JP2006274067A - カラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

カラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化後の保護膜の透明性、鉛筆硬度、耐熱性、耐溶剤性、および保護膜を形成する基材等への密着性等の諸物性に優れながら、良好な高平坦化能を有する熱硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
下記の(A)、(B)、(C)成分を、(A)15〜65重量%、(B)10〜60重量%、(C)5〜45重量%の割合で含有することを特徴とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
(A)エポキシ当量が500g/mol以下であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が3,000〜100,000であるエポキシ基を有する重合体
(B)カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物
(C)多価オキセタン化合物
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)、固体撮像素子(CCD)、エレクトロルミネッセンス装置(EL)、等に用いられるカラーフィルター保護膜用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、可視光領域での透明性、耐熱性、耐薬品性が良好である上で、平坦性に優れるカラーフィルター保護膜を形成し得る、樹脂組成物に関するものである。
近年、カラーフィルターの構成材料であるブラックマトリックスが、LCD表示モードの多様化、および環境問題により、クロムブラックマトリックスから樹脂ブラックマトリックスに代替されて使用されるケースが増えてきている。従来のクロムブラックマトリックスは膜厚0.15〜0.20μmで基板上に形成されていたのに対し、樹脂ブラックマトリックスでは十分な光学濃度(OD値)を得るために1.0〜1.5μmの膜厚が必要になる。カラーフィルターへ適用する際、その厚みのために、樹脂ブラックマトリックスと重なったRGB画素端部に大きな段差が生じる。IPS(In plane Switching)モードのようなカラーフィルターとTFTアレイ基板間のギャップ(液晶層の厚み)精度が要求される高品質LCDにおいては、この段差が問題となるため、カラーフィルター保護膜で段差を解消する(平坦化する)等の手段が採られている。
近年、液晶表示関連装置はその技術の進歩に相まって、要求性能も高度化しており、材料に対しても、より高度な性能が強く求められるようになってきている。なかでも液晶表示装置の高画質化と高精細化が求められており、前述の段差をより平滑に平坦化するカラーフィルター保護膜が求められている。段差低減率とはカラーフィルター保護膜形成前後のカラーフィルターの段差より算出される値で、平坦化の指標となる。段差低減率の値が高ければ、良好な平坦化能を有するカラーフィルター保護膜となる。
また、カラーフィルター保護膜に求められる性能としては平坦化能のみならず、保護膜を形成する基材であるRGBレジスト層、および保護膜上に蒸着(スパッタ)形成されるITO(Indium Tin Oxide)透明電極層との密着性、可視光領域での透明性、耐熱性、および耐薬品性等が挙げられる。
平坦化能を含めた上記性能を満たすべく、これまで数多くの研究がなされてきた。特許文献1には、エポキシ基含有樹脂と多価カルボン酸誘導体を用いたカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が開示されている。また、より高い平坦性を追求し、特許文献2には、エポキシ樹脂としてアクリル型共重合体、カルドエポキシ樹脂、エポキシ基を2個以上有する脂環式エポキシ樹脂、低分子エポキシ化合物を必須成分とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が開示されている。しかしながら、これらの従来技術では平坦化能とその他の性能とを両立できているとはいい難く、特に近年求められているような高い平坦化能を達成するには至っていない。
また、特許文献3においては多価オキセタン化合物とカチオン性重合開始剤とオルガノアルコキシドシランを必須成分とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が、特許文献4においては多価オキセタン化合物とカルボン酸無水物とオルガノアルコキシシランとエポキシ基含有樹脂を必須成分とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が、特許文献5においてはオキセタニル基を有する化合物と金属酸化物粒子を必須成分とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が、特許文献6においては多価オキセタン化合物と側鎖に平面構造基を有するエポキシ樹脂とカチオン性重合開始剤を必須成分とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が開示されている。
しかし、これらの開示技術によるカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物では、全ての保護膜基本性能を満たしながら、近年の高度化要求である段差低減率80%以上という性能を実現することができない。
特開2002−146276号公報 特開2004−069930号公報 特開2001−098048号公報 特開2001−091722号公報 特開2001−166123号公報 特開2001−166128号公報
本発明の第1の目的は、硬化後の保護膜の透明性、鉛筆硬度、耐熱性、耐溶剤性、および保護膜を形成する基材等への密着性等の諸物性に優れながら、良好な高平坦化能を有した熱硬化型樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、このカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を硬化させた樹脂硬化物の層を有するカラーフィルターを提供することにある。
本発明者らは前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エポキシ基を有する重合体(A)と、カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B)とを含むカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物において、さらに多価オキセタン化合物(C)を用いることにより、前記の課題を解決しうる熱硬化型樹脂組成物が得られるという知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔3〕である。
