JP2006286771A - セラミック電子部品の製造方法及びセラミック電子部品 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法及びセラミック電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 外部電極の形成工程において酸化膜除去のための研磨処理を不要にできるセラミック電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】 外部電極の形成工程は、セラミックチップ11の表面に内部電極層11bと導通するように該セラミックチップ11との同時焼成によってNi製の第1卑金属層12aを形成するステップと、第1卑金属層12aの表面にAg層を形成するステップと、Ag層形成後のセラミックチップ11を酸化処理するステップと、Ag層12bの表面にNi製の第2卑金属層12cを形成するステップと、第2卑金属層12cの表面にSn製の第3卑金属層12dを形成するステップとを備える。Ni製の第1卑金属層12aの表面にAg層12bを形成してからセラミックチップ11を酸化処理することにより、酸化処理時にNi製の第1卑金属層12aの表面に酸化膜が形成されることを防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、機能素子を内蔵したセラミックチップの表面に該機能素子と導通する外部電極を形成して成るセラミック電子部品の製造方法及びセラミック電子部品に関する。
セラミック電子部品として広く知られている積層型セラミックコンデンサは、未焼成誘電体層と未焼成内部電極層とを交互に積み重ねて未焼成内部電極層の端縁が相対する面に交互に露出する未焼成セラミックチップを得るステップと、内部電極層の露出端縁と導通するように該未焼成セラミックチップの相対する面に未焼成下地電極層を形成するステップと、未焼成下地電極層を未焼成セラミックチップと同時に焼成するステップと、焼成後の下地電極層の表面に1以上のメッキ層を形成するステップを経て製造されている。
内部電極層と下地電極層がNi等の卑金属から成る場合、前記焼成には還元雰囲気が用いられるため、焼成後は所定の電気特性を得るために酸化処理(一般には再酸化処理と称される)が施されている。
特開2005−19698号公報
前記の酸化処理は所定の電気特性を得るために必要なステップではあるが、該酸化処理を行うと下地電極層の表面に堅牢な酸化膜が生成されるために該下地電極層の表面にメッキ層を形成することが困難となる。
前記不具合を回避するには下地電極層の表面を研磨して酸化膜を除去する必要があるが、周知の研磨手法では各々の研磨量をコントロールすることが難しいため、往々にして研磨不足を原因としてメッキ層に不着や剥がれを生じたり、また、研磨過剰を原因として下地電極層に途切れや欠損が発生して導通不良を生じてしまう。とりわけ、積層型セラミックコンデンサを含むセラミック電子部品は近年にあって小型化が進んでおり下地電極層も薄厚化しているために前記研磨処理はより困難なものとなっている。
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、外部電極の形成工程において酸化膜除去のための研磨処理を不要にできるセラミック電子部品の製造方法と、外部電極を構成する層間の導通を良好にセラミック電子部品を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係るセラミック電子部品の製造方法は、機能素子を内蔵したセラミックチップの表面に該機能素子と導通する外部電極を形成して成るセラミック電子部品の製造方法であって、前記外部電極の形成工程は、セラミックチップの表面に機能素子と導通するように該セラミックチップとの同時焼成によって第1卑金属層を形成するステップと、第1卑金属層の表面にAg層を形成するステップと、Ag層形成後のセラミックチップを酸化処理するステップと、Ag層の表面に第2卑金属層を形成するステップとを少なくとも備える、ことをその特徴とする。
このセラミック電子部品の製造方法によれば、第1卑金属層の表面にAg層を形成してからセラミックチップを酸化処理することにより、酸化処理時に第1卑金属層の表面に酸化膜が形成されることを防止できる。また、酸化処理時にAg層の表面には酸化膜が形成され難いので、従前のような酸化膜除去のための研磨処理を行う必要がない。つまり、外部電極の形成工程において酸化膜除去のための研磨処理を不要にし、且つ、該研磨処理を行うことにより発生する諸問題を未然に回避して、第1卑金属層の表面(Ag層の表面)に第2卑金属層を良好な状態で形成することができ、第2卑金属層の表面への他の外部電極構成層の形成も良好に行うことができる。
