JP2006279083A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャパシタを有する半導体装置の製造方法に関し、酸化誘電体層を有するキャパシタの特性をさらに改善すること。
【解決手段】半導体基板1上の第1絶縁層10の上方に上部電極14a、誘電体層13a及び下部電極12aから構成されるキャパシタQを形成する工程と、キャパシタQ及び第1絶縁層10の上方に第2絶縁層17を形成する工程と、第2絶縁層17のうち上部電極14aの上にホール17eを形成する工程と、半導体基板1を酸素を含む雰囲気で加熱した状態で、波長225.0nmにピークを有する第1の紫外線及び波長187.5nmにピークを有する第2の紫外線を上方からホール17eに向けて照射して、第1の紫外線により酸素をオゾンに変え、第2の紫外線によりオゾンを活性酸素ラジカルに変え、活性酸素ラジカルをホール17eを通してキャパシタQの誘電体層13aに供給する工程とを含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、より詳しくは、キャパシタを有する半導体装置の製造方法に関する。
電源を切っても情報を記憶することができる不揮発性メモリとして、フラッシュメモリや強誘電体メモリ(FeRAM)が知られている。
フラッシュメモリは、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(IGFET)のゲート絶縁層中に埋め込んだフローティングゲートを有し、記憶情報となる電荷をフローティングゲートに蓄積することによって情報を記憶する。情報の書込、消去にはゲート絶縁層にトンネル電流を流す必要があり、比較的高い電圧を必要とする。
FeRAMは、強誘電体のヒステリシス特性を利用して情報を記憶する強誘電体キャパシタを有している。強誘電体キャパシタにおいて上部電極と下部電極の間に形成される強誘電体層は、上部電極及び下部電極の間に印加する電圧値に応じて分極を生じ、印加電圧を取り去っても分極を保持する自発分極を有する。印加電圧の極性を反転すれば、自発分極の極性も反転する。この自発分極の極性、大きさを検出すれば情報を読み出すことができる。
FeRAMは、フラッシュメモリに比べて低電圧で動作し、省電力で高速の書込ができるという利点がある。
FeRAMのメモリセルに採用される強誘電体キャパシタは、例えば、図1に示すような工程によって形成される。
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板101を覆う第1層間絶縁層102上に第1金属層103、強誘電体層104、第2金属層105が形成される。第1金属層103として例えばプラチナ層が形成され、強誘電体層104としてPZTのような酸化物誘電体が形成され、さらに、第2金属層105としてイリジウムや酸化イリジウムが形成される。
続いて、図1(b)に示すように、第2金属層105がパターニングされてキャパシタQ0の上部電極105aとなり、続いて、強誘電体層104がパターニングされてキャパシタQ0の誘電体層104aとなる。さらに、第1金属層103がパターニングされてキャパシタQ0の下部電極103aとなる。
次に、図1(c)に示すように、酸化シリコンよりなる第2層間絶縁層106によってキャパシタQ0が覆われる。続いて、第2層間絶縁層106をパターニングすることにより、下部電極103aのコンタクト領域の上に第1コンタクトホールが形成され、さらに第1コンタクトホール内に導電プラグ107が埋め込まれる。ついで、第2層間絶縁層106のパターニングにより上部電極105aの上に第2コンタクトホール106aが形成された後に、第2コンタクトホール106aを通して上部電極105aに接続される上部電極引出配線(不図示)と、導電プラグ107に接続される下部電極引出配線(不図示)とが第2層間絶縁層106上に形成される。
ところで、上部電極105aの上のコンタクトホール106aは、ドライエッチングを用いて形成されるために、そのドライエッチングによって強誘電体層104がダメージを受け、キャパシタ特性が劣化される。
また、上部電極105aとしてイリジウムや酸化イリジウムといった金属を用いると、この金属と強誘電体層104の界面において、強誘電体層104を構成するPZTの酸素が金属に吸収されてキャパシタの特性が悪くなり、とくに熱処理を伴う第2層間絶縁膜106の形成時には強誘電体層104内の酸素が上部電極105aに吸収されやすくなる。
そこで、コンタクトホール106aの形成後に、酸素雰囲気中にシリコン基板101を置き、基板温度を550℃程度に設定することにより、酸素がコンタクトホール106aを通して強誘電体層104に供給され、キャパシタQ0の特性が回復する。
ところで、上部電極引出電極の微細化に伴って上部電極105a上のコンタクトホール106aもさらに小さくされる必要がある。
しかし、コンタクトホール106aが小さくなると、コンタクトホール106aを通してキャパシタQ0に供給される酸素の量も少なくなり、コンタクトホール106a形成のためのエッチングなどにより生じたキャパシタの酸素欠損を補えるほどの量の酸素が誘電体層104aに供給されなくなる。この結果、強誘電体層の質の改善が不十分になり強誘電体キャパシタの分極電荷量が低下し、メモリセルへの書込み、読出しに支障をきたす。
本発明の目的は、酸化物誘電体層を有するキャパシタの特性をさらに改善する工程を含む半導体装置の製造方法を提供することにある。
上記した課題は、半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、前記第1絶縁層上方に第1の導電層、酸化物誘電体層、第2の導電層を順に形成する工程と、前記第2の導電層、前記酸化物誘電体層、前記第1の導電層をパターニングすることにより、前記第2の導電層からなる上部電極、前記酸化物誘電体層からなる誘電体層、第1の導電層からなる下部電極を有するキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ及び前記第1絶縁層の上方に第2絶縁層を形成する工程と、前記第2絶縁層のうち前記上部電極の上にホールを形成する工程と、前記半導体基板を酸素を含む雰囲気で加熱した状態で、波長225.0nmにピークを有する第1の紫外線及び波長187.5nmにピークを有する第2の紫外線を上方から前記ホールに向けて照射して、前記第1の紫外線により酸素をオゾンに変え、前記第2の紫外線により前記オゾンを活性酸素ラジカルに変え、前記活性酸素ラジカルを前記ホールを通して前記キャパシタの酸化物誘電体層に供給する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法によって解決される。
