JP2006292178A - 複列円筒ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速回転時における軸受の発熱を抑制できるとともに、十分な剛性及び強度を確保できて高速性能に優れた保持器を備えた複列円筒ころ軸受を提供する。
【解決手段】複列円筒ころ軸受331の合成樹脂製保持器338では、円環部341の背面は、平坦面352及びテーパ面351を有し、隣接する列の保持器の背面と対向して、当該背面との間に内径側から外径側に向けて拡がる間隙を有する。柱部343の外周面343cは、柱部343の径方向寸法を次第に小さくするように軸方向先端に向かって徐々に縮径するテーパ面を有する。柱部343の両側面343a,343bは、円筒ころ336と接触して保持器の半径方向位置を規制するころ持たせ部344と、円筒ころ335のピッチ円直径よりも内径側において、遠心力によって柱部343の自由端側が拡径方向に撓んだ際に円筒ころ336に軸受半径方向の接触圧を作用させないストレート面358とを有する。
【選択図】図22

Description

本発明は複列円筒ころ軸受に関し、特に、例えば、モータ駆動される軸や工作機械の主軸など、微量のグリース又は潤滑油による潤滑のもとで高速回転される回転体を支持し、その環境下で低発熱であることが要求される複列円筒ころ軸受に組み込まれる合成樹脂製保持器に関する。
従来、工作機械の主軸を回動自在に支承する軸受には、加工精度維持のために高剛性、高回転精度、低発熱の特性が要求される。
高剛性の観点から、工作機械の軸受には、円筒ころ軸受が一般的に使用されているが、近年急速に高まっている生産性向上の要求から、高速回転に耐え、長寿命の単列及び複列円筒ころ軸受が求められている。
従来の円筒ころ軸受の保持器には、銅合金製の、所謂もみ抜き保持器が用いられているが、高速回転で使用すると、該保持器の内外周面、ポケット内面が内輪や外輪の転動面及び円筒ころに接触して摩耗し、摩耗粉が発生する欠点があった。該摩耗粉がグリース中に混入すると、潤滑性能が著しく劣化して焼付きや損傷の原因となるという問題があった。
近年、上記問題点を解決する保持器として、合成樹脂製の保持器が採用され始めている。合成樹脂製の保持器は、例えばポリアミド樹脂等の合成樹脂中にガラス繊維等の補強材を適量混入した素材を射出成形して形成されている。
合成樹脂製の保持器は、耐摩耗性に優れているものの、金属製の保持器に比較して剛性及び強度の点で劣り、高速回転する軸受に使用すると、該保持器に作用する力によって損傷を受ける可能性があった。
そこで、特開平11−166544号公報には、図31及び図32に示すように、リング状に成形された円環部1aから片持ち梁形状の柱部1bを所定の間隔で多数個側方に突出させて設けた合成樹脂製の保持器1が提案されている。
該公報には、合成樹脂製の保持器1を用い、隣接する該柱部1b間のポケット部内に回動自在に保持した円筒ころ2を、外輪3及び内輪4の間に転動自在に配設して複列円筒ころ軸受5を構成したものが開示されている。
該複列円筒ころ軸受5の合成樹脂製の保持器1は、高速回転に伴なって円筒ころ2から円周方向の過大な力が柱部1bに作用したとき、合成樹脂の持つ弾性を利用して、柱部1bの弾性変形によって該過大な力を吸収し、保持器1の損傷を防止するようにしたものである。
上記従来の保持器1は、軸受5が高速回転すると回転速度の2乗に比例した大きな遠心力が保持器1に作用し、図33に示したように、片持ち梁形状の柱部1bが矢印B方向(外径方向)に変位し、これに伴なって円環部1aが捩じられて保持器1が弾性変形する。
図33に示した内輪案内型の保持器1は、該弾性変形によって、円環部1aの外側面1cの外径側同士、内径部の外側面1c側と内輪4、及び円環部1aの内側面1dの内径側と円筒ころ2の側面とが互いに干渉し、強く押圧される。この押圧力は、回転速度の2乗に比例するので、高速回転である程、幾何級数的に増大し、大きな力が作用する。
これらの部位が強く押圧された状態のまま高速で回転し続けると、摩擦によって発熱し、封入されたグリースや潤滑油の熱による劣化が促進されて潤滑性能が低下する。また、保持器1、内輪4又は円筒ころ2の接触部が局部的に摩耗して軸受の寿命が短くなるという問題があった。
また、外輪案内型、又はころ案内型の保持器においても、干渉部位が内輪案内型の保持器と異なる点はあるが、遠心力による保持器の弾性変形に起因して同様の干渉が生じ、発熱、摩耗等の深刻な問題があった。
また、夫々の部品の干渉によりトルクが変動する一因ともなり、回転精度の安定化を阻害する可能性があった。
従って、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、高速回転時に、保持器に作用する遠心力によって該保持器が弾性変形しても、保持器、内輪及びころ間の干渉の発生を防止するようにして、発熱が少なく、微量の潤滑剤により高速回転に耐え、長寿命の複列円筒ころ軸受を提供することを目的としている。
本発明者らの鋭意検討の結果、合成樹脂製保持器の形状を工夫することで剛性を高めることができ、dmN(dm:ピッチ円径、N:軸回転数)100万以上の高速回転時にも軸受の発熱を顕著に抑制できることが見出された。
本発明に係る上記目的は、外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に転動自在に複列に配置される円筒ころと、前記複列の円筒ころの各列ごとに設けられ、リング状の円環部及び該円環部のころ側端面から円周方向に所定の間隔で軸方向に突出する複数の柱部を備え、合成樹脂で一体的に形成される複数のころ案内型保持器と、を有しており、前記円筒ころが、隣接する前記柱部の円周方向に対向する両側面と前記円環部のころ側端面とによって構成される複数のポケット部に保持される複列円筒ころ軸受であって、前記円環部の前記ころ側端面と反対側の背面は、内径側に形成される平坦面、及び前記平坦面から連続し、前記円環部の軸方向寸法を次第に小さくするように内径側から外径側に向けて1〜10度の範囲で傾斜する、前記平坦面の径方向長さより長い径方向長さを持ったテーパ面を有し、前記背面は、隣接する列の前記ころ案内型保持器の前記背面と対向して、当該背面との間に内径側から外径側に向けて拡がる間隙を有し、遠心力によって前記柱部の自由端側が拡径方向に撓んだ際に、前記間隙は、前記円環部の弾性変形を許容するように狭まり、前記柱部の外周面は、前記柱部の径方向寸法を次第に小さくするように軸方向先端に向かって徐々に縮径するテーパ面を有し、 前記柱部の円周方向に対向する両側面は、前記円筒ころと接触することで前記保持器自体の半径方向位置を規制するころ持たせ部と、前記円筒ころのピッチ円直径よりも内径側の範囲の少なくとも一部において、遠心力によって前記柱部の自由端側が拡径方向に撓んだ際に前記円筒ころに軸受半径方向の接触圧を作用させないストレート面と、を有することを特徴とする複列円筒ころ軸受により達成される。
