2・・・,INから、干渉縞の輝度積分値a0,a1,a2,・・・,aNを個別に抽出する。
次のステップS12”では、コンピュータ21は、図5(b)に示すように、輝度積分値群a0,a1,a2,a3,・・・,aNのうち、ばらつきが所定値以下となる輝度積分値セットを選出する。ここで、選出される輝度積分値セットは、連続又は不連続な4フレーム分以上の輝度積分値からなる。
ここでは、図5(b)に点線で囲ったように、不連続な5フレーム分の輝度成分値セット(a0,a1,a2,a6,a7)が選出されたとする。
次のステップS13”では、コンピュータ21は、図5(c)に示すように、その輝度積分値セット(a0,a1,a2,a6,a7)の抽出元である輝度分布データセット(I0,I1,I2,I6,I7)をメモリ21aから読み出し、それを図5(d)に示すように演算式に当てはめて、干渉縞の位相分布θ(x,y)を算出する。
ここで、本測定装置においては、選出された輝度分布データセットの並びパターン(フレーム番号の並びパターン)は、様々なパターンをとりうる。そして、その並びパターンが異なると、位相分布を算出するための最適な演算式も異なる。
そこで、本測定装置のコンピュータ21のメモリ21aには、様々な並びパターンの輝度分布データセットの各々に適した様々な演算式が予め格納されている。それらの演算式の中から、コンピュータ21は、最適なものを1つ読み出して、位相分布θ(x,y)の算出に用いる。
例えば、輝度分布データセットの並びパターンが、図5(c)に示すように、「0,1,2,6,7」、つまり「k,(k+1),(k+2),(k+6),(k+7)」であるときには、例えば、次式(11)で表される演算式が用いられる。
Figure 2006294972
なお、輝度分布データセット(I0,I1,I2,I6,I7)は、フレーム番号順に、演算式(11)中の文字Ik,Ik+1,・・・に当てはめられる。
そして、算出された位相分布θ(x,y)と本測定装置の設計データなどに基づき、コンピュータ21は、被検光学系TOの波面収差を復元する。
以上、本測定装置のコンピュータ21は、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INから抽出された輝度積分値a0,a1,a2,a3,・・・,aNのばらつきをドリフト誤差とみなし、そのドリフト誤差が所定値以下になるような輝度分布データセットを、演算対象として選出する。また、本測定装置のコンピュータ21のメモリ21aには、様々な並びパターンの輝度分布データセットの各々に適した様々な演算式が予め格納されており、コンピュータ21は、それらの演算式の中から適したものを1つ読み出して用いる。
したがって、本実施形態においても、位相分布θ(x,y)は高精度に求まる。
以下、輝度分布データセットの並びパターンとそれに適した演算式との組み合わせの例を幾つか挙げておく。
「k,(k+1),(k+2),(k+3)」と式(12)との組み合わせ。
Figure 2006294972
「k,(k+1),(k+5),(k+6)」と式(13)との組み合わせ。
Figure 2006294972
「k,(k+1),(k+2),(k+3),(k+7),(k+8)」と式(14)との組み合わせ。
Figure 2006294972
なお、本実施形態では、メモリ21aに予め格納される情報量やコンピュータ21による演算量を抑えるために、選出され得る輝度分布データセットの並びパターンを、予め決められた複数種類の並びパターンのみに限定した方が好ましい。
[第4実施形態]
図6に基づき本発明の第4実施形態を説明する。
本実施形態は、干渉測定装置の実施形態である。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。主な相違点は、図6に示すように、ホトダイオードなどの光検出器PDが測定装置に備えられ、その代わりにコンピュータ21による解析内容が簡略化された点にある。
光検出器PDの配置箇所は、図6(a)に示すように、ピンホール部材12よりも上流側、例えば、照明光学系11とピンホール部材12との間の光路である。
図6(b)は、照明光学系11から射出した光束の断面と光検出器PDとの関係を示す図である。図6(b)に点線で示すのが、照明光学系11から射出した光束L’の断面であり、図6(b)に実線で示すのが、ピンホール部材12によって制限された後に測定光束となって被検光学系TOへ向かう光束Lの断面である。
図6(b)に示すように、光検出器PDが挿入されるのは、光束L’のうち、光束Lよりも外側を進行する光線の光路である。この光線は、測定光束にならずにロスとなっていた「余り光」である。この余り光の光量は測定光束の光量と一緒に変動するので、光検出器PDの出力は、測定光束の光量、つまり干渉縞の全体的輝度を表す。
したがって、光検出器PDが出力する信号のうち、撮像素子17が輝度分布データI0,I1,I2,I3,・・・,INを取得した各タイミングで出力された各信号は、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INに生じたドリフト誤差を表す。
