JP2006287207A - 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット - Google Patents

化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット Download PDF

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Abstract

【課題】各種被研磨体の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができるとともに、最適研磨時間を超えて化学機械研磨を継続しても、配線部分におけるディッシングやエロージョンが悪化しない化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットを提供すること。
【解決手段】化学機械研磨用水系分散体は、(A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、(E)酸化剤、および(F)水を含み、前記(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットに関する。
更に詳しくは、半導体装置の製造工程に用いられる化学機械研磨用水系分散体であって、半導体基板上に設けられた各種の被研磨材料の各々を高い効率で化学機械的に研磨することができ、かつ十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができる化学機械研磨用水系分散体およびそれを用いた化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットに関する。
近年、半導体装置の高密度化に伴い、形成される配線の微細化が進んでいる。この配線の更なる微細化を達成することができる技術として、ダマシン法と呼ばれる技術が知られている。このダマシン法は、絶縁材中に形成された溝等に配線材料を埋め込んだ後、化学機械研磨により溝部以外に堆積した余剰な配線材料を除去することによって、所望の配線を形成する方法である。ここで、配線材料として銅または銅合金を用いる場合には、銅または銅合金と絶縁体との界面に、銅原子の絶縁体中へのマイグレーション(migration)を避けるため、通常、タンタル、窒化タンタル、窒化チタン等を材料とするバリアメタル膜が形成される。
銅または銅合金を配線材料として用いた半導体装置の製造にダマシン法を採用する場合、その化学機械研磨の方法は種々であるが、主として銅または銅合金の除去が行われる第一研磨処理工程と、主としてバリアメタル膜を除去する第二研磨工程からなる2段階の化学機械研磨が好ましく行われている。
ここで、第二研磨処理工程においては、通常、第一研磨処理工程において配線部分に少なからず発生するディッシングやエロージョンといった凹状の表面欠陥を修正して高度に平坦化された被研磨面とするために、配線部分以外のバリアメタルを除去するのみならず、バリアメタル除去後に露出する絶縁膜も少し研磨することが行われている。このとき、配線部分においては、絶縁膜の他に、配線材料である銅または銅合金と、配線材料と絶縁膜との間に形成されたバリアメタルとが同時に化学機械研磨される。
そこで、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得るためには、第二研磨処理工程において使用される化学機械研磨用水系分散体は、銅または銅合金、バリアメタル、ならびに絶縁膜の除去速度が相等であることが望まれる。
このような目的を達成するために、特許文献1には、研磨剤、酸化剤および特定の研磨速度調整剤を含有する化学機械研磨用水系分散体が開示されており、その実施例には、銅膜の研磨速度RCuとバリアメタル膜の研磨速度RBMの比RCu/RBMが0.66〜1.11であり、銅膜の研磨速度RCuと絶縁膜の研磨速度RInの比RCu/RInが0.72〜1.42である化学機械研磨用水系分散体を第二研磨処理工程に用いた2段階研磨が開示されている。
ところで、上記の如き第二研磨処理工程の研磨時間は、従来、被研磨体の種類や状態等によって個別に決定される場合がほとんどであった。しかし、近年、画一的な工程管理の要請および第二研磨処理工程のプロセスの安定性等の観点から、特に第二研磨処理工程において、予め設定された化学機械研磨時間で研磨処理を実施することにより、精度の高い仕上げ面を得ることができる化学機械研磨用水系分散体が求められている。即ち、個別に設定された最適研磨処理時間を超えて化学機械研磨を継続しても、配線部分におけるディッシングやエロージョンが悪化しない化学機械研磨用水系分散体が求められている。
これに対して、従来知られている化学機械研磨用水系分散体においては、このような観点からの検討はなされていない。
特開2001−196336号公報
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであり、その目的は、各種被研磨層の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができるとともに、最適研磨時間を超えて化学機械研磨を継続しても、配線部分におけるディッシングやエロージョンが悪化しない化学機械研磨用水系分散体およびそれを用いて行う化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットを提供することにある。
本発明の第1の態様の化学機械研磨用水系分散体は、
(A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、(E)酸化剤、および(F)水を含み、前記(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(A)砥粒が、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種であることができる。この場合、前記(A)砥粒の平均粒径が5〜1000nmであることができる
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記無機粒子がシリカであることができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(B)有機酸が、キノリンカルボン酸、キノリン酸、2価の有機酸(ただしキノリン酸を除く)、およびヒドロキシル酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合量が0.01〜5質量%であることができる。この場合、前記(B)有機酸が、キノリンカルボン酸、キノリン酸、マレイン酸、マロン酸、クエン酸、およびリンゴ酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合量が0.05〜2質量%であることができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体が、ベンゾトリアゾールであり、その配合量が0.01〜5質量%であることができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩の平均分子量が1,000〜100,000であり、その配合量が0.001〜5質量%であることができる。この場合、前記(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩が、ポリアクリル酸のアンモニウム塩であり、その配合量が0.01〜2質量%であることができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(E)酸化剤が過酸化水素であり、その配合量が0.01〜5質量%であることができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、pHが1〜5であることができる。
本発明の第2の態様の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットは、
液(I)および液(II)を混合して、上記化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
前記液(I)は、(A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(F)水を含み、該(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である水系分散体であり、
前記液(II)は、(E)酸化剤および(F)水を含む。
本発明の第3の態様の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットは、
液(I)および液(II)を混合して、上記化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
前記液(I)は、(A)砥粒および(F)水を含む水系分散体であり、
前記液(II)は、(B)有機酸および(F)水を含む。
本発明の第4の態様の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットは、
液(I)、液(II)、および液(III)を混合して、上記化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
前記液(I)は、(A)砥粒および(F)水を含む水系分散体であり、
前記液(II)は、(B)有機酸および(F)水を含み、
前記液(III)は、(E)酸化剤および(F)水を含む。
上記キットにおいて、前記液(I)は、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(E)酸化剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含むことができる。
また、上記キットにおいて、前記液(II)は、(A)砥粒、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(E)酸化剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含むことができる。
本発明の第5の態様の化学機械研磨方法は、
銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜を、同一の条件においてそれぞれ化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度RCuとバリアメタル膜の研磨速度RBMの比RCu/RBMが50以上であり、かつ、銅膜の研磨速度RCuと絶縁膜の研磨速度RInの比RCu/RInが50以上である化学機械研磨用水系分散体を使用して被研磨体を化学機械研磨した後、上記化学機械研磨用水系分散体を使用して該被研磨体を化学機械研磨することを含む。
上記化学機械研磨用水系分散体およびそれを用いた化学機械研磨方法、ならびに上記化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットによれば、各種被研磨体の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができるとともに、最適研磨時間を超えて化学機械研磨を継続しても、配線部分におけるディッシングやエロージョンが悪化しない。
1.化学機械研磨用水系分散体
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、(A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、(E)酸化剤、および(F)水を含み、(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である。
1.1.(A)砥粒
(A)砥粒は、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種であることができる。
上記無機粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア等を挙げることができる。シリカとしては、ヒュームド法シリカ、ゾルゲル法により合成されたシリカ等を挙げることができる。ヒュームド法シリカは、気相中で塩化ケイ素等を酸素および水と反応させることにより得ることができる。ゾルゲル法により合成されたシリカは、アルコキシケイ素化合物を原料として、加水分解反応および/または縮合反応により得ることができる。コロイダルシリカは、例えば予め精製した原料を使用した無機コロイド法等により得ることができる。
上記有機粒子としては、例えばポリ塩化ビニル、スチレン(共)重合体、ポリアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、オレフィン(共)重合体、フェノキシ樹脂、アクリル(共)重合体等を挙げることができる。オレフィン(共)重合体としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等を挙げることができる。アクリル(共)重合体としては、例えばポリメチルメタクリレート等を挙げることができる。
上記有機無機複合粒子は、上記したような有機粒子と無機粒子とが、化学機械研磨工程の際に容易に分離しない程度に一体に形成されていればよく、その種類および構成等は特に限定されない。
有機無機複合粒子としては、例えば以下の構成(i)〜(iii)を採ることができる。
(i)有機粒子の存在下に金属またはケイ素のアルコキシド化合物を重縮合させて得られた有機無機複合粒子。ここで、金属またはケイ素のアルコキシド化合物としては、例えばアルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を挙げることができる。この場合、精製する重縮合体は、有機粒子が有する官能基に直接結合されていてもよいし、適当なカップリング剤(例えばシランカップリング剤等)を介して結合さていてもよい。
(ii)相異なる符号のゼータ電位を有する有機粒子と無機粒子とが、静電力によって結合している有機無機複合粒子。この場合、有機粒子のゼータ電位の符号と無機粒子のゼータ電位の符号とが異なるpH領域において両者を混合することにより複合粒子を形成してもよく、有機粒子のゼータ電位と無機粒子のゼータ電位の符号とが同じpH領域で両者を混合した後、有機粒子のゼータ電位と無機粒子のゼータ電位の符号とが異なるpH領域に液性を変化させることにより,複合粒子を形成してもよい。
(iii)上記(ii)の複合粒子の存在下に、金属またはケイ素のアルコキシド化合物を重縮合させて得られた有機無機複合粒子。ここで、金属またはケイ素のアルコキシド化合物としては、上記(i)の場合と同様のものを使用することができる。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体が含有する(A)砥粒としては、上記のうち、シリカ、有機粒子、および有機無機複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、(A)砥粒の不純物金属含有量は、好ましくは(A)砥粒に対して10ppm以下、より好ましくは5ppm以下、更に好ましくは3ppm以下、最も好ましくは1ppm以下にすることが好ましい。不純物金属としては、鉄、ニッケル、亜鉛等を挙げることができる。
(A)砥粒の平均分散粒子径は、好ましくは5〜1,000nmであり、より好ましくは7〜700nmであり、更に好ましくは10〜500nmである。この範囲の平均分散粒径の砥粒を使用することにより、良好な被研磨面と研磨速度とのバランスを図ることができる。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体が含有する(A)砥粒の量は、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体の総量に対して2〜10質量%であり、好ましくは2〜5質量%である。
1.2.(B)有機酸
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体が含有する(B)有機酸としては、炭素数4以上の有機酸が好ましい。炭素数4以上の有機酸のうち、炭素数4以上の脂肪族有機酸および複素環を有する有機酸がより好ましい。
上記炭素数4以上の脂肪族有機酸としては、炭素数4以上の脂肪族多価カルボン酸、炭素数4以上のヒドロキシル酸等が好ましい。上記炭素数4以上の脂肪族多価カルボン酸の具体例としては、例えばマレイン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸等の2価の有機酸を挙げることができる。上記炭素数4以上のヒドロキシル酸の具体例としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等を挙げることができる。上記複素環を有する有機酸としては、例えばキノリンカルボン酸、ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、ピラジンカルボン酸等を挙げることができる。これらのうち、キナルジン酸(例えば、2−キノリンカルボン酸)、キノリン酸(例えば、2,3−ピリジンジカルボン酸)、2価の有機酸(例えば、マレイン酸、クエン酸)、ヒドロキシル酸(例えば、リンゴ酸、マロン酸)がより好ましく、キナルジン酸、キノリン酸が更に好ましい。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体が含有する(B)有機酸の量は、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体の総量に対して好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜2質量%である。この範囲の含有量とすることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスを図ることができる。
例えば、(B)有機酸が、キノリンカルボン酸、キノリン酸、2価の有機酸(ただしキノリン酸を除く)、およびヒドロキシル酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合量が0.01〜5質量%であることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスをより良好に保つことができる。この場合、(B)有機酸が、キノリンカルボン酸、キノリン酸、マレイン酸、マロン酸、クエン酸、およびリンゴ酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合量が0.05〜2質量%であることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスをさらに良好に保つことができる。
1.3.(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、更に(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含有する。
ここで、ベンゾトリアゾール誘導体とは、ベンゾトリアゾールが有する一個または二個以上の水素原子を、カルボキシル基、メチル基、アミノ基またはヒドロキシル基等の官能基で置換したものをいう。
(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体のうち、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、4−カルボキシベンゾトリアゾールおよびその塩、7―カルボキベンゾトリアゾールおよびその塩、ベンゾトリアゾールブチルエステル、1−ヒドロキシメチルベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−ベンゾトリアゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)−ベンゾトリアゾール、2−(ベンゾトリアジイル)−エタンスルホン酸およびその塩、1−(2−エチルヘキシルアミノメチル)−ベンゾトリアゾール等が好ましく、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、4−カルボキシベンゾトリアゾールおよびその塩、7―カルボキベンゾトリアゾールおよびその塩、ベンゾトリアゾールブチルエステル、1−ヒドロキシメチルベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールがより好ましく、最も好ましくはベンゾトリアゾールである。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体が含有する(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体の量は、化学機械研磨用水系分散体の総量に対して好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜2質量%である。この範囲の含有量とすることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスを図ることができる。
