JP2006287680A - 弾性表面波素子片および弾性表面波デバイス - Google Patents

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克朗 米谷
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Abstract

【課題】 スプリアスを小さくし、目標周波数から遠ざけるとともに、インピーダンスを低くできるようにする。
【解決手段】 弾性表面波素子片10は、圧電基板12の弾性表面波の伝播方向に入力側IDT14と出力側IDT16とを備えている。各IDT14、16の電極指26、28、30、32は、弾性表面波の伝播方向と直交した複数の直線部と、各直線部間に折り曲げて形成され、各直線部を相互に接続した接続部とを有する。弾性表面波素子片10は、入力側IDT14と出力側IDT16との対応する直線部からなるトラック38、40内において、入力側IDT14と出力側IDT16との電極指の対数が異なっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、すだれ状電極からなるIDT(Interdigital Transducer)を備えた弾性表面波素子片に係り、特に弾性表面波の伝播方向に入力側すだれ状電極と出力側すだれ状電極とを設けた弾性表面波素子片および弾性表面波デバイスに関する。
弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)素子片には、弾性表面波の伝播方向にすだれ状電極からなる入力側IDTと出力側IDTと、これらのIDTを挟んだ反射器とを備えたものがある。このような弾性表面波素子片は、入力側IDTと出力側IDTとのすだれ状電極の電極指の対数を同じにすると、図4に示したように、目標周波数Aの低域側Bにスプリアスが発生することが知られている。
また、スプリアスを小さくする方法として入力側IDTと出力側IDTとの電極指の対数を異ならせることが知られている。すなわち、入力側IDTと出力側IDTとの電極指の対数を異ならせると、図5に示したようにスプリアスBが小さくなる。この方法は、両者の対数の差を大きくするほどスプリアスが小さくなる。なお、図4、図5は、いずれも300MHz帯の弾性表面波素子片であって、横軸がMHzを単位と下目標周波数Aに対する周波数偏差を示し、縦軸がdBを単位とした減衰量を示している。
しかし、入力側IDTを出力側IDTとの電極指の対数を異ならせると、両IDT間においてインピーダンスが異なる。このため、このような弾性表面波素子片を有する弾性表面波デバイスを使用する場合、各IDTに対してインピーダンスのマッチングをするための計算をしなければならず、IDTごとに異なった回路を形成しなければならない。
そこで、各IDT内において電極指の交差幅を変化させるいわゆる重み付けをしてスプリアスの低減を図ることが行なわれている。そして、特許文献1には、入力側IDTと出力側IDTとの重み付けを、重み付けの中心が電極の配列構造の中心と不一致で、かつ端面とも一致しない位置にしてスプリアスを低減した弾性表面波フィルタが開示されている。
特開平6−334469号公報
ところが、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタは、IDTに重み付けをしているため、電極指の交差していない部分が多くなり、インピーダンスが高くなる欠点がある。それを避けるためには、電極指の交差幅を広くしたり、対数を多くする必要があり、弾性表面波フィルタが大型化し、近年、強く要求されている小型化が困難となる。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、スプリアスを小さくし、目標周波数から遠ざけるとともに、インピーダンスを低くできるようにすることを目的としている。
また、本発明は、入力側IDTと出力側IDTとのインピーダンスを同じにすることを目的にしている。
さらに、本発明は、小型化が図れるようにすることなどを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る弾性表面波素子片は、圧電基板の弾性表面波の伝播方向に入力側すだれ状電極と出力側すだれ状電極とを備えた弾性表面波素子片であって、前記各すだれ状電極の電極指は、前記弾性表面波の伝播方向と直交した複数の直線部と、前記各直線部間に折り曲げて形成され、前記各直線部を相互に接続した接続部とを有し、前記入力側すだれ状電極と前記出力側すだれ状電極との対応する直線部からなるトラック内において、前記入力側すだれ状電極と前記出力側すだれ状電極との前記電極指の対数を異ならせた、ことを特徴としている。