なお、光検出器PDは、図6(b)に示すように、光束Lの周囲の等間隔の複数位置(例えば4位置)のそれぞれに配置されることが望ましい。なぜなら、これらの各位置に配置された光検出器PDの出力の平均値は、干渉縞の全体的輝度をより正確に表すからである。
本測定装置の制御回路20は、撮像素子17による撮像のタイミングで光検出器PDが出力する信号を取り込み、それをコンピュータ21へと送出する。コンピュータ21は、制御回路20から送出された信号から、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INに生じたドリフト誤差を認識する。
よって、本測定装置のコンピュータ21は、干渉縞の輝度分布データI0,I1,I2,I3,・・・,INから、干渉縞の輝度積分値a0,a1,a2,a3,・・・,aNを抽出する必要は無い。
以上、本測定装置では、輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INに生じたドリフト誤差を演算で求める代わりに、装置内の光量変動の実測データ(光検出器PDの出力信号)から直接的に求める。それ以外は、第1実施形態と同じである。したがって、第1実施形態と略同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態は、第1実施形態の測定装置を変形したものであるが、第2実施形態又は第3実施形態の測定装置を同様に変形すれば、第2実施形態又は第3実施形態と略同様の効果を得ることができる。
[第1実施形態〜第4実施形態の変形例]
なお、上述したとおり各実施形態には各種の位相シフト干渉法が適用可能であるが、以下、その他の例を幾つか挙げておく。
(第1の例)
・隣接フレーム間の位相シフト量:π/2,
・演算に用いられるフレーム:連続3フレーム,
・演算式:式(15)
Figure 2006294972
(第2の例)
・隣接フレーム間の位相シフト量:2π/3,
・演算に用いられるフレーム:連続3フレーム,
・演算式:式(16)
Figure 2006294972
(第3の例)
・隣接フレーム間の位相シフト量:π/4又は3π/4又は5π/4,
・演算に用いられるフレーム:連続3フレーム,
・演算式:式(17)
Figure 2006294972
因みに、第3の例は「Wyant式」などと呼ばれている。
また、上述した各実施形態の測定装置には、±1次回折光のみを選択的に透過する次数選択マスク15が用いられたが、そのマスク15に代えて、図7に示すような点回折干渉用のマスク15’を用いてもよい。
図7(a)は、点回折干渉用のマスク15’の平面図であり、図7(b)は、マスク15’の概略断面図である。
図7(a),(b)に示すように、マスク15’には、±1次回折光束の一方(+1次回折光束)をそのまま透過する開口部Hと、0次回折光束を回折しながら透過して理想的球面波を生成するピンホールPとが設けられる。このマスク15’は、それ以外の回折光をカットする。
このマスク15’を用いれば、干渉縞を生起させる1対の回折光束の一方を、波面収差の情報を持たない理想的球面波とすることができるので、シア方向を互いに直交する2方向に設定しなくとも、被検光学系TOの波面収差を復元することができる。
なお、このマスク15’を用いた場合も、上述した各実施形態と同様に、公知の演算式を適用することができる。また、マスク15の使用時とマスク15’の使用時とで、演算式中の係数を変えてもよい。
また、上述した各実施形態の各測定装置は、被検光学系TOの波面収差を測定するように構成されたが、被検面の面精度を測定するように変形することもできる。面精度を測定する場合には、位相の揃った測定光束を被検面に投光し、被検面で反射した光束を横ずらしして干渉させればよい。
[第1実施形態の補足]
ここで、第1実施形態の干渉測定装置において、波面収差の解析誤差を許容範囲内に確実に収めるための工夫を説明する。
先ず、或る輝度分布データセットをIk,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4とおき、Ikを基準としたIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4のドリフト誤差(単位:輝度値)をΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とおく。
このとき、その輝度分布データセットIk,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4を5バケット法の演算式に当てはめて得られる、干渉縞上各位置の位相(初期位相)θの算出誤差Δθは、5バケット法の演算式を変形した以下の式(18)で表される。
Figure 2006294972
また、波面収差の解析誤差を許容範囲内に収めるために必要な位相θの算出誤差Δθの条件を、式(19)で表す。
Figure 2006294972
式(19)において、Δθmaxは、位相θの算出誤差Δθに許容される値の最大値である。
