JP2006272925A - 発泡壁紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、発泡樹脂層が有するソフト感、ボリューム感等の発泡特性を維持したまま、高い耐スクラッチ性を有し、カールの発生を抑制できる発泡壁紙を提供することを主な目的とする。
【解決手段】紙質基材上に、第1非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層を順に積層してなり、かつ第1及び第2非発泡樹脂層がいずれもポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、ことを特徴とする発泡壁紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡特性を維持したまま、耐スクラッチ性が高く、カールの発生を抑制する発泡壁紙に関する。
従来から、壁紙には、高い意匠性等を発揮させることを目的として、発泡樹脂層が含まれている。そして、その壁紙表面の耐スクラッチ性(耐擦傷性)を高めるために、壁紙表面に耐スクラッチ性の高い保護フィルムを貼着する技術が知られている。公知の保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、エバール(ポリビニルアルコール共重合体)樹脂、フッ素(フッ素/アクリル共押出し)樹脂等のフィルムが挙げられる(特許文献1、特許文献2)。
例えば、特許文献1には、基材(A)上に、ポリオレフィン樹脂(b−1)100重量部に対し難燃剤および/または無機フィラー20〜200重量部からなるポリオレフィン樹脂組成物から形成される発泡樹脂層(B)が積層された積層体の発泡樹脂層(B)に印刷層が積層され、さらに該印刷層にポリオレフィンフィルム (C)が積層されてなることを特徴とする壁紙が開示されている。
また、特許文献2には、紙基材上にエチレン系樹脂からなる発泡層及び保護層が順に積層された発泡壁紙であって、該保護層が0.935g/cm3以上0.950g/cm3以下の密度からなると共にその厚さが5μm以上20μm以下であるポリエチレンで構成されていることを特徴とする発泡壁紙が開示されている。
これらの技術は、特定の密度及び厚みを有するポリエチレンフィルムを保護フィルムとして用いて、発泡壁紙の耐スクラッチ性を高めている。
しかしながら、最表面に耐スクラッチ性の高い保護フィルムを貼着する場合には、容易に壁紙表面に耐スクラッチ性を高めることができると考えられるが、保護フィルムの種類によっては、次のような問題が生じる。
例えば、保護フィルムとそれが貼着される層(保護フィルムの隣接下層)とが異種素材の場合には、壁紙が激しくカールして施工性が悪いという問題がある。カールの問題は保護フィルムと隣接下層の素材とを同じにすれば解消することができるが、該隣接下層が発泡層であって硬い素材の場合には、必然的に保護フィルムも硬い素材となるため、ソフト感、ボリューム感等の所定の発泡特性が阻害される。他方、保護フィルムの硬度が発泡層の硬度と同程度且つ軟らかい場合には、カール性及び発泡性に問題がなくても、耐スクラッチ性が不十分となる。
そこで、発泡樹脂層が有するソフト感、ボリューム感等の所定の発泡特性を維持したまま、高い耐スクラッチ性を有し、カールの発生を抑制できる発泡壁紙が望まれている。
特開2004−277986号公報 特開2004−052371号公報
本発明は、発泡樹脂層が有するソフト感、ボリューム感等の発泡特性を維持したまま、高い耐スクラッチ性を有し、カールの発生を抑制できる発泡壁紙を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を有する積層体を発泡壁紙として用いることによって上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発泡壁紙に係る。
1.紙質基材上に、第1非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層を順に積層してなり、かつ第1及び第2非発泡樹脂層がいずれもポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、ことを特徴とする発泡壁紙。
2.発泡樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、上記項1に記載の発泡壁紙。
3.発泡樹脂層がポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、上記項1に記載の発泡壁紙。
4.さらに、第2非発泡樹脂層上の最表面に絵柄模様層を有する、上記項1〜3のいずれかに記載の発泡壁紙。
5.最表面に凹凸模様を有する、上記項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。

本発明によれば、ポリブテン樹脂を含む樹脂組成分により構成されている第1及び第2非発泡樹脂層の間に発泡樹脂層が積層されている構造を有するため、耐スクラッチ性が優れており、カールしにくく、施工性が良好な発泡壁紙を提供することができる。
また、ポリエチレン等のフィルムを表面に貼着する必要がないため、表面の結晶化を抑制ないしは防止することができる。よって、発泡樹脂層が有するソフト感、ボリューム感等を損なうことなく、保持することができる。その結果、優れた意匠性を有する。
