JP2006283643A - 往復動圧縮機 - Google Patents

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信吾 三宅
Yoshie Tsujimi
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Abstract

【課題】 リップリングの耐摩耗性を高めることにより、その耐久性、寿命を向上することができるようにする。
【解決手段】 シリンダ1内に往復動可能に設ける揺動ピストン9を、コネクティングロッド13が一体形成された段付円形状の揺動板10と、この揺動板10にボルト11を用いて締結された円板状のリテーナ12とから構成する。揺動ピストン9とシリンダ1との間をシールするため環状のリップリング14を、揺動板10とリテーナ12との間に挟持して設ける。そして、このリップリング14の材料を、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維(CF)と、銅(Cu)または銅合金からなる粉末物質と、二硫化モリブデン(MoS )と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とを含有して構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば空気等の流体を圧縮するのに好適に用いられる揺動ピストン式の往復動圧縮機に関する。
一般に、空気等の流体を圧縮する小型の無給油式圧縮機として、所謂ロッキングピストンと呼ばれるピストンをシリンダ内で揺動させつつ往復動させる構成とした揺動ピストン式の往復動圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の従来技術による往復動圧縮機は、筒状のシリンダと、該シリンダ内を揺動しつつ往復動し該シリンダ内に圧縮室を画成する揺動ピストンと、該揺動ピストンに設けられ前記シリンダと揺動ピストンとの間をシールする環状のリップリングとにより構成されている。
そして、この場合のリップリングは、例えばシール部材としての摺動性および耐熱性を高めるため、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をベースとするフッ素系樹脂材料に、炭素繊維(CF)、二硫化モリブデン(MoS )等を適宜に混合した複合材料を用いて形成されている。
特開平10−148178号公報
ところで、上述した従来技術では、揺動ピストンに固定して設けるリップリングを、ポリテトラフルオロエチレン、炭素繊維および二硫化モリブデン等を含んだ複合材料により形成し、シール部材としての摺動性および耐熱性を高めるようにしている。
しかし、上述したリップリングは、揺動ピストンがシリンダの内周面に沿って上,下に摺動しつつ左,右に揺動変位するときに、そのリップ部がシリンダの内面に強く押付けられながら、摺動変位を繰返すために、リップリングの耐久性、寿命を必ずしも十分には確保することができないという問題がある。
特に、このようなリップリングは、シリンダ内の圧縮熱と摩擦熱等にさらされることにより、圧縮運転に伴って高温状態となる上に、リップ部がシリンダの内面に強く押付けられながら、摺動変位を繰返すために、リップリングの強度が低下し易く、これによっても摩耗が促進され、耐久性、寿命が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、リップリングの耐摩耗性を高めることにより、その耐久性、寿命を向上することができるようにした往復動圧縮機を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、シリンダと、該シリンダ内を揺動しつつ往復動し該シリンダ内に圧縮室を画成するピストンと、該ピストンに設けられ前記シリンダとピストンとの間をシールする環状のリップリングとからなる往復動圧縮機に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記リップリングを、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維と、銅または銅合金からなる粉末物質と、二硫化モリブデンと、ポリテトラフルオロエチレンとを含んだ複合材料により形成する構成としたことにある。
