JP2006273401A - 光学素子収容ケース - Google Patents

光学素子収容ケース Download PDF

Info

Publication number
JP2006273401A
JP2006273401A JP2005097646A JP2005097646A JP2006273401A JP 2006273401 A JP2006273401 A JP 2006273401A JP 2005097646 A JP2005097646 A JP 2005097646A JP 2005097646 A JP2005097646 A JP 2005097646A JP 2006273401 A JP2006273401 A JP 2006273401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
tray
workpiece
accommodating
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2005097646A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kaneko
好司 金子
Takeshi Fukano
剛 深野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Fujinon Sano Corp
Original Assignee
Fujinon Corp
Fujinon Sano Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujinon Corp, Fujinon Sano Corp filed Critical Fujinon Corp
Priority to JP2005097646A priority Critical patent/JP2006273401A/ja
Priority to CNB2005101202800A priority patent/CN100475664C/zh
Priority to KR1020050106908A priority patent/KR100748455B1/ko
Publication of JP2006273401A publication Critical patent/JP2006273401A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Packaging Frangible Articles (AREA)

Abstract

【課題】 ケース内に収容した全ての光学素子を極めて安定した状態で固定的に保持し、ケースからの光学素子の挿脱を容易に行えるようにする。
【解決手段】 トレー10には素子収容部11が複数列設けられ、これら各素子収容部11にワーク1が立てた状態で上面部10aから突出しないように収容され、真空パック15内に封入される。素子収容部11からワーク1を突出させるために、トレー10における凹溝12の底壁であって、各素子収容部11を構成する位置に、台座31の上面に、各透孔17と対向するように突起32を設けた押動部材30にトレー10を嵌合させて、突起32によりワーク1を押し上げる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、例えばレンズ,光学フィルタや、ダイクロイック機能、位相差機能、回折格子としての機能等の光学機能を有する光学素子、特に四角形の薄板のガラス基板を有する光学素子を収容させるためのケースに関するものである。
光学素子として、例えば光学フィルタは薄いガラス板の表面にフィルタ膜を真空蒸着等の手段で形成するが、所定の光学機器に組み込むに当っては数cm角乃至それ以下というように、小さいチップ状態として組み込まれるのが一般的である。従って、光学フィルタを製造する際には、通常、大判のガラスの状態でその表面に成膜を行ない、その後に必要なサイズとなるように切断される。このようにして形成された光学フィルタ等の光学素子は、所定のケースに梱包されて保管され、またケースに収容させた状態で出荷される。
光学素子を収容する梱包用のケースは、各光学素子を収容する複数のトレー状のケース本体と蓋体とから構成されるが、光学素子をケースに容易に着脱できるようにするため、また収容させた光学素子を保護するため等の観点から、通常、光学素子はケース本体に立てた状態にして収容させるようにしている。従って、ケース本体に光学素子を収容させるための溝からなる素子収容部を縦横に多数形成するが、この溝の深さ寸法を光学素子の高さ寸法より小さくする。つまり、光学素子を素子収容部に収容させたときに、この光学素子の上端部がケース本体から突出する状態とする。これによって、この光学素子の有効面に触れずに、光学素子の左右の両側部を把持して、素子収容部に収容させたり、この素子収容部から取り出したりすることができる。このようにして多数の光学素子を収容させたケース本体に蓋体を装着して、このケース本体と蓋体との周囲の縁部を止着することによって、各々の光学素子はケース内に完全に収納させた状態で梱包される。
