JPH08166339A - 摩擦試験装置 - Google Patents

摩擦試験装置

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JPH08166339A
JPH08166339A JP31289194A JP31289194A JPH08166339A JP H08166339 A JPH08166339 A JP H08166339A JP 31289194 A JP31289194 A JP 31289194A JP 31289194 A JP31289194 A JP 31289194A JP H08166339 A JPH08166339 A JP H08166339A
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健八 三橋
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道男 増井
Chikahiro Sato
親弘 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】氷上または湿潤路面での摩擦試験を行い、特に
氷上試験時の長期間の運転を可能にすると共に、回転ド
ラムの振動を減少させ、摩擦力の測定精度を向上させた
摩擦試験装置を提供する。 【構成】冷凍装置10A及び加熱装置10Bを備えた恒
温槽1の内部に、駆動装置を介して金属材料から成る中
空筒状の回転ドラム3を回転自在に内装し、回転ドラム
3内に、先端に円板状の試料を回転かつ着脱可能に取付
ける試料ホルダーユニット11を設け、試料ホルダーユ
ニット11に回転自在に取付けられた試料を、回転ドラ
ム3の内壁面に圧着または離反可能に設け、試料の近傍
に、試料の回転駆動系に保温防水材から成るカバー65
で覆ったトルクメータ63を設け、回転ドラム3の内壁
面に形成される氷表面を均一な平滑面に切削する氷面切
削ユニットと、この氷面切削ユニットで切削された氷屑
を回収して恒温槽1外に排出させる氷面切削掃除装置と
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ゴム等の粘弾性材料
の摩擦試験装置に係わり、更に詳しくは試作用の種々の
タイヤを製作することなく、タイヤ構成材料としての試
料片を用いて恒温槽内に設けた回転ドラム内で氷上また
は湿潤路面での摩擦試験を行うことで、試作タイヤの摩
擦試験をした場合と同様な効果を得ることが出来る摩擦
試験装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ等の粘弾性材料の摩擦試験
装置は、粘弾性材料から成る試料を、摩擦面に対して滑
らして摩擦試験を行う滑り抵抗型の摩擦試験装置、また
は特公平3−10062号に開示されているように、ピ
ンオンデスク型の摩擦試験装置が主流であり、また特公
平3−63012号に開示されているように、回転型と
して道路での摩擦試験装置が提案されている。
【0003】更に、最近の摩擦試験装置としては、円筒
状の回転ドラムの内壁面に試料を接触させて摩擦試験を
行う装置も提案されている(Kautsch und Gummi Vol 2
2,P373,(1969)) 。然しながら、このような従来の摩擦
試験装置は、いずれも試料を摩擦面に対して滑らしなが
ら測定する滑り抵抗を主体としたものであり、例えば、
タイヤの摩擦試験を行う場合には、転がり抵抗であるに
も係わらず、滑り抵抗による摩擦試験の摩擦データを使
用しなければならず、実際の使用条件とは異なるもので
あった。
【0004】また、スタッドレスタイヤ及びオールシー
ズンタイヤの評価ロードテスト,テストコースでのテス
ト等は、室内の雪氷路用タイヤ試験装置を利用してお
り、この室内の雪氷路用タイヤ試験装置は、恒温槽内に
設置された回転ドラムの内壁面に所定の厚さの氷層を形
成し、この回転ドラムの内面側に、実際に使用する雪氷
路用タイヤの試作品を取付けて回転ドラムを回転させな
がら試作品の摩擦試験を行うようにした装置である(自
動車技術会論文集 N038,P71,(198
8))。