また、請求項2の発明によると、前記複合材料は、前記炭素繊維を5〜15重量%、前記粉末物質を5〜15重量%、前記二硫化モリブデンを3〜8重量%、前記ポリテトラフルオロエチレンを62〜87重量%含有する構成としている。
また、請求項3の発明によると、前記複合材料は、前記炭素繊維、粉末物質および二硫化モリブデンの3物質を全体の20〜30重量%含有し、前記ポリテトラフルオロエチレンを70〜80重量%含有する構成としている。
また、請求項4の発明によると、前記複合材料は、室温において14MPaの荷重圧力で24時間後の永久変形が5%以上のポリテトラフルオロエチレンを用いる構成としている。
さらに、請求項5の発明によると、前記リップリングは、内周側に位置し前記ピストンに固定される固定部と、該固定部から前記ピストンの径方向外側へと突出し前記圧縮室に向けて屈曲した外周側のリップ部とからなり、該リップ部はその先端外径を前記シリンダの内径よりも大きく,その根元外径を外径が前記シリンダの内径に対して98.3%から99.3%の範囲内となるように外径寸法を設定してなる構成としている。
上述の如く、請求項1に記載の発明によれば、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維と、銅または銅合金からなる粉末物質と、二硫化モリブデンと、ポリテトラフルオロエチレンとを含んだ複合材料を用いてリップリングを形成しているので、リップリングの摩耗量を小さく抑えることができ、耐摩耗性を高めることができる。
この場合、前記複合材料に用いた炭素繊維は、原料の石油ピッチがナフタレン(C10)留分を多く含むため、多環芳香族系の高分子を含んでおり、光学的等方性が得られ易い。そして、これから合成される石油ピッチ系の炭素繊維は、例えば2000〜3000℃の高温下で黒鉛化処理することにより結晶化率を高めることができ、優れた潤滑性を確保して耐摩耗性を向上することができる。これにより、リップリングの耐摩耗性を高めることができ、耐久性、寿命を向上することができる。
また、請求項2に記載の発明は、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維を5〜15重量%、銅または銅合金からなる粉末物質を5〜15重量%、二硫化モリブデンを3〜8重量%含み、ポリテトラフルオロエチレンを残りの67〜82重量%の範囲内で含んだ複合材料を用いてリップリングを形成することができ、後述の表1にも示すようにリップリングの摩耗量を小さく抑えて、耐摩耗性を高めることができる。
この場合、炭素繊維の含有量が5重量%未満になると、リップリング(シール)としての摩耗が増大する傾向がある。また、炭素繊維を15重量%よりも多くすると、逆に相手面への攻撃性が高くなり、シールの摩耗を増大させる原因となる。
また、銅または銅合金からなる粉末物質の含有量を5重量%未満にすると、リップリングの熱伝導率が低下し、摺動面の温度上昇を抑えることができない。一方、粉末物質が15重量%を越えると、ポリテトラフルオロエチレンの含有量が減少するために、各材料の保持性が低下し、摩耗が増大する傾向がみられる。
また、二硫化モリブデンの含有量が3重量%未満になると、リップリング(シール)としての潤滑性が低下する傾向があり、逆に8重量%を越える二硫化モリブデンを含有させると、これによってポリテトラフルオロエチレンの含有量が減少して、各材料の保持性が低下し、摩耗が増大する傾向がみられる。
また、請求項3に記載の発明によると、複合材料は炭素繊維、粉末物質および二硫化モリブデンの3物質を全体の20〜30重量%の範囲内で含有し、ポリテトラフルオロエチレンを70〜80重量%含有する構成とすることにより、リップリングの耐摩耗性を高め、耐久性、寿命を向上することができる。
そして、ポリテトラフルオロエチレンの含有量を70重量%未満にすると、リップリング(シール)としての伸びが不足し、十分な耐摩耗性を確保することが難しい。一方、ポリテトラフルオロエチレンの含有量が80重量%を越えた場合には、他の充填材(含有成分)の量が不足し、摩耗低減の効果が十分には得られなくなる。
