JP2006271064A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が小規模でコストダウンできるとともに、監視機能を損なうことのない電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】操舵力Tを検出するトルクセンサ1と、ブラシレスモータ2と、ブラシレスモータ2を駆動するインバータ3と、トルクセンサ1の出力に応じてブラシレスモータ2の目標電流Tid、Tiqを算出し、目標電流Tid、Tiqに基づいてブラシレスモータ2を制御するコントローラ4と、コントローラ4の動作監視する監視器5とを備え、コントローラ4は、目標電流Tid、Tiqに応じて算出した参照電流MiTを監視器5に送信し、監視器5は、所定の周期でブラシレスモータ2の所定の相に通電される駆動電流ivを検出し、駆動電流ivと参照電流MiTとの差が異常条件を満たした場合に、コントローラ4が異常であると判定してブラシレスモータ2の駆動を停止するものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、ブラシレスモータを用いた電動パワーステアリング装置に関する。
従来の電動パワーステアリング装置は、操舵力を補助する多相モータと、多相モータの各相の巻線と電源とを接続あるいは解放する上側スイッチング素子および多相モータの各相の巻線と接地とを接続あるいは解放する下側スイッチング素子を有する駆動手段と、上側スイッチング素子および下側スイッチング素子のオン、オフを定める論理回路と、論理回路を介して駆動手段を制御する第1および第2のマイコンとを備えている。論理回路は、第1のマイコンまたは第2のマイコンの何れか一方の指示に基づいて多相モータへの各相の巻線への通電を停止するように上側スイッチング素子および下側スイッチング素子のオン、オフを定めている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−354871号公報
従来の電動パワーステアリング装置では、第1のマイコンおよび第2のマイコンを用いて並列冗長形を構成し、互いのマイコンの動作を監視することによって装置の信頼性を向上しているが、並列冗長形を構成するために、構成が大規模で高価になるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、構成が小規模でコストダウンできるとともに、監視機能を損なうことのない電動パワーステアリング装置を提供することにある。
この発明に係るパワーステアリング装置は、操舵力を検出するトルクセンサと、操舵力を補助するブラシレスモータと、ブラシレスモータを駆動するインバータと、トルクセンサの出力に応じてブラシレスモータに通電する目標電流を算出し、目標電流に基づいてインバータを介してブラシレスモータを制御する制御手段と、制御手段の動作状態を監視する監視手段とを備え、制御手段は、目標電流に応じて算出した参照電流を監視手段に送信し、監視手段は、所定の周期でブラシレスモータの所定の相に通電される駆動電流を検出し、駆動電流と参照電流との差が異常条件を満たした場合に、制御手段が異常であると判定してブラシレスモータの駆動を停止するものである。
この発明のパワーステアリング装置によれば、監視手段がブラシレスモータに通電される駆動電流と参照電流との差に基づいてコントローラの異常を判定し、コントローラが異常であると判断した場合には、ブラシレスモータの駆動を停止するので、構成が小規模でコストダウンできるとともに、監視機能を損なうことのない電動パワーステアリング装置を得ることができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置を示すブロック図である。
図1において、この電動パワーステアリング装置は、運転者の操舵力Tを検出するトルクセンサ1と、運転者の操舵力Tを補助する正弦波駆動式3相DCブラシレスモータ2(以下、「モータ2」と略称する)と、モータ2を駆動するインバータ3と、トルクセンサ1の出力に基づいて、モータ2に通電する電流を制御するコントローラ4(制御手段)と、コントローラ4の動作を監視する監視器5(監視手段)と、コントローラ4の出力を増幅してインバータ3に出力するプリドライバ6と、インバータ3に電力を供給するバッテリ7と、インバータ3とバッテリ7との接続あるいはインバータ3とモータ2との接続を遮断する遮断器8と、モータ2の回転子(図示せず)の回転位置を検出し、sin相およびcos相の信号を出力する回転位置センサ9(回転位置検出手段)と、インバータ3の出力および回転位置センサ9の出力を増幅する増幅器10とを備えている。
インバータ3は、スイッチングによりモータ2に供給する電力を生成するスイッチング素子11と、モータ2の各相に通電される3相の駆動電流iu、iv、iwを検出する抵抗器12とを有している。
