JP2006281589A - 液体収納容器及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2006281589A JP2005104312A JP2005104312A JP2006281589A JP 2006281589 A JP2006281589 A JP 2006281589A JP 2005104312 A JP2005104312 A JP 2005104312A JP 2005104312 A JP2005104312 A JP 2005104312A JP 2006281589 A JP2006281589 A JP 2006281589A
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Abstract

【課題】 画質低下がなく、収容されるインク内の気泡の発生を抑制する収納容器を提供する。
【解決手段】 インクカートリッジ21には、インク51が収納される。このインク51は、インク取出部31を通じて記録ヘッドに供給される。容器本体22には、インク51を収容する貯留室25が設けられている。このインク51の液面Sには、浮玉52が浮かべられる。浮玉52は、粒状をしており、それらが液面Sのほぼ全面に敷き詰められる。この浮玉52は、液面Sを覆って、液面Sと空気との接触を抑制するとともに、液面Sの波打ちを抑制し、インク51内の気泡の発生を抑制する。浮玉52は、インク取出部31から取り出すことのできない大きさになっているため、誤って記録ヘッドに供給されることはない。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体吐出方式の記録ヘッドに供給される液体を収納する液体収納容器及びインクジェット記録装置に関するものである。
液体を吐出する吐出口が設けられた液体吐出方式の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドからインクを液滴として吐出しこれを用紙に付着させて画像を記録する、いわゆるインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置には、インクを収容する液体収納容器であるインクタンクが設けられており、このインクタンクから記録ヘッドへインクが供給される。記録ヘッドは、例えば、吐出口が形成されたノズルと、ピエゾ素子によって駆動される振動板とを備えており、振動板の振動による圧力変化を利用して、インクタンクからインクをノズルへ吸引して吐出口から噴射する。
インクは消耗品であるため、その補充の便宜を考慮して、インクタンクは、インクジェット記録装置に交換可能に取り付けられるカートリッジタイプのものが多い。このカートリッジタイプのインクタンク(以下、インクカートリッジという)は、インクが使い切られて空になると、インクが充填された新しいインクカートリッジに交換される。
また、インクには、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)などの各色のインクがある他、同じ色でも、写真画像印刷用や文書印刷用というように、その用途によって各種のものがある。こうした用途によるインクの使い分けを行う場合には、インクが残っている使用途中のインクカートリッジを取り外し、別のインクカートリッジを取り付けるという交換作業が繰り返されることになる。
こうしたインクカートリッジの交換作業が増えると、インクカートリッジのハンドリング中に、インク収容室内のインクが揺すられてインクの液面の波立ちが多くなるため、静止させている状態と比べて、インク内への気体の溶解が進み、インク内に発生する気泡の量が多くなる。特に使用途中のインクカートリッジでは、未使用時に比べてインクの量が減っている分、インク収容室内におけるインクの流動性が高まって気泡の発生量も増える。インク内に溶解した気体(溶存気体)の量が多いと、ノズルの気泡詰まりや酸素との化学反応によるインクの固形化などによる記録ヘッドの吐出不良の原因となる。そこで、下記特許文献1及び2に記載のインクタンクでは、収容したインクの液面を、インクよりも比重が軽い別の液体で覆うことにより、インクと大気との接触を回避して、インク内の気泡の発生を抑制している。
実公昭58−45895号公報 特公昭61−17666号公報
しかしながら、従来のように、インクの液面をインクとは別の液体で覆う方法では、インク以外の液体が記録ヘッドへ供給されてしまう懸念がある。記録ヘッドへインク以外の液体が供給されて用紙に吐出されてしまうと、画質低下を引き起こすため、問題となっていた。