〔1〕下記の(A)、(B)、(C)成分を、(A)15〜65重量%、(B)10〜60重量%、(C)5〜45重量%の割合で含有することを特徴とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
(A)エポキシ当量が500g/mol以下であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が3,000〜100,000であるエポキシ基を有する重合体
(B)カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物
(C)多価オキセタン化合物
〔2〕前記の〔1〕に記載のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を有機溶剤で希釈してなる塗布液。
〔3〕前記の〔1〕に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂硬化物の層を有するカラーフィルター。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、多価オキセタン化合物(C)を含有させることで、段差を平滑にする効果に優れ、かつ、可視光線透過率、耐溶剤性、保護膜を形成する基材等への密着性、耐熱性等の諸物性が良好である。この熱硬化性樹脂組成物は液晶表示装置、および固体撮像素子等の用途として、硬化して用いることにより、上記特性を有したカラーフィルター保護膜用の樹脂硬化物を得ることができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明において、カラーフィルターの保護膜とは、カラーフィルターを有する液晶表示装置、および固体撮像素子の保護膜に用いるものを広く意味し、より詳しくは、RGB等のカラーフィルター部分、発光ないしは受光の素子部分、電極部分等に直接に接して、これらを保護する保護膜である。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物は、下記の(A)、(B)、(C)成分を、(A)15〜65重量%、(B)10〜60重量%、(C)5〜45重量%の割合で含有することを特徴とする。
(A)エポキシ当量が500g/mol以下であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が3,000〜100,000であるエポキシ基を有する重合体
(B)カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物
(C)多価オキセタン化合物
エポキシ基を有する重合体(A)のエポキシ基のモル濃度をN、多価オキセタン化合物(C)のオキセタニル基のモル濃度をN、および多価カルボン酸化合物より生成されるカルボキシル基のモル濃度Nとするとき、本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物中の(A)、(B)、(C)各成分の配合比率は、[N/(N+N)]が、0.2〜1.6になるように、好ましくは0.4〜1.2になるように配合する。[N/(N+N)]が0.2未満であると、硬化後に未反応のオキシラン基が多量に残存するため、架橋密度が低くなり、本発明の目的とする効果が得ることが難しい。また、[N/(N+N)]が1.6を上回ると、硬化後に未反応のカルボキシル基が多量に残存するためカルボキシル基が過剰となり、本発明の目的とする効果を得ることが難しい。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物の構成成分であるエポキシ基を有する重合体(A)は、好ましい構成単位として、下記の式(1)〜(3)で表される、エポキシ基を含有する構造を例示することができる。
(ここで、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基を示し、p1=1〜8の整数を示す。)
(ここで、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは−CHO−基または−CH−基、Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基を示し、q1=0〜7の整数を示す。)
(ここで、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示し、r1=1〜8の整数を示す。)
本発明の熱硬化性樹脂組成物の構成成分であるエポキシ基を有する重合体(A)は、その構成単位として、さらに下記の式(4)〜(6)で表される構造を有していてもよい。
(ここで、Rは水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を示し、Rは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アリール基、アリールオキシ基、または芳香族ポリアルキレングリコール残基を示す。)
(ここで、Rは水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を示し、R10は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、または芳香族炭化水素基を示す。)
(ここで、R11は、水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基を示す。)
前記の式(1)〜(3)で表される構成単位の構造は、それぞれ下記式(7)〜(9)で表される単量体から誘導される。
(ここで、R12は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R13は水素原子または炭素数1〜2のアルキル基を示し、p2=1〜8の整数を示す。)
(ここで、R14は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R15は−CHO−基または−CH−基、R16は水素原子または炭素数1〜2のアルキル基を示し、q2=0〜7の整数を示す。)
(ここで、R17は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示し、r2=1〜8の整数を示す。)
前記の式(7)〜(9)で表される単量体は、エポキシ基を有する重合体(A)中にエポキシ基(エポキシの反応点)を導入するために用いられる。
