JP2006281648A - 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 Download PDF

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JP2006281648A
JP2006281648A JP2005105753A JP2005105753A JP2006281648A JP 2006281648 A JP2006281648 A JP 2006281648A JP 2005105753 A JP2005105753 A JP 2005105753A JP 2005105753 A JP2005105753 A JP 2005105753A JP 2006281648 A JP2006281648 A JP 2006281648A
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Yasushi Matsuno
靖史 松野
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Abstract

【課題】 サイズが小さく、ノズル等を高密度化、多列化することが可能で、また吐出安
定性及び耐久性に優れた液滴吐出ヘッド等を提供する。
【解決手段】 ノズル基板5と、吐出室12となる凹部12aが形成されたキャビティ基
板3と、個別電極7が形成された電極基板2と、共通液滴室13となる凹部13aと、共
通液滴室13から吐出室12へ液滴を移送するための貫通孔14と、吐出室12からノズ
ル孔16へ液滴を移送するノズル連通孔15とを有するリザーバ基板4と、ドライバIC
20とを備え、キャビティ基板3には、第1の穴部21が設けられ、リザーバ基板4には
、第2の穴部23が設けられており、第1の穴部21と第2の穴部23が連通して収容部
24を形成し、ドライバIC20が収容部24に収容され、個別電極7とドライバIC2
0との接続部19が、封止部材17によって封止されているものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置に関し、特にサイズが小
さく、ノズル、吐出室等を高密度化、多列化することが可能で、また吐出安定性及び耐久
性に優れた液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにこの液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出
装置に関する。
昨今の静電駆動方式のインクジェットプリンタでは、高解像度画像の高速印刷及び多色
印刷のために、インクジェットヘッドの多ノズル化及び多列化が進んでおり、それに伴っ
て1列当たりのノズル及び吐出室の数が増加し、ノズル列の長尺化が進んでいる。このノ
ズル列は一般的に、1列ごとに異なった色のインク(例えば、赤、緑、青等)を吐出する
ようになっている。
従来の液体噴射ヘッド及び液体噴射装置では、インク流路及び電気熱変換素子を設けた
基板の表面に、素子制御用ICを直接実装すると共に、素子制御用ICを駆動するための
入力信号を供給するためのFPC(Flexible Printed Circuit
)を基板に実装していた(例えば、特許文献1参照)。
またインクジェットヘッドの多ノズル化に伴ってノズルの高密度化が進んでおり、振動
板等のアクチュエータ部を駆動するための個別電極も高密度化している。個別電極をFP
C等に接続するリード部は、一般的に個別電極の振動板と対向する部分よりもさらに高密
度になっており、マイグレーションによる絶縁劣化が問題となる。マイグレーションとは
、水分が付着した状態で導体金属に電圧が印加されることにより、導体金属が溶解、析出
等を繰り返して電極等が短絡してしまう現象である。
このマイグレーションを防止する方法として、水の吸湿性や吸着性の低い樹脂等で回路
をコート又はモールド(封止)する方法が知られている。
このため、従来のサーマルプリントヘッドおよびその製造方法では、絶縁基板上に列状
に配置した発熱ドットと、この発熱ドットに導通する配線パターンを形成し、発熱ドット
および配線パターンの所定部位を保護層で覆う一方、発熱ドットを駆動するための駆動I
Cを絶縁基板上に搭載するとともに、この駆動ICを封止樹脂によって覆うようにしてい
た(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−210969号公報(図1、図2) 特開平7−186428号公報(図3)
しかし従来の液体噴射ヘッド及び液体噴射装置では(例えば、特許文献1参照)、素子
制御用ICがノズル面の一部を形成しているため、素子制御用ICの表面をインクから保
護する層を設けなければならず、構造及び製造工程が煩雑となるという問題点があった。
また素子制御用ICが露出した構造であるため、外気や振動の影響を受けやすく耐久性
が低くなるという問題点があった。
さらに、印刷紙に対して素子制御用ICがノズルよりも近い位置にあるため、インク液
滴の飛翔距離が長くなり、インク液滴が所定の位置に着弾せず、高精細な印刷が困難にな
るという問題点があった。
また、インク流路とFPCがICを挟んで互いに反対側に配置されているため、ノズル
列を多列化した場合に液体噴出ヘッドのサイズが大きくなってしまうという問題点があっ
た。
さらに従来のサーマルプリントヘッドおよびその製造方法では(例えば、特許文献2参
照)、封止樹脂によって駆動ICの全体を覆っているため、封止部の体積が大きくなり、
ヘッドの小型化が困難になるという問題点があった。
本発明は、サイズが小さく、ノズル、吐出室等を高密度化、多列化することが可能で、
また吐出安定性及び耐久性に優れた液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにこの液滴吐出
ヘッドを備えた液滴吐出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基
板と、底壁が振動板を形成し、液滴を溜めておく吐出室となる凹部が形成されたキャビテ
ィ基板と、振動板に対向し、振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と、吐出室
に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、共通液滴室から吐出室へ液滴を移送するため
の貫通孔と、吐出室からノズル孔へ液滴を移送するノズル連通孔とを有するリザーバ基板
と、個別電極と接続され、個別電極に駆動信号を供給するドライバICとを備え、キャビ
ティ基板には、第1の穴部が設けられ、リザーバ基板には、第2の穴部が設けられており
、第1の穴部と第2の穴部が連通して収容部を形成し、ドライバICが収容部に収容され
、個別電極とドライバICとの接続部が、封止部材によって封止されているものである。
キャビティ基板に第1の穴部を設け、リザーバ基板に第2の穴部を設けて第1の穴部と
第2の穴部によって収容部を形成し、この収容部にドライバICを収容するため、液滴吐
出ヘッドのサイズを小さくすることができる。またこれにより、印刷紙とノズルの距離を
近くすることが可能となり、高精細な印刷が可能となる。さらにノズルが形成されている
面を平らにすることができるため、ワイピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行
うことができる。
また液滴吐出ヘッドを、ノズル基板、リザーバ基板、キャビティ基板、電極基板の4層
から構成することにより、液滴を溜めておくリザーバの容積を大きくすることができ、液
滴流路の流路抵抗を低減することが可能となる。
さらに個別電極とドライバICとの接続部が封止部材によって封止されているので、接
続部においてマイグレーションによる短絡が発生するのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、第1の穴部がキャビティ基板を貫通し、第2の穴
部がリザーバ基板を貫通しており、収容部が、ノズル基板、キャビティ基板、リザーバ基
板及び電極基板によって閉塞されているものである。
第1の穴部及び第2の穴部がそれぞれキャビティ基板及びリザーバ基板を貫通している
ため、収容部の容積を大きくすることができ、比較的大きいドライバICを収容可能とな
る。
また収容部が、ノズル基板、キャビティ基板、リザーバ基板及び電極基板によって閉塞
されているため、ドライバICを液滴から保護する層を別途設ける必要がなく、外気等か