例えば、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体が、ベンゾトリアゾールであり、その配合量が0.01〜5質量%であることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスをより良好に保つことができる。
1.4.(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、更に(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩を含有する。ポリ(メタ)アクリル酸塩に含有される対陽イオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン、カリウムイオン等を挙げることができる。
(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩の数平均分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、展開溶媒を水として測定したポリエチレングリコール換算の値として、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜70,000であることがより好ましい。この範囲の数平均分子量とすることにより、大きなプロセスマージン(最適研磨時間を大きく超えて化学機械研磨を行っても、被研磨面の表面状態が悪化しない水系分散体の性能をいう。)の化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体が含有する(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩の量は、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体の総量に対して好ましくは0.001〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜2質量%である。この範囲の含有量とすることにより、大きなプロセスマージンの化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
例えば、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩の平均分子量が1,000〜100,000であり、その配合量が0.001〜5質量%であることにより、大きなプロセスマージンを確実に達成することができる。この場合、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩が、ポリアクリル酸のアンモニウム塩であり、その配合量が0.01〜2質量%であることにより、大きなプロセスマージンをより確実に達成することができる。
1.5.(E)酸化剤
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体に含有される(E)酸化剤としては、例えば過硫酸塩、過酸化水素、無機酸、有機過酸化物、多価金属塩等を挙げることができる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどが挙げられる。無機酸としては、硝酸、硫酸などが挙げられる。有機過酸化物としては、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。
多価金属塩としては、過マンガン酸化合物、重クロム酸化合物などが挙げられ、具体的に、過マンガン酸化合物としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられ、重クロム酸化合物としては、重クロム酸カリウム等が挙げられる。
これらのうち、過酸化水素、過硫酸塩および無機酸が好ましく、特に過酸化水素が好ましい。
(E)酸化剤の含有量は、特定水系分散体全体に対して、好ましくは0.01〜5質量%であり、さらに好ましくは0.05〜2質量%である。この範囲の含有量とすることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスを図ることができる。
例えば、(E)酸化剤が過酸化水素であり、その配合量が0.01〜5質量%であることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスをより確実に達成することができる。
なお、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体に(E)酸化剤として過酸化水素を用いる場合には、過酸化水素の酸化剤としての機能を促進する機能および研磨速度をより向上させる機能を有する適当な多価金属イオンを含有させてもよい。
1.6.(F)水
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、水系媒体として(F)水を用いることが好ましい。なお、水系媒体として、(F)水と水に混和する有機溶剤(例えば、アルコール類、アルキレングリコール誘導体等)との混合媒体を用いてもよく、水とメタノールとの混合媒体等を用いるのがより好ましい。
1.7.その他の成分
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、上記した以外に、必要に応じて界面活性剤、pH調整剤等を含有することができる。
上記界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられ、特にアニオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤が好ましく用いられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等を挙げることができる。カルボン酸塩としては、例えば脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等を挙げることができ、スルホン酸塩としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等を挙げることができ、硫酸エステル塩としては、例えば高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等を挙げることができ、リン酸エステル塩としては、例えばアルキルリン酸エステル塩などを挙げることができる。これらのうち、スルホン酸塩が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩が更に好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムが特に好ましく用いられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール型界面活性剤、アセチレングリコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコール等の非イオン性界面活性剤等を挙げることができる。
上記pH調整剤としては、有機塩基、無機塩基または無機酸を挙げることができる。
有機塩基としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン等を挙げることができる。
無機塩基としては、アンモニア、水酸化カリウム等を挙げることができる。
無機酸としては、硝酸、硫酸等を挙げることができる。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体のpHは、好ましくは1〜5であり、1.5〜4.5であることがより好ましく、2.0〜4.0であることが更に好ましい。この範囲のpHとすることにより、研磨速度と良好な被研磨面とのバランスを図ることができる。
1.8.化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、調製後にそのまま研磨用組成物として使用できる状態で供給することができる。あるいは、上述の本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体の各成分を高濃度で含有する研磨用組成物(すなわち濃縮された研磨用組成物)を準備しておき、使用時にこの濃縮された研磨用組成物を希釈して、所望の化学機械研磨用水系分散体を得てもよい。
例えば、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を複数の液(例えば、2つまたは3つの液)に分けて準備しておき、使用時にこれら複数の液を混合して使用することが可能である。例えば、以下に示す第1〜第3のキットを用いて、複数の液を混合することにより、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製することができる。
1.8.1.第1のキット
第1のキットは、液(I)および液(II)を混合して、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットである。第1のキットにおいて、液(I)は、(A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(F)水を含み、該(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である水系分散体であり、液(II)は、(E)酸化剤および(F)水を含む。