本発明によれば、キャパシタを有する半導体基板を加熱しながら、活性化された酸素、例えば酸素ラジカルをキャパシタ上部電極上のホールを通してキャパシタに供給するようにしている。
これにより、キャパシタ上部電極上のホールを通して酸素がキャパシタ内に浸透しやすくなるので、キャパシタの酸化物誘電体層への十分な量の酸素供給が可能になり、ホールが小さくなっても酸素アニールによるキャパシタの特性の改善が図れる。
酸素を活性化する方法としては、酸素系ガスに紫外線を照射する方法が採用される。酸素系ガスは、O2、N2O、NO2などのいずれかから選択される。
紫外線照射のために225.0nmと187.5nmに波長ピークを有する紫外線ランプを使用する場合には、O2は波長225.0nmの紫外線によってオゾン(O3)となり、そのオゾンは波長187.5nmの紫外線によって酸素ラジカルとなり、これによって酸素が酸化物誘電体層により結合しやすい状態となる。また、紫外線照射のためにエキシマUVランプを用いる場合には、波長172.5nmの紫外線によってO2は酸素ラジカルになる。
本発明によれば、半導体基板を加熱しながら、活性化された酸素をホールを通してキャパシタに供給するようにしたので、ホールを通して酸素をキャパシタに浸透しやすく且つ結合しやすることができる。従って、キャパシタの酸化物誘電体層への十分な酸素供給が可能になり、ホールが小さくなっても酸素アニールによるキャパシタの特性の回復を十分に図ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図2〜図7は本発明の第1実施形態の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
図2(a)に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、n型又はp型のシリコン(半導体)基板1の活性領域(トランジスタ形成領域)の周囲にLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により素子分離絶縁層2を形成する。なお、素子分離絶縁層2としてSTI(Shallow Trench Isolation)構造を採用してもよい。
続いて、シリコン基板1のメモリセル領域の活性領域にp型不純物を導入してpウェル3を形成する。さらに、シリコン基板1の活性領域表面を熱酸化して、ゲート絶縁層4となるシリコン酸化層を形成する。
次に、シリコン基板1の上側全面に非晶質又は多結晶のドープトシリコン層とシリサイド層を順に形成し、これらのシリコン層及びシリサイド層をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、ゲート電極5a,5bを形成する。なお、シリサイド層としてタングステンシリサイド、コバルトシリサイドなどの層がある。
メモリセル領域における各pウェル3上には2つのゲート電極5a,5bが間隔をおいてほぼ平行に配置され、それらのゲート電極5a,5bはワード線の一部を構成している。
その後に、pウェル3のうちゲート電極5a,5bの両側にn型不純物をイオン注入して、nチャネルMOSトランジスタのソース/ドレインとなるn型不純物拡散領域6a,6b,6cを形成する。
続いて、シリコン基板1の全面に絶縁層を形成した後、その絶縁層をエッチバックしてゲート電極5a,5bの両側部分にのみ側壁絶縁層7として残す。その絶縁層として、例えばCVD法により酸化シリコン(SiO2)を形成する。
さらに、ゲート電極5a,5bと側壁絶縁層7をマスクに使用して、pウェル3内に再びn型不純物イオンを注入することによりn型不純物拡散領域6a〜6cをLDD構造にする。
以上のように、メモリセル領域では、一方のゲート電極5a、n型不純物拡散領域6a,6b等によって第1のMOSトランジスタが構成され、また、他方のゲート電極5b、n型不純物拡散領域6b,6c等によって第2のMOSトランジスタが構成される。
次に、全面に高融点金属層を形成した後に、この高融点金属層を加熱してp型不純物拡散領域6a〜6cの表面にそれぞれ高融点金属シリサイド層8a〜8cを形成する。その後、ウエットエッチングにより未反応の高融点金属層を除去する。高融点金属としてコバルト、タンタルなどがある。
その後に、プラズマCVD法により、シリコン基板1の全面に酸化防止絶縁層9として酸窒化シリコン(SiON)層を約200nmの厚さに形成する。さらに、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、酸化防止絶縁層9上に第1層間絶縁層10として二酸化シリコン(SiO2)を約600nmの厚さに成長する。
さらに、第1層間絶縁層10を化学的機械研磨(CMP) 法により薄くしてその表面を平坦化する。第1層間絶縁層10の研磨量は、素子分離絶縁層2の上に約785nm残るようにする。
次に、図2(b)に示すように、第1層間絶縁層10の上にルチル型結晶構造の酸化チタン層11を形成する。酸化チタン層11は、第1層間絶縁層10上にチタン層をスパッタ法により約20nmの厚さに形成した後に、チタン層を熱酸化することにより形成される。そのチタン層の熱酸化は、RTA(rapid thermal annealing)装置を用いて、例えば、酸素雰囲気中で基板温度700℃、60秒間の条件で行う。これにより酸化されたチタン層は、厚さ約50nmの酸化チタン層11となり、その上面には(200)面が表れる。
次に、図2(c)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、スパッタ法によって、酸化チタン層11の上に、第1の導電層12としてプラチナ(Pt)層を形成する。Pt層の厚さを100〜300nm程度、例えば150nmとする。ここで、酸化チタン層11は、第1の導電層12と第1の層間絶縁層10との密着性を改善する役割を果たす。なお、酸化チタン層11と第1の導電層12の代わりにチタン層とプラチナ層を形成してもよい。
第1の導電層12としては、プラチナに限られるものでなく、イリジウム、ルテニウム等の貴金属層、又は、酸化ルテニウム、酸化ルテニウムストロンチウム(SrRuO3)等の貴金属酸化層であってもよい。
