JP2006278742A - 太陽電池モジュール製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 太陽電池素子の電極に接続タブをハンダ付けする時に電極からハンダがはみ出し、このはみ出したハンダを引っ張るように応力が働くため、はみ出したハンダの端部直下のシリコン基板にクラックが発生することがあり、太陽電池モジュールの信頼性を低下させたり、その歩留りを低下させることがあった。
【解決手段】 バスバー電極21の幅方向の中心位置に対して接続タブ23の幅方向の中心位置を熱風の吹き出し口24側にずらす。
【選択図】 図1

Description

本発明は太陽電池モジュールの製造方法に関するものであり、特に太陽電池素子同士を電気的に接続するための接続タブを太陽電池素子に取り付ける、その取り付け方法に関するものである。
太陽電池素子は単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多い。このため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また野外に太陽電池を取り付けた場合に、雨などからこれを保護する必要がある。また、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため複数の太陽電池素子を接続して透光性基板とエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材で封入して太陽電池モジュールを作成することが通常行われている。
図6は従来の太陽電池モジュールの受光面側の外観の一例を示した図である。
図6において、1は透光性基板、2は太陽電池素子、3は接続タブ、4はモジュール枠を示す。
太陽電池モジュールは、上述のように透光性基板1と裏面シート(不図示)の間に接続タブ3より電気的に接続された複数の太陽電池素子2を充填材で封入した太陽電池パネルを作成し、この外周部にモジュール枠4を取り付けて、そのコーナー部分をビス止めしモジュール枠4を固定している。
このような太陽電池モジュールにおいて、接続タブ3は太陽電池素子2同士を電気的に直列又は並列に接続するために太陽電池素子2の電極に接続されるものである。(特許文献1の従来技術参照)
このような接続タブ3は、通常厚さ0.1〜1.0mm程度、幅1〜3mm程度の銅箔の全面をハンダコートしたものを所定の長さに切断して用いている。
図7は、太陽電池素子に接続タブを接続する従来の装置の一例を示したものである。図7において符号2、3は図5と同様に2は太陽電池素子、3は接続タブを示し、さらに10は太陽電池素子の電極、11は押しつけピン(プローブシャフト)、12は熱風吹き出しノズルを示す。
これにおいて接続タブ3の太陽電池素子2の電極5への取り付けは、次の手順で行っている。まず取り付ける太陽電池素子2の電極10の上へ接続タブ3を持ってくる。その後押しつけピン11を下ろし、接続タブ3を電極10に押しつける。その後ノズル12から、400から500℃程度の熱風を数秒程度、上記の押しつけピン11で接続タブ3を電極10に押しつけている部分に吹き付け、接続タブ3のハンダと電極10のハンダを融かし両者を接続する。その後ハンダが固化したら、押しつけピン11を上げる。(特許文献2参照)
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のようなものがある。
特開平11−312820号公報 特開200347502号公報
図7に示したような従来の接続タブ取り付け装置では、押しつけピン11は接続タブ3が所定の位置から動かないように太陽電池素子2に対して垂直方向に押さえ、熱風吹き出しノズル12は太陽電池素子2に対して斜め上方向から熱風を吹き出す様になっている。
また従来の接続タブ取り付け装置では、太陽電池素子2の電極10の幅方向の中心位置と接続タブ3の幅方向の中心位置が合うように太陽電池素子2の電極10上に接続タブを配置するようにしている。
しかし実際には、自動化された接続タブ取り付け装置における接続タブ3の位置決め精度に起因する誤差があるため、太陽電池素子2の電極10の幅方向の中心位置と接続タブ3の幅方向の中心位置が合わない場合が発生し、幅方向で太陽電池素子2の電極10から接続タブがずれた状態でハンダ付けされることがある。
図8は、太陽電池素子2の電極10の幅方向の中心位置に対し接続タブ3の幅方向の中心位置が熱風吹き出し方向(熱風吹き出しノズルから離れる方向)にずれた場合を模式的に示す幅方向の断面図である。
図8において、符号2、3、10、12は上述の図と同様に2は太陽電池素子、3は接続タブ、10は太陽電池素子の電極、12は熱風吹き出しノズルを示し、さらに15は電極と接続タブの間のハンダ、16は電極からはみ出したハンダ、17はクラックを示す。
