JP2006272200A - 緊急用浄水装置の操作方法、及びそれに用いる緊急用浄水装置 - Google Patents

緊急用浄水装置の操作方法、及びそれに用いる緊急用浄水装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 通常、RO膜処理に付す被処理水には、前処理部20において十分に清澄化さ
れた水を用いるが、前処理部20が損傷した場合は、RO膜処理部17に直接原水を導入
して浄水を得ることも可能である。しかしこの場合は早期に閉塞してしまう。そこで簡便
にRO膜の洗浄ができて容易に浄水化処理運転の再開が可能な緊急用浄水装置の操作方法
を提供することを目的とする。
【解決手段】 RO膜処理部17のRO膜を高さ方向に配置し、RO膜処理部17の底面
17bに濃縮汚水排出ライン38を設ける。RO膜処理部17に空気を導入し、水をライ
ン38から排出することにより、水位を下げる(或いは上げ下げする)。これによりRO
膜面17aの洗浄を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、砂や泥等で汚染された水源から飲料水を得ることのできる緊急用浄水装置、
並びに緊急用浄水装置の操作方法に関するものである。
震災,津波,河川氾濫等の災害が発生した被災地等においては、飲料水や生活用水の確
保が重要な課題である。そこでこの対策としては、飲料水そのものを被災地等に運ぶ他、
トラック等の移動車両に浄水装置を搭載したものを被災地等に向かわせ、現地の河川水や
湖沼水或いは海水を原水として利用し、上記浄水装置により飲料水等を得るという方法が
提案されている。
この様な緊急用浄水装置においては、原水を段階的に浄化して最終的に高度に浄化され
た飲料水を得るという手法がとられており、具体的には、凝集剤を添加する添加部、回転
円筒形濾過器による第一濾過部、限外濾過膜(以下、UF(Ultrafiltration)膜と称す
ることがある)或いは精密濾過膜(以下、MF(Microfiltration)膜と称することがあ
る)による第二濾過部、逆浸透膜(以下、RO(Reverse Osmosis)膜と称することがあ
る)による第三濾過部を連接し、順次処理する様にしたものが知られている(従来技術[
1]、特許文献1参照)。尚これをトラックに搭載して移動可能としている。
そして浄水装置の洗浄に関して、上記従来技術[1]の浄水装置では、第一濾過部や第
二濾過部に逆流洗浄機を取り付け、適時この逆流洗浄機を作動させて濾過能力の回復を図
る構成となっている。
一方RO膜の洗浄に関しては、RO膜処理部からの浄水導出ラインを閉じ、被処理水導
入ラインから濃縮汚水排出ラインへ被処理水を通水することにより、RO膜面の汚れを除
去するという方法が従来より採用されている(従来技術[2])。
しかしこのRO膜洗浄法では不十分であることから、特許文献2において、RO膜モジ
ュールを逆洗することとし、この逆洗の際に気液二相流や、加圧液体流に加圧気体を断続
供給する逆洗流を用いることが提案されている(従来技術[3])。
特許第2755182号公報 特開平11−104636号公報
ところでRO膜は非常に緻密な構造の膜であって、細菌やウイルス等を除去できる上、
海水を淡水化することもできて、飲用可能な浄水を得られるものであるところ、このRO
膜の処理に付す被処理水としては、非常に清澄なレベルに達した水でないと、短時間で閉
塞が起こるという問題がある。そこで上述の様に従来技術[1]においては、前処理とし
て第一,二濾過部を設け、第一濾過部で原水を濁度10度以下にし、次いで第二濾過部で
汚染密度指標(SDI)4以下に低減し、これによりRO膜による処理(第三濾過部)に
付すことのできる清澄な被処理水としているのである。
