JP2006283126A - 音響異方性の小さい高強度高靭性ベイナイト非調質鋼板 - Google Patents

音響異方性の小さい高強度高靭性ベイナイト非調質鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】 音響異方性が小さく、靭性に優れた引張強度570MPa以上のベイナイト非調質鋼板を提供する。
【解決手段】 C:0.02〜0.08%(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.05〜0.50%、Mn:1.0〜2.5%、P:0.015%以下(0%を含まない)、S:0.006%以下(0%を含まない)、Cr:0.50〜1.50%、Ti:0.005〜0.030%、N:0.0030〜0.0080%、固溶Nb:0.005%以下(0%を含む)、固溶B:0.0006〜0.0021%を満たし、残部鉄及び不可避不純物からなる鋼板であって、
主圧延方向に平行な板厚断面における旧オーステナイト結晶粒径の平均アスペクト比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)が1.8超5.3以下であり、
引張強度が570MPa以上であることを特徴とする音響異方性の小さい高強度高靭性ベイナイト非調質鋼板。

Description

本発明は、音響異方性の小さい高強度高靭性ベイナイト非調質鋼板に関するものであり、殊に、音響異方性が小さく、且つ靭性に優れた引張強度が570MPa以上の非調質型ベイナイト鋼板に関するものである。
建築構造物や橋梁などの大型構造物用として用いられる鋼板には、高強度であると共に高靭性であることが要求される。また建築用や橋梁用として用いられる場合、鋼板内部に欠陥が存在すると該部分が破壊発生の起点となり易いため、超音波探傷試験によって欠陥部分の有無を調査することが一般的に行われている。しかし探傷方向によって著しく音速が変化すると、超音波探傷試験で溶接欠陥部の正確な位置を検出できないことから、鋼板には、所謂「音響異方性」が小さいことも要求される。
更には、上記各種特性に加えて、製造コスト低減の観点から、焼入れ焼戻しを行わない所謂非調質であっても、上記特性が十分に確保できることが求められている。
音響異方性が少なくかつ低降伏比の非調質鋼の製造方法として、例えば特許文献1には、Ar3近傍のγ/α2相域で圧延を行った場合に、加工フェライトが生成し降伏比が著しく上昇するだけでなく、集合組織の生成により音響異方性も大きくなることから、仕上圧延の下限をAr3とすることが示されている。また強度を確保すべくNbを0.003%以上添加して析出硬化を図ることが示されている。しかしこの様にNb量を増加させると、強度は容易に確保できるが音響異方性が大きくなる傾向にある。
特許文献2は「材質ばらつきが少なくかつ音響異方性の小さい高強度鋼材の製造方法」についての技術であり、段落[0035]に「音響異方性を小さくするには、次に示す製造工程が有利に適合する。すなわち、上述した基本組成に成分調整した鋼スラブに熱間圧延などの成形加工を施したのち、まず860℃以上の温度に再加熱して冷却することにより、熱間加工後の冷却過程で形成されたベイナイト組織が再びオーステナイトに変態するため、熱間加工後の冷却過程で形成される変態集合組織は消滅し、続く再加熱後の冷却により、上記したところと同様に均一で、しかも集合組織のないベイナイト組織が形成される。その結果、鋼材の音響異方性は小さくなる」ことが示されている。しかし該方法は、熱間圧延後に熱処理を要するものであり、非調質鋼板に関するものでない。また優れた靭性を併せて確保するには改善が必要であると考えられる。
特許文献3には、圧延のままで鋼板の厚み方向の靭性および音響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼板およびその製造方法が示されており、熱間圧延条件として特に、加熱温度を1050℃〜1250℃とすることで、再結晶細粒化を図り靭性を確保すると共に、950℃以下の温度域における累積圧下率や圧延仕上温度を制御することで音響異方性を小さくすることが示されている。しかし音響異方性と共に、より優れた靭性を確保するには改善が必要であると思われる。
