JP2003130608A - 点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ - Google Patents

点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ

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JP2003130608A
JP2003130608A JP2001328585A JP2001328585A JP2003130608A JP 2003130608 A JP2003130608 A JP 2003130608A JP 2001328585 A JP2001328585 A JP 2001328585A JP 2001328585 A JP2001328585 A JP 2001328585A JP 2003130608 A JP2003130608 A JP 2003130608A
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Mikihiko Ishii
幹彦 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】参照光のピンホールへの3次元的なアライメン
トを精度良く、短時間で効率良く行える点回折型干渉計
測方法等を提供する。 【解決手段】点光源生成手段1,2を用いて略理想的な
球面波を形成する工程と、点光源生成手段1,2からの
光束を光路分割素子4によって2つの光束へ分割する分
割工程と、分割した光束のうちの一方の光束をピンホー
ル12aを通過させて略理想的な球面波である参照光へ
変換する参照光変換工程と、参照光と被検物を経由した
測定光との干渉縞を干渉縞検出部14で検出する検出工
程とを含む点回折型干渉計測方法において、一方の光束
をピンホール12aの共役位置CPへ集光する工程と、
ピンホール12aの共役位置CPへ集光した光束をピン
ホール12aへ集光するように反射する反射工程とを含
むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点回折型干渉計測
(Point Diffraction Interferometry)を利用した点回折
型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を
用いて製造された高精度投影レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な半導体製造装置として、縮小投
影型逐次露光装置(以下「ステッパー」という)が挙げ
られる。ステッパーに搭載される高精度投影レンズ等
は、その精度を保証するために、実際の露光波長におい
て、投影レンズ全体や投影レンズを構成する個々の光学
素子の透過波面収差、又は反射波面収差を測定する必要
がある。このため、露光波長領域と同一、又は露光波長
領域に略等しい発振波長を有する可干渉性の高い光源を
用いた種々の干渉計が提案されている。
【0003】ところが、近年の半導体素子の高集積化に
対応するため、ステッパーの露光波長は短波長化してい
る。例えば、光源として高圧水銀ランプを用いたg線
(436nm)からi線(365nm)へ、更にはKr
Fエキシマレーザ(248nm)からArFエキシマレ
ーザ(193nm)へと短波長化している。この結果、
露光波長付近の発振波長を有する可干渉性が高い光を射
出する光源の入手は非常に困難となってきている。その
ため、可干渉性が比較的低い光を射出する光源でも高精
度な干渉計測を行うことができる点回折型干渉計測を用
いた点回折型干渉計測装置が提案されている。
【0004】以下、従来の一般的な点回折型干渉計測装
置について説明する。従来の点回折型干渉計測装置にお
いて、光源から射出された光束は、被検物を経由した
後、回折格子によって2つの光束に分離される。分離さ
れた2つの光束のうちの一方の光は、ピンホールを通過
して略理想的な球面波である参照光に変換される。この
参照光と、分離された2つの光束のうちのもう一方の光
である測定光とが干渉して干渉縞を形成する。この干渉
縞は、干渉縞検出部によって観察される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の点
回折型干渉計測装置においては、被検物を経由した光束
のうち、参照光生成用の光束は微小なピンホールを通過
して略理想的な球面波に変換される。このため被検物
を、発生する収差量が異なる種々多様な被検物に替えて
計測する度に、参照光生成用の光束を3次元的にアライ
メントして微小なピンホールへ精度良く導く必要があ
