JP2005307312A - 耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法 - Google Patents

耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 引張強度570MPa級以上の強度を有する耐震性と溶接性に優れた高張力鋼板の製造方法を提供すること。
【解決手段】 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.10〜3.00%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、かつCeq=C+Mn/6+Si/24+Mo/4+Cr/5+Ni/40+V/14が0.25以上0.45%以下、Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5Bが0.25%以下である鋼を鋳造後そのままか、一度冷却した後に再加熱して、1050〜1350℃の温度に保持し、その後、圧延温度範囲が800〜1350℃、900〜1050℃の温度範囲で総圧下率が50〜95%、800〜900℃の総圧下率が30%以下となるように圧延を行って、圧延終了後には、800℃以上から2〜100℃/sの平均冷却速度で350℃未満まで冷却し、その後、放冷により250℃未満まで冷却し、150〜450℃で焼き戻し、その後放冷することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐震性及び溶接性に優れた鋼板の製造方法に関するものである。この製法で製造した鋼材は、造船、橋梁、建築、海洋構造物、圧力容器、ラインパイプなどの溶接構造物一般に用いることができるが、低い降伏比が必要とされる建築構造物においての使用において特に有効である。
構造物に使用される鋼板に対しては高い強度が要求される一方で、耐震性の観点から低降伏比(降伏応力と引張応力の比)として例えば80%以下の値が、溶接性の観点から低Pcm(Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5B)として例えば0.25%以下の値が、さらに高い溶接熱影響部靭性が求められることが多い。
しかし、金属材料の強化機構の多くが転位の易動性低下に基づくことから、一般的に鋼の強化は降伏応力の増大を通じて降伏比の増大を招く。
このことから、たとえば引張強さ570N/mm以上の鋼において80%以下の降伏比を達成するのは、通常の製造方法では困難となる。また、強度増大に伴い必要な合金元素の添加総量が増大するためPcmは必然的に増大し、しかも溶接熱影響部の硬さ増大などの影響から溶接熱影響部靭性も一般的に低下する。
強度の増大に対して、Pcmに反映されない合金元素であるNb、Ti、V等を用いることも可能であるが、これらの炭化物による析出強化は降伏応力を大幅に増大させるため、低いPcmと高い強度が達成できても低い降伏比を達成するのは困難となる。
このように、鋼板の強度を増大するにあたっては、低い降伏比、低いPcm、さらに高い溶接熱影響部靭性を確保するのは、通常の成分及び製造方法では困難である。
強度の高い鋼材の降伏比を低減する従来技術としては、圧延後の鋼板をAr3点とAr1点の間の温度まで空冷し、その後に加速冷却を実施することで、組織をフェライトとベイナイトやマルテンサイトの混合組織とし、低い降伏比を達成する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法は、高い強度を確保するために合金元素の添加量を高める必要があるためにPcmが高く、溶接熱影響部靭性が低いという欠点、加速冷却開始までの時間が長く製造効率が大幅に低下するという欠点、加速冷却開始までに生成するフェライトの体積率が鋼板の部位毎に大きくばらつくことで最終的な鋼板の材質ばらつきが大きいという欠点、フェライト粒径が大きいために母材の靭性が低い欠点など多数の問題点がある。
さらに、圧延後に焼き入れた後、Ac1とAc3の間の温度まで再加熱し、組織の一部をオーステナイト化した後に急冷し、混合組織とする発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
いずれの方法も低YR化に有効ではあるが、強度を確保するためにCを始めとする合金元素の添加量を増大し、硬質第二相となる以前のオーステナイト中の合金元素量を高める必要があるため、溶接熱影響部の靱性や溶接性は低下する。また、金属組織中に生成する硬質相は破壊の起点となりやすく延性や低温靱性を劣化させる。
