JP2021098501A - チャイルドシートカバー - Google Patents
チャイルドシートカバー Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021098501A JP2021098501A JP2020208667A JP2020208667A JP2021098501A JP 2021098501 A JP2021098501 A JP 2021098501A JP 2020208667 A JP2020208667 A JP 2020208667A JP 2020208667 A JP2020208667 A JP 2020208667A JP 2021098501 A JP2021098501 A JP 2021098501A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- child seat
- cover
- opening
- core material
- surface portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】チャイルドシートに着席した幼児の頭部や足元の周囲に、より広い空間を形成することができ、その空間の広さを維持することが可能なチャイルドシートカバーを提供する。【解決手段】自転車のチャイルドシートCを被覆するチャイルドシートカバーXであって、外周縁に設けた下向きU字状の枠材12によって形態が規定される左右一対の側面カバー1A,1Bと、側面カバー1A,1B同士の間に配置され且つチャイルドシートCの着席者から見て前方、上方、後方に位置する前面部21、天面部22、背面部23を有する中央カバー2と、側面カバー1A,1B同士を接続する位置に設けられ且つ少なくとも当該設けられた箇所における側面カバー1A,1B同士の離間距離を維持する突っ張り部7(胴回り芯材71、頭上芯材72)とを備えた構成にした。【選択図】図4
Description
本発明は、自転車に搭載されるチャイルドシートを被覆可能なチャイルドシートカバーに関するものである。
従来より、雨天時や降雪時に、自転車の例えば後部荷台に固定されたチャイルドシートを被覆するように装着することで、チャイルドシートに乗せた幼児が雨風や雪、あるいは冷たい外気に曝されることを防止可能なチャイルドシートカバーが知られている。
チャイルドシートカバーは、底面側が開口した略ボックス状の形態を有し、チャイルドシート全体を被覆可能なサイズに設定されている。底面側が開口した略ボックス状の形態として、チャイルドシートの両外側に配置される側面カバー部と、側面カバー部同士の間に形成される前面カバー部、天井カバー部、及び背面カバー部とを備えた形態を挙げることができる(例えば特許文献1)。このようなチャイルドシートカバーをチャイルドシートに装着することで、チャイルドシートカバーの内部空間がチャイルドシートに着席した幼児の周囲空間となる。
また、一対の側面カバーと、幼児座席の上側及び前側に配置される天井カバーとを備え、各側面カバーの外周縁に閉ループ状の弾性変形可能な枠部を設けたチャイルドシートカバーも知られている(特許文献2)。このようなチャイルドシートカバーであれば、枠部によって側面カバーの外縁形状が保持され、チャイルドシートに着席した幼児の周囲に適度な広さの空間が形成される。なお、特許文献2に記載のチャイルドシートカバーは、自転車のハンドル近傍に固定されたチャイルドシートにも適用可能なものである。
ところで、特許文献2記載のチャイルドシートカバーは、一対の側面カバーの外周縁に天井カバーをスライドファスナで開閉可能に接続することで全体としてボックス状の形態になる構成である。このようなチャイルドシートカバーは、各側面カバーの外縁形状を保持することが可能であり、またチャイルドシートにフックボタン等を利用してチャイルドシートカバーの側面カバーを取り付けることで、チャイルドシートカバーに対して側方からの風(横風)を受けた場合にも側面カバー同士の幅はチャイルドシートの幅方向の寸法に応じた距離に維持される。
しかしながら、特許文献2記載のチャイルドシートカバーは、カバー単体での水平方向(幅方向)の保形性に積極的に寄与するパーツを備えていないため、横風を受けた方の側面カバーのうち特にチャイルドシートに対してフリーな状態にある部分(フックボタン等による取付箇所から離れた部分)が他方の側面カバーに近付く方向に移動してしまい、天井カバーが弛んでチャイルドシートカバーの内部空間が狭くなり、着席している幼児にとっての快適性が損なわれる場合がある。特に、弛んだ天井カバーが幼児の頭部、顔に触れたり、視界の邪魔になると、幼児にとっての快適性は著しく低下する。さらに、横風を受けた方の側面カバーが他方の側面カバーに近付いて幼児の足元に触れることも幼児にとっての快適性が低下する要因になる。また、風(横風や向かい風)を受けていない場合であっても、天井カバーのうち幼児の頭上に相当する部分や頭部近傍の部分が風雨や自重によって垂れ下がったり、チャイルドシートカバーの内部空間を狭める方向に寄ってくると、それによっても快適性は損なわれる。