このようになっている本発明は、すだれ状電極を構成している電極指を複数の直線部に分割するとともに、直線部からなるトラックにおいて入力側IDTと出力側IDTとの電極指の対数を異ならせてある。このため、スプリアスを小さくできるとともに、目標周波数から遠ざけることができる。しかも、本発明は、複数の直線部を斜めに折り曲げて形成した接続部によって相互に接続しているため電極指の交差幅の小さい複数のすだれ状電極を横方向(弾性表面波の伝播方向と直交した方向)に複数並列に配置したと同様の効果を生じ、インピーダンスを低下させることができる。なお、異なる対数の差は、スプリアスをどの程度小さくするか、目標周波数に対してスプリアスをどの位置にするかによって決定される。
1以上の前記トラックからなる第1トラックユニットと、前記第1トラックユニットと同数の前記トラックからなる第2トラックユニットの間において、前記入力側すだれ状電極の前記電極指の対数と、前記出力側すだれ状電極の前記電極指の対数との和を同じにすることができる。このため、弾性表面波デバイスとした場合に、IDTごとにインピーダンスマッチングを図るための計算や回路構成を変える必要がなく、使い勝手を向上することができる。そして、複数の前記電極指の一部は前記直線部の数を少なく形成し、前記入力側すだれ状電極と前記出力側すだれ状電極との前記電極指の対数を異ならせることができる。このように、電極指の一部の直線部の数を少なくすることにより、各トラック間における電極指の対数を容易に同じにすることができる。
また、同一の前記トラック内における前記電極指に対数の少ない前記すだれ状電極は、前記トラック内にダミー電極を有し、対をなす前記電極指の数と前記ダミー電極の数との和が、前記電極指の対数の多い前記すだれ状電極の前記電極指の数と同じにすることが望ましい。このようにすると、両IDTにおける電極の見かけ上の構成を同じにすることができ、弾性表面波の伝播状態、反射状態を同じにすることができる。
前記ダミー電極は、基端部が前記電極指の基端部を相互に接続したバスバーに接続するとよい。このようにすると、弾性表面波の反射波形をきれいにすることができ、スプリアスの発生などを避けることができる。そして、前記ダミー電極の一部は、前記直線部の数の少ない前記電極指と対をなす電極指部を先端部に有するように形成できる。これにより、同一トラック内における入力側すだれ状電極と出力側すだれ状電極との前記電極指の対数を容易に異ならせることができるとともに、各トラック間における対をなす電極指の数とダミー電極の数との和を容易に同じにできる。また、前記ダミー電極は、先端が前記ダミー電極を設けた前記すだれ状電極の前記電極指の前記接続部に接続してもよい。
さらに、同一の前記電極指に形成した前記各直線部は、隣接した前記直線部に対する前記弾性表面波の伝播方向の位置が、両者間の距離をL1、前記電極指の形成ピッチをλとしたときに、3λ/8≦L1≦5λ/8ずれるようにする。このようにすると、各直線部(トラック)から生ずる横モードが隣接するトラック間において滑らかに結合された状態となり、不要なスプリアスの発生を防ぐことができる。なお、前記圧電基板は、前記入力側すだれ状電極と出力側すだれ状電極とを挟む位置に反射器を設けて共振型の弾性表面波素子片とすることができる。
そして、本発明に係る弾性表面波デバイスは、上記した弾性表面波素子片のいずれかを備えていることを特徴としている。これにより、上記した作用効果を得ることができる。
本発明に係る弾性表面波素子片および弾性表面波デバイスの好ましい実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る弾性表面波素子片の説明図である。図1において、弾性表面波素子片10は、圧電基板12の表面中央部に入力側IDT14と出力側IDT16とが設けてある。圧電基板12は、水晶、タンタル酸リチウム(LiTaO)やニオブ酸リチウム(LiNbO)などの圧電体からなっている。