しかしながら災害等により緊急に浄水装置を作動させるに際して、浄水装置自体が被災
したり、また悪路を移動するときに過大や衝撃を受けたり、不慣れな者の不適切な使用等
の予期しない事象によって、UF膜等の濾過膜に損傷を受け、RO膜処理部に清澄な被処
理水を導入できない場合がある。
この様な場合にあっても浄水装置が全く使用不能となる訳ではなく、RO膜に損傷がな
ければ、たとえ前処理のUF膜やMF膜が損傷しても、RO膜単独で飲用可能な浄水を得
ることが可能である。従って物資の不足する被災地ではこのRO膜単独の濾過による浄水
化処理を有効に活用することが望まれるところ、上述の様に濁度の高い原水をそのままR
O膜により濾過すると、短時間で閉塞を生じ、浄水運転が不能となる問題がある。
他方、上記従来技術[3]の如くRO膜の洗浄方法が提案されており、この方法によれ
ばRO膜を高度に洗浄できて有効であるものの、上記気液二相流等の供給の為に特殊な装
置を取り付ける必要があり、装置が複雑化することから、浄水化プラントの様な大型設備
の場合には適用できるが、緊急用浄水装置の様に簡易型のものの場合には適用し難い。
一方で、RO膜の濾過部よりも上流側の濾過部(前処理部)が損傷し、緊急非難的に、
濁度の高い原水をそのままRO膜での処理に付すといった手法をとる場合には、高度に洗
浄しなくても大まかにRO膜面を洗浄し、取り敢えず浄水運転が可能となるだけで十分で
ある。
そこで本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、簡便に
RO膜の洗浄ができて浄水化処理運転を再開が可能な緊急用浄水装置の操作方法を提供す
ること、並びにこの操作方法に適した緊急用浄水装置を提供することにある。
本発明に係る緊急用浄水装置の操作方法は、前処理部で原水の汚濁を低減させて得られ
る中間処理水を、逆浸透膜処理部での処理に付して浄水を得る緊急用浄水装置の操作方法
であって、前記逆浸透膜処理部における逆浸透膜を高さ方向に配置し、該逆浸透膜処理部
内に気体を送り込んで水位を下げ、該逆浸透膜処理部の底部から排出することにより、前
記逆浸透膜面を洗浄することを特徴とする。
通常、逆浸透膜処理部(RO膜処理部)内には高水圧が掛けられ、気体が入っていない
状態であるが、本発明の如く気体を送って水位を下げると、この水位の降下に伴って逆浸
透膜周りの汚れが降下することとなり、またこのとき、逆浸透膜は高さ方向に配置されて
いるから、逆浸透膜面上に付着した汚れも水位の降下に連れて下方に移動することとなる
。そしてこの汚れを含有した水を底部から(例えば底部に接続された濃縮汚水排出ライン
から)排出する。この様にして本発明では簡便に逆浸透膜面の汚れを除去でき、RO膜処
理部の処理機能を回復させることができる。
この本発明の操作方法は大まかな洗浄でしかないものの、従来技術[2]の如く被処理
水導入ラインから濃縮汚水排出ラインへ通水する方法に比して、格段に洗浄効果に優れ、
また緊急時にRO膜の処理機能を回復させて取り敢えず飲料水を確保するという観点から
は十分な程度の洗浄が可能である。加えて上流側の前処理部が損傷したことを原因として
RO膜処理部のみを用いて浄水化処理を行う場合には、濁度の高い水がRO膜処理部に導
入されることになるから、RO膜面を汚している汚濁物には比較的粒子サイズの大きいも
のが多く含まれており、この様な汚濁物の場合には、本発明の方法であっても有効な洗浄
が行え、必ずしも上記従来技術[3]の如く高度な洗浄は必要とされない。しかも本発明
の操作方法を実施可能な装置としても簡単な構成で済むから、装置が複雑となるというこ
ともなく、加えて本発明の操作方法自体も簡単であるので操作者を殆ど選ばない。
尚上記「高さ方向」とは、具体的には例えばRO膜が中空糸の場合には、その中空糸が