しかしながら、特許文献2記載のチャイルドシートカバーは、カバー単体での水平方向(幅方向)の保形性に積極的に寄与するパーツを備えていないため、横風を受けた方の側面カバーのうち特にチャイルドシートに対してフリーな状態にある部分(フックボタン等による取付箇所から離れた部分)が他方の側面カバーに近付く方向に移動してしまい、天井カバーが弛んでチャイルドシートカバーの内部空間が狭くなり、着席している幼児にとっての快適性が損なわれる場合がある。特に、弛んだ天井カバーが幼児の頭部、顔に触れたり、視界の邪魔になると、幼児にとっての快適性は著しく低下する。さらに、横風を受けた方の側面カバーが他方の側面カバーに近付いて幼児の足元に触れることも幼児にとっての快適性が低下する要因になる。また、風(横風や向かい風)を受けていない場合であっても、天井カバーのうち幼児の頭上に相当する部分や頭部近傍の部分が風雨や自重によって垂れ下がったり、チャイルドシートカバーの内部空間を狭める方向に寄ってくると、それによっても快適性は損なわれる。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、主たる目的は、チャイルドシートに着席した幼児の頭部や足元の周囲に、より広い空間を形成することができ、その空間の広さを維持することが可能なチャイルドシートカバーを提供することにある。
すなわち、本発明に係るチャイルドシートカバーは、自転車のチャイルドシートを被覆するチャイルドシートカバーであって、外周縁に設けた略下向きU字状の枠材によって形態が規定される左右一対の側面カバーと、側面カバー同士の間に配置され且つチャイルドシートの着席者から見て前方、上方、後方に位置する前面部、天面部、背面部を有する中央カバーと、側面カバー同士を接続する位置に設けられ且つ少なくともその設けられた箇所における側面カバー同士の離間距離を維持する突っ張り部とを備えていることを特徴としている。
ここで、本発明における側面カバーは、下向きU字状の枠材によって外縁形態が規定されているため、良好な保形性を有する。また、本発明における中央カバーは、前面部、天面部及び背面部を一体または一体的に有するものであればよく、各部(前面部、天面部、背面部)の境界が明確に特定可能か否かは不問である。本発明に係るチャイルドシートカバーは、チャイルドシートがサドルの前後どちらに設けられているものであってもそのチャイルドシートに対応して装着可能なものである。
このような本発明に係るチャイルドシートカバーであれば、枠材を有する側面カバーの外縁形状を保持することができるとともに、側面カバー同士を接続する突っ張り部によって側面カバー同士の離間距離を維持する構成であるため、横風を受けた場合にも風を受けた方の側面カバーが他方の側面カバーに近付く方向に移動する事態を防止・抑制することができ、チャイルドシートに着席している幼児にとって不快にならないチャイルドシートカバーの内部空間の広さを確保することができる。
本発明における突っ張り部として、一方の側面カバー、前面部、他方の側面カバー、背面部に亘って設けられる胴回り芯材を挙げることができる。このような胴回り芯材を有するチャイルドシートカバーであれば、左右方向(幅方向)のみならず前方または後方から風を受けた場合にもチャイルドシートカバーの内部空間が前後方向に極端に狭まる事態を防止・抑制することができる。
突っ張り部として機能する胴回り芯材は、一方の側面カバー、前面部、他方の側面カバー、背面部に亘って周回する環状のものであってもよいが、おおむね環状をなし所定部分で途切れている略環状のものであっても構わない。特に、チャイルドシートに対する幼児の乗降をスムーズに行えるように、中央カバーのうち少なくとも前面部及び天面部と、何れか一方の側面カバーとの接続部分にファスナによる開閉ラインを設定した構成であれば、胴回り芯材は、開閉ラインを境に縁が切れているものであることが好ましい。
チャイルドシートカバーの側面カバー及び前面部が、チャイルドシートに着席した幼児の足元を被覆可能なサイズであれば、幼児の足元まで風雨から保護することができる。この場合、側面カバーの下端部に至る位置まで開閉ラインを設定すると、ファスナの開閉操作で開閉ラインに沿って着席者の足元まで簡単に開閉することができ、着席の乗降をスムーズに行うことができる。
また、本発明に係るチャイルドシートカバーでは、突っ張り部として、中央カバーのうち天面部に設けられる頭上芯材を適用することも可能である。このようなチャイルドシートカバーであれば、着席者の頭上に適切な広さの空間を確保することができる。