らもドライバICを保護することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズ
ル基板と、底壁が振動板を形成し、液滴を溜めておく吐出室となる凹部が形成されたキャ
ビティ基板と、振動板に対向し、振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と、吐
出室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、共通液滴室から吐出室へ液滴を移送する
ための貫通孔と、吐出室からノズル孔へ液滴を移送するノズル連通孔とを有するリザーバ
基板と、個別電極と接続され、個別電極に駆動信号を供給するドライバICとを備え、キ
ャビティ基板には穴部が設けられ、ドライバICが穴部に収容されており、個別電極とド
ライバICとの接続部が、封止部材によって封止されているものである。
キャビティ基板に穴部を設けてこの穴部にドライバICを収容するため、液滴吐出ヘッ
ドのサイズを小さくすることができる。またこれにより、印刷紙とノズルの距離を近くす
ることが可能となり、高精細な印刷が可能となる。さらにノズルが形成されている面を平
らにすることができるため、ワイピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行うこと
ができる。
また液滴吐出ヘッドを、ノズル基板、リザーバ基板、キャビティ基板、電極基板の4層
から構成することにより、液滴を溜めておくリザーバの容積を大きくすることができ、液
滴流路の流路抵抗を低減することが可能となる。
さらに個別電極とドライバICとの接続部が封止部材によって封止されているので、接
続部においてマイグレーションによる短絡が発生するのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、穴部がキャビティ基板を貫通し、穴部が、キャビ
ティ基板、リザーバ基板及び電極基板によって閉塞されているものである。
穴部が、キャビティ基板、リザーバ基板及び電極基板によって閉塞されているため、ド
ライバICを液滴から保護する層を別途設ける必要がなく、外気等からもドライバICを
保護することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズ
ル基板と、底壁が振動板を形成し、液滴を溜めておく吐出室となる凹部が形成されたキャ
ビティ基板と、振動板に対向し、振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と、個
別電極と接続され、個別電極に駆動信号を供給するドライバICとを備え、キャビティ基
板には穴部が設けられ、ドライバICが穴部に収容されており、個別電極とドライバIC
との接続部が、封止部材によって封止されているものである。
キャビティ基板に穴部を設けてこの穴部にドライバICを収容するため、液滴吐出ヘッ
ドのサイズを小さくすることができる。またこれにより、印刷紙とノズルの距離を近くす
ることが可能となり、高精細な印刷が可能となる。さらにノズルが形成されている面を平
らにすることができるため、ワイピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行うこと
ができる。
また個別電極とドライバICとの接続部が封止部材によって封止されているので、接続
部においてマイグレーションによる短絡が発生するのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、穴部がキャビティ基板を貫通し、穴部が、ノズル
基板、キャビティ基板及び電極基板によって閉塞されているものである。
穴部が、ノズル基板、キャビティ基板及び電極基板によって閉塞されているため、ドラ
イバICを液滴から保護する層を別途設ける必要がなく、外気等からもドライバICを保
護することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、振動板と個別電極の間にギャップを有し、該ギャ
ップが、封止部材によって封止されているものである。
上記の個別電極とドライバICとの接続部を封止する封止部材によって振動板と個別電
極の間のギャップを封止するため、ギャップ内に水分等が浸入するのを防止することがで
き、また封止工程を簡略化することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、個別電極における封止部材によって封止されてい
ない部分が、封止部材によって被覆されているものである。
個別電極の封止部材によって封止されていない部分が封止部材によって被覆されている
ため、個別電極のすべての部分でマイグレーションを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記の封止部材が、酸化シリコン、酸化アルミニ
ウム、酸窒化シリコン、窒化シリコン又はポリパラキシリレンからなるものである。
封止部材を酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン、窒化シリコン又はポリ
パラキシリレンから構成するため、一般的な樹脂による封止に比べて封止部材を小さくす
ることができ、液滴吐出ヘッドを小型化することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記のドライバICが電極基板上に設置され、個
別電極と接続されているものである。
例えばドライバICを電極基板上に設置し、ドライバICを直接個別電極と接続するよ
うにすれば、個別電極の電極引き回し(接続するための配線等)が不要となり、液滴吐出
ヘッドのサイズを小型化することができ、また後述する電極列を構成する個別電極の数を
増加させることが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、電極基板に長辺及び短辺を有する長方形状の個別
電極が複数形成され、該個別電極が、互いの長辺が平行になるように配置され、個別電極
の短辺方向に伸びる電極列を複数形成し、ドライバICが、2つの電極列に接続されるも
のである。
個別電極が平行に並んで複数の電極列を形成し、ドライバICが2つの電極列に接続さ
れるため、ドライバICから2つの電極列に駆動信号を供給することが可能となり、電極
列の多列化が容易となる。またドライバICの個数が少なくなるため、コストを削減する
ことができ、液滴吐出ヘッドの小型化も可能となる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、個別電極が形成された電極基板にシリコン
基板を接合する工程と、該シリコン基板に吐出室となる凹部及び第1の穴部を形成する工
程と、第1の穴部内において個別電極と接続されるように、ドライバICを電極基板上に
実装する工程と、個別電極とドライバICの接続部を封止部材によって封止する工程と、
吐出室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、共通液滴室から吐出室へ液滴を移送す
るための貫通孔と、吐出室からノズル孔へ液滴を移送するノズル連通孔と、第2の穴部と
が形成されたリザーバ基板を、第1の穴部と第2の穴部が連通して、ドライバICの収容
部が形成されるようにシリコン基板に接合する工程と、複数のノズル孔が形成されたノズ
ル基板をリザーバ基板に接合する工程とを有するものである。
第1の穴部と第2の穴部によってドライバICの収容部を形成するため、液滴吐出ヘッ
ドのサイズを小さくすることができる。またこれにより、印刷紙とノズルの距離を近くす
ることが可能となり、高精細な印刷が可能となる。さらにノズルが形成されている面を平
らにすることができるため、ワイピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行うこと
ができる。
また個別電極とドライバICとの接続部が封止部材によって封止されているので、接続
部においてマイグレーションによる短絡が発生するのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、個別電極が形成された電極基板にシリ
コン基板を接合する工程と、該シリコン基板に吐出室となる凹部及び穴部を形成する工程
と、穴部内において個別電極と接続されるように、ドライバICを前記電極基板上に実装
する工程と、個別電極とドライバICの接続部を封止部材によって封止する工程と、吐出
室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、共通液滴室から吐出室へ液滴を移送するた
