JP2005045229A - 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法 - Google Patents

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信夫 川橋
Hiroyuki Yano
博之 矢野
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之輝 松井
Fukugaku Minami
学 南幅
Masaru Fukushima
大 福島
Nobuyuki Kurashima
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Abstract

【課題】 各種の被加工層の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることのできる化学機械研磨用水系分散体、およびこれを用いた化学機械研磨方法を提供すること。
【解決手段】 化学機械研磨用水系分散体は、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上かつ2未満であり、アンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度が0.005モル/リットル以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置の製造工程に用いられる化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法に関する。更に詳しくは、半導体基板上に設けられた各種の被加工層の各々を高い効率で研磨することができ、かつ十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができる化学機械研磨用水系分散体、およびそれを用いた化学機械研磨方法に関する。
半導体装置の製造工程における最近の技術として、ダマシン法による配線形成技術が知られている。この方法では、プロセスウェハ上に設けられた絶縁膜に孔または溝などの配線用凹部を形成した絶縁層上に硬質の金属などよりなるバリアメタル層を形成した後に、タングステン、アルミニウムおよび銅などの配線材料が配線用凹部内に堆積するように配線材料層を形成し、その後、配線用凹部以外の領域に形成された配線材料層およびバリアメタル層を化学機械研磨によって除去して前記領域において絶縁層の表面が露出させ、配線用凹部内のみにバリアメタルおよび配線材料を残すことにより、ダマシン配線といわれる配線が形成される。
このようなダマシン配線を形成する過程においては、化学機械研磨による以下のような問題がある。配線材料として好適に用いられる銅などの比較的柔らかい金属は研磨されやすいことから、特に、形成すべき配線の幅が広い場合には、配線材料層が過度に研磨され、得られる配線の中央部のへこみ、いわゆるディッシングが生じることから、平坦な仕上げ面が得られないことがある。また、スクラッチが発生することに起因して配線の断線が生じることもある。
また、タンタルなどの硬度の高い金属からなるバリアメタル層を効率よく研磨することは容易ではない。
更に、絶縁層を構成する絶縁膜として誘電率の小さい多孔質体を用いた場合には、化学機械研磨において、加工液としてpHの低い化学機械研磨用水系分散体を用いると十分な研磨速度が得られず、一方、pHの高い化学機械研磨用水系分散体を用いると絶縁層が過度に研磨されてしまうことがある。また、いずれの化学機械研磨用水系分散体を用いた場合においても、スクラッチの発生を抑制することが容易ではない。
このため、ダマシン配線を形成するための化学機械研磨方法として、通常、被研磨面に対して多段階の化学機械研磨処理を施す研磨工程を有する手法が用いられている。一般的には、主として銅などの配線材料よりなる配線材料層を研磨する第1研磨処理工程と、主としてバリアメタル層を研磨する第2研磨処理工程とからなる2段階研磨処理を行う2段階研磨法が広く採用されている。
このような2段階研磨法として、例えば、第1研磨処理工程において配線材料層である銅層のうちの除去すべき配線材料層部分を完全に除去し、第2研磨処理工程において除去すべきバリアメタル層部分を完全に除去する手法(以下、「第1の手法」ともいう。)が提案されている。この第1の手法では、第1研磨処理工程において少なからず発生するディッシングを第2研磨処理工程において修正することが困難であることから、良好なダマシン配線を形成することができない、という問題があった。
また、第1研磨処理工程においてディッシングが発生しないように、配線材料層のうちの除去すべき配線材料層部分の一部を残して除去し、第2研磨処理工程において除去すべき配線材料層部分の残部を完全に除去すると共に、除去すべきバリアメタル層部分を完全
に除去する手法(以下、「第2の手法」ともいう。)が提案されている。
以上のような2段階研磨法において加工液として用いられる、種々の化学機械研磨用水系分散体が提案されている。
具体的に、上記の第2の手法の第2研磨処理工程に用いる化学機械研磨用水系分散体には、化学機械研磨によって配線材料である銅とバリアメタルとを同時に除去する機能を有すると共に、絶縁層の表面を磨く機能を有することが必要とされることから、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一の条件によって化学機械研磨した場合において、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)および絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)の研磨速度比(RIn/RCu)がともに1に近似する研磨特性を有する化学機械研磨用水系分散体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、研磨剤、酸化剤および特定の研磨速度調整剤を含有する化学機械研磨用水系分散体が開示されており、実施例において、研磨速度調整剤がマレイン酸カリウムのみからなり、研磨速度比(RBM/RCu)が0.66〜1.11であって研磨速度比(RIn/RCu)が0.72〜1.42である化学機械研磨用水系分散体を調製し、この化学機械研磨用水系分散体を第2研磨処理工程に用いた2段階研磨を実施している。
ところが、近年、上記の第2の手法の第1研磨処理工程に使用される化学機械研磨用水系分散体の研磨性能が相対的に向上してきているため、第1研磨処理工程終了後に残存する配線材料層部分が従来よりも減少する傾向にある。このため、第2研磨処理工程においては、配線材料層および絶縁層に比べてバリアメタル層の研磨すべき量の割合を相対的に大きくする必要があるが、特許文献1に記載された化学機械研磨用水系分散体は研磨速度比(RBM/RCu)が1に近似しているため、配線材料である銅が過剰に研磨されることがあり、高精度に平坦な研磨面が得られないことがある。
そこで、第2研磨処理工程に用いる化学機械研磨用水系分散体として、上記のような状況に応じた研磨特性、すなわち、研磨速度比(RBM/RCu)が適度に大きく、かつ研磨速度比(RIn/RCu)が1に近似した研磨特性を有する化学機械研磨用水系分散体が求められている。
特許文献2には、2段階研磨法の2段目の研磨における化学機械研磨用水系分散体として、研磨速度比(RBM/RCu)が0.5〜200である水系分散体が開示されている。ところが、この水系分散体は、ベンゾトリアゾールを研磨速度調整剤として用い、その濃度を制御して研磨速度比(RBM/RCu)が調整されるが、その際、研磨速度比(RIn/RCu)も大きく変動するため、研磨速度比(RIn/RCu)を1の近傍に設定すると研磨速度比(RBM/RCu)が著しく大きくなり、研磨速度比(RBM/RCu)を相対的に小さくすると研磨速度比(RIn/RCu)は著しく小さくなる。
したがって、研磨速度比(RBM/RCu)が適度に大きく、かつ研磨速度比(RIn/RCu)が1に近似した研磨特性を有する化学機械研磨用水系分散体は未だ提案されていない。
また、近年、上記の第1の手法においても、第1研磨処理工程に使用される化学機械研磨用水系分散体の研磨性能が向上し、ディッシングの発生等を抑制することができるようになってきており、ダマシン配線を形成するための手法として、第1の手法が見直されてきている。この第1の手法の第2研磨処理工程に用いる化学機械研磨用水系分散体としても、上記のような相対的にバリアメタル層に研磨速度が大きい研磨特性を有する水系分散体が求められている。
なお、特許文献3には、研磨速度調整剤としてキノリンカルボン酸とその他の有機酸を
併用した化学機械研磨用水系分散体が開示されており、実施例において、その他の有機酸として、シュウ酸またはマロン酸を用い、キノリンカルボン酸の含有量(WB)とその他の有機酸の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が1.25〜5である化学機械研磨用水系分散体が具体的に開示されている。しかしながら、特許文献3の発明は、配線材料、特に銅膜の研磨速度を向上させることを目的としており、該公報には、研磨速度比(RBM/RCu)および研磨速度比(RIn/RCu)については何ら記載されておらず、2段階研磨についても示唆されていない。
特開2001−196336号公報 特開2002−151451号公報 特開2002−110597号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、各種の被加工層の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることのできる化学機械研磨用水系分散体、およびこれを用いた化学機械研磨方法を提供することを課題としている。