また、本発明に係るセラミック電子部品は、機能素子を内蔵したセラミックチップの表面に該機能素子と導通する外部電極を形成して成るセラミック電子部品であって、前記外部電極は、セラミックチップの表面に機能素子と導通するように該セラミックチップとの同時焼成によって形成された第1卑金属層と、第1卑金属層の表面に形成されたAg層と、Ag層形成後のセラミックチップを酸化処理した後にAg層の表面に形成された第2卑金属層とを少なくとも備える、ことをその特徴とする。
この電子部品における第2卑金属層は、Ag層が形成されたセラミックチップを酸化処理した後にAg層の表面に形成されたものであるので、酸化処理時にAg層の表面に酸化膜が形成され難いことを理由とし、第1卑金属層(Ag層)と第2卑金属層との接続抵抗を低減して両者の導通、並びに、外部電極を構成する層間の導通を良好に行うことができる。
本発明によれば、外部電極の形成工程において酸化膜除去のための研磨処理を不要にできるセラミック電子部品の製造方法と、外部電極を構成する層間の導通を良好に行えるセラミック電子部品を提供できる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
[第1実施形態]
図1〜図3は本発明を積層型セラミックコンデンサに適用した第1実施形態を示す。図1は積層型セラミックコンデンサの斜視図、図2は図1の拡大縦断面図、図3は外部電極の形成工程を示すフロー図である。
この積層型セラミックコンデンサ10は、直方体形状を成すセラミックチップ11と、該セラミックチップ11の長さ方向両端部に設けられた外部電極12,12とを備える。
セラミックチップ11は、チタン酸バリウム等の誘電材料から成る誘電体層11aとNi,Cu,Sn等の卑金属材料から成る内部電極層11bとを交互に積み重ねた構成を有し、内部電極層11bの端縁はセラミックチップ11の相対する面(長さ方向の端面)に交互に露出している。因みに、前記の内部電極層11bは請求範囲で言うところの「機能素子」に相当する。
各外部電極12は、内部電極層11bの露出端縁と導通する第1卑金属層12aと、第1卑金属層12aの表面に形成されたAg層12bと、Ag層12bの表面に形成された第2卑金属層12cと、第2卑金属層12cの表面に形成された第3卑金属層12dとから構成されている。第1〜第3卑金属層12a,12c,12dはNi,Cu,Sn等の卑金属材料から成る、
各外部電極12の第1卑金属層12aはセラミックチップ11との同時焼成により形成されたものであり、Ag層12b,第2卑金属層12c及び第3卑金属層12dは薄膜形成手法とペースト焼き付け手法の何れかによって形成されたものである。前記の薄膜形成手法には、電解メッキ,蒸着,スパッタリング,CVD(化学気相メッキ)等が含まれる。また、第2卑金属層12cは、Ag層12bが形成されたセラミックチップ11を酸化処理した後にAg層12bの表面に形成されている。
以下に、前記積層型セラミックコンデンサ10の製造方法を、内部電極層11bをNi、第1卑金属層12aをNi、第2卑金属層12cをNi、第3卑金属層12dをSnとした場合を例に挙げて説明する。
まず、チタン酸バリウム粉末及びバインダー等を含有するセラミックスラリーをPET(ポリエチレンフタレート)等から成るフィルム上に所定の厚みで塗工してセラミックグリーンシートを得る。
次に、Ni粉末及びバインダー等を含有する導電ペーストをセラミックグリーンシート上に所定形状で印刷して未焼成内部電極層を得る。セラミックグリーンシートは複数個取りに対応した大きさを有するものであり、未焼成内部電極層は取り数に応じた数がマトリクス状に印刷される。
次に、未焼成内部電極層が印刷されたセラミックグリーンシートを積み重ねて熱圧着し、得られた積層体を所定位置及びサイズで分断して未焼成セラミックチップを得る。この未焼成セラミックチップの相対する面(長さ方向の端面)には未焼成内部電極層の端縁が交互に露出している。
次に、Ni粉末,バインダー及びチタン酸バリウム粉末等を含有する導電ペーストを未焼成セラミックチップの長さ方向の端面それぞれに塗布して未焼成第1卑金属層を形成する。ここのでチタン酸バリウム粉末は前記セラミックスラリーに含まれるチタン酸バリウム粉末と同一組成を有するものであり、含有量はNi粉末に対して5〜30重量%である。
次に、未焼成第1卑金属層が形成された未焼成セラミックチップを還元雰囲気下で約1200℃の温度で焼成する。つまり、未焼成内部電極層を含む未焼成セラミックチップと未焼成第1卑金属層とは同時焼成され、これにより図1及び図2に示すセラミックチップ11とNi製の第1卑金属層12aが得られる(図3のステップS11参照)。
次に、第1卑金属層12aが形成されたセラミックチップ11に対してAgストライク浴で電解ストライクメッキを行い、第1卑金属層12aの表面にAg層12bを形成する(図3のステップS12参照)。