また特許文献4には、音響異方性が小さく溶接性に優れた非調質型低降伏比高張力鋼板の製造方法が示されており、具体的に、オーステナイトの未再結晶域での累積圧下率を60%以下とすると共に、圧延仕上温度を(オーステナイトの未再結晶化温度−80℃)以上とすることによって、JIS Z 3060で規定される横波音速比CSL/CSC[振動方向をL方向(主圧延方向)とC方向(L方向に直角な方向)として得られた横波音速値CSL(m/s)とCSC(m/s)の比]の値を1.02以下にできる旨示されている。また特許文献5には、旧オーステナイト粒の平均アスペクト比(「長径/短径」の比)を1.8以下とすれば、横波音速比が1.02以下といった低音響異方性を達成できる旨示されている。しかしこれらの技術においても、音響異方性と共により優れた靭性を確保するには更なる改善を要するものと考えられる。
特開平01−301819号公報 特開平09−256042号公報(段落[0035]) 特開平11−193445号公報 特開2002−053912号公報 特開2004−300567号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、音響異方性が小さく、靭性に優れた引張強度570MPa以上のベイナイト非調質鋼板を提供することにある。
本発明に係る音響異方性の小さい高強度高靭性ベイナイト非調質鋼板は、
C :0.02〜0.08%(質量%の意味、以下同じ)、
Si:0.05〜0.50%、
Mn:1.0〜2.5%、
P :0.015%以下(0%を含まない)、
S :0.006%以下(0%を含まない)、
Cr:0.50〜1.50%、
Ti:0.005〜0.030%、
N :0.0030〜0.0080%、
固溶Nb:0.005%以下(0%を含む)、
固溶B :0.0006〜0.0021%
を満たし、残部鉄及び不可避不純物からなる鋼板であって、
主圧延方向に平行な板厚断面における旧オーステナイト結晶粒径の平均アスペクト比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)が1.8超5.3以下であり、
引張強度が570MPa以上であるところに特徴を有している。
本発明の鋼板には、必要によって、
(a)Cu:0.05〜1.20%、Ni:0.05〜1.20%、及びMo:0.03〜0.50%よりなる群から選択される1種以上、
(b)Ca:0.0005〜0.005%及び/又はREM:0.0003〜0.003%を含有することも有効であり、これら含有される成分に応じて鋼板の特性を更に向上させることができる。
本発明のベイナイト非調質鋼板は、高強度かつ高靭性であると共に音響異方性が小さいので、建築構造物や橋梁などの大型構造物用として最適である。
本発明者らは、音響異方性が小さく、靭性に優れた引張強度が570MPa以上のベイナイト鋼板を非調質で得るべく鋭意研究を行なったところ、主圧延方向に平行な板厚断面における旧オーステナイト結晶粒径の平均アスペクト比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)を制御すると共に成分組成を制御することが重要であることを見出した。
図1は、上記アスペクト比と靭性の指標である破面遷移温度(vTrs)との関係を示したものであり、アスペクト比と破面遷移温度はどちらも後述する実施例に示す方法で求めたものである。この図1から、上記アスペクト比を1.8超とすることによって、破面遷移温度(vTrs)が−50℃以下と著しく優れた靭性を確保できることがわかる。上記アスペクト比が2.8以上であるものが、破面遷移温度(vTrs)が−60℃以下とより優れた靭性を確保できるので好ましい。更に好ましくはアスペクト比が4.3以上のものである。
本発明では、この様に優れた靭性を確保すると共に、低音響異方性を確保すべくアスペクト比の上限を設けて、アスペクト比の制御をすることが重要である。
図2は、上記アスペクト比と音響異方性の関係を示したものであり、アスペクト比と音響異方性(横波音速比CSL/CSC)はどちらも後述する実施例に示す方法で求めたものである。この図2から、横波音速比CSL/CSCを少なくとも1.02またはそれ以下と音響異方性を小さくするには、上記アスペクト比を5.3以下にする必要があることがわかる。上記アスペクト比が4.6以下のものが音響異方性がより小さいので好ましい。音響異方性のより小さいものを得る観点からは、アスペクト比が3.7以下のものが更に好ましい。
上記靭性を確保すると共に高強度を確保するには、上記アスペクト比を1.8超に制御すると共に、鋼中の固溶Nb量、更には固溶B量とCr量を制御することが大変有効である。
