JP2010010167A - 化学機械研磨用水系分散体、化学機械研磨用水系分散体の製造方法および化学機械研磨方法 - Google Patents

化学機械研磨用水系分散体、化学機械研磨用水系分散体の製造方法および化学機械研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、銅などの金属膜、タンタルなどのバリアメタル膜、絶縁膜の研磨性能に優れると同時に、簡単な工程を経ることにより繰り返し使用することの可能な化学機械研磨用水系分散体、化学機械研磨用水系分散体の製造方法および化学機械研磨方法を提供する。
【解決手段】
本発明者らは(A)砥粒と、(B)有機酸、および(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を含有し、前記(A)砥粒の長径Rmaxと、短径Rminの比率Rmax/Rminが1.0〜1.5であり、前記(C)成分が1.0×10〜1.0×10ppmである化学機械研磨用水系分散体を用いて前記課題を解決できることを見出した。
【選択図】 なし

Description

本発明は化学機械研磨用水系分散体、化学機械研磨用水系分散体の製造方法および化学機械研磨方法に関する。
高性能LSIに搭載される銅ダマシン配線は、化学機械研磨(以下、「CMP」ともいう。)を用いて形成される。CMPでは、絶縁材中に形成された溝などに配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を化学機械研磨により除去することによって所望の配線を形成する。
このような化学機械研磨工程において、研磨に使用された化学機械研磨用水系分散体や、被研磨物であるウエハー上に形成されている半導体デバイスの各層材料から削り取られて生じる研磨屑、および研磨パッドから削り取られて生じる研磨屑等を含む研磨排水(以下、「CMP排水」ともいう。)が排出される。このようなCMP排水に含まれる研磨屑は、半導体デバイスの各層の研磨面を傷つける原因になり、研磨屑の蓄積した場合には研磨性能が低下するので、CMP排水は化学機械研磨用水系分散体として再利用されずに排水処理されている。これに対し、近年の半導体デバイスの高集積度化に伴い化学機械研磨用水系分散体の使用量が飛躍的に増大しているため、CMP排水の排出量を低減することが要求されている。
環境への負荷を低くすると同時に半導体の製造コストの低減を行う観点から、最も効率的なCMP排水の低減技術は化学機械研磨用水系分散体を再使用する技術である。たとえば、特許文献1には化学機械研磨用水系分散体をイオン除去膜を使用して再使用する技術が記載され、特許文献2には、化学機械研磨用水系分散体を振動子により砥粒を再分散して再使用する技術が記載されている。また、特許文献3、4には使用後の化学機械研磨用水系分散体へ新たな化学機械研磨用水系分散体や添加剤を加えて再生し、再利用する技術が記載されている。さらに特許文献5には、遠心分離を利用してCMP排水中に含まれる粗大粒子を除去し、回収した砥粒を再度CMP化学機械研磨用水系分散体に使用する方法が記載されている。
しかしながら、これらのリサイクルシステムでは銅などの配線金属を研磨することにより発生する金属イオンが蓄積され、初期の研磨性能と再生後の研磨性能が大幅に変化するため、実用的な再利用ができない問題があった。
特開平11−10540号公報 特開平11−277434号公報 特開2000−71172号公報 特開2001−162534号公報 特開2002−170793号公報
本発明は、銅などの金属膜、タンタルなどのバリアメタル膜、絶縁膜の研磨性能に優れると同時に、簡単な工程を経ることにより繰り返し使用することの可能な化学機械研磨用水系分散体、化学機械研磨用水系分散体の製造方法および化学機械研磨方法を提供することを目的とする。
本発明者らは(A)砥粒と、(B)有機酸、および(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を含有し、前記(A)砥粒の長径Rmaxと、短径Rminの比率Rmax/Rminが1.0〜1.5であり、前記(C)成分が1.0×10〜1.0×10ppmである、半導体回路基板に設けられたバリアメタル層を研磨するための化学機械研磨用水系分散体を用いて前記課題を解決できることを見出した。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、前記(A)砥粒がシリカであることを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、(D)水溶性高分子をさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、(D)水溶性高分子の重量平均分子量が、50000〜500000であることを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、(B)有機酸が、2個以上のカルボキシル基を有する化合物であることを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、界面活性剤をさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体の製造方法は、
(a)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体を回収する工程と、
(b)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体中の粗大粒子を除去する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨方法は、本発明の化学機械研磨用水系分散体を用いて実施される。
本発明は、銅などの金属膜、タンタルなどのバリアメタル膜、絶縁膜の研磨性能に優れると同時に、簡単な工程を経ることにより繰り返し使用することの可能な化学機械研磨用水系分散体、化学機械研磨用水系分散体の製造方法および化学機械研磨方法を提供する。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変型例も含む。
〔化学機械研磨用水系分散体〕
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(A)砥粒と、(B)有機酸、および(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を含有し、前記(A)砥粒の長径Rmaxと、短径Rminの比率Rmax/Rminが1.0〜1.5であり、前記(C)成分が1.0×10〜1.0×10ppmであることを特徴とする。以下、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体に含まれる各成分について、詳細に説明する。
<(A)砥粒>
