JP2003177005A - 点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ - Google Patents

点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ

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JP2003177005A
JP2003177005A JP2001376783A JP2001376783A JP2003177005A JP 2003177005 A JP2003177005 A JP 2003177005A JP 2001376783 A JP2001376783 A JP 2001376783A JP 2001376783 A JP2001376783 A JP 2001376783A JP 2003177005 A JP2003177005 A JP 2003177005A
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Mikihiko Ishii
幹彦 石井
Takashi Genma
隆志 玄間
Jun Suzuki
順 鈴木
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】参照光のピンホールへのアライメントを精度良
く行うことができ、アライメント状態の変動に起因する
計測誤差の発生を解消した点回折型干渉計測方法等を提
供する。 【解決手段】点光源生成手段101,102にて略理想
的な球面波を生成する工程と、球面波が被検物107を
経由した後に生成された光束を光路分割素子111によ
って2つの光束に分割する分割工程と、分割した光束の
一方の光束をピンホール112aを通過させて略理想的
な球面波である参照光へ変換する工程と、参照光と測定
光とによる干渉縞を干渉縞検出部114で検出する工程
とを含む点回折型干渉計測方法において、参照光の光量
と光量分布との少なくとも一方を測定する測定工程を有
し、測定工程における測定結果を、分割した光束の一方
の光束をピンホール112aへ入射させる際のアライメ
ントと、干渉縞のコントラスト及び輝度の補正との少な
くとも一方に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点回折型干渉計測
(Point Diffraction Interferometry)を利用した点回折
型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を
用いて製造された高精度投影レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な半導体製造装置として、縮小投
影型逐次露光装置(以下「ステッパー」という)が挙げ
られる。ステッパーに搭載される高精度投影レンズ等
は、その精度を保証するために、投影レンズ全体や投影
レンズを構成する個々の光学素子の透過波面収差又は反
射波面収差を、実際の露光波長において測定する必要が
ある。このため、露光波長領域と同一、又は露光波長領
域に略等しい発振波長を有する可干渉性が高い光を射出
する光源を用いた種々の干渉計が提案されている。
【0003】ところが、近年の半導体素子の高集積化に
対応するため、ステッパーの露光波長は短波長化してい
る。例えば、光源として高圧水銀ランプを用いたg線
(436nm)からi線(365nm)へ、更にはKr
Fエキシマレーザ(248nm)からArFエキシマレ
ーザ(193nm)へと短波長化している。この結果、
露光波長付近の発振波長を有する可干渉性が高い光を射
出する光源の入手は非常に困難となってきている。その
ため、可干渉性が比較的低い光を射出する光源でも高精
度な干渉計測を行うことができる点回折型干渉計測を用
いた点回折型干渉計測装置が提案されている。
【0004】以下、従来の一般的な点回折型干渉計測装
置について説明する。従来の点回折型干渉計測装置にお
いて、光源から射出された光束は、被検物を経由した
後、光路分割素子によって2つの光束に分離される。分
離された2つの光束のうちの一方の光は、ピンホールを
通過して略理想的な球面波である参照光に変換される。
この参照光と、分離された2つの光束のうちの他方の光
である測定光とが干渉して干渉縞を形成する。この干渉
縞は、干渉縞検出部によって観察される。
【0005】斯かる従来の点回折型干渉計測装置におい
て、参照光の光路と測定光の光路とは、光源から光路分
割素子までの間で共通である。即ち、参照光と測定光と
は装置内の殆どの光路において共通の光路を辿る。この
ため、従来の点回折型干渉計測装置は、干渉計測を行う
