JP2006282606A - (3s,4r)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸1水和物の結晶化方法 - Google Patents
(3s,4r)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸1水和物の結晶化方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で光学分割する方法において、高い収率で(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物を結晶化する方法、および溶媒のアセトンを再使用する方法を提供すること。
【解決手段】(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸0.6〜1.0モルを使用し、それらをアセトン1〜3.2Lに溶解し、水1.5〜3モルの存在下、−10〜25℃で晶析熟成させることを特徴とする、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化方法、およびろ液中のアセトンを単蒸留で回収して再使用する。
【選択図】なし
【解決手段】(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸0.6〜1.0モルを使用し、それらをアセトン1〜3.2Lに溶解し、水1.5〜3モルの存在下、−10〜25℃で晶析熟成させることを特徴とする、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化方法、およびろ液中のアセトンを単蒸留で回収して再使用する。
【選択図】なし
Description
本発明は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化方法に関する。さらに詳しくは、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で光学分割して、抗鬱剤塩酸パロキセチンの有用な中間体である、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物を高収率で結晶化する方法、および光学分割後のろ液からアセトンを回収し、再使用する方法に関する。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物は抗鬱剤の塩酸パロキセチンの有用な中間体である。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物は、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で光学分割して得られるが、従来、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で分割する方法がいくつか提案されている。
例えば、水溶媒中で光学分割する方法(特許文献1)、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンをセライトなどで一旦ろ過し、水:アセトン=1:0.1〜0.5の水主体の混合溶媒で光学分割する方法などである(特許文献2)。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物は、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で光学分割して得られるが、従来、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で分割する方法がいくつか提案されている。
例えば、水溶媒中で光学分割する方法(特許文献1)、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンをセライトなどで一旦ろ過し、水:アセトン=1:0.1〜0.5の水主体の混合溶媒で光学分割する方法などである(特許文献2)。
光学分割後のろ液に含まれる溶媒を、簡便な方法で回収して再使用する方法は知られていない。
特開平10‐291975号公報
特開2001‐131148号公報
特許文献1の方法は、水溶媒中で(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを光学分割する方法であるが、得られる(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶の純度が充分でなく、光学純度を向上させるために再結晶をする必要があり、収率が低下し、結晶化時間の延長により光学異性体が増加する傾向にあった。
特許文献2には、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸を(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンに対して1.05倍モル量使用し、アセトン濃度が9〜33%の溶媒を、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1gに対して約15倍容量(ml)使用し、セライトなどを用いてろ過をする操作が好ましいと記載されている。
また、特許文献2には、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1gに対して10mlのアセトン溶媒に、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンと等モル量の水を加えて、光学分割する方法も記載されているが、光学異性体が3.2%混入し、収率が32.7%と必ずしも満足すべきものでない。このため、水主体の溶媒にアセトンを加えて光学分割する方法が好ましいと記載されている。
光学分割においては、ラセミ体の半分しか利用されないため、より高い収率が望まれている。
水主体のアセトン混合溶媒を使用した場合、光学分割後のろ液中のアセトンを簡便に回収し再使用することは困難で、通常焼却処分され、経済的ではない。
特許文献2には、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸を(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンに対して1.05倍モル量使用し、アセトン濃度が9〜33%の溶媒を、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1gに対して約15倍容量(ml)使用し、セライトなどを用いてろ過をする操作が好ましいと記載されている。
また、特許文献2には、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1gに対して10mlのアセトン溶媒に、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンと等モル量の水を加えて、光学分割する方法も記載されているが、光学異性体が3.2%混入し、収率が32.7%と必ずしも満足すべきものでない。このため、水主体の溶媒にアセトンを加えて光学分割する方法が好ましいと記載されている。
光学分割においては、ラセミ体の半分しか利用されないため、より高い収率が望まれている。
水主体のアセトン混合溶媒を使用した場合、光学分割後のろ液中のアセトンを簡便に回収し再使用することは困難で、通常焼却処分され、経済的ではない。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行い、アセトン溶媒中、結晶化に必要な最少量の水の存在下、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸で光学分割することにより、光学分割後のろ液中のアセトンが簡便に回収でき、さらに晶析熟成温度を低くすることにより、高収率で(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物を結晶化する方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1](3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸0.6〜1.0モルを使用し、それらをアセトン1〜3.2Lに溶解し、水1.5〜3モルの存在下、−10〜25℃で晶析熟成させることを特徴とする、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化方法、
[2]光学分割後のろ液を蒸留して回収したアセトンを使用する[1]に記載の結晶化方法、