上述の合成樹脂製保持器は、例えば、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール等の熱可塑性合成樹脂を母材とし、強度向上の為にガラス繊維を10〜30重量%程度添加したものを、射出成形することにより形成できる。ただし、用途により、合成樹脂製保持器に特に十分な弾性を要求される場合には、ガラス繊維等の添加材を添加しない場合も考えられる。また、上記母材となる熱可塑性合成樹脂としては、一般的な工作機械用の主軸を支持する為の円筒ころ軸受用の合成樹脂製保持器の場合には、価格面、或は強度、化学的安定性等の機能面から考えて、ポリアミド66が好適である。これに対して、通常運転時や慣らし運転時の温度条件が著しく厳しく(高温に)なる場合や、より優れた疲労強度、剛性が必要な場合にはポリアミド46が、高温、耐薬品、湿度(吸湿)に対する寸法安定性を特に要求する場合にはポリフェニレンサルファイドが、耐摩耗性を特に要求する場合にはポリアセタールが、それぞれ好適である。
この複列円筒ころ軸受では、軸受を高速で回転させたとき遠心力によって柱部の先端が半径方向外方に変位し、円環部が捩じられて保持器が弾性変形しても、保持器同士、保持器と軌道輪との干渉を回避することができる。また、摩擦による発熱及びトルク変動を低減させると共に、局部的な摩耗を防止することができる。よって、微量の潤滑剤によって長期間安定して高速回転に耐え且つトルク変動の少ない長寿命の複列円筒ころ軸受を得ることができる。
また、本発明に係る上記目的は、外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に転動自在に複列に配置される円筒ころと、前記複列の円筒ころの各列ごとに設けられ、リング状の円環部及び該円環部のころ側端面から円周方向に所定の間隔で軸方向に突出する複数の柱部を備え、合成樹脂で一体的に形成される複数のころ案内型保持器と、を有しており、 前記円筒ころが、隣接する前記柱部の円周方向に対向する両側面と前記円環部のころ側端面とによって構成される複数のポケット部に保持される複列円筒ころ軸受であって、前記柱部の円周方向に対向する両側面は、前記円筒ころと接触することで前記保持器自体の半径方向位置を規制するころ持たせ部と、前記円筒ころのピッチ円直径よりも内径側の範囲の少なくとも一部において、遠心力によって前記柱部の自由端側が拡径方向に撓んだ際に前記円筒ころに軸受半径方向の接触圧を作用させないストレート面と、前記ころ持たせ部の相互間の離間距離をH1、前記ストレート面の相互間の最大離間距離をH2とするとき、H1<H3<H2の関係にある相互間の離間距離H3を有する軸受内径側端部と、を有し、前記柱部の両側面の軸受内径側端部は潤滑剤を保持することを特徴とする複列円筒ころ軸受により達成される。
以上のような構成とすることにより、前記各柱部の軸受周方向両側面の軸受内径側端部により、該軸受周方向両側面に潤滑剤を保持することができ、潤滑剤不足に起因する温度上昇や、異音の発生、或いは回転性能の低下等を防止することができる。
そこで、微量の潤滑剤(グリース又は潤滑油等)によって潤滑されつつ高速回転した場合でも、優れた低騒音性を確保でき、高速安定性、耐久性を更に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。複列のころ軸受を例に挙げて説明するが、これに限定されず、単列のころ軸受にも本発明を適用できる。
図1に示すように、円筒ころ軸受10は、内輪11と外輪12との間に、2列に複数の円筒ころ13を配置してなる。各列の複数の円筒ころ13は、合成樹脂製保持器20によって周方向に等間隔をあけて回動自在に保持されている。円筒ころ軸受10は、微量のグリースによって潤滑される。しかしこれに限定されず、微量の潤滑油によって、或いはグリースと潤滑油との混合物によって潤滑されてもよい。
第1実施形態では、合成樹脂製保持器20が、内輪11に案内される。すなわち保持器20は、内輪11の回転につれ回る。
本実施形態では、同形状の一対の保持器20,20が円筒ころ軸受10に組み込まれている。保持器20は、軸方向一端部に配置された円環部21と、その円環部21の側面から、周方向に等間隔をあけて軸方向に延びた複数本の柱部25とを備えている。
本実施形態では、同形状の一対の保持器20,20の、円環部21,21の柱部25が設けられた側とは反対側の側面同士が向き合っている。
しかし、合成樹脂性保持器の形態はこれに限定されない。例えば、一対の保持器を向き合わせるのではなく、一体成形された保持器を用いてもよい。すなわち、円環部の両側面に柱部を一体成形された保持器を用いてもよい。
図1において円筒ころ13を取り除いた状態におけるA矢視図を図2に示す。図2に示すように、柱部25の外径面26は、側面視において、円環部21の外径面21aと同一円周上に配置されている。また、柱部25の内径面27は、その一部(円環部21側の部分)が、側面視において、円環部21の内径面21bと同一円周上に配置されている。柱部25は、その外径面26から内径面27へ向かうにつれて、幅(周方向寸法)が狭くなっている。
図3に、図1に示した合成樹脂製保持器20を拡大した様子を示す。図3では、ハッチングを省略している。
本実施形態における柱部25は、円環部21の内径d1と同一の内径を有する根元部(厚肉部)25aと、円環部21の内径d1より大きい内径d2を有する先端部(薄肉部)25bとを備えている。根元部25aの軸方向寸法は、柱部25の全長Lの1/3に設定されている。
円環部21の内径面と根元部25aの内径面とは、面一になっている。根元部25aの内径面と先端部25bの内径面とは、湾曲面Rによって滑らかに接続されている。つまり、根元部25aの内径面と先端部25bの内径面との接続部は、半径Rで丸められている。円環部21の外径面、根元部25aの外径面及び先端部25bの外径面は、面一になっている。
図4に、本発明の第2実施形態の合成樹脂製保持器30の要部を示す。なお、以下に説明する実施形態において、既に説明した部材等と同様な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
