JP2006272982A - 圧縮機のトルク推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧縮機が起動してからの段階に応じて圧縮機のトルクを適切に推定することが可能な圧縮機のトルク推定装置を提供する。
【解決手段】 車両に搭載された駆動源により駆動される圧縮機によって冷媒が循環される冷凍サイクルを備えたシステムに利用可能な圧縮機のトルク推定装置であって、圧縮器が起動した直後の圧縮機のトルクを推定する起動段階トルク推定手段と、冷凍サイクルの熱負荷の状態に基づき圧縮機のトルクを推定する安定段階トルク推定手段とを備える。圧縮機起動後の段階に応じて、圧縮機のトルクを推定する手段を起動段階トルク推定手段と安定段階トルク推定手段とを含む複数のトルク推定手段の間で切替える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両に搭載された冷凍サイクルに用いられる圧縮機のトルクを推定するトルク推定技術に関するものである。
車両の燃料消費低減への要請が増加している昨今において、車載用補機で必要となるトルクをエンジンコントロールユニット(ECU)へレポートし、このECUによりエンジンと車載用補機とが最小限必要とするトルクに見合うように燃料噴射量を制御することは、燃料消費量を低減する上で有用な制御である。このため、車載用補機の中で消費動力が大きいエアコン用圧縮機のトルクを適切に推定することは重要な課題である。
従来、こうした背景から、下記する特許文献1及び2に示されるような圧縮機トルクの算出技術が検討されている。
このうち、特許文献1に示される圧縮機のトルク算出装置は、圧縮機からの冷媒の吐出圧を決定するとともに、凝縮器の空気側負荷条件の変化をこの凝縮器の熱容量の変化の遅れ時間だけ遅らせ、この遅れ時間の経過時に凝縮器の熱交換能力を決定し、これら決定
された吐出圧と熱交換能力とに応じて圧縮機のトルクを演算するようにしたものである。
また、特許文献2に示されるトルク推定方法は、冷凍サイクルの熱収支バランスに基づく冷媒循環量の関係式を用いて圧縮機の熱収支バランス後の冷媒循環量を算出し、これに基づき圧縮機のトルクを推定するようにしたものである。
特開平5−96936号公報 WO 03/053727 A1
ところで、圧縮機は、エアコン起動信号(クラッチ型圧縮機においてはクラッチON時、クラッチレス型圧縮機においてはディーティ信号ON時など)が入力されて実際に稼動し始めても、冷凍サイクルの圧力変化、例えば、高圧側圧力Phは、コンデンサ自身の熱容量のために冷媒がコンデンサを通過して放熱してもコンデンサを通過する空気温度はすぐに変化せず、コンデンサでの空気側加熱と冷媒側放熱量とが等しくなるまでに時間がかかかるので、圧縮機の実際のトルク変動に遅れて追従するようになる。このため、既存の圧力センサで検出された圧力の変化を利用してトルク演算に利用するようにしても、冷凍サイクルの圧力は即座に追従しないために、圧縮機の起動時においては実際のトルクが反映されず、適切にトルク推定できない不都合がある。
このような観点から従来技術を見ると、特許文献1に示される技術は、凝縮器の空気側負荷条件の変化をこの凝縮器の熱容量の変化の遅れ時間だけ遅らせ、この遅れ時間の経過時に熱交換能力を決定することで圧縮機のトルクを演算しているので、圧縮機の起動時における立ち上がり時のトルクをそもそも推定することを予定していない。
また、特許文献2に示される技術においても、冷凍サイクルの熱収支バランスに基づく冷媒循環量の関係式を用いて圧縮機の熱収支バランス後の冷媒循環量を算出し、これに基づき圧縮機のトルクを推定するようにしているので、熱収支がバランスした定常時においては圧縮機のトルクを精度よく推定することはできるが、圧縮機の起動時でのトルク推定は精度よく行なえないものであった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧縮機が起動してからの段階に応じて圧縮機のトルクを適切に推定することが可能な圧縮機のトルク推定装置を提供することを主たる課題としている。