入力側IDT14と出力側IDT16とは、それぞれが一対の櫛型電極18(18a、8b)、20(20a、20b)から形成してある。各櫛型電極18、20は、それぞれの一端がバスバー22a、22b、24a、24bによって相互に接続された複数の電極指26、28、30、32を備えている。そして、入力側IDT14は、一対の櫛型電極18の電極指26、28が互いに噛み合うように、かつ等間隔に配置され、すだれ状をなしている。同様に、出力側IDT16は、一対の櫛型電極20の各電極指30、32が互いに噛み合うように、かつ等間隔に配置され、すだれ状をなしている。
また、弾性表面波素子片10は、一対のIDT14、16を挟んで両側に反射器34を有している。各反射器34は、それぞれ両端が相互に接続された複数の導体ストリップ36を備えた格子状に形成してある。反射器34および各櫛型電極18、20は、実施形態の場合、アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金から形成してある。すなわち、反射器34および櫛型電極18、20は、圧電基板12の表面にAlまたはAl合金をスパッタリングや蒸着によって成膜し、それを所定の形状にフォトエッチングして形成してある。各櫛型電極18、20の電極指26、28、30、32の形成間隔は、λとなっている。また、反射器34の各導体ストリップ36の形成間隔は、λ/2となっている。
入力側IDT14は、一対の櫛型電極18a、18b間に電気信号が入力すると、圧電基板12に弾性表面波を生成する。櫛型電極18aの各電極指26は、それぞれが複数(この実施形態の場合2つ)の直線部26a、26bと、これら直線部26a、26b間に設けられて両者を相互に接続する接続部26cとからなっている。すなわち、電極指26は、接続部26cによって分割された弾性表面波の伝播方向と直交した方向に延在する2つの直線部26a、26bを有する。そして、接続部26cは、斜めに折り曲げて形成してあって、実施形態の場合、直線部26a、26bの形成位置が弾性表面波の伝播方向にλ/2ずれている。また、接続部26cによって分割された2つの直線部26a、26bは、弾性表面波の伝播方向と直交した方向における間隔gが実施形態の場合、3λ以下にしてある。この間隔gは、後述するように、各直線部26a、26bの励振によって生ずる横モードの結合状態を確保するため、できるだけ小さくすることが好ましく、1λ以下が望ましい。
入力側IDT14の他方の櫛型電極18bおよび出力側IDT16の各櫛型電極20a、20bの各電極指28、30、32は、電極指26と同様に、折り曲げて形成した接続部(符号cを付して示した)と、接続部によって接続された一対の直線部(符号a、bを付して示した)とから形成してある。そして、各電極指のa、bを付して示したそれぞれの直線部は、接続部によって弾性表面波の伝播方向においてλ/2だけ相互に位置がずれている。このため、櫛型電極18bの電極指28のバスバー22b側(基端側)の直線部28aは、弾性表面波の伝播方向において、櫛型電極18aの電極指26の基端側直線部26aと対応した位置に形成され、電極指28の先端側の直線部28bが電極指26の先端側の直線部26bと対応した位置に形成してある。ただし、櫛型電極18bの一部の電極指28は、直線部28aのみを有している。この直線部28aは、後述するダミー電極の先端部に形成した電極指部と対をなすようになっている。櫛型電極20の一部の電極指30も同様で、直線部30aのみからなっていて、ダミー電極の先端部に形成した電極指部と対を形成するようにしてある。
なお、実施形態においては、電極指26の直線部26aと、電極指28の直線部28bとの弾性表面波の伝播方向における重なり部(第1トラック54)の長さ(第1交差幅B11)と、電極指26の直線部26bと電極指28の直線部28aとの弾性表面波の伝播方向における重なり部(第2トラック40)の長さ(第2交差幅B12)とは同じ(B11=B12)にしてある。したがって、入力側IDT14における電極指のトータルの交差幅Wは、第1交差幅B11と第2交差幅B12との和となる。出力側IDT16の一対の櫛型電極20a、20b間においても、入力側IDT14と同様である。すなわち、弾性表面波素子片10は、入力側IDT14、出力側IDT16が弾性表面波の伝播方向と直交した方向に電極指の直線部からなる第1トラック38と第2トラック40を形成している。
