JP2006266839A - 接触界面積の評価方法および接触界面積評価装置 - Google Patents

接触界面積の評価方法および接触界面積評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 固体物間の接触界面積を分子レベルで評価する。
【解決手段】 光屈折率が相違する少なくとも2種類の第一固体物と第二固体物との接触界面積を、光導波路となる第一固体物と、該第一固体物に接触させる第二固体物の接触界面で生じるエバネッセント波を利用した光導波路分光法を用いて評価しており、前記第一固体物と前記第二固体物との接触界面で入射光が全反射する時に、該第二固体物にエバネッセント波吸収物質あるいはエバネッセント波を吸収して特定光を発生する物質を付与しておき、出射光強度を検出して、第一固体物と第二固体物との接触界面積を評価する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、接触界面積の評価方法及び接触界面積の評価装置に関し、詳しくは、接触させる固体物間の接触界面積を光導波路分光法を用いて分子レベルで高精度に測定し、かつ、静止した状態だけでなく動的な状態での接触界面積の測定も可能とするものである。
少なくとも2種類以上の固体物が接触したときに生じる接触界面の面積を知ることは、接着、塗装など多くの工業分野で長年にわたる課題である。例えば、各種電子材料の一時固定やマスキングなどの工程材料として、粘着テープが用いられることが多いが、電子回路の超小型化に伴い、線幅は分子レベルで精密なものが求められる。細線幅の回路を作製する場合、マスキング材が使用されることが多いが、マスキング材と電子基板との密着性を分子レベルで品質管理することは、製品歩留まり向上の観点からも必要不可欠となってきている。
また、各種タイヤの品質管理及び開発において、タイヤを構成するゴム材料と接地面との分子レベルでの接触界面積に関する情報は、安全性に直結する情報として必要になってきている。さらに、タイヤの場合、静止した状態だけでなく、走行時、制動時および駆動時の動的な接地面積を分子レベルで知ることも重要である。さらには、乾燥路面だけでなく、湿潤路面に対する分子レベルでの接地面積を知ることも必要不可欠となってきている。

従来、固相−気相の界面と、固相−液相の界面の接触界面積を分子レベルで評価する方法は提供されている。
例えば、特開平5−99840号公報(特許文献1)で、粘着テープに対してブリスター現象を生ぜしめて粘着テープとガラス板との接触面積の変化をCCDカメラを用いて光学的に検出することにより、粘着テープと基板との粘着性を評価している。
また、特開平5−41440号公報(特許文献2)では、電気抵抗から接触面積を評価する方法も提案されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載されている方法では、装置が大型且つ複雑で、測定強度もCCDカメラの画素数に依存するため精度がよくない。また、仮にCCDカメラの画素数を上げたとしても、S/N比が悪くなり、信頼性の高いデータを得ることができない問題がある。
また、前記特許文献2に記載されている方法では、測定対象が導電性を有さなければならないという制約が生じる問題がある。
かつ、これらの特許文献では、一方の固体に対して他方の固体が接触しながら移動、回転等の動的挙動時における接触界面積の測定には適用できない。よって、例えば、前記タイヤの走行時、制動時の動的な接地面積を測定には利用出来ない。
特開平5−99840号公報 特開平5−41440号公報
本発明は、前記問題を鑑みてなされたものであり、固体物同士が接したときに、これら物質が導電性を有しているか否か等の物性に関係なく、接触界面積を分子レベルで高精度に評価できる方法および評価装置を提供することを課題としている。
さらには、静止した状態で接触させている場合に限らず、一方の固体物に対して他方の固体物が移動、回転等の動的な状態においても、これら固体物間の接触界面積を分子レベルで評価できるように、タイヤの走行時、制動等における路面との接触面積を分子レベルで高精度で測定できるようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、光屈折率が相違する少なくとも2種類の第一固体物と第二固体物との接触界面積を、光導波路となる第一固体物と、該第一固体物に接触させる第二固体物の接触界面で生じるエバネッセント波を利用して評価している。
前記固体物には粘弾性体も含むものである。
詳しくは、第1の発明では、光屈折率が相違する少なくとも2種類の第一固体物と第二固体物との接触界面積を、光導波路となる第一固体物と、該第一固体物に接触させる第二固体物の接触界面で生じるエバネッセント波を利用して評価しており、
前記第一固体物と前記第二固体物との接触界面で入射光が全反射する時に、該第二固体物が固有するエバネッセント波吸収物質あるいは該第二固体物に付加するエバネッセント波吸収物質により、該第二固体物側に発生するエバネッセント波を吸収させて入射光強度に対して出射光強度を減衰させ、該出射光強度を検出して、第一固体物と第二固体物との接触界面積を評価することを特徴とする接触界面積の評価方法を提供している。
