JP4904708B2 - 波面収差測定方法、波面収差測定装置、投影露光装置、投影光学系の製造方法 - Google Patents
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Description
このように極端に波長の短い光はガラスなどの屈折部材を透過しにくいので、EUVL用の投影光学系には、屈折部材ではなくミラー(非球面ミラー)からなる反射型の投影光学系が用いられる。この投影光学系の波面収差の許容値は、0.05λrms=0.67nmrms以下であり、極めて厳しい。
この波面収差測定装置では、投影光学系のレチクル面にピンホール部材を配置すると共に、EUV光を発光する光源(EUV光源)を用いて照明する。このピンホール部材のピンホールで発生する球面波を測定光束として被検光学系に通し、被検光学系を通過した後の測定光束を回折格子で複数の回折光束に分割し、そのうち±1次回折光束が成す干渉縞をCCD撮像素子で撮像する。その干渉縞のパターンは投影光学系の波面収差に応じて歪むので、この干渉縞の歪みパターンから、波面収差を高精度に検知することができる。
例えば、EUV光の波長λ=13.5nm、投影光学系のウエハ側開口数NAwaf=0.25、投影光学系のレチクル側開口数NAret=0.0625であるとき、ピンホールの径φに必要な条件は、φ<216nmとなり、極めて小さい。
また、本発明は、本発明の波面収差測定方法に好適な波面収差測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、投影光学系の波面収差を高精度に自己測定することのできる投影露光装置を提供することを目的とする。
L>λ/NAcond 、
L×M=p/(1−β)×n(但し、n:整数)、
β=f/d (但し、f≠0)、
の式を満たすようにしたものである。なお、波面収差測定方法において、前記照明光束の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれてもよい。
また、この波面収差測定装置において、前記スリット群の各スリットの配置ピッチL、前記回折格子の格子ピッチp、前記被検光学系の結像倍率Mは、L×M=p×n(但し、n:整数)・・・(2)の式を満たしてもよい。
また、この波面収差測定装置において、前記照明光束の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれてもよい。
本発明の投影露光装置は、物体面に配置されたマスクのパターンを像面に投影するための投影光学系と、記物体面を照明光束で照明する照明光学系と、前記物体面の測定対象物点に理想球面波生成用のスリットを配置するためのスリット部材と、前記測定対象物点に配置された前記スリットから射出し、かつ前記投影光学系を経由した測定光束を、シアリング干渉させるための回折格子と、前記シアリング干渉で生じた干渉縞を検出するための検出器とを備えた投影露光装置において、前記照明光束は、可干渉長さが前記スリットのスリット幅よりも広い照明光束であり、前記スリット部材は、少なくとも前記可干渉長さより広い配置ピッチで配列された2以上の前記スリットからなるスリット群を、前記測定対象物点に配置するものであることを特徴とする。
また、この投影露光装置において、前記照明光学系の光源は、レーザプラズマ光源又は放電プラズマ光源であってもよい。
また、この投影露光装置において、前記照明光束の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれており、前記投影光学系は、波長λの光を導光することのできる光学部材によって構成されてもよい。
また、この投影光学系の製造方法において、前記線光源群の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれており、前記投影光学系は、波長λの光を導光することのできる光学部材によって構成されていてもよい。
また、本発明によれば、本発明の波面収差測定方法に好適な波面収差測定装置が実現する。
また、本発明によれば、投影光学系の波面収差を高精度に自己測定することのできる投影露光装置が実現する。
図1、図2、図3、図4、図5、図6に基づき本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、波面収差測定装置の実施形態である。
図1は、本測定装置の構成図である。