本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意研究し、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくとも一方とその他の有機酸とを併用し、かつこれらの酸を特定の質量比で使用することにより、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜を同一条件により化学機械研磨した場合に、それらの研磨速度の比が特定の値となる研磨特性を有する化学機械研磨用水系分散体が得られ、この化学機械研磨用水系分散体を用いることにより十分に平坦化された精度の高い仕上げ面が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、
成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上かつ2未満であり、
アンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度が0.005モル/リットル以下であることを特徴としている。
前記化学機械研磨用水系分散体は、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2であることが好ましい。
成分(C)を構成する有機酸は炭素数4以上の有機酸であることが好ましく、成分(D)を構成する酸化剤は過酸化水素からなることが好ましい。前記化学機械研磨用水系分散体は、pHが8〜13であることが好ましい。
本発明に係る化学機械研磨方法は、基板表面上に、少なくとも、溝部を有する絶縁膜とバリアメタル膜と銅膜がこの順で積層された研磨対象体を、2段階研磨処理により化学機械研磨する方法であって、
銅膜およびバリアメタル膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が5
0以上である化学機械研磨用水系分散体を用いて、前記研磨対象体の銅膜の除去すべき部分をバリアメタル膜が露出するまで化学機械研磨して除去する第1研磨処理工程と、
この第1研磨処理工程において化学機械研磨が施された被研磨面に対して、
銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2である化学機械研磨用水系分散体を用いて、前記研磨対象体のバリアメタル膜の除去すべき部分を化学機械研磨により除去する第2研磨処理工程とを有し、
第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体が、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、
成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上で2未満であることを特徴としている。
本発明に係る化学機械研磨方法において、第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体中のアンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度は0.005モル/リットル以下であることが好ましい。
また、成分(C)を構成する有機酸は炭素数4以上の有機酸であることが好ましい。
第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体に含まれる成分(D)を構成する酸化剤(D)の濃度は0.001〜2質量%であることが好ましく、成分(D)を構成する酸化剤は過酸化水素からなることが好ましい。
第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体には、該水系分散体100質量部に対して、成分(A)を構成する砥粒が1質量部を超えて10質量部以下の量で含まれることが好ましい。
第1研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体が砥粒と有機酸と酸化剤とを含有する水系分散体であり、かつ該水系分散体にはアンモニアおよびアンモニウムイオンからなる群から選択される少なくとも1種のアンモニア成分が含まれることが好ましい。また、第1研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体に含まれる酸化剤は過硫酸アンモニウムからなることが好ましい。
本発明に係る化学機械研磨用キットは、
2種類の化学機械研磨用水系分散体(I)と(II)との組み合わせからなる化学機械研磨用キットであって、
化学機械研磨用水系分散体(I)と化学機械研磨用水系分散体(II)とは混合状態になく、
前記化学機械研磨用水系分散体(I)は、砥粒と有機酸と酸化剤とを含有する水系分散体であり、かつ該水系分散体にはアンモニアおよびアンモニウムイオンからなる群から選択される少なくとも1種のアンモニア成分が含まれ、銅膜およびバリアメタル膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上であり、
前記化学機械研磨用水系分散体(II)は、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上で2未満であって、
銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2であることを特徴としている。
前記化学機械研磨用水系分散体(II)中のアンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度は0.005モル/リットル以下であることが好ましい。
また、成分(C)を構成する有機酸は炭素数4以上の有機酸であることが好ましい。
前記化学機械研磨用水系分散体(II)に含まれる成分(D)を構成する酸化剤(D)の濃度は0.001〜2質量%であることが好ましく、成分(D)を構成する酸化剤は過酸化水素からなることが好ましい。
前記化学機械研磨用水系分散体(II)には、該水系分散体(II)100質量部に対して、成分(A)を構成する砥粒が1質量部を超えて10質量部以下の量で含まれることが好ましい。
前記化学機械研磨用水系分散体(I)に含まれる酸化剤は過硫酸アンモニウムからなることが好ましい。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨することによって、各種の被加工層の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができる。
本発明に係る化学機械研磨方法によれば、第1研磨処理工程に特定の研磨特性を有する化学機械研磨用水系分散体を用い、かつ第2研磨処理工程に本発明に係る化学機械研磨用水系分散体を用いるため、各種の被加工層の各々を高い効率で研磨することができ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができる。その結果、半導体装置の製造工程において、良好な銅ダマシン配線を形成することができる。
<化学機械研磨用水系分散体>
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体(以下、「研磨用水系分散体」ともいう。)は、化学機械研磨処理に用いられる加工液であって、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有する。
前記化学機械研磨用水系分散体は、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2である研磨特性を有することが好ましい。
本発明において、「銅膜」は、純銅よりなる膜に限定されず、例えば、銅−シリコン、銅−アルミニウムなどの銅の含有割合が95質量%以上の合金よりなる膜も含む。
「バリアメタル膜」は、タンタル、チタンなどの金属よりなる膜、およびこれらの金属の窒化物や酸化物よりなる膜を含む。バリアメタル膜を構成する金属は、純タンタル、純チタンなどの純金属に限定されず、例えば、タンタル−ニオブなどの合金も含む。バリア
メタル膜を構成する金属窒化物としては、例えば、窒化タンタル、窒化チタンが挙げられるが、これらは純金属窒化物に限定されない。
本発明において、バリアメタル膜は、上記金属類のうち、タンタルおよび窒化タンタルの少なくともいずれか一方よりなることが好ましい。
「絶縁膜」としては、酸化シリコン(SiO2)膜、酸化シリコン膜中に少量のホウ素
およびリンを添加したホウ素リンシリケート膜(BPSG膜)、酸化シリコン膜中にフッ素をドープしたFSG(Fluorine doped silicate glass)と称される膜(以下、「FS
G膜」ともいう。)、低誘電率膜などが挙げられる。
酸化シリコン膜としては、例えば、熱酸化膜、PETEOS膜(Plasma Enhanced-TEOS
膜)、HDP膜(High Density Plasma Enhanced-TEOS膜)、熱CVD法により得られる膜(以下、「熱CVD法膜」ともいう。)などが挙げられる。
熱酸化膜は、シリコンを高温にして酸化性雰囲気に晒し、シリコンと酸素とを化学反応させたり、あるいはシリコンと水とを化学反応させることにより形成することができる。
PETEOS膜は、原料としてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)を使用し、促進条件としてプラズマを利用した化学気相成長によって成膜することができる。
HDP膜は、原料としてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)を使用し、促進条件として高密度プラズマを利用した化学気相成長によって成膜することができる。
熱CVD法膜は、常圧CVD法(AP−CVD法)または減圧CVD法(LP−CVD法)により形成することができる。
ホウ素リンシリケート膜(BPSG膜)は、常圧CVD法(AP−CVD法)または減圧CVD法(LP−CVD法)により得ることができる。
FSG膜は、促進条件として高密度プラズマを利用した化学気相成長によって成膜することができる。
低誘電率膜のうち、酸化シリコン系の膜としては、例えば、トリエトキシシランを原料とするHSQ膜(Hydrogen Silsesquioxane膜)、テトラエトキシシランおよび少量のメ
チルトリメトキシシランを原料とするMSQ膜(Methyl Silsesquioxane膜)が挙げられ
