JP2006288552A - 送気システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 腹腔13内に送気する機能を備えた送気装置5は、単一のコネクタ受け51から制御部24に入力される信号により、制御部24は、吸引ポンプ25を作動させて排煙動作させる。このコネクタ受け51に二股の通信ケーブル52を介して電気メス装置3等の2つの外科手術装置に接続することにより、2つの外科手術装置を同時に動作させた場合にも、その動作に連動して排煙動作を行わせることができる構成にした。
【選択図】 図2
Description
上記のように外科手術装置を用いて焼灼処置の際に発生する煙あるいはミスト(水蒸気)が内視鏡の観察視野を妨げるため、従来は、外科手術装置を動作させる出力スイッチの動作に同期して送気装置により排煙動作を行うようにしていた。
この場合、送気装置に気体を吸引するバルブユニットを設け、例えば送気装置に接続された電気メスの高周波出力を供給する為の出力スイッチのONに連動して、排煙動作の制御装置により吸引ポンプを作動させ、この吸引ポンプによる吸引動作で排煙を行うようにしている。
このように従来は、1つの送気装置に対して、1つの外科手術装置及び排煙動作の制御装置を用意する必要があった。
なお、従来例においても、例えば特開平11−155869号公報に開示されている装置のように、専用の制御装置を用意した場合には、複数の外科手術装置の出力に連動して排煙動作を行うことが可能となるが、そのためには専用の制御装置が必要となり、そのような専用の制御装置を備えていない送気装置のような場合には対応できない。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、専用の制御装置を必要としないで、低コストで複数台の外科手術装置の動作と連動して排煙動作を可能にする送気システムを提供することを目的とする。
複数の外科手術装置の各出力動作に関連する信号を前記単一の指示信号入力端子に共通化して入力させる信号伝送手段を設けたことを特徴とする。
上記構成により、単一の指示信号入力端子により排煙動作を行わせる指示信号の入力可能な送気装置の場合においても、信号伝送手段により複数の外科手術装置からの各出力動作に関連する信号の入力が可能となり、専用の制御装置を必要としないで、簡単かつ低コストで複数の外科手術装置の各出力動作に関連する信号で排煙動作を行わせることができるようにしている。
内視鏡装置2は、ベッド6に横たわる患者7の例えば腹腔内を観察するTVカメラ装着内視鏡8と、このTVカメラ装着内視鏡8に照明光を供給する光源装置9と、TVカメラ装着内視鏡8に対する信号処理を行うカメラコントロールユニット(CCUと略記)11と、このCCU11から出力される映像信号が入力されることにより、TVカメラ17で撮像した内視鏡画像を表示するモニタ12とを有する。
照明窓に隣接して設けられた観察窓には図示しない対物レンズが配置され、その対物レンズによる光学像はリレー光学系により接眼部に伝送され、この接眼部に装着されたTVカメラ17によりその結像位置に配置された固体撮像素子に結像される。この固体撮像素子は、カメラケーブル18を介してCCU11と接続され、CCU11は、この固体撮像素子により光電変換された撮像信号に対する信号処理を行い、映像信号を生成してモニタ12に出力する。そして、内視鏡画像がモニタ12により表示される。
また、トラカール14における通気路の口金には、送気チューブ21の一端が接続され、この送気チューブ21の他端は、送気装置5内の送気を行うバルブユニット22の送気側口金22bに接続される。
このバルブユニット22の送気動作は、制御部24により制御される。また、この送気装置5は、吸引することにより体腔内の煙或いはミスト(以下、煙で両方を代表する)を排出する排煙動作を行う吸引ポンプ25を内蔵しており、この吸引ポンプ25の動作も制御部24により制御線26からの制御信号で制御される。
なお、本実施例では、排煙動作を行う排煙手段としての吸引ポンプ25を、送気手段としての送気装置5内に設けているがそれぞれを別体で、制御線を介して接続される構造にしても同様に適用できる。
上記制御部24には、送気指示操作と排気指示(排煙)操作を行う例えばフットスイッチ等からなる出力スイッチ27が接続されており、この出力スイッチ27を操作することにより送気及び排気指示を制御部24に指示入力することができる。