に関する。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1](3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸0.6〜1.0モルを使用し、それらをアセトン1〜3.2Lに溶解し、水1.5〜3モルの存在下、−10〜25℃で晶析熟成させることを特徴とする、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化方法、
[2]光学分割後のろ液を蒸留して回収したアセトンを使用する[1]に記載の結晶化方法、
に関する。
本発明の方法により、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンを(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸により光学分割して、抗鬱剤塩酸パロキセチンの有用な中間体として好適に使用しうる(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物を高収率で結晶化することができる。また、光学分割後のろ液中のアセトンは、簡便に蒸留することにより、再使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は大気下で実施してもよいし、窒素などの不活性ガス雰囲気下で実施してもよい。
本発明で使用される(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジは種々の方法で製造できる。例えば、特許文献2の参考例記載の方法により製造することができる。
光学分割剤(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸は、特許3257779号公報記載の方法により製造することができる。
(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸の使用量としては、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、0.6〜1.0モルを使用する。
(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸の使用量が0.6モル未満の場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下する虞がある。
(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸の使用量が1.0モルを超える場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物に、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンの異性体が混入する虞がある。
本発明で使用される(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジは種々の方法で製造できる。例えば、特許文献2の参考例記載の方法により製造することができる。
光学分割剤(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸は、特許3257779号公報記載の方法により製造することができる。
(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸の使用量としては、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、0.6〜1.0モルを使用する。
(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸の使用量が0.6モル未満の場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下する虞がある。
(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸の使用量が1.0モルを超える場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物に、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンの異性体が混入する虞がある。
アセトンの使用量としては、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、通常1〜3.2Lである。
(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンの1gに対しては、4〜15mlである。
アセトンの使用量が、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して1L未満であると、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物に、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンの異性体が混入する虞がある。
アセトンの使用量が3.2Lを超えると、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下する虞があり、また生産性が劣る。
(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンの1gに対しては、4〜15mlである。
アセトンの使用量が、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して1L未満であると、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物に、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンの異性体が混入する虞がある。
アセトンの使用量が3.2Lを超えると、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下する虞があり、また生産性が劣る。
(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジと(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸はアセトンに溶解する。
溶解温度は特に限定されないが、通常0〜56℃で溶解することができる。
(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンと(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸をアセトンに溶解した後、ろ過処理をすることなく光学分割することができる。これはアセトン主体の溶媒を使用することにより、不溶物がなく、従来のろ過、洗浄等の操作をすることなく、光学分割することができる。
溶解温度は特に限定されないが、通常0〜56℃で溶解することができる。
(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンと(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸をアセトンに溶解した後、ろ過処理をすることなく光学分割することができる。これはアセトン主体の溶媒を使用することにより、不溶物がなく、従来のろ過、洗浄等の操作をすることなく、光学分割することができる。
次いで水を加える。水は流入してもよく、また滴下してもよい。水の使用量としては、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、1.5〜3モルである。
水の使用量が1.5モル未満の場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下する虞がある。
水の使用量が3モルを超える場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下し、光学純度が低下する虞がある。
回収したアセトンを使用して光学分割する場合の水の使用量は、アセトンに含まれる水分量に応じて、加える水の量を調整する。
水を加える温度は、通常0〜56℃である。
水の使用量が1.5モル未満の場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下する虞がある。
水の使用量が3モルを超える場合は、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の収率が低下し、光学純度が低下する虞がある。
回収したアセトンを使用して光学分割する場合の水の使用量は、アセトンに含まれる水分量に応じて、加える水の量を調整する。
水を加える温度は、通常0〜56℃である。