次に、スパッタリング法により、強誘電体層13としてPLZT(lead lanthanum zirconate titanate;(Pb1-3x/2Lax)(Zr1-y Tiy)O3)を第1の導電層12の上に100〜300nmの厚さ、例えば180nmに形成する。
なお、強誘電体層13の形成方法は、その他に、スピンオン法、MOD(metal organic deposition)法、MOCVD(有機金属CVD)法、ゾル・ゲル法などがある。また、強誘電体層13の材料としては、PLZTの他に、PLCSZT、PZTのような他のPZT系材料や、SrBi2Ta2O9、SrBi2(Ta,Nb)2O9等のBi層状構造化合物材料、その他の金属酸化物強誘電体であってもよい。
続いて、強誘電体層13を構成するPLZT層を酸素含有雰囲気中でRTA(Rapid Thermal Annealing)により結晶化する。RTAの条件は、例えば、585℃、90秒間、昇温速度125℃/secである。なお、酸素含有雰囲気中には酸素とアルゴンが導入され、酸素濃度は例えば2.5%である。
続いて、強誘電体層13の上に第2の導電層14としてイリジウム(Ir)と酸化イリジウム(IrOx)層をスパッタ法により順に形成して総厚を100〜300nmの厚さ、例えば150nmの厚さとする。なお、第2の導電層14として、プラチナ層、酸化ルテニウムストロンチウム(SRO)層、その他の金属層をスパッタ法により形成してもよい。
その後に、RTAにより強誘電体層13の結晶性を酸素含有雰囲気中で改善する。RTAの条件は、例えば、725℃、20秒間、昇温速度125℃/secである。なお、酸素含有雰囲気中には酸素とアルゴンが導入され、酸素濃度は例えば1.0%である。
次に、図3(a)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、レジストパターン(不図示)を用いてフォトリソグラフィー法により第2の導電層14をパターニングすることによって第1、第3のn型不純物拡散領域6a,6cの近傍の素子分離絶縁層2の上方にキャパシタQの上部電極14aを形成する。なお、第1のn型不純物拡散領域6aの近傍のキャパシタQは、第3のn型不純物拡散領域6cの近傍のキャパシタQと同じ構成となるので図において省略されている。
レジストパターンの除去後に、温度650℃、60分間の条件で、強誘電体層13を酸素雰囲気中でアニールする。このアニールは、スパッタリング及びエッチングの際に入ったダメージから強誘電体層12の質を回復させるために行われる。
続いて、メモリセル領域において、上部電極14a及びその周辺にレジストパターン(不図示)を形成した状態で強誘電体層13をエッチングし、これにより残った強誘電体層13をキャパシタQの誘電体層13aとする。その後に、レジストパターンは除去される。
次に、図3(b)に示すように、上部電極14a、誘電体層13a及び第1の導電層12の上に、エンキャップ層15として、PZT層をスパッタリング法により約20nmの厚さに形成する。エンキャップ層15は、還元され易い誘電体層13aを水素から防御する機能を有し、水素が誘電体層13a内部に入ることをブロックするために水素をトラップし易いPZTから形成される。エンキャップ層15は、キャパシタ保護絶縁層であり、アルミナ層、酸化チタン層、その他、水素をトラップ又はブロックし易い層であってもよい。
その後に、酸素雰囲気中で、700℃、60秒間、昇温速度125℃/secの条件で、エンキャップ層15を急速熱処理する。
さらに、エンキャップ層15の上にレジスト16を塗布し、これを露光、現像して上部電極14a及び誘電体層13aの下の領域を含む下部電極形成領域に残す。
次に、図4(a)に示すように、レジスト16をマスクに使用して、エンキャップ層15、第1の導電層12及び酸化チタン層11をエッチングし、これにより上部電極14aの下方に残された第1の導電層12をキャパシタの下部電極12aとして使用する。
そのレジスト16を除去した後には、図4(b)に示すように、下部電極12a、誘電体層13a、上部電極14aからなるキャパシタQが第1の層間絶縁層10の上に現れる。
この後に、エッチングにより受けたダメージから誘電体層13aを元の状態に回復させるために、例えば、酸素雰囲気中で温度650℃、60分間の条件でキャパシタQをアニールする。
次に、図5(a)に示すように、エンキャップ層15、キャパシタQ及び第1層間絶縁層10の上に、第2層間絶縁層17として厚さ1500nm程度のSiO2層を形成する。第2層間絶縁層17の成長は、例えばシラン(SiH4)を用いてCVD法により形成されてもよいし、TEOSを用いてプラズマCVD法により形成されてもよい。第2層間絶縁層17を成長する際の基板温度は300〜450℃程度である。
続いて、第2層間絶縁層17の上面をCMP法により平坦化する。
次に、図5(b)に示すように、第2層間絶縁層17、エンキャップ層15、第1層間絶縁層10及び酸化防止絶縁層9をフォトリソグラフィー法によりパターニングしてn型不純物拡散層6a〜6cの上と下部電極12aのコンタクト領域の上にそれぞれ第1〜第4のコンタクトホール17a〜17dを形成する。第1及び第2層間絶縁層10,17等は、CF系ガス、例えばCF4にArを加えた混合ガスを用いてエッチングされる。
次に、第2層間絶縁層17の上とコンタクトホール17a〜17dの内面にスパッタリング法によりチタン(Ti)層を20nm、窒化チタン(TiN)層を50nmの厚さに形成し、これらの層を導電性の密着層とする。さらに、フッ化タングステンガス(WF6)、アルゴン、水素の混合ガスを使用するCVD法により、密着層の上にタングステン層を形成する。なお、タングステン層の成長初期にはシラン(SiH4)ガスも使用する。タングステン層は、各コンタクトホール17a〜17dを完全に埋め込む厚さとする。
その後に、図6(a)に示すように、第2層間絶縁層17上のタングステン層と密着層をCMP法により除去し、各コンタクトホール17a〜17d内にのみ残す。これにより、第1〜第4のコンタクトホール17a〜17d内のそれぞれに残されたタングステン層と密着層を第1〜第4の導電プラグ18a〜18dとして使用する。