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体に用いられる(A)砥粒として、無機粒子、有機粒子から選ばれる少なくとも1種を含むことができる。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア等を挙げることができる。有機粒子としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンおよびスチレン系共重合体、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィンおよびオレフィン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂およびアクリル系共重合体などが挙げられる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体に用いられる砥粒としては、シリカであることが好ましい。
シリカとしては、気相中で塩化ケイ素、塩化アルミニウム、塩化チタン等を酸素および水素と反応させるヒュームド法により合成されたシリカ、金属アルコキシドから加水分解縮合して合成するゾルゲル法により合成されたシリカ、精製により不純物を除去した無機コロイド法等により合成されたコロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、精製により不純物を除去した無機コロイド法等により合成されたコロイダルシリカが特に好ましい。コロイダルシリカは、エロージョンの抑制および被研磨面のスクラッチの抑制という観点から、平均粒子径100nm以下のものを好適に用いることができる。
前記(A)砥粒の長径(Rmax)と短径(Rmin)の比率Rmax/Rminは1.0〜1.5、好ましくは1.0〜1.4、さらに好ましくは1.0〜1.3である。Rmax/Rminが上記の範囲であると金属膜や絶縁膜に欠陥を引き起こすことなく、高い研磨速度と高平坦化特性を発現できる。Rmax/Rminが1.5より大きいと研磨後の欠陥が発生し、好ましくない。
ここで、前記(A)砥粒の長径(Rmax)とは、透過型電子顕微鏡により撮影された一つの独立した砥粒粒子の像について、像の端部と端部を結んだ距離のうち最も長い距離を意味する。砥粒粒子の短径(Rmin)とは、透過型電子顕微鏡により撮影された一つの独立した砥粒粒子の像について、像の端部と端部を結んだ距離のうち最も短い距離を意味する。
たとえば、図4に示すように透過型電子顕微鏡により撮影された一つの独立した砥粒粒子60aの像が楕円形状である場合、楕円形状の長軸aを砥粒粒子の長径(Rmax)と判断し、楕円形状の短軸bを砥粒粒子の短径(Rmin)と判断する。図2に示すように、透過型電子顕微鏡により撮影された一つの独立した砥粒粒子60bの像が2つの粒子の凝集体である場合、像の端部と端部を結んだ最も長い距離cを砥粒粒子の長径(Rmax)と判断し、像の端部と端部を結んだ最も短い距離dを砥粒粒子の短径(Rmin)と判断する。図3に示すように、透過型電子顕微鏡により撮影された一つの独立した砥粒粒子60cの像が3以上の粒子の凝集体である場合、像の端部と端部を結んだ最も長い距離eを砥粒粒子の長径(Rmax)と判断し、像の端部と端部を結んだ最も短い距離fを砥粒粒子の短径(Rmin)と判断する。
上記のような判断手法により、たとえば、50個の砥粒粒子の長径(Rmax)と短径(Rmin)を測定し、長径(Rmax)と短径(Rmin)の平均値を算出したあと、長径と短径との比率(Rmax/Rmin)を計算して求めることができる。
(A)砥粒の平均粒子径は5〜1000nmが好ましい。なお、砥粒の平均粒子径は、レーザー散乱回折型測定機により測定することができるし、透過型電子顕微鏡によって個々の粒子を観察し、累積粒子径と個数とから算出することもできる。平均粒子径が5nm未満では、十分に研磨速度が大きい化学機械研磨用水系分散体を得ることができないことがある。1000nmを超えると、ディッシングおよびエロージョンの抑制が不十分となることがあり、また(A)砥粒の沈降・分離により、安定な水系分散体を容易に得ることができないことがある。(A)砥粒の平均粒子径は前記範囲でもよいが、より好ましくは10〜700nm、特に好ましくは15〜500nmである。平均粒子径がこの範囲にあると、研磨速度が大きく、ディッシングおよびエロージョンが十分に抑制され、かつ粒子の沈降・分離が発生しにくい、安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
前記(A)砥粒の含有量は、化学機械研磨用水系分散体の総量を100質量%とした場合に、0.03〜15質量%であり、より好ましくは0.05〜10質量%であり、特に好ましくは0.05〜5質量%である。(A)砥粒の含有量が前記範囲未満であると、十分な研磨速度を得ることができないことがあり、研磨工程を終了するのに多大な時間を要する。一方、砥粒の添加量が前記範囲を超えるとコストが高くなるとともに、安定した化学機械研磨用水系分散体を得られないことがある。
<(B)有機酸>
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、有機酸を添加することにより、研磨速度を調整することができる。例えば、銅または銅合金からなる配線層を研磨する速度とタンタル、チタン、若しくは、それらの窒化物や酸化物、またはタンタル、チタン等を含有する合金からなるバリアメタル層を研磨する速度との比を、目的に応じた比率に調整することができる。
有機酸としては、カルボン酸有機化合物が好ましい。より好ましくは、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸有機化合物であり、例えば、マレイン酸、コハク酸、フタル酸、クエン酸などが挙げられる。特に好ましくは、分子内に2個のカルボキシル基を有するカルボン酸有機化合物であり、例えば、マレイン酸が挙げられる。カルボキシル基を有しない有機酸化合物を添加しても、被研磨面に対して十分な研磨速度を得ることができない。
前記有機酸は化学機械研磨用水系分散体中で解離していてもよい。その場合、2価以上の酸において、解離部は1価であってもそれ以上でもよい。また、解離部の対の陽イオンは、水素イオン、その他任意的に加えられる添加剤由来の陽イオン、例えば、アンモニウムイオン、カリウムイオン等であってもよい。
有機酸の添加量は、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、好ましくは0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.05〜2質量%であり、特に好ましくは0.1〜1.5質量%である。有機酸の添加量が前記範囲未満であると、十分な研磨速度を得ることができず、研磨工程を終了するのに多大な時間を要する。一方、有機酸の添加量が前記範囲を超えると、化学的エッチング効果が大きくなり、被研磨面の平坦性を損なうことがある。
<(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子>