本測定装置の被検対象である被検光学系TOは、露光波長が11nm〜15nm(以下、13.5nmとする。)のEUVL用の反射型の投影光学系である。これに合わせて、本測定装置の照明光学系11の光源には、波長λ=13.5nmのEUV光源、特に、空間コヒーレンスの低いレーザプラズマ光源(LPP光源)が用いられる。
照明光学系11の光源から射出されるEUV光は、集光ミラー11Bの集光作用を受けて、被検光学系TOの測定対象物点に集光スポットを形成する。このEUV光は、そこに配置されたスリットSによって理想球面波(正確には、スリット幅方向にかけて理想球面となった光波)に変換され、測定光束として被検光学系TOに入射する。その測定光束は、被検光学系TO内の各ミラーを経由することで、被検光学系TOの収差の影響を受けて、被検光学系TOの像面側へ射出する。その測定光束は、被検光学系TOの像面へ向けて集光しながら回折格子Gに入射し、回折格子Gの回折作用によって0次,1次,・・・の各次数の回折光束に分割される。各回折光束は、被検光学系TOの像面上の互いにずれた位置にスリットSの像(スリット像)をそれぞれ形成する。
なお、図1では、回折格子Gの格子線方向が、紙面表裏方向(Y方向)に一致しており、スリット像I+,I-の短手方向及び並び方向(=シア方向)が左右方向(X方向)であるときの様子を示した。
なお、本測定装置では、撮像素子17上の干渉縞が鮮明となるように、回折格子Gと撮像素子17の位置関係は、所謂「Talbot条件」を満足するように最適化される。Talbot条件の詳細は、「応用光学1(鶴田)」(p178-181,培風館,1990年)に記載されている。ここでは、この条件下で、±1次回折光束のみを考える。
また、本測定装置のスリット部材12には、スリットSとして、測定光束をX方向に理想球面化するマルチスリットSXと、測定光束をY方向に理想球面化するマルチスリットSYとが形成されている。スリット部材12の移動により、シア方向がX方向であるときには、測定対象物点にマルチスリットSXが配置され、シア方向がY方向であるときには、測定対象物点にマルチスリットSYが配置される(これらのマルチスリットSX,SYの詳細は、後述)。
さらに、コンピュータは、被検光学系TOの透過波面のX方向の分布とY方向の分布とを適切に合成することによって、被検光学系TOの透過波面の分布を復元することができる。この透過波面の分布が、被検光学系TOの波面収差を表す。
図2(a)は、本測定装置のスリット部材12の構成を説明する図である。
本測定装置における被検光学系TOは反射型であり、その視野は円弧状なので、それに合わせてスリット部材12の全体も円弧状をしている。スリット部材12において、被検光学系TOの視野内の複数の測定対象物点のそれぞれに、マルチスリット(SX又はSY)が形成されている。マルチスリットSX,SYの各々は、複数のスリット(スリット群)からなる。
さて、マルチスリットSXは、図2中の左側に拡大して示すように、X方向にかけて理想球面となった光波を生成するための複数のスリット(つまり、スリット幅方向がX方向に一致したスリット)SA,SB,SC,・・・を、所定の配置ピッチLでX方向に等間隔に密に配列してなる(配置ピッチL:互いに隣接するスリットの中心同士の間隔)。
マルチスリットSX,SYの各々の外形(=複数のスリットSA,SB,SC,・・・の形成領域の外形)は、EUV光の集光スポットと略形同大である。
以上のスリット部材12が適切にセットされ、測定対象物点の何れかが集光スポットにより照明されると、そこに配置されたマルチスリット(SX又はSY)内の個々のスリットSA,SB,SC,・・・は、所定方向(X方向又はY方向)にかけて理想球面となった光波からなる測定光束を個別に生成する。これによって、被検光学系TOの測定対象物点に、線光源群が形成される。
図3は、互いに隣接する3つのスリットSA,SB,SCの作用を説明する概念図である。なお、図3では、3つのスリットSA,SB,SCの中心のスリットSBからの測定光束のみを可視化した。
スリット像IA+,IA-から射出した±1次回折光束(スリットSAによる±1次回折光束)はシアリング干渉し、撮像素子17上に干渉縞を形成する。
同様に、スリット像IC+,IC-から射出した±1次回折光束(スリットSCによる±1次回折光束)もシアリング干渉し、撮像素子17上に干渉縞を形成する。