本実施形態における柱部35は、円環部21の内径d1と同一の内径を有する部分が無く、その全長Lにわたって円環部21の内径d1より大きい内径d2を有している。円環部21の内径面と柱部35の内径面との接続部は、半径Rで丸められている。円環部21の外径面及び柱部35の外径面は、面一になっている。
図5に、本発明の第3実施形態の合成樹脂製保持器40の要部を示す。本実施形態における柱部45は、円環部21の内径d1と同一の内径を有する根元部(厚肉部)45aと、円環部21の内径d1より大きい内径d2を有する先端部(薄肉部)45bとを備えている。根元部45aの軸方向寸法は、柱部45の全長Lの2/3に設定されている。
円環部21の内径面と根元部45aの内径面とは、面一になっている。根元部45aの内径面と先端部45bの内径面との接続部は、半径Rで丸められている。円環部21の外径面、根元部45aの外径面及び先端部45bの外径面は、面一になっている。
比較のため、従来の合成樹脂製保持器の一例(比較例1)を図6に示す。この保持器100における柱部105の内径面には、円環部101の内径面より内周側に突出する凸部109が形成されている。円環部101の外径面と柱部105の外径面とは面一になっておらず、柱部105は先端部側ほどその外径が小さくなるように、外径面が角度αで傾斜している。
図7に、本発明の第4実施形態の合成樹脂製保持器60が組み込まれた円筒ころ軸受50を示す。本実施形態では、合成樹脂製保持器60が、内輪11に案内される。本実施形態では、合成樹脂製保持器60の円環部61の外径が、柱部65の外径より大きくなっている。
図7において円筒ころ13を取り除いた状態におけるA矢視図を図8に示す。図8に示すように、柱部65の外径面66は、その一部(円環部61側の部分)が、側面視において、円環部61の外径面61aと同一円周上に配置されている。また、柱部65の内径面67は、その一部(円環部61側の部分)が、側面視において、円環部61の内径面61bと同一円周上に配置されている。柱部65は、その外径面66から内径面67へ向かうにつれて、幅(周方向寸法)が狭くなっている。
図9に、図7に示した合成樹脂製保持器60を拡大した様子を示す。図9では、ハッチングを省略している。
本実施形態における柱部65は、円環部61の内径d1と同一の内径を有する根元部(厚肉部)65aと、円環部61の内径d1より大きい内径d2を有する先端部(薄肉部)65bとを備えている。根元部65aの軸方向寸法は、柱部65の全長Lの1/3に設定されている。
円環部61の内径面と根元部65aの内径面とは、面一になっている。根元部65aの内径面と先端部65bの内径面との接続部は、半径R1で丸められている。柱部65の均一な外径D2は、円環部61の外径D1より小さくなっている。円環部61の外径面と柱部65(根元部65a)の外径面との接続部は、半径R2で丸められている。
図10に、本発明の第5実施形態の合成樹脂製保持器70の要部を示す。本実施形態における柱部75は、円環部61の内径d1と同一の内径を有する部分が無く、その全長Lにわたって円環部61の内径d1より大きい内径d2を有している。円環部61の内径面と柱部75の内径面との接続部は、半径R1で丸められている。柱部75の均一な外径D2は、円環部61の外径D1より小さくなっている。円環部61の外径面と柱部75の外径面との接続部は、半径R2で丸められている。
比較のため、本発明から外れる合成樹脂製保持器の一例(比較例2)を図11に示す。この保持器110は、柱部115が、円環部111の内径d1と同一の内径を有する部分が無く、その全長Lにわたって円環部111の内径d1より大きい内径d2を有している。円環部111の内径面と柱部115の内径面との接続部は、半径R1で丸められている。柱部115は、円環部111の外径D1と同一の外径を有する根元部115aと、円環部111の外径D1より小さい外径D2を有する先端部115bとを備えている。根元部115aの軸方向寸法は、柱部115の全長Lの1/3に設定されている。根元部115aの外径面と先端部115bの外径面との接続部は、半径R2で丸められている。
本発明から外れる合成樹脂製保持器の更に別の例(比較例3)を図12に示す。この保持器120は、柱部125が、円環部121の内径d1及び外径D1と同一の内径及び外径を有する根元部125aと、円環部121の内径d1より大きい内径d2を有するとともに円環部121の外径D1より小さい外径D2を有する先端部125bとを備えている。根元部125aの軸方向寸法は、柱部125の全長Lの1/3に設定されている。円環部121の内径面と根元部125aの内径面とは、面一になっている。根元部125aの内径面と先端部125bの内径面との接続部は、半径R1で丸められている。円環部121の外径面と根元部125aの外径面とは、面一になっている。根元部125aの外径面と先端部125bの外径面との接続部は、半径R2で丸められている。
有限要素法(FEM)により、上記した合成樹脂製保持器に対して、応力解析、変位解析を行った。
先ず、第1〜第3実施形態及び比較例1に対して、軸受がdmN150万で回転したことを想定して、遠心力によって保持器にかかる最大応力の解析を行った結果を図13に示す。比較例1に対して、第1実施形態(保持器柱部の内径の肉付け長さが1/3L)では、最大応力を顕著に低くできた。また、第2実施形態(保持器柱部の内径の肉付け長さが0)及び第3実施形態(保持器柱部の内径の肉付け長さが2/3L)も、この順で第1実施形態に次いで最大応力を顕著に低くできた。第1実施形態の計算値と第3実施形態の計算値とをつなぐ直線の傾きは、第1実施形態の計算値と第2実施形態の計算値とをつなぐ直線の傾きより大きくなっている。
図13より、保持器柱部の内径の肉付け長さ(根元部の長さ)が2/3Lを越えると、最大応力が高くなることがわかる。
次に、第1〜第3実施形態及び比較例1に対して、軸受がdmN150万で回転したことを想定して、遠心力による保持器の柱部の最大変位の解析を行った結果を図14に示す。比較例1に対して、第2実施形態(保持器柱部の内径の肉付け長さが0)では、最大変位を顕著に低くできた。また、第1実施形態(保持器柱部の内径の肉付け長さが1/3L)及び第3実施形態(保持器柱部の内径の肉付け長さが2/3L)も、この順で第1実施形態に次いで最大変位を顕著に低くできた。第1実施形態の計算値と第3実施形態の計算値とをつなぐ直線の傾きは、第1実施形態の計算値と第2実施形態の計算値とをつなぐ直線の傾きより大きくなっている。