る。しかしながら、この3次元的なアライメントを短時
間で精度良く行うことは困難であるという問題がある。
【0006】そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、参照光(参照光生成用の光束)のピンホ
ールへの3次元的なアライメントを精度良く、短時間で
効率良く行うことができる点回折型干渉計測方法、点回
折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精
度投影レンズを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明は、点光源生成手段を用いて略
理想的な球面波を形成する工程と、前記点光源生成手段
からの光束を光路分割素子によって2つの光束へ分割す
る分割工程と、前記分割した光束のうちの一方の光束
を、ピンホールを通過させて略理想的な球面波である参
照光へ変換する参照光変換工程と、前記参照光と被検物
を経由した測定光とを干渉させて生じる干渉縞を干渉縞
検出部で検出する検出工程とを含む点回折型干渉計測方
法において、前記一方の光束を前記ピンホールの共役位
置へ集光する工程と、前記ピンホールの共役位置へ集光
した光束を、前記ピンホールへ集光するように反射する
反射工程とを含むことを特徴とする点回折型干渉計測方
法を提供する。
【0008】また、請求項2に記載の点回折型干渉計測
方法は、請求項1に記載の点回折型干渉計測方法におい
て、前記反射工程は、前記ピンホールの共役位置へ集光
した光束を当該ピンホールの共役位置において、前記ピ
ンホールへ集光するように頂点反射する頂点反射工程で
あることを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の点回折型干渉計測
方法は、請求項1に記載の点回折型干渉計測方法におい
て、前記反射工程は、前記ピンホールの共役位置へ集光
した光束を平行光束に変換し、当該平行光束をコーナー
キューブによって前記ピンホールへ集光するように反射
する反射工程であることを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の点回折型干渉計測
方法は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の点回折
型干渉計測方法において、前記点光源生成手段は、光源
と、前記光源から射出した光束を略理想的な球面波とす
るための光源用ピンホールとを有し、前記光源と前記光
源用ピンホールとの間の光路内に設けられている光路長
補正部により、前記参照光の光路長と前記測定光の光路
長とを略等しくする光路長補正工程をさらに含むことを
特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、球面波を
生成する点光源生成手段と、前記点光源生成手段から射
出された光を2つの光束へ分割する光路分割素子と、前
記分割した光束のうちの一方の光束を略理想的な球面波
である参照光へ変換するピンホールと、前記参照光と被
検物を経由した測定光とを干渉させて生じる干渉縞を検
出する干渉縞検出部とを有する点回折型干渉計測装置に
おいて、前記一方の光束を前記ピンホールの共役位置へ
集光する集光部材と、前記ピンホールの共役位置へ集光
した光束を、前記ピンホールへ集光するように反射する
反射部材とを有することを特徴とする点回折型干渉計測
装置を提供する。
【0012】また、請求項6に記載の高精度投影レンズ
は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の点回折型干
渉計測方法を用いて製造されたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施形態に係
る点回折型干渉計測装置を添付図面に基づいて説明す
る。
【0014】(第1実施形態)図1は本発明の第1実施
形態に係る点回折型干渉計測装置を示す概略構成図であ
る。図1において、光源1から射出された光束は、光源
用ピンホール2を照明する。ここで、この光源用ピンホ
ール2を射出した光は、略理想的な球面波と見なすこと
ができる。そして、光源用ピンホール2を射出した球面
波は、コリメータレンズ3によって平行光に変換され
て、グレーティング(回折格子)4に入射する。グレー
ティング4に入射した球面波は、該グレーティング4に
よって各回折次数の光束に分離される。分離された光束
のうち、0次光は干渉縞検出部14に到達するまでに参
照光に変換される光束であり、+1次光は測定光となる
光束である。尚、図中のグレーティング4よりも干渉縞
検出部14側の光束を示す点線と実線とは、それぞれ参
