JP4326115B2 - バックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製品の生産に使用されるシリコンウェーハ等のバックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法に関し、より詳しくは、表面に電子回路の配線パターンが形成され、バックグラインド工程で裏面が研磨されて極薄肉厚に精密加工されたウェーハの保管、輸送に好適なバックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるウェーハの輸送容器は、有底筒形の容器本体と、この容器本体に収納され、複数枚のウェーハを支持溝8を介して所定のピッチで整列収納するカセット5と、容器本体の開口面をシール部材を介して開閉する蓋体と、この蓋体の内面に選択的に装着されるウェーハ抑えとから構成されている。ウェーハは、口径が6″(約150mm) と8″(約200mm)のポリッシングタイプが現在量産されている。このウェーハの厚さとしては、現在625μm〜725μmが主流である。
【0003】
ところで、ウェーハは、各種の処理加工が施された表面に電子回路がパターン形成されると、バックグラインド工程に供され、最終製品の厚さスペックに合わせて裏面(背面)が研磨され、極薄(50μm〜304μm)に精密調整されたバックグラインドウェーハWに加工される。このバックグラインドウェーハWは、表面に電子回路がパターン形成されているので非常に高価であり、しかも、実に撓みやすく、力学的に破損しやすいので、慎重に取り扱う必要がある(この点につき、図10参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来におけるウェーハの輸送容器は、以上のようにカセット5に複数枚のバックグラインドウェーハWを支持溝8を介して単に整列収納するだけなので、バックグラインドウェーハWを収納して次工程のダイシング工程等のために別の場所に輸送される場合には、バックグラインドウェーハWの厚さとカセット5の支持溝8との寸法誤差が増大するためにガタツキ易く、輸送時の振動で比較的容易にバックグラインドウェーハWの共振を招くこととなる。また、従来の輸送容器には、バックグラインドウェーハWを抑える部材がなんらセットされないので、揺れ幅が大きくなってバックグラインドウェーハW同士が撓んで接触したり、強度限界を超えて振動し、結果的にバックグラインドウェーハWが損傷したり、破損するおそれが少なくない。
【0005】
さらに、大口径の複数枚のバックグラインドウェーハWや電子回路がパターン形成された複数枚のバックグラインドウェーハWが輸送時に一枚でも損傷すると、破片等が他のバックグラインドウェーハWの電子回路に悪影響を及ぼすという二次災害が発生する。この場合、全バックグラインドウェーハWが使用不能になるのが殆どなので、きわめて高額の金銭的損失が生じることとなる。
【0006】
このような問題に鑑み、特開平9‐129719号や特開平9‐246369号公報は、輸送容器の容器本体に略円筒形の円筒部を立設し、この円筒部内に複数枚のバックグラインドウェーハWをクッション材を介して水平に積層収納するという方法を提案している。しかしながら、この方法では、専用の設備が必要不可欠となるので、既存の設備を到底使用することができないという大きな問題が新たに発生することとなる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みなされたもので、振動で比較的容易にバックグラインドウェーハの共振を招いたり、バックグラインドウェーハが損傷したり、破損するおそれを有効に抑制除去し、損傷したバックグラインドウェーハが他のバックグラインドウェーハに悪影響を及ぼす二次災害を未然に防止し、しかも、既存の設備を略そのまま使用することのできるバックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明においては上記課題を解決するため、既存の容器本体に、バックグラインドウェーハを収納するとともに、このバックグラインドウェーハを隙間を介して挟む少なくとも一対の撓み規制アダプタを収納するものであって、
容器本体の内部に、バックグラインドウェーハと少なくとも一対の撓み規制アダプタとを所定のピッチで整列させる複数の支持溝を形成し、移動時の振動でバックグラインドウェーハが撓んだ場合に、この撓んだバックグラインドウェーハと隣接する撓み規制アダプタとを接触させるようにしたことを特徴としている。
なお、各撓み規制アダプタの表裏両面に、バックグラインドウェーハに接触して撓みを規制する突部をそれぞれ形成することができる。