図8に示すように太陽電池素子2の電極10に対し接続タブが熱風吹き出し方向にずれて配置された場合、ハンダ付け時に電極10上からハンダ16がはみ出してしまい、さらにこの状態で溶融したハンダが固化するときに、ハンダの幅方向の温度差のために、熱風吹き出しノズル12から遠いこのはみ出したハンダ16が最初に固化し、電極10と接続タブ3の間のハンダ15は遅れて固化することになる。この時電極10と接続タブ3の間のハンダ15は、その固化に伴う収縮のため、既に固化しているはみ出したハンダ16を引っ張るように応力が働くこととなる。
この固化しているはみ出したハンダ16を引っ張るように働く応力のため、はみ出したハンダ16の端部直下のシリコン基板にクラック17が発生することがあり、太陽電池モジュールの信頼性を低下させたり、太陽電池モジュール製造工程において、その歩留りを低下させることがあった。
本発明はこのような問題に鑑みなされたものでありその目的は、太陽電池素子の電極への接続タブ取り付けに際し、接続タブ3の位置決め精度に起因する誤差があっても、シリコン基板にクラック17が発生することを抑制でき、これにより太陽電池モジュール製造工程の歩留りを向上させ、高信頼性の太陽電池モジュールの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために本発明では、太陽電池素子同士を電気的に接続するための帯状の接続タブを太陽電池素子の主面上に設けられた電極上にハンダを介して配置し、前記接続タブの斜め上方向から熱風を吹き付けることにより前記接続タブと前記電極をハンダ付けする太陽電池モジュール製造方法において、前記電極上に配置した接続タブは、前記電極の幅方向の中心位置に対する前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらしたことを特徴とする。
また前記電極の幅方向の長さが前記接続タブの幅方向の長さと同一或は大きく、かつ前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらす量(d)を、d=c−{(a−b)/2}(aは電極の幅方向の長さ、bは接続タブの幅方向の長さ、cは接続タブ位置決め誤差の最大値)(但しd≦0.1の場合は0.1とする)としたことが望ましい。
上記のように、前記電極の幅方向の中心位置に対して前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらしたことにより、前記電極の熱風吹き出しノズルから遠い側において、ハンダのはみだしを抑制し、シリコン基板にクラックが発生することを抑制でき、これにより太陽電池モジュール製造工程の歩留りを向上させ、安定して高信頼性の太陽電池モジュールの製造が可能となる。
また前記電極の幅方向の長さが前記接続タブの幅方向の長さと同じか大きく、かつ前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらす量(d)が、d=c−{(a−b)/2}としたことにより、前記接続タブの熱風吹き出しノズルから遠い側の端部が、前記電極の直上領域内に位置することから、ハンダ付け前に接続タブの位置決め誤差が発生した場合でも、前記電極の熱風吹き出しノズルから遠い側において、より確実にハンダのはみだし量を減少させることが可能となり、シリコン基板にクラックが発生することが抑制できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る太陽電池素子上の電極(以下、バスバー電極)と接続タブの位置関係を模式的に示す幅方向の断面図である。
図1において、20は太陽電池素子、21は太陽電池素子上のバスバー電極、23は接続タブ、24は熱風吹き出しノズル、25は押しつけピン、26はバスバー電極の幅方向の中心位置。27は接続タブの幅方向の中心位置を示す。
ここにおいて太陽電池素子20は、正方形、矩形又は円形、半円形などの形状で、その受光面側と裏面側に電極を備えたものである。図2は本発明に係るこの様な太陽電池素子20の受光面側の外観の一例を示したものである。図2において20は太陽電池素子、21は太陽電池素子の受光面側バスバー電極、22はフィンガー電極を示す。
太陽電池素子20は、例えば厚み0.3〜0.4mm程度、大きさ150mm角程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンで作られている。太陽電池素子20の内部にはボロンなどのP型不純物を多く含んだP層とリンなどのN型不純物を多く含んだN層が接しているPN接合(不図示)が形成されている。また太陽電池素子20の表面にはバスバー電極21とフィンガー電極22が形成されている。
