JP2006264859A - エレベータの情報提供装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】真のエレベータ利用者だけを認識し、所望のコンテンツを確実に提供する。
【解決手段】乗場またはかごからの呼び操作の有無に拘らず、所定の至近距離範囲に入った時に個人情報発生器から発生する個人識別情報を読み取って送信する情報読取手段と、エレベータ利用者の個人識別情報及び好みのコンテンツを記憶する情報記憶手段9bと、呼び操作による信号を受け取った時間から所定時間以内に前記情報読取手段から受信した個人識別情報だけを受け付ける情報絞込み手段31と、この個人識別情報に基づいて情報記憶手段9bを参照し、情報を提供するエレベータ利用者であるかを判断する識別手段32と、情報記憶手段9bの個人識別情報に対応するコンテンツを読み出し、乗場または乗りかごに設置するコンテンツ出力手段に送出し、当該コンテンツを提供可能とする提供情報出力手段33とを設けたエレベータの情報提供装置である。
【選択図】図4

Description

本発明は、エレベータの利用者に好みのコンテンツを提供するエレベータの情報提供装置に関する。
近年、マンションなどの集合住宅やオフィスビル、商業ビルは益々高層化の方向に進んでおり、それに伴って階段の上り下りが労力的に大変であることから、エレベータの設置が当然となっている。また、低層住宅においても、高年齢化を意識したバリアフリーの観点から、エレベータを設置することが多くなっている。エレベータを利用した場合、エレベータ利用者は、階段を使わずに楽に建物内の上下階を移動できることから、特に高層化集合住宅の各居住者どうしが自由に行き来するうえで有効な輸送手段であると言える。
以上のような状況のもとにエレベータ利用者が増えてくるに従い、エレベータ設備の適宜な場所にディスプレィを設置し、エレベータ利用者に広告を含む必要なコンテンツを提供する機会が増えてきている。
従来、かかる情報提供方法としては、各階床の乗場ドア近傍に、エレベータ利用者(ユーザ)から無線で識別コードを受信する識別装置、この識別装置から識別コードを受け取る認識装置及び出力装置(ディスプレィ)を設置し、また建物の地階には、試験装置、識別データベース及びユーザ識別コード毎のコンテンツを格納するコンテンツデータベースを設置する。エレベータ利用者は、所持する携帯端末等から事前に、或いはエレベータの乗った後、自動的に識別コードを発信する。識別装置は、無線にて識別コードを受信すると、適宜な手段例えば光信号などで識別コードを送信する。認識装置は、光信号などで送信される振別コードを認識し、地階の試験装置に送信する。試験装置は、受信した識別コードに基づき、識別データベースに格納される各識別アドレスを参照し、各識別アドレスに対応する識別コードからユーザの識別コードを同定する。そして、同定された識別コードに対応する識別アドレスに基づいてコンテンツデータベースから予め登録されるエレベータ利用者の好みとするコンテンツを取り出し、前記出力装置からコンテンツを提供することが行われている(特許文献1)。
特開2003−330963号公報(図1参照)
しかしながら、以上のようなコンテンツ提供方法では、既に好みのコンテンツを登録しているエレベータ利用者がエレベータを利用しないが、各階床の乗場付近を通った際にエレベータ利用者であると認識する。そして、エレベータを利用しないにも拘らず、エレベータ利用者の好むコンテンツを出力装置から出力するため、本来必要とするエレベータ利用者に対する適切なサービスを提供できないとか、或いは他のエレベータ利用者に対して不快な環境を与えてしまう問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、エレベータを利用するエレベータ利用者だけを認識し、所望のコンテンツを確実に提供するエレベータの情報提供装置を提供することを目的とする。