これらの製造方法は、いずれも耐震性を向上させる観点から降伏比を低下させるために鋼の金属組織を軟質相となるフェライトと硬質相となるベイナイトまたはマルテンサイトの混合組織にするものである。
しかし、このような製造方法は、圧延中に長時間の待機時間があったり、2回以上の熱処理を行う必要があるために生産性が著しく低下する問題点がある。また、その混合組織内のフェライトが粗大であったり硬質相が存在することによって延性や靱性を低下させる欠点があった。
このような欠点を改善するための技術として、オーステナイトの未再結晶温度域(概ね900℃以下の温度で、これ以下の温度では圧延後に再結晶が生じないためにオーステナイト結晶粒は加工による扁平度を増加させる)で圧延を行い、その後、水冷を行うことによってフェライトを微細なものにし、その後に生成するベイナイトおよびマルテンサイトと微細なフェライトの混合組織を実現し、粗大なフェライトに起因する靱性の劣化を回避する靱性にすぐれた低降伏比鋼の製造方法が示されている(例えば、特許文献3参照)。
確かにこの方法では、フェライトの細粒化によって靱性が改善されることが期待できる。また、この方法は、例えば特許文献1に示されているように圧延後にフェライトの生成を待って長い待機時間を取ることがないので生産性の点からも好ましい。
しかし、特許文献3では、その実施例の発明鋼欄に示されているように鋼の降伏は77%〜86%と比較的高く(多くの例は80%以上)、いっそうの降伏比の低下が求められている。
特開平10−265844号公報 特開平03−115524号公報 特開平01−176029号公報
本発明は、高強度鋼の降伏比を、靱性や延性さらには生産性を阻害せずに80%以下に抑制する耐震性及び溶接性に優れた鋼板の製造方法を提供することを課題としている。
本発明者らは、母材の強度が高くかつ降伏比が低いことに加え、溶接性が良好である、すなわち溶接熱影響部の靭性に優れかつ低Pcmにより溶接予熱負荷の低い鋼材を、圧延後に水冷を開始するまでの長時間の待ちや2回以上のオフライン熱処理などを行わずに製造する方法について鋭意検討を行った。
この結果、適正な焼き入れ性を有する鋼を特定の条件下で圧延、水冷、焼き戻しを行うことによって、容易に高強度、低降伏比、高溶接性鋼板が製造可能であることを見出した。 以下、本発明について説明する。
まず、低降伏比の鋼を得るための方法について説明する。低降伏比を得るためには大別して以下の2つの方法が想定される。
(1)軟質相と硬質相の混合組織とし、外部からの変形に対してまず軟質相が降伏、変形し、変形が進むと硬質相が変形を阻止し高い応力まで変形が進まないようにする方法であり、これによって降伏応力は軟質相によって定まり、引っ張り強度は硬質相の影響を強く受ける(実際にはそれぞれの体積分率と強度の按分比に近い)。具体的には、フェライト組織中にベイナイトやマルテンサイトを分散させるのがこの方法にあたる。
(2)ベイナイトやマルテンサイトは生成する際に自らの体積変化などによって変形され、結晶中に多量の可動転位が内在する。このような可動転位が存在すると、外部からの変形応力に対して、これらの可動転位が容易に移動することによって変形が開始するために降伏応力は引っ張り応力に対して著しく低い(降伏比が低い)。但し、これらベイナイトやマルテンサイトは、その延性や靱性を回復させる目的で焼戻を行うとその際に生成する鉄炭化物やその他の析出物が生成し、転位を固着してしまうなどのために降伏応力が顕著に上昇してしまう。
前者の方法は軟質相と硬質相の体積分率と硬さを制御すれば、極めて降伏比が低く、引っ張り強度の高い材料を作ることも可能である。
しかし、引っ張り強度570MPa以上の引っ張り強度を得ようとすれば、硬質相の例えばフェライト分率80%では、フェライトの強度は概ね350MPaとすれば、硬質相の強度は1500MPaもなければならないこととなる。このような軟質相と硬質相の硬度差が顕著であると外部から変形が加えられた場合、軟質相と硬質相の界面では硬質相が変形しないために軟質相が極端に変形し、この部分から破壊が生じることとなる。このためこのような2相組織は延性や靱性が劣る。
しかし、このような軟質相と硬質相の強度差をつけることを嫌って硬質相の体積分率を減らすと軟質相の連結度が下がり、降伏応力は低下しにくくなる。特に、軟質相をフェライトとして残部をベイナイトやマルテンサイトにする場合には、オーステナイトからの変態過程で先に生じるフェライト生成時にフェライト(炭素原子を殆ど含有できない)から残部オーステナイトへの炭素原子の濃縮を起こさせ、これを焼き入れることで硬度の高いベイナイト、マルテンサイト(強度はほぼ含有する炭素量で決まる)にする場合には、フェライトの連結度に加えて硬質相の強度も下がるので降伏比をさげることが難しくなる。従って、この方法で延性や靱性が良好かつ例えば570MPa以上の引張強度の高い鋼材を製造することは難しい。
