JP2009041079A - 溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼とその製造方法および溶接構造物の製造方法 - Google Patents

溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼とその製造方法および溶接構造物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 溶接性およびHAZの靱性に良好な廉価な溶接構造物用鋼とその製造方法の提供。
【解決手段】 質量%で、C:0.04〜0.11%、Si:0.02〜0.30%、Mn:1.70〜2.50%、P:0.010以下、S:0.007%以下、Nb:0.005〜0.030%、Cu:0.05〜0.70%、Ni:0.05〜0.70%、V:0.02〜0.07%、N:0.0020〜0.0060%、Al:0.04%以下、Ti:0.005〜0.030%、Ca:0.0035%以下、O:0.0005〜0.0030%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる化学成分の鋼であって、かつ、Ceq(M)が0.1より高く、Ceq(WES)が0.48未満であり、Pcmが0.24未満であることを特徴とする廉価な溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
【選択図】 なし

Description

本発明は溶接性に優れるとともに溶接熱影響部(HAZ:Heat Affected Zone)の靱性に良好な廉価な溶接構造物用鋼とその製造方法および溶接構造物の製造方法に関するものである。特に四面ボックス柱などの建築用鋼柱材に適用されるものである。また、本発明は建築用鋼材として、炭酸ガス溶接等の比較的低入熱溶接法から、多電極サブマージアーク溶接、エレクトロスラグ溶接等の大入熱で高能率溶接法が適用された場合、HAZ靭性の優れた溶接用鋼板およびその製造法を提供するものである。
本発明は橋梁、海洋構造物、建機、造船といった分野にも適用可能である。
一般に、高強度鋼では炭素当量や焼入れ指数を上昇させることが必要とされている。しかし、単純に炭素当量を上昇させた場合、HAZ靭性などの溶接性の低下を招く。溶接性に優れた鋼の製造方法として、熱間圧延後の冷却速度を制御することで炭素当量や焼入れ指数を低減させることができる技術が知られている。
建築用鋼では、近年の鋼構造物の大型化により構造物の施工効率向上の要求が高まり溶接効率の向上が必要となり、多電極サブマージアーク溶接、エレクトロスラグ溶接等に代表される超大入熱溶接が適用されている。たとえば、建築用の鋼管柱(四面ボックス)では角溶接に多電極サブマージアーク溶接が、柱スキンプレートとダイヤフラムの溶接では30kJ/mm以上のエレクトロスラグ溶接が適用されている。
超大入熱溶接ではHAZ部において1200℃以上に滞留する時間が通常の溶接と比較して著しく長いため、著しい結晶粒の粗大化が起こり、HAZ靭性の劣化を招く。建築用鋼の超大入熱での溶接性を確保しつつ高強度化をはかることは以上の観点で困難である。そこで、超大入熱溶接におけるHAZ靭性向上の観点から下記の対策が取られてきた。
まず、鋼中内に均一に粒子(介在物など)を分散し、ピニング効果により組織の粗大化を抑制する技術である。たとえばTiNを鋼中に分散させたTiN処理鋼が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
また、旧オーステナイト粒内の変態促進による組織の微細化技術が挙げられる。たとえば、高温域でも安定なTi酸化物を微細に分散させ、酸化物または酸化物上に複合析出させ粒内フェライト変態を積極的に促進し、有効結晶粒を微細化する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。Ti酸化物は超大入熱溶接のような1400℃以上の温度域で長時間さらされても安定であり、フェライト等生成核としての効果を有しているため、HAZ靭生は低下が抑制される。さらに、組織としてアッパーベイナイト等の生成を抑えるためMA(martensite−austnite constituent)に代表される局所的な脆化組織の生成も抑制される。
TiN処理鋼に超大入熱溶接を適用した場合、溶融線近傍の1400℃以上の温度に長時間さらされるTiNの大部分が固溶するため、そのピニング効果は失われHAZ靭生は低下する。また、Ti酸化物を微細に分散させた鋼では、Ti酸化物を鋼中に均一、分散させるためには製鋼プロセスにおいて特別な脱酸技術と鋳造技術を有するため制御技術等が複雑であるため廉価技術としては適さない。