したがって、選出された輝度分布データセットIk,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4が式(20)を満たせば、波面収差の解析誤差が許容範囲内に収まる。
Figure 2006294972
そこで、第1実施形態の干渉測定装置では、取得される輝度分布データの個数(N+1)を十分に大きく設定し、かつ、前述したステップS12では式(20)を満たすような輝度分布データセットIk,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4をコンピュータ21が自動的に選出する。
したがって、本測定装置のユーザは、波面収差の解析誤差の許容範囲の情報を予めコンピュータ21に与えるだけで、波面収差の測定精度を所望の精度に設定することができる。
なお、選出された輝度分布データセットのドリフト誤差の程度と、波面収差の解析誤差(或いは、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y))との関係は、式(18)に具体的数値を入力してシミュレーションすれば求まる。そのシミュレーションの結果を、図8(a),(b)に示す。
図8(a)は、選出された輝度分布データセットのドリフト誤差ΔI(輝度変動値。単位:%rms)と、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)(単位:rms・λ又はrms・nm)との関係を表にしたものであり、図8(b)は、その関係をグラフにしたものである。
図8(b)を参照すると、輝度変動値ΔIが35%rms以下であるときには、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)は小さいが、輝度変動値ΔIが35%rms以上になると、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)が急激に大きくなることがわかる。
したがって、本測定装置では、特に、輝度変動値ΔIが35%rms以下となるような輝度分布データセットを選出すれば、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)を効果的に小さくすることができる。
また、図8(b)を参照すると、輝度変動値ΔIが15%rms以下になると、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)が0.0005λrms以下になることがわかる。
したがって、上述したように被検光学系TOがEUVL用の縮小投影光学系であり、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)に許容される値が小さいときなどには、輝度変動値ΔIが15%rms以下となるような輝度分布データセットを選出すればよい。
また、例えば、輝度変動値ΔIが20%rms以下となるような輝度分布データセットを選出すれば、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)を1/100λrms以下にすることができる。
また、例えば、輝度変動値ΔIが5%rms以下となるような輝度分布データセットを選出すれば、位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y)を1/10000λrms以下にすることができる。
[第5実施形態]
以下、図9、図10を参照して本発明の第5実施形態を説明する。
本実施形態は、投影光学系の製造方法の実施形態である。本実施形態で製造する投影光学系は、図9に示すようなEUVL用の投影露光装置に搭載される投影光学系PLである。
図9に示すように、EUVL用の投影露光装置には、照明光学系101、反射型のレチクルR、投影光学系PL、ウエハWが配置される。レチクルRは、レチクルステージ102によって支持され、ウエハWはウエハステージ106によって支持される。レチクルステージ102及びウエハステージ106は、駆動回路102c,106cによって駆動される。また、駆動回路102c,106cは、制御部109によって制御される。
照明光学系101の光源は、波長13.5nmのEUV光を出射する光源である。投影光学系PLは、このEUV光を反射することのできる特性の複数のミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6を順に配置した反射型の縮小投影光学系である。また、照明光学系101の内部の光学面やレチクルRにも、EUV光を反射することのできる特性が付与されている。
図10は、投影光学系PLの製造方法の手順を示すフローチャートである。
ステップS101では、投影光学系PLの光学設計をする。このステップS101において、投影光学系PL内のミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6の各面形状が決定される。
次のステップS102では、各ミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6を加工する。