一方、焼戻を行わない焼き入れままのベイナイトやマルテンサイトを用いる後者の方法は鋼の金属組織全体をベイナイトやマルテンサイトにするので上記したような2相組織特有の問題点は生じない。
しかし、ベイナイトやマルテンサイトは焼き入れままでは、その延性や靱性が良くないのが通常である。これを回復させる目的で焼戻を行うとその際に生成する鉄炭化物やその他の析出物が生成し、転位を固着してしまうなどのために降伏応力が上昇し、同時にベイナイトやマルテンサイト中に固溶していた炭素原子が析出してしまうことなどのために引っ張り強度が顕著に低下する。この降伏強度の上昇と引張強度の低下によって、降伏比は顕著に増加してしまう難点がある。
本発明者等は、これら2つの低降伏比鋼を得ることのできる方法を種々の条件で実験的に吟味し、以下のような本発明の着想を得た。
(A)低降伏比を得るために鋼の組織を基本的にはベイナイトまたはマルテンサイト主体の組織とする
(B)焼戻しはベイナイトやマルテンサイト中に固溶していた炭素原子をFe炭化物として排出させ、鋼の延性や靱性を改善する目的で実施する。この目的から、炭素原子が十分に拡散現象によって移動できる150℃以上の温度で実施する。
但し、焼戻温度が高すぎるとベイナイト中に固溶していた炭素原子から生成したFe炭化物が多数生成し、Nb、V、Tiとも結合して微細な析出物を形成して、これらFe炭化物や微細な析出物による転位の固着が顕著となり、降伏応力が上昇するので降伏比が高くなる。
さらに焼戻温度が高温(概ね500℃以上)になるとベイナイトやマルテンサイト組織の回復や粗大化と炭化物、析出物の粗大化によって引張強度の著しい低下が見られるようになる。このようになると鋼の降伏比は顕著に上昇し、85%を超えるようになる。
しかし、通常の焼き戻しはこのような温度(概ね500℃以上)で実施されており、当然、低降伏比を実現することはできない。
そこで、より低温での焼戻しでの特性に着目して検討した結果、焼戻温度を450℃以下の低温で実施すれば、可動転位を金属組織中に残存させ降伏応力を低く保つことができることが判明した。すなわち、150〜450℃の温度範囲で焼戻しを行うことによって低降伏比と延性、靱性の両者を良好にすることができるのである。
(C)上記の(A)、(B)に加えてフェライト相を第2相として少量を生成させることは降伏応力低下に有効に作用するので、これを利用することによりいっそう降伏比を低下させることができる。
但し、この時フェライト相はベイナイトやマルテンサイト中に孤立して分布していてもあまり効果がない。なぜなら周囲をベイナイトやマルテンサイトに取り囲まれているために変形応力を担うのは連結した状態にあるベイナイトやマルテンサイトであるため、これがフェライトの体積分率分だけ減少したとしかと考えられないからである。従って、孤立したフェライト粒はその体積分だけしか降伏応力を低下させないと考えられる。
また、フェライト粒がほぼ連結している場合でも連結方向が引張方向に強い傾向がある場合には、降伏応力を低下させる効果はあまり大きくない。これは極端に言えば軟質相と硬質相が層状に分布した状態と考えることができるので、このような場合にも変形応力を担うのは硬質相となるので、やはり軟質相の体積分しか降伏応力を低下させないものと考えられる。
一方、フェライト粒の連結が引張方向と垂直に生じている傾向が強い場合には、極端に言えば軟質相と硬質相が引っ張り方向と垂直に層状に繰り返し配置した状況を考えることができる。このような場合には、引っ張り応力に対して軟質相部分が選択的に変形することが許されるから、降伏応力は軟質相のものに近い値となると考えられるのである。
上述したような極端なフェライト粒の連結形態は実際には実現できない。但し、フェライト粒は変態前のオーステナイトの粒界に主に核生成することから、オーステナイトが未再結晶温度域で圧延され顕著に伸長、扁平化している場合には殆どのフェライトは圧延面に平行に面上に連結し、フェライト粒の連結は引張方向と平行に近くなり、未再結晶温度域での圧下率が高いほどその傾向が強く表れるものと考えられる。
一方、未再結晶温度域での圧延を行わなければオーステナイトは概ね等方的な多面体形状に配置していると考えられるので、その粒界上に核生成するフェライト粒の連結は当方的で引張方向と平行にも垂直にも連結している傾向が強い。