る。このような酸化シリコン系の低誘電率膜は、原料を、例えば、回転塗布法によって基体上に塗布することによって得られた塗膜を酸化性雰囲気下で加熱することによって形成することができる。
酸化シリコン系以外の低誘電率膜としては、ポリアリーレン系ポリマー、ポリアリーレンエーテル系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、ベンゾシクロブテンポリマー等の有機ポリマーを原料とする膜などが挙げられる。
また、本発明において、「同一条件」とは、特定の型式の研磨装置を使用し、かつ定盤およびヘッドの回転数、研磨圧力、研磨時間、用いる研磨パッドの種類、および研磨用水系分散体の単位時間当たりの供給量(研磨用水系分散体の供給速度)の各々について、研磨速度を測定する具体的な条件が同一であることを意味する。
これらの研磨速度測定用の条件は、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々の研磨速度を同一の条件で算出できる限り、適宜設定することができるが、実際に被研磨面を化学機械研磨処理する際の条件またはそれに近い条件に設定することが好ましい。
具体的には、例えば、下記の条件を研磨速度測定用の条件とすることができる。定盤回
転数は、通常30〜120rpm、好ましくは40〜100rpmの範囲内にある一定値とする。ヘッド回転数は、通常30〜120rpm、好ましくは40〜100rpmの範囲内にある一定値とする。定盤回転数/ヘッド回転数は、通常0.5〜2、好ましくは0.7〜1.5の範囲内にある一定値とする。研磨圧力は、通常100〜500g/cm2
、好ましくは200〜350g/cm2の範囲内にある一定値とする。研磨用水系分散体
の供給速度は、通常50〜300ml/分、好ましくは100〜200ml/分の範囲内にある一定値とする。
「研磨速度比(RBM/RCu)」および「研磨速度比(RIn/RCu)」は、銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜を、同一条件によって各々別個に化学機械研磨処理することによって算出される各膜の研磨速度に基づいて算出される値である。これらの研磨速度比を算出するための化学機械研磨処理は、例えば、パターンが形成されていないウエハの表面に形成された、銅膜、バリアメタル膜または絶縁膜を各々独立の研磨対象として行う。
本発明に係る研磨用水系分散体は、同一条件で測定されたバリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上となる研磨特性を有するものである。この研磨速度比(RBM/RCu)は、好ましくは1.2〜10であり、更に好ましくは1.5〜10であり、特に好ましくは1.7〜10であり、最も好ましくは2.0〜10である。研磨速度比(RBM/RCu)が上記下限未満の研磨用水系分散体では、化学機械研磨後に、平坦性などの表面特性に優れた被研磨面が得られないおそれがある。
また、本発明に係る研磨用水系分散体は、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2となる研磨特性を有するものである。この研磨速度比(RIn/RCu)は、好ましくは0.7〜1.5であり、更に好ましくは0.8〜1.2であり、特に好ましくは0.9〜1.1である。研磨速度比(RIn/RCu)が上記上限を超える研磨用水系分散体では、絶縁膜が過度に研磨されることがあり、そのため、良好な銅ダマシン配線を形成することができないおそれがある。一方、研磨速度比(RIn/RCu)が上記下限未満の研磨用水系分散体では、銅膜が過度に研磨されることがあり、そのため、形成すべき銅ダマシン配線の銅配線部にディッシングが生じ、十分に平坦化された精度の高い仕上げ面を得ることができないおそれがある。
このような上記研磨速度比が特定の値となる研磨特性を有する研磨用水系分散体としては、たとえば、下記の組成を有するものが好ましい。
本発明に係る研磨用水系分散体は、水系媒体中に、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、成分(B)の含有量(WB)と、成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上かつ2未満であり、アンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度が0.005モル/リットル以下である水系分散体(以下、「特定水系分散体」ともいう。)が挙げられる。
ここで、水系媒体として、水のみを使用してもよいが、水とメタノールとの混合媒体等の水を主成分とする水系混合媒体も使用することができる。この水系媒体としては水のみを用いることが特に好ましい。
成分(A)を構成する砥粒として、無機粒子、有機粒子および複合粒子から選択される少なくとも1種の砥粒を用いることができる。
砥粒として用いられる無機粒子、有機粒子および複合粒子は、その形状が球状であることが好ましい。砥粒として球状の粒子を用いることにより、十分な研磨速度が得られると
共に、スクラッチなどの発生を抑制することができる。ここで、「球状」とは、必ずしも真球に近い形状である必要はなく、鋭角部分を有さない略球形も含む。
無機粒子としては、例えば、二酸化ケイ素粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化セリウム粒子、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、炭化ケイ素粒子、窒化ケイ素粒子および二酸化マンガン粒子などが挙げられる。これらのうち、二酸化ケイ素粒子が好ましい。
上記二酸化ケイ素粒子としては、ヒュームド法により、塩化ケイ素などのケイ素原子を含む化合物を酸素および水素と気相中で反応させて合成されたヒュームドシリカ;ゾルゲル法により、金属アルコキシドを加水分解および縮合して合成されたコロイダルシリカ;無機コロイド法等により合成され、精製によって不純物を除去したコロイダルシリカなどよりなる粒子が挙げられる。
ゾルゲル法または無機コロイド法によって合成された、比較的粒子径の小さいコロイダルシリカよりなる無機粒子は、上記特定水系分散体中において、一次粒子が会合または凝集した状態の二次粒子として存在していることが多いと信じられている。
コロイダルシリカ粒子よりなる無機粒子の平均一次粒子径は、1〜3,000nmであることが好ましく、更に2〜1,000nmであることが好ましい。コロイダルシリカ粒子よりなる無機粒子の平均二次粒子径は、5〜5,000nmであることが好ましく、更に5〜3,000nmであることが好ましく、特に10〜1,000nmであることが好ましい。平均二次粒子径が上記下限未満であると、十分な研磨速度が得られないおそれがある。一方、平均二次粒子径が上記上限を超えると、ディッシング、エロージョンなどの発生を十分に抑制することができないおそれがあり、更にスクラッチなどの表面欠陥が生じやすくなるおそれがあると共に、得られた特定水系分散体が十分な安定性を有しないおそれがある。
ここで、平均一次粒子径は、比表面積を測定し、それに基づいて算出することができると共に、透過型電子顕微鏡による観察によって計測することもできる。また、平均二次粒子径は、レーザー散乱回折型測定器等によって測定することができる。
また、ヒュームドシリカ粒子よりなる無機粒子は、その製造工程において二次粒子の状態で得られ、一次粒子として分散させることが非常に困難であることから、上記特定水系分散体中において、二次粒子として存在していることが多いと信じられている。従って、ヒュームドシリカ粒子よりなる無機粒子については二次粒子径のみを規定する。
ヒュームドシリカ粒子よりなる無機粒子の平均二次粒子径は、10〜10,000nmであることが好ましく、更に20〜7,000nmであることが好ましく、特に50〜5,000nmであることが好ましい。平均二次粒子径が上記範囲内にあると、大きな研磨速度が得られ、ディッシング、エロージョンなどの発生が十分に抑制され、かつ高い安定性を有する特定水系分散体を得ることができる。
有機粒子としては、ポリスチレンおよびスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂および(メタ)アクリル系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィンおよびオレフィン系共重合体などの熱可塑性樹脂からなる粒子が挙げられる。
また、有機粒子として、上記の熱可塑性樹脂を得るために用いられる単量体と、ジビニ
ルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートなどの2個以上の重合性不飽和基を有する単量体とを共重合させて得られる、架橋構造を有する樹脂よりなる粒子を用いることもできる。
これらのうち、ポリスチレンおよびスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂および(メタ)アクリル系共重合体、ならびにこれらの熱可塑性樹脂を得るための単量体が共重合させて得られる、架橋構造を有する樹脂よりなる粒子が好ましい。
これらの樹脂よりなる粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、乳化分散法または粉砕法などによって製造することができる。
特定水系分散体中において、有機粒子は、そのほとんどが単独の粒子として存在していると信じられている。有機粒子の平均粒子径は、10〜5,000nmであることが好ましく、更に15〜3,000nmであることが好ましく、特に20〜1,000nmであることが好ましい。有機粒子の平均粒子径が上記範囲内にあると、大きな研磨速度が得られ、ディッシング、エロージョンなどの発生が十分に抑制され、かつ高い安定性を有する特定水系分散体を得ることができる。
複合粒子としては、有機粒子と無機粒子とが一体的に結合されてなる無機有機複合粒子、ならびに有機粒子の表面に変性物質が結合されてなる変性粒子を挙げることができる。