以下、本発明の実施の形態による往復動圧縮機を、空気圧縮機に適用した場合を例に挙げ、添付図面の図1ないし図4に従って詳細に説明する。
図中、1は往復動圧縮機の本体部分を構成する円筒状のシリンダで、該シリンダ1は、例えばアルミニウム合金からなる成形品に陽極酸化処理を施すことにより形成されるものである。そして、シリンダ1の内径寸法D(以下、内径Dという)は、例えば常温下で60.0mmとなるように形成し、連続運転により熱膨張したときには、例えば60.1mm程度となるものである。
2はシリンダ1の上端側に設けられた弁板、3は該弁板2を介してシリンダ1上に搭載されたシリンダヘッドを示している。そして、該シリンダヘッド3は、弁板2との間に隔壁4を有し、この隔壁4は、シリンダヘッド3内を吸入室Aと吐出室Bとの2室に画成している。
また、シリンダ1内には、弁板2と後述する揺動ピストン9との間に圧縮室Cが画成されている。そして、弁板2とシリンダ1との間、および弁板2とシリンダヘッド3との間は、それぞれガスケット(図示せず)等によって気密にシールされるものである。
5は弁板2に設けられた吸入ポート、6は該吸入ポート5から離間して弁板2に設けられた吐出ポートを示している。そして、吸入ポート5は、シリンダヘッド3内の吸入室Aを圧縮室Cに連通させ、吐出ポート6は、圧縮室Cをシリンダヘッド3内の吐出室Bに連通させるものである。
7は吸入室Aと圧縮室Cとの間に位置して弁板2に設けられた吸入弁で、該吸入弁7は、後述の揺動ピストン9が上死点から下死点に移動するときに開弁し、下死点から上死点に移動するときに閉弁するものである。
8は吐出室Bと圧縮室Cとの間に位置して弁板2に設けられた吐出弁で、該吐出弁8は、揺動ピストン9が下死点から上死点に移動するときに開弁し、上死点から下死点に移動するときに閉弁するものである。
9はシリンダ1内に往復動可能に設けられた揺動ピストンを示し、該揺動ピストン9は、後述のコネクティングロッド13が一体形成された段付円板状の揺動板10と、該揺動板10にボルト11等を用いて締結された円板状のリテーナ12とから構成されている。そして、揺動板10の中央部には、後述のリップリング14が嵌合する嵌合部としての環状凸部10Aが設けられている。
13は揺動ピストン9の揺動板10と一体に形成されたコネクティングロッドで、このコネクティングロッド13は、例えば電動モータ等の回転源にクランク軸(いずれも図示せず)等を介して連結されている。そして、コネクティングロッド13は、前記クランク軸の回転に伴ってシリンダ1内を揺動ピストン9と一体に変位する。即ち、コネクティングロッド13はクランク軸の回転を揺動ピストン9に伝えることにより、揺動ピストン9は、シリンダ1内を左,右に揺動しながら、上,下に往復動を繰返すものである。
14は揺動ピストン9とシリンダ1との間を気密にシールする環状のリップリングで、該リップリング14は、シリンダ1との摺動性を高めるため後述の複合材料を用いて、例えば図3に示すように環状平板15として予め形成される。そして、この環状平板15は、図4に示す加工治具21を用いて曲げ加工されることにより、図2に示す如くカップ状をなすリップリング14として成形されるものである。
ここで、リップリング14は、図1に示すように内周側が揺動板10の環状凸部10Aに嵌合した状態で、揺動板10とリテーナ12との間に挟持される固定部としての環状の平板部14Aと、該平板部14Aの外周側に位置して揺動ピストン9から径方向外向きに突出し、圧縮室C側に向けて断面L字状に屈曲したリップ部14Bとにより構成されている。
また、リップリング14のリップ部14Bは、平板部14Aとの境界部となる根元部14Cが図2に示す如く外径D1 となり、リップ部14Bの先端部14Dは、根元部14Cよりも大なる外径D2 (D2 >D1 )を有している。そして、根元部14Cの外径D1 は、図1に示すシリンダ1の内径Dよりも小さく(D1 <D)形成され、先端部14Dの外径D2 は、シリンダ1の内径Dよりも大きく(D2 >D>D1 )形成されるものである。