特開平2−250917公報 特開昭57−51243公報
そこで本発明では、溶接性およびHAZの靱性に良好な廉価な建築用高強度鋼等に適した溶接構造物用鋼とその製造方法および溶接構造物の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、前記した課題を解決するために、比較的合金コストの低いMnを多量添加することによって、低コストでかつ強度靱性を確保しながら、TiNのピン止め効果による結晶粒粗大化抑制あるいは、MnS、VNによるIGF生成の促進、Nbの添加量の低減によるMA生成の抑制を複合的に使うことで、優れたHAZ靱性を確保しようとするものである。
本発明は、溶接熱影響部(Heat Affected Zone;HAZ)の靱性が優れた溶接構造物用鋼を廉価にするために、高Mnで強度とHAZ靭性の確保をはかったものである。高強度化にはMn添加は有効であるものの、焼入れ性を上昇させるため大入熱溶接では過量に添加するとかえって靭性を劣化させるとされていた。しかし、高Mn添加鋼に対して本発明者らは詳細な研究を実施し溶接性およびHAZの靱性を確保しつつ高強度化をはかるためには以下のことが必要であること見出した。
(1)大入熱溶接の場合、Nb添加はHAZ組織の焼入れ性を著しく上昇さるとともにMAの生成を助長させるため極力添加を抑える必要がある。
(2)適正なVとNの複合添加はVNを形成し、IGFの生成核としてHAZ組織を微細化し靭性を向上させる。IGFの生成はアッパーベイナイトの生成率を下げるため、結果としてMAの生成を抑制する。
(3)CuとNi複合添加はHAZ靭性を劣化させずに高強度化がはかれる。なお、Niの単独添加でもその効果は認められるが多量に添加する必要があり、廉価とはならない。
一般に溶接用鋼構造物部材として高強度化をはかった材料の大入熱溶接部のHAZ組織は粒界フェライト、フェライトサイドプレート、アッパーベイナイトなどの脆性を低下させる組織となりやすい。また、大入熱溶接では、アッパーベイナイトの生成は靭性を著しく劣化させるMAを多量に生成させる。特に超大入熱溶接ではこの傾向が顕著である。このため靭性を確保するためには適切な量のIGFの生成が必要である。IGFの生成は高強度鋼においてHAZ靭性を劣化させるアッパーベイナイトやMAの生成を抑制するとともに有効結晶粒径を微細化し靭性を向上させる。
一方で、多量のIGFの生成は低温変態生成組織であるアッパーベイナイトの生成が減少するためHAZ軟化が懸念される。しかし、高Mn化と適正なNi、Cuの複合添加により軟化はほとんど起こらない。
本発明は、これらの新たに見出した事項に基づいて完成したもので、その発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) 質量%で、
C:0.04〜0.11%、
Si:0.02〜0.30%、
Mn:1.70〜2.50%、
P:0.010以下、
S:0.007%以下、
Nb:0.005〜0.030%、
Cu:0.05〜0.70%、
Ni:0.05〜0.70%、
V:0.02〜0.07%、
N:0.0020〜0.0060%、
Al:0.04%以下、
Ti:0.005〜0.030%、
Ca:0.0035%以下、
O:0.0005〜0.0030%
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる化学成分の鋼であって、かつ、
Ceq(M)=Mn/15+Cu/20+Ni/60
が0.1より高く、
Ceq(WES)=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/4
が0.48未満であり、
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/15+5B
が0.24未満であり、入熱が30kJ/mm以上の超大入熱溶接での溶接熱影響部(Heat Affected Zone;HAZ)でのHAZ組織において粒内フェライト(Intragranular Ferrite;IGF)が30%以上、島状マルテンサイト(martensite−austnite constituent;MA)が1%未満で構成されることを特徴とする溶接熱影響部(Heat Affected Zone;HAZ)の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
(2) 前記鋼が、さらに、質量%で、
Cr:0.80%以下、
Mo:0.30%以下、
B:0.0003〜0.0030%、