際に外乱の影響を受けにくい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の点
回折型干渉計測装置において、被検物を経由した光束の
うちの一方の光(参照光生成用の光)は、微小なピンホ
ールを通過して略理想的な球面波に変換される。このた
め被検物を、発生する収差量が異なる種々多様な被検物
に替えて計測する度に、参照光生成用の光をアライメン
トして微小なピンホールへ精度良く導く必要がある。こ
のため、斯かる参照光生成用の光のアライメントを最も
簡便かつ確実に行う方法として、参照光用ピンホールを
通過した光の光量を測定し、光量が最も大きくなるよう
に被検物の位置等を調整する方法が考えられる。尚、こ
の方法は参照光生成用の光が参照光用ピンホールに最も
精度良く入射するとき、該参照光用ピンホールを射出す
る光の光量が最も大きくなることを利用するものであ
る。しかしながら、実際の点回折型干渉計測装置におい
て、参照光生成用の光は参照光用ピンホールを射出直後
に測定光と重なってしまう。このため、参照光用ピンホ
ールを通過した光のみの光量を測定することは困難であ
る。
【0007】また、高精度な干渉計測を行うために参照
光生成用の光をアライメントしてピンホールへ精度良く
導いた状態(以下、「アライメント状態」という)を維
持する必要がある。干渉計測中にアライメント状態が変
化すれば、ピンホールを通過する光の光量、即ち参照光
の光量が変化してしまう。この参照光の光量変化によっ
て干渉縞のコントラストや干渉縞の輝度が変動する。そ
してこの干渉縞のコントラストや輝度の変動によって計
測誤差が発生することになる。しかしながら、主に被検
物やピンホールを保持するステージの振動等の装置の環
境変化によってアライメント状態が変動してしまう。こ
のため、干渉計測を行っている間中、アライメント状態
を維持することは困難である。
【0008】そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、参照光(参照光生成用の光)のピンホー
ルへのアライメントを精度良く行うことができ、干渉計
測におけるアライメント状態の変動に起因する計測誤差
の発生を解消した点回折型干渉計測方法、点回折型干渉
計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レ
ンズを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明は、点光源生成手段を用いて略
理想的な球面波を生成する工程と、前記球面波が被検物
を経由した後に生成された光束を光路分割素子によって
2つの光束に分割する分割工程と、前記分割した光束の
うちの一方の光束を、ピンホールを通過させて略理想的
な球面波である参照光へ変換する参照光変換工程と、前
記参照光と、前記分割した光束のうちの他方の光束であ
る測定光とを干渉させて形成する干渉縞を干渉縞検出部
で検出する検出工程とを含む点回折型干渉計測方法にお
いて、前記参照光の光量と、前記参照光の光量分布との
少なくとも一方を測定する測定工程を有し、前記測定工
程における測定結果を、前記分割した光束のうちの一方
の光束を前記ピンホールへ入射させる際のアライメント
と、前記干渉縞のコントラストの補正及び前記干渉縞の
輝度の補正との少なくとも一方に用いることを特徴とす
る点回折型干渉計測方法を提供する。
【0010】また、請求項2に記載の点回折型干渉計測
方法は、請求項1に記載の点回折型干渉計測方法におい
て、前記測定工程は、前記参照光のうちの前記干渉縞の
形成に寄与しない光の光量と、前記参照光のうちの前記
干渉縞の形成に寄与しない光の光量分布との少なくとも
一方を測定する工程であることを特徴とする。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、球面波を
生成する点光源生成手段と、前記球面波が被検物を経由
した後に生成された光束を2つの光束に分割する光路分
割素子と、前記分割した光束のうちの一方の光束を略理
想的な球面波である参照光へ変換するピンホールと、前
記参照光と、前記分割した光束のうちの他方の光束であ
る測定光とを干渉させて形成する干渉縞を検出する干渉
縞検出部とを有する点回折型干渉計測装置において、前
記参照光の光量と、前記参照光の光量分布との少なくと
も一方を測定する測定部を有し、前記測定部における測
定結果を、前記分割した光束のうちの一方の光束を前記
ピンホールに入射させる際のアライメントと、前記干渉
縞のコントラストの補正及び前記干渉縞の輝度の補正と
の少なくとも一方に用いることを特徴とする点回折型干
渉計測装置を提供する。
【0012】また、請求項4に記載の点回折型干渉計測