また、各撓み規制アダプタに、回転規制部を形成することもできる。
【0009】
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1、2、又は3記載のバックグラインドウェーハの輸送容器の容器本体に、複数枚のバックグラインドウェーハを収納するとともに、このバックグラインドウェーハを隙間を介して挟む複数枚の撓み規制アダプタを収納し、移動時の振動でバックグラインドウェーハが撓んだ場合に、この撓んだバックグラインドウェーハと隣接する撓み規制アダプタとを接触させ、バックグラインドウェーハの撓みを規制することを特徴としている。
【0010】
ここで、特許請求の範囲における輸送容器は、トップオープンボックスタイプでも良いし、フロントオープンボックスタイプでも良い。この輸送容器に複数枚のバックグラインドウェーハを整列収納する手段としては、カセットに複数枚のバックグラインドウェーハを整列収納し、このカセットを容器本体に収納する方法、容器本体の両内側壁に支持溝をそれぞれ一体成形し、この複数の支持溝を利用して複数枚のバックグラインドウェーハをカセットを省略して整列収納する方法等があげられる。バックグラインドウェーハの材質や口径サイズについては、シリコン、3″、6″、8″、12″等、必要に応じて適宜変更することができる。このバックグラインドウェーハの枚数は、12枚、13枚、24枚、25枚、26枚等とすることができる。
【0011】
請求項1又は4記載の発明によれば、輸送容器が輸送等される場合に、この中に収納されたバックグラインドウェーハが撓んでも、隙間を介して対向する撓み規制アダプタがバックグラインドウェーハに接触してその撓みを制限する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明すると、本実施形態におけるバックグラインドウェーハの輸送容器は、図1や図2に示すように、既存の輸送容器1の容器本体2に、複数枚のバックグラインドウェーハWを隙間を介して挟装する複数枚の撓み規制アダプタ15をカセット5の支持溝8を介して着脱自在に整列収納するようにしている。
【0013】
輸送容器1は、図1に示すように、有底角筒形の容器本体2と、この容器本体2に着脱自在に収納され、複数枚のバックグラインドウェーハWと撓み規制アダプタ15とを交互に整列収納するポリプロピレン製のカセット5と、容器本体2の開口面をシール部材12を介して開閉する蓋体9と、この蓋体9の内面に選択的に装着されて複数枚のウェーハWを振動や衝撃から保護するウェーハ抑え13とから従来と同様に構成されている。容器本体2は、例えば耐薬品性等に優れるポリプロピレン等を用いて半透明に射出成形されている。この容器本体2の開口部外周は薄肉に成形されてシール部材12用の嵌合凹部3を形成し、容器本体2の両外側壁上部からは複数のフック4がそれぞれ突出している。
【0014】
カセット5は、同図に示すように、隙間をおいて対向する左右一対の側壁6を備え、この一対の側壁6の前後部間には端壁7がそれぞれ装架されている。各側壁6の内面には、上下方向に伸びる複数の支持溝8が前後方向に並設成形され、この複数の支持溝8が複数枚のバックグラインドウェーハWと撓み規制アダプタ15とを所定のピッチで平行に位置決め整列収納する。蓋体9は、耐衝撃性や耐熱性等に優れるポリカーボネート等を用いてバックグラインドウェーハWの確認ができるよう透明に射出成形され、両側壁の下部から揺動可能な板状の係合片10がそれぞれ突出しており、各係合片10の複数の孔11がフック4に嵌入係止して容器本体2の開口面を閉塞する。
【0015】
シール部材12は、同図に示すように、ポリエステル系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーやシリコンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム等を使用して枠状に成形され、蓋体9のセット時に容器本体2の嵌合凹部3にパッキンとして密嵌し、気密性を確保する。ウェーハ抑え13は、耐衝撃性に優れるポリエステル系エラストマー等からなる各種熱可塑性エラストマーやポリプロピレン等の合成樹脂を用いて基本的には略枠形に射出成形され、蓋体9の内部に着脱自在に装着される。このウェーハ抑え13の両側壁には、断面略L字形でばね性の支持片14が前後方向に並べて成形され、各支持片14の先端部には、バックグラインドウェーハWと撓み規制アダプタ15の上部外周縁を誘導して嵌入圧接するV溝が成形されており、各V溝が支持溝8内のバックグラインドウェーハWと撓み規制アダプタ15の動きを規制する。
【0016】