そして、実施形態の弾性表面波素子片10は、同一トラック内の入力側IDT14と出力側IDT16との間において、電極指の対数を異ならせるためにダミー電極が設けてある。この発明においてダミー電極とは、隣接した導体パターンと同電位となる導体パターンを指している。すなわち、入力側IDT14の櫛型電極18aと出力側IDT16の櫛型電極20bとにおける斜線を施したパターンがダミー電極42(42a、42b)、44(44a、44b)となっている。また、これらのダミー電極42、44のうち、ダミー電極42a、44aは、折り曲げて形成した接続部を介して先端が他方の櫛型電極18b、20aの電極指の直線部28a、30aと対応した位置まで延在しており、電極指部43、45となっている。これらの電極指部43、45は、櫛型電極18b、20aの直線部28a、30aのみからなる電極指と対を形成する。そして、各ダミー電極42、44は、電極指と同じ材質からなっていて、直線部26a、32aと同じ幅、長さに形成してあるとともに、基端部がバスバー22a、24bに接続してある。そして、弾性表面波素子片10は、電極指の対数の少ない櫛型電極18a、20bの、電極指のないところにダミー電極42、44を設け、対をなす前記電極指の数とダミー電極の数との和を、電極指の対数の多い櫛型電極18b、20aの電極指の数と同じにしてある。なお、ダミー電極42、44は、櫛型電極18a、20bの弾性表面波の伝播方向における任意の位置に形成することができる。
したがって、弾性表面波素子片10は、同一のトラック内において入力側IDT14と出力側IDT16との間において、電極指の対数が異なっている。すなわち、第1トラック38においては、入力側IDT14の電極指の対数が出力側IDT16の電極指の対数より少なくしてある。また、第2トラック40においては、入力側IDT14の電極指の対数が出力側IDT16の電極指の対数より多くしてある。この入力側IDT14と出力側IDT16との電極指の対数の差は、スプリアスをどの程度小さくするか、目標周波数に対してどの程度離れた位置にするかによって決定される。そして、実施形態においては、第1トラック38における入力側IDT14の電極指の対数と出力側IDT16の電極指の対数との和と、第2トラック40における入力側IDT14の電極指の対数と出力側IDT16の電極指の対数との和とが等しくしてある。すなわち、出力側IDT16は、入力側IDT14を180度回転させて配置したようになっている。
なお、各反射器34を構成している導体ストリップ36は、電極指26、28、30、32と同様に形成してある。すなわち、導体ストリップ36は、電極指の接続部と対応した位置に、斜めに折り曲げて形成した導体接続部36cを有し、この導体接続部36cよって、一対の直線部36a、36bに分割されている。
このようになっている実施形態の弾性表面波素子片10は、それぞれのトラック38、40内において入力側IDT14と出力側IDT16との電極指の対数が異なっているため、目標周波数の低周波数側に現れるスプリアスを小さくできるとともに、目標周波数から遠ざけることができる。しかも、弾性表面波素子片10は、第1トラック38における入力側IDT14の電極指の対数と出力側IDT16の電極指の対数との和と、第2トラック40における入力側IDT14の電極指の対数と出力側IDT16の電極指の対数との和とが等しくしてあるため、入力側IDT14と出力側IDT16とのインピーダンスを等しくすることができる。
さらに、第1実施形態の弾性表面波素子片10は、入力側IDT14、出力側IDT16が第1トラック38と第2トラック40とを有するように形成してあるため、各トラック38、40の交差幅B11、B12を従来の交差幅より小さくすることができる。したがって、各トラック38、40において発生する横モードによるスプリアスを目標周波数から遠ざけることができる。したがって、弾性表面波装置の1つである弾性表面波フィルタを形成した場合に、通過帯域内に横モードによるスプリアスのないフィルタ特性の優れた高精度な弾性表面波フィルタを得ることができる。また、弾性表面波素子片10は、各トラック38、40において弾性表面波を発生させるため、交差幅B11と交差幅B12とを有する素子片を並列に設けたのと同様の効果が得られ、低インピーダンス化することが可能となる。
また、前記実施形態においては、電極指の対数の少ない櫛型電極の電極指のないところにダミー電極42、44を設け、対をなす前記電極指の数とダミー電極の数との和を、電極指の対数の多い櫛型電極の電極指の数と同じにしたことにより、両IDTにおける電極の見かけ上の構成を同じにすることができ、弾性表面波の伝播状態、反射状態を同じにすることができる。しかも、ダミー電極42、44は、基端部がバスバーに接続してあるため、弾性表面波の反射波形をきれいにすることができ、スプリアスの発生などを避けることができる。