めの貫通孔と、吐出室からノズル孔へ液滴を移送するノズル連通孔とが形成されたリザー
バ基板をシリコン基板に接合する工程と、複数のノズル孔が形成されたノズル基板をリザ
ーバ基板に接合する工程とを有するものである。
穴部内にドライバICを実装するため、液滴吐出ヘッドのサイズを小さくすることがで
きる。またこれにより、印刷紙とノズルの距離を近くすることが可能となり、高精細な印
刷が可能となる。さらにノズルが形成されている面を平らにすることができるため、ワイ
ピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行うことができる。
また個別電極とドライバICとの接続部が封止部材によって封止されているので、接続
部においてマイグレーションによる短絡が発生するのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、個別電極が形成された電極基板にシリ
コン基板を接合する工程と、該シリコン基板に吐出室となる凹部及び穴部を形成する工程
と、穴部内において個別電極と接続されるように、ドライバICを電極基板上に実装する
工程と、個別電極とドライバICの接続部を封止部材によって封止する工程と、複数のノ
ズル孔が形成されたノズル基板をシリコン基板に接合する工程とを有するものである。
穴部内にドライバICを実装するため、液滴吐出ヘッドのサイズを小さくすることがで
きる。またこれにより、印刷紙とノズルの距離を近くすることが可能となり、高精細な印
刷が可能となる。さらにノズルが形成されている面を平らにすることができるため、ワイ
ピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行うことができる。
また個別電極とドライバICとの接続部が封止部材によって封止されているので、接続
部においてマイグレーションによる短絡が発生するのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、吐出室となる凹部を、該吐出室となる
凹部の底壁が個別電極とギャップを隔てて対向する振動板となるように形成し、封止部材
によってギャップを封止するものである。
上記の個別電極とドライバICとの接続部を封止する封止部材によって振動板と個別電
極の間のギャップを封止するため、ギャップ内に水分等が浸入するのを防止することがで
き、また封止工程を簡略化することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、個別電極における封止部材によって封
止されていない部分を、封止部材によって被覆するものである。
個別電極の封止部材によって封止されていない部分を封止部材によって被覆するため、
個別電極のすべての部分でマイグレーションを防止することができる。
本発明に係る液滴吐出装置は、上記のいずれかの液滴吐出ヘッドが搭載されているもの
である。
上記のいずれかの液滴吐出ヘッドが搭載されているため、サイズが小さく、印字等の安
定性及び耐久性に優れた液滴吐出装置を得ることができる。
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図であり、駆動信号を供
給するためのFPC(Flexible Printed Circuit)の一部を含
めて示している。また図2は、図1に示す液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面
図であり、図1におけるA−A断面を示している。
なお図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドは、ノズル基板の表面側に設けられたノズル孔
から液滴を吐出するフェイスイジェクトタイプのものであり、また静電気力により駆動さ
れる静電駆動方式のものである。以下、図1及び図2を用いて本実施形態1に係る液滴吐
出ヘッドの構造及び動作について説明する。
図1に示すように本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1は、従来の一般的な静電駆動方
式の液滴吐出ヘッドのように3層構造ではなく、電極基板2、キャビティ基板3、リザー
バ基板4、ノズル基板5の4つの基板から構成されている。リザーバ基板4の一方の面に
はノズル基板5が接合されており、リザーバ基板4の他方の面にはキャビティ基板3が接
合されている。またキャビティ基板3のリザーバ基板4が接合された面の反対面には、電
極基板2が接合されている。即ち、電極基板2、キャビティ基板3、リザーバ基板4、ノ
ズル基板5の順で接合されている。
また本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1は、後述する個別電極7に駆動信号を供給す
るドライバIC20が設けられている。このドライバIC20については後に詳述する。
電極基板2は、例えばホウ珪酸ガラス等のガラスから形成されている。なお本実施形態
1では、電極基板2がホウ珪酸ガラスからなるものとするが、例えば電極基板2を単結晶
シリコンから形成するようにしてもよい。
電極基板2には凹部6が例えば深さ0.3μmで形成されている。この凹部6の内部に
は個別電極7が、一定の間隔を有して後述の振動板11と対向するように、例えばITO
(Indium Tin Oxide)を0.1μmの厚さでスパッタすることにより作
製されている。上記の例では、電極基板2とキャビティ基板3を接合した後の個別電極7
と振動板11のギャップ(空隙)18の間隔は0.2μmとなる。また、個別電極7はそ
の一端がドライバIC20と接続部19で接続されており、ドライバIC20から駆動信
号が供給されるようになっている。なお本実施形態1では、ドライバIC20の下部の個
別電極7を接続するための接続端子が形成された部分を接続部というものとするが、例え
ばドライバIC20の下部以外の部分に接続端子が形成されている場合には、個別電極7
とドライバIC20が接続されている部分を接続部というものとする。
凹部6はその一部が、個別電極7を装着できるように、これらの形状に類似したやや大
きめの形状にパターン形成され、その他の部分(図1における中央部)はドライバIC2
0を電極基板2上に装着できるようにパターン形成されており、この部分にドライバIC
20が設置されている。
なお本実施形態1では、電極基板2とキャビティ基板3が接合された後に、接続部19
及びギャップ18を封止するための封止部材17が形成されるが、この封止部材17につ
いては後に詳述する(図2参照)。
また電極基板2には液滴供給孔10aが形成されており、この液滴供給孔10aは電極
基板2を貫通している。
本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1では、複数の個別電極7が長辺及び短辺を有する
長方形状に形成されており、この個別電極7が、互いの長辺が平行になるように配置され
、個別電極7の短辺方向に伸びる電極列を2列形成している。なお例えば、個別電極7の
短辺が長辺に対して斜めになっており、個別電極7が細長い平行四辺形状になっている場
合には、長辺方向に直角方向に伸びる電極列を形成するようにすればよい。
また本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1では、ドライバIC20が2つの電極列の間
に形成され、両方の電極列に接続されている。これにより、ドライバIC20から2つの
電極列に駆動信号を供給することが可能となり、電極列の多列化が容易となる。またドラ
イバIC20の個数が少なくなるため、コストを削減することができ、液滴吐出ヘッド1
の小型化も可能となる。
なお図1に示す液滴吐出ヘッド1では、2つのドライバIC20が設置されているが、
例えばこれらのドライバIC20を1つのICで構成したり、3つ以上のICで構成する
ようにしてもよい。
キャビティ基板3は、例えば単結晶シリコンからなり、底壁が振動板11である吐出室
12となる凹部12aが形成されている。なお凹部12aは複数形成されており、個別電
極7(電極列)に対応して2列に形成されている。またキャビティ基板3には、電極列の
間にキャビティ基板3を貫通する第1の穴部21と、振動板11に電圧を印加するための
共通電極22を有し、この共通電極22はFPC30と接続されている。
本実施形態1では、キャビティ基板3は単結晶シリコンからなり、その全面にプラズマ
CVD(Chemical Vapor Deposition)によって、TEOS(
TetraEthylOrthoSilicate)からなる絶縁膜(図示せず)を0.