即ち、リップリング14のリップ部14Bは、根元部14Cの外径D1 を、シリンダ1の内径Dに対して98.3〜99.3%の範囲内に形成するのがよい。そして、シリンダ1の内径Dが、例えば常温下で60.0mmの場合には、根元部14Cの外径D1 は、59.0〜59.6mmの範囲内で形成するのがよいものである。
また、リップリング14の素材となる複合材料は、後述の試験データ(表1参照)にも示すように、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維(CF)を5〜15重量%、銅(Cu)または銅合金からなる粉末物質を5〜15重量%、二硫化モリブデン(MoS )を3〜8重量%含み、残りの67〜82重量%の範囲内でポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含有して構成される。このうち、前記炭素繊維としては、石油ピッチを原料とし、これを例えば2000〜3000℃の高温で熱処理することにより黒鉛化した炭素繊維を用いる。
そして、前記複合材料の成分のうち、炭素繊維、粉末物質および二硫化モリブデンの3物質を、好ましくは全体の20〜30重量%の範囲内とし、ポリテトラフルオロエチレンを70〜80重量%含有する構成とするのがよいものである。また、前記複合材料は、室温において14MPaの荷重圧力で24時間後の永久変形が5%以上のポリテトラフルオロエチレンを用いる構成としている。
この場合、リップリング14の素材となる複合材料は、前述した各成分をミキサ等の混合機により乾式混合し、得られた粉体を金型を用いて40〜78MPaの圧力で一軸成形(圧縮成形)される。そして、この成形品を高温(例えば、最高温度370℃)下で4時間程度にわたり焼成することにより、図3に示すような環状平板15を形成する。
次に、図3に示す環状平板15からリップリング14を、図2に示す如くカップ状または円皿形状に曲げ加工(ふ形加工)するための加工治具21について、図4を参照して説明する。
まず、加工治具21は、円筒状に形成された外型としての筒型22と、該筒型22内に着脱可能に挿嵌される内型23とにより構成される。そして、内型23は、最下層のベース型部24と、該ベース型部24上に嵌合して設けられ上,下方向で重合わせることにより互いに積層化された挟持型部25,25,…と、ボルト26およびナット27とにより構成されている。そして、これらのベース型部24、挟持型部25の外径は、筒型22の内周面22A(内径D3 )よりも僅かに小さい寸法に形成されている。
ここで、内型23のベース型部24と各挟持型部25には、その中心側にボルト挿通穴24A,25Aが形成され、ベース型部24の上面側には、図1に示す揺動板10の環状凸部10A(外径)にほぼ等しい内径を有し、ボルト挿通穴24Aよりも大径となった円形の凹部24Bが形成されている。
また、各挟持型部25には、その上面側にベース型部24と同様の凹部25Bが形成され、下面側には前記環状凸部10Aとほぼ等しい外径を有し、凹部24B(または凹部25B)に嵌合する円形の凸部25Cが形成されている。そして、これらの凸部25Cは、凹部24B,25Bよりも軸方向寸法(高さ寸法)が所定寸法だけ長く形成され、凹部24B,25Bの底面に各凸部25Cを当接させたときには、例えば合計5枚の環状平板15,15,…をベース型部24と各挟持型部25との間で上,下方向(軸方向両側)から挟持するものである。
また、各挟持型部25の外周には、例えば環状平板15の厚さに対応する深さの全周溝25Dが、挟持型部25の下面から一定の高さ(溝幅)をもって形成されている。一方、ボルト26は一端側(下端側)が頭部26Aとなり、他端側(上端側)にはねじ部26Bが形成されている。そして、内型23は、ベース型部24上に各挟持型部25を互いに重合わせるように積層化した状態で、ボルト26のねじ部26Bにナット27を強く締結することにより組立てられる。
このとき、各環状平板15は、その内周側が各挟持型部25の凸部25Cに嵌合した状態で、ベース型部24と各挟持型部25との間に上,下方向から挟持される。そして、環状平板15の外周側(リップリング14のリップ部14Bに対応する部分)は、ベース型部24、挟持型部25の外周から径方向外向きに突出した状態となる。