図3は、固溶Nb量と破面遷移温度(vTrs)の関係について示したものであり、固溶Nb以外の成分は規定範囲内にあり、固溶Nb量を0〜0.027%の間で変化させた鋼材について、破面遷移温度(vTrs)を測定したものである。この図3から、破面遷移温度(vTrs)が−50℃以下と優れた靭性を確保するには、固溶Nb量を0.005%以下に抑える必要があることがわかる。好ましくは0.004%以下、より好ましくは0.003%以下に抑える。
またベイナイト組織を安定して強度を確保すると共に、優れた靭性も確保するには、焼入れ性向上効果を有するNbの代わりに、適量の固溶BとCrを含有させる必要がある。
図4は、固溶B量と引張強度(TS)との関係を示したものであり、固溶B以外の成分は規定範囲内であって固溶B量のみ変化させた鋼材について、引張強度を測定し、結果を整理したものである。この図4から、570MPa以上の引張強度を達成させるには、固溶B量を0.0006%以上とする必要がある。固溶B量を増加させて焼入れ性を高めることで、島状マルテンサイト(MA)の生成量を低減してベイナイト組織を十分に確保でき、引張強度を一段と高めることができる。好ましくは固溶B量を0.0008%以上とする。
しかし固溶B量を増加させると靭性の確保が困難となる。図5は、固溶B量と破面遷移温度(vTrs)の関係について示したものであり、固溶B以外の成分は規定範囲内であって固溶B量のみ変化させた鋼材について、破面遷移温度(vTrs)を測定し、結果を整理したものである。この図5から、破面遷移温度(vTrs)が−50℃以下と優れた靭性を確保するには、固溶B量を0.0021%以下に抑える必要がある。好ましくは0.0017%以下、より好ましくは0.0013%以下である。
また強度を確保すべくベイナイト組織を十分に確保し、高降伏強度化と靭性の向上を図るには、Crを添加してベイナイト変態を促進させ、MAの生成量を低減することが有効である。Crのこの様な効果を発揮させるには、Cr量を0.50%以上とする必要がある。好ましくは0.7%以上、より好ましくは0.8%以上である。しかしCrを過剰に含有させると溶接継手部の靭性を劣化させるため、1.50%以下に抑える。好ましくは1.3%以下である。
本発明の鋼板は、ベイナイト鋼板であり、ベイナイトを占積率で90%以上含むものである。好ましくはベイナイトが占積率で95%以上のものである。尚、ベイナイト以外に製造過程で不可避的に形成され得る組織として、フェライトやMAを含む場合があるが、これらは少なければ少ない程好ましく、本発明では10%以下に抑える。好ましくは5%未満、更に好ましくは3%未満である。
本発明は、特に上記アスペクト比の制御と固溶Nb量、固溶B量及びCr量を制御することによって、570MPa以上の高強度域において優れた靭性を確保すると共に、低音響異方性を達成できたものであるが、該作用効果を確実に発揮させるには、その他の成分を下記の通り制御する必要がある。
〈C:0.02〜0.08%〉
Cは、強度(TSとYS)を確保するために重要な元素であり、本発明では少なくとも0.02%含有させる。好ましくは0.025%以上、より好ましくは0.030%以上である。しかしCを過剰に含有させると、熱間圧延後の冷却時にベイナイトが生成せずマルテンサイトが生成し易くなり、所望の靭性が得られ難くなる。またオーステナイト変態時にCが局所的に濃化し易く、MAの生成量が増大し降伏強度を高めることが困難となる。よってC量は0.08%以下とする。好ましくは0.06%以下、より好ましくは0.05%以下である。
〈Si:0.05〜0.50%〉
Siは、MAの生成量を抑えて降伏強度を高める元素である。また脱酸剤としても有用な元素であり、こうした作用を有効に発揮させるには、0.05%以上含有させる必要がある。好ましくは0.07%以上である。しかしSiを過剰に含有させると靭性が低下するため、その上限を0.50%とする。好ましくは0.40%以下、より好ましくは0.30%以下である。
〈Mn:1.0〜2.5%〉
Mnは、焼入れ性を高めて鋼板の高強度化(高TS化と高YS化)に寄与する元素である。また、ベイナイトを微細化して靭性を高める作用を有する元素でもある。こうした作用を有効に発揮させるには、Mnを1.0%以上含有させる必要がある。好ましくは1.4%以上である。しかしMn量が過剰になると、焼入れ性が高くなり過ぎて靭性を著しく劣化させる。よって本発明では2.5%以下とする。好ましくは2.0%以下である。
〈P:0.015%以下(0%を含まない)〉
Pは、靭性に悪影響を及ぼす元素であるため極力低減する必要があり、本発明では0.015%以下に抑える。好ましくは0.010%以下である。
〈S:0.006%以下(0%を含まない)〉