ところで、光学素子はケースに対して容易に着脱できるようにするために、光学素子の厚みより僅かに大きい幅を有する溝からなる素子収容部に多少の余裕を持たせるようにして収容させる。従って、ケース内では光学素子はある制限された範囲ではあるが溝に沿う方向に動くことができるようになっている。このために、ケースの運搬時等において、光学素子が素子収容部内で振動することになり、この振動に起因して光学素子とケースの内面との間で摺動することになる結果、光学素子に磨耗粉や破損片等が生じることになる。特に、前述したように、ガラスを切断することにより光学素子を形成する場合において、切断後の光学素子に研磨等の処理を行なわれていないと、磨耗粉や破損片が多量に発生することになる。そして、このようにして発生した磨耗粉や破損片等の異物が光学素子の有効面に付着すると、光学的な機能を低下させてしまうことになる。従って、光学素子の有効面に異物が付着すると、洗浄により汚損物を除去しなければならなくなる。なお、切断後の光学素子に、その端面を研磨することにより平滑な円弧面形状となるように処理すれば、前述した磨耗粉や破損片の発生はかなりの度合い抑制できることになる。
しかしながら、前述したように、光学素子に付着した異物を除去するために、洗浄が必要となったり、また磨耗粉の発生を抑制するために、端面処理を行なったりするのは、コストアップの問題等から好ましいものではない。
以上の点を考慮して、ケース内に光学素子を収容させた後に、この光学素子を動かないように固定する方式が種々提案されている。この提案の一つとしては、特許文献1にあるように、溝の底部に粘着テープを貼り付けておき、光学素子を収容させたときに、その下端部を粘着テープに止着させるというものである。また、他の提案としては、特許文献2にあるように、ケース本体を段積みとなし、上下のケース本体間(及び蓋体)で光学素子の上下をクランプさせるようにしている。
特開2002−59989号公報 特開2003−200991号公報
しかしながら、特許文献1のように、光学素子を粘着テープに止着すると、ケースからの取り出しが困難になるだけでなく、取り出された光学素子の端部に粘着物が付着して残ることから、この粘着物を除去しないままで光学機器に組み付けると、この光学素子のハンドリングミスが生じる等という悪影響を生じさせることが懸念される。また、光学素子の厚みが極めて薄い場合には、その一端面のみを粘着テープに止着させただけでは、必ずしも固定性及び安定性が十分ではないという問題点もある。一方、特許文献2にあるように、光学部品を上下からクランプすれば、その固定性及び安定性が得られるが、通常、光学部品の外形寸法精度はあまり厳格に調整されておらず、加工誤差等が生じている。従って、光学素子のサイズのばらつきから、完全なクランプ力を作用させることができるのは、光学素子の最大の光学部品だけとなり、それ以外に対しては十分なクランプ力を作用させることができず、特に最小のもの等に対しては殆どクランプ力が作用しない状態となり、運搬時等における振動の発生を完全には阻止できないという問題点もある。つまり、前述した特許文献1や特許文献2で提案されている対策は必ずしも十分なものとはなり得ないものである。
以上の点に鑑みて、本出願人は、粘着力等を作用させることなく、ケース内に収容させた全ての光学素子を安定した状態で固定的に保持できるようにするために、薄板形状の光学素子を立てた状態で収容させる素子収容部を縦横に所定数形成した無蓋のトレーと、これら各素子収容部に光学素子を収容させたトレーの少なくとも開放された上面部に非拘束状態に覆われ、曲げ方向に可撓性を有する非繊維質シートからなるカバー部材と、各素子収容部に所定数の光学素子を収容させ、かつカバー部材で覆ったトレーを収納して真空引きされるようにして密閉梱包される真空パックとから構成した光学素子収容ケースについて特願2004−324508号として特許出願を行った。
このように構成すれば、ケースの寸法管理をあまり厳格に行なわなくても、また光学素子の寸法があまり高精度に管理されていなくても、ケースを輸送する際にも、光学素子は素子収容部の内部に安定した状態に保持され、磨耗粉等が発生するおそれがない等といった極めて大きな利点がある。しかしながら、この先願の発明においても、なお問題点がない訳ではない。
即ち、真空吸引力で光学素子を保持させるにしろ、光学素子を素子収容部内で安定的に保持するためには、素子収容部の溝幅と溝の長さとをできるだけ光学素子のサイズに近いものとする必要がある。そうすると、光学素子の素子収容部への挿脱作業が困難になってしまうために、先願発明においては、光学素子をケースの上面からある程度突出させるようにして収容させる構成としている。このために、ケースが他の物体と衝突する等の事態が生じると、その衝撃が僅かなものであっても、一部に欠け等の損傷が生じるために、ケースの取り扱いを慎重にしなければならない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ケース内に収容した全ての光学素子を極めて安定した状態で固定的に保持し、ケースからの光学素子の挿脱を容易に行えるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、薄板形状の光学素子を立てた状態に収容する素子収容部が縦横に所定数形成され、これら各素子収容部に光学素子を収納させたトレーを真空パックにより密閉梱包できるようにした光学素子収容ケースであって、前記素子収容部は、前記光学素子を前記トレーの上面部から実質的に非突出状態となるように収容される深さを有するものであり、前記素子収容部の底壁部に光学素子を突き上げるための複数の透孔を設け、前記各透孔と対応する各位置に突き上げ用の突起を設けた押動部材を前記トレーの底面に重畳させることによって、これら各突起により透孔を介して前記各素子収容部内の光学素子を前記トレーの上面部から押し上げるように変位させる構成としたことをその特徴とするものである。