本発明は、画質低下のおそれがなく、かつ、収容される液体内の気泡の発生を抑制できる液体収容容器及びインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明の液体収納容器は、液体吐出方式の記録ヘッドへ供給される液体を収納する容器本体と、この容器本体の下方部分に設けられ、前記液体を前記容器本体から取り出して前記記録ヘッドへ供給するための液体取出部とを備えた液体収納容器において、前記容器本体に設けられ前記液体が貯留される液体貯留室と、前記液体貯留室に充填された液体の液面に浮かべられ前記液面に敷き詰められる粒状の複数の浮玉とを設けたことを特徴とする。ここで、前記下方部分とは、例えば、容器本体の底部である。
前記浮玉は、発泡材料で形成されることが好ましい。また、前記浮玉は、前記液体取出部から取出不能な大きさであることが好ましい。
前記容器本体には、前記液体貯留室と隔壁によって仕切られるとともに、前記隔壁に形成された連通口を通じて前記液体貯留室から液体を毛管力によって吸収して保持する液体吸収体を収納する吸収体収納室を設け、前記液体取出部を、前記吸収体収納室の下方に配置してもよい。この場合には、前記浮玉は、前記液体吸収体が吸収不能な大きさであるか、前記連通口を通過不能な大きさであることが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出して画像を記録する吐出方式の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、前記インクを収納するインクタンクとして、上記液体収納容器を用いたことを特徴とする。
本発明の液体収納容器は、液体吐出方式の記録ヘッドへ供給される液体を収納する容器本体と、この容器本体の下方部分に設けられ、前記液体を前記容器本体から取り出して前記記録ヘッドへ供給するための液体取出部とを備え、前記容器本体に液体が収納された液体収納容器において、前記容器本体に設けられ前記液体が貯留される液体貯留室と、前記液体貯留室に充填された液体の液面に浮かべられ前記液面に敷き詰められる粒状の複数の浮玉とを設けたから、画質低下のおそれがなく、かつ、収容される液体内の気泡の発生を抑制できる。
図1に示すインクジェット記録装置10は、用紙11に対してインクを吐出して付着させることにより画像を記録する記録ヘッド12を備えている。記録ヘッド12は、インクを吐出する吐出口が形成された複数のノズルを備えており、これら複数のノズルの吐出口が配列された吐出面が用紙11の記録面と対面するように配置される。記録ヘッド12は、用紙11の幅方向(主走査方向X)に移動自在なキャリッジ13に取り付けられており、キャリッジ13の底面に形成された開口から前記吐出面が露呈される。記録ヘッド12は、キャリッジ13の移動に伴って用紙11の幅方向に沿って往復動しながら、画像をライン記録する。この記録ヘッド12が1往復動する毎に、図示しない搬送ローラによって用紙11が副走査方向Yへ、記録ヘッド12の1往復動による記録幅分送られる。こうした動作が繰り返されて、1画面分の画像が記録される。
キャリッジ13は、ガイド棒14a,14bにスライド自在に取り付けられており、ベルト16と1対のプーリ17とからなるベルト機構18によって駆動される。キャリッジ13には、記録ヘッド12の上方に、例えば、Y,M,C,Kの4色のインクがそれぞれ収納された4つのインクカートリッジ21が着脱自在に取り付けられる。
キャリッジ13には、各インクカートリッジ21が差し込まれる複数のスロットが形成されている。これら各スロットには、記録ヘッド12へインクを送り込む流路が形成された中空状のインク供給針36(図2参照)が設けられており、スロットへインクカートリッジ21が差し込まれると、インクカートリッジ21の底部に設けられたインク取出部31(図2参照)にインク供給針36が突き刺さるようになっている。インクカートリッジ21に収納されたインクは、このインク供給針36を通じて記録ヘッド12へ供給される。記録ヘッド12には、各ノズルに対応してピエゾ素子によって駆動される振動板が設けられており、この振動板の振動による圧力変化により、インクカートリッジ21内のインクがノズルへ吸引され、吐出口から噴射される。
図2に示すように、インクカートリッジ21は、インクを収納する容器本体22と、この容器本体22の上部開口を閉じる蓋部材23とからなる。蓋部材23は、例えば、容器本体22にインクを充填した後、上部開口からのインク漏れが生じないように容器本体22に溶着される。容器本体22は、例えば、透明なプラスチックで形成されており、インクカートリッジ21内のインクの残量を目視で確認できるようになっている。容器本体22には、インクが貯留される貯留室25と、この貯留室25と隔壁24によって仕切られた吸収体収納室26とが形成されている。隔壁24の下方には、貯留室25と吸収体収納室26とを連通する連通口27が形成されている。