よって、撮像素子17上では、図4(a)に示すように、歪みパターンの略等しい干渉縞FA,FB,FCが、若干だけずれて重なる(干渉縞FA,FB,FC:スリットSA,SB,SCが個別に形成した干渉縞。)。なお、図4(a)では、干渉縞FA,FB,FCのずれを強調するために、暗部のピークのみを細い線で表現した。このように歪みパターンの略等しい干渉縞FA,FB,FCが重なれば、干渉縞の光量が高められたのと同等の効果が期待できる。
(余分な干渉縞について)
但し、互いに異なるスリットSA,SB,SCからの測定光束同士が干渉すると、スリットSA,SB,SCが個別に形成する干渉縞FA,FB,FCに、余分な干渉縞が重畳してしまう。
ここで、照明光学系11の光源にはレーザプラズマ光源が用いられるので、その可干渉長さは、高々「λ/NAcond」である。ここに、λ:EUV光の波長、NAcond:照明光学系11の射出側開口数(集光ミラー11Bからスリット側へ射出する光束のNA)である。
L>λ/NAcond ・・・(1)
この式(1)の条件が満たされれば、スリットSA,SB,SCによって個別に形成される干渉縞FA,FB,FCがインコヒーレントに重なり、余分な干渉縞の発生を防止できる。
次に、図4(a)では、スリットSA,SB,SCによって個別に形成される干渉縞FA,FB,FCの位相が一致している様子、つまり干渉縞FA,FB,FCの明部のピークと暗部のピークとが同じ位置に現れている様子を示したが、実際には、図4(b)に示すように、それらの位相がずれている可能性もある。
このように位相がずれる理由は、スリットSA,SB,SCから個別に射出した各測定光束が、回折格子GX上の互いにずれた領域に入射することにある。
一方、2つの測定光束A,Bが、図5(b)に示すような関係で回折格子GXに入射したときには、干渉縞FA,FBの位相は一致しない。
図6(a),(b)は、干渉縞FA,FBの位相が一致するときの回折格子GXの近傍の拡大概念図である。図6(a)は、光軸と垂直な方向から見た図、図6(b)は、光軸方向から見た図である(図6(a)では、波面中心を通る光線のみを図示した。)。
このずれ量d1は、測定光束Aによるスリット像IA0と、測定光束Bによるスリット像IB0との間隔に等しく、それは、被検光学系TOの結像倍率M、マルチスリットSX内のスリットの配置ピッチLによって、「L×M」で表される。したがって、式(2’)は、次式(2)に置き換えられる。
そこで、本測定装置では、スリットSA,SB,SCの配置ピッチL、回折格子GXの格子ピッチpは、式(2)を満足するように設定される。これにより、スリットSA,SB,SCが個別に形成する干渉縞FA,FB,FCの位相を一致させ、必要な干渉縞の光量を確実に向上させることができる。
次に、図4(a)に示したとおり、干渉縞FA,FB,FCは若干ずつずれて重なる。これらの位置ずれを低減するために、各干渉縞FA,FB,FCの位相を、意図的に少しずつずらしてもよい。その場合、式(2)に代えて式(3)を採用すればよい。
L×M=p/(1−β)×n,
β=f/d(但し、n:整数) ・・・(3)
ここに、f:スリット像の形成面(=被検光学系TOの像面)を基準とした回折格子GXの変位、d:スリット像の形成面(=被検光学系TOの像面)を基準とした撮像素子17の変位である(図2参照)。因みに、本測定装置の配置では、β<0となる。
L×M=p×(1+β)×n,
β=f/d(但し、n:整数) ・・・(3’)
以上の式(3)又は(3’)を採用すれば、干渉縞FA,FB,FCの位置ずれが目立たなくなる。
以上、本測定装置では、図2に示したように、1つの測定対象物点にマルチスリットSX又はSYを配置することによって、必要な干渉縞の光量を増加させる。
また、マルチスリット(SX又はSY)内のスリットの配置ピッチLなどが式(1)を満たすので、余分な干渉縞の発生を防ぐことができる。
また、マルチスリット(SX又はSY)内のスリットの配置ピッチLなどが式(2)に代えて式(3)又は式(3’)を満たせば、必要な干渉縞同士の位置ずれを低減することができる。
なお、本測定装置のコンピュータによる透過波面の復元には、例えば、下記の文献等に記載されている方法を適用することができる。この方法では、本測定装置のようなマルチスリットではなくシングルスリットが想定されているが、マルチスリットを用いた本測定装置にも同様に適用することが可能である。
(実施例)
本実施例の測定対象は、以下の仕様のEUVL用の投影光学系である。
・露光波長=13.5nm,
・像側開口数NAim=0.25,
・投影倍率M=0.25,
・物体側開口数NAret=0.0625,
なお、物体側開口数NAretは、NAret=NAim×Mによって決められた。