図14より、保持器柱部の内径の肉付け長さ(根元部の長さ)が2/3Lを越えると、最大変位が大きくなることがわかる。
次に、第4、第5実施形態及び比較例1〜3に対して、軸受がdmN150万で回転したことを想定して、遠心力によって保持器にかかる最大応力の解析を行った結果を図15に示す。比較例1に対して、第4実施形態(保持器柱部の外径の肉付け長さが0、内径の肉付け長さが1/3L)では、最大応力を顕著に低くできた。また、第5実施形態(保持器柱部の外径の肉付け長さが0、内径の肉付け長さが0)も、第4実施形態に次いで最大応力を顕著に低くできた。
比較例3(保持器柱部の外径の肉付け長さが1/3L、内径の肉付け長さが0)及び比較例4(保持器柱部の外径の肉付け長さが1/3L、内径の肉付け長さが1/3L)では、最大応力が高くなってしまった。
次に、第4、第5実施形態及び比較例1〜3に対して、軸受がdmN150万で回転したことを想定して、遠心力による保持器の柱部の最大変位の解析を行った結果を図16に示す。比較例1に対して、第5実施形態(保持器柱部の外径の肉付け長さが0、内径の肉付け長さが0)では、最大変位を顕著に低くできた。また、第4実施形態(保持器柱部の外径の肉付け長さが0、内径の肉付け長さが1/3L)も、第5実施形態に次いで最大変位を顕著に低くできた。
次に、第4実施形態の合成樹脂製保持器を組み込んだ複列の円筒ころ軸受(図7参照)と、比較例1の合成樹脂製保持器を組み込んだ円筒ころ軸受とを用意し、横型の試験機を使用して、両者の温度上昇を比較した。両者は、内径95mm、初期ラジアルすきま0μmとし、グリース(NBU15)により潤滑した。結果を図17に示す。
図17から、上述した本発明によれば、高速回転時における軸受の発熱を顕著に抑制できることがわかる。
図18に示すように、本発明の第6実施形態である複列円筒ころ軸受210は、内径部に外輪軌道面211aが形成された外輪211と、外径部に2列の内輪軌道面212aが形成された内輪212と、外輪軌道面211aと内輪軌道面212a間に転動自在に複数個介装された円筒ころ213と、該円筒ころ213をポケット部内に回動自在に保持すると共に円周方向に所定の間隔で離間させて配置させる内輪案内型の保持器214とから構成されている。
外輪211は、内径部の両端にだれ部211bが形成されており、該だれ部211bを除いた外輪軌道面211aの幅は、円筒ころ213の幅+保持器214の円環部214a(詳しくは後述する)の幅の2倍以上の幅となるように設定されている。
内輪212は、両端に環状のつば部212cが形成されると共に、軸方向略中央に環状の突起212bが形成され、該つば部212cと突起212bとの間には、円筒ころ213の幅と同じ幅を有する2列の内輪軌道面212aが形成されている。
つば部212c及び突起212bと内輪軌道面212aとの角部は、断面R形状の環状に逃げ部212dが加工されており、該角部への応力集中を回避すると共に、円筒ころ213の角部との干渉を防止するようになっている。
外輪211、内輪212及び円筒ころ213は、夫々例えば、SCM420等の浸炭軸受用鋼やSAE4150等の高周波焼入れ鋼を用い、熱処理して表面を硬化させて形成されている。
保持器214は、円筒ころ213を円周方向に所定の間隔で離間させて保持し、外輪211、内輪212間に転動自在に介装させるためのものであり、例えばポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂を母材とし、これにガラス繊維を10〜30重量%程度添加して強度を向上させたものを射出成形して形成されている。
また、保持器214は、リング状に成形された円環部214aと該円環部214aから軸方向に突出して設けられた片持ち梁状の複数個の柱部214bが一体的に形成されている。この柱部214bの円周方向の側面形状は、直径方向外側が円筒ころ213の半径より僅かに大きな曲率半径を有する凹曲面とされ、直径方向内側は該凹曲面に滑らかに連続する平坦面となっている。
隣接して配設された柱部214bの該円周方向両側面と円環部214aの内側面214cとによって三方が囲まれて形成されたポケット部には、夫々円筒ころ213が回動自在に収容されて保持されている。
図18に示した保持器214は、内輪案内型の保持器214であって、円環部214aの内径部の内径寸法は、内輪212の突起212bの外径寸法より僅かに大きく設定され、内径部が該突起212bに案内されて半径方向の位置が規制されている。
円環部214aの内径部は、内側面214c側に比較的短い寸法tのストレート部214dと、該ストレート部214dの長さtより長い寸法Lβのテーパ部214eが該ストレート部214dから連続して形成されたテーパ穴となっている。
テーパ部214eは、円環部214aの内側面214cから外側面214fに向うのに伴って、次第に内径寸法が大きくなるテーパ穴として形成されており、傾斜角度βは、複列円筒ころ軸受210の使用条件(主として回転速度)に応じて1°〜10°の範囲で最適の角度に設定されている。
円環部214aの外側面214fは、内径側に比較的短い寸法kのストレート部214gが形成されているとともに、外径側に該ストレート部214gより長い寸法Lαのテーパ部214hが連続して形成されている。
テーパ部214hは、円環部214aの内径側から外径側に向うのに伴って次第に円環部214aの軸方向寸法が小さくなるように傾斜しており、傾斜角度αは、複列円筒ころ軸受210の使用条件(主として回転速度)に応じて1°〜10°の範囲で最適の角度に設定されている。
次に、本発明の第7実施形態である複列円筒ころ軸受を図20に基づいて説明する。
図20に示すように、本発明の第7実施形態の複列円筒ころ軸受220は、外輪案内型の保持器224が組み込まれている。この保持器224は、リング状に成形された円環部224aと該円環部224aから軸方向に突出して設けられた片持ち梁状の複数個の柱部224bが一体的に形成されている。
柱部224bの円周方向の側面形状は、直径方向外側が円筒ころ213の半径より僅かに大きな曲率半径を有する凹曲面とされ、直径方向内側は該凹曲面に滑らかに連続する平坦面となっている。また、隣接して配設された柱部224bの該円周方向両側面と円環部224aの内側面224cとによって三方が囲まれて形成されたポケット部には、夫々円筒ころ213が回動自在に保持されている。