なお、各pウェル3において、2つのゲート電極5a,5bに挟まれるn型不純物拡散領域6b上の第2の導電プラグ18bはその上方に形成されるビット線に電気的に接続され、さらに、第2の導電プラグ18bの両側方の第1、第3の導電プラグ18a,18cは、それぞれ後述する配線を介してキャパシタQの上部電極14aに電気的に接続される。
その後に、図6(b)に示すように、第2層間絶縁層17と導電プラグ18a〜18dの上に、プラズマCVD法によりSiON層を例えば約100nmの厚さに形成する。このSiON層は、シラン(SiH4)とN2Oの混合ガスを用いて形成され、プラグ18a〜18dの酸化を防止するための酸化防止層19として使用される。
さらに、フォトリソグラフィー法により酸化防止層19と第2層間絶縁層17とエンキャップ層15をパターニングして、キャパシタQの上部電極13a上に一辺が0.35〜0.50μmの略四角の平面形状の第5のコンタクトホール17eを形成する。
次に、図8に示すRTA装置内にシリコン基板1を入れる。RTA装置は、シリコン基板1を入れるチャンバ21と、チャンバ21内でシリコン基板1を載置するサセプタ22と、サセプタ22の下でシリコン基板1を加熱するヒータ(加熱器)23と、サセプタ22の上方に配置された複数の赤外線ランプ24と、複数の赤外線ランプ24の隙間に配置されたUVランプ25と、チャンバ21に設けられたガス導入口26、排気口27とを有している。UV(紫外線)ランプ25として、波長225.0nmと波長187.5nmでピークが存在するものがある。
チャンバ21内において、サセプタ22上にシリコン基板1を載置し、ガス導入口26を通して酸素(O2)を1.0リットル/分、窒素(N2)を9.0リットル/分の流量で導入し、さらにチャンバ21内の圧力を大気圧とする。また、シリコン基板1をヒータ23と赤外線ランプ24とUVランプ25により300〜450℃、例えば350℃に加熱する。この場合、UVランプ24からの紫外線は第2層間絶縁層17及びコンタクトホール17eに向けて照射される。なお、窒素の代わりに、アルゴン、その他の不活性ガスを導入してもよい。
これにより、第2層間絶縁層17及びコンタクトホール17eの表面では、O2は波長225.0nmの紫外線によってオゾン(O3)に変えられ、さらに、O3は波長187.5nmの紫外線により活性酸素ラジカル(O*)に変えられる。活性酸素は、コンタクトホール17eが小さくても上部電極14aを通して誘電体層13aに浸透し易い。この結果、誘電体層13aには十分に酸素が供給されることになる。
なお、UVランプ24としてエキシマUVランプを使用してもよい。エキシマUVランプからは、波長172.5nmの紫外線が第2層間絶縁膜17及びコンタクトホール17eに照射され、その紫外線により照射されたO2は活性酸素に変わる。
このような紫外線を酸素に照射する条件で、図7(a)に示すように、コンタクトホール17eを通してキャパシタQを例えば30分間で酸素アニールして、誘電体層13aの質を改善する。この場合、導電プラグ18a〜18dは酸化防止層19によって酸化が防止される。ただし、そのようなアニール条件では、従来よりも温度が低いので、酸化防止層19を透過する導電プラグ18a〜18dの酸化が従来よりも進みにくいので酸化防止層19を100nmより薄くしてもよい。
その後に、CF系のガスを用いて酸化防止層19をエッチバックする。
次に、第2層間絶縁層17、導電プラグ18a〜18dの上と、上部電極14a上のコンタクトホール17eの中に導電層をスパッタ法により形成する。導電層として、例えば、窒化チタン層、銅含有アルミニウム層、チタン層、窒化チタン層を順に形成した多層金属構造が採用される。銅含有アルミニウム層での銅の含有量は例えば0.5 atoms%である。
続いて、図7(b)に示すように、導電層をフォトリソグラフィー法によりパターニングすることにより、コンタクトホール17eを通してキャパシタQの上部電極14aと第3の導電プラグ18cを電気的に接続する配線20cが第2層間絶縁層17上に形成される。これと同時に、pウェル3の上の2つのゲート電極5a,5bの間にある第2の導電プラグ18bの上には導電パッド20bが形成される。また、キャパシタQの下部電極12a上の導電プラグ18dの上には、別の配線20dが形成されている。さらに、第1の導電プラグ18aの上には、図示しない別のキャパシタの上部電極に接続されるさらに別の配線20aが形成される。
この後に、第3層間絶縁層、二層目の導電プラグ、ビット線、カバー層などを形成するが、その詳細は省略する。
上記した実施形態によれば、キャパシタQを覆う第2層間絶縁層17のうち上部電極14aの上にコンタクトホール17eを形成した後に、コンタクトホール17eを通してキャパシタQに酸素を供給する際に紫外線をコンタクトホール17e及び第2層間絶縁膜17に向けて照射するようにしている。
これにより、第2層間絶縁層17の表面での酸素が活性化して、コンタクトホール17eを通したキャパシタQへの酸素の供給が促進され、強誘電体層13aに十分な量で酸素が導入される。従って、コンタクトホール17eを形成する場合などに受けたダメージからキャパシタQの誘電体層13aの質が回復され、キャパシタQの特性が改善される。
ところで、上部電極14aの上にコンタクトホール17eを通してキャパシタQに酸素を供給する際に、図9に示すようなマイクロ波キュア装置を用いてもよい。図9のマイクロ波キュア装置は、シリコン基板1を入れる真空チャンバ31と、真空チャンバ31内でシリコン基板1を支持するサセプタ32と、シリコン基板1を下から加熱するヒータ(加熱器)33と、シリコン基板1の上方に配置され且つマイクロ波電源に接続される導電性コイル34と、真空チャンバ31に設けられたガス導入口35、排気口36とを有している。
チャンバ31内において、サセプタ32上にシリコン基板1を載置し、ガス導入口35を通して酸素(O2)を1.0リットル/分、窒素(N2)を9.0リットル/分の流量で導入し、内部を減圧して1Pa程度の圧力とする。さらに、導電性コイル34からマイクロ波を第2層間絶縁層17に向けて照射するとともに、シリコン基板1をヒータ33とマイクロ波により300〜450℃、例えば350℃に加熱する。
これにより、第2層間絶縁層17の表面では、O2が酸素ラジカルに変わらないが、O2はマイクロ波によって活性化する。これにより、キャパシタQの上部電極14a上のコンタクトホール17eが小さくても、コンタクトホール17eを通して誘電体層13aへ酸素が浸透しやすくなり十分に酸素が供給されることになる。