1μm形成している。これは、振動板11の駆動時における絶縁破壊及びショートを防止
するためと、インク等の液滴によるキャビティ基板3のエッチングを防止するためのもの
である。
またキャビティ基板3には、キャビティ基板3を貫通する液滴供給孔10bが形成され
ている。
なお液滴吐出ヘッド1の振動板11は、高濃度のボロンドープ層から形成するようにし
てもよい。水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液による単結晶シリコンのエッチングに
おけるエッチングレートは、ドーパントがボロンの場合、約5×1019atoms/cm
3以上の高濃度の領域において、非常に小さくなる。このため、振動板11の部分を高濃
度のボロンドープ層とし、アルカリ溶液による異方性エッチングによって吐出室12とな
る凹部12aを形成する際に、ボロンドープ層が露出してエッチングレートが極端に小さ
くなる、いわゆるエッチングストップ技術を用いることにより、振動板11を所望の厚さ
に形成することができる。
リザーバ基板4は、例えば単結晶シリコンからなり、吐出室12に液滴を供給するため
の共通液滴室13となる凹部13aが2つ形成されており、凹部13aの底面には、共通
液滴室13から吐出室12へ液滴を移送するための貫通孔14が形成されている。
また凹部13aの底面には、凹部13aの底面を貫通する液滴供給孔10cが形成され
ている。このリザーバ基板4に形成された液滴供給孔10cと、キャビティ基板3に形成
された液滴供給孔10b及び電極基板2に形成された液滴供給孔10aは、リザーバ基板
4、キャビティ基板3及び電極基板2が接合された状態において互いに繋がって、外部か
ら共通液滴室13に液滴を供給するための液滴供給孔10を形成する(図2参照)。
さらにリザーバ基板4の共通液滴室13の間には、リザーバ基板4を貫通する第2の穴
部23が形成されている。
図2に示すようにキャビティ基板3に設けられた第1の穴部21と、リザーバ基板4に
設けられた第2の穴部23は連通して収容部24を形成している。そしてこの収容部24
の内部には、ドライバIC20が収容されるようになっている。
またリザーバ基板4の凹部13a以外の部分には、各々の吐出室12に連通し、吐出室
12から後述するノズル孔16に液滴を移送するためのノズル連通孔15が形成されてい
る。このノズル連通孔15はリザーバ基板4を貫通しており、吐出室12の貫通孔14が
連通する一端の反対側の一端に連通している(図2参照)。
ノズル基板5は、例えば厚さ100μmのシリコン基板からなり、各々のノズル連通孔
15と連通する複数のノズル孔16が形成されている。なお本実施形態1では、ノズル孔
16を2段に形成して液滴を吐出する際の直進性を向上させている(図2参照)。
なお上記の電極基板2、キャビティ基板3、リザーバ基板4及びノズル基板5を接合す
るときに、シリコンからなる基板とホウ珪酸ガラスからなる基板を接合する場合は陽極接
合により、シリコンからなる基板同士を接合する場合は直接接合によって接合することが
できる。またシリコンからなる基板同士は、接着剤を用いて接合することもできる。
図2に示すように本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1では、ドライバIC20が収容
部24の内部に収容されており、収容部24がノズル基板5、キャビティ基板3、リザー
バ基板4及び電極基板2によって閉塞されている。即ち、ノズル基板5が収容部24の上
面を、電極基板2が収容部24の下面を、キャビティ基板3及びリザーバ基板4が収容部
24の側面を形成することにより、収容部24が閉塞されるようになっている。なお収容
部24は、液滴や外気からドライバIC20を保護するために密閉するのが望ましい。
図2に示すように個別電極7とドライバIC20の接続部19は、封止部材17によっ
て封止されている。なお図2には示していないが、図2の紙面手前側及び紙面奥側にも封
止部材17が形成されており、接続部19の空間は他の空間から完全に遮断されるように
なっている。また封止部材17は、振動板11と個別電極7との間のギャップ18も封止
するようになっている。
さらに封止部材17は、個別電極7の封止部材17によって封止されていない部分をす
べて被覆するようになっている。即ち、封止部材17によって封止されている接続部19
及びギャップ18の間の封止されていない部分は、封止部材17によって被覆されている
。これにより、封止部材17によって封止されていない部分においても、マイグレーショ
ンが発生するのを防止することができる。
この封止部材17は、例えば水分透過性の低い酸化シリコン(SiO2)、酸化アルミ
ニウム(Al23)、酸窒化シリコン(SiON)、窒化シリコン(SiN)、ポリパラ
キシリレン等から形成されている。なおポリパラキシリレンは、結晶性ポリマー樹脂であ
り水分透過防止性及び耐薬品性に優れている。これらの材料をスパッタやCVD(Che
mical Vapor Deposition)等を用いて成膜すれば、水分透過性の
低い封止部材17を小さく形成することができ、液滴吐出ヘッド1を小型化することが可
能となる。
ここで図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドの動作について説明する。共通液滴室13に
は外部から液滴供給孔10を介してインク等の液滴が供給されている。また吐出室12に
は共通液滴室13から貫通孔14を介して液滴が供給されている。ドライバIC20には
、FPC30のIC用配線31及び電極基板2に設けられたリード部25(図1参照)を
介して液滴吐出装置の制御部(図示せず)から駆動信号(パルス電圧)が供給されている
。そしてドライバIC20から個別電極7に0Vから40V程度のパルス電圧を印加し個
別電極7をプラスに帯電させ、対応する振動板11を共通電極用配線32(図1参照)を
介して液滴吐出装置の制御部(図示せず)から駆動信号(パルス電圧)を供給してマイナ
スに帯電させる。このとき振動板11は静電気力によって個別電極7側に吸引されて撓む
。次にパルス電圧をオフにすると、振動板11にかけられた静電気力がなくなり振動板1
1は復元する。このとき吐出室12の内部の圧力が急激に上昇し、吐出室12内の液滴が
ノズル連通孔15を通過してノズル孔16から吐出されることとなる。その後、液滴が共
通液滴室13から貫通孔14を通じて吐出室12内に補給され、初期状態に戻る。
なお液滴吐出ヘッド1の共通液滴室13への液滴の供給は、例えば液滴供給孔10に接
続された液滴供給管(図示せず)により行われる。
また本実施形態1ではFPC30が、FPC30の長手方向が電極列を形成する個別電
極7の短辺方向と平行となるようにドライバIC20と接続されている。なお例えば、個
別電極7の短辺が長辺に対して斜めになっており、個別電極7が細長い平行四辺形状にな