本発明者らは、圧縮器の稼動指令が出された直後の段階におけるトルク推定を定常時の安定段階におけるトルク推定と同様の手法で行なう場合には圧縮機の起動直後のトルクを適切に推定できないことに鑑み、起動後の段階に応じたトルク推定を行なう必要があることを見出し、本発明を完成するに至った。また起動初期のトルク上昇率は、冷凍サイクルの熱負荷に依存せずにほぼ同様の特性を有すること、また、その後には、トルクが最大となる時点に遅れて冷凍サイクルの圧力が最大となり、その後、冷凍サイクルの圧力は定常圧に向かって徐々に推移する傾向にあること、さらに、冷凍サイクルの圧力が最大となった時点においては圧縮機の起動は終了した状態にあること等に鑑み、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題を達成するために、本発明に係る圧縮機のトルク推定装置は、車両に搭載された駆動源により駆動される圧縮機によって冷媒が循環される冷凍サイクルを備えたシステムに利用可能な圧縮機のトルク推定装置であって、前記圧縮器が起動した直後の前記圧縮機のトルクを推定する起動段階トルク推定手段と、前記冷凍サイクルの熱負荷の状態に基づき前記圧縮機のトルクを推定する安定段階トルク推定手段とを備え、前記圧縮機起動後の段階に応じて、前記圧縮機のトルクを推定する手段を前記起動段階トルク推定手段と前記安定段階トルク推定手段とを含む複数のトルク推定手段の間で切替えるようにしたことを特徴としている(請求項1)。
したがって、圧縮機の起動初期においては、起動段階トルク推定手段で圧縮機のトルクを推定し、定常時においては、安定段階トルク推定手段で圧縮機のトルクを推定するよう圧縮機の起動後にトルク推定手段を順次切り替えることが可能となり、圧縮機の起動後の段階に応じた適切なトルク推定が可能となる。
上述の構成においては、前記起動段階トルク推定手段で求めたトルク推定値から前記安定段階トルク推定手段で求めたトルク推定値に向って漸近的にトルク推定値を移行させる移行段階トルク推定手段をさらに備えるようにしてもよい(請求項2)。
このような構成においては、起動段階から安定段階へ移行する際に移行段階トルク推定手段によって漸近的にトルク推定値が移行するので、圧縮機のトルクを実際のトルク変動に即して連続的に推定できると共に、起動段階から安定段階へ移る際にトルク推定値の急激な変動を無くすことが可能となる。
ここで、起動段階トルク推定手段は、起動段階での圧縮機のトルク上昇率が熱負荷の状態に拘わらずほぼ一定の特性を有することから、圧縮機が起動してからの経過時間に基づき圧縮機のトルクを算出するようにしてもよく(請求項3)、例えば、圧縮機が起動してからの経過時間のみを変数とした演算式に基づき圧縮機のトルクを推定してもよい。
また、起動段階トルク推定手段は、起動段階のトルク推定値の上限値を規定する起動段階トルク上限値規定手段を設けるようにしてもよい(請求項4)。このような起動段階トルク上限値規定手段としては、冷凍サイクルの熱負荷の状態に応じて起動段階のトルク推定値の上限値を規定するものが考えられる(請求項5)。
さらに、起動段階トルク推定手段によるトルク推定から他のトルク推定手段によるトルク推定への切り替えは、起動段階の完了を判定する起動段階完了判定手段による判定結果に基づき行うようにするとよい(請求項6)。ここで、起動段階完了判定手段としては、冷凍サイクルの高圧圧力の変化に基づき起動段階の完了を判定するとよい(請求項7)。
また、前記移行段階トルク推定手段は、起動段階でのトルク推定値の最大値と安定段階トルク推定手段で求めたトルク推定値とに基づき、移行段階でのトルク推定値を算出するようにしてもよい(請求項8)。
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。
図1において、車両に搭載される空調装置の構成例が示され、この車両用空調装置は、冷媒を圧縮する圧縮機1と、この圧縮機1で圧縮された冷媒を凝縮液化する凝縮器(コンデンサ)2と、この凝縮器2によって凝縮液化された冷媒を溜めると共に気相冷媒と液相冷媒とに分離し、液相冷媒のみを下流側へ送る受液器3と、この受液器3から送られる液相冷媒を減圧して低温低圧の気液混合冷媒にする膨張装置4と、この膨張装置4から送られる低温低圧の気液混合冷媒を蒸発気化する蒸発器(エバポレータ)5とを、この順で配管接続して構成された冷凍サイクル6を有している。
圧縮機1は、走行用エンジン10からの動力を受け、この走行用エンジン10と同期して回転するもので、クラッチ付きのものであれば、稼動指令信号を受けて電磁クラッチをONすることにより起動し、クレッチレスタイプのものであれば、稼動指令信号を受けて制御弁に印加するデューティ信号をONすることにより起動される。