装置は、請求項3に記載の点回折型干渉計測装置におい
て、前記測定部は、前記参照光のうちの前記干渉縞の形
成に寄与しない光の光量と、前記参照光のうちの前記干
渉縞の形成に寄与しない光の光量分布との少なくとも一
方を測定することを特徴とする。
【0013】また、請求項5に記載の高精度投影レンズ
は、請求項1又は請求項2に記載の点回折型干渉計測方
法を用いて製造されたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は、本発明
の第1実施形態に係る点回折型干渉計測装置を示す概略
構成図である。図1において、光源101から射出され
た光束は、光源用ピンホール102を照明する。ここ
で、光源用ピンホール102を射出した光は、略理想的
な球面波と見なすことができる。そして、光源用ピンホ
ール102を射出した球面波は、光源101側から順
に、コリメータレンズ103と、ビームスプリッタ10
4と、折り曲げミラー105と、集光レンズ106とを
経由する。そして、集光レンズ106を射出した光は、
被検物107を透過し、球面反射ミラー108によって
反射される。この反射された光は、球面反射ミラー10
8側から順に、再び被検物107と、集光レンズ106
と、折り曲げミラー105とを経由する。そして、折り
曲げミラー105を経由した光の一部は、ビームスプリ
ッタ104によって折り曲げミラー109に向かって反
射される。この折り曲げミラー109を経由した光は、
集光レンズ110を介して回折格子111へ入射する。
【0015】回折格子111に入射した光は、該回折格
子111によって0次光、+1次光、及びその他の回折
次数の光に分離される。分離された光のうち、0次光は
干渉縞検出部114に到達するまでに参照光に変換され
る光であり、+1次光は測定光である。尚、図中の回折
格子111よりも干渉縞検出部114側の光束を示す点
線と実線とは、それぞれ参照光と測定光とを示してい
る。
【0016】回折格子111によって分離された光のう
ちの+1次光、即ち測定光は、ウィンドウ112bへ入
射する。このウィンドウ112bに入射した光は、該ウ
ィンドウ112bを素通りして、コリメータレンズ11
3を介して干渉縞検出部114へ入射する。
【0017】一方、回折格子111によって分離された
光のうちの0次光、即ち参照光生成用の光は、参照光用
ピンホール112aへ入射する。参照光用ピンホール1
12aを射出した光は、略理想的な球面波と見なすこと
ができるためこれが参照光となる。そしてこの参照光
は、コリメータレンズ113を介して干渉縞検出部11
4へ入射する。
【0018】干渉縞検出部114へ入射した参照光と測
定光とは、互いに干渉して該干渉縞検出部114上に干
渉縞を形成する。干渉縞検出部114では、干渉縞の位
相差に基づいて被検物107の透過波面収差が算出され
る。
【0019】尚、本実施形態及び第2実施形態に係る点
回折型干渉計測装置は、主に被検物107としてステッ
パーに搭載される高精度投影レンズを配置し、該高精度
投影レンズの透過波面収差を計測するものである。しか
し、本発明はこれに限られず、その他のより高い精度が
要求されるレンズの計測にも適用することができる。
【0020】次に、本実施形態に係る点回折型干渉計測
装置の特徴的な部分について詳細に説明する。
【0021】上述のように、参照光用ピンホールを通過
した光、即ち参照光のみの光量を測定することは困難で
ある。そこで本実施形態に係る点回折型干渉計測装置
は、干渉縞の形成に寄与しない光の光量及び光量分布を
測定する構成としている。斯かる構成は、参照光用ピン
ホール112aを射出した参照光が、ウィンドウ112
bを射出した測定光に比して、より広い角度範囲に広が
ることを利用するものである。ここで、本明細書におい
て「干渉縞の形成に寄与しない光」とは、参照光用ピン
ホールを射出した参照光であって、測定光と干渉しない
光をいう。
【0022】参照光用ピンホール112aを射出した参
照光であって、ウィンドウ112bを射出した測定光と
干渉しない光(干渉縞の形成に寄与しない光)は、開口
部付きミラー115によって反射される。尚、参照光用
ピンホール112aを射出した参照光であって、測定光
と干渉して干渉縞を形成する光は、開口部付きミラー1
15の開口部をそのまま通過する。そして、開口部付き
ミラー115によって反射された干渉縞の形成に寄与し
ない光は、ディテクタ116へ入射する。ディテクタ1
16は、干渉縞の形成に寄与しない光の光量及び光量分
布を測定する。
【0023】以上の構成の下、参照光生成用の光の参照
光用ピンホールへのアライメントは、ディテクタ116
における測定結果に基づいて行う。ディテクタ116に
よって測定される干渉縞の形成に寄与しない光の光量が
最も大きくなるとき、参照光生成用の光は参照光用ピン
