JP2006273587A - 窒化アルミニウム質セラミックス、半導体製造部材及び窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム質セラミックス、半導体製造部材及び窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い耐食性を有する窒化アルミニウム質セラミックスを提供する。
【解決手段】希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相2を備える窒化アルミニウム質セラミックスであって、粒界相2の中心線3の長さの総和が5×104μm/mm2以上であり、中心線3の分岐点4の数が1×102個/mm2以上である粒界連続層を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、窒化アルミニウム質セラミックス、それを用いた半導体製造部材、及び、窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法に関する。
窒化アルミニウムは、熱伝導性が非常に高く、ある程度の耐食性を有していることから、半導体製造部材としての適性に優れている。窒化アルミニウムを用いて半導体製造部材を形成する際、その体積抵抗率を制御することが必要となる場合がある。例えば、窒化アルミニウムを用いて静電チャックを形成する場合、窒化アルミニウムの体積抵抗率を、静電チャックの使用温度範囲において10〜1013Ω・cmに制御することが必要となる。そのため、これまでに酸化イットリウム(特許文献1)、酸化セリウム(特許文献2)、酸化サマリウム(特許文献3)といった添加剤を導電性発現のために添加し、室温で1×108〜1012Ω・cm程度の低い体積抵抗率を有する窒化アルミニウム質セラミックスが開発されてきた。
特開平9−315867号公報 特開2001−163672号公報 特開2003−55052号公報
しかしながら、従来の窒化アルミニウム質セラミックスはいずれも耐食性が十分ではなかった。そのため、近年の耐食性に対する厳しい要求に、十分に対応することができなかった。耐食性を向上させるためには、耐食性を高める添加剤を窒化アルミニウム粉末に添加して焼成する方法や、窒化アルミニウム焼結体表面に高耐食性物質の薄膜をコーティングする方法が考えられる。
しかし、添加剤を用いる方法では、例えば、ホットプレス法などを用いて焼成した場合に、焼成中に液相となった添加剤が浸み出してしまう。そのため、窒化アルミニウム焼結体に添加剤成分が残留せず、耐食性を高めることができない。更に、耐食性向上や導電性発現のために添加剤を用いる方法は、窒化アルミニウムの優れた熱伝導性を低下させてしまうおそれがある。
コーティングする方法では、高耐食性物質の薄膜が剥離してしまうおそれがある。その結果、剥離部分では耐食性が低下してしまう。更に、剥離した薄膜がパーティクル源となるおそれもある。
そこで、本発明は、高い耐食性を有する窒化アルミニウム質セラミックス、半導体製造部材及び窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の窒化アルミニウム(AlN)質セラミックスは、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相を備えている。そして、窒化アルミニウム質セラミックスは、粒界相の中心線の長さの総和(単位面積当たり)が5×104μm/mm2以上であり、中心線の分岐点の数(単位面積当たり)が1×102個/mm2以上である粒界連続層を備える。
粒界相の中心線の長さが長く、その分岐点の数が多い粒界連続層では、窒化アルミニウム粒子が、連続した粒界相によって囲まれた状態となる。粒界相は、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含んでいるため、耐食性に優れている。よって、窒化アルミニウム質セラミックスは、窒化アルミニウム粒子が耐食性に優れた粒界相で覆われた状態となっている粒界連続層を持つことができる。よって、窒化アルミニウム質セラミックスは、高い耐食性を有することができる。
粒界連続層における結晶相は導電経路を形成していることが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックスは、窒化アルミニウム粒子の周囲に導電経路が形成された連続粒界層を持つことができる。その結果、窒化アルミニウム質セラミックスは、導電性と高い耐食性を兼ね備えることができる。
結晶相は、サマリウム(Sm)、セリウム(Ce)、又は、ユウロピウム(Eu)の少なくとも1つを含むことが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックスの体積抵抗率を、1×106〜1×1015Ω・cmに制御することができる。