コントローラ4は、プログラムを格納した記憶部とCPUとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されている。コントローラ4を構成する各ブロックは、記憶部にソフトウェアとして記憶されている。
コントローラ4は、電流検出部13と、回転角度算出部14と、2軸電流算出部15と、回転速度算出部16と、目標電流設定部17と、電流偏差算出部18と、PWMデューティ算出部19と、PWMパルス発生部20と、参照電流算出部21と、送信部22とを有している。
電流検出部13は、抵抗器12で検出された3相の駆動電流iu、iv、iwをA/D変換して出力する。回転角度算出部14は、回転位置センサ9からのsin相およびcos相の出力信号から、回転子の回転角θを算出する。2軸電流算出部15は、3相の駆動電流iu、iv、iwと回転子の回転角θとに基づいて、q軸(トルク軸)駆動電流iqとd軸(磁束軸)駆動電流idとを算出する。回転速度算出部16は、回転子の回転角θの変化速度から、回転子の回転速度rを算出する。
ここで、q軸駆動電流iqは、3相の駆動電流iu、iv、iwを合成した合成ベクトルのトルク成分を示す電流である。また、d軸駆動電流idは、合成ベクトルの弱め界磁成分、即ちモータ2の逆起電力を抑制してモータ2の回転数を高める成分である。
目標電流設定部17は、トルクセンサ1の出力である操舵力TをA/D変換し、この操舵力Tとモータ2の回転速度rとに基づいて、モータ2に通電するq軸(トルク軸)目標電流Tiqおよびd軸(磁束軸)目標電流Tidを設定する。電流偏差算出部18は、q軸目標電流Tiqおよびd軸目標電流Tidと、q軸駆動電流iqおよびd軸駆動電流idとから、q軸目標電流Tiqとq軸駆動電流iqとの偏差であるq軸電流偏差Δiq、およびd軸目標電流Tidとd軸駆動電流idとの偏差であるd軸電流偏差Δidを算出する。
PWMデューティ算出部19は、q軸電流偏差Δiqおよびd軸電流偏差Δidに基づいて、この電流偏差をなくすように、例えばPI(比例−積分)フィードバック制御によってモータ2のPWM駆動の仕事量を算出し、3相の仕事量Lu、Lv、Lwとして出力する。PWMパルス発生部20は、3相の仕事量Lu、Lv、Lwに応じて、インバータ3のスイッチング素子11を駆動させるPWMパルスを発生する。
参照電流算出部21は、q軸目標電流Tiqとd軸目標電流Tidと回転速度rとからコントローラ4の異常を検出するための参照電流MiTを算出する。送信部22は、参照電流MiTを監視器5に送信する。
監視器5を構成する各ブロックは、ハードウェアで構成されている。
監視器5は、電流検出器23と、零点検出器24と、ラッチ回路25と、受信機26と、異常判定器27とを有している。
電流検出器23は、抵抗器12で検出されたモータ2のV相の駆動電流ivをA/D変換して出力する。零点検出器24は、回転位置センサ9からのsin相およびcos相の出力信号の振幅が、ほぼ0となるロータ31の回転位置を検出する。ラッチ回路25は、電流検出器23の出力を、零点検出器24の出力に応じてサンプリングして標本電流MiMとして保持する。
受信機26は、送信部22から送信された参照電流MiTを受信する。異常判定器27は、コントローラ4の異常を判定するための判定閾値を有しており、標本電流MiMと、参照電流MiTとの差を比較し、判定閾値に基づいてコントローラ4の異常を判定する。
図2は、図1の回転位置センサ9を示す構造図である。
図2において、この回転位置センサ9は、電源によって励磁される1相の励磁コイル28と、互いに90度の角度で配設されたsin相受信コイル29およびcos相受信コイル30と、モータ2の回転子に接続されたロータ31とを有している。
図3(a)〜(c)は、回転位置センサ9の励磁信号、sin相出力信号、およびcos相出力信号を示す説明図である。
図3(a)の高周波で励磁コイル28を励磁することにより、sin相受信コイル29およびcos相受信コイル30からは、ロータ31の回転位置に応じて振幅が変化した図3(a)および(b)の信号が出力される。
この図3(a)および(b)の信号の包絡線を検出することにより、ロータ31の回転角θ即ち回転子の回転角θを算出することができる。
以下、上記構成の電動パワーステアリング装置についての動作を説明する。まず、操舵力Tを補助する動作について説明する。
図4は、図1に示したモータ2の3相の駆動電流iu、iv、iwと、回転位置センサ9のsin相およびcos相の出力信号との関係の一例を示す説明図である。なお、図4において、d軸目標電流Tidは0であるものとする。
モータ2は、図4に示すように、各相に通電される電気的通電角が互いに120度オフセットした正弦波である3相の駆動電流iu、iv、iwが通電され、正弦波駆動されている。