一方、本発明において天面部に頭上芯材を設けないチャイルドシートを適用することもできる。この場合、中央カバーと各側面カバーとの接続部分に設けたファスナによる開閉ラインを天面部と背面部との境界部分に至る位置まで延伸する開閉ラインに設定すると、ファスナによって開閉ラインを閉じた状態にすることで、閉じ状態にある開閉ラインが側面カバー同士の離間距離を維持する突っ張り部として機能することが期待できるとともに、ファスナによって開閉ラインを開放した状態にすることで、天面部と背面部との境界部分のうち開閉ラインが設定されている部分において天面部と背面部との接続状態を一時的に解除することができ、さらに開閉ラインが設定されている側面カバーと中央カバーとの接続状態もを一時的に解除することができる。その結果、中央カバーと側面カバーを重ねるように折り畳んだ状態で中央カバーのうち、側面カバーとの接続部分周辺に皺が寄る程度が、天面部に設けた頭上芯材で側面カバー同士の離間距離を維持し続ける態様と比較して著しく減少し、使用時においては中央カバーに皺が残っていないか、極めて少ないことによって、チャイルドシートに着席している幼児にとっても、中央カバー越しに幼児の様子を見る保護者等の利用者にとっても視認性に優れたものになる。
本発明のチャイルドシートカバーは、突っ張り部として、胴回り芯材または頭上芯材の何れか一方のみを有するものであってもよいし、あるいは胴回り芯材及び頭上芯材の両方を有するものであってもよい。
本発明によれば、側面カバー同士の離間距離を維持する突っ張り部を側面カバー同士の間に設けているため、チャイルドシートカバー内における水平方向(幅方向)の空間の広さを確保することができ、横風を受けても側面カバー同士の離間距離を保ち、チャイルドシートに着席している幼児にとっての快適性が損なわれる事態を防止・抑制可能なチャイルドシートカバーを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るチャイルドシートカバーXは、図1及び図2(図1は斜め前方から見たチャイルドシートカバーXの全体図であり、図2は背面から見たチャイルドシートカバーXの全体図である)に示すように、左右一対の側面カバー1(第1側面カバー1A,第2側面カバー1B)と、側面カバー1A,1B同士の間に配置される中央カバー2とを備え、下方に開口した略ボックス状の形態を有するものである。図1等には、自転車の後部荷台に固定されたチャイルドシートCを本実施形態に係るチャイルドシートカバーXで被覆した装着状態を示している。
チャイルドシートCは、図3に示すように、座席本体C1と、背凭れ部C2と、ヘッドレストC3と、足載せ部C4(フットレスト)と、取手部C5とを備えた一般的なものである。
各側面カバー1(1A,1B)は、図1及び図4等に示すように、適宜の縦長形状を有する側面カバー本体11と、側面カバー本体11の外周縁に設けた下向きU字状の枠材12とを備え、枠材12によって形態が規制されているものである。なお、図4では、通常使用時には視認できない(図1では視認できない)枠材12の配置箇所を模式的に示している。側面カバー本体11は、上半部11Tと下半部11Dとに区別されており、上半部11Tを透明または半透明の素材から形成し、下半部11Dを不透明(本実施形態では例えば紺色)の素材から形成している。側面カバー本体11の具体例としては、ポリエステル等の生地に防水処理または撥水処理の何れか一方の処理、或いは両方の処理を施した態様を挙げることができる。また、透明または半透明の素材から形成した上半部11Tには、紫外線遮蔽率の高い紫外線カット素材を適用している。側面カバー本体11の外周縁には、枠材12を挿し通すための中空管状部13を形成し、中空管状部13に枠材12を挿通することで、枠材12が外部に露出することを防止するとともに、側面カバー本体11全体に適度なテンションが作用した状態に維持することができる(図1参照)。
中央カバー2は、チャイルドシートCの着席者から見て前方、上方、後方に位置する前面部21、天面部22、背面部23を有するものである。中央カバー2の具体例としては、ポリエステル等の生地に防水処理または撥水処理の何れか一方の処理、或いは両方の処理を施した態様を挙げることができる。本実施形態では、前面部21と天面部22の境界部分が素材や色によって明確に識別できない一方、天面部22と背面部23の境界部分が素材や色によって識別可能な中央カバー2を適用している。前面部21の下端は、側面カバー1の下端と略同じ位置にあり、本実施形態のチャイルドシートカバーXでは、側面カバー1及び前面部21によって着席者の足元(チャイルドシートCの足載せ部C4)を被覆可能なサイズに設定している。本実施形態では、前面部21の下端部、側面カバー1の下端部、及び背面部23の下端部、つまりチャイルドシートカバーXの裾部3に、共通の弾性部材(例えばゴム、図示省略)を設け、チャイルドシートカバーXをチャイルドシートCに装着した状態で、チャイルドシートカバーXの下端開口部(裾部3)が開口形状を狭める方向に弾性変形するように設定している。これにより、チャイルドシートカバーXの裾部3が捲れ上がったり、自転車の車輪に巻き込まれる事態を防止・抑制することができる。なお、前面部21の下端部及び背面部23の下端部には、それぞれ自転車の形状等を考慮して設定された適宜サイズの刳り24(略半円弧状を含む部分円弧状の開口)を設定している。