前記したように、本発明では固体間の接触界面評価方法にエバネッセント波を用いている。エバネッセント波は、図1に示すように、臨界角以上の角度θで、高い屈折率を有するプリズムからなる光導波路1(第一固体物)に光を入射させると、入射光R1は屈折率の異なる測定対象物2(第二固体物2)と光導波路1との界面3で全反射R2を繰り返しながら光導波路1内を進む。このとき、全反射した界面には光導波路1から測定対象物2にエバネッセント波R3と呼ばれる光がしみ出す。このエバネッセント波R3の強度は、界面3からの距離に対して指数関数的に減衰する弱い光であるので、測定対象物2と光導波路1とが界面3で分子的に接着していない場合には、エバネッセント波R3が測定対象物2と相互作用を行うことができず、入射光R1の光強度と出射光R4の光強度との間に大きな変化は生じない。
一方、測定対象物2と光導波路1とが界面3で分子的に接着している場合には、エバネッセント波R3が測定対象物2と相互作用を行う。例えば、前記第二固体物からなる測定対象物2がエバネッセント波R3の有する特定の波長の光を吸収する吸収物質を有していれば、その波長の光が測定対象物2に吸収されるため、その波長における出射光R4の光強度は入射光R1の光強度に比べ減少することとなる。すなわち、出射光強度を検出し、入射光強度との比較演算、例えば、吸収波長における入射光強度と出射光強度とから吸光度を求めることにより、測定対象物2と光導波路1との接触界面積を高精度に評価することができる。このように、エバネッセント波を用いれば、界面近傍の情報のみを抽出することができる。
前記評価方法においては、測定対象である第二固体物がエバネッセント波と相互作用を行って、該エバネッセント波を吸収するものでなければ、接触界面の情報が得られず、接触界面積を評価することができない。よって、第二固体物がエバネッセント波の有する波長に対して吸収する物質を固有しているものであれば、エバネッセント波吸収物質を付加する必要はないが、第二固体物がエバネッセント波吸収物質を有するものでない場合には、第二固体物にエバネッセント波吸収物質を付加している。エバネッセント波吸収物質の付加は、化学的方法、物理的方法のいずれでもよく、特に限定されず、第二固体物の組成物中にエバネッセント波吸収物質を混合または化学的に付加したり、あるいは第二固体物の表面にエバネッセント波吸収物質を塗布している。該塗布方法を採用すると、第二固体物の性質にかかわらず接触界面積の評価が可能となる。
前記エバネッセント波吸収物質としては、光源の光を吸収する官能基を有していれば特に限定されない。官能基としては、例えば、水酸基、チオニル基、カルボニル基、エーテル基、ベンゼン環、アミノ基、アミド基、ニトロ基、ニトリル基、各種ハロゲン置換原子団等が挙げられる。
前記したエバネッセント波を吸収して吸光により出射光強度を減衰する方法に変えて、第2の発明として、
光屈折率が相違する少なくとも2種類の第一固体物と第二固体物との接触界面積を、光導波路となる第一固体物と、該第一固体物に接触させる第二固体物の接触界面で生じるエバネッセント波を利用して評価しており、
前記第二固体物にエバネッセント波の有する波長に対して特定光を発する物質を付加して
おき、
前記第一固体物と前記第二固体物との接触界面で入射光が全反射する時に、該第二固体物側に発生するエバネッセント波を特定光として放出させ、
出射光から前記特定光を検出して、前記第一固体物と第二固体物との接触界面積を評価することを特徴とする接触界面積の評価方法を提供している。
上記特定光は、例えば、蛍光あるいはりん光とし、エバネッセント波の有する波長を吸収し、吸収波長(λ)とは異なった特定の波長(λ+Δλ)の蛍光あるいはりん光を発生させる物質を、前記第二固体物に公知の化学的方法、物理的方法で付加し、この特定の波長における出射光強度を検出することにより、接触界面積を評価している。
前記蛍光及びりん光物質としては、特に限定されず、公知の蛍光、りん光物質を用いることができる。公知の蛍光物質としては、例えば、ピラゾリンケイ蛍光物質が挙げられる。ピラゾリンケイ蛍光物質としては、例えば、1,5ジフェニル3,p−ジニトロフェニルピラゾリンが挙げられる。
また、アントラセン系や無機系金属錯体の蛍光、りん光物質を用いることもできる。アントラセン系としては、9,10−ジフェニルアントラセン、ルブレン、9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、5,12−(フェニルエチニル)ビスナフタセン、ペリレンが挙げられ、金属錯体の錯体中心には、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム及びジスプロシウムが挙げられる。