【0005】また、一般にタイヤの摩擦試験を行う場
合、タイヤ構成材料自体の評価は、タイヤ試作前の選別
試験として重要であるが、上記のような試験装置の場合
には、いずれも試作されたタイヤを用いて行うもので、
タイヤ構成材料自身の評価だけではなく、従って、構成
材料の選別試験としての評価では高価な試験となり、ま
た上記のような従来装置の場合には、上述したように滑
り抵抗を主体としたものであって、実車タイヤの走行を
シュミレートする回転型ではなく、タイヤの試作品を多
品種製作して行わなければならないために、多くの手間
と時間を要し、また多大な費用も必要とする問題があっ
た。
【0006】そこで、本願出願人等は、かかる従来の課
題を解決するために、平成5年1月28日(特願平5−
12906号,特開平6−221990号公報)付けの
特許出願において、粘弾性材料の摩擦試験を行う場合、
実際に使用する製品の試作品を一々製作することなく多
品種の製品の試料片を用いて摩擦試験をシュミレートさ
せて容易に行うことが出来、製品試作の手間や時間を大
幅に省略することが出来る上に、経費の節減も図ること
が出来る摩擦試験装置を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】然しながら、上記本
願出願人の発明を実施したところ、上記発明における回
転ドラムの材質は、軽量で錆びない金属製のものが良
く、また回転ドラムを高速で回転した場合の回転ドラム
のユニフォミティ修正を考慮すると、上記のようなガラ
ス製の回転ドラムではユニフォミティの修正が難しく、
更に遠心力や慣性力、更には価格及び耐久性及び耐寿命
の点を考慮した場合には、金属製の回転ドラムが最も良
いことが判った。
【0008】この発明は、上述した先に出願した本願出
願人の発明の改良に関するもので、恒温槽内に設けた回
転ドラムの内壁面にタイヤ構成材料としての試料片を圧
着させて氷上または湿潤路面での摩擦試験を行い、特に
氷上試験時の長期間の運転を可能にすると共に、回転ド
ラムの振動を減少させ、摩擦力の測定精度を向上させた
摩擦試験装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、冷凍装置及び加熱装置を備えた恒温槽の内
部に、駆動装置を介して金属材料から成る中空筒状の回
転ドラムを回転自在に内装し、前記回転ドラム内に、先
端に円板状の試料を回転かつ着脱可能に取付ける試料ホ
ルダーユニットを設け、前記試料ホルダーユニットに回
転自在に取付けられた試料を、回転ドラムの内壁面に圧
着または離反可能に設け、前記回転ドラム内の試料の近
傍に、該試料の回転駆動系に保温防水材から成るカバー
で覆ったトルクメータを設け、前記回転ドラムの内壁面
に形成される氷表面を均一な平滑面に切削する氷面切削
ユニットと、この氷面切削ユニットで切削された氷屑を
回収して恒温槽外に排出させる氷面切削掃除装置とを設
けたことを要旨とするものである。
【0010】前記回転ドラムは、アルミニューム,ステ
ンレス,ジュラルミン等の軽量で錆びない金属材料に形
成し、また前記氷面切削掃除装置は、氷表面の氷切削屑
を回転ドラムの一端側に回収させるクリーニングブレー
ドと、回収した氷切削屑を恒温槽外に排出させるバキュ
ーム装置とにより構成するものである。また、冷凍装置
及び加熱装置を備えた恒温槽の内部に、槽内の冷凍時ま
たは霜取り時に、回転数及び回転方向の制御可能な槽内
ファンを設けて構成するものである。
【0011】
【発明の作用】この発明は上記のように構成され、例え
ば、スタッドレスタイヤ及びオールシーズン用タイヤ等
の氷上または湿潤路面での摩擦をシミュレーションする
際、恒温槽の内部に設けた回転ドラム内に製品タイヤの
試験片をセットし、回転ドラムの内壁面に試料を圧着さ
せた状態で、槽内に設けた槽内ファンの制御により霜取
りを行うことで、氷上試験時の長期間の運転を可能に
し、同じ質の氷面での評価を可能とすることが出来るも
のである。
【0012】また、トルクメータの保温と温度を一定に
することで、摩擦力の測定精度を向上させることが出
来、回転ドラムの内壁面に形成される氷表面の氷切削片
