JP2006265899A - 足場構築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高架橋の桁に対して、順次に足場板固定パイプを直に固定し、しかも足場構築の作業員の落下事故を安全ネットで確実に防止することができる足場構築方法を得る。
【解決手段】各桁1の下側フランジ1Aに初期足場板固定パイプ2および足場板3で初期足場ステージ4Aを形成し、安全ネット5の一方の端部側を第1番目の足場板固定パイプ2Aに固定し、初期足場ステージ4A上で、鳥居状のキャスター付き安全ネット繰り出し具6を組み立て、頂部横バー6Aに安全ネット5の他方の端部を固定し、安全ネット繰り出し具6の1対の縦方向バー6C,6Dを各作業員8が押し出して安全ネット5を伸展した後、縦方向バーの後端を初期足場板固定パイプ2の少なくとも1個に固定し、順次に足場板固定パイプ12の両側端部を桁1の下側フランジ1Aに固定し、かつ安全ネット5を固定済み足場板固定パイプ12に連結して足場ステージ全体を組み立てる。
【選択図】図1
【解決手段】各桁1の下側フランジ1Aに初期足場板固定パイプ2および足場板3で初期足場ステージ4Aを形成し、安全ネット5の一方の端部側を第1番目の足場板固定パイプ2Aに固定し、初期足場ステージ4A上で、鳥居状のキャスター付き安全ネット繰り出し具6を組み立て、頂部横バー6Aに安全ネット5の他方の端部を固定し、安全ネット繰り出し具6の1対の縦方向バー6C,6Dを各作業員8が押し出して安全ネット5を伸展した後、縦方向バーの後端を初期足場板固定パイプ2の少なくとも1個に固定し、順次に足場板固定パイプ12の両側端部を桁1の下側フランジ1Aに固定し、かつ安全ネット5を固定済み足場板固定パイプ12に連結して足場ステージ全体を組み立てる。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、高速道路又は橋のような、高架橋におけるH形鋼による1対の桁で支持される高架スラブ構造の下面もしくは桁側面に沿って、ケーブルもしくは管路の敷設、または塗装等の作業を行うため、1対の桁間で所定間隔毎に横方向の足場板固定パイプを張り渡し、これら足場板固定パイプ上に足場板を桁に平行な縦方向に張り渡して固定することにより足場ステージを組み立てる足場構築方法に関するものである。
このような足場構築方法としては、互いに離れた橋脚間に複数個のメインロープを張設し、メインロープに直交させた複数個のパイプと、メインロープに沿って転動するローラ対付きの連結具と、間隔保持ワイヤと、安全ネットからなる連結体を組み立て、この連結体に取り付けた引っ張りロープを、橋脚に設置した手巻きウインチで引っ張ることにより、2個の橋脚間に安全ネットを張設し、張設後に、メインロープ又はパイプを、橋梁の高欄と、縦桁の下フランジから吊り下げチェーンで吊り下げ支持し、パイプ上に足場板を載せることにより橋脚間に足場を構築するものがある。(例えば、特許文献1参照。)
特開平6‐185019号公報
しかし、この従来の方法は、橋脚間に足場全体を構築するに足る本数の足場板固定パイプ全体を間隔保持ワイヤで所定間隔に保持し、また、足場板固定パイプの両側端部に安全ネットの側方端縁を連結し、各足場板固定パイプに設けた連結具のローラ対間にメインロープを挿通し、あらかじめ橋脚間にメインロープを張設しておく必要があり、さらに、先方の橋脚にウインチを設けておく必要がある。
この従来方法は、足場構築のために互いに隣接する橋脚を利用することを前提とし、準備が極めて面倒であり、準備段階で重装備となり、作業が大変であり、吊り足場であるため、足場が不安定である。
さらに、このような橋脚以外の高架橋における足場構築では、足場板固定パイプを桁に固定してから、安全ネットを固定済みの足場固定パイプに固定する手順で行っていたため、足場固定パイプの固定作業の際の転落事故を完全に防止することができなかった。