Sは、粗大な硫化物を生成して靭性を劣化させるので、極力低減する必要がある。よって本発明では0.006%以下に抑える。好ましくは0.004%以下である。
〈Ti:0.005〜0.030%〉
Tiは、高降伏強度化に寄与する元素である。その結果、鋼板の強度(TSとYS)を高めることができる。また固溶NをTiNとして固定し、固溶B量を増加させて焼入性を向上させ、MAの生成を抑制してベイナイト組織を確保するのに有効な元素でもある。更には旧オーステナイト結晶粒の粗大化を抑えて、靭性の劣化を防ぐ作用も奏する。こうした作用を有効に発揮させるには、0.005%以上含有させる必要がある。好ましくは0.010%以上である。しかし、過剰に含有させると却って靭性の低下を招くため、0.030%以下とする。好ましくは0.020%以下である。
〈N:0.0030〜0.0080%〉
Nは、AlやTiと化合して窒化物を形成し、組織の微細化による靭性の向上に有効に作用する。こうした作用を有効に発揮させるには0.0030%以上含有させる必要がある。好ましくは0.0040%以上である。但し、Nを過剰に含有させると、溶接継手靭性を劣化させるため、N量は0.0080%以下に抑える。好ましくは0.0070%以下、より好ましくは0.0060%以下である。
本発明で規定する含有元素は上記の通りであり、残部成分は実質的にFeであるが、鋼中に、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる不可避不純物として、0.070%以下のAl等の混入が許容されるのは勿論のこと、前記本発明の作用に悪影響を与えない範囲で、下記の如く、更に他の元素を積極的に含有させることも可能である。
〈Cu:0.05〜1.20%、
Ni:0.05〜1.20%、及び
Mo:0.03〜0.50%
よりなる群から選択される1種以上〉
これらの元素は、いずれも強度確保に有用な元素であり、Cuは、固溶強化および析出強化によって強度(TSとYS)を高めるために有効に作用する元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Cuを0.05%以上含有させることが望ましい。より好ましくは0.10%以上である。しかし過剰に含有させると、熱間加工性を阻害させるため1.20%以下とすることが好ましい。より好ましくは1.0%以下である。
Niは、母材の強度と靭性を同時に向上させる元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、0.05%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.10%以上である。しかし過剰に含まれると、コストアップにつながるため1.20%以下に抑えることが好ましい。より好ましくは1.0%以下である。
Moは、焼入れ性を高めて、鋼板の強度(TSとYS)を確保するのに有用な元素である。またBと併せて含有させることにより、圧延後の冷却時における焼入れ性が制御されて強度(TS)と靭性のバランスを最適化できる。こうした作用を発揮させるには0.03%以上含有させる必要がある。より好ましくは0.05%以上、更に好ましくは0.10%以上である。しかし過剰に含有させると、靭性を劣化させるため、0.50%以下とするのがよい。より好ましくは0.40%以下である。
〈Ca :0.0005〜0.005%、及び/又は
REM:0.0003〜0.003%〉
Caは、SをCaSとして固定すると共に、粒状の非金属介在物として形態を制御することにより、靭性を向上させて、偏析部からの破壊を防止するのに有効である。この様な効果を十分に発揮させるには、Caを0.0005%以上(より好ましくは0.0010%以上)含有させることが好ましいが、過剰に含有させても、これらの効果は飽和するばかりか靭性が却って劣化する。よってCa含有量は、0.005%以下とすることが好ましく、より好ましくは0004%以下である。
REMも、上記Caと同様に硫化物としてSを固定し、偏析部の靭性を向上させるのに有効に作用する。該効果を発揮させるには、REMを0.0003%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.0010%以上である。しかし過剰に含有させると、過剰な非金属介在物の存在により、靭性を却って劣化させることになる。よって、0.003%以下に抑えることが好ましく、より好ましくは0.0025%以下である。