前記走行用エンジン10は、エンジン制御ユニット(ECU)20によって制御されている。このECU20は、アクセルペダルの踏み代をエンジン吸気管路に設けられたスロットル弁の開度として検出するアクセル開度センサ21や、車速(Vcar )を検出する車速センサ22、エンジン回転速度(Neng)を検出するエンジン回転速度センサ23などからの信号を入力し、これらセンサの入力信号から得られた情報に基づき、また、後述する圧縮機のトルク推定値に基づき、必要トルクに見合う燃料噴射量や噴射タイミング、点火時期などを最適値に制御している。
また、圧縮機1を含む車両用空調装置は、エアコン制御ユニット(A/C CU)30によって制御されている。このエアコン制御ユニット(A/C CU)30は、例えば圧縮機1の出口側での高圧冷媒圧力(Ph)を検出する高圧圧力センサ31、蒸発器2の表面温度又は蒸発器5を通過した空気温度などの蒸発器5の冷媒温度に関連する温度(以下、蒸発器温度Teという)を検出する蒸発器温度センサ32、外気温(Tamb )を検出する外気温度センサ33などの各種センサからの信号が入力されると共に、エアコンスイッチ(A/Cスイッチ)35や車室の目標温度を設定する温度設定器などを備えた操作パネル36からの信号が入力され、空調装置の総合的な制御を行っている。
ここで、エンジン制御ユニット(ECU)20やエアコン制御ユニット(A/C CU)30は、中央演算装置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力ポート等を備えて構成されるそれ自体公知のもので、メモリに与えられた所定のプログラムにしたがって各種入力信号を処理し、例えば、エアコン制御ユニット(A/C CU)30において、以下に述べる手法によって圧縮機1のトルクを推定演算し、エンジン制御ユニット(ECU)20に対して、この演算されたトルク推定値を送信する等の処理を行なっている。
図2において、圧縮機1のトルク推定を行なう演算処理例がフロチャートとして示されており、以下、このフローチャートに基づいてトルク推定の演算処理例を説明する。
エアコン制御ユニット(A/C CU)30は、イグニッションスイッチが投入されて冷凍サイクル6の稼動が可能となった場合にこの制御処理を圧縮機制御の一環として行うようにしているもので、ステップ50において、A/Cスイッチ35が投入される等により圧縮機1の稼動指令信号がエアコン制御ユニット30に入力(ON)されているか否かが判定される。このステップ50で圧縮機1の稼動指令信号が入力(ON)されていると判定された場合には、圧縮機1の起動が終了しているか否か、即ち、後述する起動完了フラグがたっているかどうかを判定し(ステップ52)、起動完了フラグがたっていないと判定された場合には、圧縮機1の起動段階でのトルク推定演算を行なうためにステップ54へ進み、圧縮機1が起動してからの経過時間t(圧縮機の稼動指令信号が出力されてからの経過時間)に基づき、圧縮機1のトルクを推定する。
この圧縮機1のトルク推定は、図3に示されるような特性となるように、圧縮機1を起動してからの経過時間のみに基づき、所定の上限値に至るまでトルク推定値を演算する。本発明者らの研究によれば、圧縮機1の起動時においては、熱負荷(例えば、外気温)が異なっても単位時間あたりの圧縮機1のトルク上昇率はほぼ同じであり、起動トルクの最大値(MAXトルク)のみが冷凍サイクル6の熱負荷(例えば、外気温)によって変動し、熱負荷が高いほど起動時のMAXトルクが大きくなる傾向にあることを見出し、図3に示される特性となるように起動トルクを演算すれば、起動段階でのトルクを適切に反映できることが見出されている。
そこで、ステップ54においては、外気温Tambに基づき圧縮機の起動段階のトルク推定値の上限値(MAX(Tc))を求め、この上限値に至るまで圧縮機1が起動してからの経過時間tのみに基づき、例えば、時間tの一次関数(Tc=at+b)によりトルク推定値Tcを演算するようにしている。
そして、ステップ56において、ステッ54で演算されたトルク推定値Tcをトルク推定出力値Tとし、外気温(Tamb)に基づき決定された上限値(MAX(Tc))を起動時のMAXトルクTmとする。