式(7)において、R12,およびR13として好ましいのは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基である。式(7)で表される単量体としては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグルシジル(メタ)アクリレートを例示することができ、その中ではグリシジルメタクリレート(GMA)が入手性の面等から好ましい。
式(8)において、R14,およびR16として好ましいのは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、R15として好ましいのは−CHO−基である。式(8)で表される単量体としては、具体的には、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル,α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテルを例示することができ、その中ではo−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルが入手性の面等から好ましい。
式(9)において、R17として好ましいのは、水素原子またはメチル基である。式(9)で表される単量体としては3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートを例示することができる。その中で3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートが硬度等、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の物性の面から好ましい。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートのいずれであっても良いことを意味する。
また式(4)〜(6)で表される構成単位の構造は、下記式(10)〜(12)で表される単量体から誘導される。
(ここで、R18は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を示し、R19は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アリール基、アリールオキシ基、または芳香族ポリアルキレングリコール残基を示す。)
式(10)において、R19で表される主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基は、付加的な構造、例えば環内二重結合、炭化水素基の側鎖、スピロ環の側鎖、環内架橋炭化水素基等を含んでいてもよい。
(ここで、R20は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を示し、R21は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、または芳香族炭化水素基を示す。)
(ここで、R22は、水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基を示す。)
前記式(10)〜(12)で表される単量体を用いることにより、保護膜に充分な硬度、耐熱性および耐薬品性を付与することができる。
前記の式(10)で表される単量体としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、パラ−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等を例示することができる。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートのいずれであっても良いことを意味する。
前記の式(10)において、R18としては好ましいのは水素またはメチル基であり、R19としては好ましいのはシクロヘキシル基、またはジシクロペンタニル基である。式(10)で表される単量体としては、具体的には、シクロヘキシルメタクリレート、およびジシクロペンテニルメタクリレートが硬度、耐熱性等、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の物性の面から好ましい。
前記の式(11)で表される単量体としては、具体的には、エチレン、プロピレン、ビニルシクロヘキサノン、スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、アリルシクロプロパン、α−メチルスチレン、およびα−エチルスチレン等が挙げられる。
前記の式(11)において、R20としては好ましいのは水素またはメチル基であり、R21としては好ましいのはフェニル基である。式(11)で表される単量体としては、具体的には、スチレンが他種単量体との共重合性、および入手性の面等から好ましい。
前記の式(12)で表される単量体としては、具体的には、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、およびN−フェニルマレイミド等が挙げられる。
前記式(12)において、R22としては好ましいのはシクロヘキシル基、およびフェニル基である。式(12)で表される単量体としては、具体的には、N−シクロヘキシルマレイミド、およびN−フェニルマレイミドが硬度、および耐熱性等、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の物性の面から好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の構成成分であるエポキシ基を有する重合体(A)は、単独重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよいし、グラフト共重合体であってもよい。また、重合体(A)は、式(1)〜(3)あるいは式(4)〜(6)以外の構成単位を共重合成分として使用してもよい。これらの構成単位の重合体(A)中の割合は、式(1)〜(3)で示される構成単位を10〜100重量%と、式(4)〜(6)で示される構成単位のいずれか、あるいは2種類以上を0〜90重量%とするのが好ましい。式(1)〜(3)の構成単位の割合が上記範囲内にあれば、硬化の反応点が十分となり高い架橋密度を得ることができ、一方、式(4)〜(6)の構成単位の割合が上記範囲内にあれば、嵩高の骨格が多いことにより硬化収縮等を抑制できることが知られている。エポキシ基を有する重合体(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、およびエポキシ当量が上記範囲内にあれば、溶剤揮発後の塗布層のタック(べたつき)の発生を防止でき、また、均一な膜厚を容易に得ることができる。エポキシ基を有する重合体(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が3,000未満であると、硬化して得られる保護膜に硬度の低下とタック(べたつき)が発生し、エポキシ基を有する重合体(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が100,000を上回ると硬化して得られる保護膜の外観が低下するおそれがある。また、エポキシ基を有する重合体のエポキシ当量が500g/molを上回ると、硬化して得られる保護膜の硬度が低下する。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物中のエポキシ基を有する重合体(A)の配合割合は、15〜65重量%であり、好ましくは15〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%である。エポキシ基を有する重合体(A)の配合割合が15重量%未満であると、硬化して得られる保護膜の硬度の低下が発生し、65重量%を上回ると十分な段差低減率が得られない。
