JP2007057297A - 光学特性測定装置、光学特性測定方法、露光装置、および露光方法 - Google Patents

光学特性測定装置、光学特性測定方法、露光装置、および露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 たとえば光学系や光学部品の透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することのできる光学特性測定装置。
【解決手段】 被検物(13)を介した光束から、第1の光束と、第1の光束に対して光路長が異なる第2の光束とを生成し、第1の光束と第2の光束とを干渉させる干渉系(1,2,3,4)と、第1の光束と第2の光束との干渉により形成された干渉縞に基づいて、被検物の光学特性(透過波面、屈折率分布など)を検出するための検出系(5,15)とを備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光学特性測定装置、光学特性測定方法、露光装置、および露光方法に関し、特に光学材料の屈折率分布や光学系の透過波面を測定するための装置および方法に関するものである。
従来、投影光学系に対してマスク(レチクル)およびウェハ(感光性基板)を静止させた状態でウェハの各ショット領域へのマスクパターンの一括露光を繰り返すステップ・アンド・リピート型の露光装置や、投影光学系に対してマスクとウェハとを同期的に移動させつつウェハの各ショット領域に対してマスクパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン型の露光装置が知られている。また、例えば5〜20nm程度の波長を有するEUV(Extreme UltraViolet:極紫外線)光を露光光として用いるEUVL(Extreme UltraViolet Lithography:極紫外リソグラフィ)露光装置が知られている。
近年、この種の露光装置に搭載される投影光学系においては、フレアー成分の影響が重要視され、その原因となる透過波面のうねり成分の低減が求められている。そのため、投影光学系の透過波面やその構成要素である光学部品の透過波面について、高い空間周波数のうねり成分を高精度に測定する必要が出てきている。なお、高周波成分の良否判定基準として、パワースペクトラルデンシティー(Power Spectral Density;以下、単に「PSD」という)が広く用いられるようになっている。
しかしながら、高い空間周波数のうねり成分の測定に要求される精度は非常に高くなってきており、通常の位相シフト干渉法の位相分解能では十分でない。また、検出したいうねり成分がノイズに埋もれてしまい、高精度な測定が困難になってきている。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、たとえば光学系や光学部品の透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することのできる光学特性測定装置および光学特性測定方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、被検物を介した光束から、第1の光束と、前記第1の光束に対して光路長が異なる第2の光束とを生成し、前記第1の光束と前記第2の光束とを干渉させる干渉系と、
前記第1の光束と前記第2の光束との干渉により形成された干渉縞に基づいて、前記被検物の光学特性を検出するための検出系とを備えることを特徴とする光学特性測定装置を提供する。
本発明の第2形態では、被検物を介した光束から、第1の光束と、前記第1の光束に対して光路長が異なる第2の光束とを生成し、前記第1の光束と前記第2の光束とを干渉させ、
前記第1の光束と前記第2の光束との干渉により形成された干渉縞に基づいて、前記被検物の光学特性を検出することを特徴とする光学特性測定方法を提供する。
本発明の第3形態では、所定のパターンの像を感光性基板上に形成する投影光学系を備えた露光装置において、
前記投影光学系の透過波面に関する情報を検出するための第1形態の光学特性測定装置を備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第4形態では、投影光学系を介して所定のパターンを感光性基板に露光する露光方法において、
第1形態の光学特性測定装置または第2形態の光学特性測定方法を用いて前記投影光学系の透過波面に関する情報を検出する情報検出工程を含むことを特徴とする露光方法を提供する。
本発明では、被検物を介した光束から光路長の互いに異なる第1の光束と第2の光束とを生成し、第1の光束と第2の光束との干渉により形成された干渉縞に基づいて、被検物の光学特性(屈折率分布、透過波面など)を検出する。すなわち、本発明では、被検物の光学特性の測定すべき空間周波数成分に応じて2つの光束に付与する光路長差を設定することにより、感度の高い測定すなわち高分解能でS/Nの良好な測定を実現することができ、ひいては屈折率分布や透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することができる。