鉛直(垂直)方向或いは斜め方向に配置され、つまり大凡縦方向に走行しているというこ
とであり、この様にしてRO膜面がほぼ縦(鉛直或いは斜め)に向いているものであれば
、本発明の方法による洗浄効果が十分に発揮され得る。また上記気体としては、空気が代
表例として挙げられるが、これに限らず、二酸化炭素や不活性ガス等、様々な気体を用い
ることができる。尤も空気であれば、敢えて気体を準備する必要がないので、殊に被災地
の様に物資の乏しい場所では便利である。上記「中間処理水」とは、RO膜処理部に導入
される被処理水のことであり、前処理部を経ないで直接原水をRO膜処理部に導入する場
合には当該原水を言い、前処理部を経た場合は前処理部で浄化されたRO膜被処理水を言
う。
本発明の操作方法は、RO膜処理部よりも上流側の前処理部が損傷を受けたときに、緊
急避難的にRO膜処理部のみを用いて浄水化処理を行う場合において、RO膜に対して頻
回に行う洗浄操作を主として想定するものであるが、前処理部が損傷しておらず、通常の
浄水化処理(前処理部により原水の汚濁を低減させ、この得られた清澄な被処理水をRO
膜処理部での処理に付す処理)の運転が可能な場合においても、本発明の操作方法を適用
可能であり、簡便な洗浄を望むときに有効である。
更に本発明の操作方法においては、前記洗浄に際し、前記逆浸透膜処理部内に気体を送
り込んで水位を下げる工程と、該逆浸透膜処理部内に洗浄水を送り込んで水位を上げる工
程とを交互に繰り返し行うことが好ましい。この様に水位を上げ下げすることにより一層
洗浄効果が向上する。尚上記洗浄水としては、浄水装置に付す原水や、前処理部を経たR
O膜被処理水等が挙げられる。
加えて本発明の操作方法において、前記逆浸透膜処理部に対してその上流側から前記洗
浄水を送り込むことが好ましい。
上述の如くRO膜処理部内の水位を下げる、或いは水位を上げ下げするにあたって、例
えば下流側から洗浄水を導入した場合には、上流側にその洗浄済汚水を排出することにな
って、洗浄済汚水用の排出ラインを上流側に設ける必要が生じる。しかし上流側から洗浄
水を導入する場合には、元々必須の濃縮汚水排出ラインをRO膜処理部の底に設ける構成
とし、この濃縮汚水排出ラインをそのまま洗浄済汚水用排出ラインとして利用することが
できるから、上記の如く洗浄済汚水用排出ラインを別途設ける必要がなく、装置の製造コ
ストを抑えることができる。
更に前記洗浄水に次亜塩素酸ソーダを含有させることが好ましい。通常、次亜塩素酸ソ
ーダは飲用水の殺菌の目的で添加されるものであるが、この次亜塩素酸ソーダは洗浄作用
を有することから、上記の如く洗浄水に含有させれば、洗浄効果が向上することが期待で
きる。
上記のような本発明の操作方法を実施可能な本発明に係る緊急用浄水装置としては、原
水の汚濁を低減させる前処理部を上流側に備え、逆浸透膜による処理を行って浄水を得る
逆浸透膜処理部を下流側に備えた緊急用浄水装置であって、前記逆浸透膜処理部内の前記
逆浸透膜が高さ方向に配置されると共に、濃縮汚水排出ラインが前記逆浸透膜処理部の底
部に接続され、気体供給ラインが前記逆浸透膜処理部に直接、或いは該逆浸透膜処理部へ
の中間処理水供給ラインを介して接続されたものが挙げられる。
本発明に係る緊急用浄水装置の操作方法によれば、RO膜の洗浄を簡便に行うことがで
き、容易に浄水化処理運転の再開を図ることができる。また本発明に係る緊急用浄水装置
は、この操作方法を実施することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る緊急用浄水装置10を表すブロック構成図であり、図
2はこの緊急用浄水装置10におけるRO膜処理部(逆浸透膜処理部)17の周辺構成を
説明する為の概略図である。
緊急用浄水装置10は、前処理部20として上流側に4段階の濾過部(処理部12,1