つまり、腹腔13内には、トラカール31を介して高周波出力で処置する処置具としての電気メス処置具32が刺入され、このトラカール31には、腹腔13内に連通する通気路が設けてあり、その通気路の開口端にチューブ30が接続され、腹腔13内で発生した煙を吸引ポンプ25による吸引動作により排気できるようにしている。
上記電気メス処置具32は、アクティブコード33aを介して高周波電源装置34のアクティブ端子に接続される。また、この高周波電源装置34のリターン端子には、リターンコード33bを介して患者7の臀部等、広い面積で接触している患者プレート35と接続される。
また、上記腹腔13内にはトラカール41を介して超音波処置具42が刺入される。この超音波処置具42の後端に接続されたケーブル43は、図1に示す超音波発生装置44に接続される。
また、本実施例においては、送気装置5に内蔵された制御部24に対して、排煙(吸引)指示の1つの指示信号の入力を行う単一の指示信号入力端子としての機能を持つコネクタ受け51が1つ設けてあり、このコネクタ受け51には途中で二股に分岐する通信ケーブル(或いは信号伝送ケーブル)52の共通化された共通コネクタ52cが着脱自在で接続される。
つまり、高周波電源装置34及び超音波発生装置44には、高周波発生部36による高周波電流をON/OFF及び駆動信号発生部55による駆動信号をON/OFFする信号を出力する通信用のコネクタ受け53a、53bが設けてあり、これらの通信用コネクタ受け53a、53bに上記二股の通信ケーブル52の分岐したコネクタ52a、52bがそれぞれ接続される。
また、図2に示すようにバルブユニット22は、供給圧センサ45、減圧器46、電空比例弁47、電磁弁48、圧力センサ49、流量センサ50を内蔵しており、供給側口金に接続された炭酸ガスボンベ23から炭酸ガスが供給される。
供給圧センサ45は、炭酸ガスボンベ23から供給される炭酸ガスの圧力を計測して、その計測結果を制御部24に出力する。減圧器46は、炭酸ガスボンベ23から供給された炭酸ガスの圧力を所定の圧力に減圧し、電空比例弁47に供給する。
電空比例弁47は、制御部24によって圧力の制御が可能で、減圧器46によって減圧された圧力を、制御部24からの制御信号に基づいてさらに所定の範囲内で調節する。 例えば、電空比例弁47は、制御部24からの制御信号に基づいて減圧器46により減圧された炭酸ガスの圧力を0〜500mmHgの範囲内で減圧可能である。
電磁弁48は、制御部24によって開閉制御が可能なバルブであり、制御部24からの制御信号に基づいて開状態又は閉状態に切り替えられる。
流量センサ50は、電磁弁48を通過してこの内部管路を流れる炭酸ガスの流量を計測して、その計測結果を制御部24に出力する。
なお、図示はしないが電磁弁48と流量センサ50との間に排気弁を設けても良い。この排気弁は、圧力センサ49の計測値が腹腔内圧力設定値を超えているとき、制御部24からの制御信号に基づいて腹腔内圧力を減圧させるために弁を開放状態にするようになっている。
また、送気装置5には、その正面等に設定操作部61が設けてあり、制御部24に対して設定操作部61からの操作信号に基づき、体腔内に注入される炭酸ガスの流量、圧力等、各種制御を行うことが可能である。なお、この他に圧力調整を行う減圧器46に入力される炭酸ガスの圧力を調整する予備調整器を設けるようにしても良い。
また、本実施例においては、送気装置5に排煙表示灯62が設けてあり、この排煙表示灯62が排煙動作中に点灯して表示することにより、術者63a、63bは、排煙動作を確認することができるようにしている。
そして、2つの外科手術装置をそれぞれ動作させる上記出力スイッチ38、57のON/OFF信号の論理和出力に連動して制御部24は、排煙手段としての吸引ポンプ25による排煙動作を行わせるようにしている。
このような構成の本実施例の送気システム1による動作を図3を参照して説明する。
このため、術者63aが例えば電気メス装置3の出力スイッチ38を操作して高周波出力をONにすると、制御部37は、その指示信号を高周波電源装置34の高周波発生部36内の高周波発生回路36aに送り、高周波発生回路36aで高周波出力信号を発生させる。
この高周波出力信号は、出力トランス36bを経て電気メス処置具32に図3に示すタイミングの時刻t1で出力される。