エポキシ基を有する重合体(A)は、常法の重合法により共重合することができる。すなわち、共重合の方法は特に限定されず、ラジカル重合、イオン重合等の重合方法を採ることがことができ、より具体的には重合開始剤の存在下、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の重合方法を採ることができる。また、共重合の形態も特に制限されず、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等のいずれでもよい。なかでも、ラジカル重合を溶液重合により行いランダム共重合体を得る重合方法が諸物性の設計が容易なことから好ましい。
重合方法によっては、単量体が多量に残存する場合があるが、この単量体が塗布硬化後の保護膜物性に影響を与える場合には、減圧留去法や再沈殿形成法等によって単量体を除去してもよい。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物において、エポキシ基を有する重合体(A)は、1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物に用いる、カルボキシル基がビニルエーテルによりブロック化された多価カルボン酸化合物(B)は、より具体的には、式(13)で表される官能基を2個以上有する化合物である。
(ここで、R23は炭素数1〜18の炭化水素基である。より具体的には、炭素原子1〜18のアルキル基、アリール基、アルカリール基であって、これらの有機基は適当な置換基を有していてもよい。)
上記の式(13)で表される官能基を2個以上有する化合物は、多価カルボン酸のカルボキシル基と下記式(14)で表されるビニルエーテルのビニル基とを反応させることによって得られる。
(ここで、R23は式(13)に同じ)
式(14)で表されるビニルエーテルの具体例としては、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等の脂肪族ビニルエーテル化合物が挙げられる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物に用いる多価カルボン酸化合物(B)に使用する多価カルボン酸は、炭素数4〜20で2〜8価のカルボン酸である。具体的には例えば、イタコン酸、マレイン酸、コハク酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族多価カルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、メリット酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸、およびこれらの水素化物が挙げられる。
通常は、前記の多価カルボン酸と、式(14)で表されるビニルエーテルとを無触媒で、あるいは酸性リン酸エステル化合物等の酸触媒の存在下で、室温〜100℃の温度で反応させてカルボキシル基を保護(ブロック)することにより、式(13)で表される官能基を2個以上有する化合物が得られる。
反応系を均一にし、反応を容易にする目的で有機溶媒を使用することができる。そのような有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸イソブチル、二塩基酸ジメチルエステル混合物(商品名DBE、デュポン社製)、酢酸3−メトキシブチル等のエステルおよびエーテルエステル類;メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソアミルケトン等のケトン類;トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコール誘導体が挙げられる。好ましくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。
有機溶剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。前記の有機溶媒の使用量は、特に限定されないが、反応原料100重量部に対して、通常5〜95重量部、好ましくは20〜80重量部である。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物において、多価カルボン酸化合物(B)は、1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物に用いる多価オキセタン化合物(C)は、より具体的には、式(15)で表される化合物である。
(ここで、R24は、酸素原子もしくは2〜8価のカルボキシル残基またはヒドロキシル残基を有する炭素数1〜18の有機基であり、R25は、炭素数1〜4の分岐を有していてもよい脂肪族アルキル基である。)
多価オキセタン化合物(C)としては、3−メチル−3−メトキシメチルオキセタンや3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン等の、炭素数1〜4の分岐を有していてもよい脂肪族アルキル基を有する3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン類から誘導される、次の(C1)および(C2)のオキセタン化合物が挙げられる。
ヒドロキシル化合物と3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン類とのエーテル化物(C1)、または
カルボキシル化合物と3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン類とのエステル化物(C2)