本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に、第1非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層を順に積層してなり、かつ第1及び第2非発泡樹脂層がいずれもポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、ことを特徴とする。
紙質基材
紙質基材としては特に限定されず、従来、壁紙用裏打紙として知られているものが広く使用できる。例えば、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジンなどの難燃剤で処理したシート);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機質剤を混抄した無機質紙;上質紙、薄用紙、和紙等の一般紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は特に限定的ではないが、通常20〜300g/m2程度、好ましくは40〜110g/m2程度である。
非発泡樹脂層
本発明では、第1非発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層をまとめて総称する場合は、単に「非発泡樹脂層」という。
本発明の発泡壁紙では、紙質基材の上に第1非発泡樹脂層が積層され、後述する発泡樹脂層の上に第2非発泡樹脂層が積層されている。
本発明の非発泡樹脂層は、ポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている。
ポリブテン樹脂は限定的でなく、1−ブテン等のn−ブテンが重合したものの他イソブテンが重合したもの、n−ブテン/イソブテン共重合体等が挙げられる。本発明では、n−ブテン重合体が好ましい。
樹脂組成物の樹脂成分には、ポリブテン以外の他の樹脂を含んでいてもよいが、耐スクラッチ性能等を維持する観点から、実質的にポリブテン樹脂から構成されることが好ましい。
非発泡樹脂層の樹脂組成物には、前記樹脂のほか、無機質充填剤、架橋助剤、滑剤等の添加剤を含んでいてもよい。
樹脂組成物中の無機質充填剤の含有量は特に限定的ではないが、無機質充填剤を含む場合は、樹脂100重量部に対して、通常0.1〜10重量部程度、好ましくは0.5〜5重量部程度とすればよい。
樹脂組成物中の架橋助剤の含有量も特に限定的ではないが、架橋助剤を含む場合は、樹脂100重量部に対して、通常0.5〜5重量部程度、好ましくは1〜2重量部程度とすればよい。
非発泡樹脂層の厚みは、特に限定されないが、通常5〜30μm程度、好ましくは10〜15μm程度である。
非発泡樹脂層の積層方法としては、例えばドライラミネーション法、押出しラミネーション法等が挙げられる。また、Tダイ式押出し式、カレンダー法等により、非発泡樹脂層形成用組成物をシート化(フィルム化)すると同時に非発泡樹脂層形成用組成物を紙質基材上に積層してもよい。特に、Tダイ押出し法により非発泡樹脂層を形成する場合にあっては、ポリブテン樹脂の流動性は特に限定されず、発泡壁紙の所望の特性に応じて適宜設定できるが、特に190℃におけるメルトフローレート(MFR)が1〜10g/10分程度であるものが好ましい。非発泡樹脂層の樹脂組成物が加工温度において高い流動性を示す場合には、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、コンマコート法等の塗布技術を採用してもよい。
発泡樹脂層
本発明の発泡樹脂層は、上記第1非発泡樹脂層の上に積層されており、さらに当該発泡樹脂層の上に第2非発泡樹脂層が積層されている。このように、第1非発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層の間に発泡樹脂層が積層されている構造を採用することにより、優れた耐スクラッチ性を有し、カールの発生を抑制でき、さらにソフト感が得られる。
発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成された層である。発泡剤含有樹脂層は、発泡剤の作用により発泡するもの(例えば加熱された際に発泡するもの)であれば限定でない。
発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物中の樹脂成分としては、特に制限されないが、加工適正、発泡適正の観点から、オレフィン系樹脂、オレフィン系共重合体等が好ましい。例えば、ポリブテン樹脂、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のオレフィン系共重合体が挙げられる。これらは単独又は2種以上使用できる。これらの中でも、ソフト感が向上する及びよりカールしにくくなるという観点から特にエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリブテン樹脂が好ましい。すなわち、発泡剤含有樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂又はポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されていることが好ましい。ひいては、発泡樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂又はポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されていることが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用する場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体中における酢酸ビニルの重量割合は、通常8〜30%程度であり、好ましくは10〜20%程度である。