除去を行う氷面切削掃除装置を設けることにより、氷表
面の切削作業性を向上させることが出来るものである。
【0013】
【発明の実施例】以下、添付図面に基づき、この発明の
実施例を説明する。図1は、この発明の実施例を示す摩
擦試験装置の縦断正面図、図2は図1のAーA矢視一部
拡大断面図、図3は図1のBーB矢視一部拡大断面図を
示し、前記摩擦試験装置は、冷凍装置10A及び加熱装
置10Bを上部に備えた温度調整可能(−20℃〜40
℃)な恒温槽1の略中央内部に、複数の軸受2を介して
中空筒状の回転ドラム3が回転自在に内装されている。
【0014】前記円筒状の回転ドラム3は、アルミニュ
ーム,ステンレス,ジュラルミン等の軽量で錆びない熱
伝導性の良い金属材料で形成され、またその内面には一
定厚さ(約10mm程度)で均一な氷層または水層を形成
することも可能である。前記回転ドラム3の一端側の外
周面には、回転伝達用のドラム保持ベアリング4が取付
けられ、この回転伝達用のドラム保持ベアリング4と、
前記恒温槽1の上部に設置された回転駆動用の駆動軸5
に取付けられたタイミングプーリ6とには、タイミング
ベルト7が掛け回され、回転ドラム3が回転駆動される
ように構成されている。
【0015】また、前記恒温槽1の一側面には、内部の
回転ドラム3を透視できるような二重構造のガラス窓部
8aを設けた開閉扉8が設けられ、また恒温槽1の正面
側壁には、図3に示すように、後述する試料ホルダーユ
ニット11に試料Wの取付け,取外しを行う開閉扉8a
が設けてある。前記回転ドラム3の内部には、恒温槽1
の底部に設置された支持脚9a,9bを介して回転ドラ
ム3の中空部内を貫通するガイドレール10が架設さ
れ、このガイドレール10に、先端に試料Wを着脱可能
に取付ける試料ホルダーユニット11を設けたベースプ
レート12が摺動可能に取付けられている。
【0016】なお、ガイドレール10には、回転ドラム
3の内壁面に氷層を形成する際に回転ドラム3の内壁面
に一定量の水を供給する図示しない水供給手段が設けて
あり、この水供給手段は、恒温槽1の外部の水供給源に
接続されている。前記ベースプレート12は、図1〜図
4に示すように、前記恒温槽1の側面に形成された開口
部13を通して先端に送りネジ棒14を設けた回転軸1
5が挿入され、前記送りネジ棒14には、ベースプレー
ト12に設けたナット16が螺嵌されている。
【0017】従って、回転軸15が回転駆動すると、前
記送りネジ棒14に螺嵌されたナット16を介して試料
ホルダーユニット11を設けたベースプレート12がガ
イドレール10に沿って右または左方向に移動するもの
である。前記恒温槽1の側面に形成された開口部13か
ら外側に突出した回転軸15は、図1に示すように、カ
ップリング17を介して軸受18に支持された試料移動
軸19に接続され、この試料移動軸19には、クラッチ
20が設けられている。
【0018】前記試料移動軸19の下部には、サーボモ
ータ21が設置され、このサーボモータ21のモータ軸
21aには、カップリング22を介して軸受23に支持
された駆動軸24が試料移動軸19と平行に設置されて
いる。駆動軸24と試料移動軸19とは、それぞれ低速
用プーリ25a,25b及び高速用プーリ25a’,2
5b’が取付けられ、低速用プーリ25a,25b同志
及び高速用プーリ25a’,25b’同志は、プーリベ
ルト26a,26bを介して連結されると共に、駆動軸
24には、低速用クラッチ27aと高速用クラッチ27
bとが設けられている。
【0019】また、駆動軸24の先端と試料移動軸19
とは、クラッチ27cを介して設けられた駆動プーリ2
8a,テンションプーリ28がそれぞれ取付けられ、こ
の駆動プーリ28a,テンションプーリ28には、前記
恒温槽1の上部に設置された回転駆動用の駆動軸5に設
けられた伝達用プーリ28cに歯付きベルト29を介し
て連動連結されている。前記回転駆動用の駆動軸5は、
軸受5aを介して恒温槽1の上部に回転自在に設置さ
れ、駆動軸5には、カップリング30が設けられてい
る。
【0020】なお、試料移動軸19に設けられたクラッ
チ20,駆動軸24に設けられた低速用クラッチ27
