JP2006269658A - 実装基板の固定構造、及び、該固定構造を備えた記録装置 - Google Patents
実装基板の固定構造、及び、該固定構造を備えた記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006269658A JP2006269658A JP2005084377A JP2005084377A JP2006269658A JP 2006269658 A JP2006269658 A JP 2006269658A JP 2005084377 A JP2005084377 A JP 2005084377A JP 2005084377 A JP2005084377 A JP 2005084377A JP 2006269658 A JP2006269658 A JP 2006269658A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mounting substrate
- shield plate
- mounting
- sheet metal
- fixing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
- Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Abstract
【課題】実装スペースと回路設計の自由度とを損なうことなく、実装基板を強固に固定し、トランジスタ等の電子部品から発生した熱を効果的に放出させることができる実装基板の固定構造を提供する。
【解決手段】ネジ140をメイン基板110におけるトランジスタ130、130の近傍位置に挿通させ、トランジスタ130、130をシールドプレート120aと面接触するように固定し、ネジ140の先端140aを含めた固定部122全体をメイン基板110側に凹ませた。
【選択図】図7
【解決手段】ネジ140をメイン基板110におけるトランジスタ130、130の近傍位置に挿通させ、トランジスタ130、130をシールドプレート120aと面接触するように固定し、ネジ140の先端140aを含めた固定部122全体をメイン基板110側に凹ませた。
【選択図】図7
Description
本発明は、電子部品等が面実装される実装基板の固定構造に関し、特に、該実装基板と間隔を有して配設される板金に実装基板を固定する実装基板の固定構造に関する。また、当該実装基板の固定構造を備えた記録装置に関する。
例えば、インクジェット式プリンタに代表される記録装置には、一般的な電子機器と同様に、トランジスタ、IC、CPU等の電子部品が使用され、これらの電子部品は電気回路が形成されたプリント基板(以下、「実装基板」という)に実装されている。そして、電子部品から発生する電磁波、或いは、外部から電子部品に入射する電磁波をカットする為に、板金からなる電磁波シールド部材が実装基板を覆うように配設されている。電子部品が実装される実装基板と、電磁波シールド部材とは、ネジ等の固定部材により互いに固定されており、このような実装基板の固定構造は、例えば、特許文献1に記載されている。
また、実装基板に面実装される電子部品の中には、トランジスタのように大きな熱を発生するものがあり、このように発熱する電子部品には、放熱板(ヒートスプレッダ)を備えたものや、発熱量が更に大きいCPU等では、放熱板にヒートシンクや冷却ファンを装着させた放熱手段が用いられている。このような放熱手段の一つとして、実装基板を覆うように配設された電磁波シールド部材を放熱手段として利用するものがあり、例えば、特許文献2に記載されている。
実開平5−38991号公報
特開2003−298283号公報
上記特許文献1には、電磁波シールド部材からなるシールドプレートの着脱を容易とし、且つ、プリント基板(実装基板)における実装スペースの拡大を可能とする、シールドケースとシールドプレートとのプリント基板への固定構造が開示されている。当該固定構造では、シールドケースの仕切り板に切欠きリードを設け、雌ネジが形成されたスクリューをプリント基板及びこのプリント基板の下側に配置されたシールドプレートに設けられた取付け穴に挿入し、前記切欠きリードと螺合させることにより、シールドケース及びシールドプレートをプリント基板に固定している。しかし、この固定構造では、シールドケースの仕切り板に切欠きリードを設け、雌ネジが形成されたスクリューをこの切欠きリードと螺合させるので、仕切り板の配設によって、プリント基板における、実装スペースと回路設計の自由度とが制限される虞が生じる。