以上の制御により、圧縮機1の稼動指令信号が出力された時点からトルク推定値が出力されることになる。実際には、圧縮機1は僅かに遅れて(約0.3秒遅れて)起動することから、圧縮機1の実際のトルク変動に対して僅かに先行した(約0.3秒程度専攻した)トルク情報が出力されることになるが、エンジン制御ユニット及びエンジンには若干の応答遅れが存在するため、僅かに先行した(約0.3秒程度専攻した)トルク情報を出力することによりエンジン側の応答の遅れ等を補うことができ、安全な制御が可能となる。またエンジン側の応答の遅れ等を考慮する必要がない場合には、稼動指令信号が出力されてから所定時間遅らせてトルク推定値を出力するように構成することも可能である。
ところで、起動時における圧縮機の実際のトルクの上昇に対して、冷凍サイクルの圧力(例えば、高圧側圧力Ph)は、若干遅れて上昇してピークを迎える。このため、この圧力の上昇変化が0以下となった場合、即ち、圧力が最大値に至って低下し始めたことが検知できれば、その時点では、圧縮機の起動は既に完了しているとみなすことが可能である。
そこで、ステップ58において、高圧圧力センサ31により検出された高圧側圧力Phの変化(ΔPh)が0より小さいか否かを判定し、ΔPh<0であることが判定された場合には、圧縮機の起動段階は完了しているとみなして、圧縮機1の起動が完了したことを示す起動完了フラグと移行制御を行なう段階であることを示す移行制御フラグとを立て、起動制御を終了すると共に移行制御の開始を可能にする(ステップ60)。
このステップ54〜60で示される一連の処理(Iで示すブロック)により起動段階での処理がなされ、ステップ54,56により起動段階トルク推定手段が、また、ステップ58により、起動段階完了判定手段がそれぞれ構成される。
起動完了フラグがたつと、前記ステップ52において起動段階が完了している(起動完了フラグがたっている)と判定され、ステップ62において、定常時における圧縮機のトルク(安定段階の圧縮機トルク)を演算する。具体的には、蒸発器温度センサ32により検出された蒸発器温度Teと冷凍サイクル6の低圧側圧力Peとの間に図4に示されるような関係があり、また、冷凍サイクル6の高圧側圧力Phと低圧側圧力Peとの差(Ph−Pe)と、圧縮機1の定常時における安定トルク推定値Trsとの間に図5に示されるような関係があることから、蒸発器温度Teに基づき冷凍サイクル6の低圧側圧力Peを演算し、その後、高圧圧力センサ31により検出された冷凍サイクル6の高圧側圧力Phと前記ステップ62で演算された冷凍サイクル6の低圧側圧力Peとの差に基づき、圧縮機1の定常時(安定段階)における安定トルク推定値Trsを算出する。
以上の安定段階(定常段階)のトルク推定は、起動段階のトルク推定からいきなり移行すると連続性が保てなくなり、トルク推定値が急激に変動することにもなるので、移行制御を介在させることが好ましい。そこで、ステップ64において、制御状態が移行制御であるか否か(移行完了フラグがたっていないか否か)を判定する。
そして、ステップ64で移行完了フラグがたっていないと判定された場合には、移行制御を行うためにステップ66へ進み、移行段階の圧縮機トルクを演算する。この移行段階のトルク演算は、熱負荷に基づいて決定されたMAXトルクTmからステップ62において演算された定常時(安定段階)の安定トルク推定値Trsにかけてトルク推定値を漸次減少させていくもので、移行段階に入ってからの経過時間をt1とし、30秒かけて徐々に移行させる場合を想定すると、例えば同ステップ中の演算式により移行段階での圧縮機のトルクを推定する。その後、移行制御に移行してから30秒が経過したか否かが判定され(ステップ68)、30秒が経過してトルク推定値がステップ62で演算された定常時のトルクに至った場合には、移行制御完了フラグを立てて移行制御を終える(ステップ70)。
このステップ66〜70で示される一連の処理(IIで示すブロック)により移行段階での処理がなされ、ステップ66により移行段階トルク推定手段が構成される。
そして、ステップ64において移行制御が完了したと判定された場合、即ち、移行完了フラグがたっていると判定された場合には、ステップ72へ進み、ステップ62で演算された安定トルク推定値Trsをトルク推定出力値Tとする安定段階のトルク推定を行なう。このステップ62,72で示される一連の処理(IIIで示すブロック)によりにより安定段階での処理(安定段階トルク推定手段)が構成される。