次のステップS102,103,104では、加工された各ミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6の面形状を測定しつつ、その面精度誤差が小さくなるまで加工を繰り返す。
その後、全てのミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6の面精度誤差が十分に小さくなるとそれらを完成させ(ステップS104OK)、ステップS105において投影光学系PLを組み立てる。
次のステップS106では、投影光学系PLの波面収差を測定する。この測定に、上述した何れかの実施形態の測定装置が用いられる。
その後のステップS108では、測定された波面収差に応じて、各ミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6の間隔調整や偏心調整などを行う。
このステップS106,S108を繰り返し、波面収差が許容範囲内に収まった時点(ステップS107OK)で、投影光学系PLを完成させる。
以上、本製造方法では、投影光学系PLの波面収差測定に上述した何れかの実施形態の測定装置が適用される。この測定装置によれば、干渉縞の位相分布が高精度に求まるので、波面収差も高精度に求まる。したがって、間隔調整や偏心調整の方法がたとえ従来と同じであったとしても、波面収差を高精度に測定することができた分だけ、投影光学系PLを高性能にすることができる。
また、この投影光学系PLを備えた投影露光装置(図9参照)は、レチクルRのパターンをウエハWに高精度に転写できる高性能な投影露光装置となる。よって、その投影露光装置によれば、高性能なデバイスを製造することができる。
なお、本製造方法では、本発明の測定装置を投影光学系PLの波面収差測定(ステップS106)に適用したが、投影光学系PLのミラーPL1,PL2,PL3,PL4,PL5,PL6の面精度測定(ステップS103)に適用してもよい。
[第6実施形態]
以下、図11を参照して本発明の第6実施形態を説明する。
本実施形態は、EUVL用の投影露光装置の実施形態である。
図11は、本投影露光装置の構成図である。
本投影露光装置は、第1実施形態の測定装置(図1)と同じ機能が搭載された投影露光装置である。本露光装置の投影露光装置としての構成は、例えば、第5実施形態で説明した投影露光装置(図9)と同じである。図11において図9に示した要素と同じものには同じ符号を付した。それに加えて、本露光装置には、反射型のピンホール部材12、透過型の回折格子G、移動機構16、マスク15、撮像素子17などが備えられる。
ピンホール部材12は、第1実施形態のピンホール部材12と同じものであり、測定時にのみ、レチクルRに代わり投影光学系PLの物体面に挿入される。
例えば、ピンホール部材12は、レチクルRと共にレチクルステージ102によって支持される。レチクルステージ102の移動により、レチクルRとピンホール部材12とが入れ替わる。
回折格子Gは、第1実施形態の回折格子Gと同じものであり、測定時にのみ、移動機構16によって投影光学系PLと像面との間に挿入される。
マスク15は、第1実施形態のマスク15と同じものであり、測定時にのみ、ウエハWに代わり投影光学系PLの像面に挿入される。
例えば、マスク15は、ウエハWと共にウエハステージ106によって支持される。ウエハステージ106の移動により、ウエハWとマスク15とが入れ替わる。
測定時、ピンホール部材12、回折格子G、マスク15がそれぞれ光路に挿入されると、ピンホール部材12にて球面波状の測定光束が生成され、投影光学系PL、回折格子G、マスク15を介して干渉縞が形成される。撮像素子17は、その干渉縞を撮像できる位置に配置される。
また、以上の各部は、本露光装置の制御回路220によって制御される。制御回路220は、各部を制御して本露光装置を投影露光装置として動作させることができると共に、本露光装置を第1実施形態の測定装置と同様に動作させることができる。また、本露光装置の制御回路220に接続されたコンピュータ221には、第1実施形態の測定装置と同様のプログラムが予めインストールされており、第1実施形態と同様の解析をすることができる。
したがって、本投影露光装置は、第1実施形態の測定装置と同じ精度で、投影光学系PLの波面収差の自己測定を行うことができる。よって、本投影露光装置の管理者は、適当なタイミングで投影光学系PLの波面収差測定を行い、その測定結果に応じて投影露光装置の何れかの箇所を調整すれば、投影露光装置の性能を維持することができる。
なお、本実施形態では、第1実施形態の測定装置と同じ機能を搭載した投影露光装置を説明したが、第2実施形態、第3実施形態の測定装置と同じ機能を搭載した投影露光装置も同様に構成することもできる。
また、図11において※で示す箇所に第4実施形態と同じ光検出器PDを配置すれば、第4実施形態の測定装置と同じ機能を搭載した投影露光装置を構成することもできる。
また、本投影露光装置には、ピンホール部材12とレチクルRとが別々に用意されたが、ピンホール部材12を一体化してなるレチクルRを用いてもよい。このようなレチクルRは、例えば、レチクルRの表面に金属膜を蒸着し、その金属膜をエッチングしてピンホールパターンを形成することにより形成される。