また、上記特許文献2には、回路基板(実装基板)周辺の省スペース化を図ることのできる電子部品用の放熱手段が開示されている。当該放熱手段では、発熱する電子部品が実装された回路基板に、該回路基板を覆うように電磁波シールド部材が配設され、該電磁波シールド部材は電磁波シールド性能を有すると共に高い熱伝導性を併せ持ち、且つ、前記電子部品の平坦な上面と接触するように凹部が形成されている。これにより、電子部品から発生する電磁波は電磁波シールド部材によって遮蔽されると共に、電子部品から発生する熱は凹部を介して電磁波シールド部材全体から放出される。しかし、この放熱手段では、発熱する電子部品の上面と接触するように凹部が電磁波シールド部材に形成されているだけなので、電子部品の上面と電磁波シールド部材の凹部との間に隙間が生じると、十分な放熱効果が得られなくなってしまう。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、実装基板における実装スペースと回路設計の自由度とを損なうことなく、実装基板を強固に固定でき、更に、実装基板に実装されたトランジスタ等の電子部品から発生した熱を効果的に放出させることができる実装基板の固定構造、及び、当該実装基板の固定構造を備えた記録装置を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の実装基板の固定構造では、板金と、該板金と間隔を有して配設される実装基板と、該実装基板に面実装される電子部品と、前記実装基板を前記板金に固定する固定部材と、を備え、該固定部材を前記実装基板の反対面側から挿通させ、当該固定部材の先端を回転させて前記板金に形成された貫通孔に螺入させることにより前記実装基板を前記板金に固定する実装基板の固定構造であって、前記固定部材は前記実装基板における前記電子部品の近傍位置に挿通され、前記電子部品は、非実装面が前記板金に面接触するように固定され、前記板金における前記貫通孔の周辺部を、前記固定部材の先端を含めて前記実装基板側に凹ませたことを特徴としている。これにより、前記電子部品は非実装面が前記板金に面接触するように固定され、前記実装基板は前記電子部品の近傍位置に挿通される前記固定部材により前記板金に固定されるので、前記実装基板における実装スペースと回路設計の自由度とを損なうことなく、実装基板を強固に固定でき、更に、前記電子部品から発生した熱を効果的に放出させることが可能である。
また、本発明の実装基板の固定構造では、前記貫通孔の両側にスリットを形成し、該スリットの間の部分を前記実装基板側に凹ませたことを特徴としている。これにより、前記板金をより確実に前記電子部品の非実装面と面接触させることが可能である。
また、本発明の実装基板の固定構造では、絞り加工により前記板金を前記実装基板側に凹ませたことを特徴としている。これにより、前記板金を、容易且つ確実に、前記実装基板側に凹ませることが可能である。
また、本発明の実装基板の固定構造では、前記電子部品は、前記実装基板に少なくとも2つ面実装され、更に、前記固定部材の両側に対称に配置されることを特徴としている。これにより、2つの電子部品から発生した熱を効率よく放出させることが可能である。
また、本発明の実装基板の固定構造では、前記電子部品は、動作時に発熱する発熱源を構成し、前記板金を放熱板として用いることを特徴としている。これにより、前記板金を放熱板として用いるので、前記電子部品から発生した熱は前記板金全体に伝播し、放熱効果を更に向上させることが可能である。
上記目的達成のため、本発明の記録装置では、被記録媒体に記録する記録装置であって、上記それぞれの実装基板の固定構造を備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置を提供することが可能である。
以下、本発明に係る実装基板の固定構造の一実施形態として、記録装置の1つであるインクジェット式プリンタに用いられている実装基板の固定構造について、図1乃至図8を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一の実施形態に係る記録装置1の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。図2は、スキャナユニット5を取り外した記録装置1の内部構成を示す斜視図である。図3は、記録装置1の内部構成で、第1サイドフレーム61、シールドプレート120a等を示す斜視図である。図4は、記録装置1の外装ハウジングを取り外した状態を示す斜視図である。先ず、図1〜図4を参照して、記録装置1の概略について説明する。
記録装置1は、プリンタ機能に加えてスキャナ機能を有するいわゆる複合機であって、プリンタ機能を有する装置本体3と、該装置本体3の上方に配設されてスキャナ機能を有するスキャナユニット5と、該スキャナユニット5の後方に配設された給送部7とを備える。
装置本体3は主としてインクジェット式プリンタとしてのプリンタ機能を備えた本体部であって、この装置本体3の前面側には、排出される被記録媒体(記録用紙)を受ける排出受け部9が配設されている。この排出受け部9は、プリンタ機能の使用時に手前側(図1に示す矢印Aの方向)にほぼ90度回動した状態で記録後の被記録媒体を受けるようにして使用される。