(1) 上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも一つの乗場及び乗りかご内に設けられ、乗場呼び操作またはかご呼び操作の有無に拘らず、所定の至近距離の範囲に入ったときに前記個人情報発生器から発生する個人識別情報を読み取って送信する情報読取手段と、前記エレベータ利用者の個人識別情報とともに好みのコンテンツを記憶する情報記憶手段と、前記情報読取手段から送信される個人識別情報を受信したとき、当該個人識別情報を受信した時間が前記呼び操作による信号を受け取った時間から所定時間以内であることを条件に当該個人識別情報を受け付ける情報絞込み手段と、この情報絞込み手段で受け付けた個人識別情報に基づいて情報記憶手段を参照し、情報を提供するエレベータ利用者であるか否かを判断する情報提供者識別手段と、この情報提供者識別手段によって情報を提供するエレベータ利用者である場合、前記情報記憶手段の個人識別情報に対応するコンテンツを読み出し、前記乗場または乗りかごに設置されるコンテンツ出力手段に送出し、当該コンテンツを提供可能とする提供情報出力手段とを設けたエレベータの情報提供装置である。
この発明は以上のような構成とすることにより、情報絞込み手段が個人情報発生器から発生する個人識別情報の中から一定の条件のもとに絞り込んで受け付けた後、情報提供者識別手段が受け付けた個人識別情報に基づいて情報記憶手段を参照し、情報を提供するエレベータ利用者を特定する。そして、提供情報出力手段が情報記憶手段のエレベータ利用者に相当する個人識別情報に対応するエリアに登録されるコンテンツを取り出し、乗場または乗りかごに設置されるコンテンツ出力手段から提供するので、確実にエレベータを利用するエレベータ利用者だけの好みのコンテンツを提供することが可能となり、エレベータを利用しない者のコンテンツを提供することにより他のエレベータ利用者に不快感を与える問題を解消することができる。
また、本発明は、前記(1)の構成に新たに、乗場呼び操作が行われている場合、前記提供情報出力手段から前記コンテンツ出力手段にコンテンツを送出した後に前記乗場呼び操作が最初の操作である場合に限り、少なくとも該当する個人識別情報を到着時データとして登録する到着情報提供者登録手段と、乗りかごが前記乗場呼び操作階に到着したとき、前記到着情報提供者登録手段によって登録された個人識別情報に基づいて情報記憶手段を参照し、当該個人識別情報に対応するコンテンツを読み出し、前記乗場に設置されるコンテンツ出力手段に送出し、当該コンテンツを提供可能とする到着時提供情報出力手段とを設けた構成である。
これにより、呼び階の乗場に待機するエレベータ利用者に対して、エレベータの走行時だけでなく、到着時にも好みのコンテンツを提供できる。
また、情報記憶手段としては、個人識別情報を発する個人情報発生器を所持するエレベータ利用者ごとに、少なくとも呼び操作時とかご到着時とに分けて異なるコンテンツを記憶すれば、エレベータの走行時とエレベータ到着時とに分けて、異なる好みのコンテンツを確実に提供することが可能となる。
また、前記情報記憶手段としては、エレベータ利用者の好みに応じてコンテンツを提供する時間を設定することにより、比較的短い必要な時間だけ好みのコンテンツを受けることが可能である。
(2) さらに、本発明は以上のような構成に新たに、エレベータ利用者が所有するデータ通信機器から個人識別情報とともに送信されてくる好みの新しいコンテンツ情報を受け取り、前記情報記憶手段に記憶される該当個人識別情報に対応する現コンテンツ情報を前記新しいコンテンツ情報に書き換え変更することにより、エレベータ利用者に対して常に最新の好みのコンテンツを提供することが可能である。
本発明によれば、呼び操作を前提とし、所定の時間以内の個人識別情報だけを受け付けることにより、エレベータを利用するエレベータ利用者だけを確実に認識し、所望のコンテンツを確実に出力できるエレベータの情報提供装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るエレベータの情報提供装置の一実施形態を含んだシステムの構成図である。
このシステムは、各階床の乗場1に設置される乗場情報読取手段2及びスピーカなどの乗場音声出力手段(コンテンツ出力手段)3と、乗りかご4のかご操作盤5または乗りかご4内の適宜な個所に設置されるかご内情報読取手段6及びスピーカなどのかご内音声出力手段(コンテンツ出力手段)7と、エレベータの昇降路内または建物の適宜な場所に設置され、前記情報読取手段2,6及び音声出力手段3,7と直接またはエレベータ制御装置8を介して有線または無線にて接続される例えばCPUで構成される情報提供装置9とが設けられている。10は乗場1の近傍に存在するエレベータ利用者である。