したがって、本発明足場構築方法は、比較的スパンが長い互いに隣接する橋脚を利用せず、1対のH鋼(この「H」を横転したフランジが幅広の「I」字鋼とみなすことができる)の桁に対して、順次に足場板固定パイプを直に固定し、しかも足場を構築する作業員の落下事故を安全ネットで確実に防止することができる足場構築方法を得るにある。
この目的を達成するため、本発明足場構築方法は、高所作業車もしくはゴンドラを利用し、初期足場板固定パイプを少なくとも3本、1対の桁間に横方向に張り渡し、キャッチクランプによって各桁のH形鋼下側フランジに固定し、初期足場板固定パイプ上に足場板を固定して初期足場ステージを形成するとともに、初期足場ステージ上で蛇腹状に折り畳んだ安全ネットの一方の端部を初期足場ステージの下側に潜らせて安全ネット端部側の緊縛ロープにより第1番目の足場板固定パイプに固定し、
初期足場ステージ上で、4本の足場用固定パイプを鳥居状に組み立て、鳥居の頂部横バーを作業進行方向前方側に配置し、この頂部横バーに安全ネットの他方の端部を緊縛ロープによって固定し、また前記頂部横バーの両側端部にH形鋼桁の下側フランジ上で走行するキャスターを固定し、鳥居の左右1対の脚部分に対応する縦方向バーを桁にほぼ平行な方向に延在させる安全ネット繰り出し具を準備し、
安全ネット繰り出し具の1対の縦方向バーを各作業員が押し出すことにより安全ネットを伸展し、
縦方向バーの後端を初期足場板固定パイプの少なくとも1個に固定し、
伸展した安全ネット上で順次に横方向の足場板固定パイプの両側端部をキャッチクランプで各桁のH形鋼下側フランジに固定し、かつ安全ネットの少なくとも横方向端縁を固定済み足場板固定パイプに連結して足場ステージを組み立て、
足場が完成した後、この完成した足場を初期足場ステージとして次の足場を構築する方向にシフトして上述のステップ繰り返す
ことを特徴とする。
初期足場ステージ上で、4本の足場用固定パイプを鳥居状に組み立て、鳥居の頂部横バーを作業進行方向前方側に配置し、この頂部横バーに安全ネットの他方の端部を緊縛ロープによって固定し、また前記頂部横バーの両側端部にH形鋼桁の下側フランジ上で走行するキャスターを固定し、鳥居の左右1対の脚部分に対応する縦方向バーを桁にほぼ平行な方向に延在させる安全ネット繰り出し具を準備し、
安全ネット繰り出し具の1対の縦方向バーを各作業員が押し出すことにより安全ネットを伸展し、
縦方向バーの後端を初期足場板固定パイプの少なくとも1個に固定し、
伸展した安全ネット上で順次に横方向の足場板固定パイプの両側端部をキャッチクランプで各桁のH形鋼下側フランジに固定し、かつ安全ネットの少なくとも横方向端縁を固定済み足場板固定パイプに連結して足場ステージを組み立て、
足場が完成した後、この完成した足場を初期足場ステージとして次の足場を構築する方向にシフトして上述のステップ繰り返す
ことを特徴とする。
本発明足場構築方法によれば、足場板固定パイプを固定したり、桁の下側フランジに固定した足場板固定パイプに足場板を固定するときには、すでに安全ネットが敷設されているため、足場板固定パイプの固定作業や、足場板固定作業の際に、万一作業員が落下しても安全ネットで受け止めることができ、深刻な事態にいたることを確実に回避することができる。
さらに、本発明足場構築方法によれば、短いスパン毎に安全ネットを張り渡し、順次足場ステージを漸進的に構築していくため、軽装備で、迅速に作業を行うことができる。
本発明の好適な実施例においては、前記頂部横バーのほぼ中心に親綱の一方の端部を緊縛し、この親綱の他方の端部を初期足場板固定パイプの少なくともいずれか1個の中心に緊縛し、この親綱を、必要に応じて作業員の安全ベルトの命綱を引っ掛けることができるようにする。
次に、図面につき本発明の好適な実施例を説明する。