a,高速用クラッチ27b,クラッチ27c及び駆動軸
5に設けられたカップリング30で接続されている。次
に、ベースプレート12に設けられた前記試料ホルダー
ユニット11は、図4〜図6に示すように、ギャーボッ
クス31を貫通して中空状の上下移動ネジ32が設けら
れ、この上下移動ネジ32の中心部に挿通された支持軸
33の先端に取付けられている。
【0021】また上下移動ネジ32は、ギャーボックス
31内に軸受を介して回転自在に設けられた外筒34に
スプライン嵌合されている。なお、上下移動ネジ32と
しては、ボールスプラインシャフトを使用することも可
能である。前記外筒34には、ウォームホイール35が
一体的に設けられ、このウォームホイール35には、図
1に示すような駆動モータ36と接続するウォームギャ
37が噛合している。従って、駆動モータ36を介して
ウォームギャ37が回転駆動すると、ウォームホイール
35が一体的に設けられた外筒34が回転し、この外筒
34内に噛合する上下移動ネジ32が軸方向に昇降作動
するように構成されている。
【0022】前記支持軸33の先端に取付けられる試料
ホルダーユニット11は、支持軸33の先端にホルダー
支持プレート38が水平に固定され、このホルダー支持
プレート38に試料ホルダーユニット11のベースプレ
ート39が複数本のボルト40を介して着脱可能に取付
けられている。上記試料ホルダーユニット11のベース
プレート39には、図1及び図6に示すように、断面コ
字状に形成された支持枠41が吊設され、この支持枠4
1内に軸受42aを介して回転自在に設けられた試料取
付け軸42に、カラー43を介して試料Wが挾持され、
試料取付け軸42の一端は、ワッシャ44及びボルトナ
ット45を介して締付け固定されている。
【0023】なお、試料ホルダーユニット11は、ベー
スプレート39に吊設された断面コ字状の支持枠41
と、この支持枠41に設けられた試料取付け軸42と、
この試料取付け軸42に挾持固定された試料Wとは、1
つのユニットとして構成され、ユニット毎に交換して使
用するものである。前記支持軸33の先端に取付けられ
たホルダー支持プレート38の一側面上には、ガイドロ
ッド46が立設され、このガイドロッド46は、ギャー
ボックス31を貫通し、その上端には支持プレート47
が水平に取付けられている。
【0024】この支持プレート47には、前記上下移動
ネジ32の中心部に挿通された支持軸33の上端が固定
され、支持プレート47から突出した支持軸33の上端
には、ネジ棒48が形成され、このネジ棒48には、試
料Wを回転ドラム3の内面に所定の重量で附勢する複数
個のウエイトGが着脱可能に取付けら、ナット49を介
して締付け固定出来るように構成されている。
【0025】また、前記支持軸33の先端に取付けられ
たホルダー支持プレート38には、ユニット化された試
料ホルダーユニット11の代わりに、図5に示すような
回転ドラム3の内面に形成される氷層Axの表面を均一
な平滑面に切削加工する氷面切削ユニット50を取付け
て使用する。この氷面切削ユニット50は、ベースプレ
ート39に吊設された断面コ字状の支持枠51に、ボル
ト53を介してバイトホルダー52が取付けられ、この
バイトホルダー52に切削用バイド54がねじ56を介
して着脱可能に取付けられている。
【0026】前記試料ホルダーユニット11を構成する
試料取付け軸42は、図1及び図6〜図8に示すよう
に、支持枠41から突出した試料取付け軸42の一端に
ユニバーサルジョイント57を介して試料回転軸58が
連結され、この試料回転軸58の一端と、後述する駆動
モータ59(サーボモータ)のモータ軸60の一端と
は、スプライン軸61a,61bを介してスプライン結
合されている。
【0027】前記モータ軸60の他端は、図7及び図8
に示すように、ユニバーサルジョイント61を介して前
記駆動モータ59にカップリング68,クラッチ66,
ブレーキ67,カップリング68を介して接続されたト
ルクメータ63に接続され、また、この駆動モータ59
及びトルクメータ63は、恒温槽1の温度変化に基づく
変動及び水濡れを防止するため、保温防水材64から成