本発明の鋼板を製造するには、基本的には連鋳法あるいは造塊法により作製されたスラブを用いて、熱間圧延−冷却−熱処理の通常の方法により製造できるが、上記各要件を満足させるには、熱間圧延時の加熱温度を1000〜1200℃、未再結晶域での全圧下量を10%以上50%以下に制御すると共に、熱間仕上圧延温度を850℃以上とし、更に、熱間仕上圧延後の400℃までの冷却を、空冷または加速冷却(3℃/s以上)とすることが推奨される。
まず熱間圧延時の加熱温度は1000〜1200℃とする。鋼片を1000℃以上に加熱することで、NbとBを固溶させることができ、オーステナイト粒の過剰な微細化を抑制できるため、焼入れ性を高めることができる。その結果、MAの生成を抑えて高降伏強度化を実現できる。より好ましくは1050℃以上に加熱することが望ましい。しかし加熱温度が1150℃を超えると、オーステナイト粒が粗大化して靭性が劣化するため、加熱温度は1200℃以下とする。より好ましくは1100℃以下である。
γ(オーステナイト)未再結晶域での全圧下量を10%以上50%以下とする。該圧下量を制御することによって、アスペクト比を規定の範囲内とすることができる。該圧下量が10%未満だとアスペクト比が小さすぎるため好ましくない。より好ましくはγ未再結晶域での全圧下量を15%以上とするのがよい。しかし該圧下量が50%を超えると、アスペクト比が大きくなりすぎて音響異方性を高めることになるので好ましくない。より好ましくはγ未再結晶域での全圧下量を40%以下とするのがよい。
仕上圧延温度(FRT)は850℃以上とするのがよい。該温度以上とすることでアスペクト比の上昇を抑制し、音響異方性を確保できるからである。より好ましくは870℃以上である。一方、仕上圧延温度が高すぎてもγ未再結晶域の加工が不足し、靭性が劣化することから890℃以下で行なうことが好ましい。
熱間圧延後の冷却は、仕上圧延終了温度から400℃までを、空冷または3℃/sec以上で冷却するのがよい。この様に熱間圧延後に空冷または加速冷却することで、オーステナイト変態時におけるCの拡散によるCの濃化を防止してMAの生成を抑制でき、結果として降伏強度を高めることができる。より好ましくは5℃/sec以上、さらに好ましくは7℃/sec以上で冷却するのがよい。該冷却後の焼戻しは不要であり、本発明の鋼板は非調質で得られるものである。
本発明の鋼板は、上述の通り高強度かつ高靭性であると共に音響異方性が小さいので、橋梁や建築構造物、造船、海洋構造物の製造に最適である。尚、本発明の鋼板は、板厚10〜100mmと厚鋼板に分類されるものである。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
下記表1に示す成分組成の鋼(残部はFeおよび不可避不純物)を通常方法で溶製し、スラブとした後、1000〜1200℃に加熱し、下記表2に示す条件で圧延を行い、400℃まで冷却して鋼板を得た。下記表2に、γ未再結晶域での全圧下量、仕上圧延温度(FRT)、仕上圧延終了後から400℃までの冷却速度、および鋼板の板厚を夫々示す。
得られた鋼板を用いて、金属組織、旧オーステナイト粒径のアスペクト比、固溶Nb量、固溶B量を求めると共に、音響異方性、引張特性(降伏強度,引張強度)、靭性(衝撃特性)を夫々下記要領で評価した。
[金属組織の観察]
鋼板のt/4(表面から板厚1/4の深さ)位置から試験片を採取し、該試験片をナイタール腐食して光学顕微鏡観察(倍率100倍)を行い、ベイナイト組織の面積率を求め、任意に選択した3視野で同様の観察を行って、ベイナイト組織の面積率の平均値を算出した。また、その他の組織(フェライトやMA等)の面積率を、全組織(100%)から上記ベイナイト組織の面積率を差し引いて求めた。
その結果として下記表2に、ベイナイトが面積率で90%以上占めるものを「B」、ベイナイトが面積率で90%未満であり、第2相としてフェライトが生成しているものを「F+B」と示す。
[旧オーステナイト粒径のアスペクト比の測定]
主圧延方向に平行な板厚断面における旧オーステナイト粒界をナイタール腐食を行って現出させ、光学顕微鏡にて100倍で組織観察し、主圧延方向の平均粒径と板厚方向の平均粒径を測定して、それらの比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)を3視野について求め、その平均を平均アスペクト比とした。
[固溶Nb量、固溶B量の測定]
抽出残渣法により析出物を残渣として分離抽出し、該析出物を構成するNb量とB量をそれぞれ求め、鋼板のNb量(total Nb量)と鋼板のB量(total B量)から、上記析出物を構成するNb量とB量をそれぞれ差し引いて、固溶Nb量、固溶B量を算出した。