モータ2の各相に通電される3相の駆動電流iu、iv、iwは、抵抗器12によって検出される。3相の駆動電流iu、iv、iwは、増幅器10で増幅され、電流検出部13に入力される。3相の駆動電流iu、iv、iwは、電流検出部13でA/D変換され、2軸電流算出部15に出力される。
回転子の回転位置は、回転位置センサ9によって検出され、図4に示すように、sin相およびcos相の信号が出力される。sin相およびcos相の出力信号は、増幅器10で増幅され、回転角度算出部14に入力される。回転角度算出部14では、sin相およびcos相の出力信号から正接(tan)の逆関数を用いて、回転子の回転角θが算出され、2軸電流算出部15および回転速度算出部16に出力される。
2軸電流算出部15では、3相の駆動電流iu、iv、iwと回転子の回転角θとから、次式(1)を用いて、q軸駆動電流iqおよびd軸駆動電流idが算出される。
Figure 2006271064
式(1)で算出されたq軸駆動電流iqおよびd軸駆動電流idは、電流偏差算出部18に出力される。
回転速度算出部16では、回転子の回転角θの変化速度に基づいて、回転子の回転速度rが算出され、目標電流設定部17に出力される。
目標電流設定部17では、トルクセンサ1の出力である操舵力TがA/D変換され、この操舵力Tとモータ2の回転速度rとに応じて、q軸目標電流Tiqとd軸目標電流Tidとが設定される。
ここで、一般的に、q軸成分は、モータ2の出力トルクに比例するものであり、q軸目標電流Tiqは、トルクセンサ1の出力に比例して設定される。d軸成分は、モータ2の速度に比例するものであり、d軸目標電流Tidは、モータ2の回転速度rに比例して設定される。
電流偏差算出部18では、q軸目標電流Tiqおよびd軸目標電流Tidと、q軸駆動電流iqおよびd軸駆動電流idとから、q軸目標電流Tiqとq軸駆動電流iqとの偏差であるq軸電流偏差Δiq、およびd軸目標電流Tidとd軸駆動電流idとの偏差であるd軸電流偏差Δidが算出される。
PWMデューティ算出部19では、q軸電流偏差Δiqおよびd軸電流偏差Δidに基づいて、この電流偏差をなくすように、例えばPI(比例−積分)フィードバック制御によってモータ2のPWM駆動の仕事量が算出され、3相の仕事量Lu、Lv、Lwとして出力される。
PWMパルス発生部20では、3相の仕事量Lu、Lv、Lwに応じて、インバータ3のスイッチング素子11を駆動させるPWMパルスが発生される。
このように、q軸電流偏差Δiqおよびd軸電流偏差Δidがなくなるようにフィードバック制御されるので、モータ2は目標電流に向かって帰還制御される。
PWMパルス発生部20から出力されたPWMパルスは、プリドライバ6で増幅されてインバータ3に入力される。
インバータ3では、PWMパルスに従ってスイッチング素子11が動作され、バッテリ7の直流電源が3相の交流電圧に変換される。
モータ2は、3相の交流電圧によって駆動され、運転者の操舵力Tを補助する所望のトルクが発生される。
次に、コントローラ4を監視する動作について説明する。
参照電流算出部21では、q軸目標電流Tiqおよびd軸目標電流Tidから、参照電流MiTが算出され、送信部22を介して参照電流MiTが監視器5に送信される。参照電流MiTの算出方法については、後述する。
受信機26では、コントローラ4から送信された参照電流MiTが受信され、異常判定器27に出力される。
モータ2のV相に通電される駆動電流iv(図4参照)は、抵抗器12によって検出される。V相の駆動電流ivは、増幅器10で増幅され、電流検出器23に入力される。V相の駆動電流ivは、電流検出器23でA/D変換され、ラッチ回路25に出力される。
また、回転子の回転位置は、回転位置センサ9で検出され、sin相およびcos相の出力信号(図4参照)が零点検出器24に出力される。零点検出器24では、sin相およびcos相の出力信号の零点の位置が検出され、ラッチ回路25に出力される。
ここで、零点検出器24は、sin相およびcos相の出力信号の振幅が所定値以下の領域(図2(b)および図2(c)参照)を零点領域として検出している。よって、零点検出器24は、sin相およびcos相の出力信号の包絡線を検出する必要が無く、小規模かつ安価な回路構成で実現することができる。
ラッチ回路25では、零点検出器24の出力に応じて、回転位置センサ9の出力が0を横切る点でのモータ2のV相駆動電流ivがサンプリングされ、標本電流MiMとして保持される。
ここで、モータ2のV相駆動電流ivと、回転位置センサ9の出力との関係について図4を用いて説明する。まず、簡単のため、d軸目標電流Tidが0である場合について説明する。
図4において、sin相およびcos相の出力信号とモータ2の各相への通電角との関係は1対2であり、センサ出力1周期の間に通電角は2回転する。また、通電角を基準として、回転位置センサ9の出力は電気角で30度オフセットしている。
したがって、回転位置センサ9のsin相およびcos相の出力信号が0を横切る際にモータ2のV相駆動電流ivのピーク値を得ることができる。