粒界連続層における窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比は、0.03〜0.30であることが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックスは、より高い耐食性とより高い熱伝導性を有することができる。
粒界連続層は、窒化アルミニウム質セラミックスの表層部に形成され、粒界相の中心線の長さの総和が1×105μm/mm2以上であり、中心線の分岐点の数が1×103個/mm2以上である粒界豊富層を有することが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックスの腐食性環境に曝される表層部において、窒化アルミニウム粒子がより豊富な粒界相で覆われた状態となり、耐食性を高めることができる。
窒化アルミニウム質セラミックスは、いずれの部分においても、窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比が0.30以下であることが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックスは、より高い熱伝導性を有することができる。
本発明の半導体製造部材は、少なくとも一部が、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相を備える窒化アルミニウム質セラミックスで形成されている。そして、その窒化アルミニウム質セラミックスが、粒界相の中心線の長さの総和(単位面積当たり)が5×104μm/mm2以上であり、中心線の分岐点の数(単位面積当たり)が1×102個/mm2以上である粒界連続層を備えている。よって、半導体製造部材は高い耐食性を有することができる。
本発明の窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法は、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する化合物を溶融させて、窒化アルミニウム焼結体に含浸させる含浸処理により、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相の中心線の長さの総和(単位面積当たり)が5×104μm/mm2以上であり、中心線の分岐点の数(単位面積当たり)が1×102個/mm2以上である粒界連続層を形成することを特徴とする。
これによれば、窒化アルミニウム粒子が、耐食性に優れた連続した粒界相によって覆われた連続粒界層を備える窒化アルミニウム質セラミックスを提供できる。よって、高い耐食性を有する窒化アルミニウム質セラミックスを提供できる。
含浸処理を窒化アルミニウム焼結体の表層部に対して行い、窒化アルミニウム質セラミックスの表層部に形成され、粒界相の中心線の長さの総和が1×105μm/mm2以上であり、中心線の分岐点の数が1×103個/mm2以上である粒界豊富層を有する粒界連続層を形成することが好ましい。これによれば、腐食性環境に曝される表層部において、窒化アルミニウム粒子がより豊富な粒界相で覆われた状態とでき、窒化アルミニウム質セラミックスの耐食性を高めることができる。
含浸処理による窒化アルミニウムのc軸長の変化は、0.002Å以下であることが好ましい。これによれば、含浸処理による窒化アルミニウム自体の変化を抑えることができ、窒化アルミニウムが高い熱伝導性を維持することができる。
含浸処理では、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つとアルミニウムとの複酸化物を窒化アルミニウム焼結体に含浸させることが好ましい。複酸化物は、サマリウム、セリウム、又は、ユウロピウムの少なくとも1つを含むことが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックスの体積抵抗率を、1×106〜1×1015Ω・cmに制御することができる。
以上説明したように、本発明によれば、高い耐食性を有する窒化アルミニウム質セラミックス、半導体製造部材及び窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法を提供することができる。
本実施形態の窒化アルミニウム質セラミックスは、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相を備えている。そして、図1に示すように、窒化アルミニウム質セラミックス10は、粒界相の中心線の長さの総和(単位面積当たり)が5×104μm/mm2以上であり、中心線の分岐点の数(単位面積当たり)が1×102個/mm2以上である粒界連続層11を備えている。