本発明の具体的な実施形態の説明に先立って、図1および図2を参照して本発明の原理を説明する。図1では、図示を省略した被検物を透過した被検波面の光束が、ハーフミラー1を透過した後に、ハーフミラー2に入射する。ハーフミラー2で反射された光は、第1の光束としてハーフミラー1へ入射する。一方、ハーフミラー2を透過した光は、反射ミラー3で反射され、ハーフミラー2を透過した後に、第2の光束としてハーフミラー1へ入射する。
ハーフミラー2の分割面は例えば反射ミラー3側の面に形成され、反射ミラー3の反射面は例えばハーフミラー2側の面に形成されている。また、反射ミラー3は、例えば不図示のピエゾ素子の作用により光軸方向に移動可能に構成されている。ハーフミラー2により分割され且つハーフミラー2の分割面と反射ミラー3の反射面との距離に応じた光路長差が付与されてハーフミラー1へ入射した2つの光束は、ハーフミラー1で反射された後に、結像レンズ4を介して、例えばCCDのような画像検出器5の検出面に干渉縞を形成する。結像レンズ4は、光軸方向に移動可能な少なくとも1つのレンズ成分を有し、画像検出器5の検出面と被検物の直後の光路位置とを光学的に共役に配置している。
画像検出器5の検出面に達する2つの光束の間に光路長差がない場合、2つの光束の波面形状は互いに一致し、検出面に形成される干渉縞の位相分布に凹凸は見られない。しかしながら、画像検出器5の検出面に達する2つの光束の光路長差が増大するにしたがって、2つの光束の波面形状が異なってくるため、検出面に形成される干渉縞の位相分布に凹凸が現れる。後述するように、この干渉縞の位相分布に基づいて、被検物を透過した被検波面すなわち被検物の透過波面が測定される。
図2は、図1において干渉する2つの光束の光路長差とPSD検出率と空間周波数との関係を示す図である。図2において、横軸は空間周波数(mm-1)を、縦軸はPSD検出率(%)を、参照符号Aは100mmの光路長差を、参照符号Bは150mmの光路長差を、参照符号Cは200mmの光路長差を、参照符号Dは300mmの光路長差をそれぞれ示している。図2に示すように、互いに干渉する2つの光束の光路長差が小さいときには高い空間周波数のうねり成分にPSD検出率のピークを持ち、光路長差が大きくなるにつれてPSD検出率のピークが低周波側にシフトする。
具体的に、光路長差が100mmのときには空間周波数が4mm-1の成分にPSD検出率のピークがあるが、光路長差が300mmになるとPSD検出率のピークは空間周波数が約2.3mm-1の成分にシフトする。ここで、PSD検出率は、被検物直後の被検波面形状のPSDに対する、画像検出器5での検出位相分布のPSDの比率である。測定したい空間周波数の成分に応じて2つの光束に付与する光路長差を設定することにより、最大で400%の高感度でPSDを検出することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図3は、本発明の第1実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。第1実施形態の光学特性測定装置は、図3に示すように、レーザ光源11と、このレーザ光源11から射出された光束の径を拡大(一般には変換)して被検物13へ導くためのビームエキスパンダ12とを備えている。被検物13は、レンズに加工する前のディスク状(すなわち平行平面板状)の形態を有し、一対の平行平面板14aと14bとにより挟まれている。平行平面板14a,14bは、被検物13の屈折率とほぼ同じ屈折率を有する。被検物13の後側には、図1に示す光学系が設けられている。
したがって、第1実施形態の光学特性測定装置において、レーザ光源11から射出された光束は、ビームエキスパンダ12により径が拡大された後に、一対の平行平面板14aと14bとにより挟まれた被検物13を透過する。被検物13を透過した被検光束は、ハーフミラー1を透過してハーフミラー2に入射し、ハーフミラー2により透過光と反射光との2つの光束に分割される。ハーフミラー2での反射光は、第1の光束として、ハーフミラー1および結像レンズ4を介して、画像検出器5に達する。一方、ハーフミラー2の透過光は、第2の光束として、反射ミラー3で反射された後に、ハーフミラー2、ハーフミラー1および結像レンズ4を介して、画像検出器5に達する。
こうして、ハーフミラー2の分割面と反射ミラー3の反射面との距離に応じた光路長差が付与された2つの光束は、画像検出器5の検出面に干渉縞を形成する。第1実施形態の光学特性測定装置は、画像検出器5の出力に基づいて干渉縞の解析を行うための信号処理部15を備えている。なお、画像検出器5の検出面において干渉する2つの光束の強度が互いにほぼ等しくなるように、ハーフミラー2の反射率および透過率並びに反射ミラー3の反射率を設定することが望ましい。具体的には、ハーフミラー2および反射ミラー3として、例えば4%程度の反射率を有する通常のガラス基板などを用いることができる。