また、記録装置1の上面左側には、記録装置1の操作部に相当する操作パネル11が配設され、スキャナユニット5を使用したスキャニング機能、装置本体3での記録機能、及び、スキャニングした画像を記録する機能等が、この操作パネル11において操作可能である。
次に、スキャナユニット5は、後方側に設けられた図示しない回動軸を中心に上方(図1に示す矢印Bの方向)へ回動することにより開閉可能な蓋体15を備え、蓋体15の下側にはスキャニングを行う際に対象となる印刷物等を載置する図示しないガラス載置面が形成されている。更に、ガラス載置面の下方には読み取りヘッド69(図4参照)が設けられている。なお、スキャナユニット5は、それ自体が全体として回動軸17を中心に上方(図1に示す矢印Bの方向)へ回動することで装置本体3の上部が開放され、記録部を構成するキャリッジ等の内部機構のメンテナンス作業等を容易に行うことが可能となっている。
次に、給送部7は、図1に示すように、不使用時には給送カバー19によって閉鎖されているが、給送カバー19を後方側へ回動させることにより、図2に示すように、給送部7は開放状態となり、そして、所定の角度倒された状態で固定され、媒体サポートとして機能する。
また、記録装置1の前面左側には、図示しない記憶媒体(カード型の半導体メモリ)を着脱自在に装着可能なカードスロット13(13a、13b、13c)が配設されている。記録装置1は、この記憶媒体から画像データを直接読み出し、記録実行用のデータを生成し、当該データに基づいて被記録媒体に記録を行うことも可能に構成されている。
次に、媒体サポートとしても機能する給送カバー19の下方には、図2に示すように、被記録媒体としての記録用紙Pの側端をガイドする固定エッジガイド25と、同様に記録用紙Pの側端をガイドすると共に記録用紙Pの幅寸法に合わせて移動可能な可動エッジガイド21とが設けられている。給送カバー19が開放状態にある時、給送部7には給送口27(図2参照)が形成され、給送口27に収容された記録用紙Pが図示しない送り機構により一枚ずつ給送口27から記録部へ送り出されるようになっている。
次に、記録装置1の基体(フレーム)について、図2及び図3を参照して説明する。なお、図3は、図2において、キャリッジ37側から、シールドケース120の方向を見た状態を示す斜視図である。
図2、図3に示すように、記録装置1は、主走査方向に延びると共に垂直面と平行に配置されるメインフレーム59と、メインフレーム59の両側においてメインフレーム59と直交するように、且つ、メインフレーム59と一体的に設けられる第1サイドフレーム61(図3参照)及び第2サイドフレーム63(図2参照)と、によってその基体が構成されている。なお、第1サイドフレーム61には、図3に示すように、後述するシールドケース120(シールドプレート120a)が、第1サイドフレーム61と平行に、第1サイドフレーム61に固定されている。
第1サイドフレーム61と第2サイドフレーム63とにはキャリッジガイド軸38が掛架され、当該キャリッジガイド軸38によって、キャリッジ37が主走査方向に案内される。キャリッジ37は、記録ヘッド35(図4参照)と、複数色の各色毎に独立したインクカートリッジ34(図2、図4参照)とを備え、インクカートリッジ34から記録ヘッド35へインクが供給されるようになっている。
また、第2サイドフレーム63近傍においてキャリッジ37の往復移動領域の下部にはキャップユニット55(図2参照)が配設され、当該キャップユニット55により、記録ヘッド35が封止されてノズル開口の目詰まりが防止される。そして、図示しないポンプユニットからの負圧の供給を受けてノズル開口からのインク吸引が行われ、インク目詰まりの回復動作が行われる。
なお、キャリッジ37は、図4に示すキャリッジモータ89に設けられた駆動プーリ36(図3参照)と、自由回転可能に設けられた図示しない従動プーリとに巻回された無端ベルト48の一部に固定され、キャリッジモータ89(図4参照)の駆動によって主走査方向に往復移動する。
次に、スキャナユニット5について、図4を参照して説明する。図4は、スキャナユニット5の構成要素である読み取りヘッド69、メイン基板110と該読み取りヘッド69とを接続するフレキシブル・フラット・ケーブル(以下、「FFC」という)71、及び、記録装置1における他の構成要素との位置関係を示す。読み取りヘッド69は、第1サイドフレーム61側をホームポジションとし(図4に示す状態)、キャリッジ37と同様に、主走査方向に往復移動するように構成されている。FFC71は、読み取りヘッド69のホームポジション側に位置するメイン基板110から第2サイドフレーム63の側へと延び、そして略U字形の形状をなすように折り返して、読み取りヘッド69に接続され、読み取りヘッド69の往復移動に追従して変形するようになっている。