そして、実施形態の弾性表面波素子片10は、各電極指に形成した一対の直線部が弾性表面波の伝播方向において相互にλ/2ずれて配置してある。このため、第1トラック38において生じた横モードと第2トラック40において生じた横モードとの位相が反転し、両者が滑らかに結合された状態となる。なお、発明者の実験によると、同一の電極指に形成した一対の直線部間における弾性表面波の伝播方向のずれは、両者間の距離をL1としたときに、3λ/8≦L1≦5λ/8の範囲にあればフィルタ特性に大きな影響を与えないことが確認された。
なお、一対の直線部(例えば26a、26b)の弾性表面波の伝播方向と直交する方向の間隔gが3λより大きくなると、第1トラック38と第2トラック40とで発生した横モードが滑らかな結合状態にならず、スプリアスの原因となるおそれがある。したがって、両者の間隔gは、できるだけ小さくする方がよく、望ましくは1λ以下にする。なお、図2にダミー電極42を例に示したように、ダミー電極の先端部を電極指の接続部に接続してもよい。また、ダミー電極の先端部に設けた電極指部(例えば、電極指部43)は、対応する位置に形成したダミー電極(例えば、ダミー電極42b)を真っ直ぐに伸ばして形成してもよい。
図3は、第2実施の形態に係る弾性表面波素子片の電極部の平面図である。この実施形態に係る弾性表面波素子は、入力側IDT14と、出力側IDT16とが弾性表面波の伝播方向に形成してある。各IDT14、16は、それぞれ一対の櫛型電極62(62a、62b)、64(64a、64b)によってすだれ状に形成してある。各櫛型電極62、64の電極指66、68、70、72は、それぞれ弾性表面波の伝播方向と直交した方向に沿って6つの直線部を有している。各電極指66、68、70、72の直線部は、千鳥状に配置してあり、隣接した直線部同士が斜めに折り曲げて形成した接続部によって接続してある。したがって、IDT14、16は、交差幅B21〜B26を有する6つのトラック81〜86が形成してある。これらのトラックの交差幅B21〜B26は、同じに形成してある。
また、櫛型電極62bと櫛型電極64aとの一部の電極指は、直線部が3つだけとなっている。このため、第1トラックユニット90を構成しているトラック81〜83においては、入力側IDT14の電極指の対数が出力側IDT16の電極指の対数より少なくなっている。そして、第2トラックユニット92を構成しているトラック84〜86においては、逆に入力側IDT14の電極指の対数が出力側DT16の電極指の対数より多くなっている。ただし、第1トラックユニット90を構成している各トラック81〜83のそれぞれにおける電極指の対数と、第2トラックユニット92を構成している各トラック83〜86のそれぞれにおける電極指の対数とが等しくなっている。さらに、電極指の少ない櫛型電極62aと櫛型電極64bとには、ダミー電極94a、94bが設けてある。そして、ダミー電極94aは、先端側に3つの直線部からなる電極指部96、97が設けてある。他の構成は、第1実施形態と同様となっている。
このようになっている第2実施形態においても、前記と同様の効果を得ることができる。また、第2実施形態の弾性表面波素子片は、直線部の数を6つにすることによって、各トラック81〜86の交差幅の総和(B21+B22+B23+B24+B25+B26)からなるトータル交差幅を大きくすることができ、負荷インピーダンスをより小さくすることができる。また、トータル交差幅を第1実施形態と同じにした場合に、各トラックの交差幅B21〜B26を第1実施形態の各交差幅B11、B12より小さくすることができ、横モードによるスプリアスを設計周波数からさらに遠ざけることができる。しかも、第2実施形態は、同一の電極指に形成した6つの直線部が千鳥状に配置してあるため、IDT14、16の弾性表面波の伝播方向における幅を小さくすることができ、素子の小型化を図ることができる。なお、直線部は、千鳥状に配置しなくともよい。また、直線部は、第1トラックユニットと第2トラックユニットとを対称に形成できる偶数であればいくつでもよい。
本発明の第1実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。 他の実施形態に係るダミー電極の説明図である。 第2実施形態に係る電極部の平面図である。 入力側IDTと出力側IDTとの電極指の対数が同じときのスプリアスの説明図である。 入力側IDTと出力側IDTとの電極指の対数が異なるときのスプリアスの説明図である。