また、本投影露光装置には反射型のレチクルRが用いられたが、透過型のレチクルが用いられてもよい。その場合、反射型のピンホール部材12に代えて透過型のピンホール部材が用いられるとよい。
なお、上述した各実施形態は、EUVL用の投影露光装置又はその製造に本発明を適用したものであるが、他の波長の投影露光装置又はその製造にも、本発明は適用可能である。
また、本発明の測定装置は、各種の光学機器の結像光学系の波面収差測定や、各種の光学機器のレンズやミラーの面精度測定に適用することができる。
干渉測定装置の構成図である。 輝度分布データ群I0,I1,I2,I3,・・・,INのイメージ(=干渉縞の概略イメージ)を示す模式図である。 第1実施形態のコンピュータ21による解析の動作フローチャート、及びそれを補足する概念図である。 第2実施形態のコンピュータ21による解析の動作フローチャート、及びそれを補足する概念図である。 第3実施形態のコンピュータ21による解析の動作フローチャート、及びそれを補足する概念図である。 第4実施形態の測定装置の部分拡大図である。 点回折干渉用のマスク15’を説明する図である。 ドリフト誤差の程度と波面収差の解析誤差(位相分布θ(x,y)の解析誤差Δθ(x,y))との関係を示す図である。 EUVL用の投影露光装置の構成図である。 第5実施形態の投影光学系PLの製造方法の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態の投影露光装置の構成図である。
符号の説明
11,101・・・照明光学系,
12・・・ピンホール部材,
12・・・ピンホール,
TO・・・被検光学系,
15,15’・・・マスク,
17・・・撮像素子,
G・・・回折格子,
16・・・移動機構,
20・・・制御回路,
21・・・コンピュータ,
21a・・・メモリ,
102・・・レチクルステージ,
106・・・ウエハステージ,
PL・・・投影光学系,
PL1〜PL6・・・ミラー,
W・・・ウエハ,
106c,102c・・・駆動回路,
109・・・制御部

Claims (24)

  1. 干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用される干渉縞解析方法であって、
    前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手順と、
    前記補正後の輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手順と
    を含むことを特徴とする干渉縞解析方法。
  2. 請求項1に記載の干渉縞解析方法において、
    前記補正手順では、
    前記輝度分布データ群内の各輝度分布データ間に生じている輝度積分値のばらつきを前記ドリフト誤差とみなす
    ことを特徴とする干渉縞解析方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の干渉縞解析方法において、
    前記補正手順では、
    前記輝度分布データ群のうち、前記ドリフト誤差が所定範囲から外れている輝度分布データを排除する
    ことを特徴とする干渉縞解析方法。
  4. 請求項3に記載の干渉縞解析方法において、
    前記所定範囲は、
    前記補正後の輝度分布データ群Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4と、輝度分布データIkを基準とした輝度分布データIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4の各ドリフト誤差ΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とが、前記干渉縞の位相の算出誤差に許容される値の最大値Δθmaxに対し、少なくとも以下の式を満たすように設定される
    Δθmax≧tan-1[(cosθ・ΔIs−sinθ・ΔIc)/(1+cosθ・ΔIc+sinθ・ΔIs)]
    但し、ΔIs=2ΔIk+3−2ΔIk+1,ΔIc=ΔIk+4−2ΔIk+2,cosθ=Ik+Ik+4−2Ik+2,sinθ=2Ik+3−2Ik+1
    ことを特徴とする干渉縞解析方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の干渉縞解析方法において、
    前記補正手順では、
    前記ドリフト誤差が無くなるように前記輝度分布データ群を正規化する
    ことを特徴とする干渉縞解析方法。
  6. 請求項1に記載の干渉縞解析方法において、
    前記補正手順では、
    前記干渉測定系の光量変動の実測データに基づき前記ドリフト誤差を求める
    ことを特徴とする干渉縞解析方法。
  7. 干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用される干渉縞解析装置であって、
    前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手段と、