の一種または二種以上を含有することを特徴とする上記(1)記載の溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
(3) 前記鋼が、さらに、質量%で、
Mg: 0.0003〜0.0030%
を含有することを特徴とする上記(1)または(2)記載の溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の化学成分を有する鋳片を、連続鋳造法により鋳造し、該鋳片を1250℃以下の温度に再加熱後、未再結晶温度域において累積圧下率で40%以上の熱間圧延をし、850℃以上で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/s以上の冷却速度で400℃以下まで冷却することを特徴とする溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼の製造方法。
(5) 前記冷却後、さらに、400〜650℃で焼戻し処理を施すことを特徴とする上記(4)記載の溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼の製造方法。
(6) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の溶接構造溶鋼を、入熱が30kJ/mm以上の超大入熱で溶接することを特徴とする溶接鋼構造物の製造方法。
本発明によれば超大入熱溶接によるHAZの結晶粒粗大化を抑制し、極めてHAZ靱性の安定な高強度の溶接鋼構造物鋼が得られるため、産業上極めて有用なものである。
以下に本発明について詳細に説明する。
まず、本発明鋼の化学成分の限定理由について説明する。
C:0.04〜0.11%
Cは強度を確保するために必要な元素であり、0.04%以上の添加が必要であるが、多量の添加はHAZの靱性低下を招くおそれがあるために、その上限値を0.11%とする。好ましくは0.4〜0.08%である。
Si:0.02〜0.30%
Siは脱酸元素として、また固溶強化により鋼の強度を増加させるのに有効な元素であるが、0.02未満の添加ではそれらの効果が認められない。また、0.30%を超えて添加すると、HAZ靱性を劣化させる。このため、Siの添加量は0.02〜0.30%とした。
Mn:1.70〜2.50%
Mnは、鋼の強度を増加するため高強度化には有効な元素である。またMnはSと結合してMnSを生成するが、粒内フェライトの生成核となり溶接熱影響部の微細化を促進することで、HAZ靱性の劣化を抑制する。そのため、強度を維持しつつ、溶接熱影響部の靱性を確保するためには1.70%以上の添加が必要である。しかし、2.50%を超えると、HAZ靱性が著しく劣化する。このため、Mnの添加量の適正範囲を1.70〜2.50%とした。
P:0.010%以下
Pは、0.010%超となると粒界に偏析して鋼の靱性を著しく劣化させる。このため添加量の上限を0.010%とした。なお、靭性値の低下の観点からはできるだけ低減することが望ましい。
S:0.007%以下
Sは、MnSを形成して鋼中に存在し、圧延冷却後の組織を微細にする作用を有するが、0.007%を超えると母材および溶接部の靭性を劣化させる。このため、Sは0.007%以下とした。
Nb:0.005〜0.030%、
Nb添加は、スラブ再加熱時や焼入れ時の加熱オーステナイトの細粒化により高強度化がはかれる。そのためには0.005%以上添加する必要がある。しかしながら、過量なNb添加はHAZの硬化やMAの生成を助長するためかえってHAZ靭性を劣化させる。そのため、Nb添加量の上限値を0.030%とした。特に大入熱溶接を実施した場合、HAZ靭性を劣化が著しいため望ましくは0.005〜0.015%がよい。
Cu:0.05〜0.70%、
Cuは高強度化をはかるために必要不可欠な元素である。Cuによる析出効果を確保するためには0.05%以上の添加が必要である。しかし過剰な添加は溶接性を害するためその上限を0.70%とした。好ましくは0.10〜0.5%である。
Ni:0.05〜0.70%、
Niは溶接性に悪影響をおよぼすことなく、強度、靭性を向上させるほか、Cu割れの防止にも効果がある。これらの効果が得られるためには0.05%以上の添加が必要である。しかし、Niは効果であるため0.70%以上とすると廉価に鋼を製造できなくなるため0.70%以下とした。
V:0.02〜0.07%、
Vは、Nbとほぼ同様の作用を有するものであるが、Nbに比べてその効果は小さい。Nbと同様の効果は0.02%未満では効果が少ない。しかし、0.07%を超えるとHAZ靭性が著しく劣化する。このため、Vの添加量の適正範囲を0.02〜0.07%とした。
N:0.0020〜0.0060%、
