JP4120531B2 - 超大入熱溶接熱影響部靱性に優れる建築構造用高強度厚鋼板の製造方法 - Google Patents

超大入熱溶接熱影響部靱性に優れる建築構造用高強度厚鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築構造用として好適な、厚鋼板に係り、とくに、建築構造物の柱および梁等の、溶接入熱が400kJ/cmを超える超大入熱溶接を施される使途に好適な、引張強さが590MPaを超える建築構造用高強度厚鋼板に関する。
近年、建築構造物の大型化と大スパン化に伴い、使用される鋼材には厚肉化、高強度化が要求されている。一方、鋼構造物の安全性の観点から、使用される鋼材の降伏比の低減が要求されている。降伏比を低減することにより、降伏点以上の応力が付加されても破壊までに許容される応力が大きくなり、また、一様伸びが大きくなるため、塑性変形能に優れた鋼材となる。さらに、兵庫県南部地震において指摘されているとおり、溶接鋼構造物では、地震時のような急激でかつ大きな荷重負荷を受けると、十分な塑性変形を生じる前に、溶接部を主体に脆性破壊が生じる場合がある。このため、近年、溶接構造物用鋼材には、溶接部も含めて良好な靱性を具備することが求められている。
一方、構造物の施工効率の向上と施工コストの低減の観点から、溶接効率の向上が求められ、大入熱の高能率溶接が指向されている。例えば、高層および超高層建築物に主としてに適用されている箱型四面ボックス柱(あるいはコンクリート充填箱型四面ボックス柱)では、角溶接部で溶接入熱が600kJ/cmの多電極1パスサブマージアーク溶接が、ダイアフラム部で溶接入熱が1000kJ/cmを超えるようなエレクトロスラグ溶接が適用されている。このような溶接部では、溶接時に高温に晒される滞留時間が増大するとともにその冷却速度が低下する。このため、溶接熱影響部(以下、HAZともいう)の組織は粗大化しやすく、一般的に、良好なHAZ靱性が得られがたい。
とくに、引張強さが590MPaを超える高張力鋼では、強度確保のために合金を多量に添加することが一般的であるため、降伏比が上昇する傾向にあるとともに、HAZ靱性も低くなる。このため、低降伏比と優れたHAZ靭性とを兼備した高張力鋼板が要望されている。
このような要望に対し、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4には、低降伏比高張力鋼の製造方法が提案されている。特許文献1、特許文献2に記載された技術は、いずれも圧延後、直に焼入れする直接焼入れ法であり、圧延後の冷却の開始を遅らせ、5〜60%程度のフェライトを析出させた後、急冷して、フェライト相+硬化相の2相組織としている。これにより、低降伏比化を実現している。一方、特許文献3に記載された技術では、フェライト析出温度域にて保持させた後に冷却し、フェライト+硬化相の2相組織とすることによって低降伏比化を達成している。また、特許文献4に記載された技術では、熱間圧延後の鋼板を焼入れした後、再度フェライト+オーステナイトの2相域まで加熱し、焼入れしたのち、焼戻しを行い、低降伏比化を実現している。しかしながら、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4に記載された技術では、このように低降伏比化は実現できても、十分なHAZ靭性を有するまでに至っていないという問題がある。
このような問題に対し、例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8には、大入熱溶接のHAZ靱性を向上させる技術が提案されている。特許文献5には、100kJ/cmの溶接ボンド部靭性の改善をめざし、希土類元素とTiとを複合添加して、鋼中微細粒子を分散させてオーステナイトの粒成長を抑制し、溶接ボンド部の靭性向上を図る技術が提案されている。また、特許文献6には、Ti酸化物を微細分散させ、大入熱溶接HAZの高靭性化を図る技術が提案されている。また、特許文献7には、Tiの酸化物を微細分散させて、フェライト変態の核生成サイトとして利用し、大入熱溶接HAZの靭性を改善する技術が提案されている。また、特許文献8には、固溶Nを徹底的に低減するために、Tiと十分なAl量を含有させ、さらに微細酸化物としてCa酸化物を活用して、超大入熱溶接におけるHAZ靭性を向上させる高張力鋼板が提案されている。