従って、同一のフェライト分率でもこのような分布の方が降伏応力を降下させる効果が大きい。すなわち、(A)および(B)に説明したベイナイトやマルテンサイトの可動転位を利用して低降伏比を実現する方法に加えて、いっそう降伏比を低下させるために、フェライト相を圧延面に垂直(普通、引張試験の引張方向に垂直)になるような連結状態を作ることが必要であり、このような状態を実現するにはフェライトが生成する冷却工程の前の熱間圧延をオーステナイトの再結晶温度域で終了させるか、未再結晶温度域での圧延をできるだけ軽微にすることによって達成する。
以上に説明した技術的要点を簡潔にまとめると、以下のようになる。
(D)鋼の組織をベイナイトまたはマルテンサイト主体の組織とし、これらの組織に内在する可動転位を利用して低降伏比を実現する。
(E)上記のベイナイトまたはマルテンサイト組織の延性、靱性を回復する目的で焼戻を行う。焼戻は条件によってはベイナイトまたはマルテンサイト中の可動転位を消失または固着させるなどの理由で低降伏比ではなくなる場合があるが、この焼戻の温度を150〜450℃の低温に限定することによって、低降伏比および延性、靱性の両者の改善を実現する。
(F)さらに、上記ベイナイトまたはマルテンサイト組織中にフェライト相を析出させることはさらに降伏比の低減に有効であるが、この際、フェライトの連結が圧延面に垂直方向に形成されるように、オーステナイトの未再結晶温度域圧延をできるだけ低減する。
本発明者等は、上記した考え方に基づき種々の鋼成分、製造条件で製造した鋼板の強度、降伏比や靭性、溶接熱影響部の靭性の調査を進めた結果、鋼中の特定成分の添加量や製造方法の規定が重要であることを新たに知見し、具体的に下記(1)〜(6)に示した耐震性及び溶接性に優れた高強度鋼の製造方法に関する本発明を完成させた。
(1)質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.10〜3.00%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、かつCeq=C+Mn/6+Si/24+Mo/4+Cr/5+Ni/40+V/14が0.25以上0.45%以下、Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5Bが0.25%以下である鋼を鋳造後そのままか、一度冷却した後に再加熱して、1050〜1350℃の温度に保持し、その後、圧延温度範囲が800〜1350℃、900〜1050℃の温度範囲で総圧下率が50〜95%、800〜900℃の総圧下率が30%以下となるように圧延を行って、圧延終了後には、800℃以上の温度から2〜100℃/sの平均冷却速度で350℃未満の温度まで冷却し、その後、放冷により250℃未満の温度まで冷却し、150〜450℃の温度で焼き戻し、その後放冷することを特徴とする、引張強度570MPa級以上の強度を有する耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
(2)質量%で、さらに、Cr:0.01〜0.50%、Mo:0.01〜0.50%、Cu:0.01〜3.00%、Ni:0.01〜3.00%、B:0.0001〜0.0030%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
(3)質量%で、さらに、Nb:0.001〜0.050%、V:0.001〜0.100%を含有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
(4)質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.050%、REM:0.001〜0.100%、Mg:0.0005〜0.0200%、Ca:0.0005〜0.0200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
(5)質量%で、さらに、Al:0.001〜0.100%を含有することを特徴とする、上記(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
(6)質量%で、さらに、N:0.0001〜0.0100%を含有することを特徴とする、上記(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