    前記補正後の輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手段と
    を備えたことを特徴とする干渉縞解析装置。
  8. 請求項7に記載の干渉縞解析装置において、
    前記補正手段は、
    前記輝度分布データ群内の各輝度分布データ間に生じている輝度積分値のばらつきを前記ドリフト誤差とみなす
    ことを特徴とする干渉縞解析装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の干渉縞解析装置において、
    前記補正手段は、
    前記輝度分布データ群のうち、前記ドリフト誤差が所定範囲から外れている輝度分布データを排除する
    ことを特徴とする干渉縞解析装置。
  10. 請求項9に記載の干渉縞解析装置において、
    前記所定範囲は、
    前記補正後の輝度分布データ群Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4と、輝度分布データIkを基準とした輝度分布データIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4の各ドリフト誤差ΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とが、前記干渉縞の位相の算出誤差に許容される値の最大値Δθmaxに対し、少なくとも以下の式を満たすように設定される
    Δθmax≧tan-1[(cosθ・ΔIs−sinθ・ΔIc)/(1+cosθ・ΔIc+sinθ・ΔIs)]
    但し、ΔIs=2ΔIk+3−2ΔIk+1,ΔIc=ΔIk+4−2ΔIk+2,cosθ=Ik+Ik+4−2Ik+2,sinθ=2Ik+3−2Ik+1
    ことを特徴とする干渉縞解析装置。
  11. 請求項7又は請求項8に記載の干渉縞解析装置において、
    前記補正手段は、
    前記ドリフト誤差が無くなるように前記輝度分布データ群を正規化する
    ことを特徴とする干渉縞解析装置。
  12. 請求項7に記載の干渉縞解析装置において、
    前記補正手段は、
    前記干渉測定系の光量変動の実測データに基づき前記ドリフト誤差を求める
    ことを特徴とする干渉縞解析装置。
  13. 干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系に適用されるコンピュータが実行するための干渉縞解析プログラムであって、
    前記干渉測定系が取得した輝度分布データ群に生じているドリフト誤差を補正する補正手順と、
    前記補正後の輝度分布データ群と所定の演算式とに基づき前記干渉縞の位相分布を算出する算出手順と
    を備えたことを特徴とする干渉縞解析プログラム。
  14. 請求項13に記載の干渉縞解析プログラムにおいて、
    前記補正手順では、
    前記輝度分布データ群内の各輝度分布データ間に生じている輝度積分値のばらつきを前記ドリフト誤差とみなす
    ことを特徴とする干渉縞解析プログラム。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の干渉縞解析プログラムにおいて、
    前記補正手順では、
    前記輝度分布データ群のうち、前記ドリフト誤差が所定範囲から外れている輝度分布データを排除する
    ことを特徴とする干渉縞解析プログラム。
  16. 請求項15に記載の干渉縞解析プログラムにおいて、
    前記所定範囲は、
    前記補正後の輝度分布データ群Ik,Ik+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4と、輝度分布データIkを基準とした輝度分布データIk+1,Ik+2,Ik+3,Ik+4の各ドリフト誤差ΔIk+1,ΔIk+2,ΔIk+3,ΔIk+4とが、前記干渉縞の位相の算出誤差に許容される値の最大値Δθmaxに対し、少なくとも以下の式を満たすように設定される
    Δθmax≧tan-1[(cosθ・ΔIs−sinθ・ΔIc)/(1+cosθ・ΔIc+sinθ・ΔIs)]
    但し、ΔIs=2ΔIk+3−2ΔIk+1,ΔIc=ΔIk+4−2ΔIk+2,cosθ=Ik+Ik+4−2Ik+2,sinθ=2Ik+3−2Ik+1
    ことを特徴とする干渉縞解析プログラム。
  17. 請求項13又は請求項14に記載の干渉縞解析プログラムにおいて、
    前記補正手順では、
    前記ドリフト誤差が無くなるように前記輝度分布データ群を正規化する
    ことを特徴とする干渉縞解析プログラム。
  18. 請求項13に記載の干渉縞解析プログラムにおいて、
    前記補正手順では、
    前記干渉測定系の光量変動の実測データに基づき前記ドリフト誤差を求める
    ことを特徴とする干渉縞解析プログラム。
  19. 被検物に光束を投光し、その被検物を経由した光束で複数のフリンジを有した干渉縞を生成すると共に、その干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系と、