ホールへ最も精度良く入射する。従って、アライメント
はディテクタ116によって測定される干渉縞の形成に
寄与しない光の光量が最も大きくなるように被検物10
7の位置を調整することによって行う。
【0024】また上述のように、アライメント状態の変
動によって干渉縞のコントラストや輝度が変動する結
果、計測誤差が発生してしまう。本実施形態に係る点回
折型干渉計測装置において、演算部117は、ディテク
タ116で測定された干渉縞の形成に寄与しない光の光
量及び光量分布の変化を解析する。そして演算部117
は、光量及び光量分布の変化に起因する干渉縞のコント
ラストや輝度の変動を予測する。さらに演算部117
は、予測した干渉縞のコントラストや輝度の変動に基づ
いて、干渉縞検出部114において検出される干渉縞の
コントラストや輝度の値にソフト的な補正(数値補正)
を行う。
【0025】以上の構成により、本実施形態に係る点回
折型干渉計測装置は、参照光生成用の光を参照光用ピン
ホールへ精度良く導くことができる。
【0026】また、本実施形態に係る点回折型干渉計測
装置は、干渉縞のコントラストや輝度をソフト的に補正
することによって、干渉計測中のアライメント状態の変
動に起因する計測誤差の発生を解消することができる。
このため、高精度な干渉計測を行うことができる。
【0027】また、本実施形態に係る点回折型干渉計測
装置は、干渉縞の形成に寄与しない光の光量及び光量分
布を測定する構成であるため、干渉縞自体の光量を低下
させることなく干渉計測を行うことができる。
【0028】尚、上述のように本実施形態に係る点回折
型干渉計測装置において、ディテクタ116によって干
渉縞の形成に寄与しない光の光量及び光量分布を測定し
ている。しかしこれに限られず、干渉縞検出部114の
検出面を干渉縞を検出する範囲とそれ以外の範囲(干渉
縞の形成に寄与しない光を検出する範囲)とに分け、干
渉縞の形成に寄与しない光の光量及び光量分布の測定を
干渉縞検出部114で行う構成とすることもできる。こ
の構成により、本実施形態が奏する効果と同様の効果を
奏することができる。
【0029】(第2実施形態)図2(a)は本発明の第
2実施形態に係る点回折型干渉計測装置を示す概略構成
図である。図2(a)において、光源201から射出さ
れた光束は、光源用ピンホール202を照明する。ここ
で、光源用ピンホール202を射出した光は、略理想的
な球面波と見なすことができる。そして、光源用ピンホ
ール202を射出した球面波は、光源201側から順
に、コリメータレンズ203と、折り曲げミラー218
と、ビームスプリッタ204と、折り曲げミラー219
と、折り曲げミラー220と、集光レンズ206とを経
由する。そして、集光レンズ206を射出した光は、被
検物207を透過し、球面反射ミラー208によって反
射される。この反射された光は、球面反射ミラー208
側から順に、再び被検物207と、集光レンズ206
と、折り曲げミラー220と、折り曲げミラー219と
を経由する。そして、折り曲げミラー219を経由した
光の一部は、ビームスプリッタ204によってビームス
プリッタ221へ向かって反射される。この光はビーム
スプリッタ221によって、二つの光束(測定光と参照
光生成用の光)に分割される。
【0030】ビームスプリッタ221によって分割され
た光のうちの一方の光、即ち測定光は、集光レンズ22
2と、開口絞り223と、コリメータレンズ224と、
折り曲げミラー225とを経由した後、ビームスプリッ
タ226へ入射する。
【0031】また、ビームスプリッタ221によって分
割された光のうちの他方の光、即ち参照光生成用の光
は、折り曲げミラー227と、集光レンズ228とを経
由した後、参照光用ピンホール229へ入射する。参照
光用ピンホール229を射出した光は、略理想的な球面
波と見なすことができるためこれが参照光となる。そし
てこの参照光は、コリメータレンズ230と、パーシャ
ルミラー231とを経由した後、ビームスプリッタ22
6へ入射する。尚、この分割された2つの光路は、2つ
のビームスプリッタ221,226と、2つの折り曲げ
ミラー225,227とからなるマッハツェンダー型の
分岐光路をなす。
【0032】ビームスプリッタ226へ入射した参照光
と測定光とは、該ビームスプリッタ226によって重ね
合わされる。そしてこの重ね合わされた光は、干渉縞検
出部214へ入射し、該干渉縞検出部214上に干渉縞
を形成する。干渉縞検出部214では、干渉縞の位相差
に基づいて被検物207の透過波面収差が算出される。
【0033】次に、本実施形態に係る点回折型干渉計測
装置の特徴的な部分について詳細に説明する。
【0034】パーシャルミラー231に入射した参照光
の一部は、該パーシャルミラー231によってディテク