蛍光またはりん光物質を付加方法も、特に限定されず、例えば、化学的方法としては、例えば、ラジカル反応や酸−塩基反応が挙げられる。ラジカル反応としては、例えば、ビニル基やアクリロイル基、メタクイロイル基などの不飽和結合への付加が挙げられる。また、酸−塩基反応としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ビニル基、チオール基、エポキシ基、イソシアネート基、アルコキシル基からなる群の縮合反応や付加反応が挙げられる。
一方、物理的方法としては、例えば錯体形成反応などが挙げられる。
このように、測定対象となる第二固体物に、蛍光またはりん光物質を配合または付加あるいは塗布することにより、測定対象の性質によらず、接触界面積の評価が可能である。
前記第1の発明のエバネッセント波を吸収して出射光強度を減衰させる方法により接触界面積を評価する方法、第2の発明のエバネッセント波を吸収して蛍光、りん光等の特定光で出射させる方法により接触界面積を評価する方法を用いると、互いに接触する一対の固体物間の接触界面積の評価のみならず、2種類、3種類等の固体物間の接触界面積の評価を同時に行うことができる。
即ち、前記第一固体物の両面に第二固体物を接触させ、
あるいは前記第一固体物の一面側に前記第二固体物を接触させると共に該第一固体物の他面側に第三固体物を接触させ、
前記第一固体物と第二固体物との接触界面積、
あるいは第一固体物と第二固体物の接触界面積と第一固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価することもできる。
前記したに第一固体物の両面に同一材の第二固体物を接触し、両面で接触界面積を評価すると、測定精度をより高めることができる。
また、前記第一固体物に一面を接触させた第二固体物の他面に第三固体物を接触させて、第一固体物、第二固体物、第三固体物を積層し、
前記第一固体物と第二固体物の接触界面積と、第二固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価することもできる。
具体的には、例えば、第1の発明方法を用いるものとしては、
前記第一固体物の一面側に前記第二固体物を接触させると共に、該第一固体物の他面側に第三固体物を接触させ、
前記第二固体物と第三固体物に吸収波長の相違するエバネッセント波吸収物質を付加しておくと共に、該エバネッセント波吸収物質で吸収される異なる波長を有する光を前記第一固体物に光源から入射し、
前記異なる波長の出射光強度を検出して、第一固体物と第二固体物との接触界面積と、第一固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価している。
即ち、第一固体物の光導波路の両面に測定対象の第二固体物と第三固体物を接触させ、
光導波路の両面で生じるエバネッセント波を異なる吸収波長で吸収することで、それぞれの吸収波長における出射光強度を検出し、入射光強度との比較演算を行うことにより、それぞれの接触界面積を同時に評価できる。
また、前記と同様に第1の発明方法を用い、測定対象物を積層する場合には、
第一固体物に一面を接触させた第二固体物の他面に第三固体物を接触させ、
前記第二固体物と第三固体物に吸収波長の相違するエバネッセント波吸収物質を付加しておくと共に、該エバネッセント波吸収物質で吸収される異なる波長を有する光を前記第一固体物に光源から入射し、
前記異なる波長の出射光強度を検出して、第一固体物と第二固体物の接触界面積と第二固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価している。
即ち、光導波路となる第一固体物に直接に測定対象物を接触させず、測定対象物を積層した状態として、測定対象物間の接触界面積の評価も行うことができる。
なお、この場合、積層する測定対象物をできる限り薄くする必要か、入射光の強度を大きくする必要がある。
さらに、前記と同様に第1の発明方法を用い、光導波路に複数の測定対象物を接触させ、それらの接触界面積を同時に評価することができる。即ち、
前記第一固体物の同一表面に前記第二固体物と並列に第三固体物を接触させ、
前記第二固体物と第三固体物に吸収波長の相違するエバネッセント波吸収物質を付加しておくと共に、該エバネッセント波吸収物質で吸収される異なる波長を有する光を前記第一固体物に光源から入射し、
前記異なる波長の出射光強度を検出して、第一固体物と第二固体物の接触界面積と第一固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価している。
前記第2の発明方法を利用して、前記と同様な複数の測定対象物の接触界面積の評価を同時に行う場合は、
前記第一固体物の一面側に前記第二固体物を接触させると共に、該第一固体物の他面側に第三固体物を接触させ、
前記第二固体物と第三固体物に発生するエバネッセント波の有する波長に対して異なる特定光を発生させる物質を付加しておき、各特定光を検出して、第一固体物と第二固体物との接触界面積と、第一固体物と第三固体物との接触界面積とを評価に測定している。
また、前記第一固体物に一面を接触させた第二固体物の他面に第三固体物を接触させ、