    請求項7〜請求項11の何れか一項に記載の干渉縞解析装置と
    を備えたことを特徴とする干渉測定装置。
  20. 被検物に光束を投光し、その被検物を経由した光束で干渉縞を生成すると共に、その干渉縞の位相をシフトさせながらその干渉縞の輝度分布データを繰り返し取得する干渉測定系と、
    前記干渉測定系の光量変動の実測データを取得する検出器と、
    請求項12に記載の干渉縞解析装置と
    を備えたことを特徴とする干渉測定装置。
  21. 請求項19又は請求項20に記載の干渉測定装置を用いて投影光学系の波面収差を測定する手順と、
    前記測定された前記波面収差に応じて前記投影光学系を調整する手順と
    を含むことを特徴とする投影光学系の製造方法。
  22. 請求項19又は請求項20に記載の干渉測定装置を用いて投影光学系の少なくとも1つの光学面の面精度誤差を測定する手順と、
    前記測定された前記面精度誤差に応じて前記光学面を加工する手順と
    を含むことを特徴とする投影光学系の製造方法。
  23. マスクのパターンを被露光物に投影する投影光学系と、
    前記投影光学系の波面収差を測定する請求項19又は請求項20に記載の干渉測定装置と
    を備えたことを特徴とする投影露光装置。
  24. 請求項13〜請求項18の何れか一項に記載の干渉縞解析プログラムを記録した
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2005115596A 2005-04-13 2005-04-13 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Pending JP2006294972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005115596A JP2006294972A (ja) 2005-04-13 2005-04-13 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005115596A JP2006294972A (ja) 2005-04-13 2005-04-13 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006294972A true JP2006294972A (ja) 2006-10-26

Family

ID=37415205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005115596A Pending JP2006294972A (ja) 2005-04-13 2005-04-13 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006294972A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008116293A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Olympus Corp フリンジスキャン干渉縞計測方法および干渉計

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000097666A (ja) * 1998-09-22 2000-04-07 Nikon Corp 面形状計測用干渉計、波面収差測定機、前記干渉計及び前記波面収差測定機を用いた投影光学系の製造方法、及び前記干渉計の校正方法
JP2001004335A (ja) * 1999-06-17 2001-01-12 Nikon Corp 波面形状の測定方法及び波面形状測定装置
JP2002303508A (ja) * 2001-01-31 2002-10-18 Fuji Photo Optical Co Ltd 位相シフト縞解析方法およびこれを用いた装置
JP2002334831A (ja) * 2001-02-13 2002-11-22 Asml Netherlands Bv 平版投射装置、回折モジュール、センサモジュールおよび波面収差を測定する方法
JP2003086501A (ja) * 2001-07-04 2003-03-20 Nikon Corp 波面収差計測機
JP2003177005A (ja) * 2001-12-11 2003-06-27 Nikon Corp 点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ
JP2003240507A (ja) * 2002-02-13 2003-08-27 Nikon Corp 干渉測定装置
JP2004273665A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Canon Inc 収差測定装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000097666A (ja) * 1998-09-22 2000-04-07 Nikon Corp 面形状計測用干渉計、波面収差測定機、前記干渉計及び前記波面収差測定機を用いた投影光学系の製造方法、及び前記干渉計の校正方法