粒界連続層11のA部分の組織(微構造)を図2に示す。同様に、粒界連続層11のB部分、C部分、窒化アルミニウム質セラミックス10のD部分の組織(微構造)をそれぞれ、図3、図4、図5に示す。図2〜図5において、(a)は走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果を示し、(b)は画像解析により抽出した粒界相の中心線及びその分岐点(画像解析により得られる中心線及びその分岐点)を示す。
図2〜図4に示すように、窒化アルミニウム粒子1の周囲には粒界相2が形成されている。粒界相2に、粒界相2の中心を走る中心線3を引くと、中心線3は複数方向に枝分かれしており、複数の分岐点4が存在する状態となっている。粒界連続層11である、A部分、B部分、C部分では、単位面積当たりの中心線3の長さの総和が5×104μm/mm2以上と、長くなっている。また、単位面積当たりの中心線3の分岐点4の数が1×102個/mm2以上と、多くなっている。
このように中心線3の長さが長く、その分岐点4の数が多い粒界連続層11では、窒化アルミニウム粒子1が、連続した粒界相2によって囲まれた状態となっている。即ち、粒界相2が窒化アルミニウム粒子1によく濡れた状態となっており、連続して粒界に広がっている。
粒界相2は、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含んでいるため、耐食性に優れている。よって、窒化アルミニウム質セラミックス10は、窒化アルミニウム粒子1が耐食性に優れた粒界相2で覆われた状態となっている粒界連続層11を持つことができる。よって、窒化アルミニウム質セラミックス10は、高い耐食性を有することができる。
粒界連続層11では、粒界相の中心線の長さの総和(単位面積当たり)は7×104μm/mm2以上であることが好ましく、中心線の分岐点の数(単位面積当たり)は5×102個/mm2以上であることが好ましい。
粒界連続層11における結晶相は導電経路を形成していることが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックス10は、窒化アルミニウム粒子1の周囲に導電経路が形成された連続粒界層11を持つことができる。その結果、窒化アルミニウム質セラミックス10は、導電性と高い耐食性を兼ね備えることができる。
粒界相2は、結晶相として、例えば、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する酸化物相を含むことができる。具体的には、粒界相2は、結晶相として、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つと、アルミニウムとの複酸化物相を含むことができる。即ち、粒界相2は、希土類元素とアルミニウムとの複酸化物相、アルカリ土類元素とアルミニウムの複酸化物相、又は、希土類元素とアルカリ土類元素とアルミニウムとの複酸化物相を含むことができる。
また、結晶相は、サマリウム(Sm)、セリウム(Ce)、又は、ユウロピウム(Eu)の少なくとも1つを含むことが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックス10の体積抵抗率を、1×106〜1×1015Ω・cmに制御することができる。粒界相2は、結晶相として、サマリウム、セリウム、又は、ユウロピウムの少なくとも1つと、アルミニウムとの複酸化物相を含むことが好ましい。
更に、結晶相に含まれる希土類元素又はアルカリ土類元素の含有量を調整することにより、窒化アルミニウム質セラミックス10の体積抵抗率を制御することができる。例えば、結晶相がサマリウムとセリウムとを含む場合、セリウム含有量に対するサマリウム含有量の比(サマリウム/セリウム)を、モル比で1/4〜1/9とすることにより、窒化アルミニウム質セラミックス10の室温での体積抵抗率を1×1013〜1×1015Ω・cmに制御することができる。又、粒界連続層11における窒化アルミニウム粒子の平均粒子径は、10μm以下であることが好ましい。
更に、粒界連続層11における窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比(以下「面積比」という)は、0.03〜0.30であることが好ましい。面積比を0.03以上とすることにより、窒化アルミニウム質セラミックス10は、より高い耐食性を有することができる。又、面積比を0.30以下とすることにより、窒化アルミニウム質セラミックス10は、より高い熱伝導性を有することができる。面積比は、0.05〜0.25であることがより好ましい。また、粒界連続層11における粒界相2の厚さは、2μm以下であることが好ましい。更に、粒界連続層11は、窒化アルミニウム質セラミックス10の表面から、表面からの距離が2mmまでの範囲に形成されていることが好ましい。
粒界連続層11は、窒化アルミニウム質セラミックス10の表層部に形成され、粒界相2の中心線3の長さの総和が1×105μm/mm2以上であり、中心線3の分岐点4の数が1×103個/mm2以上である粒界豊富層11aを有することが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックス10の腐食性環境に曝される表層部において、窒化アルミニウム粒子1がより豊富な粒界相2で覆われた状態となり、耐食性を高めることができる。