また、このシステムにおいては、情報提供装置9内に伝送制御部11が設けられている。この情報提供装置9内の伝送制御部11はデータ通信ネットワーク12に接続されている。データ通信ネットワーク12には、大量のコンテンツを持つコンテンツ提供サーバ13が接続され、またパーソナルコンピュータ(以下、コンピュータと呼ぶ)15や携帯電話16などのデータ通信機器が有線または無線にて接続されている。これらコンピュータ15や携帯電話16は、エレベータ利用者10が所有ないし所持し、コンテンツ提供サーバ13から好みのコンテンツを取り込み、データ通信ネットワーク12及び伝送制御部11を通して情報提供装置9に登録する機能を持っている。
前記情報読取手段2,6としては、個人情報発生器17から無線にて送信されてくる個人識別情報を読み取って情報提供装置9に送信する機能を有する。ここで、個人情報発生器17としては、エレベータ利用者が常時所持し、内蔵する無線伝送部から文字や符号等の個人識別情報(指紋情報,顔情報等の生体情報も含む)を無線送信する例えば磁気カードやICカードなどのようなシート体の他、エレベータ利用者が常時携行し前記個人識別情報を無線送信する携帯端末機器、携帯電話16を含むものである。
乗場情報読取手段2及び乗場音声出力手段3は、図2に示すように各階床の乗場ドア21近傍の壁に設置される乗場操作盤22または乗場操作盤22近傍の壁などに設置される。乗場操作盤22には、乗場情報読取手段2及び乗場音声出力手段3の他に、行先階を上階方向とするアップ呼び釦22a,行先階を下階方向とするダウン呼び釦22bが設けられている。なお、図2では、個人情報発生器17としては、エレベータ利用者10が携帯電話16を所持し、個人識別情報を送信している状態を示している。
一方、かご内情報読取手段6及びかご内音声出力手段7は、図3に示すように乗りかご4のかご操作盤5に設置されているが、このかご操作盤5には各行先階を指定可能なかご呼び釦5aが設けられている。図3においても、エレベータ利用者10が個人情報発生器17として携帯電話16を所持し、個人識別情報を送信している状態を示している。
前記情報提供装置9としては、図4に示すように所定の処理を実行するプログラムデータを記録するプログラム記録媒体9a及び随時エレベータ利用者10の好みのコンテンツに書換え可能なRAMなどの情報記憶手段9bが設けられている。
情報提供装置9は、プログラム記録媒体9aに記録されるプログラムデータに従って所定の処理を実行する。情報提供装置9は、機能的には呼び釦操作時とエレベータ到着時とに分けられる。
情報提供装置9は、呼び釦操作時の処理機能としては、情報読取手段2,6からエレベータ利用者の個人識別情報を受信したとき、当該個人識別情報が呼び釦5a,22aまたは22bが操作された信号を受けた時間を基準として所定時間以内に受信した場合に限り受け付ける情報絞込み手段31と、この情報絞込み手段31で絞込まれた個人識別情報に基づいて情報記憶手段9bを参照し、当該情報記憶手段9bに同一の個人識別情報(同一のエレベータ利用者)が存在するか否かを判断する情報提供者識別手段32と、この情報提供者識別手段32によって情報提供者を特定すると、情報記憶手段9bから該当個人識別情報に対応するエレベータ利用者の好みのコンテンツ(以下、音声情報と呼ぶ)を取り出し、音声信号に変換して音声出力手段3,7に送出する提供情報出力手段33とが設けられている。
また、情報提供装置9は、エレベータ到着時の処理機能としては、到着情報提供者登録手段34及び到着時提供情報出力手段35が設けられている。到着情報提供者登録手段34は、音声信号を音声出力手段3,7に送出した後、当該個人識別情報をもつエレベータ利用者が乗場呼び階に到着する際に到着時の音声情報を出力するか否かを判断し、音声情報を出力すると判断した場合には当該個人識別情報を適宜な記憶手段例えば情報記憶手段9bなどに登録する機能をもっている。
前記到着時提供情報出力手段35は、エレベータが乗場呼び階に到着したとき、到着情報提供者登録手段34で登録された個人識別情報に基づき、情報記憶手段9bから該当個人識別情報に対応するエレベータ利用者の好みの音声情報を取り出し、音声信号に変換して音声出力手段3,7に送出する機能を持っている。