しかし、特許文献5〜特許文献8に記載された技術によっても、引張強さが590MPa以上の高強度で、かつ母材降伏比を80%以下の低降伏比とし、さらに溶接入熱量が400kJ/cmを超えるような超大入熱溶接においても優れたHAZ靭性を安定して保持させることは困難なことであった。
特公昭58-10442号公報 特開昭62-77419号公報 特開平2-34721号公報 特開平4-99817号公報 特開昭60-184663号公報 特開昭57-51243号公報 特開昭60-245768号公報 特開2001-107177号公報
本発明は、上記した従来技術の問題を解決し、590MPa以上の引張強さと、80%以下の低降伏比とを有し、さらに溶接入熱量が400kJ/cmを超えるような超大入熱溶接においても優れたHAZ靱性を有する、超大入熱溶接部靭性に優れる建築構造用高強度厚鋼板の製造方法を提案することを目的とする。ここでいう、「400kJ/cmを超える超大入熱溶接においても優れたHAZ靱性」とは、0℃におけるシャルピー吸収エネルギーVが70J以上を有する場合をいうものとする。
本発明者らは、上記した課題を達成するために、強度、降伏比、および入熱400kJ/cmを超える超大入熱溶接HAZ靭性におよぼす各種要因について研究、検討した。その結果、
入熱が400kJ/cmを超える超大入熱溶接HAZにおいて、高靭性を得るためには、高温に加熱された領域におけるオーステナイト粒の粗大化抑制と、冷却時にフェライト変態を促進する変態核の微細分散が重要であり、そのために、TiNの適用と、Ca添加時の溶存酸素量を0.0010〜0.0030%に調節したうえで、Ca、S、Oの添加量をACRが0.2〜0.8%を満足するように調整し、さらにBを添加して炭素当量Ceqが0.47%以下となるようにすることが肝要であることを知見した。さらに、上記のように成分調整した鋼素材に熱間圧延を施した後、冷却速度と冷却停止温度を適正化した加速冷却処理と、さらに二相域に再加熱し焼入れ、焼戻しする熱処理とを組み合わせることにより、板厚:50mmを超える厚鋼板においても、上記した優れた超大入熱溶接HAZ靭性と、引張強さ:590MPa以上を有し、0.80%以下の低降伏比を有する母材特性とを兼備させることができることを知見した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.6〜1.6%、P:0.018%以下、S:0.005%以下、Al:0.1%以下、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、Ti:0.005〜0.030%、B:0.0003〜0.0050%、Ca:0.0005〜0.0050%、N:0.0030〜0.0060%、O:0.0010〜0.0030%を、次(1)式
ACR={Ca−(0.18+130Ca)×O}/(1.25×S) ………(1)
(ここで、Ca、O、S:各元素の含有量(質量%))
で定義されるACRが0.2〜0.8、かつ次(2)式
Ceq =C+Mn/6+Cu/15+Ni/15+Cr/5+Mo/5+V/5 ………(2)
(ここで、Ceq:炭素当量(%)、C、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%))
で定義される炭素当量Ceqが0.47%以下となる範囲で含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材を、1000〜1300℃の範囲の温度に加熱し、圧延終了温度を900℃以上とする熱間圧延を施した後、1℃/s以上の冷却速度で600℃以下まで加速冷却を行い、厚鋼板としたのち、さらに該厚鋼板に、 (Ac1変態点+10℃)〜 (Ac1変態点+70℃)の2相域の再加熱温度に加熱したのち、急冷する再加熱焼入れを行い、ついで焼戻しを行う再加熱焼入れ−焼戻し処理を施すことを特徴とする、引張強さ:590MPa以上を有し、超大入熱溶接熱影響部靱性に優れる建築構造用低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
(2)(1)において、前記組成に加えて質量%で、Cr:0.05〜0.50%、V:0.005〜0.01%、Mo:0.01〜0.30%のうちの1種または2種以上含有することを特徴とする建築構造用低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