3,14,15)を順次備え、その下流側にRO膜処理部17を備えたものである。尚こ
の緊急用浄水装置10はトラック等の移動可能車両に搭載することができる。
RO膜処理部17は外形が概ね円筒状で、筒の軸芯方向が縦方向(略鉛直方向)に配置
されており、この円筒状外壁の内部に膜モジュールが備えられている。この膜モジュール
は、極めて細いチューブ状(中空糸状)のRO膜(逆浸透膜)が多数本束ねられたもので
あり、上記の如く該膜モジュールが円筒状外壁に収納された状態において、各RO膜17
aは高さ方向に配置された状態となる(RO膜面がほぼ縦方向となる)。尚RO膜17a
の素材としては、三酢酸セルロースやポリアミド等が挙げられる。また図2においては、
多数のチューブ状RO膜を便宜上簡略化し概念的に表している。
このRO膜処理部17の底面17bには中間処理水(RO被処理水)供給ライン32と
濃縮汚水排出ライン38が接続されており、これらライン32,38はチューブ状RO膜
17aの外側空間17dに通じている。またRO膜処理部17にはチューブ状RO膜17
aの内側空間17cに通じる様にして浄水導出ライン37が接続されている。中間処理水
供給ライン32には高圧ポンプ25が接続されており、このポンプ25により被処理水を
加圧することで、RO膜17aの内側空間17cに浄水(ウイルス等の除去された飲料水
)を得、外側空間17dに濃縮汚水を残す様になっている。またライン32,38,37
にはそれぞれバルブ31,28,27が接続されており、バルブ28の絞りの程度によっ
て高圧ポンプ25の加圧程度を調節し、これにより浄水や濃縮汚水の排出割合を調整して
いる。
上記中間処理水供給ライン32の上流側はRO原水槽16に繋がっており、このRO原
水槽16は更に上流側の活性炭フィルタ処理部15からの排出ライン34に繋がっている
。この活性炭フィルタ処理部排出ライン34には殺菌剤導入ライン36が接続されており
、殺菌剤タンク18からポンプ26によって殺菌剤(例えば次亜塩素酸ソーダ水溶液)を
導入できる様になっている。尚、緊急用浄水装置10では前処理部20とRO膜処理部1
7の間にRO原水槽16が設けてあるので、前処理部20とRO膜処理部17を連動させ
ずに単独で運転することが可能である。
中間処理水供給ライン32におけるバルブ31より下流側であって高圧ポンプ25より
も上流側の位置には、気体供給ライン33が接続されている。気体供給ライン33にはバ
ルブ29が設けられ、空気圧縮機(コンプレッサー)19を作動させると共にこのバルブ
29を開けることで、中間処理水供給ライン32を介してRO膜処理部17に空気を導入
できる様になっている。
次に上記緊急用浄水装置10を用いた通常の浄水化処理について説明する。
先ず取水ポンプ(図示せず)により河川水や海水等の原水21を取水し、装置動作安定
の目的でこの原水21を処理原水槽11に一旦貯蔵する。次にこの原水21をサイクロン
フィルタ処理部12で例えば0.3mm以上の粗い粒子を濾過し、続いてプレフィルタ処
理部13で例えば50μmまでの粒子を濾過により除去する。尚これら処理部12,13
における濾過の粒子レベルについては、これより下流側の処理部14,15,17の性能
や、予想される原水の汚濁程度によって、適宜設定すると良い。
次いでUF膜処理部14において微粒子や微生物等を濾過により除去し、活性炭フィル
タ処理部15で有機物や各種におい成分を除去する。尚、通常は下述の様にRO膜処理部
17により高度な浄水化処理(海水の淡水化、ウイルスの除去等)が行われるが、この様
な高度な浄水化処理が不要な場合は、上記の如く得られたUF・活性炭処理済水22をそ
のまま使用しても良い。
その後、上記の様にして得られたUF・活性炭処理済水(中間処理水)をRO原水槽1
6に貯留し、RO膜処理部17においてRO膜による濾過に付して高度に清浄化された浄