無機有機複合粒子からなる複合粒子は、上記例示したような有機粒子と無機粒子とが化学機械研磨処理中に容易に分離しない程度に一体的に結合された粒子である。ここで用いられる有機粒子および無機粒子の種類は特に限定されるものではなく、また、複合粒子の具体的な構成も特に限定されるものではない。
具体的には、各々のゼータ電位の符号が互いに異なる有機粒子と無機粒子とが、例えば、水系媒体中において、静電力により結合している粒子を複合粒子として用いることができる。
有機粒子のゼータ電位は、全pH域、あるいは低pH域を除く広範な領域にわたって負であることが多い。特に、カルボキシル基、スルホン酸基などを有する重合体よりなる有機粒子は、そのゼータ電位がより確実に負となる。また、アミノ基などを有する重合体よりなる有機粒子は、特定のpH域において、そのゼータ電位が正となる。一方、無機粒子のゼータ電位は、pH依存性が高く、固有のpHにおいてゼータ電位が0となる等電点を有し、この等電点の前後においてゼータ電位の符号が逆転する。
したがって、特定の有機粒子と無機粒子とを組み合わせ、それらのゼータ電位が互いに逆符号となるようなpH域で両者を混合することにより、静電力の作用によって有機粒子と無機粒子とが一体的に複合化された状態の無機有機複合粒子を得ることができる。
また、混合時のpHではゼータ電位が同符号である有機粒子と無機粒子との組み合わせであっても、その後にpHを変化させてゼータ電位が互いに逆符号となる状態にすることにより、有機粒子と無機粒子とが一体的に複合化された無機有機複合粒子を得ることもできる。
変性粒子からなる複合粒子として、例えば、重合体よりなる有機粒子の表面に適当な変性物質が結合した変性有機粒子を用いることができる。重合体粒子としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどを挙げることができる。変性物質が結合した重合体粒子は、例えば、前記重合体粒子の存在下において、アルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシドなどの反応性の変性物質原料を重縮合させて変性
物質を重合体粒子の表面上に生成させることにより得ることができる。
上記方法において、変性物質原料がアルコキシシランである場合には、重合体粒子の表面にポリシロキサンが結合されてなる変性有機粒子が得られ、また、変性物質材料がアルミニウムアルコシキドまたはチタンアルコキシドである場合には、アルミニウムまたはチタンの原子が重合体粒子に結合してなる変性有機粒子が得られる。また、上記方法において、重合体粒子の表面をシランカップリング剤などで処理しておくこともできる。
また、複合粒子は、適当な重合体粒子よりなる有機粒子の表面に、シリカ粒子、アルミナ粒子などの無機粒子が結合されて複合化された無機有機複合粒子であってもよい。この場合、無機粒子は、重合体粒子の表面に、ポリシロキサンなどの結合性成分により物理的に保持されて結合されていてもよいし、重合体粒子の表面に存在するヒドロキシル基などの官能基により化学的に結合されていてもよい。
更に、上記のように静電力により一体的に結合された無機有機複合粒子の存在下において、例えば、アルコキシシラン、アルミニウムアルコシキドまたはチタンアルコシキドなどを重縮合反応させることにより、変性物質によって変性された無機有機複合粒子を複合粒子として用いることもできる。
複合粒子が無機有機複合粒子である場合、この複合粒子は、これを構成する有機粒子および無機粒子の各々の粒子径および構成割合などに応じて、下記(1)〜(3)のいずれかの状態で存在するか、あるいはこれらの状態が複数混在する状態で存在していることが多い。これらの状態のうち、下記(1)または(2)の状態で存在することが好ましい。(1)有機粒子よりなるコア粒子の表面に無機粒子がシェル粒子として付着している状態(2)無機粒子よりなるコア粒子の表面に有機粒子がシェル粒子として付着している状態(3)有機粒子および無機粒子が明確なコア/シェル構造を形成せずに凝集している状態
以上の状態(1)〜(3)の各々において、無機粒子は、一次粒子および二次粒子のいずれの状態であってもよく、両者が混在していてもよい。
上記(1)〜(3)の状態の無機有機複合粒子を構成する、無機粒子の含有量と有機粒子の含有量との質量比は、有機粒子100質量部に対して、無機粒子の含有量が1〜2,000質量部であることが好ましく、更に10〜1,000質量部であることが好ましい。
また、上記(1)〜(3)の状態の無機有機複合粒子の平均粒子径は、20〜20,000nmであることが好ましく、更に50〜10,000nmであることが好ましく、特に50〜5,000nmであることが好ましい。
無機有機複合粒子の質量比および平均粒子径が上記範囲内にあると、大きな研磨速度が得られ、ディッシング、エロージョンなどの発生が十分に抑制され、かつ高い安定性を有する特定水系分散体を得ることができる。
成分(A)の含有量は、特定水系分散体100質量部に対して、好ましくは1質量部を超えて10質量部以下であり、より好ましくは2〜8質量部であり、更に好ましくは3.5〜5.5質量部である。成分(A)の含有量が上記下限未満であると、十分な研磨速度が得られないおそれがある。一方、成分(A)の含有量が上記上限を超えると、コスト高になると共に、得られた特定水系分散体が十分な安定性を有しないおそれがある。
成分(B)は、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方により構成される。
キノリンカルボン酸としては、無置換のキノリンカルボン酸;キノリンカルボン酸のカルボキシル基以外の部位において、一個または複数個の水素原子を、水酸基、ハロゲン原子等で置換した置換キノリンカルボン酸が挙げられる。
ピリジンカルボン酸としては、無置換のピリジンカルボン酸;ピリジンカルボン酸のカルボキシル基以外の部位において、一個または複数個の水素原子を、水酸基、ハロゲン原子等で置換した置換ピリジンカルボン酸が挙げられる。
これらのうち、無置換のキノリンカルボン酸および無置換のピリジンカルボン酸が好ましく、特に2−キノリンカルボン酸(キナルジン酸)および2,3−ピリジンジカルボン酸(キノリン酸)が好ましい。なお、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸は、各々、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩を配合することによって得られるものであってもよい。
成分(B)の含有量は、特定水系分散体全体に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、さらに好ましくは0.05〜5質量%であり、特に0.1〜3質量%である。成分(B)の含有量が上記下限未満であると、十分な銅膜研磨速度が得られないおそれがある。一方、成分(B)の含有量が上記上限を超えると、他の成分を所望の含有量で含有することができなくなる。
成分(C)は、上記キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸(以下、「その他の有機酸」ともいう。)により構成される。
上記その他の有機酸としては、モノカルボン酸などの一塩基酸、ジカルボン酸などの二塩基酸、ヒドロキシル酸およびカルボキシレート酸のように広範な種類の有機酸を用いることができ、例えば、飽和酸、不飽和酸、芳香族酸などを挙げることができる。
飽和酸としては、ギ酸、酢酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヒドロキシル酸などが挙げられ、ヒドロキシル酸としては、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などが挙げられる。
不飽和酸としては、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。
芳香族酸としては、安息香酸、フタル酸などが挙げられる。
これらのうち、高精度に平坦な研磨面が得られるという点で、炭素数4以上の有機酸が好ましく、炭素数4以上のカルボン酸がより好ましく、炭素数4以上の脂肪族カルボン酸がさらに好ましく、分子量105以上かつ炭素数4以上の脂肪族カルボン酸が特に好ましい。さらに、分子量105以上かつ炭素数4以上の脂肪族カルボン酸のうち、1分子中にカルボキシル基を2個以上有するカルボン酸がより好ましく、ジカルボン酸が特に好ましく、不飽和ジカルボン酸が最も好ましい。
なお、このような「その他の有機酸」は、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩を配合することによって得られるものであってもよい。
成分(C)の含有量は、特定水系分散体全体に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、さらに好ましくは0.05〜5質量%であり、特に好ましくは0.1〜3質量%である。成分(C)の含有量が上記下限未満であると、十分なバリアメタル膜の研磨速度が得られないおそれがある。一方、成分(C)の含有量が上記上限を超えると、被研磨面を腐食するおそれがある。
本発明に係る特定水系分散体において、成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)は、0.01以上で2未満であることが好ましく、0.01〜1.5であることがより好ましく、さらに0.02〜1.0であることが好
ましく、0.05〜0.75であることが特に好ましく、0.10を超えて0.75以下であることが特に好ましい。
質量比(WB/WC)が2以上であると、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)の研磨速度比(RBM/RCu)が1.2未満となるおそれがある。一方、質量比(WB/WC)が0.01より小さいと、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)の研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2の範囲から外れるおそれがある。その結果、平坦性などの優れた表面特性を有する被研磨面が得られないおそれがある。