具体的には、粒界豊富層11aは、窒化アルミニウム質セラミックス10の表面から、表面からの距離が1mmまでの範囲内(表層部)に形成されていることが好ましい。これによれば、高い熱伝導性を維持しつつ、十分な耐食性を得ることができる。粒界豊富層11aは、窒化アルミニウム質セラミックス10の表面から、表面からの距離が500μmまでの範囲内(表層部)に形成されていることがより好ましい。
粒界豊富層11aでは、粒界相の中心線の長さの総和(単位面積当たり)は1.2×105μm/mm2以上であることが好ましく、中心線の分岐点の数(単位面積当たり)は5×103個/mm2以上であることが好ましい。また、粒界豊富層11aにおける面積比(窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比)は、0.10〜0.25であることが好ましい。更に、粒界豊富層11aにおける粒界相2の厚さは、5μm以下であることが好ましい。これらによれば、窒化アルミニウム質セラミックス10の耐食性をより一層向上できる。
窒化アルミニウム質セラミックス10の粒界連続層11以外の組織(微構造)は限定されない。例えば、窒化アルミニウム質セラミックス10は、低粒界層12を備えることができる。低粒界層12は、粒界相の面積が粒界連続層11に比べて少ない組織(微構造)となっている。具体的には、図5に示すように、低粒界層12のD部分は、粒界相の面積が粒界連続層11に比べて少なく、単位面積当たりの中心線の長さが短く、単位面積当たりの中心線の分岐点の数も少ない。
低粒界層12における面積比(窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比)は、0.20以下であることが好ましい。これによれば、低粒界層12は、高い熱伝導性を有することができる。そのため、粒界連続層11の熱伝導性が低い場合であっても、低粒界層12がそれを補い、窒化アルミニウム質セラミックス10全体として高い熱伝導性を維持することができる。低粒界層12の熱伝導率は、30W/m・K以上であることが好ましい。低粒界層13における窒化アルミニウム粒子の平均粒子径は20μm以下であることが好ましい。
更に、窒化アルミニウム質セラミックス10は、いずれの部分においても、面積比(窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比)が0.30以下であることが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックス10は、より高い熱伝導性を有することができる。
このような窒化アルミニウム質セラミックス10は、耐食性や導電性が要求される様々な用途に適用できる。例えば、半導体製造部材の少なくとも一部を窒化アルミニウム質セラミックス10で形成することができる。これによれば、高い耐食性や導電性を持つ半導体製造部材を提供できる。例えば、静電チャック、ヒーター、RF(Radio Frequency)サセプター、リングなどの少なくとも一部を窒化アルミニウム質セラミックス10で形成することができる。具体的には、腐食性環境に曝される部分を粒界連続層11で形成することが好ましい。例えば、静電チャックの誘電体層を粒界連続層11で形成することができる。窒化アルミニウム質セラミックス10は、半導体製造部材以外にも、フラットディスプレイのフェースプレートとバックプレートとの間に配置されるスペーサなどに適用できる。
このような窒化アルミニウム質セラミックス10は、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する化合物を溶融させて、窒化アルミニウム焼結体に含浸させる含浸処理により、粒界連続層11を形成することにより製造できる。特に、含浸処理を窒化アルミニウム焼結体の表層部に対して行い、粒界豊富層11aを有する粒界連続層11を形成することが好ましい。これによれば、腐食性環境に曝される表層部において、窒化アルミニウム粒子1がより豊富な粒界相2で覆われた状態とでき、窒化アルミニウム質セラミックス10の耐食性を高めることができる。
例えば、図6に示すように、窒化アルミニウム焼結体10a上に、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する板状の化合物10bを載置することにより、窒化アルミニウム焼結体10aと化合物10bとを接触させる。あるいは、化合物粉末中に窒化アルミニウム焼結体10aを埋設させたり、化合物を含む溶液を窒化アルミニウム焼結体10aに塗布したりすることなどによって、窒化アルミニウム焼結体10aと化合物とを接触させてもよい。