前記第二固体物と第三固体物に発生するエバネッセント波の有する波長に対して異なる特定光を発生させる物質を付加しておき、各特定光を検出して、第一固体物と第二固体物の接触界面積と第二固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価している。
本発明の評価方法が用いられる測定対象となる物質(第二固体物、第三固体物…)としては、例えば、高分子材料が挙げられ、粘接着剤、塗料、各種成型材料などが挙げられる。その中でも、接着剤、粘着テープ、食品用等の各種フィルム、タイヤや画像形成装置に用いられる紙送りローラ等の成形部品で、接触界面積が重要な機能となるものに好適に使用することができる。
また、本発明の接触界面積の評価方法は、測定対象物(第二固体物)の挙動時における接触界面積の評価も行うことができる。
即ち、光導波路となる前記第一固体物を定置し、該第一固体物の表面に沿って測定対象物の上記第二固体物を回転、移動、振動させながら評価することもできる。
このように測定対象物が光導波路上を回転、移動、振動している時も、接触界面積ではエバネッセント波を発生しているため、該エバネッセント波を利用して前記第1の発明方法、第2の発明方法で接触界面積を評価することができる。
例えば、測定対象物としてアクリル粘着テープなどの感圧接着剤を用い、該測定対象物に圧力をかけながら光導波路に接着させる場合には、導波路表面への粘着テープの押圧力に応じた接触界面積を分子レベルで評価することもできる。
さらに、画像形成装置に装着される紙送りローラを測定対象部として用い、光導波路材の表面をコピー用紙と同様な性状あるいは紙送りローラが接触するドラム表面等と同様な性状を付与しておくと、紙送りローラの用紙への接触界面積の評価を高精度で得ることができる。
本発明は、特に、タイヤ回転時における接地面との接触界面積の評価に有効に適用できる。その場合、測定対象物の前記第二固体物をタイヤと同一素材のゴム材料からなるローラとして形成してタイヤ試料とし、該第二固体物を前記第一固体物上で回転させて、タイヤ回転時の接地面積を分子レベルでシミュレーションすることができる。
タイヤと路面との接触による摩擦挙動が最終製品の安全性及び環境負荷性に影響を与える主要な因子になっている。この点から、タイヤの接地面積は静止状態だけでなく、走行時、制動時、駆動時の動的な状態においても重要な評価項目である。したがって、タイヤのトレッド部分を形成する材料で成形したロール状のタイヤ試料をモーターで回転させながら光導波路に圧力をかけて接触させることにより、制動、駆動時、スリップ時等におけるタイヤと接地面との接触界面積の評価は非常に重要なものとなる。
さらに、前記第二固体物とするタイヤ試料と接触させる光導波路となる前記第一固体物の表面を、乾燥状態、湿潤状態、氷結状態としておくと、乾燥路面、湿潤路面、氷結路面におけるタイヤ回転時の接地面積を分子レベルでシミュレーションすることもできる。
第3の発明として、前記した記載の接触界面積の評価方法に用いる評価装置を提供している。該評価装置は、光源と、前記光源から光が入射されると共に測定対象となる前記第二固体物が接触される光導波路材と、前記光導波路材からの出射光を検出する検出器と、前記検出器で検出された出射光強度と入射光強度とを比較演算して接触界面積の割合あるいは/および絶対値を求める演算手段を備えていることを特徴とする。
前記光源としては、エバネッセント波を発生させ、かつ検出器で検出できる強度があれば、特に限定されないが、可視、赤外光のレーザー光源、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、パルスレーザーなどが好適に用いられる。
前記光導波路材は、入射光に対して透明であれば、特に限定されず、有機あるいは/及び無機ガラスを用いることができ、導波路の厚さとしては、10mm〜20mmであることが好ましい。
前記検出器としては、測定精度が保障され、目的に合っていれば特に限定されるものではなく、光電子倍増管やCCDカメラが好適に用いられる。また、必要に応じて、分光器、干渉計、フィルターなどを用いてもよい。
さらに、前記測定対象となる第二固体物を、光導波路材となる前記第一固体物の表面に摺接させながら回転、移動あるいは振動させる手段と、第二固体物に第一固体物に対して所要の荷重を負荷して接触させる手段を備えていることが好ましい。
前記した評価装置を用いると、前記タイヤ試料を用いて、タイヤの回転時、制動時、スリップ時等の多様な動的状態での接地面との接触界面積の評価を行うことができる。
さらにまた、光導波路材となる第一固体物を回転あるいは/および移動させる手段を備えていることにより、第一固体物と第二固体物が相対的に運動している状態の接触界面積の評価をすることもできる。ここで、光導波路材となる第一固体物を移動させるとは、測定対象となる第二固体物に対して相対的に運動させることを意味し、第一固体物および第二固体物を共に運動させてもよいし、第一固体物のみを運動させてもよい。運動の様式としては、例えば、回転、並進、あるいは振動が挙げられる。第二固体物と相対的な運動を円滑に行うためには、例えば、円柱状の第一固体物と円柱状の第二固体物を互いに回転させながら摺接させる方法や、第一固体物を円板状にして回転させ、その回転面上で円柱状の第二固体物を回転させながら第一固体物と摺接させる方法により、相対的に運動している状態での接触界面積を評価することができる。また、場合によっては、第二固体物を光導波路材である第一固体物に定置した状態で、第一固体物を並進させることによっても、相対的な運動条件下での接触界面積の評価も行うことができる。