成分(D)を構成する酸化剤としては、過硫酸塩、過酸化水素、無機酸、有機過酸化物、多価金属塩などを挙げることができる。過酸化水素は、特定水系分散体中において、その少なくとも一部が解離し、過酸化水素イオンが生成することがあるが、本発明における過酸化水素には、この過酸化水素イオンも含まれる。
過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどが挙げられる。
無機酸としては、硝酸、硫酸などが挙げられる。
有機過酸化物としては、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。
多価金属塩としては、過マンガン酸化合物、重クロム酸化合物などが挙げられ、具体的に、過マンガン酸化合物としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられ、重クロム酸化合物としては、重クロム酸カリウム等が挙げられる。
これらのうち、過酸化水素、過硫酸塩および無機酸が好ましく、特に過酸化水素が好ましい。
成分(D)の含有量は、特定水系分散体全体に対して、好ましくは0.001〜2質量%であり、さらに好ましくは0.01〜0.75質量%であり、特に好ましくは0.05〜0.5質量%である。成分(D)の含有量が上記下限未満であると、十分な研磨速度が得られないおそれがある。一方、成分(D)の含有量が上記上限を超えると、被研磨面を腐食するおそれがある。
本発明では、上記特定水系分散体に、成分(D)を構成する酸化剤として過酸化水素を用いる場合には、過酸化水素の酸化剤としての機能を促進する作用を有すると共に研磨速度をより向上させる機能を有する多価金属イオンを含有させることもできる。
多価金属イオンとしては、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、錫、アンチモン、タンタル、タングステン、鉛およびセリウムなどの金属のイオンが挙げられる。これらの金属イオンは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの多価金属イオンは、多価金属元素を含む硝酸塩、硫酸塩および酢酸塩等の塩、または多価金属元素を含む錯体を、水系媒体に添加することによって生成させてもよいし、多価金属元素の酸化物を水系媒体に添加することによって生成させてもよい。
また、水系媒体に添加した際には多価金属イオンを生成せずに1価の金属イオンを生成する化合物であっても、その後に酸化剤の作用によって多価金属イオンを生成し得るものであれば、上記多価金属イオンを得るための化合物として用いることができる。
このような多価金属イオンを得るための化合物のうち、得られる多価金属イオンが研磨速度を向上させるという優れた機能を発揮する点で、硝酸鉄が好ましい。
多価金属イオンの含有量は、特定水系分散体に対して、3,000ppm以下であることが好ましく、特に10〜2,000ppmであることが好ましい。
特定水系分散体のpHは、8〜13であることが好ましく、更に8.5〜13であることが好ましく、特に9〜12であることが好ましい。pHが上記下限未満であると、銅などよりなる被加工層に対するエッチング作用が大きくなることから、ディッシングおよびエロージョンなどが発生しやすくなるおそれがある。一方、pHが上記上限を超える場合には、絶縁膜が過度に研磨されるおそれがあり、そのため、良好な銅ダマシン配線を形成することができないおそれがある。
特定水系分散体のpHを調整する手法としては、成分(D)を構成する硝酸および硫酸等の無機塩の含有量や、成分(B)または成分(C)を構成する有機酸の含有量を調整する手法、あるいは水酸化ナトリウム、アンモニア等のアルカリ成分を添加する手法が挙げられる。
成分(C)や成分(D)としてアンモニウム塩を使用したり、アルカリ成分としてアンモニアを添加したりすること等によって特定水系分散体にアンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分が含まれる場合に、その濃度は、通常0.005モル/リットル以下、好ましくは0.002モル/リットル以下、より好ましくは0.0005モル/リットルであるが、特に、特定水系分散体が実質的にアンモニア成分を含有しないことが好ましい。すなわち、成分(D)としてアンモニウム塩を使用したり、アルカリ成分としてアンモニアを添加したりすることを避けることが望ましい。
特定水系分散体が、上記濃度範囲を超えてアンモニア成分を含有すると、銅に対する研磨速度が相対的に大きくなり、その結果として、RBM/RCuが1.2以上かつRIn/RCuが0.5〜2を実現できなくなることがあるため、アンモニア成分の濃度はできる限り小さいことが好ましい。
このような特定水系分散体は、例えば、銅ダマシン配線を形成するための2段階研磨処理、すなわち2段階研磨法における第2研磨処理工程の加工液として好適に用いることができる。特に、本発明に係る特定水系分散体は、銅膜およびバリアメタル膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上である、後述の化学機械研磨用水系分散体と組み合わせて使用することによって、より優れた研磨特性を発揮することができる。
なお、本発明に係る特定水系分散体を1段階研磨法の加工液として用いた場合や、2段階研磨法における第1研磨処理工程の加工液として用いた場合には、研磨処理に多くの時間を要すること、また、多量の加工液が必要となることから経済的に不利となることがある。
<化学機械研磨方法>
本発明に係る化学機械研磨方法は、銅膜およびバリアメタル膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上の研磨特性を有する化学機械研磨用水系分散体(以下、「第1研磨用水系分散体」ともいう。)を用いて被研磨面に対して化学機械研磨を行う第1研磨処理工程と、この第1研磨処理工程において化学機械研磨が施された被研磨面に対して、本発明に係る化学機械研磨用水系分散体(特定水系分散体)を用いて化学機械研磨を行う第2研磨処理工程とを有する。
本発明では、第1研磨処理と第2研磨処理とを、同一の研磨装置を用い、研磨対象体を装着したまま、供給する研磨用水系分散体を順次切り替えることにより連続的に行ってもよく、また、同一の研磨装置を用い、第1研磨処理工程の終了後に研磨対象体を一旦取り出し、供給する研磨用水系分散体を切り替えた後に取り出した研磨対象体を改めて装着して第2研磨処理を実施してもよい。
また、第1研磨処理と第2研磨処理とを別個の研磨装置を用いて実施してもよい。
更に、複数の研磨パッドを備える研磨装置を使用する場合には、第1研磨処理と第2研磨処理とを、異なる研磨パッドを用いて、連続的に実施してもよい。
以下、本発明に係る化学機械研磨方法を図面を用いて詳細に説明するが、本発明は例示した図面に何ら限定されるものではない。
本発明に係る化学機械研磨方法に供される研磨対象体としては、例えば、図1(a)に示すような構造を有する複合基板素材1を挙げることができる。この複合基板素材1は、例えば、シリコン等よりなる基板11と、この基板11の表面に積層され、溝等の配線用凹部が形成された、PETEOS膜(テトラエトキシシランを用いてCVD法により形成された膜)等よりなる絶縁膜12と、絶縁膜12の表面ならびに配線用凹部の底部および内壁面を覆うよう設けられたタンタルや窒化タンタル等よりなるバリアメタル膜13と、上記配線用凹部を充填し、かつバリアメタル膜13上に形成された銅等の金属配線材料よりなる金属膜14とを有する。
本発明に係る化学機械研磨方法に供される研磨対象体は、図2(a)に示すように、基板11と絶縁膜12との間にシリコン酸化物等よりなる絶縁膜21と、この絶縁膜21上に形成されたシリコン窒化物等よりなる絶縁膜22を有していてもよい。
本発明に係る化学機械研磨方法は、このような研磨対象体を、例えば、以下のような手順に従って研磨する方法である。まず、第1研磨処理工程において、第1研磨用水系分散体を用いて、金属膜14のうち、配線用凹部に埋設された金属配線部以外の部分の除去すべき金属材料を、所定の面、例えばバリアメタル膜13が露出するまで化学機械研磨する(図1(b)および図2(b)参照)。その後、第2研磨処理工程において、特定水系分散体を用いて、バリアメタル膜13のうち、配線用凹部の底部および内壁面以外の部分に形成された除去すべきバリアメタル膜が完全に除去されるように化学機械研磨する。このとき、同時に絶縁膜12の表面も研磨され、高精度に平坦化されたダマシン配線が形成される(図1(c)および図2(c)参照)。
上記第1研磨用水系分散体は、上述したように銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上となる研磨特性を有するものである。この研磨速度比(RCu/RBM)は、好ましくは60以上であり、更に好ましくは70以上である。研磨速度比(RCu/RBM)が上記下限未満であると、第1研磨処理終了後、銅膜の除去すべき部分に銅が過剰に残存し、第2研磨処理に多くの時間を要することとなり、また、多量な加工液が必要となるおそれがある。
このような第1研磨用水系分散体は、研磨速度比(RCu/RBM)が上記範囲であれば、その組成は特に限定されるものではないが、例えば、水系媒体中に、砥粒、有機酸、酸化剤、ならびにアンモニアおよびアンモニウムイオンからなる群から選択される少なくとも1種のアンモニア成分を含有することが好ましい。
第1研磨用水系分散体に用いられる水系媒体としては、例えば、本発明に係る特定水系分散体において水系媒体として例示したものが挙げられ、これらのうち、水のみを用いることが好ましい。
第1研磨用水系分散体に用いられる砥粒としては、例えば、本発明に係る特定水系分散体において成分(A)を構成する砥粒として例示したものが挙げられ、これらから選択される少なくとも1種の砥粒を用いることができる。これらのうち、二酸化ケイ素、有機粒子または有機無機複合粒子が好ましく用いられる。