このように、窒化アルミニウム焼結体10aと化合物10bとを接触させた状態で、熱処理により化合物10bを溶融させて、窒化アルミニウム焼結体10aの粒界に浸み込ませる。熱処理温度は、化合物の種類によって異なるが、例えば、1400〜1900℃とすることが好ましい。このような含浸処理により、化合物が接触していた窒化アルミニウム焼結体10a表面から内部に向かって粒界連続層11が形成される。特に、窒化アルミニウム質セラミックス10の表層部には、粒界豊富層11aが形成される。単位面積当たりの中心線3の長さの総和、単位面積当たりの中心線3の分岐点4の数、及び、粒界連続層11や粒界豊富層11aの厚さなどは、熱処理温度、熱処理時間、化合物の量などを調整することにより、制御することができる。
窒化アルミニウム焼結体10aは、密度が3.0〜3.5g/cmであることが好ましい。窒化アルミニウム焼結体10aは、気孔率が5.0%以下であることが好ましい。窒化アルミニウム焼結体10aは、平均粒子径が20μm以下であることが好ましい。これらによれば、窒化アルミニウム焼結体10aの粒界に化合物成分を行き渡らせることができ、粒界連続層11を適切に形成できる。
窒化アルミニウム焼結体10aは、炭化硼素(B4C)、希土類酸化物、アルカリ土類酸化物などを含むことができる。これによれば、得られる窒化アルミニウム質セラミックスの熱伝導率を高くしたり、体積抵抗率を制御したりすることができる。但し、窒化アルミニウム焼結体10aは、窒化アルミニウムを80重量%以上含むことが好ましい。更に、窒化アルミニウム焼結体10aは、熱伝導率が30W/m・K以上であることが好ましい。これによれば、最終的に得られる窒化アルミニウム質セラミックス10の熱伝導性を高めることができる。
希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する化合物は、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つとアルミニウムとの複酸化物であることが好ましい。即ち、希土類元素とアルミニウムとの複酸化物、アルカリ土類元素とアルミニウムの複酸化物、又は、希土類元素とアルカリ土類元素とアルミニウムとの複酸化物を、含浸させることができる。特に、複酸化物は、サマリウム、セリウム、又は、ユウロピウムの少なくとも1つを含むことが好ましい。これによれば、窒化アルミニウム質セラミックス10の体積抵抗率を、1×106〜1×1015Ω・cmに制御することができる。
例えば、複酸化物として、SmAl1118とSmAlO3の混合相を持つ、サマリウムとアルミニウムの複酸化物や、CeAl1118とCeAlO3の混合相を持つ、セリウムとアルミニウムの複酸化物や、サマリウムとセリウムの両方を含む複酸化物などを用いることができる。また、板状の化合物10bとして、例えば、複酸化物の焼結体を用いることができる。更に、複酸化物における希土類元素又はアルカリ土類元素の含有量を調整することにより、得られる窒化アルミニウム質セラミックス10の体積抵抗率を制御することができる。
この含浸処理による窒化アルミニウムの格子定数のc軸長の変化は、0.002Å以下に抑えられていることが好ましい。これによれば、含浸処理による窒化アルミニウム自体の変化(粒内状態の変化)を抑えることができ、窒化アルミニウムが高い熱伝導性を維持することができる。含浸処理による窒化アルミニウムの格子定数のa軸長の変化も、0.002Å以下に抑えられていることが好ましい。例えば、熱処理温度、熱処理時間などを調整することにより、含浸処理による格子定数の変化がほとんど生じないようにできる。
以上説明したような含浸処理によれば、窒化アルミニウム粒子1が、耐食性に優れた連続した粒界相2によって覆われた連続粒界層11を備える窒化アルミニウム質セラミックス10を提供できる。よって、高い耐食性を有する窒化アルミニウム質セラミックス10を提供できる。しかも、粒界連続層11における結晶相が導電経路を形成する場合には、窒化アルミニウム粒子1の周囲に導電経路が形成された連続粒界層11を持つ窒化アルミニウム質セラミックス10を提供できる。その結果、導電性と高い耐食性を兼ね備えた窒化アルミニウム質セラミックス10を提供できる。
しかも、このような含浸処理によれば、添加剤を用いる方法のように、焼成中に添加剤が浸み出してしまい、窒化アルミニウム焼結体に添加剤成分が残留せずに、耐食性を高めることができない、耐食性向上や導電性発現のための添加剤が熱伝導性を低下させてしまうといったことがない。更に、コーティングする方法のように、高耐食性物質の薄膜が剥離してしまい、耐食性が低下してしまう、剥離した薄膜がパーティクル源となるといったこともない。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1、実施例2)