ポリブテン樹脂は非発泡樹脂層において詳述したものを用いることができる。
発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物には、上記樹脂成分の他、必要に応じて、無機充填剤、着色剤、発泡剤等が含まれていてもよい。
無機質充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。これらの中でも、炭酸カルシウムが好ましい。無機充填剤を配合することにより、発泡壁紙の目透きを抑制する効果、表面特性を高める効果等が挙げられる。無機質充填剤の含有量は、特に制限されず、樹脂100重量部に対して通常10〜50重量部程度である。
着色剤としては、例えば、チタン白、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、黄鉛、群青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、二酸化チタン被覆雲母、アルミニウム等の箔粉等の光輝性顔料などのほか、各種の染料を使用することができる。含有量も特に制限されず、樹脂100重量部に対して通常10〜30重量部程度である。
発泡剤としては、特に限定されないが、熱分解型発泡剤が好ましい。例えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド等のアゾ系化合物、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等のヒドラジット系化合物が挙げられる。これらの発泡剤は、1種又は2種以上を混合して使用できる。発泡剤の含有量は特に制限されず、樹脂、発泡倍率等により異なるが、樹脂100重量部に対して、通常、3〜10重量部程度である。
また、樹脂組成物には、必要に応じて、電子線照射による樹脂架橋を促進する架橋助剤を含有してもよい。架橋助剤としては、電子線照射による樹脂架橋を促進するものであれば特に限定されず、例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋助剤の添加量としては、樹脂100重量部に対して、通常0.5〜5重量部程度であり、1〜2重量部程度が好ましい。
電子線で樹脂架橋を行う場合、電子照射条件は特に限定的でないが、電子線のエネルギーは、通常150〜250kV、好ましくは160〜200kV程度である。照射量は、通常1〜7Mrad、好ましくは、2〜6Mrad程度である。
さらに、発泡セル調整剤、熱安定剤、難燃剤等の周知の助剤を樹脂組成物に添加してもよい。これらの助剤の種類、添加量等は特に限定されず、発泡壁紙の所望の特性に応じて適宜設定できる。
発泡樹脂層の発泡倍率(発泡剤含有樹脂層からみた倍率)は特に限定されないが、通常4倍以上、好ましくは4〜8倍程度である。発泡倍率が低すぎると発泡エンボスによる優れた外観意匠を付与し難く、発泡倍率が高過ぎると発泡樹脂層が機械的に弱くなり、耐スクラッチ性が低下しやすい。
発泡樹脂層(発泡後)の厚みは特に制限されず、通常400〜800μm程度であり、500〜700μm程度が好ましい。
発泡樹脂層の発泡状態(例えば、発泡セルの大きさ、発泡セル密度等)は限定されず、発泡壁紙の種類、用途に応じて適宜設計することができる。
発泡剤含有樹脂層の積層方法としては、上述した非発泡樹脂層と同様の方法が挙げられる。MFR(190℃)も限定的でなく、用いる樹脂組成物等により適宜決定されるが、例えば40〜70g/10分程度とすればよい。
絵柄模様層
本願発明の発泡壁紙は、必要に応じて、絵柄模様層を最表面(紙質基材と反対側の表面)、すなわち、第2非発泡樹脂層の上に有していてもよい。
絵柄模様層は、絵柄による意匠表現のための層であり、絵柄は、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、文字、記号、幾何学模様又はこれら2種以上の組み合わせ等を採用できる。
絵柄模様層の形成に用いるインキは、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)をバインダー樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる。
着色剤としては上述したものが挙げられる。