図5は情報記憶手段9bに設定されている情報提供テーブル9baのデータ配列例図である。情報提供テーブル9baには、個人を識別する情報(名前、IDナンバー,ニックネーム等)と乗場1や乗りかご4の呼び釦22a,22b,5aを操作したときに提供する音声情報の鳴動時間、エレベータ到着時に提供する音声情報の鳴動時間、乗場1や乗りかご4の呼び釦22a,22b,5a操作時の音声情報、エレベータ到着時の音声情報が格納されている。なお、釦操作時及びエレベータ到着時の鳴動時間は各エレベータ利用者の要望に基づいて設定される時間である。なお、釦操作時に提供される音声情報は、同一のエレベータ利用者であっても乗場側と乗りかご側とに分けて異なる音声情報を提供可能になっている。また、エレベータ到着時にはアップ呼び釦22aとダウン呼び釦22bとを操作した場合に分けて異なる音声情報を提供可能になっている。一例としては、効果音1(例えば鳥の鳴き声)、…、効果音30(例えば川の流れる音)とか、着ボイスNO.1,…(例えばオーイという音声を発するとか、有名な役者の名セリフ、特定会社のコマーシャル等)が挙げられる。エレベータ到着時においては、ポピュラー音楽JPOP等が挙げられる。なお、情報提供テーブル9baには効果音,着ボイス,JPO等のアドレスだけを規定し、当該アドレスに対応するように別記憶手段に提供する音声情報を格納する構成であってもよい。なお、DEFAULTは、一定の音を出すとか、或いはエレベータ利用者の好みによって全く音声情報を出力しない場合などがある。
なお、この情報提供テーブル9baを作成する場合、キーボードなどの入力手段(図示せず)を情報提供装置9に接続し、当該入力手段から制御データを入力しつつ所定のフォーマットのテーブルを作成するとともに、各エレベータ利用者10の要望を聞きながら各フィールド項目の各レコードに必要な情報を書き込んでいく。さらに、音声情報については、例えば情報提供装置9に入力ポートなどを設置し、携帯端末や携帯電話16に記憶される音声情報を個人識別情報とともに入力ポートを通して入力し、該当する個人識別情報に対応させて該当音声情報エリアに好みの音声情報を書き込んでいく。
また、情報提供装置9の設置時の他、集合住宅などの高層化マンションでは、マンションに住む居住者の人数が多いこと及び期間の経過とともに居住者によるコンテンツの好みが変化すること等に鑑み、居住者等のエレベータ利用者10,14は、適宜な時期に好みのコンテンツを情報提供装置9の情報記憶手段9bに書換え変更することが望ましい。
そこで、コンピュータ15や携帯電話16は、通信ネットワーク12を介してコンテンツ提供サーバ13をアクセスし、膨大に蓄積されているコンテンツの中から好みの音声情報(コンテンツ)をダウンロードし、内蔵するメモリに保存する。しかる後、エレベータ利用者10は、コンピュータ15や携帯電話16を起動し、情報提供装置9をアクセスして回線閉結後、個人識別情報及び情報書替え制御データとともにメモリに保存されている音声情報を送信する。情報提供装置9の伝送制御部11は、情報書き込み制御データに基づき個人識別情報を取り出し、情報記憶手段9bの情報提供テーブル9baを参照し、同一の個人識別情報が存在する場合には当該同一の個人識別情報に対応する該当する旧音声情報に対し、新音声情報に書換えることにより、新しい音声情報に変更する処理を行うものである。
図6は例えば情報記憶手段9bに設定されている到着時情報登録テーブル9bbのデータ配列例図である。到着時情報登録テーブル9bbは、乗場1や乗りかご4の呼び釦22a,22b,5aから呼び操作があって、かつエレベータが呼び階に到着する前にエレベータ到着時に音声情報を提供するために登録するものであり、例えば情報提供順位、個人識別情報、必要に応じて目的階データが登録される。
次に、以上のように構成された情報提供装置の動作について図7ないし図9を参照して説明する。
(1) 乗場1の呼びボタン操作時の処理手順について(図7参照)。
エレベータを利用するか否かに拘らず、所定の個人識別情報をもつ個人情報発生器17を所持する者が乗場1の乗場操作盤22に設けられるアップ呼び釦22aまたはダウン呼び釦22bを操作するために乗場1の乗場情報読取手段2に近づくか、或いはエレベータを利用しないが乗場情報読取手段2と比較的近い距離範囲に入った場合、当該乗場情報読取手段2は、所定の周期ごとに個人識別情報を読み取った否かを判断し、個人情報発器17から発生する個人識別情報を読み取ると(A1,A2)、当該読み取った個人識別情報を無線または有線にて情報提供装置9に送信する(A3)。