第1実施形態の光学特性測定装置では、測定に際して、被検物13の無い状態で形成される干渉縞の位相分布を取得する。すなわち、被検物13の無い状態で、薄い液体層を挟んで一対の平行平面板14aと14bとを密着させる。このとき、一対の平行平面板14aと14bとの間に介在する液体は、被検物13の屈折率とほぼ同じ屈折率、ひいては平行平面板14a,14bの屈折率とほぼ同じ屈折率を有することが望ましい。こうして、被検物13を介さない光束から生成された光路長の互いに異なる2つの光束が、画像検出器5の検出面において干渉する。信号処理部15は、画像検出器5からの出力に基づいて、干渉により形成された干渉縞の位相分布を周知の位相シフト干渉法を用いて高精度に求め、干渉縞の位相分布に関する情報を内蔵する(あるいは外部に設けられた)記憶部16に記億させる。
次いで、被検物13の有る状態で形成される干渉縞の位相分布を取得する。すなわち、一対の平行平面板14aと14bとにより被検物13を挟み、被検物13と平行平面板14a,14bとの隙間を上述の液体により満たす。こうして、被検物13を介した光束から生成された光路長の互いに異なる2つの光束が、画像検出器5の検出面において干渉する。信号処理部15は、画像検出器5からの出力に基づいて、干渉により形成された干渉縞の位相分布を高精度に求め、干渉縞の位相分布に関する情報を記憶部16に記億させる。そして、信号処理部15では、被検物13の無い状態で形成された干渉縞の位相分布と、被検物13の有る状態で形成された干渉縞の位相分布との差分データ(比較データ)に基づいて、被検物13を形成する光学材料の屈折率分布を検出する。
具体的に、信号処理部15では、位相分布の差分データに対してPSD解析を実施し、2つの光束の光路長差に対応して予め用意されている検出感度(図2を参照)でPSD解析の結果を補正し、被検物13の透過波面形状のPSD情報を算出し、ひいては被検物13を形成する光学材料の屈折率分布あるいは被検物13の透過波面を算出する。上述のように、被検物13の無い状態では薄い液体層を挟んで一対の平行平面板14aと14bとを密着させ、被検物13の有る状態では一対の平行平面板14aと14bとにより被検物13を挟んでその隙間を屈折率のほぼ等しい液体で満たすことにより、被検物13の両面の面形状誤差が測定結果に及ぼす影響を実質的に除去することができる。
第1実施形態の光学特性測定装置では、被検物13の屈折率分布または透過波面の測定すべき空間周波数成分に応じて2つの光束に付与する光路長差(すなわちハーフミラー2の分割面と反射ミラー3の反射面との距離)を設定することにより感度の高い状態での測定が可能になるので、屈折率分布や透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することができる。広い帯域で屈折率分布(屈折率ムラ)や透過波面を測定する場合、周波数帯域を分割し、分割した帯域毎に2つの光束に付与する光路長差を変えて測定を行うことにより、感度の高い状態での測定が可能になる。この場合、被検物13の透過波面のPSD情報から、空間周波数帯域毎の屈折率分布や透過波面のrms(root mean square;自乗平均平方根あるいは平方自乗平均)値などを算出することができる。なお、被検物13への入射光の偏光状態は、所定の方向に偏光方向を有する直線偏光状態であっても、円偏光状態であっても、楕円偏光状態であっても良く、用途に応じて入射光の偏光状態を適宜使い分けることができる。
図4は、本発明の第2実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。第2実施形態は、第1実施形態と類似の構成を有するが、第2平行平面板14bとハーフミラー1との間の光路中に被検物13を介した光束の径を縮小する縮小光学系21を付設している点が第1実施形態と相違している。以下、第1実施形態との相違点に着目して第2実施形態を説明する。第2実施形態の光学特性測定装置では、被検物13の直後に縮小光学系21を配置し、この縮小光学系21の作用によりハーフミラー1に入射する光束の径を縮小している。
以下、簡単のために、ハーフミラー1に入射する光束の径を第1実施形態に比して1/5に縮小しているものとして説明する。ハーフミラー1に入射する光束の径、ひいてはハーフミラー2に入射する光束の径を1/5に縮小したときの光路長差とPSD検出率と空間周波数との関係を図5に示す。図5の表記は、関連する図2の表記と同様である。ただし、図5において、参照符号Eは4mmの光路長差を、参照符号Fは6mmの光路長差を、参照符号Gは8mmの光路長差を、参照符号Hは12mmの光路長差をそれぞれ示している。