ヒドロキシル化合物と3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン類とのエーテル化物(C1)として、例えば、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン類自体、炭素数2〜8のアルキレン基からなる脂肪族グリコール、炭素数2〜18の芳香族アルコール、フェノールノボラック樹脂、重合単位が第4級構造で重合度2〜8のポリシロキサン等のヒドロキシル化合物と、3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン等のオキセタン類とをエーテル縮合した化合物等が挙げられる。より具体的には例えば、ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテル、1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン、1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン、4,4’−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ビフェニル、3,3’,5,5’−メチル−4,4’−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ビフェニル、1,4−ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)ビフェニル、3,3’,5,5’−メチル−4,4’−ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)ビフェニル等が挙げられる。
カルボキシル化合物と3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン類とのエステル化物(C2)として、例えば、(メタ)アクリル酸、炭酸、アジピン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のカルボキシル化合物と、3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン等のオキセタン類をエステル化した化合物等が挙げられ、より具体的には例えば、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)カーボネート、ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)アジペート、ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)ベンゼン−1,4−ジカルボキシレート、ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)シクロヘキサン−1,4−ジカルボキシレート等が挙げられる。
これらの、多価オキセタン化合物(C)の中でも、1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン、およびビス(1−エチル(3−オキセタニル))メチルエーテルが、光線透過率等、硬化して得られる保護膜の物性の面から好ましい。
多価オキセタン化合物(C)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、通常150〜3000、好ましくは175〜2500、より好ましくは200〜2000である。多価オキセタン化合物(C)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が150未満であると耐熱性、硬度の低下が発生し、3000を上回ると目的の段差低減率が得ることが難しい。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物中の多価オキセタン化合物(C)の配合割合は、5〜45重量%であり、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは14〜35重量%である。多価オキセタン化合物(C)の配合割合が5重量%未満であると十分な段差低減率を得ることができず、45重量%を上回ると、硬化して得られる保護膜の硬度の低下が発生する。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物において、多価オキセタン化合物(C)は、1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物には、本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂硬化物の無色透明性を損なわない範囲において、硬化促進剤を適宜使用することもできる。添加しうる硬化促進剤としては、例えば、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物;テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類;オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物類;テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類;三フッ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化物が挙げられる。さらには他の硬化促進剤として、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アミン等エポキシ樹脂等に付加したアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性促進剤;イミダゾール系、リン系、ホスフィン系促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性促進剤;アミン塩型潜在性硬化促進剤、ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型の潜在性硬化促進剤等に代表される潜在性硬化促進剤も使用することができる。
硬化促進剤は、硬化物の液晶非汚染性等の観点から、ハロゲンフリーの酸性触媒であることが好ましい。さらに、樹脂組成物の保存安定性の観点を加味すると、ハロゲンフリーの酸性触媒のなかでも、具体的にはルイス酸塩高温解離型の潜在性硬化促進剤がより好ましく、市販品としてはノフキュアーLC−1およびノフキュアーLC−2(いずれも商品名、日本油脂(株)製)が挙げられる。
これらの硬化促進剤は1種単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
前記の硬化促進剤は、エポキシ基を有する重合体(A)と、カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B)と、多価オキセタン化合物(C)の合計100重量部に対して、通常0.01〜10重量部の割合で配合される。