このような条件でコンタクトホール17eを通して例えば30分間、キャパシタQを酸素アニールすることにより、誘電体層12aの質が改善される。
次に、50μm×50μmの平面形状の上部電極14aを有するキャパシタQを形成し、キャパシタQの上に第2層間絶縁層17を形成し、さらに、上部電極14aの上に約0.5μm×0.5μmの平面形状のコンタクトホール17eを形成した後に、上部電極14aに対する酸素アニールの条件を変えることによりキャパシタQの分極電荷量Qswがどのように相違するかを調査したところ、図10に示すような結果が得られた。
図10において、「ref」は、従来技術による酸素アニールを示し、大気圧の酸素雰囲気中で550℃で60分間の条件でコンタクトホール17eを通してキャパシタQをアニールした結果を示している。また、図10において、「UV」は、大気圧中で酸素1.0リットル/分、窒素9.0リットル/分の流量でそれぞれ導入されたチャンバ21内でエキシマUVランプからの波長172.5nmの紫外線を第2層間絶縁層17及びコンタクトホール17eに向けて照射し、基板加熱温度を350℃とした条件でキャパシタQを酸素アニールした結果を示している。さらに、図10において、「μ」は、酸素1.0リットル/分、窒素9.0リットル/分の流量でそれぞれ導入された圧力1Paのチャンバ31内でマイクロ波を第2層間絶縁層17及びコンタクトホール17eに向けて照射し、基板加熱温度を350℃とした条件でキャパシタQを酸素アニールした結果を示している。
図10によれば、酸素に紫外線又はマイクロ波を照射することによりキャパシタの分極電荷量は、従来条件で酸素アニールされたキャパシタの分極電荷量に比べて高くなっている。それらの条件のうち、酸素にUVを照射する条件の酸素アニールがキャパシタ特性を向上するのに最も効果がある。
図10によれば、本実施形態の酸素アニールによる分極電荷量の効果と従来技術の酸素アニールによる分極電荷量の効果の差は僅かのようにも読める。
しかし、図10の実験に使用したキャパシタQの大きさに対するコンタクトホール17eの大きさの割合が実デバイスに比べて極めて小さいので、実デバイスでのキャパシタ特性改善の効果としては大きいといえる。
なお、上記した実施形態において、酸素アニールの際に紫外線又はマイクロ波を酸素に照射することを、他の酸素アニール工程で採用してもよい。但し、強誘電体層13の結晶化アニールは、紫外線又はマイクロ波の照射を採用せずに、従来の条件で行われる。
ところで、上記した実施形態では、下部電極12aと第2層間絶縁層17上の配線20dとの電気的接続のために、コンタクトホール17d内に導電プラグ18dが形成されている。しかし、その導電プラグ18dを用いずに、配線20dをコンタクトホール17dを通して直に下部電極12aに接続してもよい。この場合には、上部電極14a上のコンタクトホール17eと下部電極12a上のコンタクトホール17dは同時に開口され、それらのコンタクトホール17d,17eを通して酸素ラジカル又は活性化酸素がキャパシタQに供給される。
なお、酸素アニールの際に、O2とともに又はO2の代わりに、N2OとNO2のいずれかを用いてもよい。
(第2の実施の形態)
本実施形態では、スタック型のキャパシタを有するメモリセルの形成工程について説明する。
図11、図12は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
次に、図11(a) に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、n型又はp型のシリコン(半導体)基板41のトランジスタ形成領域の周囲にフォトリソグラフィー法により素子分離用溝を形成した後に、その中に酸化シリコン(SiO2)を埋め込んで素子分離絶縁層42を形成する。そのような構造の素子分離絶縁層42は、STI(Shallow Trench Isolation)と呼ばれる。なお、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により形成した絶縁層を素子分離絶縁層として採用してもよい。
続いて、メモリセル領域におけるシリコン基板41のトランジスタ形成領域にp型不純物を選択的に導入してp型ウェル41aを形成する。
さらに、シリコン基板1のp型ウェル41aの表面を熱酸化して、ゲート絶縁層43となるシリコン酸化層を形成する。
次に、シリコン基板41の上側全面に非晶質又は多結晶のシリコン層とタングステンシリサイド層を順次形成する。その後に、シリコン層とタングステンシリサイド層をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、メモリセル領域のウェル41a上にゲート電極44a,44bを形成する。それらのゲート電極44a,44bはゲート絶縁層43を介してシリコン基板41の上に形成される。
なお、メモリセル領域では、1つのp型ウェル41a上には2つのゲート電極44a,44bが並列に形成され、それらのゲート電極44a,44bはワード線の一部を構成する。
次に、p型ウェル1aのうちゲート電極44a,44bの両側にn型不純物、例えばリンをイオン注入してソース/ドレインとなる第1〜第3のn型不純物拡散領域45a〜45cを形成する。
さらに、CVD法により絶縁層、例えば酸化シリコン(SiO2)層をシリコン基板1の全面に形成した後に、その絶縁層をエッチバックしてゲート電極44a,44bの両側部分に絶縁性のサイドウォールスペーサ46として残す。
続いて、p型ウェル41aにおいて、ゲート電極44a,44bとサイドウォールスペーサ46をマスクに使用して、第1〜第3のn型不純物拡散領域45a〜45cに再びn型不純物をイオン注入することにより、第1〜第3のn型不純物拡散領域45a〜45cにそれぞれ不純物高濃度領域を形成する。
なお、1つのp型ウェル41aにおいて、2つのゲート電極44a,44bの間の第2のn型不純物拡散領域45bは後述するビット線に電気的に接続され、ウェル41aの両端側寄りの第1、第3のn型不純物拡散領域45a,45cは後述するキャパシタの下部電極に電気的に接続される。
以上の工程により、p型のウェル41aにはゲート電極44a,44bとLDD構造のn型不純物拡散領域45a〜45cを有する2つのn型のMOSトランジスタT1,T2が1つのn型不純物拡散領域45aを共通にして形成される。