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体に含有される(C)銅イオンの濃度は1.0×10〜1.0×10ppmであり、好ましくは2.0×10〜5.0×10ppm、さらに好ましくは3.0×10〜1.0×10ppmである。なお、本発明に係る化学機械研磨用水系分散体に含有される(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度とは、本発明に係る化学機械研磨用水系分散体の全ての成分を含めた100質量%中に含有される(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の総重量から算出される重量濃度である。このような(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度は、原子吸光分析法、全反射蛍光X線分析法等、公知の方法により本発明に係る化学機械研磨用水系分散体から定量することができる。
本発明の化学機械研磨用水系分散体に含まれる、Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子種は、研磨対象となるバリアメタルに含有される金属種と同じ原子種を含むことが好ましい。本発明の化学機械研磨用水系分散体は、研磨対象となるバリアメタルに含有される金属種と同じ原子種を含めば、それ以外にTa、Ti、Ruよりなる群から選択される原子種を二種類以上含んでいてもよい。
たとえば、バリアメタル膜がTa膜あるいはTaN膜である場合、本発明の化学機械研磨用水系分散体は少なくともTaを含有することが好ましい。バリアメタル膜がTi膜あるいはTiN膜である場合、本発明の化学機械研磨用水系分散体は少なくともTiを含有することが好ましい。バリアメタル膜がRu膜あるいはRuOx膜あるいはRuNx膜である場合、本発明の化学機械研磨用水系分散体は少なくともRuを含有することが好ましい。このようにバリアメタル膜と同種類の金属種を含有することにより、バリアメタル膜を研磨する場合の化学機械研磨用水系分散体中のTa原子、Ti原子、Ru原子の濃度の変化量を抑制し、安定した研磨特性を維持することができる。たとえば、バリアメタル膜の研磨前の化学機械研磨用水分散体中に含まれるTa、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度を100質量%とした場合、バリアメタル膜の研磨により溶出したTa原子、Ti原子、Ru原子による化学機械研磨用水系分散体中のTa原子、Ti原子、Ru原子の濃度の上昇量を1〜10質量%、好ましくは1.5〜8質量%、さらに好ましくは2〜5質量%に抑制することができ、研磨中に化学機械研磨用水系分散体の研磨特性の変化を抑制することができる。その結果、本発明の研磨対象となる広い被研磨面積を有する半導体回路基板を均一に研磨することが可能となる。
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度が前記範囲であることにより、化学機械研磨用水分散体へ研磨により溶出したTa、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を除去する工程を簡略化することが可能となり、化学機械研磨用水系分散体を再使用することが可能となる。これに対して、化学機械研磨用水系分散体に含有されるTa、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度が前記範囲を超える場合、研磨後の配線上にTa、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子が付着して残留し、被研磨物である半導体回路の電気特性の悪化による歩留まりの低下等が誘発されるため好ましくない。また、化学機械研磨用水系分散体に含有されるTa、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度が前記範囲より小さい場合、再使用するためにTa、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を使用前の濃度まで除去することが非常に困難となり、初期の特性と同じ研磨特性を持つ化学機械研磨用水系分散体を再生することが困難となるため好ましくない。
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を水溶性の無機塩、あるいは有機酸との塩として配合し、化学機械研磨用水系分散体に含有させることができる。このような水溶性の無機塩としては、たとえば、Ta、Ti、Ruの硫酸塩、塩化物塩、硝酸塩などを用いることができる。有機酸との塩としては、本発明の化学機械研磨用水系分散体に含まれる前記(B)有機酸との塩や錯体として配合し、含有させることが好ましい。前記(B)有機酸との塩として配合し、さらに前記(B)有機酸を含有することにより、研磨により化学機械研磨用水系分散体中に溶出する銅イオンが、あらかじめ添加されている前記(B)有機酸との塩と同じ化学特性を持つため、再使用を行う際に銅イオンを十分に除去する工程を経なくても化学機械研磨用水系分散体の研磨特性を変化させることがない。
<(D)水溶性高分子>
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、水溶性高分子を添加することにより、化学機械研磨用水系分散体に粘性を付与することができる。すなわち、化学機械研磨用水系分散体の粘性は、水溶性高分子の添加量によって制御することができる。そして、化学機械研磨用水系分散体の粘性を制御することによって、研磨圧力を効率的かつ均一的に被研磨面に伝達させることができるようになる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、必要に応じて水溶性高分子を含有することができる。水溶性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、およびこれらの塩;ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、ポリビニルホルムアミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルオキサゾリン、ポリビニルイミダゾールなどのビニル系合成ポリマー;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、加工澱粉などの天然多糖類の変性物などが挙げられるが、化学機械研磨用水系分散体に効率的に粘性を付与できることから、ポリアクリル酸が特に好ましい。これらの水溶性高分子は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性高分子は、ホモポリマーでもよいが、2種以上の単量体とを共重合させた共重合体であってもよい。カルボキシル基を有する単量体、スルホン酸基を有する単量体、ヒドロキシル基を有する単量体、ポリエチレンオキシド鎖を有する単量体、アミノ基を有する単量体、複素環を有する単量体などを用いることができる。
アミド基を有する単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどを用いることができる。
カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、およびこれらの塩を用いることができる。これらは、酸無水物の状態で用いてもよい。