(3)(1)または(2)において、前記再加熱温度で、5〜60min間保持することを特徴とする建築構造用低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
まず、使用する鋼素材の組成限定理由について説明する。なお、以下、組成におけるmass%は単に%と記す。
C:0.05〜0.15%
Cは、鋼の強度を増加させる元素であり、本発明では建築構造用厚鋼板として必要な強度(TS590MPa以上)を確保するために0.05%以上の含有が必要である。一方、0.15%を超えて含有すると、溶接部の靱性低下や低温溶接割れ感受性の増大をもたらす。このため、本発明ではCは0.05〜0.15%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.05〜0.12%である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として作用し、製鋼上0.05%以上の含有を必要とするが、0.50%を超える含有は、母材靱性を低下させるとともに、超大入熱溶接HAZにおいて島状マルテンサイトを生成し、HAZ靱性を低下させる。このため、Siは0.05〜0.50%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.05〜0.35%である。
Mn:0.6〜1.6%
Mnは、鋼の強度を向上させる元素であり、本発明では建築構造用厚鋼板として必要な強度(TS590MPa以上)を確保するために0.6%以上の含有を必要とする。一方、1.6%を超える含有は、HAZ靱性を著しく劣化させる。このため、Mnは0.6〜1.6%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.8〜1.6%である。
P:0.018%以下
Pは、不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり、鋼の靱性を劣化させるためできるだけ低減することが望ましい。特に、0.018%を超えるPの含有は、高強度鋼のHAZ靱性を著しく低下させる。このため、本発明では、Pは0.018%以下に限定した。なお、好ましくは0.015%以下である。
S:0.005%以下
Sは、Caを含有する鋼素材を用いる本発明では、Caと結合してCaS 粒子として凝固過程で微細に晶出し、さらに溶接時にCaS 粒子上にMnS として析出して、フェライト変態核として作用し、HAZ、特に、融合部(ボンド部)近傍の粗粒域HAZ、の靱性を向上させる効果を有する。このような効果は、S:0.0005%以上の含有で認められる。一方、0.005%を超えて含有すると、母材および溶接部の靱性を劣化させる。このため、Sは0.005%以下に限定した。なお、好ましくは0.0005〜0.0030%である。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用し、高張力鋼の溶鋼脱酸プロセスに於いてもっとも汎用的に使われる。また、熱処理時にNをAIN として固定し、Bの焼入れ性を維持する効果も有する。このような効果はAl:0.005%以上の含有で認められる。一方、0.1%を超える含有は、超大入熱溶接時に溶接金属部に混入して溶接金属部の靱性を低下させる。このため、本発明では、Alは0.1%以下に限定した。なお、好ましくは、0.010〜0.070%である。
Cu:0.1〜1.0%
Cuは、高靱性を保ちつつ強度を増加させることが可能な元素であり、HAZ靱性への悪影響も小さいため、高強度化のために有用な元素である。このような効果を得るためには、0.1%以上含有することが必要となる。一方、1.0%を超える含有は、熱間脆性を生じ、鋼板の表面性状を低下させる。このため、Cuは0.1〜1.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.2〜0.7%である。
Ni:0.1〜2.0%
Niは、Cuと同様に、高靱性を保ちつつ強度を増加させることが可能な元素であり、HAZ靱性への悪影響も小さいため、高強度化のために有用な元素である。このような効果を得るためには0.1%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり、経済的に不利になる。このため、Niは0.1〜2.0%に限定した。なお、好ましくは、0.2〜1.7%である。
Ti:0.005〜0.030%