っている場合には、個別電極7の長辺と直角方向にFPC30を接続するようにすればよ
い。これにより、複数の電極列を有する液滴吐出ヘッド1とFPC30をコンパクトに接
続することが可能となる。
図3は、図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド1が搭載された液滴吐出装置の制御系を示
す概略ブロック図である。なおこの液滴吐出装置は、一般的なインクジェットプリンタで
あるとする。以下、図3を参照して液滴吐出ヘッド1が搭載された液滴吐出装置の制御系
について説明するが、液滴吐出ヘッド1が搭載された液滴吐出装置の制御系は図3に示す
ものに限定されない。
図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド1が搭載された液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッド1
を駆動制御するための液滴吐出ヘッド駆動制御装置41を有しており、この液滴吐出ヘッ
ド駆動制御装置41は、CPU42aを中心に構成された制御部42を備えている。CP
U42aにはパーソナル・コンピュータ等の外部装置43からからバス43aを介して印
刷情報が供給され、また内部バス42bを介してROM44a、RAM44b及びキャラ
クタジェネレータ44cが接続されている。
制御部42では、RAM44b内の記憶領域を作業領域として用いて、ROM44a内
に格納されている制御プログラムを実行し、キャラクタジェネレータ44cから発生する
キャラクタ情報に基づき、液滴吐出ヘッド1を駆動するための制御信号を生成する。制御
信号は論理ゲートアレイ45及び駆動パルス発生回路46を介して、印刷情報に対応した
駆動制御信号となって、コネクタ47を経由して液滴吐出ヘッド1に内蔵されたドライバ
IC20に供給されるほか、COM発生回路46aに供給される。またドライバIC20
には、印字用の駆動パルス信号V3、制御信号LP、極性反転制御信号REV等も供給さ
れる。なおCOM発生回路46aは、例えば駆動パルスを発生するための共通電極IC(
図示せず)から構成されている。
COM発生回路46aでは、供給された上記の各信号に基づき、液滴吐出ヘッド1の共
通電極22、即ち各振動板11に印加すべき駆動信号(駆動電圧パルス)をその共通出力
端子COM(図示せず)から出力する。またドライバIC20では、供給された上記の各
信号及び電源回路50から供給される駆動電圧Vpに基づき、各個別電極7に印加すべき
駆動信号(駆動電圧パルス)を、各個別電極7に対応した個数の個別出力端子SEGから
出力する。共通出力端子COMの出力と個別出力端子SEGの出力との電位差が、各振動
板11とそれに対向する個別電極7の間に印加される。振動板11の駆動時(液滴の吐出
時)には指定された向きの駆動電位差波形を与え、非駆動時には駆動電位差を与えないよ
うになっている。
図4は、ドライバIC20及びCOM発生回路46aの内部構成の1例を示す概略ブロ
ック図である。なお図4に示すドライバIC20及びCOM発生回路46aは、1組で6
4個の個別電極7及び振動板11に駆動信号を供給するものとする。
ドライバIC20は電源回路50から高電圧系の駆動電圧Vp及び論理回路系の駆動電
圧Vccが供給されて動作するCMOSの64ビット出力の高耐圧ドライバである。ドラ
イバIC20は、供給された駆動制御信号に応じて、駆動電圧パルスとGND電位の一方
を、個別電極7に印加する。
ドライバIC20は64ビットのシフトレジスタ61を有し、シフトレジスタ61はシ
リアルデータとして論理ゲートアレイ45より送信された64ビット長のDI信号入力を
、DI信号に同期する基本クロックパルスであるXSCLパルス信号入力によりデータを
シフトアップし、シフトレジスタ61内のレジスタに格納するスタティクシフトレジスタ
となっている。DI信号は64個の個別電極7のそれぞれを選択するための選択情報をオ
ン/オフにより示す制御信号であり、この信号がシリアルデータとして送信される。
またドライバICは64ビットのラッチ回路62を有し、ラッチ回路62はシフトレジ
スタ61内に格納された64ビットデータを制御信号(ラッチパルス)LPによりラッチ
してデータを格納し、格納されたデータを64ビット反転回路63に信号出力するスタテ
ィクラッチである。ラッチ回路62では、シリアルデータのDI信号が各振動板11の駆
動を行うための64セグメント出力を行うための64ビットのパラレル信号へと変換され
る。
反転回路63では、ラッチ回路62から入力される信号と、REV信号との排他的論理
和をレベルシフタ64へ出力する。レベルシフタ64は、反転回路63からの信号の電圧
レベルをロジック系の電圧レベル(5Vレベル又は3.3Vレベル)からヘッド駆動系の
電圧レベル(0〜45Vレベル)に変換するレベルインターフェイス回路である。
SEGドライバ65は、64チャンネルのトランスミッションゲート出力となっていて
、レベルシフタ64の入力によりSEG1〜SEG64のセグメント出力に対して、駆動
電圧パルス入力か又はGND入力のいずれかを出力する。COM発生回路46aに内蔵さ
れたCOMドライバ66は、REV入力に対して駆動電圧パルスか又はGND入力のいず
れかをCOMへ出力する。
XSCL、DI、LP及びREVの各信号は、ロジック系の電圧レベルの信号であり、
論理ゲートアレイ45よりドライバIC20に送信される信号である。
このようにドライバIC20及びCOM発生回路46aを構成することにより、駆動す
るセグメント数(振動板11の数)が増加した場合においても容易に液滴吐出ヘッド1の
振動板11の駆動する駆動電圧パルスとGNDとを切り替えることが可能となる。
図5及び図6は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図
である。なお図5及び図6は、図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド1の製造工程の一例を
示しているが、液滴吐出ヘッド1の製造方法は図5及び図6に示されるものに限定されな
い。
まず個別電極7、液滴供給孔10a等が形成された電極基板2に、例えば厚さ525μ
mのシリコン基板3aを陽極接合する(図5(a))。なお本実施形態1では電極基板2
がホウ珪酸ガラスからなるものとし、電極基板2に2列の電極列を形成するものとする。
ここで電極基板2の製造方法を簡単に説明する。例えばレジストをガラス基板の片面全
体に塗布して所定形状にパターニングした後、フッ酸水溶液等でエッチングして凹部6を
形成してレジストを剥離する。それから凹部6の形成された面の全面にスパッタ等でIT
Oを成膜した後、ITOの表面にレジストを塗布してパターニングし、エッチングによっ
て個別電極7を形成してからレジストを剥離する。なお液滴供給孔10aは、ドリル等に
