JP6810604B2 - 自転車用チャイルドシートカバー - Google Patents
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Description
勿論、この種のシートとしては、上記ヘッドレストが上下に摺動しない固定式のタイプのものも存在する。
下記特許文献1に記載の発明は、本願出願人が先に提案した自転車用チャイルドシートカバーに関するものであり、当該チャイルドシートカバーの天部の高さ位置を上下に変更調節できるようにしたものである。
即ち、背面部内側に設けた係着部材と上記固定部材の係着部材の係着位置を異ならせることによってカバー天部の上下の高さを変更し、調整することができるものである。
そのために本発明においては、カバーの構成部材の一部を硬質素材から形成することによってその課題の解決を目指したのであるが、当該硬質素材を用いることによる構造的問題をも解決することがその課題となる。
即ち、前面被覆部の上方部分、上面被覆部及び背面被覆部の上方部分(スライドファスナーの両端部の部位まで、即ちシートの座席部の上縁部の位置まで)が、その他の部分、つまり、前面被覆部の下方部分と両側面被覆部と背面被覆部の下方部分とから分離し、結合される。
また、このスライドファスナーには2個のスライダーを設けているために、例えば一方のスライダーを背面被覆部の一方端部から前面被覆部の下方部分にまでスライドさせて開放させると、一方の背面被覆部が手前側に開放され、この状態で容易に幼児のシートへの出入りが可能となる。
更に、前記上面被覆部と背面被覆部の上方部分、及び両側面被覆部の上方部分の全部又はその一部を硬質素材から成る可撓性を有する硬質生地から形成し、その他の部分を柔軟素材から成る柔軟生地から形成することによりカバーは立体的に起立した状態でチャイルドシートに装着することができることとなるのである。
これにより、カバーの外観が向上するばかりでなく、とりわけ両側面被覆部の上方部分を硬質生地から形成していることにより、スライドファスナーを一方端部から前面被覆部の下方部まで開放することにより、当該側面被覆部が1枚の扉のように手前側に折れ曲がり、幼児の出入りが更に容易となるのである。
図1は、本発明の一実施形態に係るチャイルドシートカバーを後部チャイルドシートに装着した状態を示す全体説明図である。
そして、図1中、太実線で表示した部分がスライドファスナーSを設けている部位である。
そして、この背面被覆部13のほぼチャイルドシート座部の背凭れ部上縁部の位置にスライドファスナーSの両端部Stが位置するのである。
この前面被覆上方部11uの下方部の前面被覆下方部11vは、通常のカバーと同様にポリエステル生地から形成され、不透明な柔軟生地からなる。
この側面被覆上方部14uの前方側、即ちスライドファスナーSの側が透明生地から形成された側面被覆前方部11fとなり、その背面側の側面被覆後方部11rは外部からは不透明に形成されている。
勿論、この側面被覆上方部14uの部分を全て透明に形成することもできる。
両側面被覆下方部14vは、それぞれポリエステル生地を使用して形成しており、それぞれ不透明の柔軟生地から形成している。
側面被覆上方部14uは、その全部が硬質生地で形成されていなくとも、スライドファスナーSを開放して、この側面被覆上方部14uを開放する際に、扉のように手前側に折れ曲がり、その全体が手前側に開放され得るからである。
要するに、上記側面被覆上方部14uは、その少なくとも一部を硬質生地から形成することにより、スライドファスナーSを開放したときに、当該側面被覆上方部14uを扉のように手前側に折り曲げ開放することができることとなるのである。
このベルポーレンは、可撓性を有する硬質の合成樹脂製板材である。
以上の構成については、後にまた説明をする。
この固定手段については、後に詳説するが、そのベルト部材20の基端部に止着部材が設けられ、この止着部材はカバーの背面被覆部13の内面に止着され、この止着部材の下方位置に設けられたバックル部材にベルト部材20の先端部を係着することによりチャイルドシートのヘッドレストHに巻回して固定されるのである。
図示した通り、一方のスライダーSdをスライドファスナーSの手前側の端部Stに移行させると、スライドファスナーSの手前側、即ち、手前側の側面被覆上方部14uの部分が側方手前に折れ曲がり、開放されるのである。
この図2では、手前側(図中右側)の側面被覆上方部14uが開放されているために、前記固定手段の一部を見て取る事ができる。
尚、上記ベルト部材20は、伸縮自在のものでなくてもよい。
この図により、本発明に係るカバーの全体の構成を良く見て取る事ができ、この展開図で解る通り、本発明に係るカバーは左右対称である。
この透明の前面被覆上方部11uに連続して上面被覆部12が設けられる。
この上面被覆部12から更に連続して背面被覆部が、つまり、背面被覆上方部13uが、次に背面被覆下方部13vが連続して設けられる。
これらの上面被覆部12、背面被覆上方部13u及び背面被覆下方部13vは不透明である。
この硬質生地というのは、内部に芯材としてベルポーレンが配設され、その内側と外側には柔軟なポリエステル生地を被覆した3層構造を有している部分である。
図3中、このベルポーレンが内部に配設された部分を破線で囲んで示した。
スライドファスナーSの両端部に、この状態でスライダーSd、Sdが位置し、その下方の両外側には、丁度蝶が羽根を広げたように、側面被覆上方部14u、14uが位置することとなる。
従って、この部分は自由に折り畳むことが可能となる。
この固定手段は、1対の伸縮自在のベルト部材20、20と、背面被覆上方部13uの内面に止着された止着部材21、21と、これらの止着部材21、21の下方部の背面被覆上方部13uに固定されたバックル部材22、22とからなる。
従って、このベルト部材20をチャイルドシートのヘッドレストに巻回することによりカバー10は、チャイルドシートに固定され、装着される。
本発明に係るカバー10においては、幾つかの縫製個所で、エアー流通孔を設けるために、前記縫製個所において縫製をしていない個所を設けている。