まず、平均粒子径2μm以下の窒化アルミニウム粉末100重量部と、平均粒子径2μm以下の炭化硼素粉末2.3重量部と、平均粒子径1μm以下の酸化イットリウム粉末2.0重量部とをイソプロピルアルコールを溶媒として、ナイロン製のポット及び玉石を用いて混合し、スラリーを作製した。スラリーを窒素雰囲気において110℃で乾燥し、原料粉末を作製した。原料粉末を用いて成形体を作製した。成形体を窒素ガス雰囲気において2000℃でホットプレス法により焼成し、窒化アルミニウム焼結体を得た。得られた焼結体を、直径50mm、厚さ3mmの円盤状に加工した。
別途、平均粒子径2μm以下の酸化アルミニウム粉末73.5重量部と、平均粒子径2μm以下の酸化サマリウム粉末2.7重量部と、平均粒子径2μm以下の酸化セリウム粉末23.8重量部を乳鉢で10分間混合した。混合後、200kg/cmの圧力で一軸加圧成形した。更に、7ton/cmの圧力で静水圧プレス(CIP)を行った。得られた成形体を窒素ガス雰囲気において1600℃で焼成し、サマリウム、セリウム及びアルミニウムの複酸化物の焼結体(以下「希土類アルミネート焼結体」という)を作製した。希土類アルミネート焼結体を直径約30mm、厚さ1mmの円盤状に加工した。
上記原料粉末の配合比により得られる希土類アルミネート焼結体の組成は、セリウム含有量に対するサマリウム含有量の比(セリウムに対するサマリウムのモル比、サマリウム/セリウム)が1/9となっている(実施例1)。別途、原料粉末の配合比を調整することにより、セリウム含有量に対するサマリウム含有量の比(セリウムに対するサマリウムのモル比、サマリウム/セリウム)が1/4の希土類アルミネート焼結体(実施例2)を作製した。
窒化アルミニウム焼結体上に希土類アルミネート焼結体を載置し、窒素ガス雰囲気で含浸処理を行った。具体的には、1825℃で4時間熱処理し、希土類アルミネート焼結体を溶融させて、窒化アルミニウム焼結体に含浸させた。これにより、窒化アルミニウム焼結体の表面から、表面からの距離が約2mmまでの範囲内に、粒界連続層11を形成した。特に、窒化アルミニウム焼結体の表層部、具体的には、窒化アルミニウム焼結体の表面からの距離が1mmまでの範囲内に、粒界豊富層11aを形成した。このようにして、図1に示すような窒化アルミニウム質セラミックス10を作製した。
得られた窒化アルミニウム質セラミックス10のA〜D部分について、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察と画像解析を行った。具体的には、窒化アルミニウム質セラミックス10を破断し、破断面を研磨した研磨面について観察及び画像解析を行った。以下、画像解析方法について詳細に説明する。画像解析は、Pranetron社製の画像解析ソフトウェア ImageProPlus(Ver5.0J)を用いて行った。以下「」内はソフトウェアのコマンドを示す。
まず、(1)面積比(窒化アルミニウムの面積に対する粒界相の面積の比)の算出方法を説明する。SEM画像(1000倍、0.17μm/pixel)を712×465画素でトリミングした。次に、「メディアン3×3フィルタ」処理により、1画素単位のノイズを除去した。更に、窒化アルミニウムと粒界相それぞれの輝度の分散が最小となる閾値(ソフトウェアデフォルトの閾値)で二値化処理を行った。「5×5円形の接続フィルタ」処理の後、白色部分の面積を粒界相の面積として算出した。算出した粒界相面積を測定対象全体の面積で除算し(粒界相の面積/測定対象全体の面積)、この値をほぼ面積比(粒界相の面積/窒化アルミニウムの面積)と等しいと見なして、面積比として算出した。
次に、(2)粒界相の中心線の長さの総和の算出方法を説明する。(1)の画像処理結果を用いて行った。まず、白色部分に対して「細線化フィルタ」処理を行い、粒界相の中心線を求め、表示させた。次に、「3×3十字の膨張フィルタ」処理を行い、「周囲長2 オプション→アウトラインの形式→穴を表示する」処理により、粒界相の外周の長さを測定した。測定した粒界相の外周の長さの総合計を2で除算し(外周の長さの総合計/2)、粒界相の中心線の長さの総和として算出した。算出した粒界相の中心線の長さの総和を測定対象全体の面積で除算し(粒界相の中心線の長さの総和/測定対象全体の面積)、単位面積当たりの粒界相の中心線の長さの総和を算出した。
次に、(3)粒界相の中心線の分岐点の数の算出方法を説明する。(2)の画像処理結果を用いて行った。まず、中心線が表示された画像に対して、「三又と十字四又の枝/端点フィルタ」処理により、中心線の分岐点を抽出した。次に、抽出した分岐点の数を粒界相の中心線の分岐点の数として求めた。求めた粒界相の中心線の分岐点の数を測定対象全体の面積で除算し(粒界相の中心線の分岐点の数/測定対象全体の面積)、単位面積当たりの粒界相の中心線の分岐点の数を算出した。