また、バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の公知のバインダーの中から、要求される物性、印刷適性等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸2ヒドロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂のほか、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の単体又はこれらを含む混合物を用いることができる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤などが挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
絵柄模様層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層の厚みは1〜15μm程度、乾燥後の層の厚みは0.1〜10μm程度である。
表面(おもて面)及び/又は裏面には、隣接する層との接着性を高めるために、必要に応じてコロナ放電処理を行うこともできる。コロナ放電処理の方法・条件は、公知の方法に従えば良い。
エンボス
本発明の発泡壁紙は、発泡により生じるエンボス模様に加えて、表面に任意にエンボス模様を付与されていてもよい。即ち、第2非発泡樹脂層(絵柄模様層を形成する場合には、絵柄模様層)から任意の凹凸模様を付与されていてもよい。
通常は、凹凸模様はエンボス加工により付与する。エンボス加工は、壁紙に織物表面等所望のテクスチァーを付与するために行われる。例えば、加熱炉内で第2非発泡樹脂層のおもて面の加熱軟化と発泡樹脂層を加熱発泡させた後、さらに赤外線輻射ヒーターで140〜180℃程度に加熱し、所望の形の凹凸模様を設けたエンボス板で加圧、賦形し、冷却固定して形成する。これは、公知の枚葉又は輪転式のエンボス機を使用すれば良い。
凹凸模様としては、例えば織物模様、石目、吹き付け塗装調模様、木目導管溝、浮造模様(浮出した年輪の凹凸模様)、ヘアライン、砂目、梨地等が挙げられ、これらの中から所望の模様を適宜選択することができる。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙の製造方法は、第1及び第2非発泡樹脂層のいずれもポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成させ、かつ、紙質基材上に第1非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層を順に積層させていれば、特に限定されない。
例えば、紙質基材上に、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層、第2非発泡樹脂層を順に積層した後、当該発泡剤含有樹脂層を加熱等により発泡する方法が挙げられる。
上記層を積層する方法は特に制限されず、各層で説明した方法が使用できるが、生産性、多層化の容易等の観点から、Tダイ押出し機を用いた3層同時押出し成形が好ましい。すなわち、3つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより3層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いることが好ましい。この場合、第1非発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物及び第2非発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物をそれぞれ別個のシリンダー中に入れ、3種3層を同時に押出し成膜・積層すれば良い。この方法では、同時押出し積層体は、紙質基材上に同時積層(成膜)する。紙質基材上に押出しと同時に積層された樹脂層は、熱溶融により接着性を有するため紙質基材と接着される。
なお、予め3種3層を同時成膜した積層体用意して、それを紙質基材上に載せて、熱ラミネートすることにより紙質基材と接着しても良い。
紙質基材上に同時積層後は、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより発泡樹脂層を形成する。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は210〜240℃程度が好ましい。また、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。
これらの後、製品の目的等に合わせて、必要に応じて絵柄模様層を形成して、エンボス工程により、最表面に凹凸模様を付ければよい。
また、必要に応じて、発泡樹脂層等の樹脂架橋を行ってもよい。樹脂架橋はいずれの段階で行ってもよいが、非発泡樹脂層及び発泡剤含有樹脂層の積層後、発泡剤含有樹脂層の発泡及び絵柄模様層の形成前に行うのが好ましい。
発泡剤含有樹脂層の発泡と絵柄模様層の積層との順序も特に限定されないが、絵柄模様層の積層を前もって行うことが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
非発泡樹脂層の樹脂組成物として、ポリブテン樹脂(「PB−1 PB8340」サンアロマー社製)(MFR=4g/10分)を用いた。
発泡剤含有樹脂層の樹脂組成物として、EVA樹脂(「エバテートCV5053(MFR(190℃)=70g/10分、酢酸ビニル含有量20重量%)住友化学(株)製」)100重量部、炭酸カルシウム(「ホワイトンH」東洋ファインケミカル(株)製)30重量部、二酸化チタン(「R−108」デュポン社製)25重量部、発泡剤(「ビニホールAC#3」永和化成工業(株)製)4重量部、及び安定剤(「アデカスタブOF−101」旭電化工業(株)製)5重量部を用いた。