第1のキットを構成する液(I)および液(II)を調製する場合、液(I)および液(II)を混合して得られた水系分散体中に、前述した各成分が前述した濃度範囲で含まれるように、液(I)および液(II)に含有される各成分の濃度を決定する必要がある。また、液(I)および液(II)は、各々各成分を高濃度で含有していてもよく(すなわち濃縮されたものでもよく)、この場合、使用時に希釈して液(I)および液(II)を得ることが可能である。第1のキットによれば、液(I)と液(II)とを分けておくことで、特に酸化剤の保存安定性を向上させることができる。
第1のキットを用いて本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製する場合、液(I)および液(II)が別個に用意・供給され、且つ研磨時に一体となっていればよく、その混合の方法およびタイミングは特に限定されない。
例えば、液(I)と液(II)とが別々に研磨装置に供給され、定盤上にて混合されてもよいし、研磨装置に供給する前に混合されてもよいし、研磨装置内でライン混合されてもよいし、あるいは、混合タンクを設けて該混合タンク内で混合されてもよい。また、ライン混合の際に、より均一な水系分散体を得るために、ラインミキサーなどを用いてもよい。
1.8.2.第2のキット
第2のキットは、液(I)および液(II)を混合して、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットである。第2のキットにおいて、液(I)は、(A)砥粒および(F)水を含む水系分散体であり、液(II)は、(B)有機酸および(F)水を含む。
第2のキットを構成する液(I)および液(II)を調製する場合、液(I)および液(II)を混合して得られた水系分散体中に、前述した各成分が前述した濃度範囲で含まれるように、液(I)および液(II)に含有される各成分の濃度を決定する必要がある。また、液(I)および液(II)は、各々各成分を高濃度で含有していてもよく(すなわち濃縮されたものでもよく)、この場合、使用時に希釈して液(I)および液(II)を得ることが可能である。第2のキットによれば、液(I)と液(II)とを分けておくことで、水系分散体の保存安定性を高めることができる。
第2のキットを用いて本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製する場合、液(I)および液(II)が別個に用意・供給され、且つ研磨時に一体となっていればよく、その混合の方法およびタイミングは特に限定されない。
例えば、液(I)と液(II)とが別々に研磨装置に供給され、定盤上にて混合されてもよいし、研磨装置に供給する前に混合されてもよいし、研磨装置内でライン混合されてもよいし、あるいは、混合タンクを設けて該混合タンク内で混合されてもよい。また、ライン混合の際に、より均一な水系分散体を得るために、ラインミキサーなどを用いてもよい。
1.8.3.第3のキット
第3のキットは、液(I)、液(II)、および液(III)を混合して、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットである。第3のキットにおいて、液(I)は、(A)砥粒および(F)水を含む水系分散体であり、液(II)は、(B)有機酸および(F)水を含み、液(III)は、(E)酸化剤および(F)水を含む。
第3のキットを構成する液(I)、液(II)、および液(III)を調製する場合、液(I)、液(II)、および液(III)を混合して得られた水系分散体中に、前述した各成分が前述した濃度範囲で含まれるように、液(I)、液(II)、および液(III)に含有される各成分の濃度を決定する必要がある。また、液(I)、液(II)、および液(III)は、各々各成分を高濃度で含有していてもよく(すなわち濃縮されたものでもよく)、この場合、使用時に希釈して、液(I)、液(II)、および液(III)を得ることが可能である。第3のキットによれば、液(I)、液(II)、および液(III)とを分けておくことで、水系分散体の保存安定性を高めることができる。
第3のキットを用いて本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製する場合、液(I)、液(II)、および液(III)が別個に用意・供給され、且つ研磨時に一体となっていればよく、その混合の方法およびタイミングは特に限定されない。
例えば、液(I)、液(II)、および液(III)が別々に研磨装置に供給され、定盤上にて混合されてもよいし、研磨装置に供給する前に混合されてもよいし、研磨装置内でライン混合されてもよいし、あるいは、混合タンクを設けて該混合タンク内で混合されてもよい。また、ライン混合の際に、より均一な水系分散体を得るために、ラインミキサーなどを用いてもよい。
なお、第2および第3のキットにおいて、液(I)は、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(E)酸化剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含むことができ、液(II)は、(A)砥粒、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(E)酸化剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含むことができる。
本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、例えば銅ダマシン配線を形成するための二段階研磨処理における第二研磨処理工程の化学機械研磨用水系分散体として好適に用いることができる。特に、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体は、後述する特定の化学機械研磨用水系分散体を第一研磨処理工程用の化学機械研磨用水系分散体として使用する場合において、第二研磨処理工程の化学機械研磨用水系分散体として用いることにより、より優れた研磨特性を発揮することができる。
2.化学機械研磨方法
本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法は、上述の本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を用いて被研磨体を化学機械研磨することを含む。より具体的には、本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法は、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜を、同一の条件においてそれぞれ化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度RCuとバリアメタル膜の研磨速度RBMの比RCu/RBMが50以上であり、かつ、銅膜の研磨速度RCuと絶縁膜の研磨速度RInの比RCu/RInが50以上である化学機械研磨用水系分散体(以下、「第一研磨用水系分散体」ともいう。)を使用して被研磨体を化学機械研磨する工程(以下、「第一研磨処理工程」ともいう。)と、その後、上述の本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体体を使用して該被研磨体を化学機械研磨する第二研磨処理工程とを含む。
本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法においては、第一研磨処理と第二研磨処理とを用いて、同一の研磨装置を用いて被研磨体を装着したまま、供給する研磨用水系分散体を順次切り替えることにより連続的に行ってもよく、あるいは、同一の研磨装置を用い、第1一磨処理工程の終了後に被研磨体をいったん取り出し、供給する研磨用水系分散体を切り替えた後に、取り出した被研磨体を改めて装着して第二研磨処理を実施してもよい。
また、第一研磨処理と第二研磨処理とを別個の研磨装置を用いて実施してもよい。
更に、複数の研磨パッドを備える研磨装置を使用する場合には、第一研磨処理と第二研磨処理とを異なる種類の研磨パッドを用いて研磨してもよいし、あるいは、第一研磨処理と第二研磨処理とで同種の研磨パッドを用いてもよい。
本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法に供される被研磨体としては、例えば、図1(a)に示すような構造を有する複合基板素材1を挙げることができる。この複合基板素材1は、例えば、シリコン等よりなる基板11と、この基板11の表面に積層され、溝等の配線用凹部が形成された、PETEOS膜(テトラエトキシシランを用いてCVD法により形成された膜)等よりなる絶縁膜12と、絶縁膜12の表面ならびに配線用凹部の底部および内壁面を覆うよう設けられ、タンタルや窒化タンタル等の高融点金属からなるバリアメタル膜13と、上記配線用凹部を充填し、かつバリアメタル膜13上に形成された銅等の金属配線材料よりなる金属膜14とを有する。
また、本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法に供される被研磨体は、図2(a)に示すように、基板11と絶縁膜12との間に、シリコン酸化物等よりなる絶縁膜21と、この絶縁膜21上に形成されたシリコン窒化物等よりなる絶縁膜22とを有していてもよい。
本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法は、このような被研磨体(複合基板素材1)を、例えば、以下のような手順に従って研磨してもよい。まず、第一研磨処理工程において、第一研磨用水系分散体を用いて、金属膜14のうち、配線用凹部に埋設された金属配線部以外の部分の除去すべき金属材料を、所定の面、例えばバリアメタル膜13が露出するまで化学機械研磨する(図1(b)および図2(b)参照)。その後、第二研磨処理工程において、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を用いて、バリアメタル膜13のうち、配線用凹部の底部および内壁面以外の部分に形成されたバリアメタル膜が完全に除去されるように化学機械研磨する。その際に、絶縁膜12の表面も同時に研磨されることにより、高度に平坦化されたダマシン配線が得られる(図1(c)および図2(c)参照)。