円環部224aの外径部は、外側面224f側に比較的短い寸法のストレート部224dと、該ストレート部224dより長いテーパ部224eが、該ストレート部224dから連続して形成されてテーパ状となっている。
ストレート部224dの外径寸法は、外輪211の内径寸法より僅かに小さく設定されており、外径部が外輪211の内径部に案内されて、外輪案内型の保持器224の半径方向の位置を規制するようになっている。
テーパ部224eは、円環部224aの外側面224fから内側面224cに向うのに伴って次第に外径寸法が小さくなるように形成されており、傾斜角度βは、複列円筒ころ軸受220の使用条件に応じて1°〜10°の任意の角度に設定されている。
円環部224aの外側面224fは、内径側に比較的短い寸法のストレート部224gが形成されているとともに、外径側に該ストレート部224gより長いテーパ部224hが連続して形成されている。
テーパ部224hは、円環部224aの内径側から外径側に向うのに伴って次第に円環部224aの軸方向寸法が小さくなるように傾斜しており、傾斜角度αは、複列円筒ころ軸受220の使用条件に応じて1°〜10°の範囲に設定されている。
なお、その他の部分については、上記第6実施形態の内輪案内型の保持器214と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第8実施形態である複列円筒ころ軸受を図21に基づいて説明する。
図21に示すように、本発明の第8実施形態の複列円筒ころ軸受230は、ころ案内型の保持器234が組み込まれている。
この保持器234は、リング状に成形された円環部234aと該円環部234aから軸方向に突出して設けられた片持ち梁状の複数個の柱部234bが合成樹脂によって一体的に形成されている。隣接して配設された柱部234bの該円周方向両側面と円環部234aの内側面234cとによって三方が囲まれて形成されたポケット部には、夫々円筒ころ213が回動自在に収容されて保持され、該円筒ころ213によってころ案内型の保持器234の半径方向の位置が規制されている。
円環部234aの外径部は外輪211の内径より小さく、内径部は内輪212の突起212bの外径より大きい寸法とされ、外輪211及び内輪212との間に適度な隙間が設けられている。
円環部234aの外側面234fは、内径側に比較的短い寸法のストレート部234gが形成されているとともに、外径側に該ストレート部234gより長いテーパ部234hが連続して形成されている。
テーパ部234hは、円環部234aの内径側から外径側に向うのに伴って次第に円環部234aの軸方向寸法が小さくなるように傾斜しており、傾斜角度αは、複列円筒ころ軸受230の使用条件に応じて1°〜10°の範囲に設定されている。
なお、その他の部分については、上記第6実施形態の内輪案内型の保持器214と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記第6乃至第8実施形態の複列円筒ころ軸受の作用を説明する。
図19に示すように、第6実施形態である合成樹脂製の内輪案内型の保持器214が組み込まれた複列円筒ころ軸受210を高速で回転させると、回転速度の2乗に比例した遠心力が、矢印C方向(半径方向外方)に保持器214に作用する。
このため、片持ち梁形状の柱部214bは、先端が矢印C方向に変位し、これに伴なって円環部214aには捩じり力が作用して弾性変形する。すなわち、円環部214aの外径側が外側面214fの方向に、内径側が内側面214cの方向に変形する。
前記弾性変形によって、互いに円環部214aの外側面214fを背中合わせに対向して配置されている保持器214は、外径側の外側面214f同士が接近する方向に変位する。
しかし、該外側面214fには、円環部214aの内径側から外径側に向うのに伴って次第に円環部214aの軸方向寸法が小さくなるように、傾斜角度αだけ傾斜したテーパ部214hが形成されているので、該テーパ部214hが略平行となるまで弾性変形するだけで、干渉することはない。
また、円環部214aの外側面214f側の内径部は、内輪212の突起212bに接近する方向に変位するが、該内径部は円環部214aの内側面214cから外側面214fに向うのに伴って次第に内径寸法が大きくなる傾斜角度βのテーパ穴となっているので、テーパ部214eが内輪212の突起212bと略平行となるまで弾性変形するだけで、干渉することはない。
したがって、部材の干渉に起因する発熱やトルク変動、干渉部分の局部的な摩耗が防止されるとともに、熱による潤滑剤の劣化が防止されて、微量の潤滑剤によりdmNが100万以上の高速で連続して回転させることができ、長寿命の複列円筒ころ軸受を得ることができる。
外側面214fの傾斜角度α、及び内径部の傾斜角度βを過度に大きくすると、干渉を防止するには有利となるが、円環部214aの強度が弱くなるので、該傾斜角度α、βは、複列円筒ころ軸受210の使用回転数に応じて最適角度が選択される必要がある。
本発明者は、該傾斜角度α、βは、形成許容誤差から1°以上、かつ強度の観点から10°以下の角度とするのが最適であることを多くの試験から見出した。
外側面214fには、寸法kのストレート部214gが形成されているので、複列円筒ころ軸受210が低速回転、又は停止している場合でも、2つの保持器214間に軸方向隙間ΔHが確保され、保持器214の姿勢は安定している。
また、内径部には、寸法tのストレート部214dが形成されているので、保持器214は内輪212の突起212bに案内され、安定した姿勢で複列円筒ころ軸受210内に位置する。
なお、ストレート部214gの長さkは、保持器214の内径部と内輪212の突起212bとの隙間をΔh/2としたとき、Δh<k<Lαとするのが好ましい。
Δhより大きくするのは、保持器214同士の隙間ΔHを安定して管理するために必要な長さであり、Lαより小さくするのは、より多くのテーパ面を確保して本発明の効果を最大限に発揮させるためである。
また、内径部のストレート部214dの長さtは、保持器214同士の軸方向隙間をΔHとしたとき、ΔH<t<Lβとするのが好ましい。
ΔHより大きくするのは、内輪212と保持器214の隙間Δh/2を安定して管理するために必要な長さであり、Lβより小さくするのは、より多くのテーパ面を確保して本発明の効果を最大限発揮させるためである。
図20に示すように、本発明の第7実施形態である外輪案内型の保持器224は、該保持器が組み込まれた複列円筒ころ軸受220を高速で回転させると、遠心力によって保持器224が、上記第6実施形態の内輪案内型の保持器214と同様に、円環部224aが捩じられて弾性変形する。