本発明によれば、耐震性と溶接性に優れた高強度鋼板を効率的に製造することが可能であるので、建築物の大型化などのニーズに対して、安価かつ溶接の施工性が良好で、構造物の安全性も高めることが可能な鋼材を提供することができ、その産業上の利用価値は高い。
以下に本発明を実施するための最良の形態について説明する。まず、鋼の成分について説明する。
Cはベイナイトやマルテンサイトの硬さ(強度)を高めるので、本発明では必須の元素である。また、金属組織中にフェライトを生成させる場合には、炭素原子はフェライトから残部オーステナイトへ分配、濃縮し、残部オーステナイトがベイナイトやマルテンサイトに変態する際にそれらの硬さ(強度)を高めるために降伏比の低減に有効に作用するので有効である。
しかし、0.03%未満の量ではその強化能が十分でなく、0.15%を超える過剰な添加では溶接部の硬さを顕著に上昇させ、溶接部の靱性を低下させるので、Cの添加量は0.03〜0.15%に限定した。
Siは脱酸元素として、また、鋼の強化元素として有効であるが、0.01%未満の含有量ではその効果がない。一方、0.50%を越えると、鋼の表面性状を損なう。
Mnは固溶強化および焼入性を向上させることによって、鋼の強化に有効な元素であるが、0.10%未満では十分な効果が得られない。一方、その含有量が3.00%を越えると溶接部の硬さが顕著に上昇し、溶接部の靱性が低下する。
Cr,Mo,Cu、Ni,Bはいずれも鋼の焼入れ性を向上させる元素であり、本発明の場合、その添加により鋼の強度を高めることができる。
しかし、過度の添加は鋼の靭性および溶接性を損なうため、0.01%≦Cr≦0.50%、0.01%≦Mo≦0.50%、0.01%≦Cu≦3.00%、0.01%≦Ni≦3.00%、0.0001%≦B≦0.0030%に限定する。
NbおよびVは、結晶粒の微細化と析出強化の面で有効に機能するので靭性を劣化させない範囲で使用しても良い。また、Nbはオーステナイトの未再結晶温度域を拡大するので、未再結晶温度域の圧延を重度に実施することを回避することを要点とする本発明では、その上限を制限する必要がある。
このような観点からNbおよびVの添加量は0.001%≦Nb≦0.050%、0.001%≦V≦0.100%とした。ここで、添加量の下限を0.001%とするのはこれ未満では効果がないからである。
Ti、REM、Ca、Mgは、鋼板の介在物制御して靱性を向上するためと溶接部靱性を改善するために添加する。特に、溶接部の加熱オーステナイトの微細化や粒内からの変態核生成を通じて母材靱性及び溶接熱影響部靱性を高めることができる。
この効果を発揮するためには、Ti、REMはそれぞれ0.001%以上、Mg、Caは0.0005%以上の添加が必要である。一方、過剰に添加すると硫化物や酸化物が粗大化して母材靱性や延性の低下をもたらすため、その上限値をTiで0.050%、REMで0.100%、Mg、Caで0.0200%とし、これらの1種または2種以上を添加する。
Al、Zr、Ta、Hfは脱酸元素としてあるいは炭窒化物形成元素として添加され鋼板と溶接部の強度と靱性を改善するために添加するが、0.001%未満の含有量ではその効果がなく、Alについては0.1%、Zr、Ta、Hfについては0.3%を越えると鋼の靱性や表面性状を劣化させるので、0.001%≦Al≦0.100%、0.001%≦Zr≦0.300%、0.001%≦Ta≦0.300%、0.001%≦Hf≦0.300%、に限定する。
Nは、Ti、AlなどとTiNやAlNを形成し、鋳片の再加熱の際に微細析出物としてオーステナイトの粒成長、粗大化を抑制する。オーステナイトの微細化はフェライト変態を促進し、本発明が意図するフェライトとベイナイトあるいはマルテンサイトの2相組織の生成を容易にする。また、微細析出物のTiNは溶接部の金属組織微細化にも寄与するために溶接部靱性も向上するので、これを添加することができる。
しかし、過度の添加はTiNやAlNを粗大化させ逆に靱性の劣化を招くので、Nの添加量は0.0001〜0.0100%以下とする。
また、本発明に於いては鋼の金属組織をベイナイトやマルテンサイトにすることが必要であり、鋼の焼き入れ性を向上しておく必要があるが、過度に焼き入れ性を高めることは、鋼の靱性や溶接部の靱性を劣化させる。
このような観点から、焼き入れ性を向上させる元素の添加量を、元素による焼き入れ性を示す指標であるCeq=C+Mn/6+Si/24+Mo/4+Cr/5+Ni/40+V/14で0.25質量%以上0.45質量%以下とした。これは、0.25質量%未満では十分な引張強さを達成することが困難であり、0.45質量%を超えると溶接熱影響部靭性が低下するからである。