水23(飲料水)を得る。またサイクロンフィルタ処理部12,UF膜処理部14,RO
膜処理部17より、それぞれ濾過されずに残った濃縮汚水24が排出される。尚適宜、殺
菌剤タンク18から活性炭フィルタ処理部排出ライン34に殺菌剤を導入して、UF・活
性炭処理済水(中間処理水)に殺菌剤を添加する様にしても良い。
なお得られた浄水23を飲用するにあたっては、飲用可能であることを確認する為、水
質検査をすることが推奨される。
上記の様にして通常の浄水化処理は行われるが、何らかの予期せぬ事態により前処理部
20の各処理部12,13,14,15の一部或いは全部が破損した場合であっても、R
O膜処理部17が損傷していなければ、このRO膜処理部17のみで処理を行っても、飲
料水として使用可能な浄水23を得ることができる。但しこの場合にはRO膜処理部17
に導入する被処理水として、例えば河川水や海水等の原水をそのまま導入することとなり
、RO膜処理部17が直ぐに閉塞する虞がある。しかし下述の本発明の一実施形態に係る
操作方法の如く操作することにより、簡便にRO膜を洗浄することができる。
以下にこの操作方法について図2を参酌しつつ説明する。
先ずバルブ31,27を閉、バルブ29,28を開とし、ライン33,32を経て空気
をRO膜処理部17に送り込むと共に、RO膜処理部17内の水を底面に接続された濃縮
汚水排出ライン38から排出する。これによりRO膜処理部17における外側空間17d
の水位が重力によって下がり(矢印A)、RO膜17aの外側面に付着していた汚れが、
上記水位の低下に伴って除去される。このとき仮にRO膜17aが横方向(チューブ状R
O膜面が横方向)になる様に配置されていたとすると、RO膜の上側面に汚れが多く残存
する可能性が高い。しかし本実施形態の様にRO膜17aを縦方向(高さ方向)に配置す
ることで、RO膜17a外側面の汚れが水位の低下に伴って円滑に取り除かれることとな
る。尚上記ライン33から導入する空気を加圧して、RO膜処理部17内の水を押し出す
様にしても良い。
次いでバルブ29を閉、バルブ31,28を開とし、ライン34,RO原水槽16,ラ
イン32を介して例えば原水(洗浄水)をRO膜処理部17に送り込む。これによりRO
膜処理部17における外側空間17dの水位が上がる(矢印B)。尚このときRO膜処理
部17内の空気は、高圧ポンプ25による高圧水によって該水と共に濃縮汚水排出ライン
38から押し出されることとなる。ところでバルブ27は敢えて閉める必要はなく、つま
りRO膜に対しては非常に高圧を加えないとこれを透過せず、バルブ27が閉と同じ状態
となるので、バルブ28を全開にすれば専ら濃縮汚水排出ライン38から排出されること
となるからである。
続いて上記と同様にバルブ31,27を閉、バルブ29,28を開とし、空気をRO膜
処理部17に送り込み、RO膜処理部17内の水を排出して、外側空間17dの水位を下
げる(矢印A)。これにより上記と同じく、RO膜17aの外側面に残存していた汚れが
上記水位の低下に伴って除去される。
この様にして水位の上げ下げを適宜繰り返し、RO膜面を洗浄する。尚この水位の上げ
下げの回数については特に制限はなく、非常に簡便な洗浄でよい場合には水位を1回下げ
るだけであっても良い。
更に殺菌剤タンク18内の殺菌剤として次亜塩素酸ソーダを用いることとし、これを上
記洗浄水(原水)に含有させて上記の如く水位の上げ下げによる洗浄を行っても良い。次
亜塩素酸ソーダは洗浄力があることから、より効果的に膜の汚染物を除去することができ
る。
上記操作方法によればRO膜処理部17のRO膜面の汚れを簡便に除去することができ
る。従ってRO膜処理部17に直接原水を導入する等によって早期に閉塞が起こり、頻回
に洗浄する必要があるときであっても、その操作はさほど煩雑ではなく、容易に浄水化処