トレーに所定数設けられる素子収容部は、所定のピッチ間隔をもって複数個の素子収容部を配列することにより素子収容部の列となし、これを複数列形成する構成とすることができる。そして、素子収容部に光学素子を挿脱する際に、この素子収容部の壁面と光学素子の表裏面との摺接を最小限に抑制するために、素子収容部には光学素子の両側部が保持されるようになし、中間部は光学素子の表面が素子収容部の壁面から大きく離間させるように構成するのが望ましい。
トレーにおいて、個々の素子収容部を独立に形成しても良いが、光学素子の収容時の高さ寸法とほぼ同一の深さとなり、幅が前記光学素子の長さ寸法より短い凹溝を複数列形成し、これら各凹溝の左右の側壁部に光学素子の両側部を保持するように、この光学素子の厚みより僅かに大きい位置決め溝を形成し、凹溝を挟んで対面する各対の位置決め溝により素子収容部とすることができる。この場合には、透孔は凹溝の底壁部に形成されるが、透孔は凹溝に形成した全ての素子収容部に及ぶ全長となるように形成することができ、つまり各列の素子収容部に共通の透孔を形成することができ、また1箇所の素子収容部毎にそれぞれ独立に形成することもでき、さらに複数箇所の素子収容部に共通の透孔を形成するように構成しても良い。
トレーにおける各素子収容部内に光学素子を収容させたときに、各光学素子はトレーの上面から突出しない状態となる。トレーの底壁部に設けた透孔は押動部材によって光学素子をトレーの上面から突出する状態に押動するために設けられている。この押動部材は、台座に各透孔と対応する各位置に突き上げ用の突起を設けたものを使用する。突起は透孔の形状に応じて複数箇所の素子収容部に及ぶようにすることができ、さらに凹溝のほぼ全長に透孔が設けられている場合には、突起も1本で構成することができる。この突起による光学素子の押し上げ高さは、光学素子の高さ寸法の半分以下であり、かつ光学素子の挿脱用治具により円滑に挿脱できる高さとする。また、光学素子の押し上げ時に損傷等が発生しないようにするために、突起は弾性部材で構成するのが望ましい。
以上のように構成することによって、ケース内に収容させた多数の光学素子を極めて安定した状態で固定的に保持でき、ケースが他の物体と衝突しても、光学素子に欠け等の損傷を来たすのを防止できるようになり、しかもケースに光学素子を容易に挿脱できる等の効果を奏する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に示したように、本発明により取り扱われるワーク1として、四角形状の薄いガラス板からなり、その表面には、例えば成膜手段によってフィルタを形成したものである。ただし、ワーク1はこれに限定されるものではなく、四角形以外の、例えば円形等を含む薄板形状の光学素子やその他の部材を対象とすることができる。
図中において、10はトレーであって、このトレー10は多数のワーク1を立てた状態にして収容するものであり、このために所定のピッチ間隔をもって複数のワーク1を収容させる溝からなる素子収容部11の列が形成されており、これら素子収容部11の列は複数列形成されている。トレー10は上端部が開放された状態となっており、ワーク1はトレー10の上面部10aから各素子収容部11に着脱可能に収容させるようにしている。トレー10は、平面形状が長方形のもので、その四周に形成した立壁部10bにより所定の高さ寸法を有するものである。
トレー10は薄手のプラスチックの成型品で形成されている。そして、補強及び保形性の観点から、ワーク1の並び方向に向けて長手となり、ワーク1の幅寸法より短い溝幅を有する凹溝12が複数列形成されている。従って、この凹溝12の曲折部分によって、高い曲げ強度を有することになる。素子収容部11は、このように複数列形成した凹溝12の左右両側の側壁部分から張り出すようにして形成したスリット状溝13,13を有するものである。即ち、各素子収容部11は一方側のスリット状溝13から凹溝12を経て、それと対面する反対側のスリット状溝13に至る長さを有している。また、凹溝12及びスリット状溝13の底壁は同じ高さ位置にあり、周囲の立壁部10bはこの底壁より下方にまで延在されて、外方向に曲折した張り出し部10cが連設されている。
ここで、スリット状溝13の溝幅はワーク1の厚みより僅かに大きい寸法であり、また両スリット溝13,13間の間隔は、ワーク1の長さ方向の寸法、つまり立てた状態のワーク1における左右両側の端部間の長さより僅かに広くなっている。これによって、ワーク1は相対面する一対のスリット状溝13,13間の細長い空間からなる素子収容部11に挿脱でき、かつ装着時にはワーク1を立てた状態で、みだりにがたついたりすることなく安定的に保持される。