・照明光学系11の光源の波長λ=13.5nm
・照明光学系11の射出側開口数NAcond=0.0625,
・被検光学系TOの像面を基準とした回折格子GX,GYの変位f=+100μm,
・被検光学系TOの像面を基準とした撮像素子17の変位d=−50mm,
・照明光学系11による集光スポットの径Φ=200μm,
・マルチスリットSX,SY内のスリットの配置ピッチL=4μm,
・回折格子GX,GYの格子ピッチp=1μm,
なお、NAcond=NAretとしたのは、測定光束の光量と波面精度(理想球面の程度)とを両立させるためである。また、格子ピッチp及び配置ピッチLは、以下の過程によって選定した。
L>0.216nm ・・・(1a)
L=4p,8p,12p, ・・・ ・・・(2a)
また、上述したとおり、必要な干渉縞の光量を最大にするためには、配置ピッチLはなるべく狭い方が望ましい。これを考慮し、式(1a)を満たす配置ピッチLの最小値を求めると、L≒0.2nmとなる。このとき、式(2a)より、格子ピッチpは、p≒50nmとなる。
したがって、仮に、集光スポットの一杯にスリットを密に配置するならば、マルチスリット(SX又はSY)の全透過光量をピンホール1つ分の7800倍以上にまで増やすことができる。このとき、必要な干渉縞の光量を7800倍以上に高めることができる。因みにこれは、シングルスリット(スリット1本分)の全透過光量の約100倍に相当する。
ここで、本測定装置に用いられたスリット部材12の構造の一例を説明する。スリット部材12は、図7に示すように、セラミックなどからなる基板12−0上に、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)などを積層させてできる反射膜12−1、タンタル(Ta)などからなる吸収層12−2が順に形成されてなる。このうち、吸収層12−2には、前述したスリットSA,SB,・・・と同じパターンの開口部が形成されており、その開口部では反射膜12−1が露出している。この露出部分が、スリットSA,SB,・・・の機能を果たす。なお、反射膜12−1の膜構造は、EUV光を十分な反射率で反射できるように最適化されている。
なお、本測定装置のスリット部材12(図2)においては、波面収差測定を複数の測定対象物点について行うために、マルチスリット(SX又はSY)の数が複数になっているが、その必要が無ければ、1つであってもよい。
また、マルチスリットSX,SYを1つずつ(又は少ない個数)だけしか有していなくても、そのスリット部材12を物体面に沿って移動させれば、波面収差測定を複数の測定対象物点について行うことができる。
但し、複数のマルチスリットSXと複数のマルチスリットSYとが予め設けられたピンホール部材12を用いる方が、移動や回転を省略できるので好ましい。
また、本測定装置では、回折格子GX,GYと撮像素子17との間に何も配置されなかったが、図8に示すように、不必要な光束をカットして必要な光束のみを選択的に透過するマスクM(所謂次数選択マスク)を配置してもよい。なお、「不必要な光束」とは、各スリットSA,SB,SC・・・からの測定光束の0,2,3,・・・次回折光束であり、「必要な光束」とは、各スリットSA,SB,SC・・・からの測定光束の±1次回折光束である。
また、本測定装置では、回折格子GX,GYの挿入箇所が、被検光学系TOの像面の前側であったが、図8の下部の点線枠内に示すように、像面の後側であってもよい。但し、回折格子GX,GYの後側では必要な光と不必要な光とが混在するので、マスクMを利用することはできない。よって、回折格子GX,GY及び撮像素子17の位置関係は、上述した「Talbot条件」を満たす必要がある。
また、式(2)及び式(3)(又は式(3’))における「β」は、回折格子GX,GYの格子ピッチpと干渉縞FA,FB,FC,・・・の縞のピッチとの比を表しており、一般に、干渉縞FA,FB,FC,・・・の縞のピッチが格子ピッチpよりも十分大きいことを考えると、式(2)と式(3)(又は式(3’))との差は小さい。しかし、大きな集光スポットでマルチスリット(SX又はSY)を照明し、マルチスリット(SX又はSY)内のスリットSA,SB,・・・の個数が多いときには、その誤差は無視し得なくなることがある。この場合、式(2)よりも式(3)(又は式(3’))を積極的に採用することが望ましい。
L×M=p×(1+β)×(n±0.1) ・・・(4)