タ232へ向かって反射される。ディテクタ232は、
この反射された参照光の光量及び光量分布を測定する。
図2(b)は、本実施形態に係る点回折型干渉計測装置
におけるディテクタ232の検出面の形状を示す図であ
る。検出面232aは、干渉縞の形成に寄与する光のみ
の光量及び光量分布を検出する。また検出面232b
は、干渉縞の形成に寄与しない光の光量及び光量分布を
検出する。ここで、本明細書において「干渉縞の形成に
寄与する光」とは、参照光用ピンホールを射出した参照
光であって、測定光と干渉する光をいう。
【0035】尚、本実施形態に係る点回折型干渉計測装
置において、ディテクタ232の検出面の形状は、図2
(b)に示した形状に限られるものではない。また、図
2(a)中の実線は干渉縞の形成に寄与する光を示して
いる。また、図2(a)中の点線は干渉縞の形成に寄与
しない光を示している。
【0036】以上の構成の下、参照光生成用の光の参照
光用ピンホールへのアライメントは、ディテクタ232
における測定結果に基づいて行う。上述のように、干渉
縞の形成に寄与する光の光量が最も大きくなるとき、参
照光生成用の光は参照光用ピンホールへ最も精度良く入
射する。また上記構成により、ディテクタ232は干渉
縞の形成に寄与する光のみの光量及び光量分布を測定す
ることができる。従って、アライメントはディテクタ2
32によって測定される干渉縞の形成に寄与する光の光
量が最も大きくなるように被検物207の位置を調整す
ることによって行う。
【0037】また上述のように、アライメント状態の変
動によって干渉縞のコントラストや輝度が変動する結
果、計測誤差が発生してしまう。本実施形態に係る点回
折型干渉計測装置において、演算部217は、ディテク
タ232で測定された参照光(干渉縞の形成に寄与する
光と干渉縞の形成に寄与しない光)の光量及び光量分布
の変化を解析する。そして演算部217は、参照光の光
量及び光量分布の変化に起因する干渉縞のコントラスト
や輝度の変動を予測する。さらに演算部217は、予測
した干渉縞のコントラストや輝度の変動に基づいて、干
渉縞検出部214において検出される干渉縞のコントラ
ストや輝度の値に数値補正を行う。
【0038】以上の構成により、本実施形態に係る点回
折型干渉計測装置は、マッハツェンダー型の分岐光路に
よって参照光の光路と測定光の光路とを分離することに
よって、干渉縞の形成に寄与する光のみの光量及び光量
分布を測定することができる。従って、参照光生成用の
光を参照光用ピンホールへより精度良く導くことができ
る。
【0039】また、本実施形態に係る点回折型干渉計測
装置は、干渉縞の形成に寄与する光と、干渉縞の形成に
寄与しない光との両方の光量及び光量分布を測定するこ
とができる。このため、両方の光の光量及び光量分布の
測定結果に基づいて干渉縞のコントラストや輝度の補正
をより正確に行うことができる。従って、干渉計測中の
アライメント状態の変動に起因する計測誤差の発生をさ
らに解消することができ、より高精度な干渉計測を行う
ことができる。
【0040】尚、本実施形態に係る点回折型干渉計測装
置は、干渉縞の形成に寄与する光と、干渉縞の形成に寄
与しない光との両方の光量及び光量分布を測定する構成
であるが、干渉縞の形成に寄与する光のみの光量及び光
量分布を測定する構成とすることもできる。
【0041】さらに、上記各実施形態に係る点回折型干
渉計測装置を用いることによって、投影レンズの透過波
面収差を簡便に干渉計測することができる。このため、
高精度な投影レンズを製造することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、参照光(参照光生成用
の光束)のピンホールへのアライメントを精度良く行う
ことができ、干渉計測におけるアライメント状態の変動
に起因する計測誤差の発生を解消した点回折型干渉計測
方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造
された高精度投影レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る点回折型干渉計測
装置を示す概略構成図である。
【図2】(a)は本発明の第2実施形態に係る点回折型
干渉計測装置を示す概略構成図であり、(b)はディテ
クタ232の検出面の形状を示す図である。
【符号の説明】