トレー10の縦横に形成した各素子収容部11にワーク1を装着させた状態で、図2に示したように、その開放された上面部10aにカバー部材14を覆い被せるように被着されるようになっている。ここで、カバー部材14はシート状の部材であり、鋭利なものに押し付けられても、引っ掻きや切り裂きが容易には発生しない程度の高い強度を有し、かつ表面がこすられても磨耗乃至粉塵が発生しないシートからなるものが用いられる。しかも、曲げ方向に可撓性を有するもの、特に曲げ方向に柔軟な部材であって、クッション性を有するものである。ただし、伸縮性は要件ではないが、多少伸縮性を有するシートであっても良い。さらに、このシートはできるだけ摩擦係数の小さいもの、つまり平滑で滑り易いものとする。
トレー10に設けた全ての素子収容部11にワーク1が装着され、カバー部材14で覆われた状態で、真空パック15内に挿入されるようになっている。ここで、真空パック15はその全体が四角形状のものであって、その1つの辺が開口している。従って、カバー部材14を被せたトレー10は、この開口側から真空パック15内に挿入されて、内部を真空引きした後にこの開口部が密閉されるようにして梱包される。その結果、真空パック15の内部は負圧状態となり、もってカバー部材14に対してワーク1の上端面に押圧させる方向に負圧が作用することになる。
ここで、カバー部材14はクッション作用によって、トレー10の素子収容部11に装着したワーク1が損傷しないように保護するためのものである。従って、真空パック15の材質によっては、特に可撓性に優れた材質で、厚手のものを使用して、素子収容部11に装着したワーク1を十分保護できる場合には、カバー部材14は必ずしも介在させる必要はない。
真空パック15の内部にトレー10を挿入して、内部を真空状態にすると、内部空間が縮小しようとする。その結果、図3及び図4に矢印で示したように、カバー部材14(または真空パック15)がトレー10の上面部10aを押圧する方向に撓んで、ワーク1を上部から押圧する力が作用する。その結果、ワーク1の下端部はトレー10における素子収容部11の底面に当接しているので、ワーク1はトレー10の底面とカバー部材14との間に挟持されるようにして固定される。しかも、トレー10にワーク1が多数収容されているにも拘らず、カバー部材14による押圧力は個々のワーク1に対して独立に作用することになるので、ワーク1のサイズにばらつきがあっても、全てのワーク1を安定的に固定することができる。ワーク1は薄いものであるから、前述した負圧に基づく押圧力が過剰に作用すると、その圧力の作用でワーク1が変形したり、損傷したりするおそれがある。しかしながら、ワーク1の上端部はトレー10の上面部10aとほぼ同じ高さ位置に配設されているので、真空を作用させたときに、ワーク1がカバー部材14の押圧力で変形することはなく、カバー部材14とトレー10の底面との間で安定した挟持力が作用させることができる。また、四角形としたワーク1はそのエッジ部分が最も鋭利になっているが、カバー部材14がワーク1のエッジ部分に押圧され、切り裂かれたり、損傷したりするおそれはなく、真空パック15が破損してカバー部材14によるワーク1への押圧力が失われてしまうという事態が発生することはない。
これによって、トレー10を動かしても、ワーク1はトレー10の底面とカバー部材14との間で安定した状態に固定され、ワーク1がそれらと摺動して磨耗粉や破損片が発生するおそれがなく、また真空パック15の外部から異物が侵入することもないので、ワーク1の周辺部は極めてクリーンな状態に保持され、その有効面に異物等が付着するおそれはない。
そして、真空パック15を開いて内部の負圧を開放し、カバー部材14と共にトレー10を真空パック15から取り出した後にカバー部材14を取り外すことによって、所定の機器に組み込んだり、また適宜の処理を行ったりすることができる。なお、トレー10の保管時や、運搬時には、それを多段に積み重ねることによって、コンパクトに格納できるようにするのが望ましい。このために、トレー10の上面部10aを覆う蓋体16を着脱可能に装着するようにしている。従って、内部を負圧状態にした真空パック15の外からトレー10の上部を覆うように蓋体16を装着することによって、ワーク1をより確実に保護できる。そして、蓋体16は、その内面がトレー10の上面部10aと実質的に接触状態に装着することができるので、高さ寸法を最小限に抑制できる。
ここで、凹溝12及びスリット状溝13の深さは、ワーク1の高さ寸法、つまり一対からなるスリット状溝13,13で構成される素子収容部11に収容させたときの上下方向の寸法とほぼ同一となっている。なお、ワーク1は素子収容部11内において、多少埋没した状態となるように収容させるような深さとすることもできる。ただし、ワーク1をあまり深く埋没させると、負圧による押し付け力が十分得られなくなる可能性がある。要するに、ワーク1の上端部はトレー10の上面部10aから実質的に突出しないようにして素子収容部11に収容させて、ワーク1や真空パック15の保護を図ることができる。