また、本発明に於いては、溶接性(溶接割れ)を改善する目的のために、Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5Bを0.25質量%以下と規定した。これ以上では溶接部の割れ性が低下し、溶接前に予め溶接部を加熱するなどの付加的な工程が発生するなどの不都合が生じるためである。
その他、不可避的不純物であるP、Sの含有量はそれぞれ0.02%以下、0.008%以下が好ましい。
次に製造方法について説明する。本発明の製造法に於ける要点は、熱間圧延がオーステナイトの未再結晶温度域で重度に実施されることを回避し、圧延終了後には直接焼き入れにより鋼の金属組織をベイナイトまたはマルテンサイトとする。この際、微量のフェライトの生成は、オーステナイトの未再結晶温度域圧延を回避しているので、降伏比の低減に有効となるので、これを利用することもできる。そのような冷却後には、ベイナイトまたはマルテンサイト組織の延性、靱性を回復する目的で焼戻を行うが、これを低温で行うことによって、ベイナイトやマルテンサイトの本来有する低降伏比の特性を消失させずに低降伏比と延性、靱性の改善を実現することにある。
具体的には、鋳造された鋳片は鋳造後そのままか、一度冷却した後に再加熱して、1050〜1350℃の温度に保持し、その後、圧延温度範囲が800〜1350℃、900〜1050℃の温度範囲で総圧下率が50%〜95%、800〜900℃の総圧下率が30%以下となるように圧延を行って、圧延終了後には、800℃以上の温度から2〜100℃/sの平均冷却速度で350℃未満の温度まで冷却し、その後、放冷により250℃未満の温度まで冷却し、150〜450℃の温度で焼き戻し、その後放冷するものである。
まず、本発明はいかなる鋳造条件で鋳造された鋼片についても有効であるので、特に鋳造条件を特定しない。また、鋳造後そのまま圧延に供せられる直送圧延の場合でも、一度冷却された後に再加熱される再加熱圧延の場合でも、その条件を特定しない。一度、1050〜1350℃の範囲に保持されれば良い。
ここで、この保持温度の下限値を1050℃としたのは、これ以下の温度では、再加熱時のオーステナイトの粒径が小さいことや従属的に圧延温度低下することによって再結晶後のオーステナイト粒径がより小さくなることによってフェライトが生成しやすくなるために、鋼の主体的金属組織をベイナイトやマルテンサイトにできず、必要な強度を確保できないからである。また、保持温度の上限を1350℃以下とするのは、現在の設備技術では、これ以上の温度への再加熱やその温度での保持が困難だからである。
次に、圧延温度範囲を800〜1350℃とするのは、800℃未満の温度ではフェライト変態が圧延中に生じる可能性があるからであり、1350℃を超える温度での圧延は再加熱、保持温度の上限の条件からこれを超える温度での圧延は実質的に不可能だからである。圧延中にフェライト変態が生じると、フェライトが圧延により加工されるために、フェライトの硬度が上昇し軟質相としての機能が失われ、鋼の降伏比が高くなってしまう。
次に、800〜1350℃の温度範囲での圧延において、900〜1050℃の温度範囲で総圧下率が50%〜95%の圧延を行うのは、900℃という温度が本発明の想定する鋼のオーステナイトが再結晶する下限の温度と考えられるので、大半の圧延をこれ以上の温度で実施するためである。
また、圧延によるオーステナイトの再結晶によりオーステナイト粒を適度に細粒化しておくために総圧下率の下限を50%、上限を95%とした。これ未満の総圧下率ではオーステナイトが粗大で、最終的にできあがった鋼材の靱性が低い。また、上限を超える総圧下率ではオーステナイト粒径が小さすぎてフェライトが極度に生成しやすくなるので、安定的にベイナイトやマルテンサイトが主体の金属組織を実現できない。仮に、鋼の焼き入れ性を高めフェライトの生成を抑制したとしても、この際にはかなりの焼き入れ性に有効な合金元素を添加しなくてはならない。このような場合には溶接部の硬さが顕著に増加し、溶接部の靱性が著しく劣化してしまう。
さらに、800〜1350℃の温度範囲での圧延において、800〜900℃の総圧下率を30%以下とするのは、この温度範囲はオーステナイトの未再結晶温度域であるので、ここでの圧延を過度に行うのはオーステナイト粒を圧延方向へ進展させ、先に説明したようにフェライト粒を圧延面に沿って連結させてしまうために、低降伏比を得る効果が得られないからである。
特に、フェライト相の分率が高い場合には、軟質相のフェライトが存在すると降伏応力を下げるという予想とは逆に鋼の降伏比を上昇させてしまう現象が見出された。この原因は明確ではないが、オーステナイトの未再結晶温度域での過度の圧延は、鋼の降伏比を低下させるのに好ましくないことが判明した。