次に、ベース型部24上に各挟持型部25を互いに重合わせるように積層化した状態の内型23は、図4に示す如くベース型部24を下向きにして筒型22内に押込むように挿嵌(圧入)され、このときに各環状平板15の外周側(リップリング14のリップ部14Bに対応する部分)が、各挟持型部25の全周溝25Dと筒型22の内周面22Aとの間で断面L字状に屈曲される。
そして、加工治具21の筒型22と内型23とは、図4に示す状態で加熱処理(例えば80〜150℃程度の温度下で約1時間にわたり加熱)され、環状平板15(図3参照)をカップ状のリップリング14(図2参照)として、永久変形させるようにふ形加工するものである。
この場合、筒型22の内径D3 は、シリンダ1の内径Dに対して例えば98.3〜99.3%の範囲内に形成するのがよい。そして、シリンダ1の内径Dが、例えば常温下で60.0mmの場合には、筒型22の内径D3 は、59.0〜59.6mmの範囲内で形成するのがよいものである。
本実施の形態による往復動型の空気圧縮機は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、電動モータ等の回転源でクランク軸(図示せず)を回転駆動すると、これに伴って揺動ピストン9がシリンダ1内を揺動しつつ往復動する。これにより、揺動ピストン9は、吸入室Aから圧縮室C内に空気を吸入する吸入行程と、圧縮室C内の空気を圧縮し圧縮空気として吐出室Bに吐出する圧縮行程とを繰返す圧縮運転を行う。
そして、このように揺動ピストン9が圧縮運転を行っている間、リップリング14のリップ部14Bは、シリンダ1の内周面に常時摺接し、揺動ピストン9とシリンダ1との間を気密にシールする。このため、シリンダ1内の圧縮室C内では、空気の圧縮効率を高めることができ、圧縮機としての吐出性能を向上することができる。
ところで、揺動ピストン9がシリンダ1内で圧縮運転を行う間、リップリング14はシリンダ1内の圧縮熱と摩擦熱等によって高温状態となる上に、そのリップ部14Bは、シリンダ1の内面に強く押付けられながら、摺動変位を繰返すために、摩耗が促進されて耐久性、寿命が低下する傾向がある。
そこで、本実施の形態では、リップリング14の素材となる複合材料を、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維を5〜15重量%、銅または銅合金からなる粉末物質を5〜15重量%、二硫化モリブデンを3〜8重量%含み、ポリテトラフルオロエチレンを残りの67〜82重量%、好ましくは70〜80重量%の範囲内で含有させる構成としている。
これにより、後述の試験データ(表1参照)からも確認できるように、リップリング14の摩耗量を小さく抑えることができ、シールとしての耐摩耗性を高めることができる。この場合、前記複合材料に用いた炭素繊維は、原料の石油ピッチがナフタレン(C10)留分を多く含むため、多環芳香族系の高分子を含んでおり、光学的等方性が得られ易い。
そして、これから合成される石油ピッチ系の炭素繊維は、例えば2000〜3000℃の高温下で黒鉛化処理することにより結晶化率を高めることができ、優れた潤滑性を確保して耐摩耗性を向上することができる。これにより、リップリング14の耐摩耗性を高め、耐久性、寿命を向上できるものである。
この場合、炭素繊維の含有量が5重量%未満になると、リップリング14の摩耗が増大する傾向にあり、逆に15重量%を越えた場合にも、摩耗が増加傾向となってしまう。また、銅または銅合金からなる粉末物質は、含有量を5重量%未満にすると、リップリングの熱伝導率が低下し、摺動面の温度上昇を抑えることができない。一方、粉末物質が15重量%を越えると、摩耗が増大する傾向がみられた。
一方、二硫化モリブデンの含有量は、3重量%未満になるとリップリング14の潤滑性が低下する傾向があり、逆に8重量%を越えると、これによってポリテトラフルオロエチレンの含有量が減少して、摩耗が増大する傾向がみられる。そして、ポリテトラフルオロエチレンの含有量は、70重量%未満にすると、リップリング14の伸びが不足し、十分な耐摩耗性を確保することが難しく、逆に80重量%を越えた場合には、他の充填材(含有成分)の量が不足し、摩耗低減の効果が十分には得られなくなる。
