JP2006294781A - 固体撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 隣接する画素の境界領域に溝部を形成し、その溝部内に転送電極や配線、遮光膜を埋め込み構造で配置するようにした。そのため、上層に配置される保護膜の下地が平坦な構造もしくは画素間の境界部分が少し深い構造となっており、保護膜を容易に薄膜化することが可能である。その結果、マイクロレンズからセンサ受光面までの高さが低減できる。また、画素間の垂直転送電極配線数を1本とし、画素の境界領域の幅を小さくすることが可能となり、センサ部の開口領域を広く形成できる。
【選択図】 図1
Description
図示のように、半導体チップ10上には、複数の画素11Aを2次元状に配列した画素アレイ部11が設けられており、この画素アレイ部11の各画素列に沿って信号電荷を転送する垂直転送部(CCDレジスタ)12が形成されている。そして、各垂直転送部12の終端部には水平転送部(CCDレジスタ)13が設けられており、この水平転送部13の終端部には、転送される信号電荷に対応した電圧信号または電流信号を出力する出力アンプ部14が設けられている。
画素アレイ部11の各画素11Aで生成された信号電荷は、垂直転送部12に読み出されて垂直方向に転送され、1画素行毎に水平転送部13に読み出されて水平方向に転送され、出力アンプ部14によって1画素毎に電圧信号または電流信号に変換されて出力される。
このイメージセンサでは、N+型半導体基板408の上層に形成されたP型半導体領域407中に各画素の光電変換部(センサ部)を設けたものである。各センサ部はN+型半導体領域406の表面にP+型半導体領域405を設けたものであり、隣接するセンサ部の間はP型半導体領域407による素子分離部が形成され、その上部には信号電荷の垂直転送部となるN+型半導体領域502が形成されている。さらに、センサ部とN+型半導体領域502との間には、両者を水平方向に分離してセンサ部からN+型半導体領域502への信号電荷の読み出し動作を制御するためのP+型半導体領域503が形成されている。
さらに、この遮光膜403の上層には保護膜409が積層され、その上にカラーフィルタ410やマイクロレンズ411が配置されている。
米本和也著CQ出版社「CCD/CMOSイメージ・センサの基礎と応用」
また、画素サイズが小さくなると半導体基板表面に形成されている配線の段差の割合が大きくなり、その結果として画素上に形成されるマイクロレンズから半導体基板(センサ部)表面までの距離と画素サイズのアスペクト比が大きくなってしまうため、画素の開口部に対する集光が難しくなる。
また、溝部が素子分離部の上部領域に素子分離部より広い幅で形成され、あるいは、信号電荷転送部の上部領域に信号電荷転送部より広い幅で形成されていることにより、遮光膜の開口部をセンサ部の受光面に対応して配置できる。
また、遮光膜の上面の位置が画素の上面の位置に等しい、あるいは、画素の上面の位置より低いことにより、半導体基板上における転送電極や遮光膜による突出構造を完全になくすことができ、基板上の積層膜の平坦化が容易となる。
また、信号電荷転送部を、画素列方向に隣接する画素の境界領域に1画素おきに交互に配置される2つの転送電極と、画素列と直交方向に隣接する画素の境界領域に1画素おきに交互に配置される2つの転送電極とを用いた4相パルス駆動方式とし、4相パルスのうちの2相のパルスを2つの転送電極の両端部から供給し、残りの2相のパルスを残りの2つの転送電極の上層に配置した電極配線より供給することにより、信号電荷の適正な転送動作を得ることができる。
図示のように、本実施例のイメージセンサは、上述した従来例と同様に、N+型半導体基板107の上層にP型半導体領域106を形成し、その中に各画素の光電変換部(センサ部)を設けたものであり、各センサ部にはN+型半導体領域105の表面にP+型半導体領域104が設けられている。
なお、P型半導体領域106とN型半導体基板107とで縦型オーバーフロードレイン構造となっており、センサ部の飽和以上の信号量が入射された場合は、N+型半導体領域105よりN型半導体基板107に捨てることが可能である。
また、隣接するセンサ部の間はP型半導体領域106による素子分離部106Aが形成され、その上部には信号電荷の垂直転送部となるN+型半導体領域205が形成されている。さらに、センサ部とN+型半導体領域205との間には、両者を水平方向に分離してセンサ部からN+型半導体領域205への信号電荷の読み出し動作を制御するためのP+型半導体領域206が形成されている。
そして、各溝部100A、100Bの底面には、センサ部のP+型半導体領域104が延長され、素子分離部106AのP型半導体領域106と繋がっている。
そして、このような溝部100A、100Bによる転送電極や遮光膜の埋め込み構造により、遮光膜の上面の位置は、半導体基板107の受光表面(P+型半導体領域104)の上面の位置と等しいか、やや低い位置に配置されている。