次に、メイン基板110とシールドケース120について説明する。メイン基板110は、図4に示すように、第1サイドフレーム61の外側に、第1サイドフレーム61と略平行に配置されている。実装基板としてのメイン基板110には、図4では図示を省略した、トランジスタ130、130、ICチップ131a等の電子部品が、メイン基板110の両面に実装されている(図6(B)参照)。また、図4に示すように、メイン基板110において、記録装置1の前面に相当する位置には前述したカードスロット13a、13b、13cが設けられていて、記録装置1の背面に相当する位置には外部機器(例えば、ホストコンピュータ)との接続を可能とするインタフェース部としてのUSBスロット87が設けられている。
また、メイン基板110の上方であって記録装置1の上面に相当する位置には、前述した操作パネル11を構成する操作基板11aが配置され、メイン基板110と図示しないハーネスを介して接続されている。
そして、メイン基板110に実装された電子部品から放射される電磁波や、或いは外部から当該電子部品に入射される電磁波を遮蔽する為に、メイン基板110は、箱形のシールドケース120により全体が覆われるようになっている(図2参照)。シールドケース120は、薄板状の金属製シールド部材(板金)からなる2枚のシールドプレート120a(図3参照)、120b(図2参照)により略構成されている。シールドプレート120a、120bは、メイン基板110の両面から、それぞれ所定の間隔を有して、メイン基板110を挟むように配設されている。
シールドプレート120aは、図3に示すように、メイン基板110の内側(記録装置1の内部方向)に配設され、第1サイドフレーム61と平行に、第1サイドフレーム61に固定されている。シールドプレート120bは、図2に示すように、メイン基板110の外側(記録装置1の外部方向)に配設され、多数の孔がシールドプレート120bに形成されている。
なお、シールドプレート120a、120bは、導電性を有する金属材料で形成され、本実施形態では、アルミニウム(アルミニウムは高価なため、メッキ鋼板が使用されるケースも多い)が用いられている。しかし、シールドプレート120a、120bは、電磁波シールド機能を有し且つ熱伝導率の高い材料であれば、どのようなものであっても構わない。
次に、本発明に係るメイン基板110(実装基板)の固定構造について、図5乃至図7を参照して説明する。
図5は、メイン基板110を覆うように配設されたシールドプレート120aを示す平面図(A)及びその断面図(B)である。なお、図5(A)は、図3において、矢印Dの方向からシールドプレート120aを見た状態を示し、図5(B)は、図5(A)におけるX−X線断面を示す。
シールドプレート120aは、図5(A)、(B)に示すように、略矩形の平板状に形成されており、略中央に段差が形成されている。すなわち、図5(B)に示すように、シールドプレート120aの左側における、メイン基板110からの高さが、右側の高さより高い。これは、メイン基板110における左側の位置に、前述したカードスロット13b、13cが配設されている為である。
メイン基板110は、両面に電気回路が形成された両面基板で、図5(B)に示すように、トランジスタ130、130、ICチップ131a、トランス等のその他の電子部品131bを両面に実装している。メイン基板110に実装されたこれらの電子部品は、メイン基板110に形成された図示しない電気回路にそれぞれ接続されている。
本実施形態では、図5(B)におけるメイン基板110の上面(以下、「第1の面110a」という)側に、トランジスタ130、130、ICチップ131a等の背の低い電子部品が配置され、これらの電子部品を覆うように、シールドプレート120aが配設されている。一方、図5(B)におけるメイン基板110の下面(以下、「第2の面110b」という)側には、トランス等の背の高い電子部品131bが主に配置され、図5(B)では図示しないシールドプレート120b(図2参照)が、これらの電子部品131bを覆うように配設されている。
また、本実施形態では、図5(A)に示すように、メイン基板110(シールドプレート120a)の中央付近に、2つのトランジスタ130、130が並設されている。また、このトランジスタ130、130は、図5(B)に示すように、トランジスタ130、130の上面とシールドプレート120aの下面とが接触した状態で、メイン基板110(第1の面110a)に実装されている。
また、シールドプレート120aにおいて、このトランジスタ130、130に対応する位置には、二つのスリット121、121が形成されている(図5(A)参照)。スリット121、121は、平面視帯状に、シールドプレート120aを貫通して形成されている。この2つのスリット121、121に挟まれた部分は、平面視略矩形の固定部122になっている(図5(A)参照)。すなわち、この固定部122は、図5(A)に示すように、2つのトランジスタ130、130の間に位置するように、シールドプレート120aに形成されている。