このとき、ラッチ回路25には、V相駆動電流ivのピーク値が標本電流MiMとして保持される。
また、相電流のピーク値とq軸電流とは、√3対2の関係にあるので、q軸目標電流Tiqから、V相駆動電流ivのピーク値を演算することができる。この電流値を参照電流MiTとすると、参照電流MiTは、次式(2)で表される。
Figure 2006271064
続いて、モータ2の通電方向の検出について図4および図5を用いて説明する。
図5は、モータ2の3相の駆動電流iu、iv、iwと、回転位置センサ9のsin相およびcos相の出力信号との関係の一例を示す別の説明図である。図4の通電方向を時計方向とすると、図5の通電方向は、反時計方向となる。
図4および図5において、通電方向が逆転すると各相の駆動電流iu、iv、iwの正負の極性が反転し、回転位置センサ9のsin相とcos相とでは、出力の零点における各相の駆動電流iu、iv、iwの正負の極性が逆の関係になる。
例えば、図4の場合には、sin相出力信号の零点におけるV相の駆動電流ivが負であるのに対して、図5の場合には、sin相出力信号の零点におけるV相の駆動電流ivが正となる。
よって、この正負の極性からモータ2の通電方向を検出することができる。
図1に戻って、異常判定器27では、上記のq軸目標電流Tiqから演算された参照電流MiTとラッチ回路25に保持された標本電流MiMとが比較される。参照電流MiTと標本電流MiMとの差が、上記の判定閾値以上である状態が任意に設定される所定時間以上継続した場合に、異常判定器27は、コントローラ4が異常であると判定し、プリドライバ6に出力の停止指令を出力し、モータ2の駆動は停止される。
次に、d軸目標電流Tidが0でない場合について図6を用いて説明する。
図6は、モータ2の3相の駆動電流iu、iv、iwと、回転位置センサ9のsin相およびcos相の出力信号との関係の一例を示すさらに別の説明図である。
図6において、d軸目標電流Tiqが0でない場合、d軸目標電流Tidによって与えられる角度δだけモータ2の3相の駆動電流iu、iv、iw全体が移動し、センサの零点とV相電流のピーク位置とがオフセット角δを持つ。
このとき、ラッチ回路25には、ピーク位置からオフセット角δずれた位置のV相駆動電流ivが標本電流MiMとして保持される。
ここで、d軸目標電流Tidが0でない場合の参照電流MiTは、d軸目標電流Tidによって与えられるオフセット角δを考慮して、次式(3)で示される。
Figure 2006271064
よって、d軸目標電流Tidが0でない場合についても、参照電流MiTと標本電流MiMとを比較することにより、コントローラ4の異常を検出することができる。
ここで、異常判定器27の動作について詳細に説明する。操舵トルクは運転の状況によって時々刻々と変化するものであり、また電流の帰還制御には応答の遅れを伴う。そのため、コントローラ4の正常動作時においても、参照電流MiTと標本電流MiMとの間にはある程度の偏差が生じる。
このため、異常判定器27は、この通常の偏差よりも大きな偏差(判定閾値)が任意に設定される所定の時間以上継続した場合に、コントローラ4の動作が以上であると判定する。
この判定閾値は、予め決められた値であるが、この値は、自動車の操舵特性やモータ2の電気的特性によって異なるものである。よって、この異なる特性に対応するために、コントローラ4は、装置の起動時に判定閾値を監視器5に送信する。監視器5は、この判定閾値に基づいて、コントローラ4の異常判定を行う。
ここで、判定閾値が随時更新されるようにすると、コントローラ4の動作が異常になった場合に、コントローラ4の異常動作に応じてこの判定閾値も異常となる可能性があり、監視器5が正常な異常判定を行うことができなくなる。そのため、コントローラ4から監視器5に判定閾値を送信するのは、装置の起動時に一度だけとする。
この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置によれば、監視器5がモータ2のV相駆動電流ivから得られる標本電流MiMとq軸目標電流Tiqから得られる参照電流MiTとの差に基づいてコントローラ4の異常を判定し、コントローラ4が異常であると判断した場合には、ブラシレスモータ2の駆動を停止するので、構成が小規模でコストダウンできるとともに、監視機能を損なうことのない電動パワーステアリング装置を得ることができる。
なお、上記実施の形態1では、モータ2のV相電流と回転位置センサ9の出力との位相の関係を図3に示したが、勿論このものに限定されるものではなく、回転位置センサ9の出力がほぼ0となる点で、モータ2の任意の相のピーク電流を検出できるものであれば、位相の関係は別のものであってもよい。
また、遮断器8は、インバータ3とバッテリ7との接続する部分と、インバータ3とモータ2との接続する部分とが一体になっているが、バッテリ7とインバータ3とをつなぐ遮断器8と、インバータ3とモータ2とをつなぐ遮断器8が別々のものであってもよい。