しかし、該外側面224fには、円環部224aの内径側から外径側に向うのに伴って次第に円環部224aの軸方向寸法が小さくなるようにテーパ部224hが形成されているので、該テーパ部224hが略平行となるまで弾性変形するだけで、干渉することはない。
また、円環部224aの外径部は、円環部224aの外側面224fから内側面224cに向うのに伴って次第に外径寸法が小さくなるテーパ状に形成されているので、テーパ部224eが外輪211の外輪軌道面211aと略平行となるまで弾性変形するだけで、干渉することはない。
したがって、第6実施形態である内輪案内型の保持器214と同様に、発熱及びトルク変動が少なくなるとともに、局部的な摩耗が防止されて複列円筒ころ軸受の長寿命化を図ることができる。
図21に示すように、本発明の第8実施形態であるころ案内型の保持器234は、該保持器が組み込まれた複列円筒ころ軸受230を高速で回転させると、遠心力によって保持器234の円環部234aが捩じられて弾性変形する。
しかし、該外側面234fには、円環部234aの内径側から外径側に向うのに伴って次第に円環部234aの軸方向寸法が小さくなるようにテーパ部234hが形成されているので、該テーパ部234h同士が略平行となるまで弾性変形するだけで、干渉することはない。
また、円環部234aの外径部及び内径部は、夫々外輪211及び内輪212と適度な隙間が設けられているので、弾性変形が生じても干渉することはない。したがって、部品の干渉に伴う発熱及びトルク変動が少なくなるとともに、局部的な摩耗を防止することができる。
上述した本発明の第6乃至第8実施形態の複列円筒ころ軸受に係る実施例と、該実施例と比較する比較例について説明する。すなわち、本発明の複列円筒ころ軸受に組み込まれる保持器の効果を確認するために行った実施例1,実施例2,実施例3,実施例4,及び実施例と比較するために行った比較例5の試験について説明する。
試験には、傾斜角度α、βの角度を、何れの角度も0°、2.9°及び10°とした3種類の内輪案内型の保持器、及び傾斜角度αを2.9°、傾斜角度βを10°とした内輪案内型の保持器を、いずれも合成樹脂で形成し、該保持器を組み込んで形成した複列円筒ころ軸受を試料として用いた。
また、評価は、該複列円筒ころ軸受を回転させたときの到達dmN値(ビッチ円直径×回転数)、及び異常発生の有無で判断した。
試験結果を表1に示す。
Figure 2006292178
外側面に2.9°又は10°の傾斜角度を、また内径部に2.9°又は10°の傾斜角度を設けた実施例1乃至実施例4の試験では、何れの条件でもdmN値(ピッチ円直径×回転数)が144万に達し、何の異常も認められなかった。
一方、外側面及び内径部に傾斜角度を設けなかった比較例5では、dmN値が97万以上になると、複列円筒ころ軸受が異常に高温となった。
また、試験終了後、分解して内部の状況を確認したところ、保持器のポケット側面、及び外側面に著しい摩耗が見られ、内輪の案内面にも摩耗が確認された。
以上の試験結果から、本発明の複列円筒ころ軸受は、摩耗、発熱に対して極めて有効であることが実証された。
図22に示すように、本発明の第9実施形態に係る複列円筒ころ軸受331は、内輪333と外輪334との間に2列に配列された各ころ列毎に、各円筒ころ336相互の軸受周方向の間隔を保持する合成樹脂製保持器338が装備されている。
前記合成樹脂製保持器338は、各ころ列における円筒ころ336の内端側に同軸配置された円環部341と、該円環部341のころ側端面から軸線方向に突出した複数本の柱部343とを備えている。
これら各柱部343は、先端が自由端となった、所謂片持ち梁状であり、図23に示すように、各柱部343の軸受周方向両側面343a,343bと前記円環部341のころ側端面341aとによって同一ころ列上の円筒ころ336相互の間隔を保持するポケットを構成している。
更に、本第9実施形態の合成樹脂製保持器338は、各ころ列の円筒ころ336によってころ案内されるころ持たせ部344が柱部343の軸受周方向両側面343a,343bに設けられており、円筒ころ336との接触により保持器自体の半径方向の位置が規制される。
又、本第9実施形態における各柱部343の外周面343cは、軸線方向先端に向かって角度βで徐々に縮径するテーパ面とされており、柱部343の一部を軽量化することによって、遠心力による拡径方向の撓み変形を抑制する。
なお、図22において右側に位置する合成樹脂製保持器338は、内外輪333,334の相対回転時の遠心力で柱部343の先端が拡径方向に撓んだ状態を実線で示し、非回転時の撓みの無い正常な姿勢を二点鎖線で示している。
また、内外輪333,334間において対向させられる各円環部341の背面(ころ側端面341aの反対側面)341bには、角度αで傾斜したテーパ面351が外径側に形成されると共に、軸線に垂直な平坦面352が内径側に形成されている。
前記テーパ面351は、遠心力によって各合成樹脂製保持器338における柱部343の自由端側が拡径方向に撓むことで、内外輪333,334間において突き合される各円環部341の外径側同士と円筒ころ336との間に軸線方向の突っ張り合いが生じて不要な摺動摩擦を招くことを防止するものである。又、前記平坦面352は、背面341bを対向させられる合成樹脂製保持器338同士の隙間を管理して適正位置を確保する基準面となる。
尚、上記円環部341の背面341bにおけるテーパ面351の角度αや、上記柱部343の外周面343cの角度βは、1〜10度の範囲が良い。即ち、1度よりも小さい角度のテーパは、成形歪みによる成形後の変形やバリの残存等の製作誤差に起因した影響を受け易く、また、10度よりも大きい角度のテーパは、柱部や円環部が痩せて強度不足を招く虞が有る。
更に、本第9実施形態における各柱部343の軸受周方向両側面343a,343bは、図23に示したように、円筒ころ336が配置されるピッチ円直径355よりも外径側の範囲が、円筒ころ336の半径の1.005〜1.1倍の半径の円弧面357に形成され、前記ピッチ円直径355よりも内径側の範囲が、接触する円筒ころ336に軸受半径方向の接触圧を作用させないストレート面358に形成されている。
即ち、上記構成の合成樹脂製保持器338によれば、遠心力によって前記柱部343の自由端側が拡径方向に撓んだ際、前記軸受周方向両側面343a,343bにそれぞれ形成されたストレート面358が円筒ころ336に接触するので、前記柱部343と前記円筒ころ336との間にこじりが発生しない。