このバスバー電極21とフィンガー電極22は、銀ペーストなどをスクリーンプリントすることなどにより形成され、またバスバー電極21の表面は、その保護と接続タブを取り付けやすくするために、そのほぼ全面にわたりハンダコートしても良い。またフィンガー電極22は幅0.1〜0.2mm程度で、太陽電池素子の辺に平行に、光生成キャリヤーを収集するため多数本形成される。またバスバー電極21は収集されたキャリヤーを集電し、接続タブを取り付けるために幅2mm程度で、フィンガー電極22と垂直に交わるように2〜3本程度形成される。このようなバスバー電極21とフィンガー電極22は、太陽電池素子20の裏面(非受光面)側にも同様に形成されている。
太陽電池素子20の受光面側と裏面側の電極に接続される接続タブ23は、接続タブ材を適当な長さに切断して用いる。この接続タブ23の厚みは0.1〜1.0mm程度で、またその幅は太陽電池素子20への接続後に接続タブ23自身により太陽電池素子20の受光面に影を作らないように、バスバー電極21の幅と同じかそれ以下にする。さらに接続タブ23の長さは、バスバー電極21のほぼ全てに重なり、さらに所定の太陽電池素子間の間隔と隣り合う太陽電池素子の裏面側バスバー電極(不図示)に重なるようにする。一般的な150mm角の多結晶シリコン太陽電池素子を使用する場合、接続タブ23の幅は1〜3mm程度、その長さは200〜300mm程度である。接続タブ23が受光面側バスバー電極21のほぼ全てに重なるようにするのは、その抵抗成分を少なくするためである。
またこの接続タブ23の材質は、銀、銅、アルミニウム、鉄などの良導電性の金属で作製されるが、その導電性やハンダコートのしやすさなどを考慮して、銅で作製されるのが好適である。また接続タブ材は、太陽電池素子20のバスバ−電極へハンダ付けし易いようにその全面にハンダコートされる。これは銅箔などをハンダ槽にディピングすることにより、片面20〜70ミクロン程度のハンダを被覆することにより行われる。
熱風吹き出しノズル24は、直径3〜10mm程度のステンレスパイプなどで作製され、一端は、吹き出される熱風が太陽電池素子20に当たるように太陽電池素子20のバスバー電極21の斜め上方に配置され、他端は熱風の発生装置に繋がれている。またこの熱風吹き出しノズル24の熱風吹き出し部付近には熱電対などの温度センサー(不図示)が配置され、熱風の温度が所定の温度になるように制御されている。
押しつけピン25は、ハンダ付け時に接続タブが動かぬ様に接続タブを電極面に押しつけ固定するものであり、エアーシリンダーなどで上下に駆動するようになっている。
これにおいて本発明に係る接続タブ23のバスバー電極上21への配置は、バスバー電極21の幅方向の中心位置26に対して接続タブの幅方向の中心位置27を熱風の吹き出し口側、すなわち熱風吹き出しノズル24の有る方向へずらしたことを特徴とする。
図3はこのようにバスバー電極の幅方向の中心位置26に対して接続タブの幅方向の中心位置27を熱風の吹き出し口側へずらした状態でハンダ付けする様子を示したものである。
図3において符号は図1と同様に、20は太陽電池素子、21は太陽電池素子上のバスバー電極、23は接続タブ、24は熱風吹き出しノズル、25は押しつけピンを示し、さらに28は電極と接続タブの間のハンダ、29は電極からはみ出したハンダを示す。
上述のように接続タブ23をバスバー電極21の幅方向の中心位置26に対して接続タブの幅方向の中心位置27を熱風の吹き出し口側へずらして配置して、その後押しつけピン25を降ろして、接続タブをずれた状態で動かぬようにバスバー電極面上に固定し、次に熱風吹き出しノズル24から400から500℃程度の熱風を数秒程度、接続タブ23上へ吹き付け、接続タブ23のハンダとバスバー電極21のハンダを融かし両者を接続する。その後ハンダが固化したら、押しつけピン25を上げる。
このようにすることではみ出したハンダ29は、バスバー電極21の熱風の吹き出し口側、すなわち熱風吹き出しノズル24の有る方向にできることとなる。さらに接続タブ23のハンダとバスバー電極21のハンダが溶融後固化するときは、まず熱風吹き出しノズル24から遠い方の電極と接続タブの間のハンダ28から固化し、最後に電極からはみ出したハンダ29が固化することとなる。
これにより電極と接続タブの間のハンダ15に、その固化に伴う収縮が発生しても、はみ出したハンダ29はまだ固化していないためバスバー電極21側へ動くことが可能となり、この部分に応力が働くことが無い。
よってこのはみ出したハンダ29を引っ張るように働く応力が無いため、はみ出したハンダ29の端部直下のシリコン基板にクラックが発生することが無く、太陽電池モジュールの信頼性を低下させることが無く、また太陽電池モジュール製造工程において、その歩留りを低下させることも無い。