照光生成用の光束と測定光生成用の光束とを示してい
る。
【0015】グレーティング4によって分離された光束
のうちの0次光、即ち参照光生成用の光束(参照光用の
光束)は、光源1側から順に、ハーフミラー5と、折り
曲げミラー6と、集光レンズ7とを経由する。そして、
集光レンズ7を射出した光は被検物8を透過し、平面反
射ミラー101によって反射される。この反射された光
は、平面反射ミラー101側から順に、再び被検物8
と、集光レンズ7と、折り曲げミラー6とを経由する。
そして、折り曲げミラー6を経由した光は、ハーフミラ
ー5によって折り曲げミラー10に向かって反射され
る。この折り曲げミラー10を経由した光は、集光レン
ズ11を介して、参照光用ピンホール12aへ入射す
る。参照光用ピンホール12aを射出した光は、略理想
的な球面波と見なすことができるためこれが参照光とな
る。そしてこの参照光は、コリメータレンズ13を介し
て干渉縞検出部14へ入射する。
【0016】一方、グレーティング4によって分離され
た光束のうちの+1次光、即ち測定光生成用の光束(測
定光用の光束)は、光源1側から順に、ハーフミラー5
と、折り曲げミラー6と、集光レンズ7とを経由する。
そして、集光レンズ7を射出した光は被検物8を透過
し、球面反射ミラー9によって反射される。この反射さ
れた光は、球面反射ミラー9側から順に、再び被検物8
と、集光レンズ7と、折り曲げミラー6とを経由する。
そして、折り曲げミラー6を経由した光は、ハーフミラ
ー5によって折り曲げミラー10に向かって反射され
る。この折り曲げミラー10を経由した光は、集光レン
ズ11を介して、ウィンドウ12bへ入射する。このウ
ィンドウ12bを素通りした光が測定光であり、コリメ
ータレンズ13を介して干渉縞検出部14へ入射する。
【0017】干渉縞検出部14へ入射した参照光と測定
光とは、互いに干渉して該干渉縞検出部14上に干渉縞
を形成する。干渉縞検出部14では、干渉縞の位相差に
基づいて被検物8の透過波面収差が算出される。
【0018】尚、本実施形態、及び以下の全実施形態に
係る点回折型干渉計測装置は、主に被検物8としてステ
ッパーに搭載される高精度投影レンズを配置し、該投影
レンズの波面収差を計測するものである。しかし、本発
明はこれに限られず、その他のより高い精度が要求され
るレンズの計測にも適用することができる。
【0019】次に、本実施形態に係る点回折型干渉計測
装置の特徴的な部分について詳細に説明する。平面反射
ミラー101は、参照光用ピンホール12aと共役な位
置に配置されている。言い換えれば、平面反射ミラー1
01は、被検物8の集光位置即ち頂点反射(キャッツア
イ)位置CPに配置されている。また、参照光用ピンホ
ール12aと集光レンズ7の集光点Aとは共役であり、
予め参照光用の光束は参照光用ピンホール12aに入射
するように調整してある。
【0020】従って、集光レンズ7によって集光点Aに
集光した参照光用の光束は、被検物8を透過した後、平
面反射ミラー101によって頂点反射される。尚頂点反
射は、入射光を光源へ戻す特性、即ち入射光束を逆行さ
せることによって反射光束をもとの入射光束の光路へ戻
す特性を有する。従って、頂点反射されたこの光束は、
再び被検物8を透過して集光点Aに集光する。
【0021】ここで、被検物8を、発生する収差量が異
なる種々多様な被検物に替えて計測する場合、参照光用
の光束の集光位置(被検物の集光位置)は、平面反射ミ
ラー101に対して横ずれ(x方向、y方向へのずれ)
してしまう。しかし上記頂点反射の特性のため、集光レ
ンズ7によって集光点Aに集光した参照光用の光束は、
被検物8によって集光位置が横ずれしてしまっても、頂
点反射されることによって再び被検物8を経由して集光
点Aに集光する。この構成により、被検物を替えても、
参照光用の光束は参照光用ピンホール12aに対して横
ずれすることがない。従って、被検物を替えて計測を行
う際に、参照光用の光束の参照光用ピンホール12aへ
のアライメントは、平面反射ミラー101の位置を光軸
方向(z方向)へ調整するのみでよい。
【0022】以上のように本実施形態に係る点回折型干
渉計測装置では、被検物を種々多様な被検物に替えて計
測する際に、平面反射ミラー101の光軸方向(Z方
向)への位置の調整を行うのみで、参照光用の光束を参
照光用ピンホール12aへ精度良く短時間で入射させる
ことができる。
【0023】(第2実施形態)図2は本発明の第2実施
形態に係る点回折型干渉計測装置を示す概略構成図であ
る。尚、上記第1実施形態と同様の構成である部分には
同じ符号を付して重複する説明を省略し、特徴的な部分
について詳細に説明する。
【0024】本実施形態に係る点回折型干渉計測装置