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、本発明の硬化を損なわない範囲において、必要に応じて、有機溶剤、炭酸ガス発生防止剤、可撓性付与剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、カップリング剤、無機充填材、表面処理剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、レベリング剤、イオントラップ剤、摺動性改良剤、各種ゴム、有機ポリマービーズ、ガラスビーズ、グラスファイバー等の無機充填材等の耐衝撃性改良剤、揺変性付与剤、界面活性剤、表面張力低下剤、消泡剤、沈降防止剤、光拡散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、離型剤、蛍光剤、導電性充填材等の添加剤を配合することができる。
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物は、さらに有機溶剤を添加し希釈し塗布液となして、使用してもよい。すなわち、本発明の塗布液において、有機溶剤の添加量としては、本発明の熱硬化性樹脂組成物100重量部に対して、5〜2000重量部、好ましくは10〜900重量部である。
前記の有機溶剤としては、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、3−エトキシエチルプロピオネート、メチル−β−メトキシイソブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、二塩基酸ジメチルエステル混合物(商品名DBE、デュポン社製)、シクロヘキサノンなどを例示できる。これらの中でも塗布性の点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
これらの有機溶剤は1種単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
エポキシ基を有する重合体(A)をはじめとする各材料を溶剤に溶解、分散する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。例えば、全成分を同時に溶剤に溶解して熱硬化性樹脂組成物を調製してもよいし、必要に応じて各成分を適宜2つ以上の溶液としておいて、使用時にこれらの溶液を混合して熱硬化性樹脂組成物として調製してもよい。
混合は、撹拌翼を取り付けたモーターやマグネットスターラーの撹拌子で撹拌を行ってもよいし、または各成分をガロン容器等に配合してから容器ごとミックスローターで回転させて行ってもよい。
ただし、カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B)の使用に当たっては、溶剤の液温が高すぎると、カラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を調製している段階でカルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B)の保護基が外れてカルボキシル基が再生してしまうので、溶剤の液温は化合物のカルボキシル基が再生しない程度の温度、通常は20〜30℃程度の温度で調整する。
このようにして得られる本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物は、カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B)およびオキセタン含有化合物(C)を使用することで高固形分濃度ながら低粘度である。また、オキセタン含有化合物(C)を使用したカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物は、加熱時の硬化速度を遅延することにより流動性が維持される時間を延長することができるので、保護膜としての良好な平坦化能が得られる。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を塗布する方法には、特に制限はなく、スピンコーターによる回転塗布法、浸漬法、スプレー法、ロールコーター法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、スリットコーター法、ダイコート法等により、基材に塗布することができる。
スピンコーターによる回転塗布法を使用する場合、回転数は通常300〜1500rpmの範囲内で設定するとよい。一般的に、カラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる保護膜は、硬化終了後で0.5〜5.0μm程度の厚さで形成する。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物の反応方法(硬化方法)には、特に制限はなく、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制約されることなく、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等の方法で行うことができる。硬化温度、および硬化時間は、80℃〜250℃で30秒〜10時間の範囲が好ましい。硬化物の内部応力を低減したい場合は、80〜120℃、0.5時間〜5時間の条件で前硬化した後、120〜180℃、0.1時間〜5時間の条件で後硬化することが好ましい。短時間硬化を目的とする場合は150〜250℃、30秒〜1時間の条件で硬化することが好ましい。
本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物により形成される保護膜は、透明性、鉛筆硬度、耐熱性、耐溶剤性、密着性、および平坦化能に優れているため、各種基材の表面コーティング剤、装飾材料等の用途に使用すると有用である。特に、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ゼラチン等の種々バインダー樹脂を染料による染色や、顔料分散による着色により作製したカラーフィルターの表面に使用する保護膜として使用すると有用である。本発明のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物の層を有するカラーフィルターは、液晶表示装置や固体撮像素子に好適に使用することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下特に断りのない限り、「部」とは重量部を示す。
材料の調製に用いた測定方法、試験方法を次に示す。
<重量平均分子量>