後述するように、インクカートリッジ21に収納されたインクは、吸収体収納室26に充填されたインクから消費され、吸収体収納室26には、消費された分のインクが連通口27を通じて貯留室25から補充される。連通口27は単なる開口か、或いはメッシュ構造となっている。容器本体22の貯留室25の底部に対応する位置には、貯留室25内のインク切れ(インクを使い切ったかどうか)を検知するための残量検知窓35が設けられている。この残量検知窓35には、プリズムが設けられており、プリズムの尖頭は貯留室25の床面から上方に向けて突出している。インクジェット記録装置10のキャリッジ13に設けられた残量検知センサ30がこの残量検知窓35を通じてインク切れを光学的に検知する。
この残量検知センサ30は、インクカートリッジ21がキャリッジ13にセットされたときに残量検知窓35と対向する位置に、配置される。残量検知センサ30は、例えば、貯留室25内に向けて投光する投光部とその反射光を受光する受光部とからなる反射型フォトセンサが使用される。残量検知センサ30は、残量検知窓35に投光し、そこで反射した反射光量に応じたレベルの信号を出力する。貯留室25内のインク量が変化すると、プリズムで反射する反射光量が変化する。インクジェット記録装置10は、残量検知センサ30の信号の出力レベルに基づいて、貯留室25内のインク切れを判定する。
吸収体収納室26には、インクを吸収する第1及び第2の2種類のインク吸収体28,29が収納される。この吸収体収納室26の下方には、容器本体22からインクを取り出して、記録ヘッド12へ供給するためのインク取出部31が設けられている。
第1及び第2の各インク吸収体28,29は、毛管力を発生する微細な空隙を含むスポンジ状の部材である。具体的には、ウレタンフォームなどを発泡させた発泡材料や、フエルトなどの繊維材料などの多孔質材料が使用される。これら各インク吸収体28,29は、大気に対してインクカートリッジ21内を負圧に保ち、インクカートリッジ21に収容されたインクが記録ヘッド12に向けて不用意に流れ込まないようにするための負圧発生部材である。
インクカートリッジ21は、記録ヘッド12の上方に配置されており、ノズルの吐出口は大気に開放されている。そのため、インクカートリッジ21内が負圧に保たれていないと、重力の作用によってインクがインク取出部31を通じて記録ヘッド12のノズルに流入して吐出口から漏れ出てしまう。各インク吸収体28,29は、その毛管力の作用によってインクカートリッジ21内を負圧に保ち、ノズルからのインク漏れを防止する。記録ヘッド12は、記録時には、この負圧に抗する吸引力を発生して、インクカートリッジ21からインクをノズルへ吸引して吐出口から噴射する。また、これら各インク吸収体28,29は、貯留室25に貯留され連通口27を通じて吸収体収納室26に流れ込むインクを、その毛管力によって吸収する。
これら各インク吸収体28,29は、それぞれの上面と下面とを圧接させた状態で収納される。第1のインク吸収体28の毛管力は、第2のインク吸収体29の毛管力よりも高い。このような毛管力が異なる2種類のインク吸収体28,29を設けることで、インクカートリッジ21の姿勢が変化したときに、吸収体収納室26の上方からインクが漏れ出てしまうことを防止している。
というのは、蓋部材23には、吸収体収納室26に対応する位置に、後述する大気導入口41が形成されている。このため、例えば、インクカートリッジ21の姿勢が図に示す正姿勢の状態から90°傾くと、吸収体収納室26内のインクが蓋部材23に向けて流れ込み、大気導入口41を通じて、インクが外部に漏れ出てしまうおそれがある。しかし、第1のインク吸収体28の毛管力を、第2のインク吸収体29の毛管力よりも高くすれば、インクカートリッジ21の姿勢が傾いた場合でも、第2のインク吸収体29が吸収しているインクを第1のインク吸収体28が吸引するので、第2のインク吸収体29から大気導入口41へのインクの流入を抑制することができる。なお、本例では、2種類のインク吸収体を設けた例で説明しているが、インク吸収体は1つでもよい。
インク取出部31は、例えば、断面が略円形の取出口32と、フイルタ33とからなる。フイルタ33は、取出口32に挿入されて嵌合により保持される。インク取出部31は、容器本体22の底面から略円筒状に突出しており、この突出部分がキャリッジ13のスロットと嵌合する。なお、本例では、インク取出部31を容器本体22の底部に設けた例で説明しているが、底部でなくてもよく、例えば、容器本体の側面の下側部分など、容器本体の下方部分であればよい。