は、被検物8と球面反射ミラー9との間に平面反射ミラ
ー101に替えて、折り曲げミラー201とコリメータ
レンズ202とコーナーキューブ203とを有する。
【0025】この構成の下、集光レンズ7によって集光
点Aに集光した参照光用の光束は、被検物8を透過した
後、折り曲げミラー201によってコリメータレンズ2
02へ向かって反射される。尚、折り曲げミラー201
の配置場所は集光位置CP付近であればよく、コリメー
タレンズ202の配置場所は集光位置CP以降でなけれ
ばならない。そして、コリメータレンズ202に入射し
た光束は、該コリメータレンズ202によって平行光束
に変換されて、コーナーキューブ203へ入射する。尚
コーナーキューブ203は、上述の頂点反射と同様、入
射光を光源へ戻す特性、即ち入射光束を逆行させること
によって、反射光束をもとの入射光束の光路へ戻す特性
を有する。
【0026】従って、コーナーキューブ203によって
反射された光束は、入射平行光束と同じ光路を辿り、再
びコリメータレンズ202に入射する。コリメータレン
ズ202を射出した光束は、折り曲げミラー201によ
って被検物8へ向かって反射される。そしてこの光束は
再び被検物8を透過して集光点Aに集光する。
【0027】ここで、被検物8を、発生する収差量が異
なる種々多様な被検物に替えて計測する場合、参照光用
の光束の集光位置(被検物の集光位置)は被検物8によ
ってx方向、y方向へ横ずれしてしまう。しかし上記コ
ーナーキューブ203の特性のため、集光レンズ7によ
って集光点Aに集光した参照光用の光束は、被検物8に
よって集光位置が横ずれしてしまっても、コーナーキュ
ーブ203で反射されることによって再び被検物8を経
由して集光点Aに集光する。この構成により、被検物を
替えても参照光用の光束は、参照光用ピンホール12a
に対して横ずれすることがない。従って、被検物を替え
て計測を行う際に、参照光用の光束の参照光用ピンホー
ル12aへのアライメントは、折り曲げミラー201と
コリメータレンズ202とコーナーキューブ203の位
置をz方向へ調整するのみでよい。
【0028】以上のように本実施形態に係る点回折型干
渉計測装置では、第1実施形態が奏する効果と同様に、
被検物を種々多様な被検物に替えて計測する際に、折り
曲げミラー201とコリメータレンズ202とコーナー
キューブ203のZ方向への位置の調整を行うのみで、
参照光用の光束を参照光用ピンホール12aへ精度良く
短時間で入射させることができる。
【0029】(第3実施形態)図3は本発明の第3実施
形態に係る点回折型干渉計測装置を示す概略構成図であ
る。尚、上記第1実施形態と同様の構成である部分には
同じ符号を付して重複する説明を省略し、特徴的な部分
について詳細に説明する。
【0030】上記第1実施形態において、参照光用の光
束の光路長は、折り返し位置の違いによって測定光用の
光束の光路長よりも短い。ここで光路長とは、光源1か
ら干渉縞検出部14までの光路の長さをいう。本実施形
態に係る点回折型干渉計測装置は、この光路長差を光源
光の可干渉距離以内に補正するため、光源1と光源用ピ
ンホール2との間に光路長差補正部Hを備える構成とし
ている。光路長差補正部Hは、ハーフミラー301,3
04と折り曲げミラー302,303とからなる。そし
て、光路長差補正部Hは光源用ピンホール2よりも光源
1側に配置されているため、折り曲げミラー302,3
03の傾き等により光束に変動等が生じた場合、光源用
ピンホール2によってそれらの変動等を除去することが
できる。
【0031】光源1から射出された光束は、ハーフミラ
ー301によって2つの光束に分離される。ハーフミラ
ー301を透過した光は、ハーフミラー304を透過し
て、光源用ピンホール2へ入射する。一方、ハーフミラ
ー301によって反射された光は、折り曲げミラー30
2と、折り曲げミラー303とを経由してハーフミラー
304へ入射する。そしてこの光束は、ハーフミラー3
04で反射されて、光源用ピンホール2へ入射する。従
って、ハーフミラー301によって反射された光は、折
り曲げミラー302,303を経由する分だけ、ハーフ
ミラー301を透過した光よりも光路長を長くすること
ができる。この構成により、ハーフミラー301を透
過、反射した光をそれぞれ測定光、参照光とすることに
より、測定光と参照光との光路長差を光源光の可干渉距
離以内に補正している。
【0032】以上のように本実施形態に係る点回折型干
渉計測装置では、上記第1実施形態が奏する効果に加え
て、光源の可干渉距離が短い場合であっても、参照光と
測定光との光路長差を光源の可干渉距離以内に補正する
ことができる。
【0033】(第4実施形態)図4は本発明の第4実施
形態に係る点回折型干渉計測装置を示す概略構成図であ