重量平均分子量(Mw)は、東ソー(株)製ゲルパミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8220GPCを用い、カラムとして昭和電工(株)製SHODEX K−801を用い、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液とし、示差走査屈折率検出器により測定してポリスチレン換算により求めた。
<固形分>
固形分は、溶液1gを精秤し、恒温機で170℃で1時間乾燥後に乾燥前後の重量変化から算出した残存率に基づく。
<粘度>
粘度は、循環式恒温水浴を装備した東機産業(株)製B型粘度計を用いて、温度20℃で測定した。
<エポキシ当量>
エポキシ当量は、JIS K 7236:2001「エポキシ樹脂のエポキシ当量の求め方」によって規定される方法によって測定した。
<全酸当量>
全酸当量は、JIS K 0070:1992「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法」の加水分解酸価測定によって測定した。
熱硬化性樹脂組成物の硬化物の試験方法は以下の通りである。
<400nm光線透過率>
ガラス基板をリファレンスとして、400nm光線透過率を測定した。400nm光線透過率が95%以上の時に良好と判定した。
<鉛筆硬度>
JIS K 5600−5−4:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法)」のうち、手掻き法で3H以上の鉛筆硬度を示す時に良好と判定した。
<耐熱性試験>
保護膜を塗布したガラス基板を230℃と250℃の2水準の温度で1時間放置後の保護膜の400nm光線透過率が95%以上で、および当該放置前後の色差が0.3以下の時に良好と判定した。なお、色差はCIE(国際照明委員会)によって1976年に定められたΔEabの色差式によって求めた。実際の測定は、分光測色計(ミノルタ(株)製分光測色計CM−3500d)によって行った。
<耐溶剤性試験>
保護膜を設けたガラス基板を、イソプロピパノール、N−メチルピロリドンおよびγ−ブチロラクトンの3種の各々の溶剤に液温40℃で1時間浸漬した後に保護膜の膜厚を測定して算出される膜厚減少が、いずれの溶剤に浸漬した場合でも10%以下である時に良好と判定した。
<耐温純水試験後密着性>
保護膜を設けたガラス基板を80℃の純水に1時間浸漬後にJIS K 5600−5−6:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」試験法を行った結果が、同法における分類0〜1のときに良好と判定した。
<段差低減率>
透明ガラス基板上に光硬化性レジストを用いて、常法によりストライプ状の凹凸をガラス基板に作製した(ストライプ幅;50μm)。この基板の表面の凹凸(段差)を微細形状測定機((株)小坂研究所製;商標;サーフコーダー ET400)によって測定した結果、2.0μmであった。この凹凸基板上に保護膜を設けた基板の表面の凹凸を同測定機によって計測し、段差低減率を算出し、80%以上であるときに良好と判定した。
段差低減率は、次式から算出される。
段差低減率(%)={(カラーフィルター保護膜形成前のカラーフィルターの段差−カラーフィルター保護膜形成後のカラーフィルターの段差)/カラーフィルター保護膜形成前のカラーフィルターの段差}×100
重合例1
<重合体(a−1)の重合>
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた容量500mLの4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PMAと略記する)を160g仕込み、攪拌しながら加熱して78℃に昇温した。次いで、78℃の温度でグリシジルメタクリレート(以下、GMAと略記する)114g、シクロヘキシルメタクリレート86g、日本油脂(株)製の過酸化物系重合開始剤「パーヘキシルO(;商品名、純度92.5%)」(以下、PHOと略記する)7g、およびPMA33gを予め均一混合したもの(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、98℃に昇温し温度を7時間維持した後、反応を終了した。重量平均分子量(Mw)55,000、固形分52%、粘度38Pa・s(20℃)および溶液のエポキシ当量520g/molのエポキシ基を有する重合体の溶液(エポキシ基を有する重合体のエポキシ当量260g/mol)を得た。
<重合体(a−2〜a−6)の重合>
重合体(a−1)と同様に重合体(a−2〜a−6)を得た。各原料の仕込み比、滴下温度、重量平均分子量、固形分、粘度、およびエポキシ当量を、重合例(a−1)と合わせて、表1に示した。
なお、表中の略号は以下の通りである。
*1:ジシクロペンタニルメタクリレート
*2:スチレン
<重合体(a−7)の重合>
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた容量500mLの3つ口フラスコに、ビニルトリメトキシシランを169g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート210gを仕込み攪拌した。次いで、蒸留水62g、シュウ酸0.050gを加え120℃に昇温した。反応によって生成するメタノール、および水を留去しながら、120℃で2時間攪拌した後、反応を終了した。
合成例1
<カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B−1)の合成>
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、PMA27g、三菱瓦斯化学(株)製トリメリット酸(以下、TMAと略記する)27g、n−プロピルビニルエーテル46gを仕込み、攪拌しながら加熱し70℃に昇温した。次いで、温度を保ちながら攪拌し続け、混合物の酸価が2.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了し、溶液の酸価0.64mgKOH/gの潜在化された多価カルボン酸化合物の溶液(b−1)が得られた。なお、溶液の酸価は0.1NのKOHエタノール溶液で滴定し、算出した。また、化合物(B−1)の全酸当量は、JIS K0070:1992「化学製品の酸価、けん化、エステル価、よう素価、水酸基価、および不けん化物の試験方法」の加水分解酸価測定(全酸価測定)に基づき測定し、260mgKOH/gであった。
合成例2
<カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物(B−2)の合成>