JP2001004335A (ja) * 1999-06-17 2001-01-12 Nikon Corp 波面形状の測定方法及び波面形状測定装置
JP2002303508A (ja) * 2001-01-31 2002-10-18 Fuji Photo Optical Co Ltd 位相シフト縞解析方法およびこれを用いた装置
JP2002334831A (ja) * 2001-02-13 2002-11-22 Asml Netherlands Bv 平版投射装置、回折モジュール、センサモジュールおよび波面収差を測定する方法
JP2003086501A (ja) * 2001-07-04 2003-03-20 Nikon Corp 波面収差計測機
JP2003177005A (ja) * 2001-12-11 2003-06-27 Nikon Corp 点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ
JP2003240507A (ja) * 2002-02-13 2003-08-27 Nikon Corp 干渉測定装置
JP2004273665A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Canon Inc 収差測定装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008116293A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Olympus Corp フリンジスキャン干渉縞計測方法および干渉計

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5522944B2 (ja) 測定装置、測定方法及び露光装置
JP4482487B2 (ja) ダイナミックピューピルフィルシアリング干渉計
JP5871601B2 (ja) 被検光学系の収差を算出する装置、方法およびトールボット干渉計
US20180341105A1 (en) Objective lens system
JP5424697B2 (ja) トールボット干渉計、トールボット干渉計の調整方法、及び露光装置
JP5069809B1 (ja) パターンの重ね合わせによる結像光学系の測定
JP2006228930A (ja) 測定装置及びそれを搭載した露光装置
JP2009068922A (ja) 測定装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2015021904A (ja) 干渉計測装置、リソグラフィ装置および物品の製造方法
JP4408040B2 (ja) 干渉を利用した測定方法及び装置、それを利用した露光方法及び装置、並びに、デバイス製造方法
JP5538851B2 (ja) 測定装置、露光装置及びデバイスの製造方法
JP2006250859A (ja) 面形状測定方法、面形状測定装置、投影光学系の製造方法、投影光学系、及び投影露光装置
JP2010109160A (ja) 測定装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2009053066A (ja) 波面測定干渉計のフォーカス調整方法、波面測定干渉計および投影光学系の製造方法
JP4600047B2 (ja) 波面収差測定方法、波面収差測定装置、投影露光装置、投影光学系の製造方法
JP4666982B2 (ja) 光学特性測定装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP4904708B2 (ja) 波面収差測定方法、波面収差測定装置、投影露光装置、投影光学系の製造方法
JP5481475B2 (ja) マイクロリソグラフィのための投影露光システムおよび側方結像安定性監視方法
JP4912205B2 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2006017485A (ja) 面形状測定装置および測定方法、並びに、投影光学系の製造方法、投影光学系及び投影露光装置
JP2006294972A (ja) 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4280521B2 (ja) 収差測定装置及び投影露光装置
JP2010016057A (ja) 測定方法、測定装置、露光装置、露光方法、デバイスの製造方法及び設計方法
JP4830400B2 (ja) 波面収差測定装置、投影露光装置、及び投影光学系の製造方法
JP2007057297A (ja) 光学特性測定装置、光学特性測定方法、露光装置、および露光方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110405