ワーク1はトレー10の上面部10aから突出しておらず、またワーク1の左右両側部は素子収容部11を構成するスリット状溝13の壁面にほぼ接触している。ワーク1の素子収容部11への挿脱時、特に取り出す際には、その治具の一例として、ピンセット20(図7参照)を用いて、その左右の挟持部20a,20aによりワーク1の左右の両側部を挟持させるようにするが、ピンセット20の挟持部20aがスリット状溝13の壁面に干渉してワーク1の両側部に当接させることができない。そこで、ワーク1を取り出す際には、このワーク1をトレー10の上面部10aから所定の長さ分だけ突出させるようにする。ただし、このワーク1の突出部分の長さは、その全長の半分以下とする。また、ワーク1を素子収容部11から取り出すために、ピンセット20の挟持部20aによりワーク1を挟持させる際に、最低限、このワーク1を取り落とすことがなく、安定的に保持できる長さ分だけの突出量を確保する。
このように、素子収容部11からワーク1を突出させるために、図5に示したように、トレー10における凹溝12の底壁であって、各素子収容部11を構成する位置に、この素子収容部11の長手方向に向けて長くなった透孔17が穿設されている。また、図6乃至図8に示したように、押動部材30が用いられ、この押動部材30により各素子収容部11内の全てのワーク1を一斉に突出させるようにしている。押動部材30は、四周に所定高さの立壁31aを有する台座31の上面に、各透孔17と対向するように突起32を設けたものから構成されている。台座31の外形はトレー10の立壁部10bの内面形状とほぼ一致しており、トレー10を真空パック15から脱着させた状態にして、その立壁部10bの内側に押動部材30の立壁31aが嵌合されるようにしている。これにより、トレー10と押動部材30とを重ね合せた状態で安定的に保持される。
例えば作業テーブルの上に押動部材30を載置して、この押動部材30にトレー10を嵌合させるが、素子収容部11を構成するスリット状溝13及び凹溝12の底壁が台座31の表面に当接する位置まで押し込むようにする。これによって、台座31から突出している突起32が凹溝12に設けた透孔17内に進入することになり、図7及び図8から明らかなように、素子収容部11内に位置するワーク1が突起32によりトレー10の上面部10aから所定量押し上げられることになる。その結果、ワーク1をピンセット20で挟持してトレー10から容易に取り出すことができる。そして、押動部材30にトレー10を重ね合せる際に、その間に所定の嵌合代を設けると、作業テーブル上でトレー10の上面部10aからワーク1をピンセット20で挟持できる分だけ突出した状態に安定的に保持できる。このように、突起32はワーク1を直接押し上げるものであるから、このときにワーク1に傷を与えないようにするために、突起32は弾性を有する部材で形成するのが望ましい。
次に、図9にトレーの素子収容部と透孔との他の構成を例示する。同図(a)には、凹溝を設けることなく、それぞれ単独に形成される素子収容部40が示されている。この素子収容部40は両端部が前述したスリット溝13と同様の形状となった位置決め部40aであり、凹溝12に相当する部位は両端部より幅の広い拡幅部40bとなっている。従って、ワーク1は両位置決め部40a,40aにより立てた状態に位置決め保持されることになる。そして、この場合には、拡幅部40bに押動部材の突き上げ用の突起が進入する透孔41が形成される。
さらに、図9(b),(c)及び(d)は、いずれも凹溝12を構成する側壁にスリット状溝13,13を形成して素子収容部11を設けた第1の実施の形態と同様のものであるが、同図(b)では、透孔50は凹溝12のほぼ全長に及ぶように形成されている。従って、押動部材に設けられる突き上げ用の突起は各凹溝12につき1本の長尺のもので構成することができる。これによって、押動部材の構成が簡略化される。また、同図(c)は複数の素子収容部11に及ぶ長孔形状の透孔51を有するものである。従って、この場合には押動部材には各透孔51につき1本の突起を設ければ良い。さらに、同図(d)に示したように、透孔52を凹溝12の長さ方向に長手としても良い。
以上において、図9(b)の構成では、押動部材の突起の構造が簡略化される。しかしながら、素子収容部11の底壁の強度が劣ることから、トレーを剛性の高い部材で構成する必要がある。図9(c)に示した構成では、前述した第1の実施の形態より構成が簡略化でき、かつ図9(b)のものと比較して、素子収容部11の底壁の強度が高くなる。さらに、図9(d)に示したように、透孔52を凹溝12の長手方向に長いものとすることによって、突起の幅をワーク1の厚みより大きくすることができるので、ワーク1の押し上げ時における安定性が増大する。
本発明の実施の一形態における光学素子収容ケースのトレーと、このトレーに収容される光学素子とを示す外観斜視図である。 光学素子収容ケースを構成するトレーと、カバー部材,真空パック及び蓋体を示す構成説明図である。 トレーを真空パック内に入れて、真空にした状態でのワークの並び方向の断面図である。 トレーを真空パック内に入れて、真空にした状態でのワークの列方向の断面図である。 トレーの平面図である。 トレーと押動部材とを示す断面図である。 トレーと押動部材とを重ね合せた状態を示す作用説明図である。 図7のX−X断面図である。 素子収容部及び透孔の他の例を示す平面図である。
符号の説明
1 ワーク 10 トレー
10a 上面部 11,40 素子収容部
12 凹溝 13 スリット状溝
14 カバー部材 15 真空パック
17,41,50,51,52 透孔
30 押動部材 31 台座
32 突起