上記第一研磨用水系分散体は、上述したように銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上であり、かつ銅膜の研磨速度(RCu)と絶縁膜の研磨速度(RIn)の比(RCu/RIn)が50以上となる研磨特性を有する。研磨速度比(RCu/RBM)は、好ましくは60以上であり、更に好ましくは70以上である。研磨速度比(RCu/RBM)が50未満であると、第一研磨処理工程終了後、銅膜を除去すべき部分に銅が過剰に残存し、第二研磨処理工程に多くの時間を要することとなり、また、多量な化学機械研磨用水系体が必要となることがある。
このような第一研磨用水系分散体は、研磨速度比(RCu/RBM)が上記範囲であれば、その組成は特に限定されるものではないが、例えば、水系媒体中に、砥粒、有機酸および酸化剤を含有するものであることが好ましい。第一研磨用水系分散体は、これらの成分以外に、更にアンモニアまたはアンモニウムイオンを含有するものであることがより好ましい。
第一研磨用水系分散体に用いられる水系媒体としては、例えば、本発明の第1の実施形態の特定水系分散体において水系媒体として例示したものが挙げられ、これらのうち、水のみを用いることが好ましい。
第一研磨用水系分散体に用いられる砥粒としては、例えば、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(A)砥粒として例示したものが挙げられ、これらから選択される少なくとも一種の砥粒を用いることができる。これらのうち、二酸化ケイ素、有機粒子、または有機無機複合粒子が好ましく用いられる。
第一研磨用水系分散体に用いられる有機酸としては、例えば、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(B)有機酸として例示したものおよびアミノ酸を挙げることができ、これらから選択される少なくとも一種を用いることができる。これらのうち、より大きな研磨速度比(RCu/RBM)が得られるとの観点から、グリシン、アラニン、クエン酸、リンゴ酸、2−キノリンカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸が好ましく用いられる。
第一研磨用水系分散体に用いられる酸化剤としては、例えば、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(E)酸化剤として例示したものが挙げられ、これらから選択される少なくとも一種を用いることができる。これらのうち、過酸化水素または過硫酸塩が好ましく、特に過硫酸アンモニウムが好ましく用いられる。
第一研磨用水系分散体は、更にアンモニアまたはアンモイウムイオンを含有するものであることができる。第一研磨用水系分散体がアンモイウムイオンを含有するものである場合、アンモニウムイオンは、上記した有機酸のアンモニウム塩、酸化剤として無機酸のアンモニウム塩から生成させることができ、または任意的に添加することのできるアニオン性界面活性剤のカウンターカチオンとして添加してもよい。
第一研磨用水系分散体における砥粒の含有量は、第一研磨用水系分散体全体に対して、好ましくは0.001〜3質量%であり、より好ましくは0.01〜3質量%であり、更に好ましくは0.01〜2.5質量%であり、特に0.01〜2質量%が好ましい。
第一研磨用水系分散体における有機酸の含有量は、第一研磨用水系分散体全体に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。
第一研磨用水系分散体における酸化剤の含有量は、第一研磨用水系分散体全体に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.02〜5質量%である。
第一研磨用水系分散体がアンモニアまたはアンモニウムイオンを含有するものである場合、その含有量は、第一研磨用水系分散体中に好ましくは5mol/L以下であり、より好ましくは0.01〜5mol/Lであり、更に好ましくは0.01〜1mol/Lであり、特好ましくは0.03〜0.5mol/Lである。
第一研磨用水系分散体は、更に必要に応じて、界面活性剤、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、消泡剤等を含んでいてもよい。
上記界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、水溶性ポリマー等が挙げることができる。
上記ベンゾトリアゾールまたはその誘導体としては、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体における(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体として例示したものを挙げることができる。その含有量は第一研磨用水系分散体全体に対して、5質量%以下であることが好ましく、0.001〜5質量%であることがより好ましく、0.005〜1質量%であることが更に好ましく、特に0.01〜0.5質量%であることが好ましい。
第一研磨用水系分散体のpHは、酸性領域、中性近辺の領域およびアルカリ性領域のいずれの値に設定してもよい。第一研磨用水系分散体のpHを酸性領域に設定する場合、そのpHは2〜4が好ましい。第一研磨用水系分散体のpHを中性近辺の領域およびアルカリ性領域に設定する場合、そのpHは6〜12が好ましい。第一研磨用水系分散体のpHとしては、6〜12がより好ましい。
本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法による研磨は、市販の化学機械研磨装置(例えば、LGP510、LGP552(以上、ラップマスターSFT(株)製)、EPO−112、EPO−222(以上、(株)荏原製作所製)、Mirra(アプライドマテリアルズ社製)、AVANTI−472(アイペック社製)等)を用いて、公知の研磨条件で行うことができる。
好ましい研磨条件としては、使用する化学機械研磨装置により適宜に設定されるべきであるが、例えば化学機械研磨装置としてEPO−112を使用する場合、第一研磨処理工程および第二研磨処理工程共に例えば下記の条件とすることができる。
定盤回転数:好ましくは30〜120rpm、より好ましくは40〜100rpm
ヘッド回転数:好ましくは30〜120rpm、より好ましくは40〜100rpm
定盤回転数/ヘッド回転数比:好ましくは0.5〜2、より好ましくは0.7〜1.5
研磨圧力:好ましくは100〜500g/cm、より好ましくは200〜350g/cm
化学機械研磨用水系分散体供給速度:好ましくは50〜300ml/分、より好ましくは100〜200ml/分
3.実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。
3.1.無機粒子を含む水分散体の調製
3.1.1.ヒュームドシリカ粒子を含む水分散体の調製
ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名「アエロジル#90」、平均一次粒子径20nm)2kgを、イオン交換水6.7kg中に、超音波分散機を用いて分散させた。これを孔径5μmのフィルターで濾過することにより、ヒュームドシリカ粒子を含有する水分散体を得た。この水分散体中に含まれるヒュームドシリカの平均二次粒子径は、220nmであった。
3.2.コロイダルシリカ粒子を含む水分散体の調製
3.2.1.コロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体の調製
濃度25質量%のアンモニア水70質量部、イオン交換水40質量部、エタノール170質量部およびテトラエトキシシラン20質量部を、フラスコに仕込み、回転速度180rpmで攪拌しながら60℃に昇温した。温度を60℃に維持しながら攪拌を2時間継続した後、室温まで冷却した。これにより、コロイダルシリカ粒子のアルコール分散体を得た。
次いで、ロータリーエバポレータを用い、得られた分散体の温度を80℃に維持しながらイオン交換水を添加しつつアルコール分を除去する操作を数回繰り返した。この操作により、コロイダルシリカ粒子C1を20質量%含む水分散体を調製した。
この水分散体に含まれるコロイダルシリカ粒子C1の平均一次粒子径は25nmであり、平均二次粒子径は40nmであり、平均会合度は1.6であった。
3.2.2.コロイダルシリカ粒子C2乃至C5をそれぞれ含む水分散体の調製
上記「3.2.1.コロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体の調製」において、濃度25質量%のアンモニア水70質量部、エタノール170質量部およびテトラエトキシシランの使用量を表1に記載の通りとした他は上記と同様に実施し、コロイダルシリカ粒子C2乃至C5を含む水分散体をそれぞれ調製した。
Figure 2006287207
3.3.有機無機複合粒子を含む水分散体の調製
3.3.1.表面処理した有機粒子を含む水分散体の調製
メチルメタクリレ−ト90質量部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名「NKエステルM−90G」、#400)5質量部、4−ビニルピリジン5質量部、アゾ系重合開始剤(和光純薬工業(株)製、商品名「V50」)2質量部およびイオン交換水400質量部を、フラスコに仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら70℃に昇温した。この温度で攪拌しつつ6時間保持した。この反応混合物をイオン交換水で希釈することにより、アミノ基の陽イオンおよびポリエチレングリコール鎖を有する官能基を備え、平均粒子径150nmのポリメチルメタクリレート系粒子を10質量%含む水分散体を得た。重合収率は95%であった。
この水分散体100質量部をフラスコに仕込み、これにメチルトリメトキシシラン1質量部を添加し、40℃で2時間攪拌した。その後、1規定硝酸水溶液を添加してpHを2.0に調整することにより、表面処理した有機粒子を含む水分散体を得た。この水分散体に含まれる表面処理した有機粒子のゼータ電位は+17mVであった。
3.3.2.無機粒子(コロイダルシリカ粒子)を含む水分散体の調製
コロイダルシリカ粒子(日産化学(株)製、商品名「スノーテックスO」、平均一次粒子径12nm)を水中に分散させ、これに1規定水酸化カリウム水溶液を添加してpHを調整することにより、コロイダルシリカ粒子を10質量%含有するpHが8.0の水分散体を得た。
この水分散体に含まれるコロイダルシリカ粒子のゼータ電位は−40mVであった。
3.3.3.有機無機複合粒子を含む水分散体の調製