また、メイン基板110には、実装された2つのトランジスタ130、130の中間に挿通孔111(図7参照)が形成されている。挿通孔111は平面視円形の貫通孔で、この挿通孔111には、メイン基板110の下側(第2の面110b)から、メイン基板110をシールドプレート120aに固定するネジ140(固定部材)が挿通される(図5(B)、図7参照)。また、シールドプレート120aの固定部122には、挿通孔111に対応する位置(略中央)にネジ孔122cが形成されており(図5(A)参照)、挿通孔111に挿通されたネジ140がこのネジ孔122cに螺入される(図5(B)参照)。すなわち、メイン基板110の下側(第2の面110b)から挿通孔111にネジ140を挿通させ、このネジ140を回転させ、シールドプレート120aのネジ孔122cに螺入させることで、メイン基板110をシールドプレート120aに固定している。
次に、本発明に係るメイン基板110の固定構造の特徴部分について、図6及び図7を参照して、詳細に説明する。
図6は、シールドプレート120aにおける固定部122の周辺部分(図5(A)に示すEの部分)を拡大して示す平面図である。図7は、メイン基板110と、シールドプレート120と、トランジスタ130と、ネジ140とを拡大して示す側断面図である。なお、図7(A)は図6におけるX−X線断面を示し、図7(B)は同Y−Y線断面を示す。
固定部122は、図6に示すように、ネジ孔122cが形成された平面部122aと、平面部122aを挟む2つの斜面部122b、122bとから構成される。平面部122aは、図7(A)、(B)に示すように、シールドプレート120aよりメイン基板110側に、シールドプレート120aと略平行に形成されている。すなわち、前述したように、スリット121、121に挟まれて形成された固定部122は、メイン基板110側に凹んだ形状を有している。
シールドプレート120aにこのような固定部122を設ける方法(手段)は、スリット121、121や固定部122が形成されていないシールド部材に、先ず、スリット121、121とネジ孔122cとを形成し、次に、絞り加工によって、図7(A)、(B)に示す形状に加工するのが一般的である。本実施形態では、例えば、抜き打ちプレス加工によって、スリット121、121とネジ孔122cとを同時に形成させた後、絞り型を用いたプレス絞り加工によって、固定部122を凹んだ形状に変形させている。固定部122は、前述したように、スリット121、121によりその周辺部分から分離されているので、固定部122を凹んだ形状に加工することは容易である。
このように、両側にスリット121が形成され、メイン基板110側に凹んだ形状を有する固定部122を、抜き打ちプレス加工と、絞りプレス加工とによって、容易且つ確実に、シールドプレート120aに形成させることが可能である。しかし、シールドプレート120aに固定部122を設ける方法(手段)は、レーザー加工等のその他の方法(手段)によるものであっても当然良い。
また、並設された2つのトランジスタ130、130は、挿通孔111(ネジ140)に対して互いに対称になるように、メイン基板110(第1の面110a)に実装されている(図7(A)参照)。そして、シールドプレート120aは、図7(A)、(B)に示すように、トランジスタ130、130のメイン基板110に実装されている実装面(下面)と反対側の面(以下、「非実装面」という)と、シールドプレート120aの下面とが良好に接触(面接触)するように形成されている。
上記トランジスタ130、130が第1の面110aに実装されたメイン基板110に、ネジ140を第2の面110b側から挿通させると、前述したように、ネジ140をシールドプレート120a(固定部122)のネジ孔122cに螺入させることができる。ネジ140を回転させると、ネジ140の先端140aが平面部122aを突き抜け、更に回転させて、メイン基板110をシールドプレート120aに固定することができる。この際、固定部122(平面部122a)は、ネジ140により、メイン基板110側に引っ張られるので、シールドプレート120aの下面が、トランジスタ130、130の上面(非実装面)に強く押し付けられる。
このように、メイン基板110は、トランジスタ130、130を挟んだ状態で、ネジ140を介して、シールドプレート120aに固定される。また、メイン基板110とシールドプレート120aとには、このネジ140(固定部122)以外にも、それぞれの端部付近に他の固定接続部が設けられているが、メイン基板110、シールドプレート120aの略中央部をネジ140を介して固定するので、メイン基板110のシールドプレート120aへの固定を一層強固にすることが可能である。