本発明の接触界面積の評価方法において、接触界面積の絶対値を求める場合には、光導波路に光を入射する光源と、出射光を検出する検出器の種類等に依存するが、例えば、光源に赤外光を用いる場合には、レファレンスとして、面積既知の光導波路上に測定対象物と類似した基本骨格を有する液状の分子を塗布しておき、該基本骨格の吸収波長における出射光強度を測定することにより、その吸光度を求め、後で測定対象である試料に対して同様の測定を行うことにより、既知面積及び試料とレファレンスの吸光度の比から、測定対象の試料と導波路との接触界面積の絶対値を求めることが可能である。
また、濃度既知の蛍光物質の溶液を面積既知の光導波路上に塗布しておき、その蛍光強度と接触界面積の関係から検量線を作成することにより、測定対象の試料と光導波路との接触界面積の絶対値を求めることもできる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、光導波路となる第一固体物に光を入射させ、該第一固体物と接触させる第二固体物との接触面で全反射させる際に第二固体物側に染み出るエバネッセント波を利用して接触界面積を評価しており、第1の発明では、エバネッセント波を吸収することにより、また、第2の発明ではエバネッセント波を特定光の出射光とすることで、光導波路から出射光を検出することにより、接触界面積を分子レベルで高精度に評価することができる。
また、静止した状態のみならず、動的な状態においても接触界面積を分子レベルで評価することができる。よって、タイヤの回転時、制動時、スリップ時等における接地面との接触界面積の評価も行うことができ、タイヤの性能評価に非常に有益なものとなる。
第1の発明の評価方法の原理は、前記図1を説明した通りである。
図2に示す第1実施形態では、前記図1を具体例を示すもので、接触界面積の評価装置は、薄板状の透明な光導波路材10と、該光導波路材10にを入射するための光源11と、該光源11からの光を光導波路材10の一端側に臨界角以上の角度θで入射するための対物レンズ12と、光導波路材1の他端側に配置した出射光検出用のCCDカメラ13を備えている。また、光導波路10の上方に測定対象物に所要圧力を負荷する荷重付加器14を設けていると共に、CCDカメラ13と接続された演算器15を備えている。
第1実施形態では、光導波路材10の上面に測定対象となるゴムシート20を荷重付加器14で所要の圧力をかけて接触させて、該ゴムシート20の光導波路材に対する接触界面積を評価している。即ち、第一固体物となる光導波路材10からなる第一固体物と、ゴムシート20からなる第二固体物との接触界面積を評価している。
測定対象のゴムシート20は、光導波路材10とゴムシート20との接触界面Sでゴムシート20側に発生するエバネッセント波R3を吸収するエバネッセント波吸収物質を有するものからなる。なお、ゴムシート20がエバネッセント波吸収物質を備えていない場合には、ゴムシート20の成形時にエバネッセント波吸収物質をゴムシート20の組成物に配合してゴムシート20を成形している。
光導波路材10とゴムシート20との接触界面積の評価方法は、前記図1を参照して記載している通りであり、光導波路材1に臨界角以上の角度θで光が入射されると、入射光R1は屈折率の異なるゴムシート20と光導波路材10との界面Sで全反射R2を繰り返しながら光導波路材10内を進む。このとき、全反射した界面Sにはゴムシート20側にエバネッセント波R3が染み出す。このエバネッセント波R3がゴムシート20の吸収物質により吸収される。
其の際、エバネッセント波R3の強度は、界面Sからの距離に対して指数関数的に減衰する弱い光であるので、ゴムシート20と光導波路材10とが界面Sで分子的に接着していない場合には、エバネッセント波R3がゴムシート20の吸収物質で吸収されない。
即ち、接触界面Sでゴムシート20が分子レベルで光導波路材10に接触していると、エバネッセント波がゴムシート20で吸収されるため、出射光強度は低下するが、接触していないと出射光強度は変化しないこととなる。
光導波路材10の他端からの出射光をCCDカメラからなる検出器13で撮影して、出射光強度を検出し、該検出器13からの検出信号を演算器15へ送信している。
演算器15で入射光強度と検出した出射光強度を比較演算して、接触界面積を割合を割り出している。
第2実施形態は、第2の発明の方法で接触界面積を評価している。
測定対象物として第1実施形態とは別のゴムシートを用い、該ゴムシートにエバネッセント波の吸収して、蛍光あるいはりん光を発生する物質を配合している。他の構成は第1実施形態と同様であるため図示を省略する。