ヒドロキシル基を有する単量体としては、ビニルアルコール、アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルグリコール酸などを用いることができる。側鎖のアルキル鎖長、エチレンオキシド鎖長、は特に限定はされない。
アミノ基を有する単量体としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、などを用いることができる。側鎖のアルキル鎖長は特に限定はされず、また、種々のカチオン化剤によって、4級塩化されたものであってもよい。
複素環を有する単量体としては、ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルオキサゾリン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルピロール、ビニルキノリンなどを用いることができる。
また、分子内に重合性二重結合とスルホン酸基を有する界面活性剤が市販されており、このような界面活性剤を単量体として用いてもよい。このような界面活性剤としては、エレミノールJS−2(三洋化成社製)、ラテムルASK(花王社製)などがある。
その他の単量体としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、1−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、リン酸化合物などを挙げることができる。前記単量体は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
水溶性高分子の重量平均分子量は、好ましくは50000〜5000000であり、より好ましくは500,000〜2,500,000である。水溶性高分子の重量平均分子量が前記範囲にあると、ディッシング抑制効果を向上させることができる。水溶性高分子の重量平均分子量が前記範囲未満の場合、化学機械研磨用水系分散体に粘性を付与することができず、基板面内の研磨性能のばらつきを抑制する効果が小さい。一方、水溶性高分子の重量平均分子量が前記範囲を超える場合、化学機械研磨用水系分散体の安定性を損なうことがある。また、化学機械研磨用水系分散体の粘性が高くなりすぎるため、化学機械研磨用水系分散体の供給装置に負荷がかかることがある。
水溶性高分子の添加量は、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、好ましくは0.005〜1.2質量%であり、より好ましくは0.01〜0.8質量%であり、特に好ましくは0.02〜0.3質量%である。水溶性高分子の添加量が前記範囲未満であると、化学機械研磨用水系分散体の粘性が低いために、基板面内の研磨性能の不均一性を抑制できない。一方、水溶性高分子の添加量が前記範囲を超えると、添加量に対する平坦性改良効果が鈍化し、平坦性改善効果は得られなくなるばかりでなく、コストも高くなってしまう。また、研磨速度が低下したり、該化学機械研磨用水系分散体の粘性が高くなりすぎて研磨摩擦熱が上昇し面内均一性が悪化してしまう。
本発明の化学機械研磨用水系分散体の粘度は10mPa・s未満であることが好ましい。この粘度は前記(D)水溶性高分子およびその塩の平均分子量および含有量をコントロールすることによって調整することができる。化学機械研磨用水系分散体の粘度が前記範囲を超えると研磨布上に安定して化学機械研磨用水系分散体を供給できないことがある。その結果、研磨布の温度上昇や研磨むら(面内均一性の劣化)などが生じて、金属膜および絶縁膜の研磨速度やディッシングにばらつきが発生することがある。
本発明の化学機械研磨用水系分散体が(D)水溶性高分子を含む場合、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体に含まれる(B)有機酸と(D)水溶性高分子との質量比(B):(D)は、好ましくは1:0.01〜1:3であり、より好ましくは1:0.02〜1:2であり、特に好ましくは1:0.05〜1:1である。前記質量比が、前記範囲よりも小さい場合、有機酸のエッチング効果が顕著となり平坦性を損なうことがある。一方、前記質量比が、前記範囲よりも大きい場合、研磨速度を著しく低下させることがある。
<界面活性剤>
本発明の化学機械研磨用水系分散体には、さらに非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤を配合することができる。前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤や三重結合を有する非イオン性界面活性剤が挙げられる。具体的には、ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等が挙げられる。また、三重結合を有する非イオン性界面活性剤としては、アセチレングリコールおよびそのエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコールなどが挙げられる。また、シリコーン系界面活性剤、ポリビニルアルコール、シクロデキストリン、ポリビニルメチルエーテル、およびヒドロキシエチルセルロースなども挙げられる。前記アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪族せっけん、硫酸エステル塩、およびリン酸エステル塩などが挙げられる。前記カチオン界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩および脂肪族アンモニウム塩などが挙げられる。これらの界面活性剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの界面活性剤は、化学機械研磨用水系分散体の総量100質量%に対して、好ましくは2質量%以下、より好ましくは0.01〜2質量%の量で含有される。界面活性剤の量が0.01質量%未満になるとディッシング、エロージョン等を十分に抑制することができないことがあり、界面活性剤の量が2質量%を超えると研磨速度の低下等を招き、さらに発泡が抑制できなくなることもある。
本発明の化学機械研磨用水系分散体には、アニオン界面活性剤を使用する場合、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムあるいはドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウムが好適に使用される。ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムやドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウムはドデシルベンゼンスルホン酸を水酸化カリウムまたはアンモニアによって中和することにより調製することができる。前記ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、および/またはドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウムの含有量は、水系分散体の総量100質量%に対して、0.002〜1質量%とすることができ、好ましくは0.005〜0.5質量%、更には0.007〜0.3質量%とすることができる。また両者を併用することもできる。界面活性剤の含有量が1質量%を越えると、研磨レートの低下などの研磨性能の低下が起こり好ましくない。また、0.002質量%未満ではエロージョンの抑制効果が十分でない。