このとき、エレベータ利用者がエレベータを利用する場合、アップ呼び釦22aまたはダウン呼び釦22bを操作するので、情報提供装置9としては、エレベータ制御装置8からアップ呼び釦22aまたはダウン呼び釦22bの呼び操作に関係する信号(以下、呼び操作信号と呼ぶ)を受けている。
そこで、情報提供装置9の情報絞込み手段31は、乗場情報読取手段2から個人識別情報を受信すると(A4)、当該個人識別情報を受信した時間が釦22aまたは22bの呼び操作信号を受けてから一定時間以内か否かを判断する(A5)。個人識別情報の受信時間が呼び操作信号を受けてから一定時間以内でない場合には、新しい個人識別情報の受信を待つ状態となる。つまり、個人識別情報と呼び操作信号とが同一のエレベータ利用者によるものでないと判断することにより除外し、真にエレベータを利用する情報の絞込みを行う。
なお、情報提供装置9が呼び釦22a,22bの呼び操作信号及び個人識別情報の何れを先に受信可能にするかは個人情報発生器17の送信出力や乗場情報読取手段2の受信感度によって異なる。そのため、一定時間以内とは、呼び操作関係信号が常に先に受信する場合には呼び操作信号を受けた時からの経過時間を意味するが、個人識別情報が操作信号よりも僅かに早い時間で受信する場合も考えられる場合、少なくとも呼び操作信号の受信前の僅かな所定時間も含めた時間を意味する。
ステップA5において、情報絞込み手段31が呼び操作信号を受けてから所定時間以内に個人識別情報を受けたと判断した場合、情報提供者識別手段32を実行する。
情報提供者識別手段32は、個人識別情報(例えばB)に基づいて、例えば図5に示す情報提供テーブル9baを参照し、当該情報提供テーブル9baの個人識別情報ID項目の中に個人識別情報Bが登録されているか否かを判断する(A6)。
ここで、個人識別情報(例えばB)が登録されていると判断された場合、情報提供テーブル9baから乗場呼び釦操作時の音声情報名のうち、個人識別情報Bに対応する着ボイス1の音声情報とともに、鳴動時間5秒の時間データを取り出し、提供情報出力手段33に送出する(A7)。
提供情報出力手段33は、音声情報を受信すると(A8)、当該音声情報を音声信号に変換した後、時間データに従って例えば5秒間にわたり、音声出力手段3から着ボイス1に関する音声信号を出力する(A9)。
また、情報提供者識別手段32は、情報提供テーブル9baに個人識別情報(例えばB)が登録されていないと判断された場合、新しい個人識別情報の受信を待つ状態をとり、音声情報を出力しない。
(2) 乗りかご4が到着したときの処理手順について(図7及び図8参照)。
前述した提供情報出力手段33が音声出力手段3に音声情報を出力した後、到着情報提供者登録手段34を実行する。この到着情報提供者登録手段34は、ステップA7にて音声情報を出力した個人識別情報を持つエレベータ利用者がアップ呼び釦22aまたはダウン呼び釦22bを最初に操作したか否かを判断し(A10)、最初に操作したと判断した場合(押す前は呼び釦22aまたは22bのランプは点灯していなかった場合)、当該個人識別情報(呼び操作階を含む)を到着時情報登録テーブル9bbに到着時データとして書き込む(A11)。
しかる後、エレベータの乗りかご4がエレベータ利用者10の待っている階床に近づいて減速を始めた時、情報提供装置9は、エレベータ制御装置8から減速に関する信号を受けるので、到着時提供情報出力手段35を実行する。すなわち、到着時提供情報出力手段35は、図8に示すようにエレベータの乗りかご4が減速すると、到着時情報登録テーブル9bbに登録されている目的階の乗場操作盤22のアップ呼び釦22aまたはダウン呼び釦22bが操作されているか否かを判断する(B1)。
ここで、目的階の呼び釦22aまたは22bが操作されていると判断された場合、到着時情報登録テーブル9bbに登録されている目的階に対応する個人識別情報に基づき、情報提供テーブル9baを参照し、当該情報提供テーブル9baの個人識別情報ID項目の中に個人識別情報Bが登録されているか否かを判断する。
ここで、個人識別情報(例えばB)が登録されていると判断された場合、情報提供テーブル9baを参照し、個人識別情報IDの当該個人識別情報Bを検索し、エレベータ到着時に提供する例えばアップの音声情報JPOP1を取り出し、該当乗場1の乗場音声出力手段3に送信する(B2)。