エバネッセント波を吸収して蛍光あるいはりん光を発生するゴムシートの場合、エバネッセント波としてゴムシート側い染み出す光りは蛍光あるいはりん光を有する出射光として検出器で検出することができる。よって、検出された蛍光あるいはりん光の光強度からゴムシートが光導波路に分子レベルで接触している接触界面積を求めることができる。
図3は第3実施形態を示し、光導波路材10の上面にゴムシート21を接着させると共に、下面に樹脂シート22を接着させ、第2の実施形態と同様に、第2の発明方法でゴムシート21と光導波路材10、樹脂シート22と光導波路材10とのそれぞれの接触界面積を同時に求めている。
ゴムシート21にはエバネッセント波を吸収して蛍光を発生する物質を配合する一方、樹脂シート22にはエバネッセント波を吸収してりん光を発生する物質を配合している。
この第3実施形態では、第2実施形態と同様に、光導波路材10からの出射光を検出器で検出して、蛍光の光強度よりゴムシート21と光導波路材10との接触界面積を求めることができると同時に、りん光の光強度より樹脂シート22と光導波路材10との接触界面積を求めることができる。
前記第2の発明方法を用いる代わりに、第1実施形態と同様に、光導波路材の上下面に接触させるゴムシートと樹脂シートとに、エバネッセント波吸収物質を付加しておき、第1の発明方法によっても、ゴムシートと光導波路材、樹脂シートと光導波路材とのそれぞれの接触界面積を同時に求めることができる。
即ち、ゴムシートと樹脂シートに付加するエバネッセント波吸収物質は吸収波長を相違させていると共に、光源からゴムシートのエバネッセント波吸収物質で吸収される波長と、樹脂シートのエバネッセント波吸収物質で吸収される波長とからなる異なる波長を有する光を光導波路材に入射している。検出器で前記異なる波長の出射光強度を検出することで、ゴムシートと光導波路材、樹脂シートと光導波路材との接触界面積を同時に求めることができる。
なお、光導波路材の両面に異種材を接触させるのではなく、同一材を接触させ(光導波路材10の両面に同一のゴムシート21を接触させると、検出器側の感度を高めることができる。
図4は第4実施形態を示し、光導波路材10の上面に液状物質23を塗布し、該液状物質23の上面に樹脂シート24を配置している。液状物質23の塗布厚はエバネッセント波がしみ出るようにできるだけ十分に薄いものとしている。
前記液状物質23又は樹脂シート24のいずれかが吸収または蛍光あるいはりん光を示せば、液状物質を介した樹脂シート24の導波路材10の上面への接触面積を求めることができる。液状物質23または樹脂シート24のいずれも入射光に対して不活性の場合には、エバネッセント波を吸収して蛍光またはりん光を発生させる物質を配合してもかまわない。
図5は第5実施形態を示し、光導波路材10の上面の左側には測定対象物のゴムシート25を配置し、右側には樹脂シート26を配置し、2枚の測定対象物を光導波路材10上に並列配置している。前記実施形態と同様に、第1の発明方法、あるいは第2の発明方法を用いて、光導波路材10とゴムシート25の接触界面S−3、光導波路材10と樹脂シート26の接触界面S−4のそれぞれの接触界面積をエバネッセント波を利用して求めることができる。
図6は第6実施形態を示し、測定対象物となる第二固体物をタイヤ試料30として、光導波路材10の上面で回転させ、該回転時における光導波路材10との接触界面積を求めている。
タイヤ試料30はタイヤと同一組成物から円筒状のローラ形状とし、その中空部の回転支軸31を貫通固着し、該回転支軸31をサーボモータ32で所要速度で回転できるようにしている。また、タイヤ試料30には上方に配置した荷重付加器14で所要の圧力をかけて光導波路材10に圧接している。即ち、タイヤ試料30を路面への接地圧に相当する圧力を付加しながら、回転させている。
また、本実施形態では、光導波路材10の他端からの出射光を検出するために、CCDカメラに変えて、分光器18と、該分光器18に接続した光電子倍増管19を用いている。
前記タイヤ試料30は、エバネッセント波吸収物質を有しているものとしている。よって、路面に相当する光導波路材10に対するタイヤ試料30の接触界面積は、分光器18で検出し、この検出光を光電子倍増管で光強度を強めて、演算器へ送信して、出射光強度より接触界面積を求めている。
前記路面に相当する光導波路材10の表面を湿潤させた状態でタイヤ試料を回転させると、雨天時におけるタイヤの路面への接触界面積をシミュレーションできる。
また、光導波路材10の表面を氷結状態としてタイヤ試料を回転させると、タイヤの氷上での接触界面積をシミュレーションすることができる。
図7は第7実施形態を示し、光導波路材10’を円柱形状とし、水平配置して軸線回りに回転させている。該光導波路材10’の上面に円柱形状とした第二固体物30’を接触させると共に、該第二固体物30’も軸線回りに回転させ、線接触する回転体同士の接触界面積を評価している。
前記第二固体物30’はエバネッセント波吸収物質を有するものである。
他の構成および作用は他の前記実施形態と同様であるため説明を省略する。