さらに、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、および/またはドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウムの一部を、他の界面活性剤で置き換えることができる。このとき使用しうる他の界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系及び非イオン系のいずれをも挙げることができる。カチオン系界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩等が挙げられる。また、アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などが挙げられる。非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等のエステル型などが挙げられる。これらの界面活性剤を併用する場合は、その使用量は、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、および/またはドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウムと他の界面活性剤の合計量に対して10質量%未満とすることができる。
<pH調整剤>
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、さらにpH調整剤を含むことができる。pH調整剤としては有機酸、塩基化合物等を用いることができる。本発明に用いることのできる有機酸は、例えばアミノ酸としては、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびトリプトファンなどが好ましい。有機酸としては、ギ酸、乳酸、酢酸、酒石酸、フマル酸、グリコール酸、フタル酸、マレイン酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、アントラニル酸、マロン酸およびグルタル酸、少なくとも1個のN原子を含む複素六員環を含む有機酸、複素五員環からなるヘテロ環化合物を含む有機酸が挙げられる。より具体的には、キナルジン酸、キノリン酸、8−キノリノール、8−アミノキノリン、キノリン−8−カルボン酸、2−ピリジンカルボン酸、キサンツレン酸、キヌレン酸、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、7−ヒドリキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン、ニコチン酸、およびピコリオン酸などが好ましい。
化学機械研磨用水系分散体のpHを調整することにより、研磨速度を制御することができる。被研磨面の電気化学的性質や砥粒の分散安定性等の要素を総合的に考慮しながら、適宜酸またはアルカリを添加しpHを設定することができる。
本発明に用いることのできる有機酸の含有量は、化学機械研磨水分散体の総量を100質量%とした場合に、0.001〜2.0質量%が好ましく、0.01〜1.5質量%が好ましい。有機酸の含有量が0.001質量%未満の場合には、Cuディッシングが大きくなるおそれがある。一方、2.0質量%を越えると、(A)砥粒の沈降・分離により、安定な水系分散体を作成することができないことがある。
本発明に用いることのできる塩基化合物は、有機塩基、無機塩基のいずれも使用することができる。有機塩基としては、エチレンジアミン、エタノールアミン、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)等が挙げられる。無機塩基としては、アンモニア、水酸化カリウム等が挙げられ、これらの塩基1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
これらの塩基は、水系分散体を100質量%とした場合に、10質量%以下とすることができ、特に0.001〜8質量%含有させることができる。塩基の含有量が10質量%以下の範囲であれば、分散性に優れ、十分に安定な水系分散体とすることができるため好ましい。
前記のpH調整剤を添加することにより、本発明の化学機械研磨用水系分散体を最適なpHに維持することができる。本発明の化学機械研磨用水系分散体のpHは被研磨膜の膜質に応じて適宜調整すればよいが、たとえば、低誘電絶縁膜が誘電率2.0〜2.5の多孔質膜である場合、pH7〜11が好ましく、pH8〜10が更に好ましい。
<酸化剤>
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、酸化剤を添加することにより、研磨速度をより大きく向上させることができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、酸化剤として広義の酸化剤を適用することができる。例えば、酸化性金属塩、酸化性金属錯体、非金属系酸化剤が挙げられる。具体的には、過酢酸、過ヨウ素酸、鉄系イオンのニトレート、スルフェート、EDTA、シトレート、フェリシアン化カリウム、アルミニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、およびその他のカチオン塩の過酸化物、塩素酸塩、過塩素酸塩、硝酸塩、過マンガン酸塩、過硫酸塩、これらの混合物が挙げられる。
これらのうち、酸化剤としては、過酸化水素が特に好ましい。過酸化水素は、その少なくとも一部が解離し、過酸化水素イオンが生成するが、本明細書中における過酸化水素とは、分子状の過酸化水素のみならず、過酸化水素イオンをも含むものとする。
酸化剤の添加量は、使用時における化学機械研磨用水系分散体の質量に対し、好ましくは0.005〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜3質量%であり、特に好ましくは0.02〜1質量%である。酸化剤の添加量が0.005質量%未満になると、化学的エッチングの効果が得られないため、十分な研磨速度を得ることができず、研磨工程を終了するのに多大な時間を要する。一方、酸化剤の添加量が5質量%を超えると、被研磨面が腐食することがある。
〔化学機械研磨用水系分散体の製造方法〕
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、前記化学機械研磨用水系分散体の使用後に排出される研磨後の廃液を、(a)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体を回収する工程と、(b)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体中の粗大粒子を除去する工程を含む、化学機械研磨用水系分散体の製造方法により製造、さらに再生利用することができる。以下、各工程について詳細に説明する。