上記「3.3.1.表面処理した有機粒子を含む水分散体の調製」で調製した水分散体100質量部に、上記「3.3.2.無機粒子(コロイダルシリカ粒子)を含む水分散体の調製」で調製した水分散体50質量部を、攪拌しながら2時間かけて徐々に添加し、更にその後2時間攪拌することにより、ポリメチルメタクリレート系粒子にシリカ粒子が付着した粒子を含む水分散体を得た。
次いで、得られた水分散体に、ビニルトリエトキシシラン2質量部を添加し、1時間攪拌した後、更にテトラエトキシシラン1質量部を添加した。これを60℃に昇温させ、攪拌を3時間継続した後、室温まで冷却することにより、平均粒子径180nmの無機有機複合粒子を10質量%含有する水分散体を調製した。
この水分散体に含有される無機有機複合粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ポリメチルメタクリレート系粒子の表面の80%にシリカ粒子が付着しているものであった。
3.4.ポリアクリル酸塩を含む水溶液の調製
3.4.1.ポリアクリル酸塩P1を含有する水溶液の調製
イオン交換水1,000gおよび5質量%過硫酸アンモニウム水溶液10gを仕込んだ内容積2リットルの容器中に、20質量%のアクリル酸水溶液500gを、還流下で撹拌しながら10時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、更に2時間還流下で保持することにより、重量平均分子量(Mw)12,000のポリアクリル酸を含む水溶液を得た。
これに、25質量%アンモニア水を徐々に加えて溶液を中和することにより、12質量%のポリアクリル酸塩P1(重量平均分子量(Mw)12,000のポリアクリル酸アンモニウム)を含有するpH7.5の水溶液を調製した。
3.4.2.ポリアクリル酸塩P2乃至P4をそれぞれ含有する水溶液の調製
上記「3.4.1.ポリアクリル酸塩P1を含有する水溶液の調製」において、使用する過硫酸アンモニウムの使用量および使用する中和剤の種類を表2に記載の通りとした他は、上記と同様に実施し、12質量%のポリアクリル酸塩P2乃至P4(ポリアクリル酸アンモニウムまたはポリアクリル酸カリウム)をそれぞれ含むpH7.5の水溶液を調製した。
Figure 2006287207
3.5.第一研磨用水系分散体の調製とその研磨性能の評価
3.5.1.第一研磨用水系分散体の調製
ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名「アエロジル#90」、一次粒子径20nm、二次粒子径220nm)2kgをイオン交換水6.7kg中に、超音波分散機を用いて分散させた後、孔径5μmのフィルターによって濾過し、ヒュームドシリカ粒子を23.0質量%含有する水分散体を得た。
次いで、ポリエチレン製の瓶に、上記水分散体を、シリカの質量に換算して1.2質量%に相当する量だけ仕込み、これに、キナルジン酸を0.5質量%相当量、サーフィノール465(商品名、三重結合を有する非イオン系界面活性剤、エアープロダクツジャパン(株)製)を0.05質量%相当量、および過硫酸アンモニウムを1.0質量%相当量添加し、更にイオン交換水を加えて希釈した後、十分に攪拌した。次いで、1規定水酸化カリウム水溶液によりpHを9.5に調整した後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、第一研磨用水系分散体を得た。
3.5.2.第一研磨用水系分散体の研磨性能の評価
3.5.2−1.パターンなしウェハの化学機械研磨実験
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ニッタ・ハース(株)製、品番「IC1000」)を装着し、上記第一研磨用水系分散体を供給しながら、下記の各種研磨速度測定用基板につき、下記研磨条件にて1分間化学機械研磨処理を行い、下記の手法によって研磨速度を算出した。
(i)研磨速度測定用基板
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚15,000Åの銅膜が設けられたもの。
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åのタンタル膜が設けられたもの。
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åの窒化タンタル膜が設けられたもの。
・8インチシリコン基板上に膜厚10,000ÅのPETEOS膜が設けられたもの。
(ii)研磨条件
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm
・テーブル回転数:70rpm
・第一研磨用水系分散体の供給速度:200ml/min
(iii)研磨速度の算出方法
電気伝導式膜厚測定器(ケーエルエー・テンコール(株)製、形式「オムニマップRS75」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
銅膜、タンタル膜および窒化タンタル膜については、電気伝導式膜厚測定器(ケーエルエー・テンコール(株)製、形式「オムニマップRS75」)を用いて研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
PETEOS膜については、光干渉式膜厚測定器(SENTEC社製、型式「FPT500」)を用いて研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
(iv)研磨速度
・銅膜の研磨速度(RCu):5200Å/min
・タンタル膜の研磨速度(RBM):30Å/min
・窒化タンタル膜の研磨速度(RBM):40Å/min
・PETEOS膜の研磨速度(RIn):20Å/min
・銅膜の研磨速度/タンタル膜の研磨速度(RCu/RBM):173
・銅膜の研磨速度/窒化タンタル膜の研磨速度(RCu/RBM):130
・銅膜の研磨速度/PETEOS膜の研磨速度(RCu/RIn):260
3.5.2−2.パターン付き基板の化学機械研磨実験
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ニッタ・ハース(株)製、品番「IC1000」)を装着し、上記第一研磨用水系分散体を供給しながら、下記の2種のパターン付き基板につき、下記研磨条件にてそれぞれ化学機械研磨処理を行った。
(i)パターン付き基板
・SEMATECH社製、品番「854CMP100」、シリコン基板上に各種のパターンからなる凹部を形成し、その上にタンタル膜(厚さ250Å)、銅シード膜(厚さ1,000Å)および銅メッキ膜(厚さ10,000Å)を順次積層したもの。
・SEMATECH社製、品番「854CMP101」、シリコン基板上に各種のパターンからなる凹部を形成し、その上に窒化タンタル膜(厚さ250Å)、銅シード膜(厚さ1,000Å)および銅メッキ膜(厚さ10,000Å)を順次積層したもの。
(ii)研磨条件
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm
・テーブル回転数:70rpm
・第一研磨用水系分散体の供給速度:200ml/min
・研磨時間:2.75分
第一研磨処理終了後には、バリアメタルより上にある余剰の銅膜がすべて除去され、バリアメタルの上面が露出した状態にあるものと推定される。
第一研磨処理工程終了後に、被研磨面のうち幅100μmの銅配線部分に生じたディッシングの大きさを、表面粗さ計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を用いて測定したところ、500Åであった。
なお、ここでいうディッシングとは、研磨後の被研磨面において、測定位置の銅配線を挟むバリアメタル膜の上面と、測定位置の銅配線の最低部位との高低差をいう。
また、光学顕微鏡を用い、暗視野にて、銅配線部分について、領域120μm×120μmを単位領域としてランダムに200箇所観察し、スクラッチの発生している単位領域の数を、スクラッチ数として測定したところ、スクラッチ数は0個であった。
3.6.実施例1
3.6.1.第二研磨用水系分散体(本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体)の調製
上記「3.2.1.コロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体の調製」で調製したコロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体のシリカに換算して2質量%に相当する量および上記「3.1.1.ヒュームドシリカ粒子を含む水分散体の調製」で調製したヒュームドシリカを含む水分散体のシリカに換算して2質量%に相当する量をポリエチレン製の瓶に入れ、これにベンゾトリアゾール0.1質量%、キナルジン酸0.2質量%、上記「ポリアクリル酸塩を含む水溶液の調製」で調製したポリアクリル酸アンモニウムP2を含む水溶液をポリマー量に換算して0.1質量%に相当する量および35質量%過酸化水素水の過酸化水素に換算して0.6質量%に相当する量を順次に入れ、15分間攪拌した。次いで、全構成成分の合計量が100質量%となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、pHが4.0の第二研磨用水系分散体S1を得た。
3.6.2.第二研磨用水系分散体の研磨性能の評価
3.6.2−1.パターンなし基板の研磨試験
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ニッタ・ハース(株)製、品番「IC1000」)を装着し、上記第二研磨用水系分散体を供給しながら、下記の各種研磨速度測定用基板につき、下記研磨条件にて1分間化学機械研磨処理を行い、下記の手法によって研磨速度を算出した。
(i)研磨速度測定用基板
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚15,000Åの銅膜が設けられたもの。
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åのタンタル膜が設けられたもの。
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åの窒化タンタル膜が設けられたもの。
・8インチシリコン基板上に膜厚10,000ÅのPETEOS膜が設けられたもの。
(ii)研磨条件