各撓み規制アダプタ15は、図2に示すように、所定の剛性を有するポリプロピレンやポリカーボネート等の合成樹脂、セラミックやアルミニウム等の各種金属を用いて形成されている。この撓み規制アダプタ15は、バックグラインドウェーハWと略同じ大きさの円板状に形成され、各バックグラインドウェーハWを他のバックグラインドウェーハWから隔離する。
【0017】
上記構成において、輸送容器1にバックグラインドウェーハWを収納して輸送する場合には、先ず、カセット5の前部から後部にかけて撓み規制アダプタ15とバックグラインドウェーハとを支持溝8を介し交互に整列収納し、前後一対の撓み規制アダプタ15を一組としてバックグラインドウェーハWを隙間を介して挟装させる。そしてその後、容器本体2の開口面に、ウェーハ抑え13付きの蓋体9をシール部材12を介して密嵌し、ウェーハ抑え13の複数の支持片14にバックグラインドウェーハWと撓み規制アダプタ15の動きを規制させれば、輸送容器1に複数枚のバックグラインドウェーハWを適切に収納し、これを安全に輸送することが可能になる。
【0018】
上記構成によれば、移動時や輸送時等の振動でバックグラインドウェーハWが前後方向に撓んでも、隣接する撓み規制アダプタ15がバックグラインドウェーハWの上部や中央部等に接触してそれ以上の撓みを規制する。したがって、簡易な構成でバックグラインドウェーハW同士が撓んで接触したり、強度限界を超えて振動し、バックグラインドウェーハWが損傷したり、破損するおそれをきわめて有効に排除することができる。
【0019】
また、撓み規制アダプタ15が仕切板としても機能するので、大口径の複数枚のバックグラインドウェーハWや電子回路がパターン形成された複数枚のバックグラインドウェーハWが輸送時に一枚損傷しても、破片等が他のバックグラインドウェーハWの電子回路に悪影響を及ぼすおそれが全くない。よって、二次災害の発生を防止し、全バックグラインドウェーハWが使用不能になるのを未然に防止することが可能になる。また、既存の輸送容器1をそのまま使用することができるので、専用の搬送設備や供給設備等をなんら必要とせず、既存設備の有効利用が期待できて実に安価である。
【0020】
さらに、既存の輸送容器1をそのまま使用するので、梱包時に余分な緩衝材を省略でき、これを通じてコンパクトな梱包が大いに期待できる。さらにまた、各撓み規制アダプタ15を支持溝8に収納可能な板形状に形成するので、バックグラインドウェーハWをローディング、アンローディングする搬送装置で撓み規制アダプタ15をバックグラインドウェーハW同様に取り扱うことが可能になる。したがって、撓み規制アダプタ15を扱うための新たな設備が不要となる。
【0021】
次に、図3や図4は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、各撓み規制アダプタ15の表裏両面に、バックグラインドウェーハWに接触する左右一対の突部16をそれぞれ一体形成するようにしている。
各突部16は、熱可塑性エラストマー等の柔軟な材料を使用して正面棒状に成形され、バックグラインドウェーハWの挿入方向(図3の上方向から下方向)と平行な関係となるよう、バックグラインドウェーハWの表裏面にそれぞれ伸長形成されている。各突部16を一体形成する手段としては、熱溶着や超音波溶着等の方法があげられる。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0022】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、移動時や輸送時等の振動でバックグラインドウェーハWが撓んでも、隣接する撓み規制アダプタ15から張り出した突部16がバックグラインドウェーハWの上部や中央部等に接触してその撓みを効果的に規制するので、バックグラインドウェーハWの撓み量をより減少させることができるのは明らかである。また、各突部16を熱可塑性エラストマー等の柔軟な材料で成形し、緩衝効果を確保すれば、撓み規制アダプタ15が例え金属製でも、バックグラインドウェーハWを損傷させるおそれが全くない。
【0023】