るカバー65により覆った構成となっている。
【0028】なお、駆動モータ59及び駆動モータ36
は、恒温槽1内に設ける場合には、図7及び図8に示す
ように保温防水材64から成るカバー65により覆った
構成とする必要はあるが、恒温槽1の外部に設置して駆
動するものであれば、特に保温防水材64から成るカバ
ー65を設ける必要はない。次に、前記回転ドラム3内
には、図5及び図9に示すように回転ドラム3の内壁面
に形成される氷表面の氷切削片除去を行う氷面切削掃除
装置70が設けてある。
【0029】この氷面切削掃除装置70は、前記回転ド
ラム3の内面に形成される氷層の表面を氷面切削ユニッ
ト50の切削用バイド54により均一な平滑面に切削加
工した時に出来る氷切削屑を集めて恒温槽1の外部に効
率良く排出させるもので、次のように構成されている。
即ち、氷面切削掃除装置70は、図9に示すように回転
ドラム3の両側に支持プレート71a,71bが立設さ
れ、この支持プレート71a,71bにピン72を介し
て回転自在に支持されたガイドプレート73に、回転ド
ラム3の内壁面に摺接するクリーリングブレード74が
取付けられている。
【0030】このクリーリングブレード74は、図5及
び図9に示すように回転ドラム3の一端側の内面に設け
たバキュームノズル75に向かって氷切削屑を集めるよ
うに回転ドラム3の長手方向に対して傾斜させて設けて
あり、バキュームノズル75はバキュームパイプ76を
介して恒温槽1の外部に設置されたバキューム装置77
(吸引ポンプ)に接続されている。
【0031】前記クリーリングブレード74は、氷面切
削ユニット50の切削用バイド54により回転ドラム3
の内面に形成される氷層の表面を切削する際にのみ使用
するもので、その他の場合には、把手78によりクリー
リングブレード74の自由回転を防止するものである。
前記恒温槽1の上部に設けられた冷凍装置10A及び加
熱装置10Bは、図1〜図3に示すように、恒温槽1の
上部に、恒温槽1の空気が循環する流通路81と、その
下部に室82とが区画形成され、室82内には冷凍機8
3と、霜取り時に使用する加熱機84とが組込まれてい
る。
【0032】また前記流通路81内には、複数の槽内フ
ァンが設けられ、この槽内ファンは霜取り時に使用する
正転,逆転ファン85及び正転ファン86(攪拌用ファ
ン)と、冷却された空気を恒温槽1内に循環させる2個
一対の正転ファン87a,87b(循環用ファン)とが
並列的に設置されている。前記正転,逆転ファン85及
び正転ファン86と、2個一対の正転ファン87a,8
7bとは、恒温槽1の上部に設置された駆動モータ89
a,89b及び90a,90bに回転駆動され、この駆
動モータ89a,89b及び90a,90bは、恒温槽
1の外部に設置された図示しない制御盤に設けられた操
作ボタンによって周波数を変え、回転数を制御出来るよ
うに構成されている。
【0033】なお、冷凍機83を駆動して、回転ドラム
3の内面に氷層を形成する場合の冷風の流れは、図1の
矢印Qに示すように、正転ファン87a,87bの回転
により流通路81内を通って回転ドラム3の上部及び側
部から吹き出され、この冷風は、回転ドラム3の一方か
ら流入して他方に流れ、冷凍機83に戻って再び循環す
るものである。なお、恒温槽1内の温度及び回転ドラム
3の内壁面に形成する氷層の厚さは、冷凍機83を制御
することにより任意に設定できるものである。
【0034】また、長時間冷凍機83を駆動している
と、冷凍機83に霜が付着し、冷凍機能が低下するた
め、定期的に冷凍機83を止め、加熱機84並びに正
転,逆転ファン85及び正転ファン86を回転駆動する
ことによって、霜取りを行うものである。霜取り時に
は、正転,逆転ファン85を逆転させ、また一方の正転
ファン86を正転させることにより、空気の流れQa
は、図1及び図3のように循環し冷凍機83の霜取りを
効率良く行うものである。この場合、循環用の正転ファ
ン87a,87bは、停止する。
【0035】因みに、恒温槽1内の温度が−7℃では6
時間毎に霜取りを行い、−3℃では12時間毎に霜取り
を行っている。更に、回転ドラム3の内壁面へ10mmの