水を加えた後に結晶が析出する。通常、水を加えた直後に結晶の析出が見られる。結晶の析出が認められない場合は、少量の種結晶を添加してもよい。種結晶の量は特に限定されないが、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、通常0.1〜10ミリモル程度でよい。
次いで結晶を晶析熟成させる。晶析熟成の温度は通常−10〜25℃の範囲である。
晶析熟成とは、結晶化する結晶の95%以上晶析する状態になるまで攪拌することである。
晶析熟成とは、結晶化する結晶の95%以上晶析する状態になるまで攪拌することである。
晶析熟成の時間は特に限定されないが、1時間で十分であり、熟成時間を延長しても光学純度には影響しない。
析出した(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶はろ過する。
ろ過温度は通常0〜25℃でよい。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶はアセトンで洗浄する。洗浄用のアセトンの使用量は、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、通常0.4〜0.9Lである。
ろ過温度は通常0〜25℃でよい。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶はアセトンで洗浄する。洗浄用のアセトンの使用量は、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、通常0.4〜0.9Lである。
得られた(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶は、通常60℃未満の温度で乾燥する。乾燥を早めるために減圧下乾燥してもよい。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の光学異性体の混入は、通常3%以下であればよく、特に2%以下であれば、最終の医薬品である塩酸パロキセチンの医薬品としての規格を満足することができる。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の光学異性体の混入は、通常3%以下であればよく、特に2%以下であれば、最終の医薬品である塩酸パロキセチンの医薬品としての規格を満足することができる。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物は、抗鬱剤である塩酸パロキセチンの有用な中間体として好適に使用する事ができる。
光学分割で得られたろ液中のアセトンは蒸留することにより、光学分割にそのまま使用することができる。蒸留法としては化学工場で通常使用されている単蒸留などの簡便な蒸留方法が用いることができる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジンは、特許文献2の参考例に記載の方法により製造した。
また、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸は、特許3257779号公報記載の方法により製造した。
光学純度の測定は以下の方法により実施した。
(HPLC条件)
検出器:UV 265nm
カラム:SUMICHIRAL OA‐4000(4.6mmφ×25cm)
カラム温度 :25℃
移動相:ヘキサン/2‐プロパノール/メタノール/トリフルオロ酢酸混合液(2000:200:40:1)
流量:1.0mL/min
また、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸は、特許3257779号公報記載の方法により製造した。
光学純度の測定は以下の方法により実施した。
(HPLC条件)
検出器:UV 265nm
カラム:SUMICHIRAL OA‐4000(4.6mmφ×25cm)
カラム温度 :25℃
移動相:ヘキサン/2‐プロパノール/メタノール/トリフルオロ酢酸混合液(2000:200:40:1)
流量:1.0mL/min
実施例1
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物
反応容器に、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸6.21g(23.9ミリモル)を加え、アセトン60mlで溶解した。0℃で水0.86g(47.8ミリモル)を滴下、同温度で48時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、10mlのアセトンで洗浄し、40℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.31gを得た。収率は45.6%、光学異性体含量は1.95%であった。
実施例2
アセトン60mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン10g(47.8ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸9.93g(38.2ミリモル)を加え、40℃で溶解した。40℃で水1.72g(95.6ミリモル)を滴下し、−10℃で8時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、20mlのアセトンで洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物10.3gを得た。収率は44.3%、光学異性体含量は0.92%であった。
(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物
反応容器に、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸6.21g(23.9ミリモル)を加え、アセトン60mlで溶解した。0℃で水0.86g(47.8ミリモル)を滴下、同温度で48時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、10mlのアセトンで洗浄し、40℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.31gを得た。収率は45.6%、光学異性体含量は1.95%であった。
実施例2
アセトン60mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン10g(47.8ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸9.93g(38.2ミリモル)を加え、40℃で溶解した。40℃で水1.72g(95.6ミリモル)を滴下し、−10℃で8時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、20mlのアセトンで洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物10.3gを得た。収率は44.3%、光学異性体含量は0.92%であった。
実施例3
アセトン60mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン10g(47.8ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸11.17g(43ミリモル)を加え、40℃で溶解した。40℃で水1.72g(95.6ミリモル)を滴下、−10℃で8時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、20mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物10.55gを得た。収率は45.3%、光学異性体含量は1.20%であった。
実施例4
アセトン120mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン20g(95.6ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸22.34g(86ミリモル)を加え、25℃で溶解した。0℃で水3.44g(190ミリモル)を滴下、0℃で27時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、40mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物21.19gを得た。収率は45.5%、光学異性体含量は0.90%であった。