また、このように転送電極等を埋め込んだ半導体基板107の上部には、絶縁膜103や遮光膜207を介して保護膜108が積層され、その上にカラーフィルタ109やマイクロレンズ110が配置されている。
まず、上層に配置される遮光膜207は、各画素の受光領域に対応する開口部207Aを有している。
そして、各画素の水平方向の境界領域(溝部100B)には、遮光膜207の下に上述した2本の電極配線202、203が配置され、その下に垂直転送電極201A、201Bが配置されている。そして、垂直転送電極201A、201Bと電極配線202、203は所定位置で電極コンタクト204によって接続されている。なお、これらの垂直転送電極201A、201Bは、センサ部からの読み出し電極も兼ねている。
すなわち、本実施例では、4つの垂直転送電極101A、101B、201A、201Bに、それぞれ異なる駆動パルス(垂直転送クロック)が印加される。
なお、垂直転送電極101A、101Bは、転送効率改善の観点から各垂直転送電極の転送長比率を近くするために、垂直転送部205上で各画素の垂直方向の境界領域幅よりも太くなるように形成しても構わないが、垂直転送電極201A、201Bの下部の転送電界が十分な場合には、各画素の垂直方向の境界領域幅と同じ太さで形成しても良い。
また、素子作成時には、各垂直転送電極間にある絶縁膜下のポテンシャルは垂直転送電極下より高くなるため、P型不純物を打ち返すことでポテンシャルの段差を低減する。
具体的には、垂直転送電極101A、101Bにはその両端部から2相の駆動パルスを供給し、垂直転送電極201A、201Bには上層の電極配線202、203及び電極コンタクト204によって2相のパルスを供給する。
本実施例では、画素の境界領域に溝部を形成し、その内部に転送電極や遮光膜を配置する構造としたことから、保護膜108の下地を半導体基板107の上面に沿って平坦化でき、保護膜108を薄膜化することが可能である。この結果、マイクロレンズ110からセンサ部の受光面までの距離を短縮でき、シェーディングの抑制や集光効率の向上を図ることが可能となる。
また、各画素の電荷転送方向の境界領域に配置される転送電極数が1本となっているため、画素の境界領域の幅を細くすることが可能となり、センサ部の開口領域を広く形成できる。
また、画素間の電極配線を2層構造にするため、下段の電極配線401を太くする必要があり、画素間の幅を縮小しにくいため、センサ部の開口部を広くし難い構造になっている。これは、電極配線を1層構造にして、平行に2本配置する場合も同じことで、2本分の配線幅が必要となるため、開口部を広く形成することは難しく、この点で本実施例の構成が有利となる。
また、図6に示す従来例の構造においても、基板上に突出した状態で転送電極501及び遮光膜405が配置され、転送電極501と遮光膜405の段差により、保護膜409を薄膜化し難く、本実施例の構成が有利となる。
Claims (7)
- 半導体基板に形成された複数の画素列と、
前記半導体基板の各画素列に沿って形成される信号電荷転送部と、
前記半導体基板上に配置され、前記信号電荷転送部を駆動する転送電極及び配線と、
前記半導体基板上の転送電極及び配線の上層に配置され、各画素に対応する開口部を備えた遮光膜とを有し、
前記半導体基板の互いに隣接する画素の境界領域に溝部を設け、前記転送電極及び配線と遮光膜を前記溝部内に配置した、
ことを特徴とする固体撮像素子。 - 前記半導体基板の各画素間に形成された素子分離部を有し、前記溝部が素子分離部の上部領域に素子分離部より広い幅で形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
- 前記溝部が信号電荷転送部の上部領域に信号電荷転送部より広い幅で形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
- 前記遮光膜の上面の位置が前記画素の上面の位置に等しいことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
- 前記遮光膜の上面の位置が前記画素の上面の位置より低いことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
- 前記画素列方向に隣接する画素の境界領域には1本の転送電極が配置されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
- 前記信号電荷転送部は、画素列方向に隣接する画素の境界領域に1画素おきに交互に配置される2つの転送電極と、画素列と直交方向に隣接する画素の境界領域に1画素おきに交互に配置される2つの転送電極とを用いた4相パルス駆動方式であり、4相パルスのうちの2相のパルスを2つの転送電極の両端部から供給し、残りの2相のパルスを残りの2つの転送電極の上層に配置した電極配線より供給することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
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