Nは、Tiと結合して鋼中にTiNを形成させるために、0.0020%以上の添加が必要である。ただし、Nは固溶強化元素としても非常に大きな効果があるため、多量に添加するとHAZ靱性を劣化するおそれが考えられる。そのため、HAZ靱性に大きな影響を与えずTiNの効果を最大限に得られるように、Nの上限を0.0060%とした。
Al:0.04%以下、
Alは脱酸上必要な元素であるが、0.04%を超える過度の添加は溶接性を低下させる。特にフラックスを使用するSAW等で顕著であり溶接金属の靭性を劣化させ、HAZ靱性も低下する。このため、Alの上限を0.04%としたが、上限を0.03%とすることが好ましい。本発明ではAlの下限値を規定しない。本発明の範囲内でAlを高値とするとHAZ組織のIGF生成核はTiNが主となり、低値ではTiOとなる。両鋼ともにHAZ靭性を向上させるため溶接性を劣化させる上限値のみを規制した。
Ti:0.005〜0.030%、
Tiは、Nと結合して鋼中にTiNとOと結合して鋼中にTiOを形成させるために、0.005%以上の添加が望まれる。ただし、0.030%を超えてTiを添加すると、介在物を粗大化させ、本発明の目的であるTiNによる結晶粒径粗大化抑制効果を低下させるおそれがある。このため、Tiは0.005〜0.030%の範囲としたが、0.010〜0.025%とすることが好ましい。
Ca:0.0035%以下、
Caは硫化物(MnS)の形態を制御し、シャルピーの吸収エネルギーを増大させ低温靭性を向上させる効果がある。ただし、0.0035%を超えると粗大なCaOやCaSが多量に発生するため鋼の靱性と耐ラメラテア性に悪影響を及ぼすため、0.0035%上限と限定した。なお、厚手建築用鋼で耐ラメラテア性を確保するためには0.0005〜0.0025%が望ましい。
O:0.0005〜0.0030%
OはTi酸化物等を生成しHAZ靭性を向上させるために必要な元素であり、その最低必要量は0.0005%である。しかし、高強度項の場合、0.0030%を超えると鋼の清浄度、靱性劣化を招く。このため上限値を0.0030%とした。
さらに上記成分が満足されても下記の式を満足する必要がある。一般に合金元素の添加は強度を上昇させ、靭性や溶接性を低下させることが知られている。強度と靭性、溶接性を両立させるためには合金元素の単独での規定だけでは意味がない。強度の指標としては本発明者らの検討により、Ceq(M)を用いて0.1超を確保できないと所定の強度が得られない。すなわち、母材強度を確保するためにはMn,Ni,Cuのバランスを確保する必要がある。そのためにはCeq(M)>0.1とする必要がある。
Ceq(M)=Mn/15+Cu/20+Ni/60>0.1
一方、これらの多量の添加はHAZ靭性の低下や溶接割れ感受性の上昇を招く。建築用鋼として主としてHAZの硬さの上限を規制する必要がある。すなわち、HAZ組織が硬化しすぎるとのHAZ靭性が劣化するため、一般に採用されている炭素当量Ceq(WES)を用いて、少なくとも0.48未満とする。望ましくは0.45以下がよい。
Ceq(WES)=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/4<0.48
また、一般に溶接割れ感受性についてはPcmが採用されており、本発明では建築用鋼として主として溶接性を確保するためには溶接割れ感受性(Pcm)を少なくとも0.24以下とする必要がある。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/15+5B<0.24
望ましくは0.22以下がよい。
本発明では主として溶接用鋼構造物部材として30kJ/mm以上の超大入熱溶接を可能とするものである。特に大入熱であるためにフュージョンライン(FL)近傍(FLから1mm以内)のHAZ組織においてIGFが30%以上、MAが1%未満で構成されることを必要とする。IGFの生成率が30%未満となるとアッパーベイナイトやフェライトサイドプレートの量が増加するとともに有効結晶粒径が増加し著しく靭性を劣化させる。
また、アッパーベイナイトの増加はMAの生成を助長する。MAは脆性亀裂の発生起点となりやすく、存在そのものが靭性の低下をまねく。そのため、MA分率の上昇は、シャルピーの吸収エネルギーを低下させる。このため、MAの生成率を1%未満とした。
本発明鋼の特徴はIGFを生成させ、MA量の減少と微細分散化である。そのためにIGFの生成核となるTiNやTiOを鋼中に分散させ、生成核にMnS等を複合析出させる。そのため、複合介在物の周囲はMn欠乏層が形成されるγ−α変態が促進される。高Mn化は生成核のMn欠乏層の形成を著しく助長するとともに、Cu−Ni系では欠乏層の形成を阻害しない。