図5を参照すると、ハーフミラー1に入射する光束の径を1/5に縮小することにより、ハーフミラー2で分割される2つの光束に付与すべき光路長差を1/25(一般には光束径の縮小倍率の二乗)に小さくできることがわかる。その結果、第2実施形態では、第1実施形態と同様に被検物13の屈折率分布または透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することができるだけでなく、反射ミラー3の移動ストロークを1/25に短くすること(一般的にはハーフミラー2と反射ミラー3との間隔の変化量を小さくすること)ができ、ひいては装置のコンパクト化を図ることができる。
図6は、本発明の第3実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。第3実施形態は、第1実施形態と類似の構成を有するが、レーザ光源11とハーフミラー1との間の光路中に、光源側から順に、集光レンズ31、ピンホール部材32、被検光学系33、校正用ピンホール部材34およびコリメータレンズ35を付設している点が第1実施形態と相違している。以下、第1実施形態との相違点に着目して第3実施形態を説明する。
第3実施形態の光学特性測定装置では、レーザ光源11から射出された円偏光状態の光束が、集光レンズ31を介して、被検光学系33の物体面位置に配置されたピンホール部材32のピンホール(点回折光源)に集光する。ピンホール部材32のピンホールでの回折により生成された基準球面波(一般には所定の波面形状)の光束は、被検光学系33を透過し、光路に対して挿脱自在な校正用ピンホール部材34のピンホールに集光する。被検光学系33の像面位置に配置されたピンホール部材34のピンホールを通過した光は、コリメータレンズ35を介して略平行光に変換され、ハーフミラー1に入射する。
第3実施形態の光学特性測定装置では、測定に際して、校正用ピンホール部材34を光路中に設定しない状態で形成される干渉縞の位相分布を取得する。すなわち、校正用ピンホール部材34のピンホール(一般には所定のパターン)を介さない光束から生成された光路長の互いに異なる2つの光束を、画像検出器5の検出面において干渉させる。信号処理部15は、画像検出器5からの出力に基づいて、干渉により形成された干渉縞の位相分布を周知の位相シフト干渉法を用いて高精度に求め、干渉縞の位相分布に関する情報を記憶部16に記億させる。
次いで、校正用ピンホール部材34を光路中に設定した状態で形成される干渉縞の位相分布を取得する。すなわち、校正用ピンホール部材34のピンホールを介した光束から生成された光路長の互いに異なる2つの光束を、画像検出器5の検出面において干渉させる。信号処理部15は、画像検出器5からの出力に基づいて、干渉により形成された干渉縞の位相分布を高精度に求め、干渉縞の位相分布に関する情報を記憶部16に記億させる。そして、信号処理部15では、校正用ピンホール部材34を光路中に設定しない状態で形成された干渉縞の位相分布と、校正用ピンホール部材34を光路中に設定した状態で形成された干渉縞の位相分布との差分データ(比較データ)に基づいて、被検光学系33の透過波面を検出する。
具体的に、信号処理部15では、位相分布の差分データに対してPSD解析を実施し、2つの光束の光路長差に対応して予め用意されている検出感度でPSD解析の結果を補正し、被検光学系33の透過波面形状のPSD情報を算出し、ひいては被検光学系33の透過波面を算出する。上述のように、校正用ピンホール部材34を光路中に設定しない状態で形成された干渉縞の位相分布と、校正用ピンホール部材34を光路中に設定した状態で形成された干渉縞の位相分布との差分データを用いることにより、被検光学系33以外で発生する波面誤差が測定結果に及ぼす影響を実質的に除去することができる。
第3実施形態の光学特性測定装置では、被検光学系33の透過波面の測定すべき空間周波数成分に応じて2つの光束に付与する光路長差を設定することにより感度の高い状態での測定が可能になるので、透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することができる。なお、被検光学系33への入射光の偏光状態は、円偏光状態に限定されることなく、所定の方向に偏光方向を有する直線偏光状態であっても、楕円偏光状態であっても良く、用途に応じて入射光の偏光状態を適宜使い分けることができる。
図7は、本発明の第4実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。第4実施形態は、第3実施形態と類似の構成を有するが、ハーフミラー1に代えて偏光ビームスプリッター41を用いている点、並びにレーザ光源11と集光レンズ31との間、コリメータレンズ35と偏光ビームスプリッター41との間、および偏光ビームスプリッター41とハーフミラー2との間に1/4波長板42a,42b,42cをそれぞれ付設している点が第3実施形態と相違している。以下、第3実施形態との相違点に着目して第4実施形態を説明する。