また、本測定装置の光源には、レーザプラズマ光源が用いられたが、放電プラズマなど、空間コヒーレンスの低い他のEUV光源を用いてもよい。
また、本測定装置では、被検光学系TOが投影光学系であるが、投影光学系以外の他の結像光学系の波面収差測定にも、本発明は適用可能である。但し、EUVL用の投影光学系の波面収差測定では、高精度化の要求が高く、その分だけ干渉縞の光量を高める要求も強いので、本発明が特に有効である。
また、本測定装置による波面収差測定は、一般に、投影光学系の製造時、その組み立て調整に適用されるが、組み立て後の投影光学系の収差変動の検出に適用することもできる。
[第2実施形態]
図9に基づき本発明の第2実施形態を説明する。
図9は、本投影露光装置の構成図である。
本投影露光装置には、第1実施形態の測定装置(図1)と同じ機能が搭載されている。すなわち、本投影露光装置には、照明光学系21、反射型のレチクルR、投影光学系PL、ウエハWが配置されると共に、反射型のスリット部材12、透過型の回折格子GX,GY、移動機構13c、撮像素子17などが備えられる。
投影光学系PLは、EUV光を十分な反射する特性を持った複数のミラーからなる反射型の投影光学系である。
例えば、スリット部材12は、レチクルRと共にレチクルステージ22によって支持される。レチクルステージ22の移動により、レチクルRとスリット部材12とが入れ替わる。
撮像素子17は、第1実施形態の測定装置における撮像素子17と同じものであり、回折格子GX,GYの後側の位置に配置される。
したがって、本投影露光装置の各部に適切な指示さえ与えられれば、投影光学系PLの自己測定を、第1実施形態の測定装置と同様に、確実かつ高精度に行うことができる。
(2)測定対象物点に関する波面収差を測定する。
(4)視野内の複数の測定対象物点に関する波面収差データを基に、各反射面の位置誤差(シフト量、チルト量)を算出する。
(5)各反射面の位置誤差を補正し、波面収差の最適化を行う。
また、本投影露光装置を、第1実施形態の変形例の何れかと同様に変形してもよい。マスクM(図8)を利用する場合、マスクMをウエハWと共にウエハステージ26によって支持し、ウエハステージ26の移動によってウエハWとマスクMとを入れ替えてもよい。
[第3実施形態]
図10に基づき本発明の第3実施形態を説明する。
図10は、投影光学系の製造方法の手順を示すフローチャートである。
投影光学系の光学設計をする(ステップS101)。ここで設計されるのは、例えば、図9の符号PLで示すような構成の投影光学系である。このステップS101において、投影光学系内の各光学部材(ミラー)の各面形状が決定される。
加工された各光学部材の面形状を測定しつつその面精度誤差が小さくなるまで加工が繰り返される(ステップS102,S103,S104)。
その後、全ての光学部材の面精度誤差が許容範囲内に収まると(ステップS104OK)光学部材を完成させ、それら光学部材によって投影光学系を組み立てる(ステップS105)。
このように、ステップS106における測定で第1実施形態の測定装置を利用すれば、投影光学系の波面収差を確実かつ高精度に測定することができるので、投影光学系を確実に高性能化することができる。
また、本製造方法で製造した投影光学系は、EUVL用の投影光学系であるが、他の露光波長の投影光学系の製造にも同様に、本発明を適用することができる。但し、EUVL用の投影光学系の製造では、測定精度を光量を高める要求が高かったので、本発明が特に有効である。
12,12’ スリット部材
TO 被検光学系
GX,GY 回折格子
17 撮像素子
13c 移動機構
11B 集光ミラー
S マルチスリット
SA,SB,SC,・・・ スリット
IA,IB,IC,・・・ スリット像
FA,FB,FC,・・・ 干渉縞
R レチクル
W ウエハ
22 レチクルステージ
26 ウエハステージ
Claims (10)
- 被検光学系の測定対象物点に線光源群を配置し、その線光源群から射出した測定光束を被検光学系に通してシアリング干渉させ、生じた干渉縞を検出器で検出する波面収差測定方法において、
前記線光源群を生成するにあたり、前記測定対象物点にスリット群を配置するためのスリット部材と、前記スリット群の各スリットの幅よりも可干渉長さの広い照明光束で前記測定対象物点を照明するための照明光学系とを用いるとともに、前記被検光学系を経由した測定光束をシアリング干渉させるために回折格子と、前記回折格子による前記シアリング干渉で生じた干渉縞を検出する検出器とを用い、