そこで、このような降伏比の低下を回避する目的で、オーステナイトの未再結晶温度域での圧延を最小限にすることとした。本発明鋼の範囲では、オーステナイトの未再結晶温度は概ね900℃未満であるので、これ以下の温度での圧延の総圧下率((初期板厚−最終板厚)/初期板厚)を30%以下とした。総圧下率((初期板厚−最終板厚)/初期板厚)を30%以下としておけば、オーステナイトの扁平はごく僅かであり、オーステナイトの扁平の影響を殆ど受けないからである。
なお、オーステナイトの未再結晶温度域での圧延を過剰に行うとフェライトの生成を顕著に促進するために、フェライトの生成量が増加し、鋼の金属組織をベイナイトやマルテンサイトとすることが難しくなり、鋼の強度が低下する。これらの理由により本発明における鋼の圧延に於いては、800〜900℃の総圧下率を30%以下と限定した。
次に、圧延終了後の冷却条件について説明する。本発明では、冷却後の金属組織をベイナイトまたはマルテンサイトとするために800℃以上の温度から2〜100℃/sの平均冷却速度で350℃未満の温度まで冷却する。
まず、800℃以上の温度から冷却を開始するのは、これ未満の温度からの冷却では冷却開始前に多量のフェライトが生成してしまい、鋼材の強度が確保できないからである。また、このような自然冷却中に生成したフェライト粒は粗大なフェライトであるために母材の靭性も低下するからである。
次に、冷却の平均冷却速度は、金属組織の大半をベイナイトまたはマルテンサイトにするためには大きければ大きいほど好ましいが、鋼の焼き入れ性に応じてこれを低下させることができる。本発明の鋼の成分範囲では概ね2℃/s程度まで平均冷却速度を低下しても金属組織の大半をベイナイトまたはマルテンサイトにすることが可能であるので、冷却速度の下限値を2℃/sとした。また、現在の技術水準では板厚20mm以上の鋼板の平均冷却速度を100℃/s超とすることは技術的に困難であることから、その上限を100℃/sとした。
なお、この冷却過程で、不可避的もしくは降伏比をより低下させる目的で、フェライトを微量に生成させても良い。但し、大量にフェライトが生成すると鋼の引っ張り強度が低下してしまうので、概ねの範囲としては体積分率で50%以内程度に抑制することが望ましい。
また、水冷の停止温度はオーステナイトをベイナイトあるいはマルテンサイト主体の組織とするため、350℃未満の温度とした。これ以上の温度では、十分な強度を有するベイナイトやマルテンサイト組織が得られないからである。
最後に、焼戻しの条件について説明する。本発明における焼戻しは、鋼の主体組織をベイナイトまたはマルテンサイトにするために実施した350℃未満の温度まで冷却の後に放冷により250℃未満の温度まで冷却した後に、150〜450℃の温度に加熱し、その後、放冷することによって行う。
この焼戻しはベイナイトやマルテンサイト中に固溶していた炭素原子をFe炭化物として排出させ、鋼の延性や靱性を改善する目的で実施する。この目的から、炭素原子が十分に拡散現象によって移動できる150℃以上の温度で実施する。
但し、焼戻温度が高すぎるとベイナイト中に固溶していた炭素原子から生成したFe炭化物が多数生成し、Nb、V、Tiとも結合して微細な析出物を形成して、これらFe炭化物や微細な析出物による転位の固着が顕著となり、降伏応力が上昇するので降伏比が高くなる。さらに焼戻温度が高温になるとベイナイトやマルテンサイト組織の回復や粗大化と炭化物、析出物の粗大化によって引張強度の著しい低下が見られるようになる。このようになると鋼の降伏比は顕著に上昇し、85%を超えるようになる。80%以下の低い降伏比を実現するためには焼戻温度を通常の焼戻しより低温とすることが必要であり、この目的を達成するために上記したような現象が顕著に生じない450℃以下に焼戻温度を限定した。すなわち、150〜450℃の温度範囲で焼戻しを行うことによって低降伏比と延性、靱性の両者を良好にすることができるのである。
なお、この焼き戻しは、どのような昇温速度や保持時間で行っても良いが引っ張り強度を高めるためには、できるだけ短い時間で焼戻を行うことが有効であるので、その加熱速度を0.05〜10℃/s、保持時間を0〜30分以内で実施することが望ましい。
種々の化学成分の供試鋼材を用いて、種々の製造条件で製造した板厚16〜100mmの鋼板について、母材の引張強さ、降伏比および溶接熱影響部靱性を評価した。
鋼板の化学成分、最終板厚、Ceq、Pcmを表1に、製造条件と母材の引張強さ、降伏比および溶接熱影響部靱性を表2に示す。