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm
・テーブル回転数:70rpm
・第二研磨用水系分散体の供給速度:200ml/min
(iii)研磨速度の算出方法
銅膜、タンタル膜および窒化タンタル膜については、電気伝導式膜厚測定器(ケーエルエー・テンコール(株)製、形式「オムニマップRS75」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
PETEOS膜については、光干渉式膜厚測定器(SENTEC社製、型式「FPT500」)を用いて研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
(iv)研磨速度
・銅膜の研磨速度(RCu):580Å/min
・タンタル膜の研磨速度(RBM):490Å/min
・窒化タンタル膜の研磨速度(RBM):630Å/min
・PETEOS膜の研磨速度(RIn):530Å/min
・タンタル膜の研磨速度/銅膜の研磨速度(RBM(Ta)/RCu):0.84
・窒化タンタル膜の研磨速度/銅膜の研磨速度(RBM(TaN)/RCu):1.09
・PETEOS膜の研磨速度/銅膜の研磨速度(RIn/RCu):0.91
3.6.3.パターン付き基板の研磨試験
3.6.3−1.第二研磨工程の研磨時間が短い場合の研磨試験
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ニッタ・ハース(株)製、品番「IC1000」)を装着し、下記の2種のパターン付き基板につき、下記研磨条件にてそれぞれ2段階の化学機械研磨処理を行った。
(i)パターン付き基板
・SEMATECH社製、品番「854CMP100」、シリコン基板上に各種のパターンからなる凹部を形成し、その上にタンタル膜(厚さ250Å)、銅シード膜(厚さ1,000Å)および銅メッキ膜(厚さ10,000Å)を順次積層したもの。
・SEMATECH社製、品番「854CMP101」、シリコン基板上に各種のパターンからなる凹部を形成し、その上に窒化タンタル膜(厚さ250Å)、銅シード膜(厚さ1,000Å)および銅メッキ膜(厚さ10,000Å)を順次積層したもの。
(ii)第一研磨処理工程の研磨条件
・化学機械研磨用水系分散体種類:上記「3.5.1.第一研磨用水系分散体の調製」で調製した第一研磨用水系分散体
・第一研磨用水系分散体の供給速度:200ml/min
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm
・テーブル回転数:70rpm
・研磨時間:2.75分
(iii)第二研磨処理工程の研磨条件
・化学機械研磨用水系分散体種類:上記「3.6.1.第二研磨用水系分散体(本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体)の調製」で調製した第二研磨用水系分散体
・第二研磨用水系分散体の供給速度:200ml/min
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm
・テーブル回転数:70rpm
・研磨時間:854CMP100につき、1.51分、854CMP101につき1.40分
なお、研磨時間は、下記式により算出した時間である。
研磨時間(分)={バリアメタル層の厚さ(Å)÷上記「3.6.2−1.パターンなし基板の研磨試験」で算出したバリアメタル膜(タンタルまたは窒化タンタル)の研磨速度(Å/分)}+1(分)
第二研磨処理終了後には、PETEOS膜の最上面より上にある余剰のバリアメタル膜がすべて除去され、PETEOS膜の上面が露出した状態にあるものと推定される。
第二研磨処理工程終了後に、被研磨面のうち幅100μmの銅配線部分に生じたディッシングの大きさを、表面粗さ計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を用いて測定したところ、854CMP100につき290Å、854CMP101につき260Åであった。
なお、ここでいうディッシングとは、研磨後の被研磨面において、測定位置の銅配線を挟むPETEOS膜の上面と、測定位置の銅配線の最低部位との高低差をいう。
また、光学顕微鏡を用い、暗視野にて、銅配線部分について、領域120μm×120μmを単位領域としてランダムに200箇所観察し、スクラッチの発生している単位領域の数を、スクラッチ数として測定したところ、スクラッチ数は、854CMP100につき2個、854CMP101につき1個であった。
3.6.3−2.第二研磨工程の研磨時間が長い場合の研磨試験
上記「3.6.3−1.第二研磨工程の研磨時間が短い場合の研磨試験」において、第二研磨処理工程の研磨時間を、下記式で計算した時間とした他は同様に実施し、2種のパターン付き基板につき、それぞれ2段階の化学機械研磨処理を行った。
第二研磨処理工程の研磨時間(分)={バリアメタル層の厚さ(Å)÷上記「3.6.2−1.パターンなし基板の研磨試験」で算出したバリアメタル膜(タンタルまたは窒化タンタル)の研磨速度(Å/分)}+2(分)
二段階研磨後の被研磨面につき、上記「3.6.3−1.第二研磨工程の研磨時間が短い場合の研磨試験」と同様にしてディッシングおよびスクラッチを評価したところ、854CMP100につきディッシング310Å、スクラッチ数1個であり、854CMP101につきディッシング270Å、スクラッチ数0個であった。
3.7.実施例2乃至8、比較例1
実施例1において、第二研磨用水系分散体の各成分の種類および添加量並びに水系分散体のpHを、表3の通りとした他は、実施例1と同様にして、第二研磨用水系分散体S2乃至S8並びにR1を調製した。なお、表3中、「−」は、対応する欄に相当する成分を添加しなかったことを示し、「(C)成分」は(C)ベンゾトリアゾール又はその誘導体を示し、「(D)成分」は(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩を示す。また、実施例4および5は、(A)砥粒として2種類の粒子を使用した。
第二研磨用水系分散体として、化学機械研磨用水系分散体S1の代わりに、上記で合成した各水系分散体を使用した他は、実施例1と同様にして評価した。結果を表4に示した。
Figure 2006287207
Figure 2006287207
表3および表4によると、本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を第二研磨用水系分散体として用いると、第二研磨工程につき、最適研磨時間を大きく超えて研磨を継続した場合でも、被研磨面におけるスクラッチの発生を抑制でき、かつ十分に平坦化された精度の高い被研磨面が得られることがわかった。
3.8.実施例9
3.8.1.第二研磨用水系分散体(本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット)の調製
3.8.1−1.液(I)の調製
上記「3.2.1.コロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体の調製」で調製したコロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体のシリカに換算して2.27質量%に相当する量および上記「3.1.1.ヒュームドシリカ粒子を含む水分散体の調製」で調製したヒュームドシリカを含む水分散体のシリカに換算して2.27質量%に相当する量をポリエチレン製の瓶に入れ、これにベンゾトリアゾール0.11質量%、キナルジン酸0.23質量%、上記「ポリアクリル酸塩を含む水溶液の調製」で調製したポリアクリル酸アンモニウムP2を含む水溶液をポリマー量に換算して0.11質量%に相当する量を順次に入れ、15分間攪拌した。次いで、全構成成分の合計量が100質量%となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、水系分散体である液(I)A1を得た。
3.8.1−2.液(II)の調製
過酸化水素濃度が5質量%となるようにイオン交換水で濃度調節を行い、液(II)B1を得た。
3.8.2.第二研磨用水系分散体の研磨性能の評価
上記で調製した液(I)A1の100質量部と、液(II)B1の13.64質量部とを混合し、化学機械研磨用水系分散体S9を調製した。この化学機械研磨用水系分散体S9のpHは4.0であった。この化学機械研磨用水系分散体S9は、上記実施例1で調製した化学機械研磨用水系分散体S1と同一の組成およびpHを有することから、化学機械研磨用水系分散体S9は、上記実施例1で調製した化学機械研磨用水系分散体S1と同一の化学機械研磨用水系分散体であると見なすことが出来る。
本実施例において、第二研磨用水系分散体として、化学機械研磨用水系分散体S1の代わりに、上記で合成した化学機械研磨用水系分散体S9を使用した他は、実施例1と同様にして評価したところ、実施例1と同じ結果が得られた。
3.9.実施例10
3.9.1.第二研磨用水系分散体(本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット)の調製
3.9.1−1.液(I)の調製
上記「3.2.1.コロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体の調製」で調製したコロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体のシリカに換算して4質量%に相当する量および上記「3.1.1.ヒュームドシリカ粒子を含む水分散体の調製」で調製したヒュームドシリカを含む水分散体のシリカに換算して4質量%に相当する量をポリエチレン製の瓶に入れ、これに、上記「ポリアクリル酸塩を含む水溶液の調製」で調製したポリアクリル酸アンモニウムP2を含む水溶液をポリマー量に換算して0.2質量%に相当する量および35質量%過酸化水素水の過酸化水素に換算して1.2質量%に相当する量を順次に入れ、15分間攪拌した。次いで、全構成成分の合計量が100質量%となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、水系分散体である液(I)A2を得た。
3.9.1−2.液(II)の調製
ポリエチレン製の瓶に、ベンゾトリアゾール0.2質量%、キナルジン酸0.4質量%に相当する量を順次に入れ、15分間攪拌した。次いで、全構成成分の合計量が100質量%となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、水系分散体である液(II)A3を得た。