前記(a)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体を回収する工程は、(A)砥粒の分散特性に変化を与えない方法であればどのような方法でも適応することが可能である。例えば特開平11−10540号公報や特開平11−277434号公報に記載されているように、研磨に使用した後の化学機械研磨用水系分散体を回収するラインを装置に設けてバッファータンクに回収してもよい。
前記(a)工程は、遠心分離により砥粒を分散媒から分離した後、分離した砥粒と必要な成分を再度所定の濃度になるように調整することによっても達成できる。たとえば、特開2002−170793に記載されているような方法を用いて、前記(A)砥粒を分離し、回収した砥粒へ必要な成分を再度添加することにより達成させることができる。
前記(b)工程は、回収された化学機械研磨用水系分散体中に含まれる(A)砥粒の濃度と(B)有機酸の濃度、およびC)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度に変化を与えない方法であればどのような方法でも適用することができる。なお、(A)砥粒の濃度に変化を与えないとは、前記工程(b)を行う前の(A)砥粒の含有量を100質量%とすると、前記工程(b)終了後の(A)砥粒の含有量が100〜80質量%であり、好ましくは99〜90質量%、最も好ましくは98〜95質量%である状態をいう。また、(B)有機酸の濃度の濃度に変化を与えないとは、前記工程(b)を行う前の(B)有機酸の濃度の含有量を100質量%とすると、前記工程(b)終了後の(A)砥粒の含有量が100〜80質量%であり、好ましくは99〜90質量%、最も好ましくは98〜95質量%である状態をいう。さらにC)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子の濃度に変化を与えないとは、前記工程(b)を行う前の(C)銅イオンの含有量を100質量%とすると、前記工程(b)終了後の(C)銅イオンの含有量が100〜80質量%であり、好ましくは99〜90質量%、最も好ましくは98〜95質量%である状態をいう。
前記(b)工程は、具体的には、メッシュやフィルターによる粗大粒子、研磨屑の濾過などの方法を適応することができ、例えば特開平11−10540号公報や特開平11−277434号公報に記載されている方法を適応することができる。
〔化学機械研磨方法〕
化学機械研磨工程では、研磨対象の違いによって、その目的に応じた適切な化学機械研磨用水系分散体を選択することができる。本実施形態に係る化学機械研磨工程は、主として配線層を研磨する一段階目の工程と、主としてバリアメタル層を研磨する二段階目の工程とに分けることができる。本発明に係る化学機械研磨用水系分散体は、特にバリアメタル層を研磨するための二段階目の工程に適用することができる。
以下、本実施形態に係る化学機械研磨方法および半導体回路基板の製造方法を、図面を用いて説明する。図4(A)ないし図4(E)は、本実施形態に係る化学機械研磨の工程を示す半導体回路基板の断面図である。
このような表面に構造を有する配線基板としては、超LSI等の半導体装置の製造過程において得られる、研磨処理前の半導体基板が挙げられる。
金属配線部分および金属層を形成する金属としては、純タングステン、純アルミニウム、純銅等の純金属;タングステン、アルミニウム、銅等と他の金属との合金が挙げられる。非配線部分を構成する材料は、絶縁性を有する材料であれば特に限定されないが、酸化ケイ素、絶縁性樹脂などが挙げられる。バリアメタル層を構成する金属としては、タンタル、チタン、窒化タンタル、窒化チタン等が挙げられる。
研磨装置としては、市販の化学機械研磨装置(たとえば、(株)荏原製作所製、型式「EPO−112」、「EPO−222」;ラップマスターSFT社製、型式「LGP−510」、「LGP−552」;アプライドマテリアル社製、商品名「Mirra」)を用いることができる。
(1)まず、図4(A)に示すように、基板10を用意する。基板10は、配線を形成するための凹部12を有している。
(2)図4(B)に示すように、基板10の表面ならびに配線用凹部12の底部および内壁面を覆うように、バリアメタル層20を形成する。バリアメタル層20は、例えば、タンタルまたはチタン等、若しくはそれらの窒化物、酸化物等の材質からなることができる。前記の「タンタルまたはチタン等」は、純タンタルや純チタンに限られず、例えばタンタル−ニオブ等の合金をも含む。また、前記窒化物、酸化物についても純品に限定されない。バリアメタル層は、タンタルおよび窒化タンタルから選択される少なくとも一種の材質から形成される層であることが好ましい。バリアメタル層20の成膜方法としては、化学的気相成長法(CVD)を適用する。
(3)図4(C)に示すように、バリアメタル層20の表面を覆うように配線用金属を堆積させて、金属層30を形成する。金属層30は、銅または銅合金からなることができる。銅合金は、例えば、銅−シリコン、銅−アルミニウム等、銅を95重量%以上含有する合金であればよい。金属層30の成膜方法として、スパッタリング、真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD)を適用することができる。
(4)図4(D)に示すように、一段階目の研磨工程を行う。すなわち、配線用凹部12に埋没された部分以外の余分な金属層30を、銅または銅合金からなる配線層を研磨するための化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨して除去する。さらに、上記の方法をバリアメタル層20が露出するまで繰り返す。
(5)最後に、図4(E)に示すように、二段階目の研磨工程を行う。すなわち、配線用凹部12以外に形成されたバリアメタル層20aおよび基板10の表面を、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨して除去する。
ここで、同一条件により研磨した場合において、銅または銅合金からなる配線層の研磨速度(RCu)とバリアメタル層の研磨速度(RBM)との比(RCu/RBM)は、0.5〜2であることが好ましい。より好ましくは0.6〜1.5であり、特に好ましくは0.7〜1.3である。この比(RCu/RBM)が0.5未満の場合は、銅または銅合金からなる配線層を研磨する際に十分な研磨速度を得ることができない。このため、二段階研磨法における一段階目の研磨において配線層の除去が不完全であった場合、二段階目の研磨において不要部の配線層の除去に長時間を要することになる。一方、比(RCu/RBM)が2を超える場合、配線層が過度に研磨され、ディッシング発生の原因となり、良好なダマシン配線の形成ができないことがある。
上記の「同一条件」とは、特定の型式の研磨装置を使用し、その定盤およびヘッドの回転数、研磨圧力、研磨時間、用いる研磨パッドの種類、並びに水系分散体の単位時間当たりの供給量を同一にすることを意味する。かかる条件は、同一条件で比較する限りにおいて適宜の条件を採用できるが、実際の研磨条件またはそれに近い条件を採用することが望ましい。例えば、定盤回転数は、好ましくは20〜120rpmであり、より好ましくは30〜80rpmである。ヘッド回転数は、好ましくは20〜120rpmであり、より好ましくは30〜80rpmである。定盤回転数/ヘッド回転数の比は、好ましくは0.5〜2であり、より好ましくは0.7〜1.5である。研磨圧力は、好ましくは50〜300g/cm2であり、より好ましくは100〜250g/cm2である。化学機械研磨用水系分散体の供給速度は、このましくは50〜300ml/分であり、より好ましくは100〜200ml/分である。