Ti は、Nとの親和力が強く凝固時にTiN として析出して、HAZでのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、あるいはフェライト変態核としてもHAZの高靱化に寄与する。このような効果を得るためには、Tiは、0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.030%を超える含有は、逆にTiN が粗大化するため、上記した効果が期待できなくなる。このため、Tiは0.005〜0.030%に限定した。なお、好ましくは、0.010〜0.030%である。
B:0.0003〜0.0050%
Bは、焼入れ性の向上を介して、鋼の強度を増加させる作用を有するとともに、TiN が固溶するような高温に晒される溶接融合部(ボンド部)近傍の粗粒域HAZではBNを形成して、固溶Nの低減とフェライト変態核としてHAZ靱性向上に寄与する。このような効果を得るためには、0.0003%以上の含有を必要とする。一方、0.0050%を超える含有は焼入れ性を著しく増加させ、母材の靱性、延性の劣化をもたらすとともに、降伏比の制御が困難となる。このため、本発明ではBは0.0003〜0.0050%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.0003〜0.0020%である。
Ca:0.0005〜0.0050%
Caは、硫化物の形態を制御して鋼の延性向上に寄与する元素である。このような効果を発揮させるには、少なくとも0.0005%含有することが必要であるが、0.0050%を超えて含有しても効果が飽和する。このため、本発明では、Caは0.0005〜0.0050%に限定した。なお、本発明では、後述するように、好ましくはCa添加直前の溶存酸素量を0.0030%以下に調整した後、Caを添加して、Ca酸化物の生成を抑制してCaS を晶出させる。CaS は、溶鋼中で酸化物に比べて低温で晶出するために鋼中で微細且つ均一な分散が可能となる。このCaS 微細粒子はMnS 微細粒子と複合して溶接時にフェライト変態核として作用し、HAZ靱性の向上に寄与する。
N:0.0030〜0.0060%
Nは、Tiと結合してTiN として析出して、HAZでのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、あるいはフェライト変態核としてHAZの高靱化に寄与する。このような効果を有するTiN の必要量を確保するために、Nは0.0030%以上含有する必要がある。一方、0.0060%を超えて含有すると、溶接金属の靱性を低下させる。このため、Nは0.0030〜0.0060%に限定した。
O:0.0010〜0.0030%
Oは、不可避的不純物として含有し、鋼中では酸化物として存在して、清浄度を低下させる。このため、本発明ではできるだけ低減することが好ましいが、0.0010%未満とするためには精錬コストが多大となる。一方、0.0030%を超える含有は、CaO 系介在物が粗大化して、靱性に悪影響を及ぼす。このため、Oは0.0010〜0.0030%に限定した。
ACR:0.2〜0.8
本発明では、Ca添加時の溶鋼中の溶存酸素量を0.0010〜0.0030%と調整した上で、Ca、SおよびOを次(1)式で定義されるACRを0.2〜0.8を満足するように添加、調整する。
ACR={Ca−(0.18+130Ca)×O}/(1.25×S) ………(1)
ここで、Ca、O、S:各元素の含有量(質量%)
ACRが0.2未満では、CaS が晶出しないために、SはMnS 単独の形態で析出する。このMnS は鋼板製造時の圧延で伸長されて均一且つ微細に分散しないため、母材の靱性低下を招くとともに、溶接HAZ靱性向上にも寄与しない。一方、ACRが0.8を超えると、SがCaによって固定されMnSとなるSが不足し、MnSがCaS 上へ析出しないことから、フェライト生成核として働かずHAZ靱性向上が期待できない。ACRが、0.2〜0.8を満足してはじめて、CaS 上にMnS が析出した複合硫化物の形態となる。この複合硫化物の存在により、フェライト変態核として機能し、HAZの組織が微細化され、HAZ靱性が向上する。
Ceq:0.47%以下
本発明では、上記した成分組成範囲内で、さらに、次(2)式で定義される炭素当量Ceqが0.47%以下となるように、各成分の含有量を調整する。