カバー10の前面被覆上方部11uと前面被覆下方部11vとの境界部はスライドファスナーSがあり、その下方部のスライドファスナーSを少し開放することによりエアーを流通させることができる。
以下に折り畳み、巻回する手順を順次説明する。
次に、図中左側の側面被覆上方部14uを右側の中央内側に折り畳む。
次に、透明の前面被覆上方部11uを下方の内側に折り畳む。
この状態が図4(A)の状態である。
その後、柔軟な部分を内側に巻き込むようにして上から或いは下から巻回して図4(B)のような状態に折り畳み巻回することができ、巻物のように小さく巻回することができ、収納袋等に収納すれば、保管も容易となるのである。
上記実施形態に係る固定手段は、上記した通り、ベルト部材20と、止着部材21と、バックル部材22とからなる。
ベルト部材20は、伸縮自在のベルトからなり、その基端部が止着部材21に連結され、この止着部材21の下方部に位置するバックル部材22で、前記ベルト部材20の先端部が係着され固定される。
この止着部材21の下方にはバックル部材22がやはり背面被覆上方部13uの内面に固定されており、前記ベルト部材20の先端部20tがこのバックル部材22によって係着され、固定される。
これを示しているのが次の図6である。
図6は、本発明に係る固定手段の他の実施形態を示す説明図である。
そして、上記ベルト部材20の基端部を上方の止着部材21から取り外し、下方の止着部材21に着け変えるのである
何故このようにするかというと、ある市販のチャイルドシートではそのヘッドレストの高さが低く、シートに座る幼児の頭部がヘッドレストの上縁部から上に出てしまうため、カバーの上面被覆部を高い位置にする必要があるからである。
上に説明した固定手段は、背面被覆上方部13uの内面に1対設けることになるが、図6ではその一方の左側のみを図示している。
このチャイルドシートカバー20は、ハンドル中央部に固定された前部チャイルドシートに被覆することができるものである。
その他の構成は、上記第1実施形態と同じであり、その効果についても同様である。
尚、この図7では、簡略化のために固定手段の図示は省略している。
本発明に係るカバーのサイズや材質等は適宜必要に応じて変更することができるが、前面被覆上方部と両側面被覆上方部の透明部分は、透明素材から形成し、上面被覆部及び背面被覆上方部と両側面被覆上方部の全部又は一部は硬質生地から形成する必要がある。
バックル部材も市販の各種のタイプのものを利用することができる。
11 前面被覆部
11u 前面被覆上方部
11v 前面被覆下方部
12 上面被覆部
13 背面被覆部
13u 背面被覆上方部
13v 背面被覆下方部
13L、14L 縫製ライン
14 側面被覆部
14f 側面被覆前方部
14r 側面被覆後方部
14u 側面被覆上方部
14v 側面被覆下方部
20 ベルト部材
21 止着部材
22 バックル部材
30 ハンドル挿通孔
S スライドファスナー
Sd スライダー
St 端部
H ヘッドレスト
Claims (6)
- 自転車の後部荷台部に固定されたチャイルドシートの略全体を被覆でき、前面被覆部と上面被覆部と背面被覆部と両側面被覆部とからなり、背面被覆部の内面にはチャイルドシートのヘッドレストに固定するための固定手段を有するチャイルドシートカバーにおいて、
前記前面被覆部、上面被覆部及び背面被覆部と、両側面被覆部との境界部並びに前面被覆部の下方部位に連続的に開閉自在の1本のスライドファスナーを設け、このスライドファスナーには2個のスライダーを設けることにより、前記前面被覆部と上面被覆部と背面被覆部とが前面被覆部の下方部分と両側面被覆部から分離し且つ結合することができ、且つ、前記スライドファスナーの両端部が背面被覆部の中間部であって、被覆されるチャイルドシートの座席部の上縁部に位置することにより、それぞれの側面被覆部の上方部分が開放され、
更に、前記上面被覆部と背面被覆部の上方部分を、及び、両側面被覆部の上方部分の全部又はその一部を硬質素材から成る可撓性を有する硬質生地から形成し、その他の部分を柔軟素材から成る柔軟生地から形成することにより立体的に起立した状態でチャイルドシートに装着することができることを特徴とする自転車用チャイルドシートカバー。 - 前記スライドファスナーに囲まれた前面被覆部と、前記スライドファスナーに沿う両側面被覆部の上方部分の全部又はその前方部分を透明にしたことを特徴とする請求項1に記載の自転車用チャイルドシートカバー。
- 前記上面被覆部と背面被覆部の上方部分を形成する硬質生地が内部に可撓性を有する硬質芯材を配設し、その内側と外側には柔軟生地を配した3層構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の自転車用チャイルドシートカバー。
- 前記両側面被覆部の上方部分の硬質生地が内部に可撓性を有する硬質芯材を配設し、その内側と外側には透明のPVCシート及び/又は柔軟生地を配した3層構造を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自転車用チャイルドシートカバー。
- 前記背面被覆部の内面に設けた固定手段が、1対のベルト部材からなり、このそれぞれのベルト部材の基端部を背面被覆部の適宜高さ位置に設け、この基端部には硬質の止着部材を設け、その下方及び/又は上方に設けた固定バックルにより前記ベルト部材の先端部が係着され、これによりベルト部材をチャイルドシートのヘッドレストに巻回し固定してチャイルドシートカバーを固定できることを特徴とする請求書1乃至4の何れか1項に記載の自転車用チャイルドシートカバー。
- 前記両側面被覆部にハンドルグリップが挿通する挿通孔をそれぞれ形成して前部チャイルドシートに装着できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の自転車用チャイルドシートカバー。
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