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、PMA33g、三菱瓦斯化学(株)製シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸(以下、CHTAと略記する)27g、およびn−プロピルビニルエーテル40gを仕込み、攪拌しながら加熱し80℃に昇温した。次いで、温度を保ちながら攪拌し続け、混合物の酸価が2.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了し、溶液の酸価1.23mgKOH/gのブロック化カルボン酸化合物溶液(b−2)が得られた。なお、溶液の酸価は0.1NのKOHエタノール溶液で滴定し、算出した。また、化合物(B−2)の全酸当量は、化合物(B−1)と同様の方法で測定し、270mgKOH/gであった。
実施例1〜6
表2に示す配合割合で溶解混合したカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物の溶液を、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過した後、スピンコーターを用いてガラス基板(日本電気硝子(株)製、商品名「OA−10」無アルカリガラス)、および前記凹凸基板上に800rpmで回転塗布した。塗布後、ガラス基板、および凹凸基板を80℃のクリーンオーブン中にて5分間乾燥処理後、230℃のクリーンオーブン中にて30分間処理し、塗膜を硬化させた。得られた膜状の熱硬化性樹脂組成物の硬化物について、400nm光線透過率、鉛筆硬度、耐熱性試験(230℃×1h.)、耐熱性試験(250℃×1h.)、耐溶剤性試験、耐温純水試験後密着性、および段差低減率の各試験を行った。結果を表2に併せて示す。
比較例1〜7
表3に示す配合割合で溶解混合したカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物の溶液から、実施例と全く同じ方法によって熱硬化性樹脂組成物の硬化物を得、硬化物について同じ試験を行った。結果を表3に併せて示す。
なお、実施例および比較例の全ての場合において、得られた塗膜の表面は極めて平滑であり、ピンホール等は全く見られなかった。膜厚は2.0〜2.5μmであった。
※1)記載の(A)成分(エポキシ基含有樹脂)、(B)成分(ブロック化された多価カルボン酸)、およびa−7(重合例7の樹脂)と溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)の各成分は、重合例1〜7、および合成例1, および2で得られた溶液として配合した。
※2)固形分濃度は、全成分に対しての、希釈溶剤を除いた成分の小計の百分率である。
また、表2、3における略号、および名称は次のものを示す。
a−1:重合例1で得られたエポキシ基を有する重合体の溶液、エポキシ当量520g/mol。
a−2:重合例2で得られたエポキシ基を有する重合体の溶液、エポキシ当量510g/mol。
a−3:重合例3で得られたエポキシ基を有する重合体の溶液、エポキシ当量520g/mol。
a−4:重合例4で得られたエポキシ基を有する重合体の溶液、エポキシ当量510g/mol。
a−5:重合例5で得られたエポキシ基を有する重合体の溶液、エポキシ当量510g/mol。
a−6:重合例6で得られたエポキシ基を有する重合体の溶液、エポキシ当量1000g/mol。
a−7:重合例7で得られた加水分解縮合物。
b−1:合成例1で得られたブロック化されたカルボキシル基を2個以上有する硬化剤溶液、全酸当量260g/mol。
b−2:合成例2で得られたブロック化されたカルボキシル基を2個以上有する硬化剤溶液、全酸当量270g/mol。
c−1:1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン、東亜合成(株)製、商品名「OXT−121」。
c−2:ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテル、東亜合成(株)製、商品名「OXT−221」。
c−3:ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)シクロヘキサン−1,4−ジカルボキシレート。
KBM−403:シランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製。
LC−1:熱潜在性触媒、日本油脂(株)製。
R−8:表面張力低下剤、大日本インキ化学工業(株)製、商品名「メガファックR−8」。
PMA:溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、(株)クラレ製。
Ep827:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート827」(エポキシ当量185g/mol)。
表2の結果より、本発明の樹脂組成物を用いた実施例1〜6の場合は、得られた熱硬化性樹脂組成物の硬化が、透明性、鉛筆硬度、耐熱性、耐溶剤性、密着性等の一般的性能を十分満足しながら、段差低減率の性能が格段に優れており、本発明の目的の効果が申し分なく得られていることがわかる。
これに対して、表3において比較例1〜3は、本発明に用いる多価オキセタン化合物を用いていないため、段差低減率の性能において本発明の目的の効果が得られていない。また、比較例4〜6は、本発明に用いるエポキシ基を有する重合体とは異なるエポキシ基を有する重合体を用いているため、鉛筆硬度、段差低減率の性能に問題があり、本発明の目的の効果が得られていない。比較例7は、オキセタニル基含有樹脂、およびエポキシ基含有樹脂のカチオン重合が優先的に進行し、硬化物の架橋部分が全てエーテル結合となっているため、耐温純水試験後密着性の性能に問題があり、本発明の目的の効果が得られていない。

Claims (3)

  1. 下記の(A)、(B)、(C)成分を、(A)15〜65重量%、(B)10〜60重量%、(C)5〜45重量%の割合で含有することを特徴とするカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
    (A)エポキシ当量が500g/mol以下であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が3,000〜100,000であるエポキシ基を有する重合体
    (B)カルボキシル基がビニルエーテルにより潜在化された多価カルボン酸化合物
    (C)多価オキセタン化合物
  2. 請求項1に記載のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を有機溶剤で希釈してなる塗布液。
  3. 請求項1に記載のカラーフィルター保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂硬化物の層を有するカラーフィルター。
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