Ceq=C+Mn/6+Cu/15+Ni/15+Cr/5+Mo/5+V/5 ………(2)
ここで、Ceq:炭素当量(%)、
C、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)
次に、HAZ靭性におよぼすCeq の影響について、本発明者らが行った実験結果について、説明する。
Ti:0.005〜0.025%、B:0.0004〜0.0025%を含有し、さらにACRを0.28〜0.73とし、Ceqを0.353〜0.495%に変化した厚鋼板から採取した再現熱サイクル試験片に、溶接入熱1000kJ/cmのエレクトロスラブ溶接のHAZの熱履歴を想定した再現熱サイクル(1400℃加熱、800〜500℃の冷却時間:1000s)を付与した。これら試験片からVノッチシャルピー衝撃試験片を採取し、0℃でのシャルピー吸収エネルギー(vE0)を求め、再現HAZ靱性を評価した。得られた結果を、vE0―Ceqの関係で図1に示す。
図1から、Ceqの増加により再現HAZ靱性(vE0)は低下する。これは、Ceqの増加により、組織が上部ベイナイト組織となり、島状マルテンサイトが増加するためと考えられる。また、図1から、400kJ/cmを超える超大入熱溶接において、0℃におけるシャルピー吸収エネルギーVで70J以上となる、優れたHAZ靭性を確保するためには、炭素当量Ceqを0.47%以下とする必要があることがわかる。
上記した基本組成に加えて、本発明では、さらに強度増加の目的で、必要に応じて、Cr:0.05〜0.50%、V:0.005〜0.01%、Mo:0.01〜0.30%のうちの1種または2種以上を含有することができる。Cr、V、Moはいずれも鋼の強度を増加させる元素であり、母材強度、溶接継手部強度の確保のため、必要に応じ選択して含有することができる。
Crは、鋼の強度を増加させる元素であり、このような効果は、0.05%以上の含有で認められる。一方、0.50%を超える含有はHAZ靭性を劣化させる。このようなことから、Crは0.05〜0.50%の範囲に限定することが好ましい。
Vは、Crと同様に鋼の強度を増加させる元素であり、このような効果は、0.005%以上の含有で認められる。一方、0.01%を超える含有はHAZ靭性を劣化させる。このようなことから、Vは0.005〜0.01%の範囲に限定することが好ましい。
Moは、Cr,Vと同様に鋼の強度を増加させる元素であり、このような効果は、0.01%以上の含有で認められる。一方、0.30%を超える含有はHAZ靭性に悪影響を及ぼす。このため、Moは0.005〜0.01%の範囲に限定することが好ましい。
本発明で使用する鋼素材は、上記した組成の溶鋼を、転炉等を用いる公知の溶製方法で溶製し、あるいはさらに、取鍋精錬等の精錬工程を経て、好ましくは連続鋳造法でスラブ等とすることが好ましい。
得られた鋼素材を、1000〜1300℃の範囲の温度に加熱し、圧延終了温度を900℃以上とする熱間圧延を施し、所定の寸法、形状の厚鋼板とする。
鋼素材の加熱温度が1000℃未満では、鋼素材の変形抵抗が高いために強圧することができず、板厚中心部まで十分圧下することが困難となる。特に、板厚が80mmを超える極厚鋼板の場合には、UT欠陥(ザク)が残存する恐れがある。一方、加熱温度が1300℃を超えると、加熱時のスケールによって表面疵を生じやすく、圧延後の手入れ負荷が増大する。そのため、鋼素材の加熱温度は1000〜1300℃の範囲の温度に限定した。
鋼素材に施される熱間圧延は、圧延終了温度を900℃以上とする以外には、所定の板厚および形状を満足できればよく、その条件はとくに限定されない。なお、板厚が80mmを超える極厚鋼板の場合には、ザク圧着のために1パスあたりの圧下率が15%以上となる圧延パスを少なくとも1パス以上確保することが望ましい。
圧延終了温度が、900℃未満では、変形抵抗が高くなりすぎて、圧延荷重が増大し圧延機への負荷が大きくなる。また、厚肉材を900℃未満まで圧延温度を低下させるためには、圧延途中で待機する必要があり、生産性を大きく阻害する。このため、本発明では、圧延終了温度を900℃以上とした。
圧延終了後、厚鋼板は、直ちに1℃/s以上の冷却速度で、600℃以下まで加速冷却される。圧延終了後の冷却速度が1℃/s未満では、目標の引張強さ:590MPa以上の高強度を確保することができない。このため、本発明では、熱間圧延終了後の冷却速度を1℃/s以上とした。なお、熱間圧延終了後の冷却速度の上限は、冷却設備の能力により決定されるが、形状の観点から50℃/s程度とすることが好ましい。また、本発明でいう冷却速度は、厚鋼板の板厚1/4位置における、冷却開始から600℃までの平均冷却速度をいうものとする。