氷層を形成する場合には、回転ドラム3を回転させなが
ら30分毎に300cc〜400ccの水を供給して、
数十回繰返し行うことにより形成するものである。次
に、恒温槽1内を槽内ファンの制御方法を、図10に示
すブロック図を参照しながら簡単に説明する。
【0036】恒温槽1の外部に設置された制御盤(制御
装置)の制御回路には、回転ドラム3の内壁面に形成し
た氷上または湿潤路面での試料Wの摩擦試験の通常運転
をプログラム通りに繰返し行う(通常運転ルーチン)シ
ーケンスと、冷凍機83に霜が付着した場合に、冷凍機
83の霜取りをプログラム通りに繰返し行う時間を設定
したシーケンスとを組み込んである。
【0037】このような制御盤(操作パネル)のボタン
を操作して、除霜指令及び逆転指令を行うと、通常運転
ルーチンでは、冷凍機83によって恒温層1内を設定温
度にした状態で試料Wの摩擦試験が行われる。このよう
な摩擦試験中に、予め設定した時間により冷凍機83の
霜取り指令(除霜指令)が出力されると、除霜を行う加
熱機84が作動を開始し、またリレー回路を介して正
転,逆転ファン85及び正転ファン86(攪拌用ファ
ン)の駆動モータ89a,89bに正転,逆転指令を出
し、駆動モータ89a,89bの周波数を変え(インバ
ータ)、正転,逆転,回転数(速度可変)の制御が行わ
れ、また同時に正転ファン87a,87b(循環用ファ
ン)の速度指定により、駆動モータ90a,90bの周
波数を変え(インバータ)、正転,回転数(速度可変)
の制御が行われる。
【0038】この発明の実施例では、上記のようにスタ
ッドレスタイヤ及びオールシーズン用タイヤ等の氷上ま
たは湿潤路面での摩擦をシミュレーションする際、恒温
槽1の内部に設けた回転ドラム3内に製品タイヤの試料
W(試験片)をセットし、回転ドラム3の内壁面に形成
された氷層上に試料Wを圧着させた状態で、摩擦試験を
行う際、恒温槽1内に設けた霜取り時に使用する正転,
逆転ファン85及び正転ファン86(攪拌用ファン)
と、冷却された空気を恒温槽1内に循環させる2個一対
の正転ファン87a,87b(循環用ファン)との回転
方向及び回転数を制御して、定期的に霜取りを行うこと
で、氷上試験時の長期間の運転を可能にし、同じ質の氷
面での評価を可能とすることが出来るものである。
【0039】また、トルクメータ63を保温防水材64
から成るカバー65により覆った構成としたので、トル
クメータ63は、常に保温されると共に、常に一定の温
度を保つことが出来、この結果、摩擦力の測定精度を向
上させることが出来るものである。更に、回転ドラム3
の内壁面に形成される氷表面の氷切削片除去を自動的に
行う氷面切削掃除装置70を設けることにより、常に均
一な氷面とすることが出来、氷表面の切削作業性を向上
させることが出来るものである。
【0040】また、上記の実施例においては、試料W
(試験片)は、外径約60mm,厚さ約10〜20mmの円
板状のものを使用し、また回転ドラム3は、金属製で径
が約700mm,長さ500mm,厚さ10mmのものを使用
し、試料Wとは、独立して回転駆動すると共に、回転速
度はそれぞれ0〜60Km/Hで駆動するものである。
【0041】
【発明の効果】この発明は、上記のように冷凍装置及び
加熱装置を備えた恒温槽の内部に、駆動装置を介して金
属材料から成る中空筒状の回転ドラムを回転自在に内装
し、前記回転ドラム内に、先端に円板状の試料を回転か
つ着脱可能に取付ける試料ホルダーユニットを設け、前
記試料ホルダーユニットに回転自在に取付けられた試料
を、回転ドラムの内壁面に圧着または離反可能に設け、
前記回転ドラム内の試料の近傍に、該試料の回転駆動系
に保温防水材から成るカバーで覆ったトルクメータを設
け、前記回転ドラムの内壁面に形成される氷表面を均一
な平滑面に切削する氷面切削ユニットと、この氷面切削
ユニットで切削された氷屑を回収して恒温槽外に排出さ
せる氷面切削掃除装置とを設けたので、恒温槽内に設け
た回転ドラムの内壁面にタイヤ構成材料としての試料片
(試料)を圧着させて氷上または湿潤路面での摩擦試験
を行い、特に氷上試験時の長期間の運転を可能にすると