フイルタ33は、インクカートリッジ21から記録ヘッド12へ供給されるインクを濾過する。フイルタ33は、各インク吸収体28,29と同様に、毛管力を発生するスポンジ状の部材であり、各インク吸収体28,29よりも毛管力が高く物理的強度が強い材料で形成される。このフイルタ33は、その上面が第1のインク吸収体28の底面と圧接して、その毛管力によって、第1のインク吸収体28が吸収しているインクを吸引する。インクカートリッジ21をキャリッジ13に取り付けると、キャリッジ13のスロットに設けられたインク供給針36が、フイルタ33の下面に突き刺さる。これにより、インク供給針36を介して、インクカートリッジ21から記録ヘッド12のノズルへ至るインク供給路が形成される。
蓋部材23には、吸収体収納室26の上方に対応する位置に大気導入口41が形成されている。この大気導入口41は、インクの消費量に応じた空気をインクカートリッジ21内に取り込む。インクカートリッジ21内のインクが記録ヘッド12へ供給されて、吸収体収納室26内のインクが消費されると、その消費量に応じた空気が大気導入口41から吸収体収納室26に取り込まれる。取り込まれた空気は、連通口27を通じて、貯留室25内に入り、それに代わって、貯留室25内のインクが連通口27から吸収体収納室26に流入して第1のインク吸収体28に吸収される。こうした空気とインクのいわゆる気液交換によって、貯留室25のインクが吸収体収納室26へ補充される。
蓋部材23の上面には、曲がりくねった溝42が形成されている。この溝42の一端42aは、大気導入口41と接続されており、そこから他端42bに向かう経路上には液溜め部43が設けられている。この溝42のうち、他端42b以外の部分(図上2本の2点鎖線の間の部分)は、その上方がシール45によって封止され、他端42bだけが露呈される。この溝42は、吸収体収納室26内のインクが大気導入口41から漏れ出た場合に、そのインクを液溜め部43に導いて、インクカートリッジ21の外部へのインク漏れを防止する。空気は、他端42bから進入して大気導入口41に導かれる。
また、蓋部材23の下面には、下方に突出する複数のリブ46が設けられている。各リブ46は、吸収体収納室26に対応する位置に配置されている。各リブ46は、蓋部材23が容器本体22に取り付けられると、吸収体収納室26内に進入して、第2のインク吸収体29の上面と当接して、第2のインク吸収体29を第1のインク吸収体28に圧接させる。また、これら各リブ46によって第2のインク吸収体29を押さえつけてその位置決めを行うことで、第2のインク吸収体28と蓋部材23との間に空間が確保される。これにより、第2のインク吸収体29が位置ずれして大気導入口41を塞いでしまうことを防止している。
図3に示すように、貯留室25には、そこに充填されたインク51の液面Sに浮かべられる複数の浮玉52が設けられている。これらの浮玉52は、前記液面Sのほぼ全面に敷き詰められるようにして配置される。好ましくは、図3(A)に示すように、初期状態において、液面Sの上方に形成される空間が浮玉52によって埋め尽くされるようにするとともに、かつ、液面S近くの液中にも、浮玉52が複数の層をなすように沈み込ませておくとよい。インク51は、消費されていくので、その液面Sも徐々に下降していく。浮玉52は、この液面Sの下降に追随して下降する。
記録ヘッド12のノズルは圧力変化によってインクを吐出するため、インク51内の溶存気体量が増えると、ノズルの気泡詰まりや酸素との化学反応によるインクの固形化などにより、記録ヘッド12の吐出不良が発生する。この吐出不良は、画像の濃度低下など画質不良を引き起こす。浮玉52は、液面Sを覆うことで、インク51と大気との接触を回避して、インク51内に大気が溶解して気泡が発生することを防止する。
インク51内の溶存気体量は、インクカートリッジ21が揺すられて、液面Sの波打ちが多いほど増加する。用途によってインクの種類を変更する場合など、使用途中のインクカートリッジ21の交換作業が行われる場合には、ハンドリングの際に、インクカートリッジ21が揺すられてしまう。特に、使用途中では、貯留室25内のインク量が使用初期と比較して減少しているので、インク51が流動可能な空間が大きくなり、液面Sの波打ちの発生が多くなる。浮玉52を液面Sのほぼ全面に敷き詰めることで、こうした波打ちが抑制される。これにより、インク51内の気泡の発生が抑制されて、吐出不良、ひいては画質不良が防止される。
図4に示すように、浮玉52は、略球形をしており、その直径dは、連通口27の高さhよりも大きく(すなわち、d<h)なっている。こうすることで、インク51が消費されて液面Sが連通口27の高さまで下降しても、浮玉52が連通口27を通過できないようにしている。従来のように、液面Sをインクとは別の液体で覆うと、その液体がインク供給針36を通じて、記録ヘッド12に送り込まれてしまう懸念があった。本例では、浮玉52を、連通口27を通過不能な大きさで形成しているので、そうした心配がない。