また、トランジスタ130、130は発熱する電子部品であるが、本発明に係るメイン基板110の固定構造では、トランジスタ130、130で発生した熱を、シールドプレート120a側に放出することが可能である。すなわち、本実施形態では、シールドプレート120aは、前述したように、トランジスタ130、130と良好に面接触するように形成され、更に、トランジスタ130、130に強く押し付けられているので、トランジスタ130、130で発生した熱は、すみやかにシールドプレート120a側に放出される。なお、シールドプレート120aは、前述したように、導電性と高い熱伝導性とを有する材料によって形成されている。
また、本実施形態では、固定部122はシールドプレート120aの一部をメイン基板110側に凹ませて形成され、更に、固定部122(ネジ孔122c)に螺入されたネジ140の先端140aを含む全体をシールドプレート120aの面よりメイン基板110側に凹ませている。すなわち、固定部122をメイン基板110側に凹ませて形成し、ネジ140の先端140aがシールドプレート120aから突出しないようにした。これにより、ネジ140の先端140aを気にすることなく、メイン基板110、シールドプレート120a等の配置を決めることができるので、設計上の自由度を向上させることが可能である。
図8は、メイン基板110、シールドプレート220a(比較例)等を拡大して示す側断面図で、図7(A)に対応する比較例を示す図である。図8に示す比較例では、平坦なシールドプレート220a(比較例)にネジ孔222cが形成され、このネジ孔222cにネジ240(比較例)が螺入されている。これ以外の構成は、図7(A)と同一であるので、図7(A)と同一の符号で示し、その説明を省略する。
図8に示す比較例では、ネジ240の先端240aがシールドプレート220aから突出している。このように、シールドプレート220aから突出した先端240aは、記録装置1の設計や組み立てにおいて障害となる虞を生じさせる。例えば、記録装置1では、図3に示すように、シールドプレート120aは第1サイドフレーム61に固定されているので、ネジ140の先端140aをシールドプレート120より突出させることはできない。すなわち、第1サイドフレーム61の形状を変更しないと、図8に示す比較例を用いることができない。
このように、本発明に係るメイン基板110の固定構造では、固定部122をメイン基板110側に凹ませて形成し、ネジ140の先端140aがシールドプレート120aから突出しないようにしたので、ネジ140の先端140aの配置を気にする必要がなくなり、設計上の自由度を向上させることが可能となった。また、ネジ140の先端140aがシールドプレート120aから突出しないので、組み立て又はメンテナンスの際における、メイン基板110を固定したシールドプレート120aの取り扱いを容易とすることも可能となった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明によれば、板金(シールドプレート120a)と、該シールドプレート120aと間隔を有して配設される実装基板(メイン基板110)と、該メイン基板110に面実装される電子部品(トランジスタ130、130)と、メイン基板110をシールドプレート120aに固定する固定部材(ネジ140)と、を備え、該ネジ140をメイン基板110の反対面(第2の面110b)側から挿通させ、当該ネジ140の先端140aを回転させてシールドプレート120aに形成された貫通孔(ネジ孔122c)に螺入させることによりメイン基板110をシールドプレート120aに固定する実装基板(メイン基板110)の固定構造であって、ネジ140はメイン基板110におけるトランジスタ130、130の近傍位置に挿通され、トランジスタ130、130は、非実装面がシールドプレート120aに面接触するように固定され、シールドプレート120aにおけるネジ孔122cの周辺部(固定部122)を、ネジ140の先端140aを含めてメイン基板110側に凹ませたことを特徴としている。これにより、トランジスタ130、130は非実装面がシールドプレート120aに面接触するように固定され、メイン基板110はトランジスタ130、130の近傍位置に挿通されるネジ140によりシールドプレート120aに固定されるので、メイン基板110における実装スペースと回路設計の自由度とを損なうことなく、メイン基板110を強固に固定でき、更に、トランジスタ130、130から発生した熱を効果的に放出させることが可能である。
また、本発明によれば、ネジ孔122cの両側にスリット121を形成し、スリット121、121の間の部分(固定部122)をメイン基板110側に凹ませたことを特徴としている。これにより、シールドプレート120aをより確実に前記電子部品の非実装面と面接触させることが可能である。
