JP2006282040A - 育児器具の幌 - Google Patents
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Abstract
【課題】 窓を覆うカバー部材の開閉操作が容易である育児器具の幌を提供する。
【解決手段】 育児器具における子供受入空間の上方を覆う幌10は、窓12を有する幌本体11と、窓12の前面を開閉可能に覆うカバー部材20と、カバー部材20の開閉動作を可能にするようにカバー部材20の一部を幌本体11にスライド可能に接続するスライド式接続手段とを備える。スライド式接続手段は、幌本体11に設けられた凸部14と、カバー部材20に設けられた凸部案内溝25とを含む。
【選択図】 図6
【解決手段】 育児器具における子供受入空間の上方を覆う幌10は、窓12を有する幌本体11と、窓12の前面を開閉可能に覆うカバー部材20と、カバー部材20の開閉動作を可能にするようにカバー部材20の一部を幌本体11にスライド可能に接続するスライド式接続手段とを備える。スライド式接続手段は、幌本体11に設けられた凸部14と、カバー部材20に設けられた凸部案内溝25とを含む。
【選択図】 図6
Description
この発明は、乳母車、自動車用子供座席、育児椅子、子供ベッド等の育児器具に関し、特に育児器具における子供受入空間の上方を覆う幌に関するものである。
特開2002−187554号公報(特許文献1)は、幌を備える乳母車を開示している。乳母車に取付けられる幌は、主として、座席に着座した子供を強い日差しから保護する機能を有している。
幌は、複数の幌骨と、この幌骨上に延在する幌布とを備える。このような幌を備えた乳母車は、従来から市場に多く提供されている。その中に、座席内への通風を確保するために、幌布に通風窓を備えたものもある。
暑くて湿気の多い日には、通風窓を開放することにより、座席内に涼感を与えることができる。一方、寒い日や風のきつい日には、通風窓を閉鎖しておく必要がある。そのため、従来の通風窓付き幌を有する場合、窓を覆う柔らかい布製等のカバー部材を設けている。
幌に設けられる窓には、上記のような通風を意図したものと、座席内の子供の様子を透視できるようにすることを意図したものとがある。後者の場合、一般的には、幌布に開口を設け、この開口に透明フィルムを取付けている。日差しは、透明フィルムを通過して座席内に入り込むので、この透明フィルムの窓も必要に応じて閉鎖できるようにするために、窓を覆う柔らかい布製等のカバー部材を設ける工夫がなされている。
特開2002−187554号公報
窓を覆うカバー部材の開閉操作は、できるだけ簡単であることが望ましい。
幌の機能として、周囲の明るさに比較して、座席内の明るさをやや暗くする明るさ調節機能もある。この明るさ調節機能に着目したとき、数段階に明るさを調節できるようにすることが望ましい。また、幌の明るさ調節機能に焦点をあてるのであれば、戸外で使う乳母車に限らず、車内に設置される自動車用子供座席や、室内で使用される育児椅子や子供ベッド等にも幌を取付けるのが望ましい。
この発明の目的は、窓を覆うカバー部材の開閉操作が容易である育児器具の幌を提供することである。
この発明の他の目的は、数段階の明るさ調節機能を有する育児器具の幌を提供することである。
この発明は、育児器具における子供受入空間の上方を覆う幌であって、窓を有する幌本体と、窓の前面を開閉可能に覆うカバー部材と、カバー部材の開閉動作を可能にするように、カバー部材の一部を幌本体にスライド可能に接続するスライド式接続手段とを備える。
上記構成の本発明によれば、カバー部材を例えば上方に持上げるようにすれば、カバー部材が幌本体上でスライド移動し、窓の前面を開放する。このようなカバー部材の開閉操作は、非常にシンプルである。
スライド式接続手段は、例えば、幌本体およびカバー部材のうちのいずれか一方に設けられた凸部と、他方に設けられた凸部案内溝とを含む。一つの実施形態では、幌本体に凸部が設けられ、カバー部材の裏面に凸部案内溝が設けられている。
一つの実施形態では、カバー部材は、中央において分離可能に接合された第1カバー部材と、第2カバー部材とを含む。この場合、第1カバー部材の一部および第2カバー部材の一部が、それぞれ、スライド式接続手段を介して前記幌本体に接続されている。このような構成であれば、状況に応じて2つのカバー部材のうち一方のみを開くようにしたり、両方のカバー部材を開くようにしたりすることができる。
上記の実施形態において、好ましくは、第1カバー部材および第2カバー部材は、それぞれ、それらのほぼ中央部分を中心として折り重ねられるように構成されている。このような構成であれば、窓の開度の調節をより微細に行うことができるようになるので、例えば、子供受入空間の明るさ調節を良好に行える。
図1は、育児器具の一例としての乳母車1を示している。図示する乳母車1は、子供受入空間である座席の上方を覆う幌10を備える。幌10は、ドーム型の立体形状を維持するために複数の幌骨と、この幌骨上に延在するように張られた幌布とを備える。