図1は、例えば高速道路又は橋のような、高架橋におけるH形鋼による1対の桁1(H形鋼を横倒しにした幅広の上側および下側フランジが存在する「I」字状態で使用)で支持される高架スラブ構造の下面もしくは桁側面に沿って、ケーブルもしくは管路の敷設、または塗装等の作業を行うため、1対の桁間で所定間隔毎に横方向の初期足場板固定パイプ2を張り渡し、これら初期足場板固定パイプ上に足場板3を桁1に平行な縦方向に張り渡して固定することにより初期足場ステージ4Aを組み立てた初期段階を示し、説明を分かり易くするため、高架スラブ構造は示さない。
本発明足場構築方法によれば、まず、高所作業車、もしくはゴンドラを利用し、1対の桁1の間に少なくとも3本の初期足場板固定パイプ2A,2B,2Cを横方向に張り渡し、キャッチクランプ(図示せず)によって各桁1のH形鋼下側フランジ1Aに固定し、初期足場板固定パイプ2A上に足場板3を固定して初期足場ステージ4Aを形成するとともに、初期足場ステージ4A上で蛇腹状に折り畳んだ安全ネット5(この折り畳んだ安全ネットは説明を分かり易くするため図示せず)の一方の端部を初期足場ステージ4の下側に潜らせて安全ネット端部側の緊縛ロープ(図示せず)により第1番目の足場板固定パイプ2Aに固定する。
初期足場ステージ4A上で、4本の足場用固定パイプ6A,6B,6C,6Dを鳥居状に組み立て、鳥居の頂部横バー6Aを作業進行方向前方側に配置し、この頂部横バー6Aに安全ネット5の他方の端部を緊縛ロープ(図示せず)によって固定し、また頂部横バー6Aの両側端部にH形鋼桁1の下側フランジ1A上で走行するキャスター7を固定し、鳥居の左右1対の脚部分に対応する縦方向バー6C,6Dを桁にほぼ平行な方向に延在させる安全ネット繰り出し具6を準備する。
つぎに、初期足場ステージ4A上で、図2に示すように、安全ネット繰り出し具6の1対の縦方向バー6C,6Dを、それぞれ作業員8A,8Bが押し出すことにより安全ネット5を伸展する。頂部横バー6Aに後続する第2横バー6Bは、左右1対の縦方向バー6C,6Dを互いに連結するもので、作業員が安全ネット繰り出し具6を押し出す際に左右1対の縦方向6C,6Dバーの桁1に対する傾斜の同期をとるものである。
好適には、頂部横バー6Aのほぼ中心に親綱9の一方の端部を緊縛し、この親綱の他方の端部を初期足場板固定パイプ2A,2B,2Cの少なくともいずれか1個の中心に緊縛し、この親綱9を、必要に応じて作業員の安全ベルト10の命綱11を引っ掛けることができるようにする。通常は、作業員の安全ベルト10の命綱11を固定済みの任意の固定パイプに取り付けて作業するようにする。
図3に示すように、安全ネット5を伸展しきった後、縦方向バー6C,6Dの後端を初期足場板固定パイプ2A,2B,2Cの少なくとも1個に固定する。つぎに、伸展した安全ネット5上で順次に横方向の足場板固定パイプ12A,12B,12C,12D,12E等の両側端部をキャッチクランプ(図示せず)で各桁のH形鋼桁の下側フランジ1Aに固定し、かつ安全ネット5の少なくとも横方向端縁を、好適には、中間部分も、固定済みの足場板固定パイプ12A,12B,12C,12D,12Eに連結して初期足場ステージ4Aに隣接する足場ステージ4Bを組み立てる。この足場ステージ4A,4Bには、適宜、手摺り13を設ける。
初期足場板固定パイプ2A,2B,2Cに続く、足場板固定パイプ12A,12B,12C,12D,12E等の桁1に対する順次の固定作業、および足場板の固定パイプに対する固定作業は、安全ネット5が作業領域全体にわたりあらかじめ張設されているため、作業員の転落事故を確実に防止することができる。
足場ステージ4Bが完成した後、この完成した足場ステージ4Bを初期足場ステージとして次の足場を構築する方向にシフトして上述のステップ繰り返す。
本発明足場構築方法は、例えば、高速道路又は橋のような、高架橋におけるH形鋼による1対の桁で支持される高架スラブ構造の下面もしくは桁側面に沿って、ケーブルもしくは管路の敷設、または塗装等の作業を行うための足場構築に利用し、作業員の転落事故を確実に防止する。
1 桁
1A 桁の下側フランジ
2 初期足場板固定パイプ
3 足場板
4A 初期足場ステージ
4B 足場ステージ