次に、Ag層12bが形成された後のセラミックチップ11を大気中等の酸化雰囲気下で700℃〜800℃の温度で酸化処理を行う(図3のステップS13参照)。この酸化処理は積層型セラミックコンデンサ10に所定の電気特性を得るためのステップである。この酸化処理は窒素等の不活性ガス中で行ってもよく、また、不活性ガス中の酸化処理と酸化雰囲気下の酸化処理を併用してもよい。
酸化処理後は、Ag層12bが形成されたセラミックチップ11に対してNi浴で電解メッキを行い、Ag層12bの表面にNi製の第2卑金属層12cを形成する(図3のステップS14参照)。
次に、第2卑金属層12cが形成されたセラミックチップ11に対してSn浴で電解メッキを行い、第2卑金属層12cの表面にSn製の第3卑金属層12dを形成する(図3のステップS15参照)。
このように、前述の積層型セラミックコンデンサの製造方法によれば、Ni製の第1卑金属層12aの表面にAg層12bを形成してからセラミックチップ11を酸化処理することにより、酸化処理時にNi製の第1卑金属層12aの表面に酸化膜が形成されることを防止できる。また、酸化処理時にAg層12bの表面には酸化膜が形成され難いので、従前のような酸化膜除去のための研磨処理を行う必要がない。つまり、外部電極12の形成工程において酸化膜除去のための研磨処理を不要にし、且つ、該研磨処理を行うことにより発生する諸問題を未然に回避して、Ni製の第1卑金属層12aの表面(Ag層12bの表面)にNi製の第2卑金属層12cを良好な状態で形成することができ、その後の第3卑金属層12dの形成も良好に行うことができる。
また、前述の積層型セラミックコンデンサによれば、Ni製の第2卑金属層12cは、Ag層12bが形成されたセラミックチップ11を酸化処理した後にAg層12bの表面に形成されたものであるので、酸化処理時にAg層12bの表面に酸化膜が形成され難いことを理由とし、Ni製の第1卑金属層12a(Ag層12b)とNi製の第2卑金属層12cとの接続抵抗を低減して両者の導通、並びに、外部電極22を構成する層間の導通を良好に行うことができる。
尚、内部電極層11bをNi、第1卑金属層12aをNi、第2卑金属層12cをNi、第3卑金属層12dをSnとした場合を例に挙げて製造方法を説明したが、第1卑金属層12aをNi以外の卑金属材料から形成し第2卑金属層12cをNi以外の卑金属材料から形成し第3卑金属層12dをSn以外の卑金属材料から形成した場合でも、前記同様の作用効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図4〜図5は本発明を積層型セラミックコンデンサに適用した第2実施形態を示す。図4は積層型セラミックコンデンサの拡大縦断面図、図5は外部電極の形成工程を示すフロー図である。図4に示した積層型セラミックコンデンサの外観形状は図1に示したものと同様である。
この積層型セラミックコンデンサ20は、直方体形状を成すセラミックチップ21と、該セラミックチップ21の長さ方向両端部に設けられた外部電極22,22とを備える。
セラミックチップ21は、チタン酸バリウム等の誘電材料から成る誘電体層21aとNi,Cu,Sn等の卑金属材料から成る内部電極層21bとを交互に積み重ねた構成を有し、内部電極層21bの端縁はセラミックチップ21の相対する面(長さ方向の端面)に交互に露出している。因みに、前記の内部電極層21bは請求範囲で言うところの「機能素子」に相当する。
各外部電極22は、内部電極層21bの露出端縁と導通する第1卑金属層22aと、第1卑金属層22aの表面に形成されたAg層22bと、Ag層22bの表面に形成された第2卑金属層22cと、第2卑金属層22cの表面に形成された第3卑金属層22dと、第3卑金属層22dの表面に形成された第4卑金属層22eとから構成されている。第1〜第4卑金属層22a,22c,22d,22eはNi,Cu,Sn等の卑金属材料から成る、
各外部電極22の第1卑金属層22aはセラミックチップ21との同時焼成により形成されたものであり、Ag層22b,第2卑金属層22c,第3卑金属層22d及び第4卑金属層22eは薄膜形成手法とペースト焼き付け手法の何れかによって形成されたものである。前記の薄膜形成手法には、電解メッキ,蒸着,スパッタリング,CVD(化学気相メッキ)等が含まれる。また、第2卑金属層22cは、Ag層22bが形成されたセラミックチップ21を酸化処理した後にAg層22bの表面に形成されている。
以下に、前記積層型セラミックコンデンサ20の製造方法を、内部電極層21bをNi、第1卑金属層22aをNi、第2卑金属層22cをCu、第3卑金属層22dをNi、第4卑金属層22eをSnとした場合を例に挙げて説明する。
まず、チタン酸バリウム粉末及びバインダー等を含有するセラミックスラリーをPET(ポリエチレンフタレート)等から成るフィルム上に所定の厚みで塗工してセラミックグリーンシートを得る。