浮玉52は、例えば、発泡材料を粒状に形成したもので、液面Sに浮かぶように、インク51よりも比重の小さい材料で形成される。また、インク51に溶融してその成分に化学的な変化を与えないように、インク51に対する不溶性を備えている材料が使用される。インク吸収体がこうした要件を備えていれば、同じ材料を使用してもよい。具体的には、低密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ABS樹脂,塩化ビニールを素材とした発泡材を粒状に細かくしたもの等が使用される。また、浮玉52の素材の比重がインク51よりも重い場合であっても、浮玉52を中空構造とするなどにより、製造された浮玉52の比重がインク51の比重よりも小さくするようにすればよい。インク51の比重を1としたときに、浮玉52の比重は0.8〜0.9であることが好ましい。
なお、本例では、浮玉52の大きさを、連通口27を通過不要な大きさとしているが、浮玉52の大きさは、インク取出部31及びインク供給針36を通じてインクカートリッジ21の外部へ取り出されない大きさであればよい。例えば、連通口27は通過可能であるが、インク吸収体で吸収不能な大きさとしたり、さらに、インク吸収体が吸収可能であっても、フイルタ33を通過できない大きさとしてもよい。また、浮玉52の形状を、略球形としているが、その形状としては、立方体、直方体、三角錐、円錐など各種の形状が考えられ、いずれでもよい。
また、浮玉52は、インク51との反射率の差が大きい。そのため、浮玉52を液面52に浮かべることで、残量検知センサ30によるインク切れ検知もより確実に行うことができる。インク切れの判定を、貯留室25内のインク残量がどの程度になったときに行うかについては、種々の条件を考慮して適宜決定される。例えば、浮玉52が連通口27を塞いでしまうと、インク51の流通が阻害されるおそれもあるので、そうした不都合を回避したい場合には、液面Sの高さが連痛口27の高さよりも高い位置にある間に、インク切れと判定されるようにしてもよい。
しかし、こうすると、インク51の残量があるにも関わらずインク切れと判定されることになるという不都合がある。インク切れを判定する時点におけるインク残量を少なくしたい場合には、例えば、浮玉52の大きさをインク吸収体で吸収可能な大きさにして、浮玉52が連通口27を通過して第1のインク吸収体28に吸収された時点で、インク切れと判定するようにしてもよい。浮玉52がプリズム付近にあるときと無いときとでは、残量検知窓35の反射率も変化すると考えられるので、インク切れの判定基準をこのように設定することも可能である。
また、本例では、残量検知窓の位置を貯留部25の底部としているが、側面などに設けてもよい。残量検知センサの位置は、当然、残量検知窓の位置に応じて変更される。
以下、上記構成による作用について説明する。インクカートリッジ21にインク51を充填する際には、容器本体22に第1及び第2の吸収体28,29を収納した状態で、貯留室25からインクを注入する。貯留室25にインクが注がれると、そのインクが連通口27を通じて吸収体収納室26に流れ込み、第1及び第2のインク吸収体28,29にその毛管力の作用によって吸収される。インクの注入量が、第1及び第2のインク吸収体28,29の吸収量を超えると、貯留室25内にインクが貯留されていき、注入量に応じて液面Sが上昇する。貯留室25にインクが充填された後、液面Sに浮玉52を敷き詰めて浮かべる。この後、容器本体22に蓋部材23が取り付けられて溶着される。これにより、貯留室25及び吸収体収納室26の上部開口が封止される。
このインクカートリッジ21は、インクジェット記録装置10のキャリッジ13に装着される。キャリッジ13に装着されると、インク供給針36がインク取出部31に突き刺さって、記録ヘッド12へのインク供給路が形成される。記録ヘッド12は、このインク供給路を通じて、インク51を吸引してノズルから用紙11に吐出する。
インク51が消費されると、その量に応じて大気導入口41から空気が導入され、吸収体収納室26のインク吸収体28,29に空気が入り込む。更にインク51が消費されると、連通口27を経由して空気と貯留室25内のインク51が気液交換され、これにより、貯留室25内のインクが吸収体収納室26へ流入し、液面Sが下降して、液面Sの上部の空気量が増加する。しかし、液面Sは、浮玉52によって覆われているので、空気との接触が少ないため、インク51内の気泡の発生が抑制される。また、インク切れになっていない使用途中のインクカートリッジ21が取り外されて揺すられた場合でも、浮玉52によって液面Sの波打ちが抑制されるので、インク51内の気泡の発生が抑制される。このため、インク51内の気泡の発生が抑制されるので、記録ヘッド12の吐出不良が抑制され、良好な画質が得られる。また、インク以外の液体が記録ヘッド12に供給されてしまうおそれがないので、これによる画質低下の心配もない。