中央カバー2の前面部21は、側面カバー1(1A,1B)と同様に、透明または半透明の素材から形成した上半部21Tと、不透明(本実施形態では例えば紺色)の素材から形成した下半部21Dとに区別することができる。特に、本実施形態では、上半部21Tの下端部に、下半部21Dの上端部に重なる蓋部21H(フラップ)を設け、ユーザはこの蓋部21Hを掴んだ状態で上半部21Tを上方及び後方に捲り上げることによって、図5に示す状態、すなわちチャイルドシートカバーXの内部空間を前方に開放した状態にすることができる。蓋部21Hは、下半部21Dと同色・同一素材のものである。なお、蓋部21Hを下半部21Dの上端部に重ねた状態では、蓋部21Hの内向き面と下半部21Dの上端部近傍にそれぞれ設けた面ファスナ21F同士が噛み合うことでチャイルドシートカバーXの内部空間が前方に解放されていない状態を維持するように構成している。また、透明または半透明の素材から形成した上半部21Tには、紫外線遮蔽率の高い紫外線カット素材を適用している。
本実施形態に係るチャイルドシートカバーXは、側面カバー1(1A,1B)と中央カバー2のうち前面部21及び天面部22とをファスナ4(止水ファスナ、図示例ではスライドファスナ4)で接続するように設定している。すなわち、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXは、図6に示すように、側面カバー1(1A,1B)と中央カバー2との境界部分に設定したファスナ4による開閉ラインL1,L2を備え、ファスナ4を介して中央カバー2を側面カバー1に対して着脱可能(開閉可能)に接続している。したがって、ユーザはファスナ4による接続状態を解除し、続いて蓋部21Hを把持した状態で上半部21Tを上方及び後方に捲り上げることで、チャイルドシートカバーXの内部空間を前方に開放することができる。特に、本実施形態では、中央カバー2の前面部21と何れか一方の側面カバー(第1側面カバー1A)との接続部分に一対のスライダを備えたダブルファスナ4による開閉ラインL1を設定し、この開閉ラインL1の一端を前面部21及び第1側面カバー1Aの下端近傍の所定位置に設定している。なお、中央カバー2の前面部21と他方の側面カバー(第2側面カバー1B)との接続部分である開閉ラインL2の一端は、前面部21の上半部21Tと下半部21Dの境界部分近傍に設定されている。図6は、開閉ラインL1、L2を模式的に示した図1対応図である。
中央カバー2の背面部23は、図2に示すように、透明または半透明の素材から形成した何れも不透明(本実施形態では例えば紺色)の素材から形成した上半部23T及び下半部23Dを有するものである。本実施形態では、上半部23Tと下半部23Dの境界部分にリフレクタ23Rを設けている。背面部23のうち所定の高さ位置(上半部23Tの所定高さ位置)に、チャイルドシートCのヘッドレストC3に対する固定用取付部5を設けている。本実施形態のチャイルドシートカバーXは、固定用取付部5として、ヘッドレストC3に対してヘッドレストC3を巻くようにして取付可能なベルト部52と、ベルト部52とは別の取付方法でヘッドレストC3の背面に取付可能な面ファスナ51の両方を備えている。ベルト部52及び面ファスナ51はそれぞれ左右一対にして設けられている。また、縦長状に設けられるベルト部52の下端に当て布を宛てがうことでベルト部52と背面部23の接合部分の補強を図ってもよい。図1等では面ファスナ51を利用してヘッドレストC3に背面部23を取り付けた態様を例示している。ここで、面ファスナ51を用いてヘッドレストC3に取り付ける場合には、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXの付属品である面ファスナ(図示省略)をヘッドレストC3の背面に貼り付け、その面ファスナに対して固定用取付部5である面ファスナ51を噛み合わせることができる。なお、図7に、ベルト部52を利用してヘッドレストC3に背面部23を取り付けた態様を示す。
本実施形態に係るチャイルドシートカバーXは、中央カバー2の前面部21と背面部23の所定領域にメッシュ素材を用いた通気口部分6を設けている(図1、図2、図5参照)。なお、各通気口部分6は、メッシュ素材を外側(前面側または後方側)から通気口カバー61によって被覆し、通気口カバー61のうち上縁または下端の少なくとも何れか一方(両方であってもよい)が全幅において縫い付けられていないことによって適度な通気性を確保可能なものである。