本発明での基本成分は以上の通りであり、十分に目標値を達成できるが、さらに特性を高めるために、必要に応じて一種または二種以上を選択元素として添加する。
Cr:0.80%以下
Crは母材および溶接部の強度を高める元素であり、0.80%を超えると大入熱溶接HAZ靭性を劣化させる。そのため上限値を0.80%とした。大入熱溶接HAZ靭性を低下させず、強度を確保するためには、望ましくは0.05〜0.30%添加がよい。
Mo:0.30%以下
Moは母材強度および靱性を高める元素である。また、少量の添加でHAZ軟化を抑制する効果がある。しかし、0.30%を超えると大入熱溶接HAZ靭性を劣化させる。そのため上限値を0.30%としたが、好ましくは0.10%以下である。Moは大入熱溶接HAZ靭性を確保する観点では著しく有害な元素であるため極力添加量を減らすことが望ましい。
B:0.0003〜0.0030%
Bは鋼中に固溶して焼入れ性を高め強度を上昇させる元素である。また、溶接時に粒界フェライトの生成を抑制し、HAZ靭性を向上させる。これらの効果が得られるためには0.0003%以上の添加が必要である。しかし、Bを過多に添加すると母材靭性やHAZ靭性を低下させるためその上限値を0.0030%とした。
Mg:0.0003〜0.0030%
Mgは、溶接熱影響部、特に溶接溶融線近傍のきわめて高温にさらされる領域のオーステナイト粒の成長をも抑制し、細粒に保つ作用があり、溶接部の靭性を向上させる。この効果を享受するためには、少なくとも0.0003%以上の添加が必須であり、この量を下限とした。一方、必要以上に添加量が増えても添加量に対する効果代が小さくなるばかりでなく、Mgは製鋼歩留まりが必ずしも高くないため、経済性も失することになる。これらを鑑み本願発明においては上限を0.0030%に限定した。好ましい上限は0.002%である。
次に、本発明鋼材の製造条件限定の理由について説明する。
再加熱温度が1250℃を超えると、結晶粒径の粗大化が著しく、また、加熱によるスケールが鋼表面に多量に発生し表面の品質が著しく低下する。このため再加熱温度の上限を1250℃とした。
未再結晶温度域において累積圧下率で40%以上の熱間圧延を行う必要がある。未再結晶温度域における圧下量の増加は、圧延中のオーステナイト粒の微細化に寄与し、結果としてフェライト粒を微細化し機械的性質を向上させる効果がある。このような効果を得るためには、未再結晶域での累積圧下率が40%以上必要である。このため、未再結晶域での累積圧下量を40%以上に限定した。
鋼片は850℃以上で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/s以上の冷却速度で℃以下まで冷却する必要がある。850℃より低い温度で熱間圧延を終了した場合、フェライトが加工効果を受けるため靭性値が低下をする。
また、800℃未満の温度域より冷却を開始すると焼入れ性が不利となり、所要の強度が得られない。また、その時の冷却速度が5℃/s未満でも冷却速度が遅くなり高強度がはかれない。さらに、本発明鋼においては、5℃/s以上の冷却速度にて400℃以下まで冷却を続けても充分な靱性を確保できるため、特に建築用綱として焼戻し処理をせず使用でき廉価な製造方法となる。
靱性値が特に要求され、熱間圧延後に焼戻し処理を施す場合は、400〜650℃の焼戻し処理温度でとする必要かある。焼戻し処理を行う場合、650℃を超えると著しく軟化し強度の低下を招く。また、400℃未満の焼戻し処理では、低温変態組織やMA等の分解が不十分でありその効果が充分に得られない。これらの理由により、熱間圧延後に焼戻し温度の範囲を、400〜650℃とした。
次に、本発明の実施例について述べる。
表1の化学成分を有する溶鋼を鋳造したスラブを、表2にて示す条件にて熱間圧延を行い鋼板とした後、機械的性質を評価するために試験を実施した。引張試験片は各鋼板のJIS4号試験片を採取し、YS(0.2%%耐力)、TSを評価した。母材靱性は鋼板より2mmVノッチ試験片を採取し、0℃でシャルピー衝撃試験を行い得られる衝撃吸収エネルギー値にて評価した。HAZ靱性は、溶接入熱40kJ/mm相当の再現熱サイクル試験を実施した鋼材を、0℃でのシャルピー衝撃試験により得られる衝撃吸収エネルギー値によって評価した。表3に示すIGFの分率とMAの分率はエッチングした鋼材の組織を光学顕微鏡で観察することによって評価した。
表3は、各鋼における機械的性質をまとめたものを示す。鋼a〜oは本発明の実施例である。表1および表2から明らかなようにこれらの鋼板は化学成分と製造条件の各要件を満足しており、表3に示すように、母材強度や靭性は良好であり、大入熱溶接においても0℃でのシャルピー衝撃エネルギー値は70J以上と高靱性を有している。