このため、リップリング14の素材として用いる複合材料は、炭素繊維、粉末物質および二硫化モリブデンの3物質を、全体の20〜30重量%の範囲内とし、ポリテトラフルオロエチレンを70〜80重量%の範囲内で含有する構成とするのがよい。これにより、リップリング14の耐摩耗性を高め、耐久性、寿命を向上することができる。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
Figure 2006283643
まず、実施例1では、リップリング14の素材となる複合材料の成分(ポリテトラフルオロエチレン、粉末物質、二硫化モリブデンおよび石油ピッチ系黒鉛質炭素繊維)を、上記の表1に示す重量比(重量%)で配合した後に、前述した通り圧縮成形、焼成手段等を用いて図3に示す如き環状平板15を形成し、これを前述した加工治具21を用いてふ形加工し、カップ状をなすリップリング14を形成したものである。
そして、このリップリング14を図1に示すように揺動ピストン9に組付け、この状態で圧縮機(例えば、0.75kwの往復動圧縮機)を、0.7MPaの吐出圧力で連続運転し、5000時間の連続運転後にリップリング14のリップ部14Bにおける摩耗量(μm)を測定すると共に、シリンダ1の内面における摩耗量(μm)を測定したものである。なお、連続運転時におけるシリンダ1の温度上昇は75degである。
ここで、実施例1の複合材料に用いる石油ピッチ系黒鉛質炭素繊維とは、石油ピッチを原料とし、2000〜3000℃の高温下で熱処理して黒鉛化した炭素繊維を採用したものである。そして、実施例1の複合材料は、この炭素繊維を10重量%、粉末物質(銅粉)を10重量%、二硫化モリブデンを5重量%、ポリテトラフルオロエチレンを75重量%含有して構成されている。
一方、比較例1〜4による複合材料は、各成分の含有量を実施例1と等しくしているが、下記の点で異なるものである。即ち、比較例1では、石油ピッチを原料とし、1000〜1500℃で熱処理して炭素化した石油ピッチ系炭素質炭素繊維を用いている点で実施例1とは異なっている。
また、比較例2は、石炭ピッチを原料とし、高温で熱処理して黒鉛化した石炭ピッチ系黒鉛質炭素繊維を用いている点で実施例1とは異なっている。また、比較例3は、石炭ピッチを原料とし、熱処理して炭素化した石炭ピッチ系炭素質炭素繊維を用いている点で実施例1とは異なっている。さらに、比較例4は、ポリアクリロニトリル(PAN)を原料とし、炭素化したPAN系炭素質炭素繊維を用いている点で実施例1とは異なっている。
そして、比較例1〜4による複合材料も、実施例1と同様に成形・加工を行ってリップリングを形成し、このリップリングを0.75kwの往復動圧縮機に組込んで連続運転し、5000時間の連続運転後にリップリングの摩耗量(μm)を測定すると共に、シリンダ1の内面における摩耗量(μm)を測定したものである。
表1の試験データからも明らかなように、実施例1によるリップリング14の摩耗量は、500μmであるのに対し、比較例1のものは、650μmまで摩耗が増加している。一方、比較例2のものは、約4000時間の連続運転でリップリングが摩滅し、NG(使用不可)となった。また、比較例3のものは、約3500時間の連続運転でリップリングが摩滅してNG(使用不可)となり、比較例4のものは、約1500時間の連続運転でリップリングが摩滅してNG(使用不可)となった。
このため、比較例2〜4の場合には、リップリングがNG(使用不可)となった段階で、シリンダの摩耗量測定を中断したものである。また、比較例1の場合には、シリンダ内面の摩耗量が30μmまで増加していた。これに対し、実施例1の場合には、シリンダ1の内面における摩耗量を10μmに低減できることが確認された。
かくして、実施例1の場合には、石油ピッチ系の黒鉛質炭素繊維を用いることにより、リップリング14の摩耗量を小さく抑えることができ、その耐久性、寿命をより一層高めることができる。
この場合、実施例1で用いた炭素繊維は、原料の石油ピッチがナフタレン留分を多く含むため、多環芳香族系の高分子を含んでおり、光学的等方性が得られ易い。そして、これから合成される石油ピッチ系の炭素繊維は、例えば2000〜3000℃の高温下で黒鉛化処理することにより結晶化率を高めることができ、優れた潤滑性を確保できると共に、その耐摩耗性を向上することができる。