101,201 光源 102,202 光源用ピンホール 103,203 コリメータレンズ 104,204,221,226 ビームスプリッタ 107,207 被検物 108,208 球面反射ミラー 111 回折格子 112a,229 参照光用ピンホール 112b ウィンドウ 114,214 干渉縞検出部 116,232 ディテクタ 117,217 演算部 115 開口部付きミラー 223 開口絞り 231 パーシャルミラー 232a,232b 検出面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 順 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2F064 AA09 BB04 CC10 EE04 FF01 GG11 GG22 HH03 KK04 2H049 AA02 AA12 AA50 AA55 2H097 CA13 GB00 LA10 5F046 AA17 BA04 CA04 CB03 CB12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】点光源生成手段を用いて略理想的な球面波
    を生成する工程と、 前記球面波が被検物を経由した後に生成された光束を光
    路分割素子によって2つの光束に分割する分割工程と、 前記分割した光束のうちの一方の光束を、ピンホールを
    通過させて略理想的な球面波である参照光へ変換する参
    照光変換工程と、 前記参照光と、前記分割した光束のうちの他方の光束で
    ある測定光とを干渉させて形成する干渉縞を干渉縞検出
    部で検出する検出工程とを含む点回折型干渉計測方法に
    おいて、 前記参照光の光量と、前記参照光の光量分布との少なく
    とも一方を測定する測定工程を有し、 前記測定工程における測定結果を、 前記分割した光束のうちの一方の光束を前記ピンホール
    へ入射させる際のアライメントと、 前記干渉縞のコントラストの補正及び前記干渉縞の輝度
    の補正との少なくとも一方に用いることを特徴とする点
    回折型干渉計測方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の点回折型干渉計測方法に
    おいて、 前記測定工程は、 前記参照光のうちの前記干渉縞の形成に寄与しない光の
    光量と、 前記参照光のうちの前記干渉縞の形成に寄与しない光の
    光量分布との少なくとも一方を測定する工程であること
    を特徴とする点回折型干渉計測方法。
  3. 【請求項3】球面波を生成する点光源生成手段と、 前記球面波が被検物を経由した後に生成された光束を2
    つの光束に分割する光路分割素子と、 前記分割した光束のうちの一方の光束を略理想的な球面
    波である参照光へ変換するピンホールと、 前記参照光と、前記分割した光束のうちの他方の光束で
    ある測定光とを干渉させて形成する干渉縞を検出する干
    渉縞検出部とを有する点回折型干渉計測装置において、 前記参照光の光量と、前記参照光の光量分布との少なく
    とも一方を測定する測定部を有し、 前記測定部における測定結果を、 前記分割した光束のうちの一方の光束を前記ピンホール
    に入射させる際のアライメントと、 前記干渉縞のコントラストの補正及び前記干渉縞の輝度
    の補正との少なくとも一方に用いることを特徴とする点
    回折型干渉計測装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の点回折型干渉計測装置に
    おいて、 前記測定部は、 前記参照光のうちの前記干渉縞の形成に寄与しない光の
    光量と、 前記参照光のうちの前記干渉縞の形成に寄与しない光の
    光量分布との少なくとも一方を測定することを特徴とす
    る点回折型干渉計測装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は請求項2に記載の点回折型干
    渉計測方法を用いて製造されたことを特徴とする高精度
    投影レンズ。
JP2001376783A 2001-12-11 2001-12-11 点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ Withdrawn JP2003177005A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006294972A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Nikon Corp 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、干渉縞解析プログラム、干渉測定装置、投影光学系の製造方法、投影露光装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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