したがって、以上の制御によれば、図6に示されるように、圧縮機をオフからオンにする稼動指令が出された時点から熱負荷によって予め決定される上限値に至るまで、圧縮機が起動してからの経過時間tに基づき圧縮機1のトルクが推定され、上限値に至った後は、その上限値の値で推移し(起動段階)、高圧側圧力Phがピークを過ぎた時点で推定トルク値が定常時(安定段階)のトルク値に向かって所定時間かけて漸次推移する(移行段階)。そして、圧縮機1の推定トルク値が定常時のトルク値に達すると、それ以後は、冷凍サイクル6の高圧側圧力Phと低圧側圧力Peとの差に基づき演算されたトルク推定値が反映されることになる(安定段階)。
よって、上述の制御によれば、圧縮機が起動してからの段階に応じて圧縮機のトルクを適切に推定することが可能となり、特に起動段階においては、冷凍サイクルの圧力とは関係なく、圧縮機が起動してからの経過時間に基づきトルクが推定されるので、実際のトルク変動に見合ったトルク推定を行なうことが可能となる。また、上述の構成においては、移行段階を設けて起動段階から安定段階にかけてトルク推定値を連続的に移行させるようにしたので、実際のトルク変動に見合うトルク推定が可能となり、また、起動段階から安定段階へ移行させる際にトルク推定値の急激な変動を抑えることが可能となる。
図1は、圧縮機のトルク推定を行なうための車両搭載システムの概略構成図である。 図2は、図1のエアコン制御ユニット(A/C CU)によるトルク推定処理例を示すフローチャートである。 図3は、起動段階でのトルク推定とその上限を示す特性線図である。 図4は、蒸発器温度センサにより検出された蒸発器温度Teと冷凍サイクルの低圧側圧力Peとの関係を示す線図である。 図5は、冷凍サイクルの高圧側圧力Phと低圧側圧力Peとの差(Ph−Pe)と安定トルク推定値Trsとの関係を示す線図である。 図6は、図2のトルク推定処理により得られた圧縮機のトルク推定値(波線)と圧縮機の実際のトルク(実線)を圧縮機の稼動指令信号や冷凍サイクルの圧力(高圧側圧力Ph)と共に示した線図である。
符号の説明
1 圧縮機
6 冷凍サイクル
10 エンジン
20 エンジン制御ユニット(ECU)
30 エアコン制御ユニット(A/C CU)

Claims (8)

  1. 車両に搭載された駆動源により駆動される圧縮機によって冷媒が循環される冷凍サイクルを備えたシステムに利用可能な圧縮機のトルク推定装置であって、
    前記圧縮器が起動した直後の前記圧縮機のトルクを推定する起動段階トルク推定手段と、
    前記冷凍サイクルの熱負荷の状態に基づき前記圧縮機のトルクを推定する安定段階トルク推定手段とを備え、
    前記圧縮機起動後の段階に応じて、前記圧縮機のトルクを推定する手段を前記起動段階トルク推定手段と前記安定段階トルク推定手段とを含む複数のトルク推定手段の間で切替えるようにしたことを特徴とする圧縮機のトルク推定装置。
  2. 前記起動段階トルク推定手段で求めたトルク推定値から前記安定段階トルク推定手段で求めたトルク推定値に向って漸近的にトルク推定値を移行させる移行段階トルク推定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の圧縮機のトルク推定装置。
  3. 前記起動段階トルク推定手段は、前記圧縮機が起動してからの経過時間に基づき前記圧縮機のトルクを算出する手段を有する請求項1〜2記載の圧縮機のトルク推定装置。
  4. 前記起動段階トルク推定手段は、起動段階のトルク推定値の上限値を規定する起動段階トルク上限値規定手段を有することを特徴とする請求項1〜4記載の圧縮機のトルク推定装置。
  5. 前記起動段階トルク上限値規定手段は、前記冷凍サイクルの熱負荷の状態に応じて前記起動段階のトルク推定値の上限値を規定することを特徴とする請求項4記載の圧縮機のトルク推定装置。
  6. 前記起動段階トルク推定手段によるトルク推定から他のトルク推定手段によるトルク推定への切り替えは、起動段階の完了を判定する起動段階完了判定手段による判定結果に基づき行われることを特徴とする請求項1〜5記載の圧縮機のトルク推定装置。
  7. 前記起動段階完了判定手段は、前記冷凍サイクルの高圧圧力の変化に基づき起動段階の完了を判定するものであることを特徴とする請求項6記載の圧縮機のトルク推定装置。
  8. 前記移行段階トルク推定手段は、前記起動段階でのトルク推定値の最大値と前記安定段階トルク推定手段で求めたトルク推定値とに基づき、移行段階でのトルク推定値を算出するものであることを特徴とする請求項2記載の圧縮機のトルク推定装置。
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