共に、回転ドラムの振動を減少させ、摩擦力の測定精度
を向上させることが出来る効果がある。
【0042】また、トルクメータは、保温防水材から成
るカバーにより覆った構成としたので、トルクメータ
は、常に保温されると共に、常に一定の温度を保つこと
が出来、この結果、摩擦力の測定精度を向上させること
が出来る効果がある。更に、回転ドラムの内壁面に形成
される氷表面の氷切削片除去を自動的に行う氷面切削掃
除装置を設けることにより、常に均一な氷面とすること
が出来、氷表面の切削作業性を向上させることが出来る
効果がある。
【0043】また、粘弾性材料の摩擦試験を行う場合、
実際に使用する製品の試作品を一々製作することなく多
品種の製品の試料片を用いて摩擦試験をシュミレートさ
せて容易に行うことが出来、製品試作の手間や時間を大
幅に省略することが出来る上に、経費の節減も図ること
が出来る効果がある。また、製品の構成材料自体を予め
評価するので、製品の試作前の選別試験として極めて有
効であると言う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す摩擦試験装置の縦断正
面図である。
【図2】図1のAーA矢視一部拡大断面図である。
【図3】図1のBーB矢視一部拡大断面図である。
【図4】試料ホルダーユニットの一部拡大断面図であ
る。
【図5】氷面切削ユニットの一部拡大断面図である。
【図6】試料ホルダーユニットの回転駆動系を示す概略
構成図である。
【図7】試料ホルダーユニットの回転駆動系を示す平面
図である。
【図8】試料ホルダーユニットの回転駆動系を示す正面
図である。
【図9】回転ドラム内に設けられる氷面切削掃除装置の
概略構成図である。
【図10】恒温槽内を槽内ファンを制御するブロック図
である。
【符号の説明】
1 恒温槽 3 回転ドラム 10A 冷凍装置 10B 加熱装
置 11 試料ホルダーユニット 50 氷面切削
ユニット 63 トルクメータ 64 保温防水
材 70 氷面切削清掃装置 85 正転,逆
転ファン 86 正転ファン(攪拌用ファン) 87a,87b 正転ファン(循環用ファン) W 試
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 親弘 東京都国立市谷保1053−1 株式会社日本 アプライドテクノロジ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍装置及び加熱装置を備えた恒温槽の
    内部に、駆動装置を介して金属材料から成る中空筒状の
    回転ドラムを回転自在に内装し、前記回転ドラム内に、
    先端に円板状の試料を回転かつ着脱可能に取付ける試料
    ホルダーユニットを設け、前記試料ホルダーユニットに
    回転自在に取付けられた試料を、回転ドラムの内壁面に
    圧着または離反可能に設け、前記回転ドラム内の試料の
    近傍に、該試料の回転駆動系に保温防水材から成るカバ
    ーで覆ったトルクメータを設け、前記回転ドラムの内壁
    面に形成される氷表面を均一な平滑面に切削する氷面切
    削ユニットと、この氷面切削ユニットで切削された氷屑
    を回収して恒温槽外に排出させる氷面切削掃除装置とを
    設けたことを特徴とする摩擦試験装置。
  2. 【請求項2】 前記回転ドラムは、アルミニューム,ス
    テンレス,ジュラルミン等の錆びない金属材料に形成し
    た請求項1に記載の摩擦試験装置。
  3. 【請求項3】 前記氷面切削掃除装置は、氷表面の氷切
    削屑を回転ドラムの一端側に回収させるクリーニングブ
    レードと、回収した氷切削屑を恒温槽外に排出させるバ
    キューム装置とにより構成した請求項1または請求項2
    に記載の摩擦試験装置。
  4. 【請求項4】 冷凍装置及び加熱装置を備えた恒温槽の
    内部に、槽内の冷凍時または霜取り時に、回転数及び回
    転方向の制御可能な槽内ファンを設けた請求項1ないし
    請求項2に記載の摩擦試験装置。
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