本発明では、加速冷却の冷却停止温度を、600℃以下とする。冷却停止温度が600℃を超えて高くなると、目標の引張強さ:590MPa以上の高強度を確保することができない。加速冷却終了後は、厚鋼板を大気中で室温まで放冷させるか、あるいは室温まで冷却することなく直に連続して、再加熱焼入れ−焼戻し処理を施してもよい。
加速冷却された厚鋼板は、ついで、再加熱焼入れ−焼戻し処理を施される。
再加熱焼入れ処理は、フェライト+オーステナイトの2相域である、(Ac1変態点+10℃)〜(Ac1変態点+70℃)の範囲の再加熱温度に加熱したのち、急冷(焼入れ)する処理とする。この再加熱焼入れ処理は、硬質相と軟質相の強度差を十分与え、高強度で且つ低降伏比とするために重要なプロセスである。再加熱温度が、(Ac1変態点+10℃)未満では、再加熱時に生成するオーステナイト量が少なく、高強度を確保することが困難となる。一方、(Ac1変態点+70℃)を超えると、生成するオーステナイト量が多くなり、生成したオーステナイト相への炭素の濃化が希釈され、焼入れ性が低下する。このため、高強度および低降伏比が得られない。このようなことから、再加熱温度は(Ac1変態点+10℃)〜(Ac1変態点+70℃)の範囲の温度に限定した。なお、好ましくは、(Ac1変態点+10℃)〜(Ac1変態点+50℃)の範囲である。
また、再加熱温度からの急冷(焼入れ)は、0.1℃/s以上の冷却速度で冷却することが好ましい。再加熱時に生成したオーステナイト相は炭素が濃化しているため焼入れ性が高く、0.1℃/s以上の冷却速度で冷却すれば、容易にマルテンサイト変態を生起させることができ、高強度化できる。
上記した再加熱温度での保持時間は、5〜60min間とすることが好ましい。保持時間が5min未満では、オーステナイト相への炭素濃化が十分に行えない。一方、保持時間が60minを超えて長くなると、オーステナイト相への炭素の濃化が希釈され焼入性の低下による強度低下という不具合が生じる。このようなことから、再加熱温度における保持時間は、5〜60minとすることが望ましい。
再加熱後、急冷(焼入れ)された厚鋼板は、ついで焼戻し処理を施される。焼戻し温度は、板厚に応じて、すなわち、圧延後の加速冷却や再加熱焼入れ処理時の冷却速度の違いに応じて、決定され、とくに限定されないが、600℃以下で行うことが望ましい。焼戻し温度が600℃を越えると、強度低下が著しくなり、目標強度を満足することができなくなる。
上記した組成の鋼素材を用いて、上記した条件の熱間圧延、再加熱焼入れ−焼戻し処理を施すことにより、板厚100mmを超える極厚鋼板においても、超大入熱溶接時のHAZ靱性に優れ、かつ引張強さ:590MPa級で降伏比:80%以下の低降伏比を有する低降伏比高強度厚鋼板を容易に製造することができる。
表1に示す組成の溶鋼を転炉で溶製し、取鍋で脱ガス処理を施したのち、連続鋳造法でスラブ(鋼素材:厚み310mm)とした。これら鋼素材に、表2に示す条件(加熱温度、圧延終了温度)の熱間圧延を施したのち、表2に示す条件(冷却速度、冷却停止温度)の加速冷却(冷却速度、冷却停止温度)を施し表2に示す板厚の厚鋼板とした。ついで、これら厚鋼板に、表2に示す条件の再加熱焼入れ−焼戻し処理を施した。
得られた厚鋼板の1/2T部より、圧延方向に、JIS Z 2201の規定に準拠したJIS 4号引張試験片およびJIS Z 2202の規定に準拠したVノッチシャルピー衝撃試験片を採取し、母材の引張特性および0℃における吸収エネルギー(vE0 )(J)を求めた。
得られた厚鋼板の一部から、さらに、再現熱サイクル試験片を採取した。これら再現熱サイクル試験片に、入熱1000kJ/cmのエレクトロスラグ溶接でのHAZの熱履歴をシミュレートした熱サイクル(1400℃加熱、800〜500℃の冷却時間:Δt800−500=1000s)を付与した。このような熱サイクルを付与した試験片から、JIS Z 2202の規定に準拠したVノッチシャルピー衝撃試験片(10mm厚)を採取し、0℃でシャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE0 )(J)を求め、再現HAZ靱性を調べた。