よって形成することができる。
次に、例えば機械研削によってシリコン基板3aを薄板化して、例えばシリコン基板3
aの厚さを140μmにする(図5(b))。なお機械研削した後に、シリコン基板3a
の表面に発生した加工変質層を水酸化カリウム水溶液等で除去するのが望ましい。
そして、シリコン基板3aの表面にプラズマCVDによってTEOS膜(TetraE
thylOrthoSilicate、図示せず)を形成した後、TEOS膜表面にレジ
ストを塗布して吐出室12となる凹部12a、第1の穴部21となる凹部21a、液滴供
給孔10bとなる凹部10dの形状をパターニングする。それから、例えば水酸化カリウ
ム水溶液でシリコン基板3aをエッチングして吐出室12となる凹部12a、第1の穴部
21となる凹部21a、液滴供給孔10bとなる凹部10dを形成して、TEOS膜を剥
離する(図5(c))。なお、上記のようにシリコン基板3aにボロンドープ層を形成し
ていた場合には、ボロンドープ層が振動板11等として残ることとなる。
その後、RIE(Reactive Ion Etching)等によって第1の穴部
21となる凹部21a及び液滴供給孔10bとなる凹部10dに残ったシリコンの薄膜を
除去し、第1の穴部21及び液滴供給孔10bを形成する(図5(d))。
そしてドライバIC20を準備し(図5(e))、第1の穴部21内において2列の電
極列を構成する個別電極7と接続されるように、ドライバIC20を電極基板2上に実装
する(図6(f))。なお本実施形態1ではドライバIC20の実装を、ドライバIC2
0の下部に形成された接続端子に、異方導電性のACF(Anisotropic Co
nductive Film)若しくはACP(Anisotropic Conduc
tive Paste)を貼付けることにより行っている。
それから、第1の穴部21に封止部材17を形成して個別電極7とドライバIC20の
接続部19及び振動板11と個別電極7の間のギャップ18を封止する(図6(g))。
なおこのとき上記のように、個別電極7の封止部材17によって封止されていない部分は
、封止部材17によって被覆するようにする。なお封止部材17は、例えば封止部材17
の材料としてポリパラキシレン等の樹脂を用いる場合には、ニードル(針)によって所定
位置に封止材を塗布することにより形成することができる。また封止部材17の材料とし
て酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン、窒化シリコン等の金属系のものを
用いる場合には、例えばシリコン等からなるマスクを使用したCVDによって形成するこ
とができる。
次に、シリコン基板3aの吐出室12となる凹部12a等が形成された面に、リザーバ
基板4を接合する(図6(h))。この際、上記のように第1の穴部21と第2の穴部2
3が連通して収容部24が形成されるようにする。リザーバ基板4は例えばシリコンから
なり、予め吐出室12に液滴を供給する共通液滴室13となる凹部13aと、共通液滴室
13から吐出室12へ液滴を移送するための貫通孔14と、吐出室12からノズル孔16
へ液滴を移送するノズル連通孔15と、第2の穴部23が形成されている。なおリザーバ
基板4は、例えばシリコン基板にシリコン酸化膜を形成した後、シリコン酸化膜の表面に
レジストをパターニングして所定部分のシリコン酸化膜をエッチングし、その後水酸化カ
リウム水溶液等でシリコン基板をエッチングすることにより形成することができる。
そして、ICP放電(Inductively Coupled Plasma)放電
又はエッチング等によってノズル孔16が形成されたノズル基板5を、接着剤等を用いて
リザーバ基板4に接合する(図6(i))。
最後に、電極基板2、キャビティ基板3(シリコン基板3a)、リザーバ基板4、ノズ
ル基板5が接合された接合基板をダイシング(切断)して個々の液滴吐出ヘッド1が完成
する。
本実施形態1では、キャビティ基板3に第1の穴部21を設け、リザーバ基板4に第2
の穴部23を設けて第1の穴部21と第2の穴部23によって収容部24を形成し、この
収容部24にドライバIC20を収容するため、液滴吐出ヘッド1のサイズを小さくする
ことができる。またこれにより、印刷紙とノズル孔16の距離を近くすることが可能とな
り、高精細な印刷が可能となる。さらにノズル孔16が形成されている面を平らにするこ
とができるため、ワイピング(不要な液滴を除去する工程)を容易に行うことができる。
さらに収容部24が、ノズル基板5、キャビティ基板3、リザーバ基板4及び電極基板
2によって閉塞されているため、ドライバIC20を液滴から保護する層を別途設ける必
要がなく、外気等からもドライバIC20を保護することが可能となる。
また個別電極7とドライバIC20との接続部19及び振動板11と個別電極7との間
のギャップ18が封止部材17によって封止されているので、接続部19においてマイグ
レーションによる短絡が発生するのを防止することができ、またギャップ18に水分等が
浸入して振動板11が駆動不良を起こすのを防止することができる。
さらに個別電極7の封止部材17によって封止されていない部分が封止部材17によっ
て被覆されているため、個別電極7のすべての部分でマイグレーションを防止することが
できる。
実施形態2.
図7は、本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図であり、駆動信号を供
給するためのFPC(Flexible Printed Circuit)の一部を含
めて示している。
なお本実施形態2に係る液滴吐出ヘッド1は、ドライバIC20が図3におけるCOM
発生回路46aの機能を兼ね備え、個別電極7の他に共通電極22にも駆動信号を供給す
るようになっている。またリード部25及び共通電極22に接続されるFPC30には、
共通電極用配線32の代わりに、ドライバIC20から共通電極22に駆動信号を供給す
るための駆動信号供給配線33が設けられている。
その他の構造、動作及び製造方法については、実施形態1の図1及び図2に示す液滴吐
出ヘッド1と同様であり(封止部材17を含む)、説明を省略する。また実施形態1に係
る液滴吐出ヘッド1と同一の構成要素には、同一符号を付している。
本実施形態2では、ドライバIC20が個別電極7及び共通電極22に駆動信号を供給
するため、液滴吐出ヘッド1に多くの機能を持たせることが可能となる。
またFPC30がドライバIC20から共通電極22に駆動信号を供給するための駆動
信号供給配線33を有するため、液滴吐出ヘッド1内に配線を形成する必要がなくなり、
容易に駆動信号を共通電極22へ供給することが可能となる。その他の効果については、
実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1と同様である。
実施形態3.