また、術者63aが電気メス処置具32によりポリーブの切除処置を行い、出血部分を凝固させる処置を行うために、例えば術者63bは、超音波処置具42を把持し、この超音波処置具42に設けられた図示しないスイッチ或いは超音波発生装置44に接続された出力スイッチ57を操作する。
すると、超音波発生装置44内の制御部56は、その指示信号を駆動信号発生部55に送り、例えば時刻t2で駆動信号を発生させる。この駆動信号は、超音波処置具42に対して超音波出力信号(超音波を発生させる出力信号)として印加される。
この場合、既に吸引ポンプ25は動作中の状態であり、その動作を継続する。そして、電気メス処置具32に対する高周波出力信号がOFFにされた時刻t3において、超音波出力信号を出力させる動作が継続している場合には、超音波発生装置54内の制御部56側からの指示信号により、吸引ポンプ25はさらに吸引による排煙動作を継続する。そして、両外科手術装置による出力信号がOFFに設定された時刻t4においては、両制御部37、56は、送気装置5の制御部24に排煙動作の指示信号を送信しない状態になるので、制御部24は、吸引ポンプ25の吸引動作を停止させ、排煙動作が停止することになる。
その後、例えば時刻t5において高周波出力信号を出力させる操作を行うと、その出力に同期して排煙動作も開始することになる。
従って、本実施例によれば、従来例における1対1で動作させる信号ケーブルを接続し直す作業が不要になり、使い勝手が向上する。
また、本実施例においては、送気装置5の制御部24は、排煙中においては、排煙表示灯62を点灯させる点灯信号を出力する。この点灯信号は、例えばON/OFFを短い周期で繰り返すものであり、例えば図4(A)に示すように排煙表示灯62を点灯する。
本実施例は以下の効果を有する。
本実施例によれば、二股の通信ケーブル52を介して外科手術に使用する複数の外科手術装置を送気装置5に接続することにより、各外科手術装置の処置する出力信号に連動して排煙の動作を行わせることが低コストかつ簡単な構成で実現することができる。
このように本実施例によれば、既存の装置を用いて低コストで実現できると共に、操作性等を向上することができる。
なお、本実施例においては、外科手術装置として、電気メス装置3と超音波凝固切開装置4の場合で説明したが、他の外科手術装置、例えばレーザ光により切開等を行うレーザメス装置等を用いる場合にも適用できる。
また、本実施例では、2つの外科手術装置の場合で説明したが、3つ以上の外科手術装置を同時に使用する場合にも適用できる。例えば3つの外科手術装置を同時に使用する場合には、3つに分岐した通信ケーブルを採用すれば良いことは明らかである。
本実施例の送気システム1Bは、実施例1の送気システム1において、二股の通信ケーブル52の代わりに送気装置5に接続用アダプタ71を接続し、この接続用アダプタ71に設けた2つの入力端子としての接続コネクタ受け72a、72bに2つの外科手術装置としての電気メス装置3と超音波凝固切開装置4からの各指示信号をそれぞれ伝送する通信ケーブル73、74を接続する構成にしている。
つまり、一方の通信ケーブル73の両端のコネクタ73a、73bは、電気メス装置3の通信用コネクタ受け53aと接続用アダプタ71の指示信号の入力端子となるコネクタ受け72aとにそれぞれ接続される。
なお、接続用アダプタ71は、コネクタ受け51に接続される接点に一端が接続される信号線は、途中で2本に分岐し、それぞれ抵抗Rを介してコネクタ受け72a、72bの各接点にそれぞれ接続され、2つのコネクタ受け72a、72bに入力される信号の論理和の信号が制御部24に入力されるようになっている。その他の構成は、実施例1と同様の構成である。
また、本実施例の作用及び効果は、実施例1と殆ど同じである。また、本実施例では、2つのコネクタ受け72a、72bを備えた接続用アダプタ71の例で説明したが、3つの外科手術装置を使用する場合には3つのコネクタ受けを設けた接続用アダプタを用いるようにすれば良い。
本実施例の送気システム1Cは、実施例1の送気システム1において、送気装置5のコネクタ受け51に無線受信機81を取り付け、一方電気メス装置3の高周波電源装置34及び超音波凝固切開装置4の超音波発生装置54にはそれぞれ無線送信機82、83を取り付けている。また、本実施例では、さらに第2の電気メス装置3Bを有し、この電気メス装置3Bの高周波電源装置34にも、無線送信機84を取り付けている。