第4実施形態の光学特性測定装置では、レーザ光源11から射出された直線偏光状態の光束が、第1の1/4波長板42aにより円偏光状態になり、集光レンズ31を介して、ピンホール部材32のピンホールに集光する。ピンホール部材32のピンホールでの回折により生成された基準球面波の光束は、被検光学系33、校正用ピンホール部材34のピンホールおよびコリメータレンズ35を通過し、第2の1/4波長板42bにより再び直線偏光状態になり、偏光ビームスプリッター41に入射する。このとき、偏光ビームスプリッター41に入射する光束は、偏光ビームスプリッター41の偏光分割面に対してP偏光状態で入射するように設計されている。
偏光ビームスプリッター41に入射したP偏光状態の光束は、偏光ビームスプリッター41を透過し、第3の1/4波長板42cにより円偏光状態になり、ハーフミラー2に入射して透過光と反射光との2つの光束に分割される。ハーフミラー2で反射された円偏光状態の光束(第1の光束)は、第3の1/4波長板42cによりS偏光状態になり、偏光ビームスプリッター41で反射され、結像レンズ4を介して画像検出器5に達する。
一方、ハーフミラー2を透過した円偏光状態の光束(第2の光束)は、反射ミラー3で反射され、ハーフミラー2を透過し、第3の1/4波長板42cによりS偏光状態になり、偏光ビームスプリッター41で反射され、結像レンズ4を介して画像検出器5に達する。このように、第4実施形態では、第3実施形態と同様に被検光学系33の透過波面の微小なうねり成分を高精度に測定することができるだけでなく、レーザ光源11からの射出光の光量損失を良好に抑えた測定を行うことができる。
なお、第3実施形態および第4実施形態において測定可能な限界周波数は被検光学系33の瞳領域に対応するCCD画素数(画像検出器5の検出画素数)で決まることになるので、被検光学系33の瞳内で数百うねりの高周波成分まで測定可能である。半導体露光装置に搭載される投影光学系の場合、瞳内で数百うねりの高周波成分は結像性能に影響を及ぼすフレアーの原因となる成分である。
そこで、図8に示すように、第3実施形態または第4実施形態にかかる光学特性測定装置を露光装置に搭載し、露光装置の投影光学系PLの透過波面をコンパクトな構成で測定することができる。なお、図8では、第3実施形態または第4実施形態にかかる光学特性測定装置のうち、被検光学系33よりも後段の部分だけを装置81として図示し、被検光学系33よりも前段の部分の図示を省略している。図8に示す露光装置は、所定のパターンが形成されたマスク(レチクル)Mを照明する照明系ILと、感光性基板であるウェハW上にマスクMのパターン像を形成する投影光学系PLとを備えている。
マスクMはマスクステージMS上に保持され、ウェハWはウェハステージWS上に保持されている。そして、投影光学系PLの光軸と直交する平面内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光を行うことにより、いわゆるステップ・アンド・リピート方式にしたがって、ウェハWのショット領域にマスクMのパターンを逐次露光する。あるいは、投影光学系PLの光軸と直交する平面内においてマスクMおよびウェハWを投影光学系PLに対して相対移動させながら、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式にしたがって、ウェハWの各露光領域にマスクMのパターンをスキャン露光する。
図示の露光装置では、搭載された光学特性測定装置を用いて投影光学系PLの透過波面に関する情報を適時検出し、その検出情報に応じて設計されたパターンを有するマスクMを用いて露光を行う。具体的には、例えばOPC(Optical Proximity Correction:光学近接効果補正)と呼ばれる手法により投影光学系PLの透過波面のうねり成分を考慮して設計されたパターンのマスクMを用いることにより、投影光学系PLの透過波面のうねり成分がパターン結像に及ぼす影響を良好に抑えることができる。
なお、上述の説明では、露光装置に搭載した光学特性測定装置を用いて投影光学系PLの透過波面を測定しているが、露光装置とは別体の光学特性測定装置を用いて投影光学系PLの透過波面を測定し、その測定結果に応じて設計されたパターンを有するマスクMを用いて露光を行うこともできる。
本発明の原理を説明する図である。 図1において干渉する2つの光束の光路長差とPSD検出率と空間周波数との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。 図4において干渉する2つの光束の光路長差とPSD検出率と空間周波数との関係を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる光学特性測定装置の構成を概略的に示す図である。 第3実施形態または第4実施形態にかかる光学特性測定装置を搭載した露光装置の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1,2 ハーフミラー
3 反射ミラー
4 結像レンズ
5 画像検出器
11 レーザ光源
12 ビームエキスパンダ
13 被検物
14a,14b 平行平面板
15 信号処理部