次に、図5や図6は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、各撓み規制アダプタ15の表裏両面からバックグラインドウェーハWに接触する左右一対の突部16をそれぞれ突出させ、各撓み規制アダプタ15の下部外周縁から略矩形の回転規制片17を半径外方向に突出させ、この回転規制片17をバックグラインドウェーハWの収納時にカセット5を形成する一対の側壁6の下部間に嵌入(約3mm程度の隙間を有する遊嵌をも含む)するようにしている。側壁6の下部に対する回転規制片17の接触部分は、R状、C面状、傾斜状に形成されるのが好ましい。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0024】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、回転規制片17がカセット5内部における撓み規制アダプタ15の回転を規制するので、バックグラインドウェーハWを取り出す際に取出ロボットのアームが撓み規制アダプタ15に触れるおそれを有効に排除して作業の安全性を大幅に高めることができる。
【0025】
次に、図7ないし図9は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、各撓み規制アダプタ15の表裏両面からバックグラインドウェーハWに接触する断面半円形の突部16をそれぞれ複数並べて突出させ、各撓み規制アダプタ15の下部外周縁から左右一対の半円形の回転規制片17を半径外方向に並べて突出させ、この一対の回転規制片17をバックグラインドウェーハWの収納時にカセット5を形成する一対の側壁6の下部間に嵌入(約3mm程度の隙間を有する遊嵌をも含む)するようにしている。側壁6の下部に対する回転規制片17の接触部分は、R状、C面状、傾斜状に形成されるのが好ましい。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、各突部16や各回転規制片17の材料を減少させて安価に製造することができる。
【0026】
なお、上記実施形態では各撓み規制アダプタ15を薄い円板状に形成したが、なんらこれに限定されるものではなく、角形や多角形、又はこれらと円形とを組み合わせた形状等に形成することも可能である。また、カセット5の前部から後部にかけて複数枚の撓み規制アダプタ15を支持溝8を介し1枚分ずつ空けて整列収納し、カセット5の1枚おきに空いた複数の支持溝8にバックグラインドウェーハWをそれぞれ挿入収納して各バックグラインドウェーハWを2枚一組の撓み規制アダプタ15に隙間を介し挟装させても良いし、この逆の作業を行っても良い。
【0027】
また、輸送容器1に対するバックグラインドウェーハWの収納枚数は、特に制限されるものではなく、撓み規制アダプタ15によりバックグラインドウェーハWが支持溝8を介し間隔を開けて挟まれる収納形態であれば良い。したがって、支持溝8の一部を空所とすることも可能である。また、各撓み規制アダプタ15の表裏両面に、単数複数の突部16を着脱自在に装着することもできる。この突部16を着脱自在に装着する手段としては、凹凸嵌合、凹凸噛合、粘着テープの使用等があげられる。さらに、突部16の形状や数は、必要に応じて適宜増減変更することが可能である。例えば、突部16の形状を、正面矩形、三角形、多角形、楕円形、小判形等としても良い。
【0028】
【実施例】
以下、本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の実施例を比較例と共に説明する。
実施例の輸送容器1と比較例の輸送容器1を使用して以下の振動試験と落下衝撃試験をそれぞれ実施し、バックグラインド研磨加工されたバックグラインドウェーハWの破損状態を確認した。
【0029】
実施例の輸送容器
カセット5の前部から後部にかけて図5、図6に示す撓み規制アダプタ15と約300μmの厚さで口径8″のバックグラインドウェーハWとを支持溝8を介し互い違いに整列収納し、前後一対の撓み規制アダプタ15を一組としてバックグラインドウェーハWを隙間を介して挟装させた。そして、容器本体2の開口面に、ウェーハ抑え13付きの蓋体9をシール部材12を介して密嵌し、ウェーハ抑え13の複数の支持片14にバックグラインドウェーハWと撓み規制アダプタ15の動きを規制させ、輸送容器1に12枚のバックグラインドウェーハWを収納した。
【0030】
比較例の輸送容器
カセット5の前部から後部にかけてバックグラインドウェーハWのみを支持溝8を介して整列収納し、撓み規制アダプタ15を省略した。そして、容器本体2の開口面に、ウェーハ抑え13付きの蓋体9をシール部材12を介して密嵌し、ウェーハ抑え13の複数の支持片14にバックグラインドウェーハWの動きを規制させ、輸送容器1に25枚のバックグラインドウェーハWを収納した。
【0031】
振動試験
振動試験機を使用し、この振動試験機の振動板上に実施例の輸送容器1と比較例の輸送容器1をキャンバス製のバンドを介してそれぞれ固定し、30Hz×5分間+50Hz×5分間+70Hz×5分間の条件で振動を加えた。振動を加えるのを終了したら、各輸送容器1の蓋体10をゆっくりと開け、バックグラインドウェーハWの破損の有無を目視調査し、表1に結果をまとめた。