引張強さと降伏比は引張試験により測定した。試験片は、1/4t部(板厚中心と表面との中間)から圧延方向に垂直にJIS4号サブサイズ引張試験片を採取した。溶接熱影響部靱性は2水準の溶接条件で実施した溶接継手から試験片を採取して試験に供した。溶接方法はサブマージアーク溶接とエレクトロスラグ溶接の2種類とした。
サブマージアーク溶接の場合、突合せ溶接のボンドから0.5mmはなれた場所がシャルピー試験片のノッチ位置に対応するように試験片を採取し、0℃で行った3本の試験における衝撃吸収エネルギーの平均値を採用した。入熱条件は、例えば、板厚30mm、50mm、100mmそれぞれに対応する試験片採取部位及び溶接入熱はそれぞれ2.5kJ/mm(1/2t部)、4.0kJ/mm(1/4t部)5.5kJ/mm(1/4t部)程度である。
エレクトロスラグ溶接の場合、ボックス柱のスキンプレートとダイヤフラムの溶接に相当する継手を作成し、スキンプレート側のボンド部から0.5mmはなれた場所がシャルピー試験片のノッチ位置に対応するように試験片を採取し、0℃で行った3本の試験における衝撃吸収エネルギーの平均値を採用した。溶接入熱は、例えば、板厚30mm、50mm、100mmそれぞれに対して、40、60、90kJ/mmの程度である。
表1、2に示した実施例から、本発明法により製造された鋼板は降伏比が低く、かつ溶接熱影響部靱性に優れ、溶接割れ感受性を示すPcmも低いことから耐震性および溶接性にも優れており、本発明は有効である。
Figure 2005307312
Figure 2005307312

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C :0.03〜0.15%、
    Si:0.01〜0.50%、
    Mn:0.10〜3.00%
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、かつCeq=C+Mn/6+Si/24+Mo/4+Cr/5+Ni/40+V/14が0.25以上0.45%以下、Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5Bが0.25%以下である鋼を鋳造後そのままか、一度冷却した後に再加熱して、1050〜1350℃の温度に保持し、その後、圧延温度範囲が800〜1350℃、900〜1050℃の温度範囲で総圧下率が50〜95%、800〜900℃の総圧下率が30%以下となるように圧延を行って、圧延終了後には、800℃以上の温度から2〜100℃/sの平均冷却速度で350℃未満の温度まで冷却し、その後、放冷により250℃未満の温度まで冷却し、150〜450℃の温度で焼き戻し、その後放冷することを特徴とする、引張強度570MPa級以上の強度を有する耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
  2. 質量%で、さらに、
    Cr:0.01〜0.50%、
    Mo:0.01〜0.50%、
    Cu:0.01〜3.00%、
    Ni:0.01〜3.00%、
    B :0.0001〜0.0030%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
  3. 質量%で、さらに、
    Nb:0.001〜0.050%、
    V :0.001〜0.100%
    を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
  4. 質量%で、さらに、
    Ti :0.001〜0.050%、
    REM:0.001〜0.100%、
    Mg :0.0005〜0.0200%、
    Ca :0.0005〜0.0200%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
  5. 質量%で、さらに、
    Al:0.001〜0.100%
    を含有することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
  6. 質量%で、さらに、
    N:0.0001〜0.0100%
    を含有することを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の耐震性と溶接性に優れた鋼板の製造方法。
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