そして、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXは、図4に示すように、側面カバー1A,1B同士を接続する位置に側面カバー1A,1B同士の離間距離を維持する突っ張り部7を設けている。本実施形態では、突っ張り部7として、一方の側面カバー(第1側面カバー1A)、前面部21、他方の側面カバー1(第2側面カバー1B)、背面部23に亘って設けられる胴回り芯材71と、天面部22に設けられる頭上芯材72とを適用している。
胴回り芯材71は、例えば弾性変形可能な1本の線材(本実施形態ではワイヤ)からなり、着席者である幼児の胴の回りを周回するように配置される。本実施形態では、側面カバー1A,1Bの上半部11Tと下半部11Dの境界部分、前面部21の上半部21Tと下半部21Dの境界部分、背面部23の上半部23Tと下半部23Dの境界部分に、胴回り芯材71を挿し通すための中空管状部73を形成し、中空管状部73に胴回り芯材71を挿通することで、胴回り芯材71が外部に露出することを防止している(図1参照)。特に、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXでは、両端の区別ができる胴回り芯材71を適用し、第1側面カバー1Aと前面部21の接続部分である開閉ラインLを境に胴回り芯材71が途切れている構成を採用している。これは、チャイルドシートCに対する乗降を簡単に行えるように、第1側面カバー1Aと前面部21の接続部分である開閉ラインL1の端を前面部21及び第1側面カバー1Aの下端近傍(チャイルドシートカバーXの裾部3近傍)に設定したことに基づく設計である。つまり、図8に示すように、ダブルファスナ4によってこの開閉ラインL1を裾部3近傍まで開放した際に胴回り芯材71も略環状の形態が解除されることで、胴回り芯材71がチャイルドシートCに対する乗降の際に邪魔になる事態を回避できる。
頭上芯材72は、例えば弾性変形可能な1本の線材(本実施形態ではワイヤ)からなり、着席者である幼児の頭上に配置される。本実施形態では、中央カバー2のうち側面カバー1A,1Bの略頂点部分を結ぶ部分に、頭上芯材72を挿し通すための中空管状部74を形成し、中空管状部74に頭上芯材72を挿通することで頭上芯材72が外部に露出することを防止している。なお、開閉ラインL1を裾部3近傍まで開放した際に、胴回り芯材71の略環状の形態が解除される一方で頭上芯材72の形態は変化しないため、天面部22が垂れ下がることでチャイルドシートCに対する乗降の際に邪魔になるという事態も回避できる。
以上の構成を有する本実施形態に係るチャイルドシートカバーXによれば、側面カバー1A,1B同士を接続する位置であって且つチャイルドシートCに着席している幼児の胴の回りを周回するように配置された胴回り芯材71を備えているため、胴回り芯材71を設けた箇所における側面カバー1A,1B同士の離間距離を維持し、横風を受けた場合にも風を受けた方の側面カバー1(例えば第1側面カバー1A)が他方の側面カバー1(例えば第2側面カバー1B)に近付く方向に移動する事態を防止・抑制することができ、チャイルドシートCに着席している幼児にとって不快にならないチャイルドシートカバーXの内部空間の広さを確保することができる。
特に、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXは、縦長状の形態を有するチャイルドシートカバーXを所定高さ位置で横断する面(水平方向または水平面に対して所定角度傾斜した斜め方向に広がりを有する面)の外縁(四辺)に相当する位置に胴回り芯材71を配置しているため、左右方向(幅方向)のみならず前方または後方から風を受けた場合にもチャイルドシートカバーXの内部空間が前後方向に極端に狭まる事態を防止・抑制することができる。
加えて、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXによれば、チャイルドシートCに対する幼児の乗降をスムーズに行えるように、中央カバー2と側面カバー1(本実施形態では第1側面カバー1A)との接続部分に一対のスライダを備えたダブルファスナ4による開閉ラインL1を設定した構成において、開閉ラインL1を境に胴回り芯材71の縁が切れているため、開閉ラインL1を開放した状態で幼児を乗降させる際に胴回り芯材71が邪魔になることを回避することができる。