また、本発明によれば、絞り加工によりシールドプレート120aをメイン基板110側に凹ませたことを特徴としている。これにより、シールドプレート120a(固定部122)を、容易且つ確実に、メイン基板110側に凹ませることが可能である。
また、本発明によれば、トランジスタ130、130は、メイン基板110に少なくとも2つ面実装され、更に、ネジ140の両側に対称に配置されることを特徴としている。これにより、トランジスタ130、130から発生した熱を効率よく放出させることが可能である。
また、本発明によれば、トランジスタ130、130は、動作時に発熱する発熱源を構成し、シールドプレート120aを放熱板として用いることを特徴としている。これにより、シールドプレート120aを放熱板として用いるので、トランジスタ130、130から発生した熱はシールドプレート120a全体に伝播し、放熱効果を更に向上させることが可能である。
なお、本発明の範囲は上述した実施形態に限られず、特許請求の範囲の記載に反しない限り、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、本発明の実施形態では、メイン基板110の固定構造について説明したが、特にメイン基板に限定されるものではなく、電子部品等が実装されるその他の実装基板であってもよい。
板金と、該板金と間隔を有して配設される実装基板と、該実装基板に面実装される電子部品と、前記実装基板を前記板金に固定する固定部材とを備えていれば、インクジェット式プリンタに制限されることなく、その他の記録装置であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、一般的な電気、電子機器にも適用可能である。
1 記録装置、3 装置本体、5 スキャナユニット、7 給送部、9 排出受け部、11 操作パネル、11a 操作基板、13a、13b、13c カードスロット、14 スロットカバー、15 蓋体、17 回動軸、19 給送カバー、21 可動エッジガイド、25 固定エッジガイド、27 給送口、34 インクカートリッジ、35 記録ヘッド、36 駆動プーリ、37 キャリッジ、38 キャリッジガイド軸、48 キャリッジベルト、55 キャップユニット、59 メインフレーム、61 第1サイドフレーム、63 第2サイドフレーム、69 読み取りヘッド、71 フラットケーブル(FFC)、87 USBスロット、89 キャリッジモータ、110 メイン基板、110a 第1の面、110b 第2の面、111 挿通孔、120 シールドケース、120a、120b、220a シールドプレート、121 スリット、122 固定部、122a 平面部、122b 斜面部、122c、222c ネジ孔、130 トランジスタ、131a ICチップ、131b 電子部品、140、240 ネジ、140a、240a 先端、P 記録用紙
Claims (6)
- 板金と、該板金と間隔を有して配設される実装基板と、該実装基板に面実装される電子部品と、前記実装基板を前記板金に固定する固定部材と、を備え、
該固定部材を前記実装基板の反対面側から挿通させ、当該固定部材の先端を回転させて前記板金に形成された貫通孔に螺入させることにより前記実装基板を前記板金に固定する実装基板の固定構造であって、
前記固定部材は前記実装基板における前記電子部品の近傍位置に挿通され、
前記電子部品は、非実装面が前記板金に面接触するように固定され、
前記板金における前記貫通孔の周辺部を、前記固定部材の先端を含めて前記実装基板側に凹ませたことを特徴とする実装基板の固定構造。 - 前記貫通孔の両側にスリットを形成し、該スリットの間の部分を前記実装基板側に凹ませたことを特徴とする請求項1記載の実装基板の固定構造。
- 絞り加工により前記板金を前記実装基板側に凹ませたことを特徴とする請求項1又は2に記載の実装基板の固定構造。
- 前記電子部品は、前記実装基板に少なくとも2つ面実装され、更に、前記固定部材の両側に対称に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3記載の実装基板の固定構造。
- 前記電子部品は、動作時に発熱する発熱源を構成し、前記板金を放熱板として用いることを特徴とする請求項1乃至4記載の実装基板の固定構造。
- 被記録媒体に記録する記録装置であって、請求項1乃至5に記載の実装基板の固定構造を備えたことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005084377A JP2006269658A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | 実装基板の固定構造、及び、該固定構造を備えた記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005084377A JP2006269658A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | 実装基板の固定構造、及び、該固定構造を備えた記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006269658A true JP2006269658A (ja) | 2006-10-05 |