図8は、本発明の実施形態3に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視模式図及び斜視図である
。なお図8(a)は、液滴吐出ヘッド1の分解斜視模式図であり、図8(b)は液滴吐出
ヘッド1の斜視図である。
本実施形態3の係る液滴吐出ヘッド1は、個別電極7等から構成される電極列が6列で
あり、それに対応して吐出室12となる凹部12a等も6列形成されている。またドライ
バIC20は、2つの電極列ごとに2つずつ設置されており、ドライバIC20の両側に
形成された電極列に駆動信号を供給するようになっている。
その他の構造、動作及び製造方法については、実施形態1の図1及び図2に示す液滴吐
出ヘッド1と同様であり(封止部材17を含む)、説明を省略する。また実施形態1に係
る液滴吐出ヘッド1と同一の構成要素には、同一符号を付している。
本実施形態3では電極列を6列形成しているため、例えば電極列(吐出室7の列)ごと
に色の異なるインクを吐出するようにすれば、容易に多色化することが可能となる。その
他の効果については、実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1と同様である。
実施形態4.
図9は、本発明の実施形態4に係る液滴吐出ヘッドの斜視図である。なお本実施形態4
に係る液滴吐出ヘッド1は、FPC30に共通電極IC34が備えられている。この共通
電極IC34は、図3におけるCOM発生回路46aの機能を有し、共通電極22に駆動
信号を供給するようになっている。その他の構造、動作及び製造方法については、実施形
態3の図8に示す液滴吐出ヘッド1と同様であり、説明を省略する。また実施形態3に係
る液滴吐出ヘッド1と同一の構成要素には、同一符号を付している。
本実施形態3では、FPC30に、共通電極22に駆動信号を供給する共通電極IC3
4が備えられているため、ドライバIC20を小型化することができ、液滴吐出ヘッド1
の小型化も可能となる。その他の効果については実施形態3に係る液滴吐出ヘッド1と同
様である。
実施形態5.
図10は、本発明の実施形態5に係る液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図
である。なお本実施形態5に係る液滴吐出ヘッド1は、リザーバ基板4に第2の穴部23
が形成されておらず、キャビティ基板3に第1の穴部21に相当する穴部25が形成され
ており、この穴部25の内部にドライバIC20が収容されている。またこの穴部25は
、リザーバ基板4が穴部25の上面を、電極基板2が穴部25の下面を、キャビティ基板
3が穴部25の側面を形成することにより、穴部25が閉塞されるようになっている。
その他の構造及び動作については、実施形態1の図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド1
と同様であり(封止部材17を含む)、説明を省略する。また実施形態1に係る液滴吐出
ヘッド1と同一の構成要素には、同一符号を付している。なお製造方法についても、リザ
ーバ基板4に第2の穴部23を形成しない点を除いて、実施形態1に係る液滴吐出ヘッド
1とほぼ同様である。
また、効果についても実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1とほぼ同様である。
実施形態6.
図11は、本発明の実施形態6に係る液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図
である。
本実施形態6に係る液滴吐出ヘッド1は、従来の3層構造の液滴吐出ヘッドであり、リ
ザーバ基板4がなく、主に電極基板2、キャビティ基板3及びノズル基板5から構成され
ている。またリザーバ13となる凹部13aは、キャビティ基板3に形成されており、リ
ザーバ13と吐出室12は貫通穴14の代わりに、ノズル基板5に形成されたオリフィス
27によって連通するようになっている。なおオリフィス27はキャビティ基板3に設け
るようにしてもよい。
本実施形態6に係る液滴吐出ヘッド1は、個別電極7からなる2列の電極列を有してお
り、キャビティ基板3には実施形態5に係る液滴吐出ヘッド1と同様に穴部26が形成さ
れており、穴部26の内部にはドライバIC20が収容されている。なお電極列は、実施
形態3に係る液滴吐出ヘッド1と同様に3列以上にしてもよい。また穴部26は、ノズル
基板5が穴部26の上面を、電極基板2が穴部26の下面を、キャビティ基板3が穴部2
6の側面を形成することにより、穴部26が閉塞されるようになっている。
その他の構造及び動作については、実施形態1の図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド1
と同様であり(封止部材17を含む)、説明を省略する。また実施形態1に係る液滴吐出
ヘッド1と同一の構成要素には、同一符号を付している。なお製造方法については、リザ
ーバ基板4を接合せず、その代わりにキャビティ基板3にリザーバ基板13となる凹部1
3aを設け、ノズル基板5にオリフィス27を設ける点を除いて、実施形態1に係る液滴
吐出ヘッド1とほぼ同様である。なお従来の3層構造の液滴吐出ヘッドの製造方法につい
ては、例えば特開平6−71882号公報を参照されたい。
また、効果についても実施形態1に係る液滴吐出ヘッド1とほぼ同様である。
実施形態7.