また、遮断器8は、インバータ3からモータ2に電力を供給する線のうち、2本を遮断するようになっているが、3本全てを遮断する構成であってもよい。
また、モータ2の駆動を停止する方法として、プリドライバ6に出力の停止指令を出力するとしたが、勿論このものに限定されるものではなく、遮断器8を解放してインバータ3とバッテリ7との接続を遮断してもよいし、インバータ3とモータ2との接続を遮断してモータ2の駆動を停止してもよい。この場合も、上記と同様の効果を奏することができる。
この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置を示すブロック図である。 図1の回転位置センサを示す構造図である。 (a)〜(c)は、回転位置センサの励磁信号、sin相出力信号、およびcos相出力信号を示す説明図である。 図1に示したモータの3相の駆動電流と、回転位置センサのsin相およびcos相の出力信号との関係の一例を示す説明図である。 モータの3相の駆動電流と、回転位置センサのsin相およびcos相の出力信号との関係の一例を示す別の説明図である。 モータの3相の駆動電流と、回転位置センサのsin相およびcos相の出力信号との関係の一例を示すさらに別の説明図である。
符号の説明
1 トルクセンサ、2 正弦波駆動式3相DCブラシレスモータ、3 インバータ、4 コントローラ(制御手段)、5 監視器(監視手段)、9 回転位置センサ(回転位置検出手段)、id d軸駆動電流、iq q軸駆動電流、Tid d軸目標電流、Tiq q軸目標電流、Δid d軸電流偏差、Δiq q軸電流偏差、iu U相駆動電流、iv V相駆動電流、iw W相駆動電流、Lu U相仕事量、Lv V相仕事量、Lw W相仕事量、MiM 標本電流、MiT 参照電流、T 操舵力、r 回転速度、θ 回転角、δ オフセット角。

Claims (8)

  1. 操舵力を検出するトルクセンサと、
    前記操舵力を補助するブラシレスモータと、
    前記ブラシレスモータを駆動するインバータと、
    前記トルクセンサの出力に応じて前記ブラシレスモータに通電する目標電流を算出し、前記目標電流に基づいて前記インバータを介して前記ブラシレスモータを制御する制御手段と、
    前記制御手段の動作状態を監視する監視手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記目標電流に応じて算出した参照電流を前記監視手段に送信し、
    前記監視手段は、所定の周期で前記ブラシレスモータの所定の相に通電される駆動電流を検出し、前記駆動電流と前記参照電流との差が異常条件を満たした場合に、前記制御手段が異常であると判定して前記ブラシレスモータの駆動を停止すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ブラシレスモータの回転子の回転位置を検出する回転位置検出手段をさらに備え、
    前記所定の周期は、前記回転位置検出手段のsin相出力およびcos相出力の振幅がほぼ0となる周期であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御手段は、前記目標電流をd軸(磁束軸)目標電流と、前記d軸目標電流に直交するq軸(トルク軸)目標電流とに分割し、前記d軸目標電流と前記q軸目標電流とから前記参照電流を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記異常条件は、前記駆動電流と前記参照電流との差が所定の判定閾値以上となる状態が所定時間継続することであることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記制御手段は、前記所定の判定閾値を起動時に一度だけ前記監視手段に伝達することを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記監視手段は、前記インバータを構成するスイッチング素子の動作を停止して前記ブラシレスモータの駆動を停止することを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記監視手段は、前記インバータへの電源の供給を停止して前記ブラシレスモータの駆動を停止することを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記監視手段は、前記インバータと前記ブラシレスモータとの接続を遮断して前記ブラシレスモータの駆動を停止することを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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