5 安全ネット
6 安全ネット繰り出し具
6A 頂部横バー
6B 第2横バー
6C,6D 縦方向バー
7 キャスター
8 作業員
9 親綱
10 安全ベルト
11 命綱
12 足場板固定パイプ
13 手摺り
1A 桁の下側フランジ
2 初期足場板固定パイプ
3 足場板
4A 初期足場ステージ
4B 足場ステージ
5 安全ネット
6 安全ネット繰り出し具
6A 頂部横バー
6B 第2横バー
6C,6D 縦方向バー
7 キャスター
8 作業員
9 親綱
10 安全ベルト
11 命綱
12 足場板固定パイプ
13 手摺り
Claims (2)
- 例えば、高架橋におけるH形鋼による1対の桁で支持される高架スラブ構造の下面もしくは桁側面に沿って、ケーブルもしくは管路の敷設、または塗装等の作業を行うため、1対の桁間で所定間隔毎に横方向の足場板固定パイプを張り渡し、これら足場板固定パイプ上に足場板を桁に平行な縦方向に張り渡して固定することにより足場ステージを組み立てる足場構築方法において、
高所作業車もしくはゴンドラを利用し、初期足場板固定パイプを少なくとも3本、1対の桁間に横方向に張り渡し、キャッチクランプによって各桁のH形鋼下側フランジに固定し、初期足場板固定パイプ上に足場板を固定して初期足場ステージを形成するとともに、初期足場ステージ上で蛇腹状に折り畳んだ安全ネットの一方の端部を初期足場ステージの下側に潜らせて安全ネット端部側の緊縛ロープにより第1番目の足場板固定パイプに固定し、
初期足場ステージ上で、4本の足場用固定パイプを鳥居状に組み立て、鳥居の頂部横バーを作業進行方向前方側に配置し、この頂部横バーに安全ネットの他方の端部を緊縛ロープによって固定し、また前記頂部横バーの両側端部にH形鋼桁の下側フランジ上で走行するキャスターを固定し、鳥居の左右1対の脚部分に対応する縦方向バーを桁にほぼ平行な方向に延在させる安全ネット繰り出し具を準備し、
安全ネット繰り出し具の1対の縦方向バーを各作業員が押し出すことにより安全ネットを伸展し、
縦方向バーの後端を初期足場板固定パイプの少なくとも1個に固定し、
伸展した安全ネット上で順次に横方向の足場板固定パイプの両側端部をキャッチクランプで各桁のH形鋼桁の下側フランジに固定し、かつ安全ネットの少なくとも横方向端縁を足場板固定パイプに連結して足場ステージを組み立て、
足場が完成した後、この完成した足場を初期足場ステージとして次の足場を構築する方向にシフトして上述のステップ繰り返す
ことを特徴とする足場構築方法。 - 前記頂部横バーのほぼ中心に親綱の一方の端部を緊縛し、この親綱の他方の端部を初期足場板固定パイプの少なくともいずれか1個の中心に緊縛し、この親綱を、必要に応じて作業員の安全ベルトの命綱を引っ掛けることができるようにした請求項1記載の足場構築方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005083888A JP2006265899A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | 足場構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005083888A JP2006265899A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | 足場構築方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102513266B1 (ko) * | 2022-10-05 | 2023-03-23 | 박성철 | 철도 교량의 도색을 위한 공중 비계 설치방법 |
-
2005
- 2005-03-23 JP JP2005083888A patent/JP2006265899A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080603 |