また本発明に係る接続タブ取り付け方法においては、前記バスバー電極の幅方向の長さが前記接続タブの幅方向の長さと同じか大きく、かつ前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらす量(d)が、d=c−{(a−b)/2}(但しaはバスバー電極の幅方向の長さ、bは接続タブの幅方向の長さ、cは接続タブ位置決め誤差の最大値)であることが望ましい。
すなわち図1において、接続タブ23の幅方向は太陽電池素子の受光面にできるだけそれ自体で影をつくらないように、バスバー電極21の幅と同じか小さくすることが望ましい。
さらにバスバー電極の幅方向の中心位置26から接続タブの幅方向の中心位置27を熱風の吹き出し口側にずらす量dは、aは電極の幅方向の長さ、bは接続タブの幅方向の長さ、cは接続タブ位置決め誤差の最大値として、d=c−{(a−b)/2}で求められる量とすることが望ましい。ここにおいてcは自動化ラインなどで、接続タブの中心位置27をバスバー電極の幅方向の中心位置26に合うように、接続タブ23が搬送、配置されるように調整した場合でも、その搬送、配置の位置決め精度に起因する誤差が生じ、所定の位置からずれる場合があり、そのずれる量の最大値であり、テストを繰り返し行うことにより求められる。よってcは基準から±cよりずれる時に、その絶対値を取ったものである。
例えばバスバー電極の幅方向の長さ(a)を2.0mm、接続タブの幅方向の長さ(b)を1.8、接続タブ位置決め誤差の最大値(c)を0.4とした場合、接続タブの幅方向の中心位置27のずらす量(d)は、次のようになる。
d=0.4−{(2.0−1.8)/2}=0.4−0.1=0.3(mm)
よって、この場合はバスバー電極の幅方向の中心位置26から接続タブの幅方向の中心位置27を熱風の吹き出し口側に0.3mmずらして設定すれば良い。
また接続タブ位置決め誤差の最大値(c)が、もし0.1以下の小さい値となり、このためdがマイナスも含めて0.1以下となった場合は、dは0.1とする。これによりいかなる場合も、バスバー電極の幅方向の中心位置26に対する接続タブの幅方向の中心位置27を、熱風の吹き出し口側にずらすこととなり、熱風吹き出しノズル12から遠いバスバー電極側にハンダがはみ出すことを抑制できる。
このようにバスバー電極の幅方向の長さが前記接続タブの幅方向の長さと同じか大きくし、かつ前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらす量(d)をd=c−{(a−b)/2}としたことにより、ずらし量を最適化できるとともに、接続タブの熱風吹き出しノズルから遠い側の端部が、バスバー電極の直上領域内に位置することから、ハンダ付け前に接続タブの位置決め誤差が発生した場合でも、バスバー電極の熱風吹き出しノズルから遠い側において、より確実にハンダのはみだしを抑制させることが可能となり、シリコン基板にクラックが発生することが抑制できる。
従って、太陽電池モジュールの信頼性を低下させることが無く、また太陽電池モジュール製造工程において、その歩留りを低下させることも無い効果を確実なものとすることができる。
太陽電池モジュールの製造工程においては、一般に上述のように接続タブを用いて太陽電池素子を複数個直線的に直列又は並列に接続して、太陽電池素子同士を電気的に接続している。図4は本発明に係る接続タブ取り付け方法を用いて、二つの太陽電池素子を直列に接続した状態を示したものの一例である。
図4において20a、20bは太陽電池素子、21はバスバー電極、23a、23b、は接続タブを示す。
図4に示すように太陽電池素子20a、20b同士を直列に接続するには、太陽電池素子20aの裏面側バスバー電極(不図示)に接続されている接続タブ23bを他方の太陽電池素子20bの受光面側バスバー電極21に上述のようにハンダ付けにより接続する。このように太陽電池素子の裏面側のバスバー電極に接続した接続タブを次の太陽電池素子の受光面側のバスバー電極に接続することを所定の個数の太陽電池素子について繰り返すことにより、所定の電力の発電を得ることができる。
図5は本発明に係る太陽電池モジュールの構造の一例を示す図である。
図5において、31は透光性基板、32は受光面側充填材、33は太陽電池素子、34は裏面側充填材、35は裏面シート、36は接続タブである。
以下、各部材について説明する。
透光性基板31としては、ガラスやポリカーボネート樹脂などからなる基板が用いられる。ガラス板ついては、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどが用いられるが、一般的には厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラスが使用される。他方、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂からなる基板を用いた場合には、厚みが5mm程度のものが多く使用される。