次に、MOSトランジスタT1 ,T2 を覆う酸化防止絶縁層47として約200nmの厚さの酸窒化シリコン(SiON)層をプラズマCVD法によりシリコン基板41の全面に形成する。その後、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、厚さ1.0μm程度の酸化シリコン(SiO2)を第1層間絶縁層48として酸化防止絶縁層47の上に形成する。
続いて、例えば常圧の窒素雰囲気中で第1層間絶縁層48を700℃の温度で30分間加熱し、これにより第1層間絶縁層48を緻密化する。その後に、第1層間絶縁層48の上面を化学機械研磨(CMP)法により平坦化する。
さらに、レジストパターン(不図示)を用いて第1層間絶縁層48と酸化防止絶縁層7をエッチングすることにより、メモリセル領域の第1、第3のn型不純物拡散領域45a,45cの上にそれぞれ第1,第2のコンタクトホール48a,48cを形成する。
次に、第1層間絶縁層48上面と第1,第2のコンタクトホール48a,48c内面に、グルー層として厚さ20nmのチタン(Ti)層と厚さ50nmの窒化チタン(TiN)層をスパッタ法により順に形成する。さらに、WF6を用いるCVD法によって、タングステン(W)層をグルー層上に成長してコンタクトホール48a,48c内を完全に埋め込む。
続いて、タングステン層とグルー層をCMP法により研磨して第1層間絶縁層48の上面上から除去する。これにより、第1、第2のコンタクトホール48a,48c内にそれぞれ残されたタングステン層及びグルー層は、第1、第2の導電プラグ50a,50cとして使用される。第1、第2の導電プラグ50a,50cは、それぞれ第1、第3のn型不純物拡散領域45a,45cに接続される。また、第1及び第2の導電プラグ50a,50cはそれぞれ後述するキャパシタに接続される。
次に、第1及び第2の導電プラグ50a,50cと第1層間絶縁層48の上に第1導電層54を形成する。第1導電層54として、例えば厚さ200nmのイリジウム(Ir)層、厚さ30nmの酸化イリジウム(IrO2)層、厚さ30nmの酸化プラチナ(PtO)層、及び厚さ50nmのプラチナ(Pt)層をスパッタにより順に形成する。
なお、第1導電層54を形成する前又は後に例えば膜剥がれ防止のために第1層間絶縁層48をアニールする。アニール方法として、例えば、アルゴン雰囲気中で750℃、60秒のRTA(rapid thermal annealing)を採用する。
続いて、第1導電層54上に、強誘電体層55として例えば厚さ200nmのPZT層をスパッタ法により形成する。強誘電体層55の形成方法は、その他に、MOD(metal organic deposition)法、MOCVD(有機金属CVD)法、ゾル・ゲル法などがある。また、強誘電体層15の材料としては、PZT以外に、PLCSZT、PLZTのような他のPZT系材料や、SrBi2Ta2O9、SrBi2(Ta,Nb)2O9等のBi層状構造化合物材料、その他の金属酸化物強誘電体を採用してもよい。
続いて、酸素含有雰囲気中で強誘電体層55をアニールにより結晶化する。そのアニールとして、例えばアルゴン(Ar)と酸素(O2)の混合ガス雰囲気中で基板温度600℃、時間90秒の条件を第1ステップ、酸素雰囲気中で基板温度750℃、時間60秒の条件を第2ステップとする2ステップのRTA処理を採用する。
さらに、強誘電体層55の上に、第2導電層56として例えば厚さ200nmの酸化イリジウム(IrO2)をスパッタ法により形成する。
次に、キャパシタ形成領域を覆うハードマスク(不図示)を第2導電層56上に形成する。
続いて、ハードマスクに覆われない領域の第2導電層56、強誘電体層55、第1導電層54を順次エッチングすることにより、第1層間絶縁膜48の上にキャパシタQ1を形成する。この場合、第2導電層56、強誘電体層55及び第1導電層54は、ハロゲン元素を含む雰囲気中でスパッタ反応によりエッチングされる。
キャパシタQ1は、図11(b)に示すように、第1導電層54よりなる下部電極54aと、強誘電体層55よりなる誘電体層55aと、第2導電層56よりなる上部電極56aから構成される。
1つのウェル41aの上方には2つのキャパシタQ1が形成され、それらの下部電極54aはそれぞれ第1又は第2の導電プラグ50a,50cを介して第1又は第3のn型不純物拡散領域45a,45cに電気的に接続される。ハードマスクは、キャパシタQ1のパターン形成後に除去される。
次に、エッチングにより受けたダメージから強誘電体層55の質を回復させるために、回復アニールを行う。この場合の回復アニールは、例えば、基板温度650℃、60分間の条件で酸素を含むファーネス内で行われる。
また、回復アニールとしては、第1実施形態で示したように、基板温度を300〜450℃にして酸素雰囲気中で第1層間絶縁層48及びキャパシタQ1に向けて紫外線又はマイクロ波を照射して行ってもよい。このような条件によれば、第1、第2の導電プラグ50a,50cを構成するタングステンは比較的低温で加熱されているので酸化されにくくなり、導電プラグ50a,50cの異常酸化の発生が抑制される。
次に、図11(c)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、エンキャップ層58として厚さ50nmのアルミナをスパッタによりキャパシタQ1及び第1層間絶縁層48の上に形成する。このエンキャップ層58は、プロセスダメージからキャパシタQ1を保護するものであって、アルミナの他、PZTで構成してもよい。続いて、650℃で60分間の条件でエンキャップ層58及びキャパシタQ1 をファーネス内の酸素雰囲気内でアニールする。
その後、HDP(High Density Plasma)装置を用いて、プラズマCVD法により、第2層間絶縁層59として厚さ1.0μm程度の酸化シリコン(SiO2)をエンキャップ層58上に形成する。
さらに、第2層間絶縁層59の上面をCMP法により平坦化する。この例では、CMP後の第2層間絶縁層59の残りの厚さは、上部電極16a上で300nm程度とする。
その後に、第2層間絶縁膜59、エンキャップ層58、第1層間絶縁層48及び酸化防止絶縁層47をパターニングして、第2のn型不純物拡散領域45bの上に第3のコンタクトホール48bを形成する。さらに、第3のコンタクトホール48b内にチタン、窒化チタン、タングステンの三層構造からなる第3の導電プラグ50bを形成する。