上記実施形態では、インクカートリッジを記録ヘッドの上方に取り付ける例で説明しているが、記録ヘッドよりも、下方に取り付けるようにしてもよい。記録ヘッドよりも下方に配置した場合には、水頭差によって記録ヘッドの負圧を維持できるため、インクカートリッジに負圧発生機能を持たせなくても、ノズルからのインク漏れを防止することができる。そのため、このような場合には、インクカートリッジに負圧発生部材であるインク吸収体を設ける必要はないため、貯留室のみの1室構造としてもよい。
なお、上記実施形態では、インクタンクと記録ヘッドとが分離可能に別体で構成されたインクカートリッジの例で説明したが、インクタンクと記録ヘッドとが一体に構成されたインクカートリッジに本発明を適用してもよい。また、インクジェット記録装置に着脱自在に取り付けられるインクカートリッジを例に説明したが、着脱不能なインクタンクに本発明を適用してもよい。
また、インクタンクには、水性インク,油性インク等の各種公知のインクを収納することができる。特に水性染料インクで本発明の効果は顕著である。
なお、インクタンクを例に説明したが、本発明の液体収納容器に収納される液体には、インクの他に、例えば、記録ヘッドから用紙に吐出されて記録面に対して表面処理を施す処理液なども含まれる。
本発明の液体収納容器が用いられるインクジェット記録装置の方式に制限はなく、公知の方式、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えて、これをインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標)方式などに用いられる。
インクジェット記録装置の概略構成を示す説明図である。 インクカートリッジの分解構成図である。 貯留室内に設けられる浮玉の説明図である。 浮玉の大きさの説明図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
11 用紙
12 記録ヘッド
13 キャリッジ
21 インクカートリッジ
22 容器本体
23 蓋部材
25 貯留室
26 吸収体収納室
27 連通口
28 第1のインク吸収体
29 第2のインク吸収体
31 インク取出部
35 浮玉
S 液面

Claims (8)

  1. 液体吐出方式の記録ヘッドへ供給される液体を収納する容器本体と、この容器本体の下方部分に設けられ、前記液体を前記容器本体から取り出して前記記録ヘッドへ供給するための液体取出部とを備え、前記容器本体に液体が収納された液体収納容器において、
    前記容器本体に設けられ前記液体が貯留される液体貯留室と、前記液体貯留室に貯留された液体の液面に浮かべられ前記液面に敷き詰められる粒状の複数の浮玉とを設けたことを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記浮玉は、発泡材料で形成されることを特徴とする請求項1記載の液体収納容器。
  3. 前記浮玉は、前記液体取出部から取出不能な大きさであることを特徴とする請求項1又は2記載の液体収納容器。
  4. 前記容器本体には、前記液体貯留室と隔壁によって仕切られるとともに、前記隔壁に形成された連通口を通じて前記液体貯留室から液体を毛管力によって吸収して保持する液体吸収体を収納する吸収体収納室が設けられており、前記液体取出部は、前記吸収体収納室の下方に配置されることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の液体収納容器。
  5. 前記浮玉は、前記液体吸収体が吸収不能な大きさであることを特徴とする請求項4記載の液体収納容器。
  6. 前記浮玉は、前記連通口を通過不能な大きさであることを特徴とする請求項4又は5記載の液体収納容器。
  7. 液体吐出方式の記録ヘッドへ供給される液体を収納する容器本体と、この容器本体の下方部分に設けられ、前記液体を前記容器本体から取り出して前記記録ヘッドへ供給するための液体取出部とを備えた液体収納容器において、
    前記容器本体に設けられ前記液体が貯留される液体貯留室と、前記液体貯留室に貯留された液体の液面に浮かべられ前記液面に敷き詰められる粒状の複数の浮玉とを設けたことを特徴とする液体収納容器。
  8. インクを吐出して画像を記録する吐出方式の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、
    前記インクを収納するインクタンクとして、請求項1〜7いずれか記載の液体収納容器を用いたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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