Claims (4)

  1. 薄板形状の光学素子を立てた状態に収容する素子収容部が縦横に所定数形成され、これら各素子収容部に光学素子を収納させたトレーを真空パックにより密閉梱包できるようにした光学素子収容ケースにおいて、
    前記素子収容部は、前記光学素子を前記トレーの上面部から実質的に非突出状態となるように収容される深さを有するものであり、
    前記素子収容部の底壁部に光学素子を突き上げるための複数の透孔を設け、
    前記各透孔と対応する各位置に突き上げ用の突起を設けた押動部材を前記トレーの底面に重畳させることによって、これら各突起により透孔を介して前記各素子収容部内の光学素子を前記トレーの上面部から押し上げるように変位させる構成としたことを特徴とする光学素子収容ケース。
  2. 前記トレーには、前記光学素子の収容時の高さ寸法とほぼ同一の深さとなり、幅が前記光学素子の長さ寸法より短い凹溝を複数列形成し、これら各凹溝の左右の側壁部に前記光学素子の両側部を保持するように、前記光学素子の厚みより僅かに大きいスリット状溝を形成し、前記凹溝を挟んで対面する各対のスリット状溝によって前記素子収容部を形成する構成としたことを特徴とする請求項1記載の光学素子収容ケース。
  3. 前記透孔は、前記凹溝の底壁部に形成され、前記凹溝に形成した全ての素子収容部に及ぶ長さとするか、または1若しくは複数の素子収容部毎に形成する構成としたことを特徴とする請求項2記載の光学素子収容ケース。
  4. 前記押動部材は台座に、前記トレーに設けた前記各透孔と対応する位置に配設され、前記各素子収容部内の光学素子を突き上げるようにした弾性部材からなる突起を所定数設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の光学素子収容ケース。
JP2005097646A 2004-11-09 2005-03-30 光学素子収容ケース Abandoned JP2006273401A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097646A JP2006273401A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 光学素子収容ケース
CNB2005101202800A CN100475664C (zh) 2004-11-09 2005-11-09 光学元件收容盒体
KR1020050106908A KR100748455B1 (ko) 2004-11-09 2005-11-09 광학소자 수용 케이스