次に、図12(a)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、第2層間絶縁層59と第3の導電プラグ50bの上に、プラズマCVD法によりSiON層を例えば約100nmの厚さに形成する。このSiON層は、シラン(SiH4)とN2Oの混合ガスを用いて形成され、第3の導電プラグ50bの酸化を防止するための酸化防止層60として使用される。
さらに、フォトリソグラフィー法によりエンキャップ層58と第2層間絶縁層59と酸化防止層60をパターニングして、キャパシタQ1の上部電極56a上に一辺が0.35〜0.50μmの略四角の平面形状のコンタクトホール59aを形成する。
続いて、第1実施形態で示した方法により、コンタクトホール59aを通して例えば30分間、紫外線又はマイクロ波が照射された酸素をキャパシタQ1に供給しながら、基板温度を300〜450℃、例えば350℃で加熱して、誘電体層55aの質を改善させる。この場合、第3の導電プラグ50bは酸化防止層60によって酸化が防止される。
その後に、CF系のガスを用いて酸化防止層60をエッチバックする。
次に、第2層間絶縁層59、第3の導電プラグ50bの上と、上部電極14a上のコンタクトホール59aの中に導電層をスパッタ法により形成する。導電層として、例えば、窒化チタン層、銅含有アルミニウム層、チタン層、窒化チタン層を順に形成した多層金属構造を採用する。銅含有アルミニウム層での銅の含有量は例えば0.5atoms%とする。
続いて、図12(b)に示すように、導電層をフォトリソグラフィー法によりパターニングすることにより、キャパシタQ1の上部電極14aに電気的に接続する配線62aを形成する。これと同時に、第2のn型不純物拡散領域45bの上に形成された第3の導電プラグ50bの上には導電パッド62bが形成される。
この後に、第3層間絶縁層、二層目の導電プラグ、ビット線、カバー層などを形成するが、その詳細は省略する。
以上のようなメモリセルの形成工程において、キャパシタQ1の上部電極56a上にコンタクトホール59aを形成した後の酸素アニールを、紫外線又はマイクロ波を酸素に照射しながら基板温度を300〜450℃の低温とした条件で行っている。従って、第1実施形態と同様に、コンタクトホール59aの寸法が小さくなってもコンタクトホール59aを通してキャパシタQ1への酸素の浸透を促進させてキャパシタ特性を容易に回復できるばかりでなく、比較的低温で酸素アニールが行われるので、導電プラグ50a〜50cを構成するタングステンの異常酸化が防止又は抑制される。
なお、酸素アニールの際に、O2とともに又はO2の代わりに、N2OとNO2のいずれかを用いてもよい。
(付記1)半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層上方に第1の導電層、酸化物誘電体層、第2の導電層に形成する工程と、
前記第2の導電層、前記酸化物誘電体層、前記第1の導電層をパターニングすることにより、前記第2の導電層からなる上部電極、前記酸化物誘電体層からなる誘電体層、第1の導電層からなる下部電極を有するキャパシタを形成する工程と、
前記キャパシタ及び前記第1絶縁層の上方に第2絶縁層を形成する工程と、
前記第2絶縁層のうち前記上部電極の上にホールを形成する工程と、
前記半導体基板を加熱した状態で、活性化された酸素を前記ホールを通して前記キャパシタに供給する工程と活性化された酸素を前記ホールを通して前記キャパシタに供給する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2)前記酸素は、紫外線とマイクロ波のいずれかが照射されて活性化されることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)前記半導体基板の加熱は、前記紫外線と前記マイクロ波のいずれかだけでなくヒーターによっても行われることを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)前記ヒーターは、前記半導体基板の上方に配置される赤外線ランプと前記半導体基板の下方に配置される加熱器の少なくとも一方であることを特徴とする付記3に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5)前記紫外線の照射によって活性化された酸素は、酸素ラジカルであることを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)前記キャパシタに酸素を供給するときに、前記半導体基板を加熱する温度は300〜450℃の範囲内であることを特徴とする付記1乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)前記紫外線は、172.5nmに波長のピークを有するエキシマUVランプから放射されることを特徴とする付記2乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)前記紫外線は、187.5nmと225.0nmに波長のピークを有する紫外線ランプから照射されることを特徴とする付記2乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)前記マイクロ波は、マイクロ波電源に接続された導電性コイルから照射されることを特徴とする付記2乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)前記酸素は、前記半導体基板が置かれる減圧雰囲気内に導入されて前記マイクロ波が照射されることを特徴とする付記2乃至付記5、付記9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)前記酸素は前記第2絶縁層の上方に不活性ガスとともに導入されることを特徴とする付記1乃至付記10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)前記第2の導電層は、イリジウムと酸化イリジウムの少なくとも一方から構成されていることを特徴とする付記1乃至付記11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)前記酸化物誘電体層は、強誘電体層であることを特徴とする付記1乃至付記12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)前記酸素を前記キャパシタに供給した後に、前記ホールを通して前記上部電極に接続される上部電極用配線を前記第2絶縁層の上に形成する工程をさらに有することを特徴とする付記1乃至付記13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)前記第2絶縁層をパターニングすることにより前記下部電極のうち前記上部電極からはみ出した領域の上面の上にコンタクトホールを形成する工程と、