前記照明光束は、可干渉長さが前記スリット群の各スリットの幅よりも広い照明光束であり、
前記各スリットの配置ピッチをL、前記照明光束の波長をλ、前記照明光学系のピンホール側開口数をNAcond、前記回折格子の格子ピッチをp、前記被検光学系の結像倍率をM、前記被検光学系の像面に対する前記回折格子の変位をf、前記被検光学系の像面に対する前記検出器の変位をdとした場合、
L>λ/NAcond 、
L×M=p/(1−β)×n(但し、n:整数)、
β=f/d (但し、f≠0)、
の式を満たすことを特徴とする波面収差測定方法。 - 請求項1に記載の波面収差測定方法において、
前記照明光束の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれる
ことを特徴とする波面収差測定方法。 - 被検光学系の測定対象物点に理想球面波生成用のスリット群を配置したスリット部材と、
前記測定対象物点を照明光束で照明する照明光学系と、
前記スリット部材から射出し前記被検光学系を経由した測定光束をシアリング干渉させる回折格子と、
前記回折格子による前記シアリング干渉で生じた干渉縞を検出する検出器と、
を備えた波面収差測定装置において、
前記照明光束は、可干渉長さが前記スリット群の各スリットの幅よりも広い照明光束であり、
前記各スリットの配置ピッチをL、前記照明光束の波長をλ、前記照明光学系のピンホール側開口数をNAcond、前記回折格子の格子ピッチをp、前記被検光学系の結像倍率をM、前記被検光学系の像面に対する前記回折格子の変位をf、前記被検光学系の像面に対する前記検出器の変位をdとした場合、
L>λ/NAcond 、
L×M=p/(1−β)×n(但し、n:整数)、
β=f/d (但し、f≠0)、
の式を満たす
ことを特徴とする波面収差測定装置。 - 請求項3に記載の波面収差測定装置において、
前記照明光学系の光源は、レーザプラズマ光源又は放電プラズマ光源である
ことを特徴とする波面収差測定装置。 - 請求項4に記載の波面収差測定装置において、
前記照明光束の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれる
ことを特徴とする波面収差測定装置。 - 物体面に配置されたマスクのパターンを像面に投影するための投影光学系と、
前記物体面を照明光束で照明する照明光学系と、
前記物体面の測定対象物点に理想球面波生成用のスリット群を配置するためのスリット部材と、
前記測定対象物点に配置された前記スリット部材から射出し、かつ前記投影光学系を経由した測定光束を、シアリング干渉させるための回折格子と、
前記シアリング干渉で生じた干渉縞を検出するための検出器と、
を備えた投影露光装置において、
前記照明光束は、可干渉長さが前記スリット群の各スリットの幅よりも広い照明光束であり、
前記各スリットの配置ピッチをL、前記照明光束の波長をλ、前記照明光学系のピンホール側開口数をNAcond、前記回折格子の格子ピッチをp、前記被検光学系の結像倍率をM、前記被検光学系の像面に対する前記回折格子の変位をf、前記被検光学系の像面に対する前記検出器の変位をdとした場合、
L>λ/NAcond 、
L×M=p/(1−β)×n(但し、n:整数)、
β=f/d (但し、f≠0)、
の式を満たすことを特徴とする投影露光装置。 - 請求項6に記載の投影露光装置において、
前記照明光学系の光源は、レーザプラズマ光源又は放電プラズマ光源である
ことを特徴とする投影露光装置。 - 請求項7に記載の投影露光装置において、
前記照明光束の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれており、
前記投影光学系は、波長λの光を導光することのできる光学部材によって構成されていることを特徴とする投影露光装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の波面収差測定方法により投影光学系の波面収差を測定する手順と、
前記測定の結果に応じて前記投影光学系を調整する手順と
を含むことを特徴とする投影光学系の製造方法。 - 請求項9に記載の投影光学系の製造方法において、
前記線光源群の波長λは、11nm<λ<15nmの範囲に含まれており、
前記投影光学系は、波長λの光を導光することのできる光学部材によって構成されていることを特徴とする投影光学系の製造方法。
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