乗場音声出力手段3は、音声情報を受信すると(B3)、エレベータ利用者12が待機する階に到着するのを待つ(B4)。エレベータが到着すると、音声情報を音声信号に変換し、エレベータ利用者の好む音声信号を例えば12秒間出力する(B5)。
(3) 乗りかご4のかご呼びボタン操作時の処理手順について(図9参照)。
乗りかご4内のかご内情報読取手段6は常時個人識別情報を読み取る状態にある。ここで、個人識別情報を発生す個人情報発生器17を所持するエレベータ利用者が乗りかご4に乗ってかご呼び釦5aに近づいて行先階を操作したとき、かご内情報読取手段6は、所定の周期ごとに個人識別情報を読み取った否かを判断し、個人情報発生器17から発生する個人識別情報を読み取ると(C1,C2)、当該読み取った個人識別情報を無線または有線にて情報提供装置9に送信する(C3)。
ここで、情報提供装置9の情報絞込み手段31は、かご内情報読取手段6から個人識別情報を受信すると(C4)、当該個人識別情報を受信した時間がかご呼び釦5aの操作有りの信号を受けてから一定時間以内か否かを判断する(C5)。個人識別情報の受信時間が呼び操作関係信号を受けてから一定時間以内でない場合には、新しい個人識別情報の受信を待つ状態となる。つまり、個人識別情報とかご呼び操作信号とが同一のエレベータ利用者によるものでないと判断することにより除外し、情報の絞込みを行う。
ステップC5において、情報絞込み手段31がかご呼び操作信号を受けてから所定時間以内に個人識別情報を受けたと判断したとき、情報提供者識別手段32を実行する。
情報提供者識別手段32は、個人識別情報(例えばA)に基づいて、情報提供テーブル9baを参照し、個人識別情報ID項目の中に個人識別情報Aが登録されているか否かを判断する(C6)。
ここで、個人識別情報(例えばA)が登録されていると判断された場合、情報提供テーブル9baからかご呼び釦操作時の出力情報名のうち、個人識別情報Aに対応する効果音1の音声情報とともに、鳴動時間3秒の時間データを取り出し、提供情報出力手段33に送出する(C7)。
提供情報出力手段33は、音声情報を受信すると(C8)、当該音声情報を音声信号に変換した後、時間データに従って例えば3秒間にわたり、音声出力手段7から効果音1の音声信号を出力する(C9)。
従って、以上のような実施の形態によれば、集合住宅などの高層マンションに住んで居住者が予め情報提供装置9の情報記憶手段9bに個人識別情報及びコンテンツを登録しておけば、エレベータを利用した場合にはエレベータ利用者10の好みのコンテンツを提供することができる。しかし、居住者のうち、コンテンツの情報を必要としない場合、エレベータを利用しないがエレベータ付近を通った場合でも呼び釦を操作しない限り、個人識別情報を読取ってもコンテンツが提供されないので、エレベータ利用者は不快感を感じることがなくなる。
また、オフィスビルの利用者(テナントに入っている企業の関係者やビルの管理者,警備員,清掃業者等)全員が情報提供装置9の情報記憶手段9bに個人識別情報及びコンテンツを登録しておけば、コンテンツを提供することができる一方、オフィスビルの利用者以外の者がエレベータに乗った場合には、コンテンツを提供しないので、オフィスビルの利用者でないことが分かる。
すなわち、エレベータを利用しない場合、エレベータ利用者の好むコンテンツを出力しないので、本来必要とするエレベータ利用者に対する適切なサービスを提供できないとか、或いは他のエレベータ利用者に対して不快な環境を与えるといった問題を解決できる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。上記実施の形態では、コンテンツとして音声情報を提供する構成としたが、例えば乗場1や乗りかご4に表示装置が設置されている場合にはコンテンツとして画像情報を提供する構成であってもよい。
本発明に係るエレベータの情報提供装置の一実施形態を含むシステムの構成図。 エレベータ利用者が乗場から個人識別情報を乗場情報読取手段に非接触で読取らせている図。 エレベータ利用者が乗りかご内から個人識別情報をかご内情報読取手段に読取らせている図。 本発明に係るエレベータの情報提供装置の一実施形態を示す機能ブロック図。 図4に示す情報記憶手段内に設定される情報テーブルのデータ配置例図。 図4に示す情報記憶手段内に設定される到着時情報登録テーブルのデータ配置例図。 乗場の呼び釦を操作したときの処理手順を説明する図。 乗場の呼び釦の操作に応答してエレベータが呼び階に到着したときの処理手順を説明する図。 乗りかごの呼び釦を操作したときの処理手順を説明する図。