また、本発明に係るチャイルドシートカバーXによれば、側面カバー1A,1B同士を接続する位置であって且つ中央カバー2のうち天面部22に配置された頭上芯材72を備えているため、頭上芯材72を設けた箇所における側面カバー1A,1B同士の離間距離を維持して着席者の頭上に適切な広さの空間を確保することができ、中央カバー2のうち着席者の頭上付近の部分が撓むことによる問題、つまり、着席者の視界が悪くなったり、着席者の頭部や顔に中央カバー2が触れて不快感を与えるといった問題を解消することができるとともに、横風を受けた場合にも頭上芯材72を配置した箇所において風を受けた方の側面カバー1(例えば第1側面カバー1A)が他方の側面カバー1(例えば第2側面カバー1B)に近付く方向に移動するという事態を防止・抑制することができる。
また、本実施形態に係るチャイルドシートカバーXによれば、側面カバー1A,1Bの外周縁に設けた下向きU字状の枠材12と、上述の胴回り芯材71及び頭上芯材72とを備えているため、下方に開放した略ボックス状の全体形状を適切に保持することができ、デザイン性(見栄え)も向上する。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、胴回り芯材として、縁が切れていない環状のものを適用することもできる。
また、胴回り芯材を高さ方向に複数段所定ピッチで配置した構成も本発明に含まれる。
また、本発明では、複数の頭上芯材を高さ方向または前後方向にずらして配置した構成を採用することもできる。
胴回り芯材または頭上芯材の何れか一方のみを備えたチャイルドシートカバーであってもよい。
胴回り芯材や頭上芯材以外のパーツであって且つ側面カバー同士を接続する位置に設けられるパーツを突っ張り部として機能させることも可能である。例えば、着席者の頭上において一方の側面カバー、前面部(または天面部のうち前面部に寄った部分)、他方の側面カバー、背面部(または天面部のうち背面部に寄った部分)に亘って設けられる周回する芯材を突っ張り部として機能させる態様や、前面部にのみ設けられる前面芯材、あるいは背面部にのみ設けられる背面芯材を突っ張り部として機能させる態様を挙げることができる。周回する芯材や、1本の直線状をなす芯材以外にも、X状または十字状に交わる芯材や、V字状あるいはU字状(下向きV字状あるいは下向きU字状)をなす芯材を突っ張り部として適用してもよい。
チャイルドシートカバーの不使用時に折り畳んでおくことができるようにするためには突っ張り部が弾性変形可能なものであることが好ましいが、弾性変形しない突っ張り部を採用することも可能である。ワイヤ以外の資材(例えばチューブ)で突っ張り部を構成しても構わない。
側面カバーと中央カバーの接続部分の全部をファスナ(スライドファスナまたは面ファスナ)による開閉ラインに設定してもよいし、側面カバーと中央カバーの接続部分の一部のみをファスナ(スライドファスナまたは面ファスナ)による開閉ラインに設定してもよい。ファスナ(スライドファスナまたは面ファスナ)を用いずに側面カバーと中央カバーを接続する態様としては、熱圧着や熱溶着等の完全固定型接続と、ボタンやフック等の着脱可能型接続を挙げることができる。
側面カバーや中央カバーの素材や形状、サイズは適宜変更してもよい。
また、図10に示すように、中央カバー2の天面部22に側面カバー1A,1B同士を接続する頭上芯材72を設けていないチャイルドシートカバーXも本発明の一変形例として挙げることができる。そして、このようなチャイルドシートカバーXを適用する場合、図11(同図は、開閉ラインL1、L2を模式的に示した図10対応図である)に示すように、側面カバー1(1A,1B)と中央カバー2との境界部分に設定したファスナ4による開閉ラインL1,L2を中央カバー2の天面部22と背面部23との境界部分にまで延伸するラインに設定すると、以下のような作用効果を奏する。すなわち、ファスナ4による各開閉ラインL1,L2の上端(開閉ラインの両端のうち相対的に上側の端)L10,L20をそれぞれ天面部22と背面部23の境界部分に設定し、一方の開閉ラインL1の上端L10と、他方の開閉ラインL2の上端L20との間の所定領域(固定領域8)のみ天面部22と背面部23を熱圧着処理或いは縫製処理等の適宜の手段によって分離不能に接続している。したがって、ユーザは、開閉ラインL1,L2に設けた各ファスナ4をそれぞれ開閉ラインL1,L2の上端L10,L20まで移動させて開閉ラインL1,L2を閉じた状態にすることで、側面カバー1(1A,1B)同士が対面するボックス状の形態を維持することができる。つまり、頭上芯材72を備えていない本変形例のチャイルドシートXであっても、天面部22と背面部23の境界部分に設定した開閉ラインL1,L2の上端L10,L20まで各ファスナ4を移動させた状態にすることで、側面カバー1A,1B同士を接続する位置に該当する開閉ラインL1,L2及び開閉ラインL1,L2の上端L10,L20同士の間の部分(固定領域8)が、胴回り芯材71と共に側面カバー1A,1B同士の離間距離を維持する突っ張り部として機能する。また、ファスナ4を開閉ラインL1,L2に沿って移動させて、天面部22と背面部23の境界部分における開閉ラインL1,L2のみならず、側面カバー1(1A,1B)と中央カバー2との境界部分における開閉ラインL1,L2も開放した状態にすることで、側面カバー1(1A,1B)と中央カバー2とが一体的に接続している部分を減少させることができる。