16 記憶部
21 縮小光学系
31 集光レンズ
32,34 ピンホール部材
35 コリメータレンズ
33 被検光学系
41 偏光ビームスプリッター
42 1/4波長板

Claims (14)

  1. 被検物を介した光束から、第1の光束と、前記第1の光束に対して光路長が異なる第2の光束とを生成し、前記第1の光束と前記第2の光束とを干渉させる干渉系と、
    前記第1の光束と前記第2の光束との干渉により形成された干渉縞に基づいて、前記被検物の光学特性を検出するための検出系とを備えることを特徴とする光学特性測定装置。
  2. 前記干渉系は、前記第1の光束の光路長に対し、前記第2の光束の光路長を変化させる光路長可変部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学特性測定装置。
  3. 前記被検物と前記干渉系との間に配置され、前記被検物を介した光束の径を縮小する縮小光学系を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学特性測定装置。
  4. 前記被検物を介さない光束から生成した第3の光束と、前記第3の光束に対して光路長が異なる第4の光束との干渉により形成された干渉縞の位相分布を記億する記憶部を有し、
    前記検出系は、前記記憶部に記憶された前記干渉縞の位相分布と、前記第1の光束と前記第2の光束との干渉により形成された前記干渉縞の位相分布との比較データに基づいて、前記被検物の光学特性を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学特性測定装置。
  5. 前記被検物に所定の波面形状を有する光束を照射する照射系と、前記被検物と前記干渉系との間に配置される所定パターンとを有し、
    前記干渉系は、前記所定パターンを介した光束から前記第1の光束と前記第2の光束とを生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学特性測定装置。
  6. 前記所定パターンを介さない光束から生成した第3の光束と、前記第3の光束に対して光路長が異なる第4の光束との干渉により形成された干渉縞の位相分布を記憶する記憶部を有し、
    前記検出系は、前記記憶部に記憶された前記干渉縞の位相分布と、前記第1の光束と前記第2の光束との干渉により形成された前記干渉縞の位相分布との比較データに基づいて、前記被検物の光学特性を検出することを特徴とする請求項5に記載の光学特性測定装置。
  7. 被検物を介した光束から、第1の光束と、前記第1の光束に対して光路長が異なる第2の光束とを生成し、前記第1の光束と前記第2の光束とを干渉させ、
    前記第1の光束と前記第2の光束との干渉により形成された干渉縞に基づいて、前記被検物の光学特性を検出することを特徴とする光学特性測定方法。
  8. 前記第1の光束の光路長に対し、前記第2の光束の光路長を変化させることを特徴とする請求項7に記載の光学特性測定方法。
  9. 前記光学特性は、前記被検物の透過波面に関する情報及び前記被検物の屈折率分布に関する情報のうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項7または8に記載の光学特性測定方法。
  10. 前記第1の光束の光路長と前記第2の光束の光路長との光路長差は、前記透過波面に関する情報及び前記屈折率分布に関する情報のうちの少なくとも一方の測定すべき空間周波数成分に応じて設定されることを特徴とする請求項9に記載の光学特性測定方法。
  11. 前記被検物の光学特性は、前記第1の光束の光路長と前記第2の光束の光路長との光路長差に対応して予め用意されている検出感度で補正されていることを特徴とする請求項10に記載の光学特性測定方法。
  12. 所定のパターンの像を感光性基板上に形成する投影光学系を備えた露光装置において、
    前記投影光学系の透過波面に関する情報を検出するための請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学特性測定装置を備えていることを特徴とする露光装置。
  13. 投影光学系を介して所定のパターンを感光性基板に露光する露光方法において、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学特性測定装置または請求項7乃至11のいずれか1項に記載の光学特性測定方法を用いて前記投影光学系の透過波面に関する情報を検出する情報検出工程を含むことを特徴とする露光方法。
  14. 前記情報検出工程で得られた前記投影光学系の透過波面に関する情報に応じて設計されたパターンを有するマスクを準備するマスク準備工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の露光方法。
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