符号の説明
10………弾性表面波素子片、12………圧電基板、14………入力側IDT、16………出力側IDT、18a、18b、20a、20b………櫛型電極、22a、22b、24a、24b………バスバー、26、28、30、32………電極指、26a、26b、28a、28b………直線部、26c、28c………接続部、30a、30b、32a、32b………直線部、30c、32c………接続部、34………反射器、38………第1トラック、40………第2トラック、42a、42b、44a、44b………ダミー電極、43、45………電極指部、62a、62b、64a、64b………櫛型電極、66、68、70、72………電極指、81〜86………トラック、90………第1トラックユニット、92………第2トラックユニット、94a、94b………ダミー電極、96、97………電極指部。

Claims (10)

  1. 圧電基板の弾性表面波の伝播方向に入力側すだれ状電極と出力側すだれ状電極とを備えた弾性表面波素子片であって、
    前記各すだれ状電極の電極指は、前記弾性表面波の伝播方向と直交した複数の直線部と、前記各直線部間に折り曲げて形成され、前記各直線部を相互に接続した接続部とを有し、
    前記入力側すだれ状電極と前記出力側すだれ状電極との対応する直線部からなるトラック内において、前記入力側すだれ状電極と前記出力側すだれ状電極との前記電極指の対数を異ならせた、
    ことを特徴とする弾性表面波素子片。
  2. 請求項1に記載の弾性表面波素子片において、
    1以上の前記トラックからなる第1トラックユニットと、前記第1トラックユニットと同数の前記トラックからなる第2トラックユニットの間において、前記入力側すだれ状電極の前記電極指の対数と、前記出力側すだれ状電極の前記電極指の対数との和が同じである、
    ことを特徴とする弾性表面波素子片。
  3. 請求項1または2に記載の弾性表面波素子片において、
    複数の前記電極指の一部は前記直線部の数を少なく形成し、前記入力側すだれ状電極と前記出力側すだれ状電極との前記電極指の対数を異ならせた、
    ことを特徴とする弾性表面波素子片。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の弾性表面波素子片において、
    同一の前記トラック内における前記電極指に対数の少ない前記すだれ状電極は、前記トラック内にダミー電極を有し、
    対をなす前記電極指の数と前記ダミー電極の数との和が、前記電極指の対数の多い前記すだれ状電極の前記電極指の数と同じである、
    ことを特徴とする弾性表面波素子片。
  5. 請求項4に記載の弾性表面波素子片において、
    前記ダミー電極は、基端部が前記電極指の基端部を相互に接続したバスバーに接続してあることを特徴とする弾性表面波素子片。
  6. 請求項5に記載の弾性表面波素子片において、
    前記ダミー電極の一部は、前記直線部の数の少ない前記電極指と対をなす電極指部を先端部に有していることを特徴とする弾性表面波素子片。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載の弾性表面波素子片において、
    前記ダミー電極は、先端が前記ダミー電極を設けた前記すだれ状電極の前記電極指の前記接続部に接続してあることを特徴とする弾性表面波素子片。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の弾性表面波素子片において
    同一の前記電極指に形成した前記各直線部は、隣接した前記直線部に対する前記弾性表面波の伝播方向の位置が、両者間の距離をL1、前記電極指の形成ピッチをλとしたときに、3λ/8≦L1≦5λ/8ずれていることを特徴とする弾性表面波素子片。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の弾性表面波素子片において、
    前記圧電基板は、前記入力側すだれ状電極と出力側すだれ状電極とを挟む位置に反射器を有していることを特徴とする弾性表面波素子片。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の弾性表面波素子片を備えたことを特徴とする弾性表面波デバイス。
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