その結果、開閉ラインL1,L2を開放した状態にして中央カバー2と側面カバー1(1A,1B)を重ねるように折り畳んだ際(折り畳み状態)に、中央カバー2のうち側面カバー1(1A,1B)との接続部分周辺に皺が寄る程度が、天面部22に設けた頭上芯材72で側面カバー1(1A,1B)同士の離間距離を維持し続ける態様と比較して、大幅に減少し、使用時においては中央カバー2に皺が残っていないか、極めて少ないことによって、チャイルドシートに着席している幼児にとっても、中央カバー2越しに幼児の様子を見る保護者等の利用者にとっても視認性に優れたものになり、見栄えも向上する。さらに、本変形例に係るチャイルドシートカバーXであれば、販売時や搬送時に嵩張りの少ない折り畳み状態を実現することができる。また、図12及び図13に示すように、中央カバー2を側面カバー1(1A,1B)に対してフルオープンした状態、つまり、ユーザがファスナ4による接続状態を解除して、中央カバーの前面部21及び天面部22を上方及び後方に捲り上げた状態では、チャイルドシートカバーXの内部空間を前方のみならず上方にも開放することができ、頭上芯材72を備えた態様と比較して開放領域が増大し、チャイルドシートに対する乗降作業をより一層スムーズに行うことができる。特に、本変形例において、各開閉ラインL1、L2に一対のスライダを備えたダブルファスナ4を適用することで、取り扱い易さも向上する。
なお、側面カバー1(1A,1B)と中央カバー2との境界部分に設定した開閉ラインL1,L2の両方または何れか一方を、ダブルファスナ(逆開ファスナとも称されるファスナ)ではなく、単一のファスナ(シングルファスナまたはオープンファスナと称されるファスナ)による開閉ラインに設定することもできる。また、上述の実施形態及び変形例では、2つの開閉ラインL1,L2のうち相対的に長い方の開閉ラインL1(第1側面カバー1Aと中央カバー2との接続部分に設定した開閉ラインL1)を、連続する1本の開閉ラインL1に設定した態様(図6、図11参照)を例示したが、2本に分断した開閉ラインに設定することもできる。この場合、相対的に長い方の開閉ラインL1を、例えば他方の開閉ラインL2(第2側面カバー1Bと中央カバー2との接続部分に設定した開閉ラインL2)と略同じ高さ位置に設定した上側開閉ラインと、上側開閉ラインの下端よりも下方に設定した下側開閉ラインとに区別して(分断して)設け、各開閉ライン(上側開閉ライン、下側開閉ライン)をそれぞれ個別のシングルファスナによって開閉可能に構成することもできる。この場合、図14及び図15に示すように、側面カバー本体11の外周縁に形成する中空管状部13を、上側開閉ラインに沿った中空管状部13aと、下側開閉ラインに沿った中空管状部13bとに区別して設けることが好ましい。
また、上述の実施形態及び変形例では自転車のサドルよりも後方に設けられたチャイルドシートに装着可能なチャイルドシートカバーを例示したが、図9に示すように、自転車のサドルよりも前方に設けられたチャイルドシートC(ハンドルH近傍に設けられたチャイルドシートC)に装着可能なチャイルドシートカバーXであっても構わない。この場合、側面カバー1(1A,1B)の一部に自転車のハンドルHを通すための開口部9を設けておくことが好ましい。また、同図では、側面カバー1(1A,1B)の一部(下半部11D)を前後方向に分割する位置に面ファスナ9Fによる開閉ラインL3を設定した態様を例示している。
側面カバーや中央カバーのうち透明または半透明に設定するエリアは適宜変更してもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1(1A,1B)…側面カバー(第1側面カバー、第2側面カバー)
2…中央カバー
21…前面部
22…天面部
23…背面部
7…突っ張り部
71…胴回り芯材
72…頭上芯材
X…チャイルドシートカバー
L1,L2…開閉ライン
2…中央カバー
21…前面部
22…天面部
23…背面部
7…突っ張り部
71…胴回り芯材
72…頭上芯材
X…チャイルドシートカバー
L1,L2…開閉ライン
Claims (6)
- 自転車のチャイルドシートを被覆するチャイルドシートカバーであって、
外周縁に設けた略下向きU字状の枠材によって形態が規定される左右一対の側面カバーと、
前記側面カバー同士の間に配置され且つ前記チャイルドシートの着席者から見て前方、上方、後方に位置する前面部、天面部、背面部を有する中央カバーと、