図8は第8実施形態を示し、光導波路材10”円板状とし、水平配置して中心回りに回転させている。該光導波路材10”の上面に円柱形状とした第二固体物30”を接触させると共に、該第二固体物30”を軸線回りに回転させ、回転円板と回転円柱との接触界面積を評価している。
前記第二固体物30”はエバネッセント波吸収物質を有するものである。
他の構成および作用は他の前記実施形態と同様であるため説明を省略する。
なお、光導波路材を回転させる代わりに直線方向に移動させ、該光導波路材と接触する第一固体物を固定、同一方向に速度を変えて移動、逆方向に移動させて、接触界面積を評価することもできる。
「実施例」
図6に示すローラとしたタイヤ試料を測定対象とした実施例1〜6について下記に説明する。
実施例1〜6はいずれも、光源11としてキセノンランプを用い、光ファイバーにて対物レンズへと光を導いた。光ファイバーを出た光は対物レンズとプリズム(光学技研製 LaSF−08,633nm n=1.8785)を通って、光導波路材10内に入射される。光導波路材を通過した光はプリズム、対物レンズを通り、再び光ファイバーへ入り、光ファイバーに繋がれた分光器を経て最終的にCCDカメラ(浜松フォトニクス社製 C7473−36N)により検出した。
測定対象物のタイヤ試料30とするローラは、下記の成分を表1に示す配合した組成物からなり、これらを混練し、170℃で20分間プレス加硫した成形した。該ローラの直径は20mm、軸方向の長さは50mmとした。
使用した各種薬品は下記の通りである。
ゴム:JSR製 SBR(スチレンブタジエン共重合体)1502
カーボンブラック:昭和キャボット製 ショウブラックN220
老化防止剤:大内新興化学工業製 ノクラック6C
ステアリン酸:日本油脂製 ステアリン酸
硫黄:鶴見化学製 粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業製 ノクセラーNS
Figure 2006266839
予備実験として、液状のスチレンブタジエン共重合体(スチレン含量23.5%)を光導波路材11の表面に厚さ50μmで塗布した状態で1502cm−1のベンゼン環骨格の吸収強度lbrを、レファレンスの吸収強度として測定した。
ついで、前記直径50mmのゴムローラからなるタイヤ試料30を光導波路材10の上に設置し、荷重付加器14により下記の荷重を順次付加して、光導波路材10に圧接させた。また、タイヤ試料30の回転支軸31をサーボモーター32に連結し、1200rpmの回転速度で回転駆動させた。回転支軸31には三分力計(図示せず)が取り付けられ、軸方向を基準に三方向の力を検出できるようにした。
前記タイヤ試料30には、荷重付加器14で、実施例1では荷重1.0kgf、実施例2では3.0kgf、実施例3では5.0kgfを付加して、前記回転速度で回転させながら、1502cm−1の吸収強度lbrを測定し、下記式(1)により接触界面積の評価を行った。
接触界面積=セルの面積×測定対象物の吸光度/レファレンスの吸光度・・・(1)
前記測定対象物とは試料タイヤのことを指す。
測定は、前記各荷重付加した状態で各3回行い、平均値と標準偏差を求めた。
実施例4〜6では、前記ゴム組成物100重量部に対して、蛍光物質としてペリレン1重量部を配合して混練し、実施例1〜3と同一形状のローラ状のタイヤ試料30を測定対象物として形成した。
実施例4〜6では、予備実験として、アセトンとロ−ダミンBを100:1とした溶液を光導波路材10の表面に塗布して予め波数535cm−1の蛍光強度を測定した。
ついで、試料タイヤ30に対して実施例4では荷重1.0kgf、実施例5では3.0kgf、実施例6では5.0kgfを付加して、前記回転速度で回転させながら、1502cm-1におけるベンゼン環の蛍光強度を測定し、下記式(2)により接触界面積の評価を行った。
接触界面積=セルの面積×測定対象物の蛍光強度/レファレンスの蛍光強度・・・(2)
実施例1〜6の測定結果を表2に示す。
Figure 2006266839
表2から明らかなように、実施例1〜6ではいずれも、光導波路材10と測定対象物のタイヤ試料との接触界面積を精度よく評価することができた。
特に、実施例4〜6の蛍光物質を測定対象物の試料タイヤに付加した場合には、標準偏差が小さくなり、高精度に接触界面積を評価できることが確認できた。
本発明は、接着剤や粘着テープ、各種フィルムや高分子成型材料、タイヤなどの品質維持に関して接触界面積は重要な要素であり、これらの接触界面積を分子レベルで高精度に評価する際に好適に利用できるものである。
本発明の接触界面積の評価方法の原理を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の接触界面積の評価方法を、評価装置の概略図を用いて示す概略図である。 本発明の第3実施形態を示す概略図である。 本発明の第4実施形態を示す概略図である。 本発明の第5実施形態を示す概略図である。 本発明の第6実施形態を示す概略図である。 本発明の第7実施形態を示す概略図である。 本発明の第8実施形態を示す概略図である。