無線送信機82は、コネクタ受け53aに着脱自在に接続されるコネクタ85aを有し、無線送信機82の本体内に無線送信回路86aを有し、出力スイッチ38のON/OFF信号が制御部37を介して無線送信回路86aに入力されると、この無線送信回路86aは、RF信号で変調し、例えばロッドアンテナ87aから電波で送信する。
また、無線受信機81もコネクタ受け51に着脱自在に接続されるコネクタ85dを有し、無線受信機81の本体内に無線受信回路88を有し、この無線受信回路88の信号入力端に接続されたロッドアンテナ87dで受信されたRF信号を復調して、制御部24に出力する。
なお、無線送信機82、83、84は、例えば少しずつ異なる周波数で送信し、無線受信回路88はこれらを同時に受信して復調し、復調した信号の論理和出力を制御部24に送る。
本実施例によれば、実際に使用する外科手術装置に無線送信機を装着すれば、送気装置5とケーブルで接続することが不要になるので、実施例1や実施例2よりも内視鏡観察下での外科手術を行う場合に必要となる作業量を低減でき、使い勝手が向上する。
その他は、実施例1等と同様に専用の制御装置を必要としない効果を有する。
本実施例の変形例として、例えば無線通信を行う代わりに、例えば赤外線で信号の伝送を行うようにしても良い。
また、排煙動作により、体腔内の圧力が所定値以下に低下した場合には、送気装置5により送気して、圧力の低下を抑制しても良い。
なお、上述した各実施例を部分的に組み合わせる等して構成される実施例も本発明に属する。
1.請求項1において、前記信号伝送手段は、前記単一の指示信号入力端子に、前記複数の外科手術装置の各出力動作に関連する信号の論理和信号が入力されるようにした。
2.請求項1において、前記複数の外科手術装置の各出力動作に関連する信号は、各外科手術装置の各処置具に供給される駆動出力をON/OFFさせる指示信号である。
3.請求項1において、前記外科手術装置は、高周波、超音波、レーザ光のいずれかのエネルギを用いたエネルギ処置装置である。
4.請求項1において、前記単一の指示信号入力端子に入力される指示信号のON/OFFに同期して、前記排煙手段の動作のON/OFF制御を行う制御手段を有する。
5.付記4において、前記制御手段は、前記排煙手段を動作させた場合、その動作中を表示手段で表示する。
6.請求項1において、前記送気手段は、体腔内に注入する気体の流量及び圧力の制御を行う制御手段、流量の設定を行う設定手段を有する。
2…内視鏡装置
3…電気メス装置
4…超音波凝固切開装置
5…送気装置
6…ベッド
7…患者
8…カメラ装着内視鏡
13…腹腔
14、31、41…トラカール
21…送気チューブ
22…バルブユニット
23…炭酸ガスボンベ
24、37、56…制御部
25…吸引ポンプ
30…チューブ
32…電気メス処置具
34…高周波電源装置
38、57…出力スイッチ
42…超音波処置具
51…コネクタ受け
52…(二股の)通信ケーブル
52a、52b…コネクタ
52c…共通コネクタ
53a、53b…コネクタ受け
54…超音波発生装置
55…駆動信号発生部
Claims (4)
- 体腔内に気体を注入する送気手段と、単一の指示信号入力端子に入力される指示信号により、体腔内で発生した煙を排気する排煙手段とを備えた送気システムにおいて、
複数の外科手術装置の各出力動作に関連する信号を前記単一の入力端子に共通化して入力させる信号伝送手段を設けたことを特徴とする送気システム。 - 前記信号伝送手段は、前記単一の指示信号入力端子に共通化された一端が接続され、分岐された複数の各他端が複数の各外科手術装置の各信号出力端にそれぞれ接続される分岐ケーブルを用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の送気システム。
- 前記信号伝送手段は、前記単一の指示信号入力端子に共通化された一端が接続され、分岐された他端に複数の入力端子を設けたアダプタ装置を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の送気システム。
- 前記信号伝送手段は、前記単一の指示信号入力端子に接続され、無線で入力される信号を受信する無線受信手段と、複数の外科手術装置の各信号出力端子に接続され、前記無線受信手段に信号を送信する無線送信手段とを用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の送気システム。
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