前記コンタクトホールを通して前記上部電極に電気的に接続される下部電極引出配線を前記第2絶縁層上に形成する工程と
をさらに有することを特徴とする付記1乃至付記14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記16)前記コンタクトホール内に導電プラグを形成する工程をさらに有することを特徴とする付記15に記載の半導体装置の製造方法。
(付記17)前記第1絶縁層上に前記第1の導電層を形成する前に、前記下部電極の下面に接続される導電プラグを前記第1絶縁層内に形成する工程をさらに有することを特徴とする付記1乃至付記14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
図1(a)〜(c)は、従来の強誘電体キャパシタの形成工程断面図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その1)である。 図3(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その2)である。 図4(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その3)である。 図5(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その4)である。 図6(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その5)である。 図7(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その6)である。 図8は、本発明の実施形態に用いられるRTAアニール装置の構成図である。 図9は、本発明の実施形態に用いられるマイクロ波キュア装置の構成図である。 図10は、本発明の実施形態の酸素アニールと従来技術の酸素アニールによるキャパシタの特性改善効果を示す図である。 図11(a)〜(c)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その1)である。 図12(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その2)である。
符号の説明
1…シリコン基板、2…素子分離絶縁層、3…pウェル、4…ゲート絶縁層、5a,5b…ゲート電極、6a〜6c…n型不純物拡散領域、7…側壁絶縁層、8a〜8c…高融点金属シリサイド層、9…酸化防止絶縁層、10,17…層間絶縁層、12,14…導電層、12a…下部電極、14a…上部電極、13…強誘電体層、13a…誘電体層、15…エンキャップ層、16…レジスト、17a〜17e…コンタクトホール、18a〜18d…導電プラグ、19…酸化防止層、20a,20d…配線、20b…導電パッド、21…チャンバ、22…サセプタ、23…ヒータ、24…赤外線ランプ、25…UVランプ、26…ガス導入口、27…排気口、31…真空チャンバ、32…サセプタ、33…ヒータ、34…導電性コイル、35…ガス導入口、36…排気口、41…シリコン基板、42…素子分離絶縁層、41a…pウェル、43…ゲート絶縁層、44a,44b…ゲート電極、45a〜45c…n型不純物拡散領域、46…側壁絶縁層、47…酸化防止絶縁層、48,59…層間絶縁層、48a〜48c…コンタクトホール、54,56…導電層、54a…下部電極、56a…上部電極、55…強誘電体層、55a…誘電体層、58…エンキャップ層、50a〜50c…導電プラグ、60…酸化防止層、62a…配線、62b…導電パッド。

Claims (2)

  1. 半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、
    前記第1絶縁層上方に第1の導電層、酸化物誘電体層、第2の導電層を順に形成する工程と、
    前記第2の導電層、前記酸化物誘電体層、前記第1の導電層をパターニングすることにより、前記第2の導電層からなる上部電極、前記酸化物誘電体層からなる誘電体層、第1の導電層からなる下部電極を有するキャパシタを形成する工程と、
    前記キャパシタ及び前記第1絶縁層の上方に第2絶縁層を形成する工程と、
    前記第2絶縁層のうち前記上部電極の上にホールを形成する工程と、
    前記半導体基板を酸素を含む雰囲気で加熱した状態で、波長225.0nmにピークを有する第1の紫外線及び波長187.5nmにピークを有する第2の紫外線を上方から前記ホールに向けて照射して、前記第1の紫外線により酸素をオゾンに変え、前記第2の紫外線により前記オゾンを活性酸素ラジカルに変え、前記活性酸素ラジカルを前記ホールを通して前記キャパシタの酸化物誘電体層に供給する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、
    前記第1絶縁層上方に第1の導電層、酸化物誘電体層、第2の導電層を順に形成する工程と、
    前記第2の導電層、前記酸化物誘電体層、前記第1の導電層をパターニングすることにより、前記第2の導電層からなる上部電極、前記酸化物誘電体層からなる誘電体層、第1の導電層からなる下部電極を有するキャパシタを形成する工程と、
    前記キャパシタ及び前記第1絶縁層の上方に第2絶縁層を形成する工程と、
    前記第2絶縁層のうち前記上部電極の上にホールを形成する工程と、
    前記半導体基板を酸素を含む雰囲気で加熱した状態で、エキシマUVランプを使用して、波長172.5nmにピークを有する紫外線を前記ホールに向けて照射して、前記酸素を活性酸素ラジカルに変え、前記活性酸素ラジカルを前記ホールを通して前記キャパシタの酸化物誘電体層に供給する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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