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097646A JP2006273401A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 光学素子収容ケース

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006273401A true JP2006273401A (ja) 2006-10-12

Family

ID=37208525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005097646A Abandoned JP2006273401A (ja) 2004-11-09 2005-03-30 光学素子収容ケース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006273401A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104139893A (zh) * 2014-07-11 2014-11-12 东南大学 一种超洁净真空部件包装储存方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5928074U (ja) * 1982-08-18 1984-02-21 大日本印刷株式会社 真空包装体
JPH0811977A (ja) * 1994-06-27 1996-01-16 Nec Kyushu Ltd 半導体装置用トレー
JP2528853B2 (ja) * 1987-01-21 1996-08-28 株式会社日立製作所 製品収納容器
JPH1159893A (ja) * 1997-08-08 1999-03-02 Fujitsu Ltd ホルダ、搬送装置、及び、受け渡しステージ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5928074U (ja) * 1982-08-18 1984-02-21 大日本印刷株式会社 真空包装体
JP2528853B2 (ja) * 1987-01-21 1996-08-28 株式会社日立製作所 製品収納容器
JPH0811977A (ja) * 1994-06-27 1996-01-16 Nec Kyushu Ltd 半導体装置用トレー
JPH1159893A (ja) * 1997-08-08 1999-03-02 Fujitsu Ltd ホルダ、搬送装置、及び、受け渡しステージ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104139893A (zh) * 2014-07-11 2014-11-12 东南大学 一种超洁净真空部件包装储存方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2591575B2 (ja) 記憶ディスク用パッケージ
JP2001298079A (ja) ウェーハ輸送容器のサポート具
KR100748455B1 (ko) 광학소자 수용 케이스
JP2736877B2 (ja) ガラス板運搬容器
WO2006046522A1 (ja) 光学デバイス用梱包ケース、及び梱包方法
JP2006273400A (ja) 光学素子収容ケース
JP2006273401A (ja) 光学素子収容ケース
US6877194B2 (en) Open frame tray clip
JP4811008B2 (ja) パレットとこれを用いた光学部品の製造方法および光学部品の包装体と収容体
JP5416154B2 (ja) 基板収納容器、膜付きガラス基板収納体、マスクブランク収納体、および転写マスク収納体
CN214567266U (zh) 镜片包装盒
JP2006131288A (ja) 光学素子収容ケース
JP4801981B2 (ja) 基板収納容器、膜付きガラス基板収納体、マスクブランク収納体、および転写マスク収納体
JPH10194376A (ja) キャリアおよび保護シート付トレーならびにトレー
JP2007230585A (ja) トレー
JP4326115B2 (ja) バックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法
JP4405105B2 (ja) シール部材保持具
JP6068096B2 (ja) ウェーハカセットの梱包体
JP4567348B2 (ja) 光学用部品の収容方法
JP2006160347A (ja) 光学素子用梱包ケース
JP7164103B2 (ja) 付属部品セット配膳兼出荷用真空成形トレイの使用方法
JP4294970B2 (ja) プラスチックシート組立容器
JP7183731B2 (ja) トレイ、ワーク梱包体、及びワークの梱包方法
JP6540951B2 (ja) 容器及び梱包方法
JP2006182363A (ja) 搬送トレー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080321

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20080806

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080806

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20100621

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100906

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100914

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A762 Written abandonment of application

Effective date: 20101112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762