Family
ID=37205315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005084377A Pending JP2006269658A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | 実装基板の固定構造、及び、該固定構造を備えた記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006269658A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014030947A (ja) * | 2012-08-02 | 2014-02-20 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
JP2018099852A (ja) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
-
2005
- 2005-03-23 JP JP2005084377A patent/JP2006269658A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014030947A (ja) * | 2012-08-02 | 2014-02-20 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
JP2018099852A (ja) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10667442B2 (en) | Electronic device | |
JP5159052B2 (ja) | 情報処理装置 | |
JPH08264980A (ja) | 携帯形電子機器 | |
JP2008205041A (ja) | 電子機器および熱伝導部材 | |
US20090310302A1 (en) | Heat-dissipating structure having an external fan | |
US7006361B2 (en) | Electromagnetic wave shielding member and recording apparatus incorporating the same | |
JPH1097348A (ja) | 発熱する回路素子を有する回路モジュールおよび携帯形機器 | |
JP2006269658A (ja) | 実装基板の固定構造、及び、該固定構造を備えた記録装置 | |
JP2006278753A (ja) | 信号ケーブルのケーブル固定構造及び該ケーブル固定構造を備えた電子機器 | |
WO2012141339A1 (ja) | 電子機器 | |
KR20060016236A (ko) | 데스크 탑 퍼스널 컴퓨터에 삽입되는 확장 기판 구조 | |
JP2010086071A (ja) | 電子機器 | |
JP3381899B2 (ja) | 発熱部品のヒートシンク | |
JP3660668B2 (ja) | 携帯形機器 | |
JP2019041014A (ja) | 電子機器及び基板 | |
JP2006253530A (ja) | 放熱板付電子部品の放熱構造、及び、該放熱構造を備えた記録装置 | |
JP2005243701A (ja) | 機器における基板の取り付け構造及び当該構造を用いた機器 | |
EP1633179A2 (en) | Electromagnetic wave shielding structure | |
WO2009130754A1 (ja) | 電子機器 | |
WO2023203800A1 (ja) | 電子機器及び電子機器の製造方法 | |
JP4449878B2 (ja) | ラック装着用基板 | |
JP2023049223A (ja) | ヒートシンク、及び実装基板 | |
JP2005166732A (ja) | 電子機器装置 | |
KR101072971B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 장치 | |
JP2007048914A (ja) | 基板に配置されたicの放熱構造 |