また、得られた厚鋼板の一部から継手用試験板(板厚:60mm)を採取し、この継手用試験板をスキンプレート側に配し、ダイアフラム側に板厚:60mmの厚鋼板(60キロ鋼)を配し、ギャップ:25mmとしてエレクトロスラグ溶接(入熱900kJ/cm)を実施しT型溶接継手を作製した。なお、エレクトロスラグ溶接用ワイヤはJIS Z 3353 YES62相当品を、フラックスはJIS Z 3353 FS-FG3相当品を使用した。
得られた溶接継手の、スキンプレート側の各位置(溶接金属部溶接ボンド部、HAZ1mm、HAZ中央部)から、シャルピー衝撃試験片(Vノッチ試験片)を採取し、0℃でシャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE0 )(J)をもとめ、継手靭性を評価した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0004120531
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本発明例は、TS:590MPa以上の十分な高強度と、降伏比80%以下の低降伏比とを有する優れた母材特性を有するとともに、再現HAZ靱性もvE0 で70J以上の優れた超大入熱溶接HAZ靭性を有する厚鋼板となっている。さらに、継手靱性も、溶接金属部、ボンド部およびHAZ全ての部位において、vE0 が70Jを上回る優れた超大入熱溶接継手靱性を示している。
一方、本発明範囲を逸脱する比較例では、母材性能が目標を満足していないか、あるいは再現HAZ靱性、溶接継手靱性が低く、目標の超大入熱溶接HAZ靭性を満足していない。
図1は、再現HAZ靱性に及ぼす炭素当量(Ceq)の影響を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.15%、 Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.6〜1.6%、 P:0.018%以下、
    S:0.005%以下、 Al:0.1%以下、
    Cu:0.1〜1.0%、 Ni:0.1〜2.0%、
    Ti:0.005〜0.030%、 B:0.0003〜0.0050%、
    Ca:0.0005〜0.0050%、 N:0.0030〜0.0060%、
    O:0.0010〜0.0030%
    を、下記(1)式で定義されるACRが0.2〜0.8%、かつ下記(2)式で定義される炭素当量Ceqが0.47%以下、となる範囲で含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材を、1000〜1300℃の範囲の温度に加熱し、圧延終了温度を900℃以上とする熱間圧延を施した後、1℃/s以上の冷却速度で600℃以下まで加速冷却を行い、厚鋼板としたのち、さらに該厚鋼板に、 (Ac1変態点+10℃)〜 (Ac1変態点+70℃)の2相域の再加熱温度に加熱したのち、急冷する再加熱焼入れを行い、ついで焼戻しを行う再加熱焼入れ−焼戻し処理を施すことを特徴とする、引張強さ:590MPa以上を有し、超大入熱溶接熱影響部靱性に優れる建築構造用低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。

    ACR={Ca−(0.18+130Ca)×O}/(1.25×S) ………(1)
    ここで、Ca、O、S:各元素の含有量(質量%)
    Ceq =C+Mn/6+Cu/15+Ni/15+Cr/5+Mo/5+V/5 ………(2)
    ここで、Ceq:炭素当量(%)、
    C、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.05〜0.50%、V:0.005〜0.01%、Mo:0.01〜0.30%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の建築構造用低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
  3. 前記再加熱温度で、5〜60min間保持することを特徴とする請求項1または2に記載の建築構造用低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
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