次に、Ni粉末及びバインダー等を含有する導電ペーストをセラミックグリーンシート上に所定形状で印刷して未焼成内部電極層を得る。セラミックグリーンシートは複数個取りに対応した大きさを有するものであり、未焼成内部電極層は取り数に応じた数がマトリクス状に印刷される。
次に、未焼成内部電極層が印刷されたセラミックグリーンシートを積み重ねて熱圧着し、得られた積層体を所定位置及びサイズで分断して未焼成セラミックチップを得る。この未焼成セラミックチップの相対する面(長さ方向の端面)には未焼成内部電極層の端縁が交互に露出している。
次に、Ni粉末,バインダー及びチタン酸バリウム粉末等を含有する導電ペーストを未焼成セラミックチップの長さ方向の端面それぞれに塗布して未焼成第1卑金属層を形成する。ここのでチタン酸バリウム粉末は前記セラミックスラリーに含まれるチタン酸バリウム粉末と同一組成を有するものであり、含有量はNi粉末に対して5〜30重量%である。
次に、未焼成第1卑金属層が形成された未焼成セラミックチップを還元雰囲気下で約1200℃の温度で焼成する。つまり、未焼成内部電極層を含む未焼成セラミックチップと未焼成第1卑金属層とは同時焼成され、これにより図1及び図2に示すセラミックチップ11とNi製の第1卑金属層22aが得られる(図5のステップS21参照)。
次に、第1卑金属層22aが形成されたセラミックチップ21に対してAgストライク浴で電解ストライクメッキを行い、第1卑金属層22aの表面にAg層22bを形成する(図5のステップS22参照)。
次に、Ag層22bが形成された後のセラミックチップ21を大気中等の酸化雰囲気下で700℃〜800℃の温度で酸化処理を行う(図5のステップS23参照)。この酸化処理は積層型セラミックコンデンサ20に所定の電気特性を得るためのステップである。この酸化処理は窒素等の不活性ガス中で行ってもよく、また、不活性ガス中の酸化処理と酸化雰囲気下の酸化処理を併用してもよい。
酸化処理後は、Ag層22bが形成されたセラミックチップ21に対してCu浴で電解メッキを行い、Ag層22bの表面にCu製の第2卑金属層22cを形成する(図5のステップS24参照)。
次に、第2卑金属層22cが形成されたセラミックチップ21に対してNi浴で電解メッキを行い、第2卑金属層22cの表面にNi製の第3卑金属層22dを形成する(図5のステップS25参照)。
次に、第3卑金属層22dが形成されたセラミックチップ21に対してSn浴で電解メッキを行い、第3卑金属層22dの表面にSn製の第4卑金属層22eを形成する(図3のステップS26参照)。
このように、前述の積層型セラミックコンデンサの製造方法によれば、Ni製の第1卑金属層22aの表面にAg層22bを形成してからセラミックチップ21を酸化処理することにより、酸化処理時にNi製の第1卑金属層22aの表面に酸化膜が形成されることを防止できる。また、酸化処理時にAg層22bの表面には酸化膜が形成され難いので、従前のような酸化膜除去のための研磨処理を行う必要がない。つまり、外部電極22の形成工程において酸化膜除去のための研磨処理を不要にし、且つ、該研磨処理を行うことにより発生する諸問題を未然に回避して、Ni製の第1卑金属層22aの表面(Ag層22bの表面)にCu製の第2卑金属層22cを良好な状態で形成することができ、その後の第3卑金属層22d及び第4卑金属層22eの形成も良好に行うことができる。
また、前述の積層型セラミックコンデンサによれば、Cu製の第2卑金属層22cは、Ag層22bが形成されたセラミックチップ21を酸化処理した後にAg層22bの表面に形成されたものであるので、酸化処理時にAg層22bの表面に酸化膜が形成され難いことを理由とし、Ni製の第1卑金属層22a(Ag層22b)とCu製の第2卑金属層22cとの接続抵抗を低減して両者の導通、並びに、外部電極22を構成する層間の導通を良好に行うことができる。
尚、内部電極層21bをNi、第1卑金属層22aをNi、第2卑金属層22cをCu、第3卑金属層22dをNi、第4卑金属層22eをSnとした場合を例に挙げて製造方法を説明したが、第1卑金属層22aをNi以外の卑金属材料から形成し第2卑金属層22cをCu以外の卑金属材料から形成し第3卑金属層22dをNi以外の卑金属材料から形成し第4卑金属層22eをSn以外の卑金属材料から形成した場合でも、前記同様の作用効果を得ることができる。
[他の実施形態]
前述の第1実施形態では外部電極12として4層構造のものを示し、第2実施形態では外部電極として5層構造のものを示したが、外部電極は少なくとも第1卑金属層,Ag層及び第2卑金属層の3層を有していれば前記同様の作用効果を得ることができる。