理運転の再開を図ることができる。また殊に原水をRO膜処理部17に導入する場合は、
砂,泥といった固形物の汚れが多く、この様な汚れは上記実施形態の操作方法の如く簡便
なものであっても、有効な洗浄となる。
以上、例を挙げて本発明をより具体的に説明したが、本発明はもとより上記例によって
制限を受けるものではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施する
ことも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
例えば上記実施形態では気体供給ライン33を高圧ポンプ25よりも上流側に接続する
構成を示したが、高圧ポンプ25よりも下流側、即ち高圧ポンプ25とRO膜処理部17
の間の中間処理水供給ライン32に接続しても良い。或いは気体供給ライン33をRO膜
処理部17に直接接続する様にしても良い。但しこれらの場合にあっては、高圧ポンプ2
5による高圧力が気体供給ライン33にも掛かることになるので、逆止弁を設けてバルブ
29に過大な負荷が掛からない様にすることが望ましい。
また上記実施形態では洗浄水が上流側から導入され、下流側に排出される構成のものを
示したが、これに限るものではなく、上流側の中間処理水供給ライン32に洗浄済汚水用
排出ラインを接続し、下流側の濃縮汚水排出ライン38から洗浄水(例えば原水)を導入
して、上流側の上記洗浄済汚水用排出ラインから洗浄済汚水を排出する様にしても良い。
本発明の一実施形態に係る緊急用浄水装置を表すブロック構成図である。 本発明の一実施形態に係る緊急用浄水装置におけるRO膜処理部の周辺構成を説明する為の概略図である。
符号の説明
10 緊急用浄水装置
16 RO原水槽
17 RO膜処理部(逆浸透膜処理部)
17a RO膜
17b 底面
18 殺菌剤タンク
20 前処理部
25 高圧ポンプ
27,28,29,31 バルブ
32 中間処理水(RO被処理水)供給ライン
33 気体供給ライン
34 活性炭フィルタ処理部排出ライン
36 殺菌剤導入ライン
37 浄水導出ライン
38 濃縮汚水排出ライン

Claims (5)

  1. 前処理部で原水の汚濁を低減させて得られる中間処理水を、逆浸透膜処理部での処理に
    付して浄水を得る緊急用浄水装置の操作方法において、
    前記逆浸透膜処理部における逆浸透膜を高さ方向に配置し、
    該逆浸透膜処理部内に気体を送り込んで水位を下げ、該逆浸透膜処理部の底部から排出
    することにより、前記逆浸透膜面を洗浄することを特徴とする緊急用浄水装置の操作方法
  2. 前記洗浄に際し、前記逆浸透膜処理部内に気体を送り込んで水位を下げる工程と、該逆
    浸透膜処理部内に洗浄水を送り込んで水位を上げる工程とを交互に繰り返し行う請求項1
    に記載の緊急用浄水装置の操作方法。
  3. 前記逆浸透膜処理部に対してその上流側から前記洗浄水を送り込む請求項2に記載の緊
    急用浄水装置の操作方法。
  4. 前記洗浄水に次亜塩素酸ソーダを含有させる請求項2または3に記載の緊急用浄水装置
    の操作方法。
  5. 原水の汚濁を低減させる前処理部を上流側に備え、逆浸透膜による処理を行って浄水を
    得る逆浸透膜処理部を下流側に備えた緊急用浄水装置において、
    前記逆浸透膜処理部内の前記逆浸透膜が高さ方向に配置されると共に、
    濃縮汚水排出ラインが前記逆浸透膜処理部の底部に接続され、
    気体供給ラインが前記逆浸透膜処理部に直接、或いは該逆浸透膜処理部への中間処理水
    供給ラインを介して接続されたものであることを特徴とする緊急用浄水装置。
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