第1研磨用水系分散体に用いられる有機酸としては、例えば、本発明に係る特定水系分散体において、成分(B)を構成するキノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸として例示したもの、ならびに成分(C)を構成するその他の有機酸として例示したものが挙げられ、これらから選択される少なくとも1種の有機酸を用いることができる。これらのうち、より大きな研磨速度比(RCu/RBM)が得られるという点で、グリシン、アラニン、クエン酸、リンゴ酸、カルボキシベンゾトリアゾール、2−キノリンカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸が好ましく用いられる。
第1研磨用水系分散体に用いられる酸化剤としては、例えば、本発明に係る特定水系分散体において成分(D)を構成する酸化剤として例示したものが挙げられ、これらから選択される少なくとも1種の酸化剤を用いることができる。これらのうち、過酸化水素または過硫酸塩が好ましく、特に過硫酸アンモニウムが好ましく用いられる。
第1研磨用水系分散体に含まれるアンモニア成分は、アンモニアとして存在していてもよく、アンモニウムイオンとして存在していてもよく、また両者が混在していてもよい。アンモニウムイオンは、遊離した状態で存在していてもよく、酸のアンモニウム塩として存在していてもよく、また両者が混在し、それらの平衡状態として存在していてもよい。このようなアンモニアおよびアンモニウムイオンは、アンモニア水を独立して第1研磨用水系分散体に添加して生成させてもよいが、上述した有機酸のアンモニウム塩または酸化剤として添加した過硫酸アンモニウムなどの無機酸のアンモニウム塩から生成させてもよく、あるいは後述するアニオン性界面活性剤のカウンターカチオンとして添加してもよい。
上記第1研磨用水系分散体は、砥粒、有機酸、酸化剤、ならびにアンモニアおよびアンモニウムイオンからなる群から選択される少なくとも1種のアンモニア成分が、各々下記の割合で含有していることが好ましい。
砥粒の含有量は、第1研磨用水系分散体全体に対して、通常0.001〜3質量%であり、好ましくは0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.01〜2.5質量%であり、更に0.01〜2質量%が好ましい。
有機酸の含有量は、第1研磨用水系分散体全体に対して、通常0.01〜10質量%であり、好ましくは0.1〜5質量%である。
酸化剤の含有量は、第1研磨用水系分散体全体に対して、通常0.01〜10質量%であり、好ましくは0.02〜5質量%である。
アンモニア成分の含有量は、第1研磨用水系分散体1リットルに対して、通常0.005〜20molであり、好ましくは0.01〜15molであり、更に好ましくはは0.03〜10molであり、特に0.05〜10molが好ましい。
第1研磨用水系分散体は、必要に応じて、さらに、界面活性剤、消泡剤、金属表面に対する保護膜形成剤などの添加物を含んでいてもよい。
界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、水溶性ポリマー等が挙げられ、特にアニオン性界面活性剤、非
イオン性界面活性剤または水溶性ポリマーが好ましく用いられる。
アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などを挙げることができる。カルボン酸塩としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩などを挙げることができ、スルホン酸塩としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などを挙げることができ、硫酸エステル塩としては、例えば、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩などを挙げることができ、リン酸エステル塩としては、例えば、アルキルリン酸エステル塩などを挙げることができる。これらのうち、スルホン酸塩が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩が更に好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムが特に好ましく用いられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール型界面活性剤、アセチレングリコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコール等の非イオン性界面活性剤を挙げることができる。
水溶性ポリマーとしては、例えば、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、両性ポリマー、ノニオン性ポリマー等を挙げることができる。アニオン性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸およびその塩、ポリメタクリル酸およびその塩、ポリビニルアルコールなどを挙げることができ、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができ、両性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリルアミドなどを挙げることができ、ノニオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等を挙げることができる。
界面活性剤の含有量は、第1研磨用水系分散体全体に対して、20質量%以下であることが好ましく、0.001〜20質量%であることがさらに好ましく、0.01〜10質量%であることがより好ましく、特に好ましくは0.05〜5質量%である。
金属表面に対する保護膜形成剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾールの誘導体が挙げられ、その含有量は第1研磨用水系分散体全体に対して、5質量%以下であることが好ましく、0.001〜5質量%であることがより好ましく、0.005〜1質量%であることが更に好ましく、特に0.01〜0.5質量%であることが好ましい。
第1研磨用水系分散体のpHは、酸性領域、中性近辺の領域(弱酸性領域から弱アルカリ性領域)およびアルカリ性領域のいずれの値に設定してもよい。酸性領域のpHは2〜4が好ましく、中性近辺の領域のpHは6〜8が好ましく、アルカリ性領域のpHは8〜12が好ましい。これらのうち、中性付近からアルカリ性領域のpH、すなわち、6〜12が好ましい。
本発明に係る化学機械研磨方法による研磨は、市販の化学機械研磨装置(例えば、LGP510、LGP552(以上、ラップマスターSFT(株)製)、EPO−113、EPO−222(以上、(株)荏原製作所製)、Mirra(アプライドマテリアルズ社製)、AVANTI−472(アイペック社製)等)を用いて、公知の研磨条件で行うことができる。
好ましい研磨条件としては、第1研磨処理工程および第2研磨処理工程共に、定盤回転数は、通常30〜120rpm、好ましくは40〜100rpmを適用し、ヘッド回転数は、通常30〜120rpm、好ましくは40〜100rpmを適用し、定盤回転数/ヘ
ッド回転数は、通常0.5〜2、好ましくは0.7〜1.5を適用し、研磨圧力は、通常100〜500g/cm2、好ましくは200〜350g/cm2を適用し、研磨用水系分散体供給速度は、通常50〜300ml/分、好ましくは100〜200ml/分を適用することができる。
具体的な化学機械研磨方法は、以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。まず、研磨対象体を化学機械研磨装置に装着し、上述の第1研磨用水系分散体を上記研磨用水系分散体供給速度で供給しながら、上記研磨条件で、研磨対象体の金属膜14のうちの除去すべき金属材料をバリアメタル膜13が露出するまで研磨する(第1研磨処理工程)。次いで、供給する研磨用水系分散体を、第1研磨用水系分散体から特定水系分散体に切り替え、上記研磨条件で、研磨対象体のバリアメタル膜13のうちの除去すべき部分が完全に除去されるように研磨して(第2研磨処理工程)、高精度に平坦な研磨面が得られる。なお、第1研磨処理工程と第2研磨処理工程は、同一の定盤上で実施してもよいし、各々別個の定盤上で実施してもよい。
本発明では、第2研磨処理工程の後、化学機械研磨された面に残留する砥粒などを除去することが好ましい。砥粒を除去する手法としては、通常の洗浄方法を用いることができる。例えば、研磨された面に対して、ブラシスクラブ洗浄を行った後、更にアルカリ性洗浄液(例えば、アンモニア:過酸化水素:水=1:1:5(質量比)の混合液)で洗浄することより、研磨された面に付着した砥粒を除去することができる。
砥粒が有機粒子のみよりなる場合は、酸素雰囲気下において被研磨面を高温処理することにより、有機粒子を燃焼させて除去することもできる。具体的には、酸素プラズマに晒したり、あるいは酸素ラジカルをダウンフローで供給したりする等のプラズマによる灰化処理などを行うことにより、被研磨面に残留する砥粒を容易に除去することができる。
被研磨面に吸着した不純物金属種を除去する場合には、洗浄液として、例えば、クエン酸水溶液、フッ化水素酸とクエン酸の混合水溶液、またはフッ化水素酸とエチレンジアミン四酢酸(EDTA)との混合水溶液等を用いることができる。
<化学機械研磨用キット>
本発明に係る化学機械研磨用キットは、上述の第1研磨用水系分散体である化学機械研磨用水系分散体(I)と、本発明に係る特定水系分散体である化学機械研磨用水系分散体(II)との組み合わせからなり、化学機械研磨用水系分散体(I)と(II)は混合状態にない。このような化学機械研磨用キットは、本発明に係る化学機械研磨方法に好適に使用できる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。
<無機粒子を含む水系分散体の調製>
(1)ヒュームドシリカ粒子を含む水系分散体の調製
〔無機粒子分散体の調製例1〕
超音波分散機を用い、ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名「アエロジル#90」、平均一次粒子径20nm)2kgを、イオン交換水6.7kg中に分散させることによって分散体を得た。これを孔径5μmのフィルターによって濾過することにより、ヒュームドシリカ粒子を無機粒子として含有する無機粒子分散体(1)を調製した。