符号の説明
1…乗場、2…乗場情報読取手段、3…乗場音声出力手段、4…乗りかご、5…かご操作盤、6…かご内情報読取手段、7…かご内音声出力手段、8…エレベータ制御装置、9情報提供装置、9b…情報記憶手段、9ba…情報提供テーブル、9bb…到着時情報登録テーブル、10…エレベータ利用者、11…伝送制御部、12…データ通信ネットワーク、13…コンテンツ提供サーバ、15…コンピュータ、16…携帯電話、17…個人情報発生器、31…情報絞込み手段、32…情報提供者識別手段、33…提供情報出力手段、34…到着情報提供者登録手段、35…到着時提供情報出力手段。

Claims (5)

  1. 個人識別情報を発する個人情報発生器を所持するエレベータ利用者に好みのコンテンツを提供するエレベータの情報提供装置において、
    少なくとも一つの乗場及び乗りかご内に設けられ、乗場呼び操作またはかご呼び操作の有無に拘らず、所定の至近距離の範囲に入ったときに前記個人情報発生器から発生する個人識別情報を読み取って送信する情報読取手段と、
    前記エレベータ利用者の個人識別情報とともに好みのコンテンツを記憶する情報記憶手段と、
    前記情報読取手段から送信される個人識別情報を受信したとき、当該個人識別情報を受信した時間が前記呼び操作による信号を受け取った時間から所定時間以内であることを条件に当該個人識別情報を受け付ける情報絞込み手段と、
    この情報絞込み手段で受け付けた個人識別情報に基づいて情報記憶手段を参照し、情報を提供するエレベータ利用者であるか否かを判断する情報提供者識別手段と、
    この情報提供者識別手段によって情報を提供するエレベータ利用者である場合、前記情報記憶手段の個人識別情報に対応するコンテンツを読み出し、前記乗場または乗りかごに設置されるコンテンツ出力手段に送出し、当該コンテンツを提供可能とする提供情報出力手段とを備えたことを特徴とするエレベータの情報提供装置。
  2. 請求項1に記載のエレベータの情報提供装置において、
    乗場呼び操作が行われている場合、前記提供情報出力手段から前記コンテンツ出力手段にコンテンツを送出した後に前記乗場呼び操作が最初の操作である場合に限り、少なくとも該当する個人識別情報を到着時データとして登録する到着情報提供者登録手段と、乗りかごが前記乗場呼び操作階に到着したとき、前記到着情報提供者登録手段によって登録された個人識別情報に基づいて情報記憶手段を参照し、当該個人識別情報に対応するコンテンツを読み出し、前記乗場に設置されるコンテンツ出力手段に送出し、当該コンテンツを提供可能とする到着時提供情報出力手段とを設けたことを特徴とするエレベータの情報提供装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のエレベータの情報提供装置において、
    前記情報記憶手段は、個人識別情報を発する個人情報発生器を所持するエレベータ利用者ごとに、少なくとも呼び操作時とかご到着時とに分けて異なるコンテンツを記憶することを特徴とするエレベータの情報提供装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載のエレベータの情報提供装置において、
    前記情報記憶手段は、エレベータ利用者の好みに応じてコンテンツを提供する時間を設定することを特徴とするエレベータの情報提供装置。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載のエレベータの情報提供装置において、
    エレベータ利用者が所有するデータ通信機器から個人識別情報とともに送信されてくる好みの新しいコンテンツを受け取り、前記情報記憶手段に記憶される該当個人識別情報に対応する現コンテンツを前記新しいコンテンツに書き換え変更することを特徴とするエレベータの情報提供装置。
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