そこで、本第9実施形態に係る複列円筒ころ軸受331は、前記柱部343のこじりに起因する異音の発生や、疲労の発生を防止することができ、また、温度上昇等による回転性能の低下を抑えることもでき、優れた低騒音性、高速安定性、耐久性を確保することができる。
尚、前記軸受周方向両側面343a,343bの構成は、上記第1実施形態の構成に限るものではなく、種々の構成を採りうる。
例えば、図24に示した本発明の第10実施形態に係る複列円筒ころ軸受の合成樹脂製保持器348は、各ころ列における円筒ころ336の内端側に同軸配置された円環部351と、該円環部351のころ側端面から軸線方向に突出した複数本の柱部353とを備えている。
これら各柱部353は、先端が自由端となった片持ち梁状であり、各柱部353の軸受周方向両側面353a,353bと前記円環部351のころ側端面351aとによって、同一ころ列上の円筒ころ336相互の間隔を保持するポケットを構成している。
前記各柱部353の軸受周方向両側面353a,353bは、円筒ころ336が配置されるピッチ円直径355よりも外径側の範囲が、円弧面357に形成されると共に、前記ピッチ円直径355よりも内径側の範囲が、接触する円筒ころ336に軸受半径方向の接触圧を作用させないストレート面358に形成されている。
更に、前記各柱部353の軸受周方向両側面353a,353bにおいて、前記柱部353の外径側に装備されてころ案内されるころ持たせ部354,354相互間の離間距離をH1、前記ストレート面358,358間の離間距離をH2、軸受内径側端部間の離間距離をH3とした際に、H1<H3≦H2を満たすように各柱部353の軸受周方向両側面353a,353bの軸受内径側端部に突起列359を設けた。
即ち、前記各柱部353の軸受周方向両側面353a,353bの軸受内径側端部に設けられた突起列359により、該軸受周方向両側面353a,353bにグリース等の潤滑剤を保持することができ、潤滑剤不足に起因する温度上昇や、異音の発生、或いは回転性能の低下等を防止することができる。
そこで、微量の潤滑剤によって潤滑されつつ高速回転した場合でも、優れた低騒音性を確保でき、高速安定性、耐久性を更に向上させることができる。
また、図25に示した本発明の第11実施形態に係る複列円筒ころ軸受の合成樹脂製保持器361は、柱部362の軸受周方向両側面362a,362bがストレート面で形成され、ころ持たせ部363が糸面取りされた形状である。
図26に示した本発明の第12実施形態に係る複列円筒ころ軸受の合成樹脂製保持器371は、柱部372の軸受周方向両側面372a,372bをストレート面で構成し、ころ持たせ部373のみを半径Rの円弧面としたものである。
図27に示した本発明の第13実施形態に係る複列円筒ころ軸受の合成樹脂製保持器381は、柱部382の軸受周方向両側面382a,382bにおいて、円筒ころ336が配置されるピッチ円直径よりも外径側の範囲を半径R2の円弧面384に形成し、前記ピッチ円直径よりも内径側の範囲をストレート面385に形成すると共に、ころ持たせ部383を半径Rの円弧面としたものである。尚、前記円弧面384の半径R2は、円筒ころ336の半径の1.005〜1.1倍に形成される。
即ち、上記第11乃至第13実施形態の各合成樹脂製保持器361,371,381によっても、前記第1実施形態の合成樹脂製保持器338と同様に、柱部と円筒ころとの間にこじりが発生せず、柱部のこじりに起因する異音の発生や、疲労の発生を防止することができる。
更に、上記第12及び第13実施形態の各合成樹脂製保持器371(381)において、ころ持たせ部373(383)の面取り半径をR、円筒ころの外径をDaとする際に、R/Da=0.05〜0.2を満たすように、前記面取り半径Rを設定すれば、円筒ころ336ところ持たせ部373(383)との間の接触圧を低く抑えることができ、これら円筒ころ336ところ持たせ部373(383)との間の接触圧の増大に起因する温度上昇を回避することができるので、温度上昇に起因する軸受性能低下を抑制して高速安定性や耐久性の向上を更に進展させることができる。
尚、本発明の複列円筒ころ軸受に係る合成樹脂製保持器を形成する合成樹脂材料としては、補強繊維等の添加で機械的な強度を向上させたポリアミド樹脂等の一般のエンジニアリングプラスチックを使用することができるが、例えば、曲げ弾性率が10,000MPa以上で比重が2以下となる、通常よりも更に機械的強度の向上を図った高強度合成樹脂を採用することで、更に、品質の向上及び性能向上を図ることができる。
上記高強度合成樹脂としては、例えば、ポリプラスチックス(株)の商標登録商品であるフォートロン等が有用である。これは、架橋を伴わない直鎖上の分子構造のPPS(Polyphenylenesulfideの頭文字をとった略称)樹脂に必要に応じて補強用繊維(例えばカーボン繊維)を添加した構成のものであり、従来の架橋型PPS樹脂の欠点を克服し、引っ張り強さ、曲げ強さが増加し、伸び、弾性率ともに従来の架橋型PPS樹脂の約10倍の値を示す。
上述した本発明の第9及び第10実施形態の複列円筒ころ軸受に係る実施例と、該実施例と比較する比較例について説明する。すなわち、上記第9及び第10実施形態に準じた実施例5〜7の複列円筒ころ軸受(NN3019)と、比較例6の複列円筒ころ軸受とについて、軸受回転速度に対する外輪温度の変化を調べる昇温試験を実施し、結果を図29に示した。
尚、実施例5及び6の複列円筒ころ軸受には、図23及び図24に示した形態のポリアミド樹脂製の保持器を用い、実施例7には図23に示した形態の高強度合成樹脂製の保持器を用いた。又、比較例6の複列円筒ころ軸受には、図28に示した形態のポリアミド樹脂製の保持器301を用い、柱部313のポケット面313a,313bの全域を円筒ころ308の半径Raの1.005〜1.1倍の半径から成る単一の円弧面に形成した。
更に、上記各実施例5〜7及び比較例6に使用する複列円筒ころ軸受は、潤滑剤としてグリース(NBU15)を6.6cc用い、ラジアル隙間を0μmとした。
上記試験の結果(図29、参照)、比較例6では、dmN値=70万程度からジッジッと唸る断続的な異音が発生し、更に回転数を上げていくと、連続的な異音発生に変化し、dmN値=90万で外輪の異常昇温と共に、保持器が破断した。