この無機粒子分散体(1)を構成する無機粒子(以下、「ヒュームドシリカ1」と記す。)の平均二次粒子径は、220nmであった。
〔無機粒子分散体の調製例2〕
ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名「アエロジル#90」)の代わりに、ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名「アエロジル#200」、平均一次粒子径7nm)2kgを用いた以外は、無機粒子分散体の調製例1と同様にして、ヒュームド法シリカ粒子を無機粒子として含有する無機粒子分散体(2)を調製した。
この無機粒子分散体(2)を構成する無機粒子(以下、「ヒュームドシリカ2」と記す。)の平均二次粒子径は、140nmであった。
(2)コロイダルシリカ粒子を含む水系分散体の調製
〔無機粒子分散体の調製例3〕
濃度25質量%のアンモニア水70質量部と、イオン交換水40質量部と、エタノール170質量部と、テトラエトキシシラン20質量部とを、フラスコに仕込み、これを回転速度180rpmで攪拌しながら60℃に昇温した。温度を60℃に維持しながら攪拌を2時間継続した後、冷却することにより、コロイダルシリカ粒子を含むアルコール分散体を得た。
次いで、エバポレータを用い、得られた分散体の温度を80℃に維持しながらイオン交換水を添加することによってアルコール分を除去する操作を数回繰り返し、分散体中のアルコール分を除去し、固形分濃度が20質量%であって水系分散体中にコロイダルシリカ粒子が無機粒子として分散した無機粒子分散体(3)を調製した。
この無機粒子分散体(3)を構成する無機粒子(以下、「コロイダルシリカ1」と記す。)の平均一次粒子径は25nmであり、平均二次粒子径は40nmであった。
〔無機粒子分散体の調製例4〕
無機粒子分散体の調製例3において、エタノールの使用量を170質量部から175質量部に変更し、テトラエトキシシランの使用量を20質量部から25質量部に変更した以外は、無機粒子分散体の調製例3と同様にして、固形分濃度が20質量%であって水系分散体中にコロイダルシリカ粒子が無機粒子として分散した無機粒子分散体(4)を調製した。
この無機粒子分散体(4)を構成する無機粒子(以下、「コロイダルシリカ2」と記す。)の平均一次粒子径は35nmであり、平均二次粒子径は55nmであった。
〔無機粒子分散体の調製例5〕
無機粒子分散体の調製例3において、エタノールの使用量を170質量部から190質量部に変更し、テトラエトキシシランの使用量を20質量部から35質量部に変更した以外は、無機粒子分散体の調製例3と同様にして、固形分濃度が20質量%であって水系分散体中にコロイダルシリカ粒子が無機粒子として分散した無機粒子分散体(5)を調製した。
この無機粒子分散体(5)を構成する無機粒子(以下、「コロイダルシリカ3」と記す。)の平均一次粒子径は50nmであり、平均二次粒子径は75nmであった。
<複合粒子を含む水系分散体の調製>
(1)無機有機複合粒子分散体を含む水系分散体の調製
〔無機有機複合粒子分散体の調製例1〕
(有機粒子分散体の調製)
メチルメタクリレ−ト90質量部と、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名「NKエステルM−90G」、#400)5質量部と
、4−ビニルピリジン5質量部と、アゾ系重合開始剤(和光純薬工業(株)製、商品名「V50」)2質量部と、イオン交換水400質量部とを、フラスコに仕込み、これを窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら70℃に昇温した。この温度で6時間かけて重合し、アミノ基の陽イオンおよびポリエチレングリコール鎖を有する官能基を備え、平均粒子径150nmのポリメチルメタクリレート系粒子を含む水系分散体を得た。重合収率は95%であった。
得られた水系分散体中に水を添加して希釈し、ポリメチルメタクリレート系粒子の含有量を10質量%に調整した後、この水系分散体100質量部をフラスコに仕込んだ。これにメチルトリメトキシシラン1質量部を添加し、40℃で2時間攪拌した。その後、硝酸を添加してpHを2に調整することにより、有機粒子分散体(1)を得た。
この有機粒子分散体(1)に有機粒子として含まれるポリメチルメタクリレート系粒子のゼータ電位は+17mVであった。
(無機粒子分散体の調製)
コロイダルシリカ粒子(日産化学(株)製、商品名「スノーテックスO」、平均一次粒子径12nm)を水中に分散させ、これに水酸化カリウム水溶液を添加してpHを調整することにより、無機粒子としてコロイダルシリカ粒子を10質量%含むpHが8の無機粒子分散体(6)を得た。
この無機粒子分散体(6)に含まれるコロイダルシリカ粒子のゼータ電位は−40mVであった。
(無機有機複合粒子分散体の調製)
上記有機粒子分散体(1)100質量部に、攪拌しながら上記無機粒子分散体(6)50質量部を2時間かけて徐々に添加し、更に2時間攪拌することにより、ポリメチルメタクリレート系粒子にシリカ粒子が付着した粒子を含む水系分散体を得た。
次いで、得られた水系分散体に、ビニルトリエトキシシラン2質量部を添加し、1時間攪拌した後、更にテトラエトキシシラン1質量部を添加した。これを60℃に昇温させ、攪拌を3時間継続した後、冷却することにより、平均粒子径180nmの無機有機複合粒子を10質量%含有する無機有機複合粒子分散体(1)を調製した。
この無機有機複合粒子分散体(1)を構成する無機有機複合粒子は、ポリメチルメタクリレート系粒子の表面の80%にシリカ粒子が付着していた。
<第1研磨処理工程に用いる研磨用水系分散体の調製>
〔第1研磨用水系分散体の調製例1〕
超音波分散機を用い、ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名「アエロジル#90」、一次粒子径20nm、二次粒子径220nm)2kgを、イオン交換水6.7kg中に分散させることによって分散液を得た。これを孔径5μmのフィルターによって濾過することにより、ヒュームドシリカ粒子を含有する水系分散体を調製した。
次いで、ポリエチレン製の瓶に、シリカの質量換算で1.2質量%に相当する量のヒュームドシリカ粒子を含有する上記水系分散体を仕込み、これに、キナルジン酸を0.5質量%相当量と、サーフィノール465(商品名、三重結合を有する非イオン系界面活性剤、エアープロダクツジャパン(株)製)を0.05質量%相当量と、過硫酸アンモニウムを1.0質量%相当量とを添加し、更にイオン交換水で希釈した後、十分に攪拌した。次いで、水酸化カリウム水溶液によりpHを9.5に調整した後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、第1研磨用水系分散体を調製した。
〔第1研磨用水系分散体の研磨性能テスト〕
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、下記の研磨速度測定用加工膜が設けられた研磨性能テスト用基板の各々を装着し、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC1000」)を用いて、上記第1研磨用水系分散体を供給しながら、下記研磨条件にて1分間研磨処理を行い、下記の手法によって研磨速度を算出した。
(研磨性能テスト用基板)
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚15,000Åの銅膜が設けられたもの。・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åのタンタル膜が設けられたもの。
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åの窒化タンタル膜が設けられたもの。
(研磨条件)
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm2
・テーブル回転数:70rpm
・化学機械研磨用水系分散体の供給量:200ml/min
(研磨速度の算出)
電気伝導式膜厚測定器(ケーエルエー・テンコール(株)製、形式「オムニマップRS75」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、研磨されて減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
(研磨速度の算出結果)
・銅膜の研磨速度(RCu):5200Å/min
・タンタル膜の研磨速度(RBM):30Å/min
・窒化タンタル膜の研磨速度(RBM):40Å/min
・銅膜の研磨速度/タンタル膜の研磨速度(RCu/RBM):173
・銅膜の研磨速度/窒化タンタル膜の研磨速度(RCu/RBM):130
<2段階研磨処理に供する研磨対象体の作製>
〔研磨対象基板の作製例1〕
シリコンからなる基板表面に、PETEOS膜(絶縁膜)を積層し、その表面にフォトリソグラフィーにより深さ1μm、幅100μmの溝部を有するパターンを形成した。次いで、絶縁膜の表面に、厚さ300Åのタンタル膜よりなるバリアメタル膜をスパッタリングにより形成した。その後、底部および内壁面をタンタル膜で覆われた溝内に銅を充填するために、厚さ1.3μm(13000Å)の銅膜をスパッタリングおよびめっきにより堆積し、基板表面に、PETEOS膜とタンタル膜と銅膜がこの順に積層され、かつ溝部に銅が充填された研磨対象基板(1)を作製した。
〔研磨対象基板の作製例2〕
研磨対象基板の作製例1において、タンタル膜に代わりに窒化タンタル膜を形成した以外は、研磨対象基板の作製例1と同様にして、基板表面にPETEOS膜と窒化タンタル膜と銅膜とがこの順に積層され、かつ溝部に銅が充填された研磨対象基板(2)を作製した。
[実施例1]
<第2研磨処理工程に用いる特定水系分散体の調製>
〔特定水系分散体の調製例1〕
ポリエチレン製の瓶に、固形分換算で5質量部相当量の無機粒子分散体(3)を仕込むし、これに、マレイン酸0.3質量部と、キナルジン酸0.5質量部と、過酸化水素0.