受光面側充填材32及び裏面側充填材34は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す)やポリビニルブチラール(PVB)から成り、Tダイと押し出し機により厚さ0.4〜1mm程度のシート状に成形されたものが用いられる。これらはラミネート装置により減圧下にて加熱加圧を行うことで、軟化、融着して他の部材と一体化する。
EVAやPVBは、酸化チタンや顔料等を含有させ白色等に着色させることがあるが、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法における受光面側充填材22においては、着色させると太陽電池素子33に入射する光量が減少し、発電効率が低下するため透明とする。
また、裏面側充填材34に用いるEVAやPVBは透明でも構わないし、太陽電池モジュールの設置される周囲の設置環境に合わせ酸化チタンや顔料等を含有させ白色等に着色させても構わない。
裏面シート35は水分を透過しないようにアルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートやアルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートなどが用いられる。
次に太陽電池モジュールの作製方法について述べる。
太陽電池モジュールを作製するにあたっては、透光性基板31上に受光面側充填材32を置き、さらにその上に本発明に係る方法で接続タブ36により接続した太陽電池素子33を置く。さらにその上に裏面側充填材34、裏面シート35を順次積層する。このような状態にして、ラミネーターにセットし、減圧下にて加圧しながら100〜200℃で例えば15分〜1時間加熱することにより、これらが一体化する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正及び変更を加えることができる。例えば太陽電池素子は単結晶や多結晶シリコンなどの結晶系太陽電池に限定されるものではなく、薄膜系太陽電池などでも適用可能である。
またハンダ付けに使用するハンダは、錫−鉛の共晶ハンダ等の他鉛フリーハンダでも実施可能である。
本発明に係るバスバー電極と接続タブの位置関係を模式的に示す幅方向の断面図である。 本発明に係るこの様な太陽電池素子の受光面側の外観の一例を示したものである。 バスバー電極の幅方向の中心位置に対して接続タブの幅方向の中心位置を熱風の吹き出し口側へずらした状態でハンダ付けする様子を示したものである。 本発明に係る接続タブ取り付け方法を用いて、二つの太陽電池素子を直列に接続した状態を示したものの一例である。 本発明に係る太陽電池モジュールの構造の一例を示す図である。 従来の太陽電池モジュールの受光面側の外観の一例を示した図である。 従来の太陽電池素子に接続タブを接続する装置の一例を示したものである。 電極の幅方向の中心位置に対し接続タブの幅方向の中心位置が熱風吹き出し方向ずれた場合を模式的に示す幅方向の断面図である。
符号の説明
1、31:透光性基板
2、20、20a、20b、33:太陽電池素子
3、23、23a、23b、36:接続タブ
4:モジュール枠
10:太陽電池素子の電極
11、25:押しつけピン
12、24:熱風吹き出しノズル
15:電極と接続タブの間のハンダ
16:電極からはみ出したハンダ
17:クラック
21:バスバー電極
22:フィンガー電極
26:バスバー電極の幅方向の中心位置
27:接続タブの幅方向の中心位置
28:電極と接続タブの間のハンダ
29:電極からはみ出したハンダ
32:受光面側充填材
34:裏面側充填材
35:裏面シート

Claims (2)

  1. 太陽電池素子同士を電気的に接続するための帯状の接続タブを太陽電池素子の主面上に設けられた電極上にハンダを介して配置し、前記接続タブの斜め上方向から熱風を吹き付けることにより前記接続タブと前記電極をハンダ付けする太陽電池モジュールの製造方法において、
    前記電極上に配置した接続タブは、前記電極の幅方向の中心位置に対する前記接続タブの幅方向の中心位置を、前記熱風の吹き出し口側にずらしたことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記電極の幅方向の長さが、前記接続タブの幅方向の長さと同一或は大きく、かつ前記接続タブの幅方向の中心位置を前記熱風の吹き出し口側にずらす量(d)を、d=c−{(a−b)/2}(aは電極の幅方向の長さ、bは接続タブの幅方向の長さ、cは接続タブ位置決め誤差の最大値)(但しd≦0.1の場合は0.1とする)としたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール製造方法。
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