これに対して、本発明の合成樹脂製保持器を装備した各実施例5〜7では、何れもdmN値=120万以上(実施例5:dmN値=120万、実施例6:dmN値=133万、実施例7:dmN値=144万)まで異音の発生がなく、更に試験の回転域では、保持器に破損は生じなかった。
次に、図25乃至図27に示した各実施形態の合成樹脂製保持器を備えた実施例8〜11の複列円筒ころ軸受(NN3019)について、軸受回転速度に対する外輪温度の変化を調べる昇温試験を実施し、結果を図30に示した。
尚、実施例8の複列円筒ころ軸受には、図25に示した実施形態の合成樹脂製保持器361を用い、糸面取りされるころ持たせ部363の面取り半径Rを0.2mmとすることで、R/Da=0.018とした。
実施例9の複列円筒ころ軸受には、図26に示した実施形態の合成樹脂製保持器371を用い、R/Da=0.09とした。
実施例10及び11の複列円筒ころ軸受には、図27に示した実施形態の合成樹脂製保持器381を用い、それぞれR/Da=0.05及びR/Da=0.06とした。
更に、上記各実施例8〜11に使用する複列円筒ころ軸受は、潤滑剤としてグリース(NBU15)を6.6cc用い、ラジアル隙間を0μmとした。
上記試験の結果(図30、参照)、ころ持たせ部の半径Rと円筒ころの直径Daとの比R/Daを0.05以上とすることにより、dmN値=100万以上の高速回転において、円筒ころところ持たせ部との接触面圧を異音を発生しない程度に抑制することができ、合成樹脂製保持器と円筒ころの相互間における干渉力を抑制し、異常昇温の発生を防げることが確認された。
但し、前記R/Daが0.2以上に大きくなると、保持器成形後の変形や製作誤差によって、円筒ころの保持能力が弱くなり、合成樹脂製保持器の動き量が大きくなったり、円筒ころが保持器から脱落するといった弊害が生じる虞がある。
従って、ころ持たせ部の半径Rと円筒ころの直径Daとの比R/Daは、0.05〜0.2の範囲に設定するのが好ましく、この範囲に設定していれば、温度上昇に起因する複列円筒ころ軸受の軸受性能低下を抑制し、高速安定性や耐久性の向上を更に進展させることができる。
以上のように、本発明にかかる複列円筒ころ軸受は、モータ駆動される軸や工作機械の主軸など、微量のグリース又は潤滑油による潤滑のもとで高速回転される回転体を支持する軸受として有用であり、特にその環境下で低発熱であることが要求される複列円筒ころ軸受に適している。
本発明の一実施形態に係る円筒ころ軸受の断面図である。 図1におけるA矢視図である。 第1実施形態の要部拡大図である。 第2実施形態の要部拡大図である。 第3実施形態の要部拡大図である。 従来品を示す図である。 本発明の一実施形態に係る円筒ころ軸受の断面図である。 図7におけるA矢視図である。 第4実施形態の要部拡大図である。 第5実施形態の要部拡大図である。 比較例を示す図である。 別の比較例を示す図である。 実施例の効果を説明するグラフである。 実施例の効果を説明するグラフである。 実施例の効果を説明するグラフである。 実施例の効果を説明するグラフである。 実施例の効果を説明するグラフである。 本発明の第6実施形態に係る複列円筒ころ軸受の内輪案内型の保持器を示す要部縦断面図である。 図18における遠心力によって弾性変形した内輪案内型の保持器の状態を示す要部縦断面図である。 本発明の第7実施形態に係る複列円筒ころ軸受の外輪案内型の保持器を示す要部縦断面図である。 本発明の第8実施形態に係る複列円筒ころ軸受のころ案内型の保持器を示す要部縦断面図である。 本発明の第9実施形態に係る複列円筒ころ軸受の縦断面図であり、 図22のA方向矢視図である。 本発明の第10実施形態に係る複列円筒ころ軸受における合成樹脂製保持器の部分正面図である。 本発明の第11実施形態に係る複列円筒ころ軸受における合成樹脂製保持器の部分正面図である。 本発明の第12実施形態に係る複列円筒ころ軸受における合成樹脂製保持器の部分正面図である。 本発明の第13実施形態に係る複列円筒ころ軸受における合成樹脂製保持器の部分正面図である。 比較例を示す図である。 昇温試験結果を示すグラフである。 昇温試験結果を示すグラフである。 従来の複列円筒ころ軸受の保持器を示す要部縦断面図である。 図31における保持器の側面形状を示すA矢視図である。 図31における遠心力によって弾性変形した保持器の状態を示す要部縦断面図である。

Claims (2)

  1. 外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に転動自在に複列に配置される円筒ころと、前記複列の円筒ころの各列ごとに設けられ、リング状の円環部及び該円環部のころ側端面から円周方向に所定の間隔で軸方向に突出する複数の柱部を備え、合成樹脂で一体的に形成される複数のころ案内型保持器と、を有しており、
    前記円筒ころが、隣接する前記柱部の円周方向に対向する両側面と前記円環部のころ側端面とによって構成される複数のポケット部に保持される複列円筒ころ軸受であって、
    前記円環部の前記ころ側端面と反対側の背面は、内径側に形成される平坦面、及び前記平坦面から連続し、前記円環部の軸方向寸法を次第に小さくするように内径側から外径側に向けて1〜10度の範囲で傾斜する、前記平坦面の径方向長さより長い径方向長さを持ったテーパ面を有し、
    前記背面は、隣接する列の前記ころ案内型保持器の前記背面と対向して、当該背面との間に内径側から外径側に向けて拡がる間隙を有し、遠心力によって前記柱部の自由端側が拡径方向に撓んだ際に、前記間隙は、前記円環部の弾性変形を許容するように狭まり、
    前記柱部の外周面は、前記柱部の径方向寸法を次第に小さくするように軸方向先端に向かって徐々に縮径するテーパ面を有し、
    前記柱部の円周方向に対向する両側面は、前記円筒ころと接触することで前記保持器自体の半径方向位置を規制するころ持たせ部と、前記円筒ころのピッチ円直径よりも内径側の範囲の少なくとも一部において、遠心力によって前記柱部の自由端側が拡径方向に撓んだ際に前記円筒ころに軸受半径方向の接触圧を作用させないストレート面と、を有することを特徴とする複列円筒ころ軸受。
  2. 前記ころ持たせ部の相互間の離間距離をH1、前記ストレート面の相互間の最大離間距離をH2とするとき、前記柱部の両側面の軸受内径側端部における相互間の離間距離H3を、H1<H3<H2の関係に設定し、前記軸受内径側端部で潤滑剤を保持することを特徴とする請求項1に記載の複列円筒ころ軸受。
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