これに対し、比較例1の炭素繊維は、石油ピッチを原料としているものの、1000〜1500℃の温度で炭素化した石油ピッチ系炭素質炭素繊維を用いているため、炭素繊維の結晶化率が低く、潤滑性が劣って摩耗が大きくなると推測される。
また、比較例2,3の炭素繊維は、石炭ピッチを原料とし、この石炭ピッチは不明な構造の炭化水素系高分子であり、光学異方性ピッチである。このため、黒鉛化処理を行っても、結晶構造が石油系と異なり、潤滑性に劣って摩耗が大きくなると推測される。また、比較例4のPAN系炭素質炭素繊維は、高強度、高剛性であるために、潤滑性に劣り、摩耗が大きくなるものと推測される。
従って、本実施の形態によれば、リップリング14の素材となる複合材料に、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維を配合することにより、潤滑性に優れ、摺動面での摩擦による発熱を摩擦面から速やかに拡散させることができる。このため、摩擦面での温度上昇を低く抑えることができ、リップリング14の摩耗を低減することができる。
これにより、リップリング14の耐久性、寿命を向上できると共に、往復動圧縮機の寿命を高めることができ、長期間のメンテナンスフリーも実現することができる。また、リップリング14の素材となる複合材料の粉末物質として、銅粉を使用した場合には、リップリング14の強度を低くし摩擦係数を低減できると共に、機械的な動力損失も低減可能である。
なお、前記実施の形態では、往復動型の空気圧縮機を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば窒素、水素等の気体または冷媒等の流体を圧縮する往復動圧縮機に適用してもよい。
本発明の実施の形態による往復動圧縮機を示す縦断面図である。 図1中のリップリングを単体で示す断面図である。 図2のリップリングを曲げ加工する前の環状平板を拡大して示す斜視図である。 リップリングを曲げ加工するのに用いる加工治具を示す縦断面図である。
符号の説明
1 シリンダ
2 弁板
3 シリンダヘッド
9 揺動ピストン(ピストン)
10 揺動板
12 リテーナ
13 コネクティングロッド
14 リップリング
14A 環状の平板部(固定部)
14B リップ部
15 環状平板
21 加工治具
22 筒型
23 内型

Claims (5)

  1. シリンダと、該シリンダ内を揺動しつつ往復動し該シリンダ内に圧縮室を画成するピストンと、該ピストンに設けられ前記シリンダとピストンとの間をシールする環状のリップリングとからなる往復動圧縮機において、
    前記リップリングは、石油ピッチ系の黒鉛化処理した炭素繊維と、銅または銅合金からなる粉末物質と、二硫化モリブデンと、ポリテトラフルオロエチレンとを含んだ複合材料により形成する構成としたことを特徴とする往復動圧縮機。
  2. 前記複合材料は、前記炭素繊維を5〜15重量%、前記粉末物質を5〜15重量%、前記二硫化モリブデンを3〜8重量%、前記ポリテトラフルオロエチレンを62〜87重量%含有する構成としてなる請求項1に記載の往復動圧縮機。
  3. 前記複合材料は、前記炭素繊維、粉末物質および二硫化モリブデンの3物質を全体の20〜30重量%含有し、前記ポリテトラフルオロエチレンを70〜80重量%含有する構成としてなる請求項1または2に記載の往復動圧縮機。
  4. 前記複合材料は、室温において14MPaの荷重圧力で24時間後の永久変形が5%以上のポリテトラフルオロエチレンを用いてなる請求項1,2または3に記載の往復動圧縮機。
  5. 前記リップリングは、内周側に位置し前記ピストンに固定される固定部と、該固定部から前記ピストンの径方向外側へと突出し前記圧縮室に向けて屈曲した外周側のリップ部とからなり、該リップ部はその先端外径を前記シリンダの内径よりも大きく,その根元外径を外径が前記シリンダの内径に対して98.3%から99.3%の範囲内となるように外径寸法を設定してなる請求項1,2,3または4に記載の往復動圧縮機。
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