る。尚、上記第2実施形態と同様の構成である部分には
同じ符号を付して重複する説明を省略し、特徴的な部分
について詳細に説明する。
【0034】上記第2実施形態において、測定光用の光
束の光路長は、折り返し位置の違いによって参照光用の
光束の光路長よりも短い。本実施形態に係る点回折型干
渉計測装置は、この光路長差を光源光の可干渉距離以内
に補正するため、光源1と光源用ピンホール2との間に
光路長差補正部Hを備える構成としている。光路長差補
正部Hは、ハーフミラー401,404と折り曲げミラ
ー402,403とからなる。そして、光路長差補正部
Hは光源用ピンホール2よりも光源1側に配置されてい
るため、折り曲げミラー402,403の傾き等により
光束に変動等が生じた場合、光源用ピンホール2によっ
てそれらの変動等を除去することができる。
【0035】光源1から射出された光束は、ハーフミラ
ー401によって2つの光束に分離される。ハーフミラ
ー401を透過した光は、ハーフミラー404を透過し
て、光源用ピンホール2へ入射する。一方、ハーフミラ
ー401によって反射された光は、折り曲げミラー40
2と、折り曲げミラー403とを経由してハーフミラー
404へ入射する。そしてこの光束は、ハーフミラー4
04で反射されて、光源用ピンホール2へ入射する。従
って、ハーフミラー401によって反射された光は、折
り曲げミラー402,403を経由する分だけ、ハーフ
ミラー401を透過した光よりも光路長を長くすること
ができる。この構成により、ハーフミラー401を透
過、反射した光をそれぞれ参照光、測定光とすることに
より、参照光と測定光との光路長差を光源光の可干渉距
離以内に補正している。
【0036】以上のように本実施形態に係る点回折型干
渉計測装置では、上記第2実施形態が奏する効果に加え
て、光源の可干渉距離が短い場合であっても、参照光と
測定光との光路長差を光源の可干渉距離以内に補正する
ことができる。
【0037】上記各実施形態に係る点回折型干渉計測装
置の好ましい態様では、被検物8の波面収差の計測の前
段階として、参照光用の光束が参照光用ピンホール12
aに精度良く入射するように、装置較正(装置のキャリ
ブレーション)を行っておくことが望ましい。この装置
較正は、折り曲げミラー6と集光レンズ7との間にコー
ナーキューブを配置するか、又は折り曲げミラー6と集
光レンズ7との間に集光レンズと平面反射ミラー(集光
レンズの集光位置に配置)を配置するか、又は集光点A
に平面反射ミラーを配置することによって行うことがで
きる。いずれの方法においても、上述の頂点反射、コー
ナーキューブの特性を利用して、参照光用の光束が参照
光用ピンホール12aに精度良く入射するように調整す
ることができる。
【0038】尚、上記各実施形態に係る点回折型干渉計
測装置において、グレーティング4はコリメータレンズ
3とハーフミラー5との間に配置されている。しかし本
発明はこれに限られず、グレーティング4を集光レンズ
11と参照光用ピンホール12a(ウィンドウ12b)
との間に配置する構成とすることもできる。斯かる場
合、平面反射ミラー101、折り曲げミラー201に替
えてハーフミラーを配置する構成とすればよい。この構
成にすることにより、上記各実施形態が奏する効果と同
様の効果を奏することができる。
【0039】また、上記各実施形態に係る点回折型干渉
計測装置は、被検物8の透過波面収差を計測するもので
ある。しかし本発明はこれに限られず、集光点Aに平面
反射ミラー101、又は折り曲げミラー201と集光レ
ンズ202とコーナーキューブ203を配置することに
よって、被検物8の反射波面収差を計測する点回折型干
渉計測装置を構成することもできる。
【0040】さらに、上記各実施形態に係る点回折型干
渉計測装置を用いることによって、投影レンズの波面収
差を簡便に干渉計測することができる。このため、高精
度な投影レンズを製造することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明により、参照光のピンホールへの
3次元的なアライメントを精度良く、短時間で効率良く
行うことができる点回折型干渉計測方法、点回折型干渉
計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レ
ンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る点回折型干渉計測
装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る点回折型干渉計測
装置を示す概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る点回折型干渉計測