3.9.2.第二研磨用水系分散体の研磨性能の評価
上記で調製した液(I)A2の50質量部と、液(II)A3の50質量部とを混合し、化学機械研磨用水系分散体S10を調製した。この化学機械研磨用水系分散体S10のpHは4.0であった。この化学機械研磨用水系分散体S10は、上記実施例1で調製した化学機械研磨用水系分散体S1と同一の組成およびpHを有することから、化学機械研磨用水系分散体S10は、上記実施例1で調製した化学機械研磨用水系分散体S1と同一の化学機械研磨用水系分散体であると見なすことが出来る。
本実施例において、第二研磨用水系分散体として、化学機械研磨用水系分散体S1の代わりに、上記で合成した化学機械研磨用水系分散体S10を使用した他は、実施例1と同様にして評価したところ、実施例1と同じ結果が得られた。
3.10.実施例11
3.10.1.第二研磨用水系分散体(本発明の第1の実施形態の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット)の調製
3.10.1−1.液(I)の調製
上記「3.2.1.コロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体の調製」で調製したコロイダルシリカ粒子C1を含む水分散体のシリカに換算して4.55質量%に相当する量および上記「3.1.1.ヒュームドシリカ粒子を含む水分散体の調製」で調製したヒュームドシリカを含む水分散体のシリカに換算して4.55質量%に相当する量をポリエチレン製の瓶に入れ、これに、上記「ポリアクリル酸塩を含む水溶液の調製」で調製したポリアクリル酸アンモニウムP2を含む水溶液をポリマー量に換算して0.23質量%に相当する量を順次に入れ、15分間攪拌した。次いで、全構成成分の合計量が100質量%となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、水系分散体である液(I)A4を得た。
3.10.1−2.液(II)の調製
ポリエチレン製の瓶に、ベンゾトリアゾール0.23質量%、キナルジン酸0.45質量%に相当する量を順次に入れ、15分間攪拌した。次いで、全構成成分の合計量が100質量%となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、水系分散体である液(II)A5を得た。
3.10.2.第二研磨用水系分散体の研磨性能の評価
上記で調製した液(I)A4の50質量部と、液(II)A5の50質量部と、液(III)B1の13.64質量部とを混合し、化学機械研磨用水系分散体S11を調製した。この化学機械研磨用水系分散体S11のpHは4.0であった。この化学機械研磨用水系分散体S11は、上記実施例1で調製した化学機械研磨用水系分散体S1と同一の組成およびpHを有することから、化学機械研磨用水系分散体S11は、上記実施例1で調製した化学機械研磨用水系分散体S1と同一の化学機械研磨用水系分散体であると見なすことが出来る。
本実施例において、第二研磨用水系分散体として、化学機械研磨用水系分散体S1の代わりに、上記で合成した化学機械研磨用水系分散体S11を使用した他は、実施例1と同様にして評価したところ、実施例1と同じ結果が得られた。
本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法の被研磨面の一例を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態の化学機械研磨方法の被研磨面の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 複合基板素材
11 基板(例えば、シリコン基板)
12 絶縁膜(例えば、PETEOS膜)
13 バリアメタル膜
14 金属膜
21 絶縁膜(例えば、シリコン酸化物膜)
22 絶縁膜(例えば、シリコン窒化物膜)

Claims (17)

  1. (A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、(E)酸化剤、および(F)水を含み、
    前記(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  2. 請求項1において、
    前記(A)砥粒が、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種である、化学機械研磨用水系分散体。
  3. 請求項2において、
    前記(A)砥粒の平均粒径が5〜1000nmである、化学機械研磨用水系分散体。
  4. 請求項2において、
    前記無機粒子がシリカである、化学機械研磨用水系分散体。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記(B)有機酸が、キノリンカルボン酸、キノリン酸、2価の有機酸(ただしキノリン酸を除く)、およびヒドロキシル酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合量が0.01〜5質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  6. 請求項5において、
    前記(B)有機酸が、キノリンカルボン酸、キノリン酸、マレイン酸、マロン酸、クエン酸、およびリンゴ酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合量が0.05〜2質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体が、ベンゾトリアゾールであり、その配合量が0.01〜5質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩の平均分子量が1,000〜100,000であり、その配合量が0.001〜5質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  9. 請求項8において、
    前記(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩が、ポリアクリル酸のアンモニウム塩であり、その配合量が0.01〜2質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、
    前記(E)酸化剤が過酸化水素であり、その配合量が0.01〜5質量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  11. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、
    pHが1〜5である、化学機械研磨用水系分散体。
  12. 液(I)および液(II)を混合して、請求項1ないし11のいずれかに記載の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
    前記液(I)は、(A)砥粒、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(F)水を含み、該(A)砥粒の配合量が2〜10質量%である水系分散体であり、
    前記液(II)は、(E)酸化剤および(F)水を含む、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット。
  13. 液(I)および液(iI)を混合して、請求項1ないし11のいずれかに記載の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
    前記液(I)は、(A)砥粒および(F)水を含む水系分散体であり、
    前記液(II)は、(B)有機酸および(F)水を含む、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット。
  14. 液(I)、液(II)、および液(III)を混合して、請求項1ないし11のいずれかに記載の化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
    前記液(I)は、(A)砥粒および(F)水を含む水系分散体であり、
    前記液(II)は、(B)有機酸および(F)水を含み、
    前記液(III)は、(E)酸化剤および(F)水を含む、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット。
  15. 請求項13または14において、
    前記液(I)は、(B)有機酸、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(E)酸化剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含む、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット。
  16. 請求項13ないし15のいずれかにおいて、
    前記液(II)は、(A)砥粒、(C)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、(D)ポリ(メタ)アクリル酸塩、および(E)酸化剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含む、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット。
  17. 銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜を、同一の条件においてそれぞれ化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度RCuとバリアメタル膜の研磨速度RBMの比RCu/RBMが50以上であり、かつ、銅膜の研磨速度RCuと絶縁膜の研磨速度RInの比RCu/RInが50以上である化学機械研磨用水系分散体を使用して被研磨体を化学機械研磨した後、請求項1ないし11のいずれかに記載の化学機械研磨用水系分散体を使用して該被研磨体を化学機械研磨することを含む、化学機械研磨方法。
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