3質量部とを順次配合し、15分間攪拌した。次いで、水酸化カリウムによりpHを10.5に調整し、全構成成分の合計量が100質量部となるようにイオン交換水を加えた後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、pHが10.5の特定水系分散体(1)を得た。
〔特定水系分散体(1)の研磨性能テスト〕
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、下記の研磨速度測定用加工膜が設けられた研磨性能テスト用基板の各々を装着し、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC1000」)を用いて、上記特定水系分散体(1)を供給しながら、下記研磨条件にて1分間研磨処理を行い、下記の手法によって研磨速度を算出した。結果を表1に示す。
(研磨性能テスト用基板)
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚15,000Åの銅膜が設けられたもの。・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åのタンタル膜が設けられたもの。
・8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上に膜厚2,000Åの窒化タンタル膜が設けられたもの。
・8インチPETEOS膜(膜厚10,000Å)付きシリコン基板。
(研磨条件)
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm2
・テーブル回転数:70rpm
・化学機械研磨用水系分散体の供給量:200ml/min
(研磨速度の算出)
銅膜、タンタル膜および窒化タンタル膜については、電気伝導式膜厚測定器(ケーエルエー・テンコール(株)製、形式「オムニマップRS75」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、研磨されて減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
PETEOS膜については、光干渉式膜測定器(SENTEC社製、形式「FPT500」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、研磨されて減少した膜厚と研磨時間とから研磨速度を算出した。
〔研磨対象基板の化学機械研磨処理〕
(1)第1研磨処理工程
化学機械研磨装置((株)荏原製作所製、型式「EPO112」)に、研磨対象基板(1)および研磨対象基板(2)の各々を装着し、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC1000」)を用いて、上記第1研磨用水系分散体を供給しながら、被研磨面に対して、下記研磨条件にて3.25分間研磨処理を行った。
この第1研磨処理工程終了後に、被研磨面における幅100μmの銅配線部分に生じたディッシングの大きさを、表面粗さ計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を用いて測定したところ、500Åであった。ここで、「ディッシングの大きさ」とは、基板表面上の絶縁膜またはバリアメタル膜により形成される平面と、銅配線部分の最低部位との距離(高低差)を示す。
また、光学顕微鏡を用い、暗視野にて、銅配線部分について、領域120μm×120μmを単位領域としてランダムに200箇所観察し、スクラッチの発生している単位領域の数を、スクラッチ数として測定したところ、スクラッチ数は0個であった。
(研磨条件)
・ヘッド回転数:70rpm
・ヘッド荷重:250g/cm2
・テーブル回転数:70rpm
・化学機械研磨用水系分散体の供給量:200ml/min
なお、第1研磨処理工程における研磨時間は、下記の式により算出した。
研磨時間(min)=T1/RCu×1.3
ここで、T1は銅層の厚さを示し、RCuは銅膜の研磨速度を示す。本実施例では、T1=13000Å、RCu=5200Å/minである。
(2)第2研磨処理工程
上記第1研磨処理工程終了後、供給する加工液を、第1研磨用水系分散体から特定水系分散体(1)に切り替えて、第1研磨処理工程に引き続き、下記式により算出される研磨時間で研磨処理を行った。
研磨時間(min)=T2/RBM+(D−T2)/RIn
ここで、T2はバリアメタル層の厚さを示し、RBMはバリアメタル膜の研磨速度を示し
、Dは第1研磨処理工程において被研磨面における幅100μmの銅配線部分に生じたディッシングの大きさを示し、RInは絶縁膜の研磨速度を示す。本実施例では、T2=30
0Å、D=500Åである。
第2研磨処理工程終了後に、研磨対象基板(1)および研磨対象基板(2)の被研磨面における幅100μmの銅配線部分に生じたディッシングの大きさを、表面粗さ計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を用いて測定した。
また、光学顕微鏡を用い、暗視野にて、銅配線部分について、領域120μm×120μmを単位領域としてランダムに200箇所観察し、スクラッチの発生している単位領域の数を、スクラッチ数として測定した。
これらの結果を表1に示す。
[実施例2〜8および比較例1]
成分(A)〜(D)を表1および表2に示した成分に変更した以外は、実施例1の特定水系分散体の調製例1と同様にして、各々、特定水系分散体(2)〜(8)および(c1)を調製した。得た特定水系分散体(2)〜(8)および(c1)の各々のpHを表1および表2に示す。
また、得た特定水系分散体(2)〜(8)および(c1)の各々について、実施例1と同様にして、研磨性能テストおよび研磨対象基板の化学機械研磨処理を行った。結果を表1および表2に示す。
Figure 2005045229
Figure 2005045229
本発明は半導体装置の製造工程に適用することができ、その結果、良好な銅ダマシン配線を有する半導体装置を製造することができる。
図1は、本発明に係る化学機械研磨方法の一例を示す概略図である。(a)は研磨対象体の一例を示す断面図、(b)は(a)に示す研磨対象体の第1研磨処理工程後における状態を示す断面図、(c)は本発明に係る化学機械研磨方法により形成された、第2研磨処理工程後のダマシン配線を示す断面図である。 図2は、本発明に係る化学機械研磨方法の一例を示す概略図である。(a)は研磨対象体の一例を示す断面図、(b)は(a)に示す研磨対象体の第1研磨処理工程後における状態を示す断面図、(c)は本発明に係る化学機械研磨方法により形成された、第2研磨処理工程後のダマシン配線を示す断面図である。
符号の説明
1 複合基板素材
11 基板(例えば、シリコン製)
12 絶縁膜(例えば、PETEOS製)
13 バリアメタル膜
14 金属膜
21 絶縁膜(例えば、シリコン酸化物製)
22 絶縁膜(例えば、シリコン窒化物製)

Claims (20)

  1. 砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、
    成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上かつ2未満であり、
    アンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度が0.005モル/リットル以下であることを特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
  2. 銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2であることを特徴とする請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  3. 成分(C)を構成する有機酸が炭素数4以上の有機酸であることを特徴とする請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  4. 成分(D)を構成する酸化剤が過酸化水素からなることを特徴とする請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  5. pHが8〜13であることを特徴とする請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  6. 基板表面上に、少なくとも、溝部を有する絶縁膜とバリアメタル膜と銅膜がこの順で積層された研磨対象体を、2段階研磨処理により化学機械研磨する方法であって、
    銅膜およびバリアメタル膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上である化学機械研磨用水系分散体を用いて、前記研磨対象体の銅膜の除去すべき部分をバリアメタル膜が露出するまで化学機械研磨して除去する第1研磨処理工程と、
    この第1研磨処理工程において化学機械研磨が施された被研磨面に対して、
    銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2である化学機械研磨用水系分散体を用いて、前記研磨対象体のバリアメタル膜の除去すべき部分を化学機械研磨により除去する第2研磨処理工程とを有し、
    第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体が、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、
    成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上で2未満であることを特徴とする化学機械研磨方法。
  7. 第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体中のアンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度が0.005モル/リットル以下であることを特徴とする請求項6に記載の化学機械研磨方法。
  8. 成分(C)を構成する有機酸が炭素数4以上の有機酸であることを特徴とする請求項6に記載の化学機械研磨方法。
  9. 第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体に含まれる成分(D)を構成する酸化剤(D)の濃度が0.001〜2質量%であることを特徴とする請求項6に記載の化学機械研磨方法。
  10. 成分(D)を構成する酸化剤が過酸化水素からなることを特徴とする請求項6に記載の化学機械研磨方法。
  11. 第2研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体には、該水系分散体100質量部に対して、成分(A)を構成する砥粒が1質量部を超えて10質量部以下の量で含まれることを特徴とする請求項6に記載の化学機械研磨方法。
  12. 第1研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体が砥粒と有機酸と酸化剤とを含有する水系分散体であり、かつ該水系分散体にはアンモニアおよびアンモニウムイオンからなる群から選択される少なくとも1種のアンモニア成分が含まれることを特徴とする請求項6に記載の化学機械研磨方法。
  13. 第1研磨処理工程に用いられる前記化学機械研磨用水系分散体に含まれる酸化剤が過硫酸アンモニウムからなることを特徴とする請求項12に記載の化学機械研磨方法。
  14. 2種類の化学機械研磨用水系分散体(I)と(II)との組み合わせからなる化学機械研磨用キットであって、
    化学機械研磨用水系分散体(I)と化学機械研磨用水系分散体(II)とは混合状態になく、
    前記化学機械研磨用水系分散体(I)は、砥粒と有機酸と酸化剤とを含有する水系分散体であり、かつ該水系分散体にはアンモニアおよびアンモニウムイオンからなる群から選択される少なくとも1種のアンモニア成分が含まれ、銅膜およびバリアメタル膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、銅膜の研磨速度(RCu)とバリアメタル膜の研磨速度(RBM)との研磨速度比(RCu/RBM)が50以上であり、
    前記化学機械研磨用水系分散体(II)は、砥粒である成分(A)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸の少なくともいずれか一方よりなる成分(B)と、キノリンカルボン酸およびピリジンカルボン酸以外の有機酸よりなる成分(C)と、酸化剤よりなる成分(D)とを含有し、成分(B)の含有量(WB)と成分(C)の含有量(WC)との質量比(WB/WC)が0.01以上で2未満であって、
    銅膜、バリアメタル膜および絶縁膜の各々を同一条件において化学機械研磨した場合に、バリアメタル膜の研磨速度(RBM)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RBM/RCu)が1.2以上であり、かつ、絶縁膜の研磨速度(RIn)と銅膜の研磨速度(RCu)との研磨速度比(RIn/RCu)が0.5〜2であることを特徴とする化学機械研磨用キット。
  15. 前記化学機械研磨用水系分散体(II)中のアンモニアおよびアンモニウムイオンよりなるアンモニア成分の濃度が0.005モル/リットル以下であることを特徴とする請求項14に記載の化学機械研磨用キット。
  16. 成分(C)を構成する有機酸が炭素数4以上の有機酸であることを特徴とする請求項14に記載の化学機械研磨用キット。
  17. 前記化学機械研磨用水系分散体(II)に含まれる成分(D)を構成する酸化剤(D)の濃度が0.001〜2質量%であることを特徴とする請求項14に記載の化学機械研磨用キット。
  18. 成分(D)を構成する酸化剤が過酸化水素からなることを特徴とする請求項14に記載の化学機械研磨用キット。
  19. 前記化学機械研磨用水系分散体(II)には、該水系分散体(II)100質量部に対して、成分(A)を構成する砥粒が1質量部を超えて10質量部以下の量で含まれることを特徴とする請求項14に記載の化学機械研磨用キット。
  20. 前記化学機械研磨用水系分散体(I)に含まれる酸化剤が過硫酸アンモニウムからなることを特徴とする請求項14に記載の化学機械研磨用キット。
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