これに対し、鋼p〜yは本願発明の範囲を逸脱する比較鋼は、母材の機械的性質あるいはHAZ靭性などの一つまたは複数の点で本願発明鋼に劣っている。鋼p〜tまでは製造条件が、鋼u〜yは化学成分が合わないため本発明より機械的性質が低下している例である。
鋼uはC量が高いためHAZ靱性が低下した。鋼vはMn量が高いためHAZ靱性が低下した。また、鋼wは化学成分は満足しているが、Ceq(M)が低いため強度不足となった。鋼xは炭素当量(Ceq(WES))や溶接割れ感受性(Pcm)が高いため、鋼yはNi,Cu量が高いためそれぞれHAZ靱性が低下した。鋼pは圧下量が少ないため母材組織が細粒にならず、母材の機械的性質が低下した例である。鋼qは水冷開始温度が低く母材靱性が低下した例である。鋼r、sはそれぞれ冷却速度が低く、あるいは水冷停止温度が高いため母材の強度が得られない。また、鋼tは焼戻し温度が高いため母材の機械的性質が劣化した例である。
Figure 2009041079
Figure 2009041079
Figure 2009041079

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C:0.04〜0.11%、
    Si:0.02〜0.30%、
    Mn:1.70〜2.50%、
    P:0.010以下、
    S:0.007%以下、
    Nb:0.005〜0.030%、
    Cu:0.05〜0.70%、
    Ni:0.05〜0.70%、
    V:0.02〜0.07%、
    N:0.0020〜0.0060%、
    Al:0.04%以下、
    Ti:0.005〜0.030%、
    Ca:0.0035%以下、
    O:0.0005〜0.0030%
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる化学成分の鋼であって、かつ、
    Ceq(M)=Mn/15+Cu/20+Ni/60
    が0.1より高く、
    Ceq(WES)=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/4
    が0.48未満であり、
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/15+5B
    が0.24未満であり、入熱が30kJ/mm以上の超大入熱溶接での溶接熱影響部(Heat Affected Zone;HAZ)でのHAZ組織において粒内フェライト(Intragranular Ferrite;IGF)が30%以上、島状マルテンサイト(martensite−austnite constituent;MA)が1%未満で構成されることを特徴とする溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
  2. 前記鋼が、さらに、質量%で、
    Cr:0.80%以下、
    Mo:0.30%以下、
    B:0.0003〜0.0030%、
    の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
  3. 前記鋼が、さらに、質量%で、
    Mg:0.0003〜0.0030%
    を含有することを特徴とする請求項1または2記載の溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の化学成分を有する鋳片を、連続鋳造法により鋳造し、該鋳片を1250℃以下の温度に再加熱後、未再結晶温度域において累積圧下率で40%以上の熱間圧延をし、850℃以上で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/s以上の冷却速度で400℃以下まで冷却することを特徴とする溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼の製造方法。
  5. 前記冷却後、さらに400〜650℃で焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項4記載の溶接熱影響部の靱性が優れた溶接構造物用鋼の製造方法。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載の溶接構造溶鋼を、入熱が30kJ/mm以上の超大入熱で溶接することを特徴とする溶接鋼構造物の製造方法。
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