図12は、実施形態1から実施形態6のいずれかの液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出
装置の一例を示した斜視図である。なお図12に示す液滴吐出装置100は、一般的なイ
ンクジェットプリンタである。
実施形態1から実施形態6に係る液滴吐出ヘッド1は上記のようにサイズが小さく吐出
安定性及び耐久性に優れており、また上記のように1枚のFPC30で接続を行うため、
液滴吐出装置100は小型で印字性能及び耐久性が高いものである。
なお実施形態1から実施形態6に係る液滴吐出ヘッド1は、図12に示すインジェット
プリンタの他に、液滴を種々変更することで、液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造
、有機EL表示装置の発光部分の形成、生体液体の吐出等にも適用することができる。
なお、本発明の液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置は、本発明の実施
形態に限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において変形することができる。
例えば封止部材17は、接続部19を封止するものとギャップ18を封止するものを別々
に設けるようにしてもよい。
本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図。 図1に示す液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図。 図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドが搭載された液滴吐出装置の制御系を示す概略ブロック図。 ドライバIC及びCOM発生回路の内部構成の1例を示す概略ブロック図。 本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図。 図5の製造工程の続きの工程を示す縦断面図。 本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図。 本発明の実施形態3に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視模式図及び斜視図。 本発明の実施形態4に係る液滴吐出ヘッドの斜視図。 本発明の実施形態5に係る液滴吐出ヘッドの液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図。 本発明の実施形態6に係る液滴吐出ヘッドの液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図である。 実施形態1から実施形態6のいずれかの液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置の一例を示した斜視図。
符号の説明
1 液滴吐出ヘッド、2 電極基板、3 キャビティ基板、4 リザーバ基板、5 ノ
ズル基板、6 凹部、7 個別電極、10 液滴供給孔、10a 液滴供給孔、10b
液滴供給孔、10c 液滴供給孔、11 振動板、12 吐出室、12a 凹部、13
共通液滴室、13a 凹部、14 貫通孔、15 ノズル連通孔、16 ノズル孔、17
封止部材、18 ギャップ、19 接続部、20 ドライバIC、21 第1の穴部、
22 共通電極、23 第2の穴部、24 収容部、25 リード部、30 FPC、3
1 IC用配線、32 共通電極用配線、100 液滴吐出装置。

Claims (17)

  1. 液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、
    底壁が振動板を形成し、前記液滴を溜めておく吐出室となる凹部が形成されたキャビテ
    ィ基板と、
    前記振動板に対向し、前記振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と、
    前記吐出室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、前記共通液滴室から前記吐出室
    へ液滴を移送するための貫通孔と、前記吐出室から前記ノズル孔へ液滴を移送するノズル
    連通孔とを有するリザーバ基板と、
    前記個別電極と接続され、前記個別電極に駆動信号を供給するドライバICとを備え、
    前記キャビティ基板には、第1の穴部が設けられ、前記リザーバ基板には、第2の穴部
    が設けられており、
    前記第1の穴部と前記第2の穴部は連通して収容部を形成し、前記ドライバICは前記
    収容部に収容され、
    前記個別電極と前記ドライバICとの接続部は、封止部材によって封止されていること
    を特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記第1の穴部は前記キャビティ基板を貫通し、前記第2の穴部は前記リザーバ基板を
    貫通しており、前記収容部は、前記ノズル基板、前記キャビティ基板、前記リザーバ基板
    及び前記電極基板によって閉塞されていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッ
    ド。
  3. 液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、
    底壁が振動板を形成し、前記液滴を溜めておく吐出室となる凹部が形成されたキャビテ
    ィ基板と、
    前記振動板に対向し、前記振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と、
    前記吐出室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、前記共通液滴室から前記吐出室
    へ液滴を移送するための貫通孔と、前記吐出室から前記ノズル孔へ液滴を移送するノズル
    連通孔とを有するリザーバ基板と、
    前記個別電極と接続され、前記個別電極に駆動信号を供給するドライバICとを備え、
    前記キャビティ基板には穴部が設けられ、
    前記ドライバICは前記穴部に収容されており、
    前記個別電極と前記ドライバICとの接続部は、封止部材によって封止されていること
    を特徴とする液滴吐出ヘッド。
  4. 前記穴部は前記キャビティ基板を貫通し、前記穴部は、前記キャビティ基板、前記リザ
    ーバ基板及び前記電極基板によって閉塞されていることを特徴とする請求項3記載の液滴
    吐出ヘッド。
  5. 液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、
    底壁が振動板を形成し、前記液滴を溜めておく吐出室となる凹部が形成されたキャビテ
    ィ基板と、
    前記振動板に対向し、前記振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と、
    前記個別電極と接続され、前記個別電極に駆動信号を供給するドライバICとを備え、
    前記キャビティ基板には穴部が設けられ、
    前記ドライバICは前記穴部に収容されており、
    前記個別電極と前記ドライバICとの接続部は、封止部材によって封止されていること
    を特徴とする液滴吐出ヘッド。
  6. 前記穴部は前記キャビティ基板を貫通し、前記穴部は、前記ノズル基板、前記キャビテ
    ィ基板及び前記電極基板によって閉塞されていることを特徴とする請求項5記載の液滴吐
    出ヘッド。
  7. 前記振動板と前記個別電極の間にギャップを有し、該ギャップは、前記封止部材によっ
    て封止されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記個別電極における前記封止部材によって封止されていない部分は、前記封止部材に
    よって被覆されていることを特徴とする請求項7記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記封止部材は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸窒化シリコン、窒化シリコン又
    はポリパラキシリレンからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の液滴
    吐出ヘッド。
  10. 前記ドライバICは前記電極基板上に設置され、前記個別電極と接続されていることを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  11. 前記電極基板には長辺及び短辺を有する長方形状の個別電極が複数形成され、該個別電
    極は、互いの長辺が平行になるように配置され、前記個別電極の短辺方向に伸びる電極列
    を複数形成し、前記ドライバICは、2つの前記電極列に接続されることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  12. 個別電極が形成された電極基板にシリコン基板を接合する工程と、
    該シリコン基板に吐出室となる凹部及び第1の穴部を形成する工程と、
    前記第1の穴部内において前記個別電極と接続されるように、ドライバICを前記電極
    基板上に実装する工程と、
    前記個別電極と前記ドライバICの接続部を封止部材によって封止する工程と、
    前記吐出室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、前記共通液滴室から前記吐出室
    へ液滴を移送するための貫通孔と、前記吐出室から前記ノズル孔へ液滴を移送するノズル
    連通孔と、第2の穴部とが形成されたリザーバ基板を、前記第1の穴部と前記第2の穴部
    が連通して、前記ドライバICの収容部が形成されるように前記シリコン基板に接合する
    工程と、
    複数のノズル孔が形成されたノズル基板を前記リザーバ基板に接合する工程と
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  13. 個別電極が形成された電極基板にシリコン基板を接合する工程と、
    該シリコン基板に吐出室となる凹部及び穴部を形成する工程と、
    前記穴部内において前記個別電極と接続されるように、ドライバICを前記電極基板上
    に実装する工程と、
    前記個別電極と前記ドライバICの接続部を封止部材によって封止する工程と、
    前記吐出室に液滴を供給する共通液滴室となる凹部と、前記共通液滴室から前記吐出室
    へ液滴を移送するための貫通孔と、前記吐出室から前記ノズル孔へ液滴を移送するノズル
    連通孔とが形成されたリザーバ基板を前記シリコン基板に接合する工程と、
    複数のノズル孔が形成されたノズル基板を前記リザーバ基板に接合する工程と
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  14. 個別電極が形成された電極基板にシリコン基板を接合する工程と、
    該シリコン基板に吐出室となる凹部及び穴部を形成する工程と、
    前記穴部内において前記個別電極と接続されるように、ドライバICを前記電極基板上
    に実装する工程と、
    前記個別電極と前記ドライバICの接続部を封止部材によって封止する工程と、
    複数のノズル孔が形成されたノズル基板を前記シリコン基板に接合する工程と
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記吐出室となる凹部を、該吐出室となる凹部の底壁が前記個別電極とギャップを隔て
    て対向する振動板となるように形成し、前記封止部材によって前記ギャップを封止するこ
    とを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  16. 前記個別電極における前記封止部材によって封止されていない部分を、前記封止部材に
    よって被覆することを特徴とする請求項15記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  17. 請求項1〜11のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする
    液滴吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011167908A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド

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