研磨速度の上記の「比」は、配線層およびバリアメタル層について、上記の同一条件のもとに別個に研磨し、各々の研磨速度の値から算出することができる。この研磨は、配線層、またはバリアメタル層を備える基板を用いて行うことができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例における「部」および「%」は、特に断りのない限り、それぞれ「重量部」および「質量%」を示す。
〔調製例1〕
(ヒュームドシリカ粒子含有水分散体の調製)
ヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジル 90G)100重量部を、イオン交換水900重量部に超音波分散機によって分散し、孔径5μmのフィルターを通して濾過し、ヒュームドシリカ粒子を10質量%含有するヒュームドシリカの水分散体(1)を調製した。
〔調製例2〕
(コロイダルシリカ含有水分散体の調製)
濃度25質量%のアンモニア水65質量部、イオン交換水40質量部、エタノール170質量部およびテトラエトキシシラン20質量部を、フラスコに仕込み、回転速度180rpmで撹拌しながら60℃に昇温した。温度を60℃に維持しながら撹拌を2時間継続してコロイダルシリカ粒子のアルコール分散体を得た。
引き続きイオン交換水を添加してロータリーエバポレータによりアルコール成分を除去し、コロイダルシリカ粒子を10質量%含むコロイダルシリカの水分散体(2)を調製した。この水分散体に含まれるコロイダルシリカ粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ平均一次粒子径は30nmであり、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、動的光散乱式粒子径分布測定装置、型番「HORIBA LB550」)によって測定した平均二次粒子径は65nmであった。
〔調製例3〕
(コロイダルシリカ含有水分散体の調製)
濃度25質量%のアンモニア水70質量部、イオン交換水30質量部、エタノール100質量部およびテトラエトキシシラン30質量部を、フラスコに仕込み、回転速度180rpmで撹拌しながら70℃に昇温した。温度を70℃に維持しながら撹拌を2時間継続してコロイダルシリカ粒子のアルコール分散体を得た。
引き続きイオン交換水を添加してロータリーエバポレータによりアルコール成分を除去し、コロイダルシリカ粒子を10質量%含むコロイダルシリカの水分散体(3)を調製した。この水分散体に含まれるコロイダルシリカ粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ平均一次粒子径は30nmであり、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、動的光散乱式粒子径分布測定装置、型番「HORIBA LB550」)によって測定した平均二次粒子径は75nmであった。
〔調製例4〕
(ポリアクリル酸を含有する水溶液の調製)
イオン交換水1,000gおよび5質量%過硫酸アンモニウム水溶液1gを仕込んだ内容積2リットルの容器中に、20質量%のアクリル酸水溶液500gを還流下で撹拌しながら8時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、更に2時間還流下で保持することにより、重量平均分子量(Mw)1,100,000のポリアクリル酸を含む水溶液を得た。
〔調製例5〕
(ポリアクリル酸塩を含有する水溶液の調製)
前記〔調製例4〕で作成したポリアクリル酸を含有する水溶液に、10質量%水酸化カリウム水溶液を徐々に加えて溶液を中和することにより、10質量%のポリアクリル酸塩P1(重量平均分子量(Mw)1,100,000のポリアクリル酸カリウム)を含有するpH7.5の水溶液を調製した。重量平均分子量(PEG換算分子量)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(装置名;ウォターズ社製LCモジュール−1,検出器;ウォターズ社製410型示差屈折率計)により測定した。
<化学機械研磨用水系分散体の調製>
[実施例1]
化学機械研磨用水系分散体の総量を100質量%となるように、固形分換算にて1.2質量%に相当する量のヒュームドシリカ水分散体(1)をポリエチレン製の瓶に入れ、これに、表1に記載の(A)砥粒、(B)有機酸、その他の添加剤、30質量%過酸化水素水、(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を表1記載の所定の含量になるように添加して十分に攪拌した。なお、Taは0.1gのタンタルペンタエトキシド(株式会社高純度化学社製)を激しく攪拌した純粋1Kgへ1時間かけて滴下して得られたTa含有の分散液を添加することにより、表1に記載のTa濃度となるように調整した。Tiは1gのチタンテトラエトキシド(株式会社高純度化学社製)を激しく攪拌した純粋1Kgへ1時間かけて滴下して得られたTi含有の分散液を添加することにより、表1に記載のTi濃度となるように調整した。Ruは1%硝酸ルテニウム水溶液を添加することにより、表1に記載のRu濃度となるように調整した。攪拌しながら化学機械研磨用水系分散体pHが9となるようにアンモニア水溶液を添加し、最後に全構成成分の量が100質量%となるようにイオン交換水を加えて1時間撹拌した。その後、孔径5μmのフィルターでろ過することにより、化学機械研磨用水系分散体を得た。この化学機械研磨用水系分散体を原子吸光法により各原子の濃度を測定したところ、Ta原子の濃度は2.0×10ppmであり、Ru原子の濃度は4.0×10ppmであり、配合量に見合った各原子の濃度を含有していることを確認した。
[実施例2〜3、比較例1〜3]
Ta原子、Ti原子、Ru原子の含有量、およびその他の組成を表1に示すものに変更した以外は、前記調製方法と同様にして各例で使用する化学機械研磨用水系分散体を調製した。
<研磨速度比の評価>
化学機械研磨装置((株)アプライドマテリアル社製、型式「MIRRA−Mesa」)に、多孔質ポリウレタン製研磨パッド(ローム&ハース(株)製、品番「IC」)を装着し、前記で調製した分散体を供給しながら、後述する研磨速度測定用基板について、後述する研磨条件にて1分間化学機械研磨処理を行い、下記の手法によって銅膜、タンタル膜、絶縁膜の研磨速度を算出した。銅膜の研磨速度(RCu)、タンタル膜の研磨速度(RTa)、絶縁膜の研磨速度(RTEOS)の比率は、RCu/RTaの値(速度比)が0.3〜2.5が好ましく、0.5〜1.5がより好ましく、0.8〜1.4が最も好ましいと判断できる。また。RCu/RTEOSの値(速度比)は0.3〜2.5が好ましく、0.5〜1.5がより好ましく、0.8〜1.4が最も好ましいと判断できる。さらに、良好な研磨特性と判断するためには、この二つの研磨速度比が前記の好ましい範囲にある必要がある。