前記側面カバー同士を接続する位置に設けられ且つ少なくとも当該設けられた箇所における前記側面カバー同士の離間距離を維持する突っ張り部とを備えていることを特徴とするチャイルドシートカバー。 - 前記突っ張り部は、前記一方の側面カバー、前記前面部、前記他方の側面カバー、前記背面部に亘って設けられる胴回り芯材である請求項1に記載のチャイルドシートカバー。
- 前記中央カバーのうち少なくとも前記前面部及び前記天面部と、何れか一方の前記側面カバーとの接続部分にファスナによる開閉ラインを設定し、
前記胴回り芯材は、前記開閉ラインを境に縁が切れているものである請求項2に記載のチャイルドシートカバー。 - 前記側面カバー及び前記前面部は、前記着席者の足元を被覆可能なサイズに設定され、前記側面カバーの下端部に至る位置まで前記開閉ラインを設定している請求項3に記載のチャイルドシートカバー。
- 前記突っ張り部は、前記天面部に設けられる頭上芯材である請求項1乃至4の何れかに記載のチャイルドシートカバー。
- 前記ファスナによる前記開閉ラインを前記天面部と前記背面部との境界部分に至る位置まで設定している請求項3または4に記載のチャイルドシートカバー。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019231010 | 2019-12-23 | ||
JP2019231010 | 2019-12-23 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021098501A true JP2021098501A (ja) | 2021-07-01 |
Family
ID=76540659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020208667A Pending JP2021098501A (ja) | 2019-12-23 | 2020-12-16 | チャイルドシートカバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021098501A (ja) |
-
2020
- 2020-12-16 JP JP2020208667A patent/JP2021098501A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5542732A (en) | Combined supplemental shading and carrier apparatus for a canopied stroller | |
US5074616A (en) | Weather shield for infant's seat | |
US8534751B2 (en) | Extendable sunshade for child car seat | |
US6517153B1 (en) | All weather protective infant carrier cover/activity center | |
US4434513A (en) | Infant head protector | |
JP4673441B1 (ja) | 自転車チャイルドシート用カバー | |
US20120062001A1 (en) | Versatile Canopy for a Child Seating Device | |
JP3196748U (ja) | 自転車用幼児座席のカバー | |
US20100237670A1 (en) | Infant car seat cover | |
US5538319A (en) | Sun shade for an infant car seat | |
JP6153186B1 (ja) | 自転車用チャイルドシートカバー | |
JP6182107B2 (ja) | 自転車のチャイルドシート用のレインカバー | |
JP6810604B2 (ja) | 自転車用チャイルドシートカバー | |
CN111196301B (zh) | 罩、婴儿车用的带收纳袋的罩及婴儿车 | |
JP2021098501A (ja) | チャイルドシートカバー | |
JP5767742B1 (ja) | 自転車用チャイルドシートカバー | |
JP7023515B2 (ja) | レインカバー着脱可能な座席 | |
JP2017206201A (ja) | チャイルドシート用カバー | |
JP4722334B2 (ja) | ベビーカーの幌装置 | |
JP4489927B2 (ja) | 乳母車用の幌 | |
JP6647615B1 (ja) | 自転車用チャイルドシートカバー | |
JP2007314043A (ja) | 子供乗せ籠用カバー | |
EP2008921A2 (en) | Seat cover | |
JP7351826B2 (ja) | チャイルドシートカバー | |
JP7410842B2 (ja) | チャイルドシートカバー |