図2〜図7は、幌10を詳細に示している。図示するように、幌10は、ドーム形状の幌本体11と、カバー部材20とを備える。図示した実施形態では、幌本体11は、その前面部分に窓12(図6、図10参照)を有しており、カバー部材20は、窓12の前面を開閉可能に覆うものである。窓12には、目の細かいメッシュ地が張られている。目の細かいメッシュ地は、良好な通気性を維持し、入射する光に対しては光強度を緩和する機能を有する。
図1および図2から明らかなように、カバー部材20は、中央においてスライドファスナー23を介して分離可能に接合された第1カバー部材21と、第2カバー部材22とを含む。スライドファスナー23は、スライドレール23bと、スライダー23aとを有する。
幌10は、カバー部材20の窓開閉動作を可能にするように、カバー部材20の一部を幌本体11にスライド可能に接続するスライド式接続手段を備える。図示した実施形態では、第1カバー部材21の一部および第2カバー部材22の一部が、それぞれ、スライド式接続手段を介して、幌本体11に接続されている。
図4〜図6を参照して、スライド式接続手段の具体的構造を説明する。図4〜図6は、第2カバー部材22と幌本体11とのスライド接合部分を示している。図示していないが、第1カバー部材21と幌本体11とのスライド接合部分も、図4〜図6に示したものと実質的に同じ構造を有している。
スライド式接続手段は、幌本体11に設けられた係合凸部14と、第2カバー部材22の裏面に設けられた凸部案内溝25とを備える。凸部案内溝25は、係合凸部14を相対的にスライド可能に受入れる。なお、他の実施形態として、第2カバー部材22に係合凸部14を設け、幌本体11に凸部案内溝25を設けるようにしてもよい。
カバー部材20を窓閉鎖位置で固定しておくために、第1カバー部材21,22の端部領域に止めボタン24が取付けられ、幌本体11の両端部領域に受け具13が取付けられている。止めボタン24と受け具13とを係合させれば、カバー部材20を窓閉鎖位置で固定しておくことができる。
止めボタン24と受け具13との係合を解除すると、カバー部材20は、スライド式接続手段だけを介して幌本体11に接続されていることになるので、幌本体11上でスライドすることが可能になる。すなわち、図5に示す状態から、止めボタン24による係合を解除し、カバー部材20の中央部分の後方端を上方に持上げるように操作すると、カバー部材20(第1カバー部材21および第2カバー部材22)の後方部分が上方に向かってスライドし、窓12の一部を露出する。この状態が、図6に示される。第1および第2カバー部材21,22の上方へのスライド動作は、係合凸部14が凸部案内溝25に沿って相対的に移動することにより案内される。
第1カバー部材21および第2カバー部材22は、それぞれ、それらのほぼ中央部分に中心線となる縫い目21a,22aを有しており、この中心線21a,22aを中心として折り重ねられるようになっている。
図1および図7〜図11を参照して、幌10の種々の使用形態を説明する。
図1は、カバー部材20によって窓12を完全に覆っている状態を示している。例えば、日差しが強いときや、風の強いときに、この状態にされる。あるいは、座席内を暗くしたいときにこの状態にしてもよい。
図7は、第1カバー部材21を上方にスライド移動させて窓12の一部を露出させている状態である。第2カバー部材22は、窓閉鎖位置で固定されている。例えば、日差しが一方の側面側から座席内に入射するようなときに、この状態にされる。この状態では、第2カバー部材22によって日差しが座席内に入り込むのを防止し、第1カバー部材21から露出した窓12の一部によって座席内の通気性を保つ。また、窓の全閉状態に比べて、座席内を若干明るくすることができる。
図8は、第1カバー部材21および第2カバー部材22の両者を上方にスライドさせて窓12の一部を露出させている状態である。この状態では、窓12の左右側部の領域が露出するので、より良好な通気性を発揮できる。また、図7の状態に比べて、座席内を若干明るくすることができる。
図9は、第1および第2カバー部材21,22の止めボタン24と、幌本体11の受け具13との係合状態を維持したままで、窓12の一部を露出させている状態である。スライドファスナー23のスライダー23aを下方に引き下げることにより、第1カバー部材21と第2カバー部材22とを左右に分離し、さらに両カバー部材21,22をそれらの中心線21a,22aを中心として折り重ねるようにした状態である。この状態では、窓12の中央領域が露出している。
図10は、図9に示す状態から、止めボタン24と受け具13との係合を解除し、カバー部材20の中央部先端を手で掴んで幌本体11の後方にまで移動させた状態である。この状態では、幌本体11上の係合凸部14は、第1および第2カバー部材21,22の凸部案内溝25の下方端に位置し、第1および第2カバー部材21,22は、係合凸部14を中心として幌本体11上を後方に向かって回転している。また、第1および第2カバー部材21,22は、それぞれ、それらの中心線を中心として折り重ねられている。