(a)研磨速度測定用基板
対角線寸法2000mmの基板表面に、スパッタリング法にて銅膜、スパッタリング法にてタンタル膜、プラズマ法にてTEOS膜(絶縁膜)を成膜して、それぞれ最大寸法2000mmの銅膜付き基板、最大寸法2000mmのタンタル膜付き基板、および最大寸法2000mmのプラズマTEOS膜(酸化膜)付き基板を準備した。
(b)研磨条件
・研磨パッド :Rodel社製、商品名:IC1000
・ヘッド荷重 :200g/cm2
・ヘッド回転数:60rpm
・定盤回転数 :65rpm
・化学機械研磨用水系分散体の供給速度:150mL/min
(c)研磨速度の算出方法
研磨速度は下記式(1)により算出した。
研磨速度(nm/分)
=(研磨前の各膜の厚さ−研磨後の各膜の厚さ)/研磨時間 …(1)
なお、銅膜、タンタル膜の厚さは、電気伝導式膜厚測定器(ケーエルエー・テンコール社製、形式「オムニマップRS75」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚および研磨時間から前記式(1)により研磨速度を算出した。
絶縁膜については、光干渉式膜厚測定器(ナノメトリクス・ジャパン社製、型式「Nanospec6100」)を用いて、研磨処理後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚および研磨時間から前記式(1)により研磨速度を算出した。
表1に実施例1〜3、比較例1〜3で使用した化学機械研磨用水系分散体の組成、および銅膜の研磨性能評価の結果を「研磨結果」として示す。
<化学機械研磨用水系分散体の再使用研磨評価>
前記<研磨速度比の評価>で使用した化学機械研磨用水系分散体を、(株)日立工機製の日立高速冷却遠心機CR22Eを用い、ロータとして同遠心機用の連続ロータR18Cを用いて、最大遠心加速度が1000G、回転時間が10分の条件で遠心分離を行い、砥粒を沈降させることにより回収した。回収した砥粒は乾燥させることなく、全ての砥粒が回収できたと仮定して、再度、化学機械研磨用水系分散体の総量を100質量%となるように、(A)砥粒、(B)有機酸、その他の添加剤、30質量%過酸化水素水、(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を表1記載の所定の含量になるように添加して十分に攪拌した。なお、Taは0.1gのタンタルペンタエトキシド(株式会社高純度化学社製)を激しく攪拌した純粋1Kgへ1時間かけて滴下して得られたTa含有の分散液を添加することにより、表1に記載のTa濃度となるように調整した。Tiは1gのチタンテトラエトキシド(株式会社高純度化学社製)を激しく攪拌した純粋1Kgへ1時間かけて滴下して得られたTi含有の分散液を添加することにより、表1に記載のTi濃度となるように調整した。Ruは1%硝酸ルテニウム水溶液を添加することにより、表1に記載のRu濃度となるように調整した。攪拌しながら化学機械研磨用水系分散体pHが9となるようにアンモニア水溶液を添加し、最後に全構成成分の量が100質量%となるようにイオン交換水を加えて1時間撹拌した。その後、10μmのフィルターでろ過して化学機械研磨用水系分散体を作成した。
このようにして作成した化学機械研磨用水系分散体を用いて、前記<銅膜の研磨速度評価>に使用した結果を「再使用研磨結果」として表1へ示す。
Figure 2010010167
実施例1ないし3の化学機械研磨用水系分散体では、研磨速度はいずれの材料膜(Cu、Ta、酸化膜)についても33nm/分以上と十分に高く、配線材料膜とタンタル膜との研磨速度比は0.91〜1.12であり、一方、配線材料膜と絶縁体との研磨速度比は0.93〜1.03であり、いずれの研磨速度比も適切であることから、良好な平坦性を得ることがわかる。また、再使用結果も良好であり、再使用することが可能であることが明らかである。
比較例1は、(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子が本発明の上限を超えて含有されている例であり、研磨速度が十分でなく、研磨速度比も好ましい値ではない。
比較例2は、(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子が含まれていない例であり、いずれの研磨速度比も適切でなく、良好な平坦性を得ることができない。
これに対して、比較例3は、(B)有機酸が含まれておらず、(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子が本発明の下限より少ない量しか含有されおらず、Rmax/Rminが本発明の範囲を外れる例であり、バリアメタル層の研磨速度が十分でなく、研磨速度比も好ましい値ではない。
以上のように、比較例1ないし3の化学機械研磨用水系分散体では、本願発明の目的を達成することができない。
砥粒粒子の長径および短径を模式的に示した概念図である。 砥粒粒子の長径および短径を模式的に示した概念図である。 砥粒粒子の長径および短径を模式的に示した概念図である。 (A)ないし(E)は、本実施の形態に係る化学機械研磨の工程を示す半導体回路基板の断面図である。
符号の説明
60a・60b・60c…砥粒粒子
10…基板、12…配線用凹部、20・20a…バリアメタル層、30…金属層

Claims (8)

  1. (A)砥粒と、(B)有機酸、および(C)Ta、Ti、Ruよりなる群から選択される一種以上の原子を含有し、前記(A)砥粒の長径Rmaxと、短径Rminの比率Rmax/Rminが1.0〜1.5であり、前記(C)成分が1.0×10〜1.0×10ppmである化学機械研磨用水系分散体。
  2. 前記(A)砥粒がシリカであることを特徴とする請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  3. (D)水溶性高分子をさらに含む請求項1〜2のいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  4. 前記(D)水溶性高分子の重量平均分子量は、50000〜5000000である、請求項3に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  5. 前記(B)有機酸が、2個以上のカルボキシル基を有する化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  6. 界面活性剤をさらに含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  7. (a)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体を回収する工程と、
    (b)研磨に用いられた化学機械研磨用水系分散体中の粗大粒子を除去する工程と、を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体を用いた化学機械研磨方法。
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