また、本発明は第1,第2実施形態に示した積層型セラミックコンデンサに限らず、他の機能素子を内蔵したセラミックチップの表面に該機能素子と導通する外部電極を形成して成るセラミック電子部品であって、且つ、セラミックチップの表面に機能素子と導通するように該セラミックチップとの同時焼成によって外部電極の第1層となる第1卑金属層を形成して成るセラミック電子部品に幅広く適用でき前記同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態を示す積層コンデンサの斜視図である。 図1に示した積層コンデンサの縦断面図である。 図1に示した積層コンデンサにおける外部電極の形成工程を示す図である。 本発明の第2実施形態を示す積層コンデンサの縦断面図である。 図4に示した積層コンデンサにおける外部電極の形成工程を示す図である。
符号の説明
10…積層コンデンサ、11…部品本体、11a…誘電体層、11b…内部電極層、12…外部電極、12a…第1卑金属層、12b…Ag層、12c…第2卑金属層、12d…第3卑金属層、20…積層コンデンサ、21…部品本体、21a…誘電体層、21b…内部電極層、22…外部電極、22a…第1卑金属層、22b…Ag層、22c…第2卑金属層、22d…第3卑金属層、22e…第4卑金属層。

Claims (12)

  1. 機能素子を内蔵したセラミックチップの表面に該機能素子と導通する外部電極を形成して成るセラミック電子部品の製造方法であって、
    前記外部電極の形成工程は、セラミックチップの表面に機能素子と導通するように該セラミックチップとの同時焼成によって第1卑金属層を形成するステップと、第1卑金属層の表面にAg層を形成するステップと、Ag層形成後のセラミックチップを酸化処理するステップと、Ag層の表面に第2卑金属層を形成するステップとを少なくとも備える、
    ことを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記外部電極の形成工程は、第2卑金属層の表面に第3卑金属層を形成するステップをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1記載のセラミック電子部品の製造方法。
  3. 第1卑金属層はNiから成り、第2卑金属層はNiから成り、第3卑金属層はSnから成る、
    ことを特徴とする請求項2記載のセラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記外部電極の形成工程は、第2卑金属層の表面に第3卑金属層を形成するステップと、第3卑金属層の表面に第4卑金属層を形成するステップとをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1記載のセラミック電子部品の製造方法。
  5. 第1卑金属層はNiから成り、第2卑金属層はCuから成り、第3卑金属層はNiから成り、第4卑金属層はSnから成る、
    ことを特徴とする請求項4記載のセラミック電子部品の製造方法。
  6. Ag層及び各卑金属層を、薄膜形成手法とペースト焼き付け手法の何れかによって形成する、
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  7. 機能素子を内蔵したセラミックチップの表面に該機能素子と導通する外部電極を形成して成るセラミック電子部品であって、
    前記外部電極は、セラミックチップの表面に機能素子と導通するように該セラミックチップとの同時焼成によって形成された第1卑金属層と、第1卑金属層の表面に形成されたAg層と、Ag層形成後のセラミックチップを酸化処理した後にAg層の表面に形成された第2卑金属層とを少なくとも備える、
    ことを特徴とするセラミック電子部品。
  8. 前記外部電極は、第2卑金属層の表面に形成された第3卑金属層をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項7記載のセラミック電子部品。
  9. 第1卑金属層はNiから成り、第2卑金属層はNiから成り、第3卑金属層はSnから成る、
    ことを特徴とする請求項8記載のセラミック電子部品。
  10. 前記外部電極は、第2卑金属層の表面に形成された第3卑金属層と、第3卑金属層の表面に形成された第4卑金属層をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項7記載のセラミック電子部品。
  11. 第1卑金属層はNiから成り、第2卑金属層はCuから成り、第3卑金属層はNiから成り、第4卑金属層はSnから成る、
    ことを特徴とする請求項10記載のセラミック電子部品。
  12. Ag層及び各卑金属層は、薄膜形成手法とペースト焼き付け手法の何れかによって形成されている、
    ことを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載のセラミック電子部品。
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