図10に示す状態では、窓12が全開であり、良好な通気性を発揮できる。また、座席内の明るさを、他の状態に比べて明るくすることができる。座席内の明るさを最も明るくしようとする場合には、幌10を乳母車1から取外せばよい。
図11は、図10に示す状態から、スライダー23aを引き上げ、第1および第2カバー部材21,22を接続している状態である。
上記のように図示した実施形態によれば、周囲の状況や座席内の子供の状況に応じて、カバー部材20の位置および形態を種々に変更することができる。
図示した実施形態は、乳母車1に取付けられた幌10であったが、この発明は、車内に設置される自動車用子供座席や、室内で使用される育児椅子や子供ベッド等の育児器具の幌としても適用可能である。室内で使用される育児器具においては、子供の睡眠環境を整えるための明るさ調節機能を備える幌として有利に利用することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、子供受入空間を有する育児器具の幌として有利に利用され得る。
1 乳母車、10 幌、11 幌本体、12 窓、13 受け具、14 係合凸部、20 カバー部材、21 第1カバー部材、21a 中心線、22 第2カバー部材、22a 中心線、23 スライドファスナー、23a スライダー、23b スライドレール、24 止めボタン、25 凸部案内溝。
Claims (4)
- 育児器具における子供受入空間の上方を覆う幌であって、
窓を有する幌本体と、
前記窓の前面を開閉可能に覆うカバー部材と、
前記カバー部材の開閉動作を可能にするように、前記カバー部材の一部を前記幌本体にスライド可能に接続するスライド式接続手段とを備える、育児器具の幌。 - 前記スライド式接続手段は、前記幌本体およびカバー部材のうちのいずれか一方に設けられた凸部と、他方に設けられた凸部案内溝とを含む、請求項1に記載の育児器具の幌。
- 前記カバー部材は、中央において分離可能に接合された第1カバー部材と、第2カバー部材とを含み、
前記第1カバー部材の一部および前記第2カバー部材の一部が、それぞれ、前記スライド式接続手段を介して前記幌本体に接続されている、請求項1または2に記載の育児器具の幌。 - 前記第1カバー部材および前記第2カバー部材は、それぞれ、それらのほぼ中央部分を中心として折り重ねられるように構成されている、請求項3に記載の育児器具の幌。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005106224A JP2006282040A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | 育児器具の幌 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006282040A true JP2006282040A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37404382
Family Applications (1)
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JP2005106224A Withdrawn JP2006282040A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | 育児器具の幌 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006282040A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011521155A (ja) * | 2008-05-23 | 2011-07-21 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 風車のタワーセクションのための調節可能なターポリン |
JP2012192755A (ja) * | 2011-03-15 | 2012-10-11 | Richell Corp | ベビーカーの幌、該幌が取り付けられたベビーカー |
JP2015116938A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | コンビ株式会社 | 手押し車用の幌及び乳母車 |
CN113018020A (zh) * | 2021-03-08 | 2021-06-25 | 安徽好月子安康母婴护理有限公司 | 一种便于婴儿入睡的母婴驱虫护理床 |
-
2005
- 2005-04-01 JP JP2005106224A patent/JP2006282040A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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