【0032】
【表1】
【0033】
落下衝撃試験
実施例の輸送容器1と比較例の輸送容器1に、ダンボール箱による外装梱包と、輸送容器1の上下部に緩衝部材をそれぞれ接触させる内装梱包とをそれぞれ施し、各輸送容器1を落下させた。落下方向は、コンクリート面に対して輸送容器1の底面が対向する正立方向とした。また、落下に際しては、コンクリート面から40cmの高さから自然落下させ、輸送容器1に約50Gの衝撃が加わるようにした。
このようにして落下させたら、各輸送容器1の蓋体10をゆっくりと開け、バックグラインドウェーハWの破損状態を目視調査し、表2にまとめた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、振動で比較的容易にバックグラインドウェーハの共振を招いたり、バックグラインドウェーハが損傷したり、破損するおそれを有効に抑制あるいは除去することができるという効果がある。また、損傷したバックグラインドウェーハが他のバックグラインドウェーハに悪影響を及ぼす二次災害を未然に防止することが可能になる。さらに、既存の設備をおおよそそのまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の実施形態における撓み規制アダプタを示す正面説明図である。
【図3】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器及びバックグラインドウェーハの収納方法の第2の実施形態を示す分解斜視図である。
【図4】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の第2の実施形態を示す図3のIV‐IV線断面説明図である。
【図5】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の第3の実施形態における撓み規制アダプタを示す正面説明図である。
【図6】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の第3の実施形態における撓み規制アダプタを示す図5のVI‐VI線断面説明図である。
【図7】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の第4の実施形態を示す断面説明図である。
【図8】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の第4の実施形態における撓み規制アダプタを示す正面説明図である。
【図9】本発明に係るバックグラインドウェーハの輸送容器の第4の実施形態における撓み規制アダプタを示す図8のIX‐IX線断面説明図である。
【図10】従来における輸送容器のカセットに整列収納されたバックグラインドウェーハの撓み状態を示す部分断面平面図である。
【符号の説明】
1 輸送容器
2 容器本体
5 カセット
8 支持溝
9 蓋体
13 ウェーハ抑え
15 撓み規制アダプタ
16 突部
17 回転規制片(回転規制部)
W バックグラインドウェーハ
Claims (4)
- 既存の容器本体に、バックグラインドウェーハを収納するとともに、このバックグラインドウェーハを隙間を介して挟む少なくとも一対の撓み規制アダプタを収納するバックグラインドウェーハの輸送容器であって、
容器本体の内部に、バックグラインドウェーハと少なくとも一対の撓み規制アダプタとを所定のピッチで整列させる複数の支持溝を形成し、移動時の振動でバックグラインドウェーハが撓んだ場合に、この撓んだバックグラインドウェーハと隣接する撓み規制アダプタとを接触させるようにしたことを特徴とするバックグラインドウェーハの輸送容器。 - 各撓み規制アダプタの表裏両面に、バックグラインドウェーハに接触して撓みを規制する突部をそれぞれ形成した請求項1記載のバックグラインドウェーハの輸送容器。
- 各撓み規制アダプタに、回転規制部を形成した請求項1又は2記載のバックグラインドウェーハの輸送容器。
- 請求項1、2、又は3記載のバックグラインドウェーハの輸送容器の容器本体に、複数枚のバックグラインドウェーハを収納するとともに、このバックグラインドウェーハを隙間を介して挟む複数枚の撓み規制アダプタを収納し、移動時の振動でバックグラインドウェーハが撓んだ場合に、この撓んだバックグラインドウェーハと隣接する撓み規制アダプタとを接触させ、バックグラインドウェーハの撓みを規制することを特徴とするバックグラインドウェーハの収納方法。
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