実施例1の窒化アルミニウム質セラミックス10のSEM観察結果と、画像解析により抽出した粒界相の中心線及びその分岐点を図2〜図5に示す。面積比及び単位面積当たりの分岐点の数の算出結果を図7に示す。中心線の長さの総和の算出結果を図8に示す。図7,8において、横軸はA〜D部分の窒化アルミニウム質セラミックス10の表面(含浸処理を行った表面)からの距離(位置)を示す。即ち、A部分は、表面からの距離が0.1mmの位置にあり、B部分は、表面からの距離が1.3mmの位置にあり、C部分は、表面からの距離が1.7mmの位置にあり、D部分は、表面からの距離が2.5mmの位置にある。図7において、左の縦軸は面積比、右の縦軸は単位面積当たりの分岐点の数を示す。図8において、縦軸は単位面積当たりの中心線の長さの総和を示す。
更に、実施例1の窒化アルミニウム質セラミックス10について、含浸処理の前の窒化アルミニウム焼結体と、含浸処理後の窒化アルミニウム質セラミックスの格子定数(c軸長、a軸長)を測定した。格子定数の測定結果を図9に示す。図9において、縦軸はc軸長を示し、横軸はa軸長を示す。
また、含浸処理の前の窒化アルミニウム焼結体、実施例1,2の窒化アルミニウム質セラミックスの体積抵抗率を測定した。体積抵抗率は、JIS C2141に従い、室温(25℃)から500℃の温度範囲で行った。印加電圧は500V/mmとした。体積抵抗率の測定結果を図10に示す。図10において、縦軸は体積抵抗率ρを示し、上の横軸は温度、下の横軸は1000/Tを示す。
図2〜図5、図7、図8に示すように、実施例1の窒化アルミニウム質セラミックス10のA〜C部分には、画像解析により得られる粒界相2の中心線3の長さの総和が5×10μm/mm2以上であり、中心線3の分岐4の数が1×102個/mm2以上であり、面積比が0.03〜0.30の粒界連続層11が形成されていた。粒界連続層11は、窒化アルミニウム質セラミックス10の表層部(A部分)に形成され、粒界相2の中心線3の長さの総和が1×105μm/mm2以上であり、中心線3の分岐点4の数が1×103個/mm2以上である粒界豊富層11aを有していた。そして、窒化アルミニウム粒子1の周囲が、連続した粒界相2によって囲まれた状態となっていた。そのため、窒化アルミニウム質セラミックス10は、非常に高い耐食性を有していた。
しかも、粒界連続層11以外の部分(D部分)は、粒界相の面積が粒界連続層11に比べて少なく、単位面積当たりの中心線の長さが短く、単位面積当たりの中心線の分岐点の数も少ない低粒界層12となっていた。そのため、低粒界層12は、高い熱伝導性を有しており、窒化アルミニウム質セラミックス10は全体として高い熱伝導性を維持していた。
また、粒界相には、結晶相として、サマリウムとセリウムとアルミニウムの複酸化物相(希土類アルミネート相)が形成されていた。更に、粒界連続層11(A〜C部分)及び低粒界層13(D部分)のいずれの部分においても、面積比は0.3以下であった。よって、粒界連続層11による高い耐食性と、低粒界層12による高い熱伝導性を兼ね備えた窒化アルミニウム質セラミックス10を得ることができた。
更に、図9に示すように、含浸処理前の窒化アルミニウム焼結体の格子定数と、含浸処理後の窒化アルミニウム質セラミックスの格子定数の変化は、a軸長、c軸長共に0.002Å以下であった。よって、含浸処理により窒化アルミニウム自体はほとんど変化せずに、窒化アルミニウムは高い熱伝導性を維持できていた。
また、図10に示すように、実施例1,2の窒化アルミニウム質セラミックスは共に、室温から500℃の広い温度範囲に渡って、含浸処理前の窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率に比べて低い体積抵抗率を有しており、導電性が向上していた。これは、粒界連続層11における連続した粒界相2において、結晶相(希土類アルミネート相)が連続化し、導電経路を形成したためである。即ち、窒化アルミニウム粒子1の周囲に導電経路が形成されたためである。
また、実施例1,2の窒化アルミニウム質セラミックスは、室温から2、300℃まで低い活性化エネルギーを示した。しかも、セリウム含有量に対するサマリウム含有量の比(セリウムに対するサマリウムのモル比、サマリウム/セリウム)を調整することにより、異なる体積抵抗率を持つ実施例1と実施例2の窒化アルミニウム質セラミックスを得ることができた。このように、粒界相2に含まれる結晶相の組成を制御することにより、体積抵抗率を調整することができた。
本発明の実施の形態に係る窒化アルミニウム質セラミックスを示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る粒界豊富層(A部分)の(a)SEM観察結果及び画像解析結果を示す図面代用写真である。 本発明の実施の形態に係る粒界連続層(B部分)の(a)SEM観察結果及び画像解析結果を示す図面代用写真である。 本発明の実施の形態に係る粒界連続層(C部分)の(a)SEM観察結果及び画像解析結果を示す図面代用写真である。 本発明の実施の形態に係る低粒界層(D部分)の(a)SEM観察結果及び画像解析結果を示す図面代用写真である。 本発明の実施の形態に係る窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法を示す図である。 実施例1の面積比及び単位面積当たりの分岐点の数を示すグラフ図である。 実施例1の単位面積当たりの中心線の長さの総和を示すグラフ図である。 実施例1の格子定数の変化を示すグラフ図である。 実施例1及び実施例2の体積抵抗率を示すグラフ図である。