これらを、3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて、発泡樹脂層用押出し機シリンダー温度130℃、非発泡樹脂用押出し機シリンダー温度180℃、ダイス温度130℃の状況下で、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層の厚みがそれぞれ15μm、100μm、10μmとなるように積層した後、第1非発泡樹脂層が接触するように、裏打ち紙にさらに積層した。
次いで、第2非発泡樹脂層側から電子線(175kV 5Mrad)を照射することにより、発泡剤含有樹脂層を架橋させた。次いでコロナ放電処理を行った後、グラビア印刷機を用いてエチレン酢酸ビニル系水性エマルジョンを2g/m塗布することによりプライマー処理を行った。その上に水性インキ(「ハイドリック」大日精化工業(株)製)を塗布することにより、絵柄模様層を設けた。そのあと、ギアオーブンを用いて220℃で30秒間加熱することにより、発泡剤含有樹脂層を発泡させて、発泡樹脂層(厚さ650μm)を形成した後、布目パターンの凹凸エンボスを施して、所望の壁紙を得た。
実施例2
非発泡樹脂層の樹脂組成物として、ポリブテン樹脂(「PB−1 PB8340」サンアロマー社製)(MFR=4g/10分)を用いた。
発泡剤含有樹脂層の樹脂組成物として、ポリブテン樹脂(「PB−1 PB8340」サンアロマー社製)(MFR=4g/10分)100重量部、炭酸カルシウム(「ホワイトンH」東洋ファインケミカル(株)製)30重量部、二酸化チタン(「R−108」デュポン社製)25重量部、発泡剤(「ビニホールAC#3」永和化成工業(株)製)4重量部及び安定剤(「アデカスタブOF−101」旭電化工業(株)製)5重量部を用いた
これらを、3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層の厚みがそれぞれ15μm、100μm、10μmとなるように積層した後、第1非発泡樹脂層が接触するように、裏打ち紙にさらに積層した。
次いで、第2非発泡樹脂層側からコロナ放電処理を行った後、グラビア印刷機を用いてエチレン酢酸ビニル系水性エマルジョンを2g/m塗布することによりプライマー処理を行った。その上に水性インキ(「ハイドリック」大日精化工業(株)製)を塗布することにより、絵柄模様層を設けた。そのあと、ギアオーブンを用いて220℃で30秒間加熱することにより、発泡剤含有樹脂層を発泡させて発泡樹脂層(厚さ600μm)を形成した後、布目パターンの凹凸エンボスを施して、所望の壁紙を得た。
比較例1
非発泡樹脂層をいずれも高密度ポリエチレン(「ニポロンハード1000」東ソー(株)製)(MFR=20g/10分)にした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例2
非発泡樹脂層をいずれもエチレンビニル酢酸(「エバテートCV5053」住友化学(株)製)(MFR=70g/10分、酢酸ビニル含有量20重量%)にした以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
試験例1
実施例及び比較例で作製した壁紙の特性(耐スクラッチ性、カール性及びソフト感)を調べた。
(耐スクラッチ性)
日本ビニル工業会建築部会制定の「表面強化商品性能表示規定」に準拠して発泡壁紙の耐スクラッチ性を調べた。◎:表面に目立った傷なし、○:表面に僅かに傷あり、△:発泡樹脂層まで傷ついている、×:裏打紙が見えている、と評価した。
(カール性)
各サンプルを20cm×20cmにカットし、平らな面に意匠面を上にして、常温放置し、端部の立上りを目視により測定した。
○:立上り30mm未満、×:立上り30mm以上、と評価した。
(ソフト感)
サンプル意匠面を山折及び谷折して折り痕の付き具合を目視にて観察した。 ◎:山、谷共に折れ痕なし ○:山に折れ痕なし、△:僅かに折れ痕あり、×:明らかに折れ痕あり、と評価した。
これらの実験結果を下記表1に示す。
Figure 2006272925

Claims (5)

  1. 紙質基材上に、第1非発泡樹脂層、発泡樹脂層及び第2非発泡樹脂層を順に積層してなり、かつ第1及び第2非発泡樹脂層がいずれもポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、ことを特徴とする発泡壁紙。
  2. 発泡樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、請求項1に記載の発泡壁紙。
  3. 発泡樹脂層がポリブテン樹脂を含む樹脂組成物により構成されている、請求項1に記載の発泡壁紙。
  4. さらに、第2非発泡樹脂層上の最表面に絵柄模様層を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡壁紙。
  5. 最表面に凹凸模様を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
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