[引張試験]
各鋼板の板厚t/4位置からJIS Z 22014号試験片を採取して、JIS Z 2241の要領で引張試験を行ない、降伏強度(0.2%耐力:σ0.2)及び引張強度(TS)を測定した。そして降伏強度:450MPa以上かつ引張強度:570以上のものを高強度であると評価した。
[音響異方性の評価]
JIS Z 3060に規定の通り、横波の振動方向を主圧延方向(L方向)に一致させたときの横波音速値CSLと、L方向に垂直な方向(C方向)に一致させたときの横波音速値CSCを測定し、横波音速比CSL/CSCを求めた。そして、該音速比が1.02以下の場合を音響異方性が小さいと評価した。
[衝撃試験(靭性の評価)]
各鋼板の板厚1/4位置からJIS Z 2202の4号試験片を採取して、JIS Z 2242の方法でシャルピー衝撃試験を行い、破面遷移温度(vTrs)を測定した。そして、破面遷移温度(vTrs)が−50℃以下の場合を靭性に優れると評価した。
これらの結果を表2に併記する。
Figure 2006283126
Figure 2006283126
表1、2より次の様に考察できる(尚、下記No.は、表2中の実験No.を示す)。即ち、No.1〜10は、本発明で規定する要件を満たしているため、音響異方性が小さく、かつ引張特性と靭性に優れている。
これに対し、No.11〜19は、本発明で規定する要件を満たしていないため、引張特性、靭性(衝撃特性)、音響異方性の少なくともいずれかに不具合が生じている。即ち、No.11は、本発明で規定する成分組成を満たしているが、推奨される条件で製造を行なわなかったため、アスペクト比が大きくなり音響異方性が大きくなった。またNo.12は、アスペクト比が小さすぎるため、靭性に劣る結果となった。
No.13は、C量が多過ぎるため靭性に劣る結果となった。No.14は、Cr量が不足しているため、ベイナイトを占積率で90%以上確保できず、YSが低く、靭性に劣る結果となった。No.15は、固溶Nb量が過剰であるため、アスペクト比が高くなり、音響異方性が高くなると共に靭性も却って劣る結果となった。
No.16は、Ti量が不足しているため、ベイナイトを占積率で90%以上確保できず降伏強度が低めとなり、また靭性に劣る結果となった。
No.17は、固溶B量が不足しているため、ベイナイトを占積率で90%以上確保できず、強度を確保できなかった。
No.18は、Si量が過剰であるため靭性に劣る結果となった。またNo.19は、固溶B量が過剰であるため靭性に劣る結果となった。
アスペクト比と破面遷移温度(vTrs)の関係を示すグラフである。 アスペクト比と音響異方性の関係を示すグラフである。 固溶Nb量と破面遷移温度(vTrs)の関係を示すグラフである。 固溶B量と引張強度(TS)の関係を示すグラフである。 固溶B量と破面遷移温度(vTrs)の関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. C :0.02〜0.08%(質量%の意味、以下同じ)、
    Si:0.05〜0.50%、
    Mn:1.0〜2.5%、
    P :0.015%以下(0%を含まない)、
    S :0.006%以下(0%を含まない)、
    Cr:0.50〜1.50%、
    Ti:0.005〜0.030%、
    N :0.0030〜0.0080%、
    固溶Nb:0.005%以下(0%を含む)、
    固溶B :0.0006〜0.0021%
    を満たし、残部鉄及び不可避不純物からなる鋼板であって、
    主圧延方向に平行な板厚断面における旧オーステナイト結晶粒径の平均アスペクト比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)が1.8超5.3以下であり、
    引張強度が570MPa以上であることを特徴とする音響異方性の小さい高強度高靭性ベイナイト非調質鋼板。
  2. 更に、他の元素として、
    Cu:0.05〜1.20%、
    Ni:0.05〜1.20%、及び
    Mo:0.03〜0.50%
    よりなる群から選択される1種以上を含む請求項1に記載の鋼板。
  3. 更に、他の元素として、
    Ca :0.0005〜0.005%、及び/又は
    REM:0.0003〜0.003%
    を含む請求項1または2に記載の鋼板。
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