符号の説明
1 窒化アルミニウム粒子
2 粒界相
3 中心線
4 分岐点
10 窒化アルミニウム質セラミックス
10a 窒化アルミニウム焼結体
10b 化合物
11 粒界連続層
11a 粒界豊富層
12 低粒界層

Claims (12)

  1. 希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相を備える窒化アルミニウム質セラミックスであって、
    前記粒界相の中心線の長さの総和が5×104μm/mm2以上であり、前記中心線の分岐点の数が1×102個/mm2以上である粒界連続層を備えることを特徴とする窒化アルミニウム質セラミックス。
  2. 前記粒界連続層における前記結晶相が導電経路を形成していることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウム質セラミックス。
  3. 前記結晶相は、サマリウム、セリウム、又は、ユウロピウムの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の窒化アルミニウム質セラミックス。
  4. 前記粒界連続層における窒化アルミニウムの面積に対する前記粒界相の面積の比が、0.03〜0.30であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の窒化アルミニウム質セラミックス。
  5. 前記粒界連続層は、前記窒化アルミニウム質セラミックスの表層部に形成され、前記粒界相の中心線の長さの総和が1×105μm/mm2以上であり、前記中心線の分岐点の数が1×103個/mm2以上である粒界豊富層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の窒化アルミニウム質セラミックス。
  6. 窒化アルミニウム質セラミックスのいずれの部分においても、窒化アルミニウムの面積に対する前記粒界相の面積の比が、0.30以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の窒化アルミニウム質セラミックス。
  7. 少なくとも一部が、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相を備える窒化アルミニウム質セラミックスで形成された半導体製造部材であって、
    前記粒界相の中心線の長さの総和が5×104μm/mm2以上であり、前記中心線の分岐点の数が1×102個/mm2以上である粒界連続層を備えることを特徴とする半導体製造部材。
  8. 希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する化合物を溶融させて、窒化アルミニウム焼結体に含浸させる含浸処理により、希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つを含有する結晶相を含む粒界相の中心線の長さの総和が5×104μm/mm2以上であり、前記中心線の分岐点の数が1×102個/mm2以上である粒界連続層を形成することを特徴とする窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法。
  9. 前記含浸処理を前記窒化アルミニウム焼結体の表層部に対して行い、前記窒化アルミニウム質セラミックスの表層部に形成され、前記粒界相の中心線の長さの総和が1×105μm/mm2以上であり、前記中心線の分岐点の数が1×103個/mm2以上である粒界豊富層を有する前記粒界連続層を形成することを特徴とする請求項8に記載の窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法。
  10. 前記含浸処理による窒化アルミニウムのc軸長の変化が、0.002Å以下であることを特徴とする請求項8又は9に記載の窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法。
  11. 希土類元素又はアルカリ土類元素の少なくとも1つとアルミニウムとの複酸化物を前記窒化アルミニウム焼結体に含浸させることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法。
  12. 前記複酸化物は、サマリウム、セリウム、又は、ユウロピウムの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11に記載の窒化アルミニウム質セラミックスの製造方法。

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