装置を示す概略構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る点回折型干渉計測
装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 光源 2 光源用ピンホール 3,13,202 コリメータレンズ 4 グレーティング 5,301,304,401,404 ハーフミラー 6,10,201,302,303,402,404
折り曲げミラー 7,11 集光レンズ 8 被検物 9 球面反射ミラー 12a 参照光用ピンホール 12b ウィンドウ 14 干渉縞検出部 101 平面反射ミラー 203 コーナーキューブ A 集光点 CP 頂点反射位置 H 光路長差補正部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】点光源生成手段を用いて略理想的な球面波
    を形成する工程と、 前記点光源生成手段からの光束を光路分割素子によって
    2つの光束へ分割する分割工程と、 前記分割した光束のうちの一方の光束を、ピンホールを
    通過させて略理想的な球面波である参照光へ変換する参
    照光変換工程と、 前記参照光と被検物を経由した測定光とを干渉させて生
    じる干渉縞を干渉縞検出部で検出する検出工程とを含む
    点回折型干渉計測方法において、 前記一方の光束を前記ピンホールの共役位置へ集光する
    工程と、 前記ピンホールの共役位置へ集光した光束を、前記ピン
    ホールへ集光するように反射する反射工程とを含むこと
    を特徴とする点回折型干渉計測方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の点回折型干渉計測方法に
    おいて、 前記反射工程は、前記ピンホールの共役位置へ集光した
    光束を当該ピンホールの共役位置において、前記ピンホ
    ールへ集光するように頂点反射する頂点反射工程である
    ことを特徴とする点回折型干渉計測方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の点回折型干渉計測方法に
    おいて、 前記反射工程は、前記ピンホールの共役位置へ集光した
    光束を平行光束に変換し、当該平行光束をコーナーキュ
    ーブによって前記ピンホールへ集光するように反射する
    反射工程であることを特徴とする点回折型干渉計測方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一項に記載の点
    回折型干渉計測方法において、 前記点光源生成手段は、光源と、前記光源から射出した
    光束を略理想的な球面波とするための光源用ピンホール
    とを有し、 前記光源と前記光源用ピンホールとの間の光路内に設け
    られている光路長補正部により、前記参照光の光路長と
    前記測定光の光路長とを略等しくする光路長補正工程を
    さらに含むことを特徴とする点回折型干渉計測方法。
  5. 【請求項5】球面波を生成する点光源生成手段と、 前記点光源生成手段から射出された光を2つの光束へ分
    割する光路分割素子と、 前記分割した光束のうちの一方の光束を略理想的な球面
    波である参照光へ変換するピンホールと、 前記参照光と被検物を経由した測定光とを干渉させて生
    じる干渉縞を検出する干渉縞検出部とを有する点回折型
    干渉計測装置において、 前記一方の光束を前記ピンホールの共役位置へ集光する
    集光部材と、 前記ピンホールの共役位置へ集光した光束を、前記ピン
    ホールへ集光するように反射する反射部材とを有するこ
    とを特徴とする点回折型干渉計測装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至4のいずれか一項に記載の点
    回折型干渉計測方法を用いて製造されたことを特徴とす
    る高精度投影レンズ。
JP2001328585A 2001-10-26 2001-10-26 点回折型干渉計測方法、点回折型干渉計測装置、及び該方法を用いて製造された高精度投影レンズ Withdrawn JP2003130608A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102854757A (zh) * 2012-08-23 2013-01-02 中国科学院上海光学精密机械研究所 基于空间像线性拟合的投影物镜波像差检测系统和方法

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