符号の説明
10 光導波路材(第一固体物)
11 光源
12 対物レンズ
13 CCDカメラ
18 分光器
19 光電子倍増管
20 ゴムシート(第二固体物)
30 タイヤ試料(第二固体物)
R1 入射光
R2 全反射光
R3 エバネッセント波
R4 出射光
S(S−1、S−2…) 界面

Claims (11)

  1. 光屈折率が相違する少なくとも2種類の第一固体物と第二固体物との接触界面積を、光導波路となる第一固体物と、該第一固体物に接触させる第二固体物の接触界面で生じるエバネッセント波を利用して評価しており、
    前記第一固体物と前記第二固体物との接触界面で入射光が全反射する時に、該第二固体物が固有するエバネッセント波吸収物質あるいは該第二固体物に付加するエバネッセント波吸収物質により、該第二固体物側に発生するエバネッセント波を吸収させて入射光強度に対して出射光強度を減衰させ、該出射光強度を検出して、第一固体物と第二固体物との接触界面積を評価することを特徴とする接触界面積の評価方法。
  2. 光屈折率が相違する少なくとも2種類の第一固体物と第二固体物との接触界面積を、光導波路となる第一固体物と、該第一固体物に接触させる第二固体物の接触界面で生じるエバネッセント波を利用して評価しており、
    前記第二固体物にエバネッセント波の有する波長に対して特定光を発する物質を付加しておき、
    前記第一固体物と前記第二固体物との接触界面で入射光が全反射する時に、該第二固体物側に発生するエバネッセント波を特定光として放出させ、
    放出光から前記特定光を検出して、前記第一固体物と第二固体物との接触界面積を評価することを特徴とする接触界面積の評価方法。
  3. 上記特定光は蛍光あるいはりん光で、エバネッセント波の有する波長に対して蛍光あるいはりん光を有する物質が、前記第二固体物に配合、化学的に付加または第二固体物との接触表面に塗布されている請求項2に記載の接触界面積の評価方法。
  4. 前記第一固体物の両面に第二固体物を接触させ、
    あるいは前記第一固体物の一面側に前記第二固体物を接触させると共に該第一固体物の他面側に第三固体物を接触させ、
    前記第一固体物と第二固体物との接触界面積、
    あるいは第一固体物と第二固体物の接触界面積と第一固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価している請求項1乃至請求項3に記載の接触界面積の評価方法。
  5. 前記第一固体物に一面を接触させた第二固体物の他面に第三固体物を接触させて、第一固体物、第二固体物、第三固体物を積層し、
    前記第一固体物と第二固体物の接触界面積と、第二固体物と第三固体物との接触界面積とを同時に評価する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接触界面積の評価方法。
  6. 前記第一固体物を定置し、該第一固体物の表面に沿って上記第二固体物を回転、移動、振動させながら評価する請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の接触界面積の評価方法。
  7. 前記第二固体物を、タイヤと同一素材のゴム材料からなるローラとして形成してタイヤ試料とし、該第二固体物を前記第一固体物上で回転させて、タイヤ回転時の接地面積を分子レベルでシミュレーションしている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の接触界面積の評価方法。
  8. 前記第二固体物と接触させる前記第一固体物の接触表面を、乾燥状態、湿潤状態、氷結状態とし、乾燥路面、湿潤路面、氷結路面におけるタイヤ回転時の接地面積を分子レベルでシミュレーションしている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の接触界面積の評価方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の接触界面積の評価方法に用いる評価装置であって、
    光源と、
    前記光源から光が入射されると共に、測定対象となる前記第二固体物が接触される薄板状の光導波路材と、
    前記光導波路材からの出射光を検出する検出器と、
    前記検出器で検出された出射光強度と入射光強度とを比較演算して接触界面積の割合あるいは/および絶対値を求める演算手段と
    を備えていることを特徴とする接触界面積の評価装置。
  10. 前記第一固体物の表面に摺接させながら前記第二固体物を回転、移動あるいは振動させる手段および、第二固体物に第一固体物に対して所要の荷重を負荷して接触させる手段を備えている請求項9に記載の接触界面積の評価装置。
  11. 前記導波路となる第一固体物を回転あるいは/および移動させる手段を備えている請求項9または10に記載の接触界面積の評価装置。
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