アセトン60mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン10g(47.8ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸11.17g(43ミリモル)を加え、40℃で溶解した。40℃で水1.72g(95.6ミリモル)を滴下、−10℃で8時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、20mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物10.55gを得た。収率は45.3%、光学異性体含量は1.20%であった。
実施例4
アセトン120mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン20g(95.6ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸22.34g(86ミリモル)を加え、25℃で溶解した。0℃で水3.44g(190ミリモル)を滴下、0℃で27時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、40mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物21.19gを得た。収率は45.5%、光学異性体含量は0.90%であった。
実施例5
アセトン30mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸5.58g(21.5ミリモル)を加え、56℃で溶解した。56℃で水0.86g(47.8ミリモル)を滴下、0℃で9時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、10mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.19gを得た。収率は44.6%、光学異性体含量は0.63%であった。
実施例6
アセトン35mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸6.21g(23.9ミリモル)を加え、22℃で溶解した。22℃で水1.29g(71.7ミリモル)を滴下、22℃で15時間攪拌し、晶析熟成した。
22℃でろ過、10mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.05gを得た。収率は43.4%、光学異性体含量は1.37%であった。
アセトン30mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸5.58g(21.5ミリモル)を加え、56℃で溶解した。56℃で水0.86g(47.8ミリモル)を滴下、0℃で9時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、10mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.19gを得た。収率は44.6%、光学異性体含量は0.63%であった。
実施例6
アセトン35mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸6.21g(23.9ミリモル)を加え、22℃で溶解した。22℃で水1.29g(71.7ミリモル)を滴下、22℃で15時間攪拌し、晶析熟成した。
22℃でろ過、10mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.05gを得た。収率は43.4%、光学異性体含量は1.37%であった。
実施例7
アセトン35mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸6.21g(23.9ミリモル)を加え、22℃で溶解した。22℃で水1.08g(59.8ミリモル)を滴下、22℃で9時間攪拌し、晶析熟成した。
22℃でろ過、20mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.09gを得た。収率は43.8%、光学異性体含量は1.33%であった。
実施例8
アセトン375mlに(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン25g(119.5ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸27.92g(107.5ミリモル)を加え、溶解した。50℃で水4.31g(238.9ミリモル)を滴下した後、0℃に冷却して24時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、50mlのアセトンで洗浄し、40℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物26gを得た。収率は44.7%、光学異性体含量は1.63%であった。
実施例9
実施例8でろ過、洗浄したろ液を合わせ、単蒸留で回収したアセトンを用い、実施例1と同様の方法で光学分割し、0℃で24時間攪拌、晶析熟成した。結晶を60℃で乾燥し(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物を収率44.7%で得た。光学異性体は0.73%であった。
アセトン35mlに、(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン5g(23.9ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸6.21g(23.9ミリモル)を加え、22℃で溶解した。22℃で水1.08g(59.8ミリモル)を滴下、22℃で9時間攪拌し、晶析熟成した。
22℃でろ過、20mlのアセトンで結晶を洗浄し、50℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物5.09gを得た。収率は43.8%、光学異性体含量は1.33%であった。
実施例8
アセトン375mlに(3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン25g(119.5ミリモル)と(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸27.92g(107.5ミリモル)を加え、溶解した。50℃で水4.31g(238.9ミリモル)を滴下した後、0℃に冷却して24時間攪拌し、晶析熟成した。
0℃でろ過、50mlのアセトンで洗浄し、40℃で減圧下、乾燥した。(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物26gを得た。収率は44.7%、光学異性体含量は1.63%であった。
実施例9
実施例8でろ過、洗浄したろ液を合わせ、単蒸留で回収したアセトンを用い、実施例1と同様の方法で光学分割し、0℃で24時間攪拌、晶析熟成した。結晶を60℃で乾燥し(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物を収率44.7%で得た。光学異性体は0.73%であった。
Claims (2)
- (3SR,4RS)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン1モルに対して、(+)‐2’‐クロロタルトラニル酸0.6〜1.0モルを使用し、それらをアセトン1〜3.2Lに溶解し、水1.5〜3モルの存在下、−10〜25℃で晶析熟成させることを特徴とする、(3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化方法。
- (3S,4R)‐トランス‐4‐(4‐フルオロフェニル)‐3‐ヒドロキシメチルピペリジン (+)‐2’‐クロロタルトラニル酸 1水和物の結晶化後のろ液を蒸留して回収したアセトンを使用する請求項1記載の結晶化方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011024691A1 (ja) * | 2009-08-25 | 2011-03-03 | 住友化学株式会社 | 光学活性な1-アミノ-2-エテニルシクロプロパンカルボン酸エチルの製造方法 |
Citations (2)
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JPH10291975A (ja) * | 1996-06-13 | 1998-11-04 | Sumika Fine Chem Kk | ピペリジン誘導体およびその製造方法 |
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-
2005
- 2005-04-01 JP JP2005105852A patent/JP2006282606A/ja active Pending
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